- 1 名前:黒羽菊花 ◆PyB831QpqM 投稿日: 2012/04/02(月) 11:15:42 ID:YmyfsQTk
- 実在の芸人たちがもし元同級生で普通の仕事に就いていたとしたら……
という設定です。 2006年に構想を始めたもので、タイトルに2006とついてます。 アメブロでも同じ内容のブログを連載中です。
おまけですが、この小説をもし気に入ってくださり、 褒め上手な感想を書く自信のある方がいらっしゃいましたら、 下記のアドレスを見てみてください。(頭にhをつけてください) ttp://jmty.jp/tokyo/rec-oth/article-97yu わずかですが、謝礼金が貰えるチャンスがあります。
- 6 名前:黒羽菊花 ◆PyB831QpqM 投稿日: 2012/04/02(月) 11:40:31 ID:YmyfsQTk
- 「やあ、みんな久しぶりだな。もう全員揃ったか?」
先生は昔と変わらないような調子でそう言った。 中学時代はごく普通に聞いていた声。だがその明るさは、この異常な状況には合わなすぎて逆に怖い感じがした。
「えっと…井上と井戸田がまだですけど、それより先生、それ何の冗談ですか」 割と冷静そうに渡部が質問する。もっとも内心どこまで冷静なのかは分からなかったが。 「ああ、このボディーガード達のことか?ちょっと雇ってきたんだよ。今回の『同窓会』に必要だから」
もう本格的にワケが分からない。何で同窓会にボディーガードなんだ。そもそもどこから雇ってきたんだ。 そして…何で銃なんか持ってるんだ。 母校からだいぶ離れた、小さな無人島の廃校の、後ろのほうに大量のリュックサックが重ねられた、 TVとDVDだけはやたら豪華な薄暗い教室で、謎のボディーガード達に囲まれたままやる同窓会? 謎があまりにも多すぎて、もう質問する気もふっとんでしまったような感覚だ。 もしかしたら、おかしくない事のほうが少ないんじゃないか?いや、むしろここにおかしくない事なんて無いんじゃないか? (省略されました・・全てを読むにはここを押してください)
- 7 名前:黒羽菊花 ◆PyB831QpqM 投稿日: 2012/04/02(月) 11:41:11 ID:YmyfsQTk
- 「あの…先生、これって………」
「ああ、井戸田やっと来たのか。遅いぞ。とりあえず、まだ一人来てない奴がいるから、そこらへんに座ってなさい」 「いや座ってなさいって言われても…何なんですか、これは!何でボディーガードみたいな人たちがいるんですか?」 「いいから全員揃うまで待ってなさい。理由はそのうち分かるから」 「揃うまでって、もしかしてまだ同窓会始まってなかったんですか?いや、遅刻した俺が言うのもなんですけど、 時間になったなら始めちゃっても良かったのに」
始めちゃってもって…あのボディーガードみたいな人たちに疑問を持ったんなら、そんな発想は普通かき消されるだろ… 井戸田は一見しっかりしているようにも見えるが、こういうところは結構天然だ。
「とにかく、この同窓会は全員揃わないと無意味なんだよ」
先生はそれだけ言うと後は黙ってしまった。井戸田はイマイチ納得していない様子だったが、 とりあえずそのまま小沢の横に座った。
(省略されました・・全てを読むにはここを押してください)
- 8 名前:黒羽菊花 ◆PyB831QpqM 投稿日: 2012/04/02(月) 11:43:47 ID:YmyfsQTk
- 集合予定時刻からすでに2時間近くが経過していた。
ここまで来ると遅刻じゃなくて、急用とか病気とかで休みなんじゃないのか?とも思ったが、 何せ遅れているのは、うちのクラスでも1,2を争うほどの天然、井上聡だ。 (ちなみにその争ってる相手は陣内で、昔よく「お前の方が天然やろ」とか言い合ってた。 周りからすればどっちもどっちだよ) どのくらい天然かと言うと、急に「道路の白い所だけを通って家まで帰ろう」とかいう小学生みたいなことを思いつき、 途中、どうしても白い所が途切れているせいで、そこから動けなくなり、(せめてその時点で諦めていれば、 まだ普通なんだけど)なんとわざわざタクシーを呼んで家まで帰ったくらいだ。 本人いわく、「子供のころに諦めたことだからこそ、大人になったら諦めたくなくなった」とのことだけど… そのセリフだけを聞けば、なんとなく立派なセリフっぽく聞こえるが、その内容があまりにも幼稚すぎる。
「先生、もう2時間ですよ。もういいじゃないですか。何するのか知りませんけど、さっさと始めちゃいましょうよ! もうここまで経ったら井上は絶対欠席ですって!!」 少しヤケになったような感じで柴田が発言した。 俺としては、これから始まる『何か』が絶対ろくでもないことなのは目に見えてるから、あんまり始めて欲しくないんだけど、 (省略されました・・全てを読むにはここを押してください)
- 9 名前:黒羽菊花 ◆PyB831QpqM 投稿日: 2012/04/02(月) 11:45:24 ID:YmyfsQTk
- その時、ガラッという音と共にドアが開き、ようやく井上が入ってきた。
「あの…すみません、遅刻しましたー」 同じように遅刻した井戸田(その時間はともかく)と、言ってるセリフはあんまり変わらないが、井戸田が慌てて 駆け込んできたのと違って井上は、その遅刻した時間の長さに比例するかのような、のんびりした足取りと口調で 入ってきた。普通は遅刻した時間が長ければ、その分慌てるもんだけど…ここまで遅れるとどうでもいいのか?
「まったく…いくらなんでも遅すぎるぞ。まあいい、これでようやく全員揃ったから同窓会の説明始めるぞー」 ついに始まるのか。絶対ろくでもない事だということ以外は、完全に謎に包まれた『何か』が。
「あれ?先生、あの黒い服着た人たち誰ですかー?」 その前に、この緊張感をぶち壊す井上の、気楽そうなセリフが入った。 来るのも遅ければ、この教室の異状に気付くのも遅すぎる。 しかも、それに気付いても、まったく危機感を感じていないのが彼らしいといえば彼らしい。 井上の頭の中では、銃を持ったボディーガードさえも、同窓会の出し物レベルで片付けられてしまうのだろうか?
(省略されました・・全てを読むにはここを押してください)
- 10 名前:黒羽菊花 ◆PyB831QpqM 投稿日: 2012/04/02(月) 11:46:05 ID:YmyfsQTk
- 「…というワケだ。せいぜい皆がんばれよ。今から一日だけ時間をやるから、心の準備とかしておけよ」
先生の説明で、今まであった大量の謎と疑問はすべて解けた。 そして、当然のことながら教室中の皆が騒ぎ出した。 「そんなめちゃくちゃな…」「いきなり過ぎますよ!こっちは何の準備もしてないのに」「何でそんなこと…」 さまざまな声が聞こえてくる。しかし先生は「言っただろ。拒否権は無いって」の一言で片付けてしまった。
そして、俺たちはこの教室に泊まることになった。もちろん布団なんてない。 ちなみに先生は「それじゃあ俺は保健室の方で寝るから」と言って、教室に鍵をかけ、出て行ってしまった。 とりあえず、これから最低3日は家に帰れなくなるわけだ。
明日までの時間、いったいどう過ごせばいいんだろう。 周りを見てみると、緊張している人もいれば、けっこう気楽そうな奴もいる。 川島なんて全く気にする様子は無く、持参したらしいゲームで遊んでいたし、井上は「そのゲーム後で貸して」とか かなり気楽なことを言っている。(さすがに河本に止められていたが)
(省略されました・・全てを読むにはここを押してください)
|