▼より熾烈になるコンビニ各社の生き残りを懸けた戦い
話をコンビニに戻せば、今年では、秋口から冬に節約志向が高まってくる可能性があるだろう。
もちろんコンビニ各社も無策ではない。たとえばセブン-イレブンは、コンビニがオープンできない場所には自動販売機コンビニを設置拡大する。これは、おにぎりやお菓子などを無人販売するものだ。これは、やや形態が異なるものの、ローソンもプチローソンとして提供している。ファミリーマートもASDの名前でおなじく展開している。
さらにファミリーマートはドン・キホーテと組み、実験的な店舗づくりを進めている。「ファミリーマート PRODUCED BY ドン・キホーテ」の店舗では、あのドンキ流の圧縮陳列が店舗を覆っている。
またローソンは銀行分野に進出し、決済規格を提案するどころか、店舗でふらっと金融商品を“ついで買い”するシーンを想定している。また、セブン-イレブンはアプリを強化し固定客の訴求性をいっそう上げようとしている。
コンビニ各社は自社商品をさらにブラッシュアップし、かつ他の進化も忘れていない。ただ、外資からの攻撃も避けられない。また、コンビニも今後の消費減を待ち構えなければならないかもしれない。消費増税の後は、さらに冬の時代がやってくるだろう。比較的客単価の高いコンビニは食品分野で避けられてしまう可能性があるからだ。コンビニの戦国時代は、ますます激しさを増している。