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志保

287Dブロック三回戦第2試合:2006/10/07(土) 18:21:46
721 ヽゝ゚ ヮ゚ノゝ花の志保ちゃん〜雲のかなたに ◆SIHoKItAdE sage 2006/07/23(日) 23:11:08 ID:WwGzIj6Q0
 志保と投票人の立っている舞台を中心に、人々が渦巻いていた。
 いずれもこの葉鍵板で萌えを語りあっている。この世に無数にいる女性たちのなかで、わざわざ
 不人気な噂好きの少女に萌える人々だった。その大方が古参の徒だった。
 人々の数は志保よりも職人たちのまわりの方が多い。理由は彼らの繰りだす様々な作品にあった。

「支援まくど、支援まくど」
 職人たちが妙な節をつけて喚く。
「支援まくさかい風流せい。仕事を忘れて風流せい。スーパーアイドル長岡志保ちゃんの、歌いおさめや。
 『藤田志保』と名を変えて、この祭りともおさらばさらばじゃ、
 二度とないこの日を、風流せんかい。そぉーれ、まくどっ!!」
 職人たちはひときわ声を張り上げると、ぱっとまいた。Flashひとまき、CGふたまき、SSみまき。
 人々は悲鳴のような叫びをあげながら、支援を追って走った。

 志保は音響設備ごと小脇にかかえこむと、投票人よりも早い速度で歩き出した。
 「音よ、音を出しなさい!」
 マイク片手に歩く志保の足取りが、いつしか踊りの所作に変った。爽やかで、人の心に沁みるような、
 あずまんがの智のような声で唄いだす。職人たちがそれに合わせ、支援を拾う人々も唱和した。
 今やこの一角は完全に突発宴会場となっていた。職人たちの弾倉が空になっても、唄はそのまま続く。
 やがて投票所じゅうが、志保の歌唱大会に巻き込まれていった。


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