今回、観測チームはチリ南部アタカマ(Atacama)砂漠にあるラ・シーヤ天文台(La Silla Observatory)の
全長2.2メートルの望遠鏡を用いて、天の川銀河(Milky Way)系内の400個以上の恒星の動きをマッピングし、
太陽の周りに存在しているだろう暗黒物質の証拠を探した。
だが、結果は空振りだった。
「太陽の周辺では、われわれが導き出した質量と、恒星やちり・ガスなどの目に見える物質とが、
ぴたりと一致した」と、チームを率いたチリ・コンセプシオン大学(University of Concepcion)の
クリスティアン・モニ・ビディン(Christian Moni Bidin)氏は声明で説明した。
「つまり、予想していた暗黒物質が存在しうる余地は残されていなかった。
われわれの計算によれば、数値として(暗黒物質の存在が)はっきりと示されるはずだったが、
何も出てこなかった」
▽関連
ESO
Serious Blow to Dark Matter Theories?
New study finds mysterious lack of dark matter in Sun’s neighbourhood
18 April 2012 http://www.eso.org/public/news/eso1217/