したらばTOP ■掲示板に戻る■ 全部 1-100 最新50 | |

やりスギロワイアル

10Mysterious-Partner-Takashi:2012/06/21(木) 21:11:08 ID:xwSnNkXg

第六話「人が堕ちる時」


 それは住宅街での出来事であった。
 銀魂の坂田銀時や涼宮ハルヒの憂鬱のキョン役で有名な声優、杉田智和は溜息をついた。

「24時間テレビって……俺って声優だぜ? 顔出しも少ない裏方の人間だぜ?
 24時間テレビの司会めぐって殺し合えったってなぁ……はぁ……」

 一部では、それなりに名の知れた彼だが、やはり声優。
 他の参加者のお笑い芸人や俳優達に比べると、圧倒的に知名度がない。
 そんな人間が司会をやっても番組がシラケるだろうし、そもそも杉田はそんなものに興味はなかった。
 考え事して、ぼうっとしていたからか、杉田は自らの眼前に迫る異様な光景に目を見開いた。

 それは、槍を手に駆けてくる大物俳優ショー・コスギの姿だった。
 思わず杉田は支給品のウージーサブマシンガンを撃ってしまった。

「……!?」

 まさか、相手が機関銃を持っているとは思わなかったショーはぎょっとする。

 ぱらららら。
 そんなマシンガン特有の銃撃音と共にショーは身体中を穴だらけにされ、死んだ。

「や、やっちまった……」

 人を殺してしまったショックにより、杉田はヘナヘナと倒れる。

「……アンタがやったのか?」

 そこに現れたのは、武闘派中学生、杉村弘樹であった。
 手には、支給品である特殊警棒が握られていた。

「……ちっ!」
(やっちまった以上はもう後戻りは出来ない……)

 すぐさま、銃口を杉村へと向ける杉田。

「アタァ!!」

 だが、杉村は小説版BRでの桐村戦で見せた棒術により、ウージーを叩き落とす。
 その衝撃で仰け反り、尻餅をつく杉田。
 この隙を逃すまいと追撃を仕掛けようとする杉村だったが。

「コイツぅ!」

 杉田は、ショーの落とした槍を力任せに薙ぎ払った。
 槍の先端の刃が杉村の腹部を切り裂く。
 杉村は苦悶の表情を浮かべ、たたらを踏む。

 ドスッ。
 そんな鈍い音だった。
 腹部を槍で貫かれた杉村は、既に戦意を失っていた。
 死を間近に控えた弱弱しい瞳で、杉田を睨むだけだった。

「終わりだ……!」

 杉田は、力任せに引き抜いた槍を再び杉村に突き刺した。
 それの突きは、杉村の命を奪う決定打となる。

「……くっ、琴弾……――」

 杉村は最後に片思いのクラスメイトの名前を漏らして倒れた。


出席番号 06 番  ショー・コスギ
出席番号 13 番  杉村弘樹        ――死亡  残り7人


新着レスの表示


名前: E-mail(省略可)

※書き込む際の注意事項はこちら

※画像アップローダーはこちら

(画像を表示できるのは「画像リンクのサムネイル表示」がオンの掲示板に限ります)

掲示板管理者へ連絡 無料レンタル掲示板