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リレー小説@東海大
95
名前:
83の続編
投稿日: 2008/05/12(月) 18:25:30
ガガガガガッ!
刃と角の鍔迫り合い、そして挽きあう鈍い音が暮れなずむ奈良の盆地に響いた。
戦闘開始から68分、豊丸の四肢は角の突撃で無数の創傷が刻まれている。
「ちっ、時刻的にそろそろヤバイな。」
豊丸は口の端から垂れ流れる血糊を腕で拭き取りながら思考した。
黄昏の時。それは魑魅魍魎渦巻く神域においては最も力の発揮される時間帯である。
その証拠に対峙する神鹿の裂傷は赤錆色の煙を上げみるみる修復、いや再生されていく。
「神ニ刃向ウ禺者ニハ死ヲ!!」
地鳴りのような慟哭を発し神鹿は大角の鋩を豊丸に向けた。後脚に力が籠るのが血脈の動きで確認できる。
「鹿英槍々!」
矢を射るような疾駆で神鹿は豊丸へ突撃した。刺突が皮膚を、五臓六腑を容赦なく打ち砕く。
「かはああああ」
喀血し宙を舞い上がり、三拍置いて地面に投げ落とされる豊丸。鈍い音が森の梢に吸い込まれて消えた。
「くっ、ここまでか…」
愛刀『躑躅』を握る力が弱まる中、豊丸は意気消沈し諦めかけていた。
その時、どこからか声が聞こえた。
「諦めたらそこで試合終了だよ、負け犬。」
どこかのbasketballマンガで聞いたセリフ+α(にしおか?)を耳にし、
豊丸の意志が再起動した。
「うおおおおおおおおおおお」
「ホオ、未ダ立チ上ガル氣力ガ有ルトハナ…ダガ、是デ幕引キダ!」
もう一度『鹿英槍々』を放つべく構える神鹿。そこへ豊丸が一気に間合いを詰めてきた。
「喰らえ、爆鳴気!」
水素と酸素を2:1で混交した気体に点火すると大爆発を起こす。この爆発で神鹿が一刹那怯んだ。
「おらあああああ」
『躑躅』を神鹿の眉間に打ち込む豊丸。
「グワアアアアアアア」
脳髄、更にその奥に潜む神髄を粉砕された神鹿の巨躯は、ガタガタと崩壊し砂塵に帰した。
「オノレ、浅マシキ人間メェェ…」
崩れゆく中で最期の慟哭を発した神鹿の瞳は、怨憎の澱を湛えながら消滅した。
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