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「ヨーギニー寺院 〜インド・シンボリズムへの旅〜」

1近藤 貴夫:2017/05/03(水) 11:21:00
近藤譲氏は、神戸市の元中学教諭であるが、様々な研究を行ってきた。
氏が2004年に、それまで10年越しの研究をまとめて上梓した本が、
「ヨーギニー寺院 〜インド・シンボリズムへの旅〜」である。
このたび、この書籍の内容の大半をWeb上に公開し、同時に購入の
注文を受け付ける紹介サイトが公開となった。
このサイトと書籍について述べる。

https://kondoes.wixsite.com/yogini/

2近藤 貴夫:2017/05/08(月) 00:53:58
書籍の詳しい内容を知りたい場合は、
「書籍の内容」ページをまずはご覧いただきたい。

https://kondoes.wixsite.com/yogini/bookcontents

ここに、各章節の一覧(目次)があり、
そこから、その内容のページに飛ぶことができる。

但し、内容が際どい一部ページに関しては、
不用意に望まない人の目に触れないように、パスワードが掛かっている。

読みたい方は、書籍を購入するか、親しい方であれば、
著者にパスワードを教えてもらえるよう頼んでみてもいいかもしれない。

3近藤 貴夫:2017/05/09(火) 22:47:05
書籍を注文したい方は、こちらにメールフォームがある。

https://kondoes.wixsite.com/yogini/contact

カートシステムではなく、代金は別途振り込みが必要である。
配送先の住所・郵便番号・名前・電話番号を明記の上注文のこと。

4近藤 貴夫:2017/05/14(日) 08:44:18
「ヨーギニー寺院 〜インド・シンボリズムへの旅〜」の要点を端的に示すのが、
巻末資料の2の図である。
ヨーギニー寺院における「ヨーギニー女神」のイメージが、どのように形成されたかを
示している。

図の中で「待祭」とあるのは「侍祭」の誤植だが、これは出版当初からのもの。

資料ページには、他にも関連地図や、書籍内の図版の一覧がある。

https://kondoes.wixsite.com/yogini/appendix

5近藤 貴夫:2017/05/21(日) 13:17:20
第1章 ブヴァネシュヴァル 第1節 女神との巡り合い
https://kondoes.wixsite.com/yogini/chap1sec1

この本には独立した「前書き」「序文」がなく、
冒頭の第1章がその役を果たしている。

特に、第1章第1節では、著者がこのテーマに関心を持った経緯について、
堅苦しくない文体でまとめられている。
著者が、日本南アジア学会に所属していたといっても、若いころから専門の
研究者であったのではなく、この研究のわずか2年前に、関心を深める
きっかけがあったという点が興味深い。

それは、書籍との出会いであって、文中では『ヨーギニー崇拝とその寺院』と
書かれているが、巻末の「参考文献」では、「Yogini cult and Temples」と
原語の英題で示されている。
著者は、ヒンディー語やサンスクリットを専門に学んだ言語学・宗教学者ではなく、
使うのは専ら、日本語と英語のみである。
そのことは、インドの固有名詞をカナ書きにする方法にこだわりが薄いこと、
その結果としての文中の表記揺れに端的に表れている。
その一方で、工学部出身の理系的知識(建築や地質など)が奏功している叙述が
この著書には顕著である。

この節の叙述で重要なことのもう一つは、最後の「あとがきにかえて」に呼応する、
ムンバイのムンバーデービー寺院での体験を描いていることである。
本書籍の構造は、研究書であると同時に「物語」を成しており、その起承転結の
「起」を成す役割がこの節にある。
ただ残念ながら、読者が意識なしにそれを最後まで覚えていることは難しいだろう。
「あとがきにかえて」に達したときに、「ああ、そうだったか」と思い出させるような
書きぶりとなっている。

6近藤 貴夫:2017/05/28(日) 20:22:29
第1章 ブヴァネシュヴァル 第2節 スールヤ寺院の盛衰
https://kondoes.wixsite.com/yogini/chap1sec2

この書籍は第一に研究書だが、一直線に何かを論証しようという構成を
取っていない。

特定の街へ調査旅行に出かける紀行文と、そこで体験したことが述べられ、
それを元に少し考察が進む。そして、次の節ではまた別の調査ポイントへの
紀行文から始まる、というように、曲線的に進む。

この節も、まずはオリッサ州のブバネシュヴァルに向かう車中の描写から始まる。

そして、スールヤ(スーリヤ)寺院を訪ねた話に進み、その没落の原因の考察がある。

さらにそこから、寺院外壁の彫像群、アプサラスやミトゥナ像に話の焦点を移し、
タントリズムのヒンドゥー教史上での位置づけといった方向へ、論を進める。

こうした著者の話の進行は自然であるが、「何かを論証するための論理的必然」と
いったものには従っていない。

特に、この節と、直前の第1節の「ヨーギニーについての話の枠組み」とには、
一見何の関係もないように見える。

こうした著者の話の進め方にいら立たないためには、読者も著者と同じ幅のテーマに
関心を持って、調査旅行の際の著者と同じ視点で関心を移しながら、しかも前までの
話の印象を忘れずに、楽しんで保ち続ける態度を要求される。
「インドの地理も宗教も全然知りませんよ」という読者は、話の飛躍について行けない。
知っていたとしても、異質な関心が交互に顔を出す記述に振り回されて、筋を追うのに
疲れるかもしれない。
けれども、このような構成で書かれるのは、著者の関心からすれば必然なのであって、
この構成にする以外では、書きたいことが盛り込めなかったのだろうということが、
読了すれば分かると思う。

7近藤 貴夫:2017/06/03(土) 13:43:03
第1章 ブヴァネシュヴァル 第3節 ヨーギニー女神の微笑み
https://kondoes.wixsite.com/yogini/chap1sec3

冒頭に「OTDCの1日旅行から帰って」と始まるが、OTDCとは、オリッサ観光開発公社の略だそうだ。
こう始まることで、前節のスールヤ寺院やジャガンナート寺院の訪問が、1日観光ツアーの一環だった
ことが分かる。

この節では、ヒラプルのヨーギニー寺院を訪問する。
数葉ずつの図面と写真があり、この書籍の味わうべき本題の開始である。

訪問までの経緯、訪問中の出来事、儀礼の歴史などの考察、著者とヨーギニー研究の縁の話など、
話があちこちに飛ぶので、読者は整理して迷子にならないようにする必要がある。

理論的に重要な叙述は、ヒンドゥー教タントリズムにおけるシンボルの価値づけの逆転と、それに伴う
大衆化の話である。

また、書籍全体の物語構造において重要な叙述は、「ムンバーデービーはヨーギニー女神ではないか」と
いう考えが、デヘージャー氏の著作により、このときに浮かんだことであり、1章1節のムンバーデービー寺院
訪問の話や、「あとがきにかえて」のその考えが確認された叙述に結び付いて枠を成している。

8近藤 貴夫:2017/06/10(土) 11:13:34
第2章 カジュラーホ 第1節 中世ヒンドゥー教寺院の光と陰
https://kondoes.wixsite.com/yogini/chap2sec1

第2章の題名「カジュラーホ」は、マディヤプラデーシュ州北部の小さな町の名である。
「カジュラーホー」や「カジュラホ」とも書くが、Google マップの現時点のカナ書きは
「カユラホ」となっており、それは多分違うのではないかと思う。
寺院群で有名だそうで、そこの取材調査を焦点にした章という意味である。

この節でも、例によって焦点の土地カジュラーホへの移動の旅の話から始まり、現地での
西群寺院(カジュラーホの寺院群は、西・東・南に分けられ、西が一番よく保存されている)の
下見の話をしたのち、本題たる研究の論述を進めるための歴史的考察に進む。

その歴史的考察の部分では、カジュラーホ周辺でなく、南インド・タミルナドゥ州にある、
チョーラ朝期のブリハディーシュヴァラ寺院についての言及がかなりのウェイトを占める。
王室が運営する「帝国の寺院」の代表例としてである。
「デーバダーシ」(デーヴァダーシー)についての言及も長い。

9近藤 貴夫:2017/06/17(土) 11:08:08
第2章 カジュラーホ 第2節 丸い目のジャガンナート神
https://kondoes.wixsite.com/yogini/chap2sec2

「カジュラーホ」の章にあるが、この節の内容は、カジュラーホとの関係がさほど強くない。

前節を受けて、「どのような寺院が『生きた信仰の場』として生き残ったか」という考察を
続けており、そのための比較対照をする節だからである。
比較対象として最も大きなウェイトを占めているのが、プリ―のジャガンナート寺院であり、
こちらは現代でも人気の、民衆の熱気に支えられた寺院の典型例として挙げられている。
但し、立地のプリーは、前章のオリッサ州であり、地名で付けた章名とは整合しない。

寺院やパトロンと、そこに装飾を施す工人・芸術家との関係も図示して考察されている。

節の終盤は、カジュラーホの話に戻る。ここでは、逆に節名と内容が整合しない。
チャンデラ朝のダンガ王の叙述が入るが、これはカジュラーホ西群寺院の施主であった
王朝である。西群寺院の一つマタンゲシュヴァラ寺院が、カジュラーホの古い寺院群の中で
唯一現代に生き残る信仰の場となっていることを考察する文脈である。

節末に、カジュラーホとサソリの因縁の話があって、章のテーマの地名との連関が完全に
回復する。

10近藤 貴夫:2017/07/08(土) 14:13:21
第2章 カジュラーホ 第3節 割れたヤシの実 / チョウサント・ヨーギニー
https://kondoes.wixsite.com/yogini/chap2sec3

カジュラーホの西群寺院から南方の、チョウサント・ヨーギニー寺院を訪れる節である。
同寺院の訪問を決めたいきさつから語られる。
特徴的な構造を持つ同寺院は、大きく破壊されており、中に神像は残されていない。

他の寺院のことや、ヒンドゥー教シンボリズムの一般論にわたりながら、
描写や考察がとりとめなく続く。

末尾にはやはり、取材旅行中の具体的エピソードに回帰して終わる。

11近藤 貴夫:2017/07/17(月) 12:27:20
第2章 カジュラーホ 第4節 デュベラ美術館
https://kondoes.wixsite.com/yogini/chap2sec4

デュベラ美術館は、ヨーギニー像を収蔵品に持つ、カジュラーホから車で3時間ほどの
場所にある、かつての宮殿を使った美術館ということのようだ。
ヨーギニー像以外にも、宮殿だった当時の生活用品など、多数の収蔵品があるらしい。

この節でも、移動から見学が許される経緯に始まり、各ヨーギニー像に説明の焦点を移し、
最後には往時の宮殿の様子に思いを馳せて締めくくっている。

12近藤 貴夫:2017/07/30(日) 10:37:25
第3章 ​ブヘラガートへ / 美・恐怖のヨーギニー
https://kondoes.wixsite.com/yogini/chap3

重要な長い章だが、タントリズムの性的な儀礼に触れており、不快に感じる人もいると
いうことで、パスワードが必要とされている。

読みたい人は、
「ご注文・お問合せ」のページ
https://kondoes.wixsite.com/yogini/contact
から本書を注文するか、著者にパスワードを教えてもらえるか頼んでみるといいだろう。
パスワード付きになっている趣旨を理解して、パスワードを公開・拡散するのは
控えていただきたい。

宗教史を客観的に理解する視座において、性的シンボリズムから目を背けるのは
逆に問題があるし、チベット密教などにあるものと同様の延長である。
決して下品な関心から言及されているものではないので、その点は、安心して
いただいて大丈夫である。

この章の題名に出てくる「ブヘラガート」は、元の綴りでは भेड़ाघाट という。
著者が現地音から近いカナで表記しているのだが、普通の方法でカナに写せば
「ベーラーガート」だろう。
インド中部マディヤプラデーシュ州の中東部、ジャバルプル県に位置する村で、
円形のヨーギニー寺院が建つ。
ここを訪問して、タントリズムの視点から考察を加える章である。


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