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合唱部支援用空き教室

1名無しさんだよもそ:2006/09/18(月) 23:00:12
仁科 りえ(CLANNAD)

            渚シナリオに登場する合唱部所属の少女。
    _       ものすごい和みぱうあ〜を持つが、実はその陰には、事故のために
   '´  ̄ ヽ     ヴァイオリンが弾けなくなり、海外留学やヴァイオリニストへの夢を
  ノ .jノノリノ))     奪われ、失意の日々を過ごした過去があった。
 ( ノ! ゚ ヮ゚ノ) 〜♪ しかし、杉坂に励まされ、彼女と共に合唱部を設立、『脅迫状事件』の
  ) γつと))     後は渚達に協力し、創立者祭の演劇を成功に導いた。
 ( ( く/_l〉(     ことみシナリオやアフターにも登場するなど、ヘタな立ち絵あり脇役を
  ` (ノ J      凌ぐほどの出番を誇り、コミック版で念願の立ち絵(?)もゲットした。


そんな仁科さんや、杉坂、原田といった合唱部の三人組のために……!?

2支援SS(ブロック二回戦):2006/09/19(火) 18:03:49
595 仁科さん入場! sage 2006/05/08(月) 00:12:34 ID:aDKA6Jzw0


杉坂「さあて、いよいよ試合だよ、りえちゃん。気合いれて行きなさいよ」
りえ「うん、まあぼちぼちと頑張るよ」
杉坂「いや、そんなにのんびりしてちゃだめでしょ」
りえ「平常心平常心。ヘンに気張ったって票はもらえないよ」
杉坂「うーん、そりゃそうだけど…でもりえちゃん、言っちゃ悪いけどマイナーキャラなんだよ?相手の新城さんは正規のヒロインなんだし」
りえ「うん、だから支援頑張って。私は眠いからもう寝るよー…zzz」
杉坂「って、ちょっとー!寝るなー!うわーい、こののんびり屋めーっ!」
杉坂「くっ、仕方がないなぁ…というわけで皆さん、当の本人が寝てしまったのでどうか投票、よろしくおねがいします。」ペコペコ
りえ「こーども忘れずにねー…むにゃむにゃ」
杉坂「…後で某先輩のようにその憎ったらしい寝顔にちょび髭書いちゃる」

3支援SS(ブロック二回戦):2006/09/19(火) 18:04:58

606 名無しさんだよもん sage 2006/05/08(月) 00:42:35 ID:aDKA6Jzw0
仁科さん妄想ss。仁科シナリオがあったらこんな出会いだった…かも


 今日も退屈な一日が終わり、何もする事のない放課後が始まる。やることと言えば、春原の部屋でだべるくらいか…
 はぁ、とため息をつく。今まで様々な人間と会ってきたがどんな人間と会ってもすぐに興味をなくし、会わなくなっていた。古河、ことみ、風子、智代しかり。
 いつまでこうしていられるんだろうか、と思う。こうして怠惰に過ごしていられる日も、あと一年しか残されていないのだ。それが過ぎれば――そこまで考えて、俺は身震いする。何も考えず、ただ食べるためだけに働く日々が続くのではないか。
 夢も、希望もなく。そんな真っ黒な未来を考えると、恐怖さえ浮かんできた。
 やめよう。こんな先の事を、今考えたってしかたがない。そう自分に言い訳をして俺は教室を出た。

 すっかり日の暮れかけた廊下をとりとめもなく歩く。すっかりひとのいなくなった校舎は、やけに物寂しく感じられた。
 二階にさしかかった時、ふと朋也の耳にかすかなメロディーが聞こえてきた。
 ……くで……揺れて……の海……
 かすかだけれど、耳に残る心地よい声だった。一体誰がこんな時間まで歌の練習をしているというのだろう。興味をそそられ、声のするほうへ足を運ぶ。
 声に近づくにつれて、歌詞もはっきりと聞き取れるようになってきた。
 僕らは……までの 悲しいこと……えてるか 忘れたか……
 知らない歌詞だったが、どこか懐かしいような……胸の奥が熱くなるような、そんな歌詞だった。聞いているうちに、声の元まで辿りついた。そこは旧校舎の、今は使われていないはずの空き教室だった。俺は教室の扉を開け、声の主を確かめた。



「ちいさな手にも いつからか僕ら追い越してく強さ
 熟れた葡萄の下泣いてた日から 歩いた
 小さな手でも 離れても僕らはこの道ゆくんだ
 いつかくる日は 一番の思い出を 仕舞って…」
 そこで歌っていたのは、一人の小柄な少女だった。目を閉じて、髪を風に靡かせながら朗らかに歌っていた。その幻想的な光景に、俺は思わず見とれてしまう。
 すると、少女がこちらを向いた。互いに目と目が合う。数秒の沈黙の後、少女が口を開いた。
「え……と、ひょっとして、聞いてました?」
「…あ、ああ。まあな」
 そう答えると、少女は恥ずかしそうに頬を赤らめた。
「えっと……あはは、恥ずかしいです…下手な歌を聞かれてしまって」
「そんなことねぇよ。結構上手かったぜ」
 素直に賛辞の言葉を贈る。実際、少女の歌は上手かったし、聞いているだけで心が落ち着くような、そんな印象も受けた。
「恐縮です。…ところで、どうしてこんなところまで来たんですか?もう下校時間も近いのに。あ、ひょっとして、入部希望の方ですか? うわあ、嬉しいな。男の子の入部希望者が来てくれるなんて」
 少女の中で勝手に話が進められているようなので、俺は慌てて否定する。
「待て待て待て。誰もそんな事言ってないぞ。俺は…」
 そこで言いよどんでしまう。言えない。歌声に誘われたなんて、そんな恥ずかしいこと言えるか。俺は思いつくかぎりの嘘をついてみた。
「俺は?」
「俺は…そう。たまたまだ。たまたまここを通りかかったんだ。俺は見ての通りの通行人Aだ」
「でも、ここの校舎って何か特別な…そう、私のように部活動でもないとこんなところには立ち寄りませんよ?」
「遠回りをするのが趣味なんだ」
「そうなんですか…それは楽しそうですねっ。今度私も混ぜてくれませんか?」
 妙な展開になってしまった。俺は言葉をつまらせてしまう。すると、少女はにっこりと微笑みを浮かべて言った。
「冗談ですよね。今の話」
 バレバレだった。

4支援SS(ブロック二回戦):2006/09/19(火) 18:05:37
「そんなところまで聞こえてたんですか」
 もう嘘をついてもしょうがないので本当のことを話したところ、少女は照れた顔でそう答えた。
「小さな声で歌ってたんだけどなー」
「ま、人も少なかったんだし、しょうがねえんじゃねえの」
 そうですねー、と答えた後、ちらりと腕時計を確認した。
「もうそろそろ帰る時間です。あなたはどうしますか?」
「俺も帰るよ。つーか、元々帰る途中だったし」
 教室を出ると、それに少女も続いた。そのまま二人並んで廊下を歩く。
「あんたさ、毎日あそこで歌ってるのか」
「んー…毎日じゃないです。二、三日に一度…時間が余った時くらいですね。それに、歌い始めたのは大体一週間ほど前からです」
 なるほど。今日初めて聞いたのはそのためか。
「歌うのが好きなんだな」
「はいっ。今一番の楽しみです。…あの、もしよろしければ合唱部に入って頂けませんか?」
「は?」
 予想もしなかった発言に間抜けな声をあげてしまう。
「まだ発足したばかりで人数も少ないんです。だから、一人でも多い方が…」
「あのな、さっき言っただろ。ここに来たのは興味本位だけだったって」
「そうですか…ちょっと、いやかなり残念です」
 しょぼんと残念そうな顔をされる。少しばかり良心の呵責を感じたが情に流されてはいけない。…そう言えば、古河のときもこんな感じだったな。
「悪いな。他を当たってくれ」
「はあ…初めての男の子だと思ったのに」
 なんか妙にエッチくさい台詞だ。
「…? どうしたんですか、赤い顔をして」
 なんでもない、と俺は言い、少し足を早めた。
 それから先、校門までは二人とも無言で歩く。部活で残っている人間もほとんどいないので広いグラウンドを二人きりで歩いているような感じになる。
(春原がいたら、多分冷やかされるんだろうな)
 別に意識するほどの事はない。校門まで、進む方向が一緒というだけのことだ。明日になれば、再び会う事もないだろう。



 校門にさしかかった時、少女が尋ねてきた。
「もしよろしければ、お名前を教えていただけませんか?」
「あん…? 別にいいけど、どうして」
「ひょっとしたら、何かの縁かもしれないですし。あ、私から言いますね。二年生の、仁科りえです。よろしくお願いします」
 律儀で礼儀正しい奴だな、と思いながら言葉を返す。
「三年の、岡崎朋也だ」
「三年生のかたですか…って、エンブレムを見れば分かるんですけどね。それじゃあ、これからは岡崎先輩と呼ばなければいけませんね、先輩?」
 この学校に入ってから先輩などと呼ばれた事のなかった俺は、その言葉にこそばゆさを感じた。だから照れを隠すために背を見せてじゃあな、と言った。
「はい、また縁があれば」
 これが、俺とりえの出会いだった。


夜が明けたらまた投下するよ。それと、仁科さんは後輩属性だと勝手に思っているのですよ

5支援SS(ブロック二回戦):2006/09/19(火) 18:06:35
620 駄文ですが……仁科支援妄想SS sage 2006/05/08(月) 01:13:29 ID:jrF6Q6j30


「合唱部を作ろうと思うんです」

ふと。
少女はウェーブがかった長い髪を揺らして、楽しそうにそう言った。

「……合唱ねえ。好きなのか、歌うの」
「経験はありません」

仁科の爆弾発言。

「おいおい、そんなんで大丈夫か?」
「まあ、きっとなんとかなると思います」

なんという能天気さだ。
こいつの友人――たしか杉坂とか言ったか――の話では、
仁科は幼い頃からヴァイオリンをずっと習い続けていて、
才能もあったが、怪我をして弾けなくなった、とかいう流れだったはずだ。

こいつと俺は、よく似ている。
なら、こんな風に能天気に笑えないはずだ。
どうしたらこんな風に、すぐに次のことを、見つけられるのか。

「大丈夫です。なんとかなりますよ」

少女は繰り返す。
訝しがる俺を見て、ちょっと困ったように。
顔は笑っているけど、目の奥には力が篭っている。



「世界は、私からヴァイオリンを奪ったけれど」

ちくりと、不思議な感情を抱いた。
それが嫉妬であることに気付くのは、随分と後になってからだ。

「音楽そのものまで、奪われた覚えはありませんから」

思えば。
このとき、俺は彼女に何かを奪われたような気がする。

「……そうか。ま、手伝うくらいはしてやるよ」
「本当ですか?」
「どうせ暇だしな」
「じゃあ、まずは入部を」
「それはイヤだ。合唱なんぞしてたまるか」
「岡崎さん、いじわるです……」

俺たちは登り始める。
長い、長い坂道を。

----


続かない。
仁科さんは強い子です。

6支援SS(ブロック二回戦):2006/09/19(火) 18:08:34
643 名無しさんだよもん 2006/05/08(月) 02:18:36 ID:ja6/62270


第1話「りえちゃん、お悩み相談室<前編>」の巻

杉坂「今日も始まりました!!『困った時は仁科に訊け!!お悩み相談』のコーナーです!!」
仁科「え!?ええっ!?今日もって何!?悩み相談て私がですか!?」
杉坂「ああっ!!りえちゃんに突っ込んでもらえるなんて、し・あ・わ・せ!!」
仁科「杉坂ちゃん!?どうしちゃったのー!?」
杉坂「でも本当、りえちゃんは頼りになるよね。上級生の人達からもよく相談されてたじゃない?」
仁科「…あれはちょうど、私が詳しかったって言うだけです…」
杉坂「りえちゃん。古河さんや一ノ瀬さんの為に一生懸命、先生に掛け合ってたじゃない?」
仁科「ううん…違う。あの人達ががんばってたから。それだけです…」
杉坂「まあまあ、御謙遜はその位にして、それでは最初のお客様<相楽美佐枝>さんでーす!!」
仁科「ホントにやるのー!?ちょ、ちょっと…」
美佐枝「あら?かわいいカウンセラーさんね」
杉坂「相楽さんは男子寮で悩み相談も開いていらっしゃるんですよね」
仁科「なにそれー!?私いらないじゃないですかー!?」
美佐枝「私の事は美佐枝でいいわよ。私の悩み相談はねえ、別に好きでやってるわけじゃないのよ。本格的な人がいてくれると助かるわ」
仁科「私も、別にカウンセラーじゃありませんよ!」
杉坂「それでは早速ですが、その…美佐枝さんのお悩みは何でしょう?」
仁科「どうして話が、どんどん進むのー!?」

<後編>に続く



645 名無しさんだよもん 2006/05/08(月) 02:19:38 ID:ja6/62270

第1話「りえちゃん、お悩み相談室<後編>」の巻

美佐枝「悩みねえ…学生の中に混ざって仕事してるとね、冗談とか気の迷いだと思うんだけど告白される事ってたまにあるのよね」
仁科「いきなり恋のお悩み!?私には荷が重…」
美佐枝「みんな、自分達の周りにもっといい娘がいるって事、気付いてないんじゃないかなーと思うのよね。でも恋って盲目って言うじゃない?無下にも出来ないしねえ…」
仁科「…え、えーと…みなさんが相楽さんに憧れる気持ちって判りますよ。かっこいいですし、美人ですし…」
美佐枝「あら、ありがとね」
仁科「えーと、そうです!そんな男子生徒の皆さんに、美佐枝さんの御仕事を手伝って頂いたら如何でしょう?」
美佐枝「自分の部屋も掃除できないような連中に?」
仁科「それなら尚更です!美佐枝さんを見て、仕事の大切さや、きちんとした生活も学べる。良い機会だと思うんですよ」
美佐枝「あいつらが手伝う姿すら、想像出来ないかも…」
仁科「仕事が早く終わったら、お茶でも出してあげて下さい。やる気も出ますよ、どうでしょうか?」
美佐枝「なるほどね。いや、なかなかやるわね、あなた」
仁科「お役に立てたら嬉しいです…」
杉坂「それでは最後に…」
仁科・美佐枝「…?」
杉坂「美佐枝さんの為に、歌を歌いたいと思います!」
仁科「あ、ああ!なるほど!合唱部だもんね私達!いいですか美佐枝さん?」
美佐枝「なんか、恥ずかしいわね…まあ、ありがと」
仁科「それでは曲目は、安田謙一郎で『もし、40歳若かったら…』です!」
美佐枝「こらーーっ!?あんた達!!私は40歳じゃないわよ!!!」

りりりりららららりー♪

美佐枝「もう、歌ってるし!?やめてー!!止めてーーー!!いやあーーーーっ!!!」

7支援SS(ブロック二回戦):2006/09/19(火) 18:09:40
647 名無しさんだよもん 2006/05/08(月) 02:20:56 ID:ja6/62270


第2話「りえちゃんの、できるかな?<前編>」の巻

杉坂「今日も始まりました!!『りえちゃん、できるかな?』のコーナーです!!」
仁科「ええっ!?今日もってなに!?『できるかな』って何か作るの!?」
杉坂「やだあ!!また、りえちゃんに突っ込まれちゃったわ!!カ・イ・カ・ン!!」
仁科「杉坂ちゃん、キャラ変わってない?」
杉坂「りえちゃんてホント器用だよね。バイオリンも上手かったのに、合唱でも全然すごいし」
仁科「そんな事ないよ。みんなも、合唱すごく上手だよ…」
杉坂「まあまあ、御謙遜はそれ位にしてですね、ゲストをお呼びしましょう<伊吹風子>さんです!」
仁科「ホントにやるのー!?ちょ、ちょっと…」
風子「はじめましてです。まず風子からお二人に、素敵なプレゼントがあります!」
杉坂「いきなり、おみや攻撃とは、『いいとも』のゲストみたいですね」
仁科「ありがとうございます。これ、かわいいですね…お星様…ですか?」
風子「夜空に輝く星よりプリチーな、ヒトデです☆うっとり…」
仁科「あ、分かりました!私もこれを作ればいいんですね!」
風子「ヒトデの道は険しいですよ…それはもう、チョモランマ並みです!風子も何度も死に掛けました…」
仁科「がんばります!師匠!」
風子「風子が師匠!?ヒトデの師匠!!?…うっとり☆……」

<後編>に続く



649 名無しさんだよもん 2006/05/08(月) 02:22:51 ID:ja6/62270

第2話「りえちゃんの、できるかな?<後編>」の巻

仁科「出来ました、師匠!」
風子「はっ!?まだ風子、何も教えてませんよ!?と言うか早すぎです!!」
仁科「どうでしょうか師匠!」
風子「!?この立体的な線の中に、可愛らしい曲線を織り込む技術!!こ、これは!?噂に聞く『リトルヒトデ☆ロマネスク調』!?」
杉坂「いや、もう何を言ってるのか分からないんだけど…」
風子「…負けました…もう、教える事は何もありません…」
仁科「ありがとうございました師匠!なんと御礼を言ったらいいか…」
杉坂「じゃ、じゃあ、お礼を込めて伊吹さんの為に歌を歌いましょう!」
風子「風子、合唱聴くの初めてです!よろしくお願いします!」
仁科「それでは心を込めて歌います!曲目はクープランで『すばしっこい女』です!」
風子「異議あり!!プチ最悪です!!『すばっしこい』って何ですか!?それ風子の事ですか!?」
仁科「そ、そういうわけでは…」
風子「そうです!今度風子のお姉ちゃんが結婚するんです!その時に歌ってくれませんか!?」
仁科「よろこんで歌わせて頂きますよ、師匠!」
杉坂「りえちゃんキャラ変ってる…まだ師匠言ってるよ…」
仁科「それでは…曲目はハイドンで…『結婚すれば自由がなくなるとはよくぞ言った』です!」
風子「!?最悪です!!晴れやかな結婚式で何歌うつもりですか!?」
仁科「そ、それじゃあ…ダッラピッコラで『不幸な結婚をした女達の合唱』です!」

りりりりららららりー♪

風子「オメガ最悪です!!しかも、もう歌ってます!?やめるです!!お姉ちゃんの結婚式が台無しです!!いや、まだ結婚式ではないのですが!?ああっ、もう何を言ってるのか分かりませんっ!?兎に角、やめるですーーっ!!?」

8支援SS(ブロック二回戦):2006/09/19(火) 18:10:38
650 名無しさんだよもん 2006/05/08(月) 02:24:35 ID:ja6/62270


第3話「りえちゃん3本勝負<前編>」の巻

杉坂「今日も始まりました!!『りえちゃん3本勝負』のコーナーです!!」
仁科「今日もって何!?3本勝負って何!?私って、どっちかって言うとボケ役だから、突っ込むの苦しいですよ!?」
杉坂「嫌よ嫌よって言いながら、突っ込んでくれるりえちゃんも、ス・テ・キ」
仁科「何か、既に疲れているのに3本勝負ですか…」
杉坂「ボケと突っ込み位出来ないと、主人公にはなれませんから」
仁科「…私、女ですよ?」
杉坂「大丈夫。みんなが、りえちゃんの魅力を知れば、性別の壁なんてたいした事じゃないわ」
原田「事故でバイオリンが弾けなくなって、それでも立ち直って、合唱部を創り上げる主人公…」
仁科「原田さん!来てくれたんですね!」
杉坂「ちぇっ、私たち二人の愛の巣が…」
原田「りえちゃんは、クラナドの主人公に匹敵する設定の持ち主なんですよ…もっと自信を持って下さい」
仁科「…立ち絵の無いところとかもね…」
杉坂「りえちゃんが、落ち込んじゃたじゃないか!!もう、原田オマエ帰れよ!!」
原田「大丈夫。さあ行きましょう、全てのヒロインを倒しに…」
杉坂「倒すのかよ!?」

<後編>に続く



651 名無しさんだよもん 2006/05/08(月) 02:26:23 ID:ja6/62270

第3話「りえちゃん3本勝負<後編>」の巻

原田「それでは藤林杏さんにはこの曲、バルディで『ボーイフレンドができない』です」
杏「あんですってーー!?余計な、お世話よ!!」
りりりりららららりー♪

原田「次の藤林椋さんには、ハイドンで『私の最高の当たり役は純真な娘なのだけれど』です」
椋「え、え、ええっ!?」
りりりりららららりー♪

原田「春原陽平さんも、邪魔なので消えてもらいましょう。シャブリエで『教育不足』」
陽平「え!?おしゃぶり姫で、今日も寝不足!?」
りりりりららららりー♪

原田「そして、古河渚さんには、マ・メール・ロワではなく『だんご大家族』!!」
りりりりららららりー♪
渚「わーーい!!」
原田「あ、あれ!?喜んでる!?」

智代「なあ、お前達。さっきから歌ってるのって全然合唱曲じゃないだろう?」
有紀寧「ほとんどが、クラシックだとは思いますが…」
ことみ「ことみも知らないの。この曲、なんの曲、知らない曲なの」
原田「バレター!?さすが秀才チーム!!総員弾幕を張りつつ退却せよ!!」
仁科「え、えーーっ!?」
原田「ロッシーニ『非攻撃的練習曲』、フランコフスキ『立派な葬式いらないよー』、オーンスタインで『飛行機に乗って○○(自主規制)』投下!!」
杉坂「原田のバカーーーっ!!!全然3本じゃないしーー!!」

9支援SS(ブロック二回戦):2006/09/19(火) 18:12:28
702 名無しさんだよもん sage 2006/05/08(月) 13:19:35 ID:99h7NjTr0


朋也「それにしても、結局なんのために3on3なんてしたんだろな」
春原「ははっ、まぁいいじゃん。 結果オーライってやつ?」
朋也「言い出したのお前だからな」
春原「あれ? そうだったっけぇ? まぁまぁ! それよりさ、あの合唱部の髪が長い子、なんていったっけ?」
古河「りえちゃんです。仁科りえちゃん」
春原「そうそう!りえちゃん」
朋也「なんだよ・・・お前まだ復讐とか考えてんのか?」
春原「いや・・・・・・りえちゃんってさ、可愛いよね?」
朋也「お前すげぇ調子いいのな」
春原「いいだろ別にっ。きっと今回の件は僕とりえちゃんを出会わせるために神様が起こしてくれたんだよ」
朋也「ヘタレ神か・・・」
春原「そう・・・ってなんだよそれっ!」
朋也「お前の親」
春原「地上にいるよっ!」
朋也「封印は解かれてしまったのか・・・?」
春原「もともと封印なんてされちゃいねぇよっ!」
古河「朋也くん、ちゃんと聴いてあげないとダメです」
春原「そうだそうだ」
朋也「で、なんだよ」
春原「りえちゃんと僕は、運命の赤い糸で結ばれてると思うんだよ」
朋也「可愛そうに、俺が断ち切ってやろう」
春原「切るなよっ!」
朋也「つーか、ありえねぇよ」
春原「おやおや、ひがんでるのかな? 岡崎くん?」
朋也「いや、仁科は金髪と読みにくい苗字は大嫌いだと言っていた」
春原「余計なお世話だよっ! っていうかお前渚ちゃんのときもそんなこと言ってたろ」
古河「え? なんの話ですか?」



(−中略−)

春原「来たぜっ、放課後!」
朋也「今日は合唱の練習だったな」
春原「フフフ・・・それじゃ、行って来るぜっ!」
朋也「翼を人に見られないようにな」
春原「僕は何者だよっ!」

朋也(行っちまった・・・・)
朋也「渚と帰るか」

春原「失礼しまーす」
仁科「あ、こんにちは。 確か・・・演劇部の・・・」
春原「春原陽平」
仁科「こんにちは、春原先輩」
春原(す、春原先輩・・・!)
仁科「どうかしましたか?」
春原「い、いや。なんでもないよ」
仁科「あれ? 今日は演劇の日でしたっけ?」
春原「いや、合唱部の日だったと思うけど」
仁科「ですよね、ちょっとあせっちゃいました」
春原「ごめんごめん、ところで今一人」
仁科「はい。それがどうかしましたか?」
春原「いやぁ〜、りえちゃんの歌声が聴きたいな〜なんて」
仁科「え? ええ?」
春原「い、いや、無理はしなくていいんだよ」
仁科「いえ、急だったので驚いただけです。 構いませんよ、ちょっと恥ずかしいですけど・・」
春原「ホントに?」
仁科「はい。 それじゃあ、ちょっとだけ・・」

10支援SS(ブロック二回戦):2006/09/19(火) 18:13:15
春原「いや〜ホントに歌上手いねー」
仁科「ちょっと恥ずかしいです。でもうれしいです」
春原「スゴいよね〜。きっと勉強とかもできるんでしょ?」
仁科「英語なんかは得意ですけど・・」
春原「へぇ〜スゴいなー。歌も上手で勉強もできて料理も得意だなんて・・」
仁科「料理だなんて言ってませんけど・・・?」
春原「いや〜、きっと得意なんだろうなと思って」
仁科「確かに作るのは割と好きです」
春原「あ、やっぱり? スゴいなぁりえちゃんは」
仁科「いえ、春原先輩も凄いですよ。バスケでバスケ部のレギュラーに勝ったじゃないですか」
春原「あれ? 知ってたんだ」
仁科「はい。見てました。ちょっとかっこよかったです」
春原「ホントにっ?」
仁科「はい」
春原(ああ、3on3をやった甲斐があったってもんだ)
仁科「春原先輩、ダンクシュートしようとしてボールを地面にたたきつけてましたよね」



春原「ほうぅっ!」
仁科「あ、すいません。失言でしたね」
春原「いやいや、気にしなくていいよ。僕、馬鹿だからね」
仁科「そうなんですか」
春原(マトモに反応されたー!! くそっ!どうする!?春原陽平っ・・・そうだ!)
春原「だからさ、りえちゃん、今度勉強教えてくれない?」
仁科「はい? でも私、三年生のなんてわかりませんよ?」
春原「いや、僕馬鹿だからかけ算の九九が限界なんだよね」
仁科「そうなんですか。では、私でよければお教えしますよ」
春原「マジでっ? やりぃっ!」
春原(・・・・・・・・・!!)
仁科「? どうかしましたか?」
春原「僕、勉強したくないっす」
仁科「ファイトっ!ですっ」
春原「はは・・・頑張るよ・・・」
仁科「はい、頑張ってください」
春原「にしても、りえちゃんはホントにすごいよね。英語なんて僕全然わかんないし」
仁科「そうですね・・・・・・実は私・・・」





仁科「進研ゼミをやっているんです」

            −つづく− のかな?

11支援SS(ブロック二回戦):2006/09/19(火) 18:14:04
732 606-609の続き…みたいなもの sage 2006/05/08(月) 17:01:17 ID:aDKA6Jzw0


 次の日。
 放課後の旧校舎を、おおきなダンボールを持った男と、ちいさなダンボールを持った少女が一人。岡崎朋也と仁科りえである。りえはにこにことした顔で、一方の朋也は対照的にうんざりとしたような顔である。
 どうしてこうなってしまったんだ、と心中で朋也は思う。

 事の始まりは購買へジュースを買いに行ったことだった。何ということはない。たまたま喉が乾いて、たまたま買いに行っただけのことだ。ジュースを飲み終えて帰ろうとすると、行きがけの廊下で誰かがおおきなダンボールを持ってふらふらと歩いていた。
 ダンボールのせいで、顔はよく見えない。無理して運んでいるのか、はたまた彼女が非力なだけなのか今にもすっ転んでしまいそうだった。
(危なっかしい奴…)
 そう思いながら横を通り過ぎようとした、その時にようやくその人の顔が見えた。二度と会う事もないだろうと思っていた奴だった。
「…あんた、なにやってんだ」
 ダンボールの正体は昨日会った合唱部少女、仁科りえだった。彼女はたった今気がついたような声で反応した。
「あれ、先輩ですか? すみません、前が見えなかったので気付きませんでした」
「いや、それは別にいいけど…何やってんだよ」
「部室に荷物を運んでいるんです」
「荷物?」
「はい。合唱部が発足したばかりなので色々と備品の運び出しなんかをしています。この学校、昔は合唱部があったみたいでそのときのカセットとかが資料室に置かれていたんです。で、それを部室に持っていこうと」
 ふうん、と返事をしてダンボール箱を見る。
「それにしても随分な量だな、これ全部カセットか」



「まさか。本とかもありますよ。あ、あと小道具とか」
 …小道具? 気になったが特に追及しないことにする。合唱部だって、ただ歌うだけではないのだろう。さしずめ前座としてヒゲダンスでもやるに違いない。
 ちらりと仁科を見る。のほほんとした、おっとりした顔。こいつがヒゲダンスを…
「ありえねぇー…」
「…? 何がですか?」
「いや、気にするな」
 首をかしげる仁科。
「それにしても、そんなに持ってて重くねぇか? 手伝ってやろうか」
「え、いいんですか」
「別にいいさ。どうせそんなに大した作業じゃないしな」
 仁科の言葉を借りればこれも何かの縁、だ。重たそうにしてるのをほおっておくのもかわいそうだしな。
「わあ、ありがとうございます。実は結構重たくて大変だったんです」
「それじゃ、上二つ取るぞ」と言って俺はダンボールを持ち上げる。重たいかと思ったが、案外軽いものだった。
「…おまえ、腕力ないのな」
 そう言うと仁科は、よく言われます、と苦笑いする。
「自慢じゃないですけど、50メートル走が十秒台なんですよ」
 自慢にならないし、しかも腕力と関係なかった。あえてなにも言わないようにする。

12支援SS(ブロック二回戦):2006/09/19(火) 18:14:46
 それからは何事もなく部室まで運び終え、部屋の隅にダンボール箱を置く。
「よし、終わったな」
「いえ、まだ終わってません。もう少しダンボールがあるんです」
 まだあるのか、と俺が尋ねると仁科はさも当然そうに答えた。
「はい。後十六箱くらいあります」
「…なんだって?」
 耳を疑う。聞き間違いでなければ、確かに十六箱と言った。
「後、十六箱です」
「…どこをどうしたらそんな数になるんだ?」
「まあ色々とあるんです。大丈夫大丈夫。三箱ずつ運べば六往復くらいで済みますから」
「いや、六往復って…簡単に言うなよ」
 すると仁科はにっこりと笑って、
「少しずつでも、積み重ねてやっていけばいつかは終わりますよ。じゃ先輩、運んでくれてありがとうございました。私は作業に戻りますから」
 そう言って立ち去ろうとする仁科。俺は頭をかかえる。楽天家なのか、馬鹿なのか…気がつけば、俺は仁科の手を取って引き止めていた。
「あんた一人じゃ日が暮れても終わらねぇよ。俺も手伝う」
「えっ、でも…」
「一人より二人のほうが早いだろ。十六箱とか言われて放っておけるか。資料室だったな」
 半ば自棄くそ気味に部室を出る。俺はどうしてこんなことをしているんだ。少し前の俺ならこういう奴を冷めた目で見ていたんじゃないのか。
 放って置けない何かがあった。とりあえずはそういうことにしておく。
「あっ、ま、待ってください先輩」
 とてとてと走ってくる音が背後から聞こえた。



 そんなこんなで今に至る。仁科は一箱、俺は三箱ずつ運び、これが四往復目になる。つまり、これが最後の復路だ。
「本当にありがとうございます、先輩。お陰で早く終わりました。後で何かお礼しないといけませんね」
「別にいらねぇよ。俺が勝手にやったことだからな」
「まあまあそう言わずに。何がいいですか? 食べ物? ジュース? それとも、ありがとうのキスとか」
 ぶっ、と思わず吹き出す。何言ってんだこの子はっ!
「あはは、最後のは冗談ですよ。でもそれ以外なら何でも。あ、高いものはだめですからね」
 相変わらずにこにこと笑いながら話しかけてくるりえ。くそ、何か調子が狂う。朋也は一つ咳払いをして話題を逸らすことにする。
「別にいいっての。それより、他の部員とかはどうした。来ていないようだが、普通は手伝いに来るもんじゃないのか」
「あ、それはですね、すーちゃん…えっと、部員の人なんですけど、その子は今日委員会で遅くなるって言ってました。もう一人の子も実は合唱部と他の部と兼部してて、今日は他の部に出るって」
「そら薄情な奴らだな。無理矢理引っ張ってくりゃいいのに」
「そんな無理強いは出来ませんし、実際先輩が手伝ってくれたからいいじゃないですか」
 俺が来なかったらどうするつもりだったんだ、と問おうとして、やめた。どうせ一人でもやるつもりだったんだ、こいつは。
 そんなことを考えていると、不意に後ろから声がかかってきた。
「りえちゃん、遅れてごめん。大変だったでしょ?」
 振り向くと、そこには仁科と同じく二年のエンブレムをつけた女生徒がいた。仁科とは対照的に、ややキツそうな顔立ちと、短いショートカット。
「あ、すーちゃん。おつかれさま〜。作業、だいたい終わったよ」

13支援SS(ブロック二回戦):2006/09/19(火) 18:16:07
 すーちゃん…委員会で遅くなるとか言っていた奴か。そのすーちゃんは俺を一瞥すると、仁科に尋ねた。
「誰? この人」
「あ、紹介するね。こちら、三年の岡崎朋也さん。で先輩、こっちがすー」
「杉坂です。よろしく岡崎先輩」
「ちっす、よろしく」
 互いに堅い表情で握手する二人。
「う〜っ…最後まで言わせてよ、すーちゃん」
「人前ですーちゃんすーちゃん呼ぶなっ! 恥ずかしいでしょーが!」
「えーっ、愛嬌あるのに」
「いいからほいほい他人に言わない!」
「落ちつけすーちゃん。そんなに怒ると血圧が上がるぞ」
「あんたもすーちゃんって呼ばないでくれますか!」
 ビシッ、と手刀で突っ込まれる。こいつ、どことなく春原に似てるな。
「ま、とにかく…りえちゃんを手伝ってくれたのには礼を言います。あののんびり屋のりえちゃんが一人でこんな短時間に出来る訳がないし」
「あーっ、人をのろまなカメ扱いして」
 仁科が頬を膨らませて抗議する。
「事実じゃない。それより、運び込みが終わったんだから、今日はどうするの? 練習する?」
「うん、今日はもういいや。元々今日は運び込みだけで終わるつもりだったし」
「そう? ごめんね、何だかさぼっちゃったみたいで。次は早く来るから」
「そうだぞ、さぼりは厳禁だぞすーちゃん」
「うんうん。次はお昼ご飯奢らせるからね、すーちゃん」
「あんたら二人してなんなのよっ! 連呼するなぁ!」
 ビシ、ビシっと一本ずつ手刀を入れられる。こいつ、扱いやすくて面白いな。
 そのまま俺達は別れることになった。仁科は杉坂と帰るようだった。
「それじゃあ先輩、さよならー。例の件、考えておいてくださいねー」
 例の件? と杉坂。俺は大したことじゃないと誤魔化した。杉坂は訝しがりながらも仁科と帰っていった。はあ、明日学食奢らせるくらいにしとくか…でないといつまでも言いそうだった。

14支援SS(ブロック二回戦):2006/09/19(火) 18:16:58
782 いきなり仁科アフター sage 2006/05/08(月) 20:55:05 ID:aDKA6Jzw0


 学校を卒業した後、俺は町の電気工として働くことになり、その一年後には仁科も卒業し彼女は大学に行くことになった。だが、置かれた状況は違えど俺達はたびたび会ったりしてお互いの近況を話し合ったりしている。
 親密な関係…ではあるのだがまだ付き合ってはいない。たまに仁科にくっついている杉坂からは、「早く告白しちゃいなさいよー。りえちゃんはこういうこと自分からは言い出せないんだから」と言われることしきりである。
 分かってはいるのだが…俺は告白するタイミングを掴めずにいた。
「アルバイト?」
「そう、今度からアルバイトするんです」
 喫茶店で二人で話していたとき、仁科が突然切り出した。なんでも、次の日曜からファミレスでバイトをするらしい。
「新しくできたところなんだそうです。店員さんを募集しているから、せっかくだし私もやってみようかなーって」
 そう言って仁科はパンフレットを見せる。俺の家からもそんなに遠くない。それはいいとして…
 胸元が大きく開いた制服に俺は少し顔をしかめる。他の誰とも知れぬ人間が仁科の制服姿を見ると思うと、あまりいい気分はしない。
 とは言っても、それを俺が引きとめる権利などないのだから、まあいいんじゃねえの、と言葉を返した。
「で、先輩に相談なんですが」
 そこで仁科は一旦言葉を切る。先輩と呼ぶのは学生時代から変わらない。俺は名前で呼んでもいいのにと言ったが仁科は「こちらの方が呼びなれていますから」とのこと。
「先輩にもこのお店に来て欲しいなあ、って思うんですけど、どうですか」



 頭を下げる。実のところ、俺も仁科の制服姿は見たかった。他の奴には見せたくないが、俺は見たい。なんつー自分勝手な論理だと思うものの己が欲望には逆らえない。許せ、理性よ。
「ほんとうですか? わあ、嬉しいな。先輩、結構忙しそうだから来る暇ないんじゃないかなって思ってましたから」
「いや、俺はたとえ暇がなくても無理矢理作るつもりだったぞ」
 そう言うと、仁科は「冗談ばっかり」とくすくす笑った。その笑顔を見るだけでほんわかした気分になれる。
 …いける。今がチャンスかもしれない。さあ今こそ仁科に告白を――
 俺が口を開こうとしたとき、どこからともなく携帯メールの着信音が鳴る。仁科のものだった。おのれ高野山。
「誰だろ…? あ、すーちゃんからだ。えーっと、買い物に付き合って欲しい…えっと、すみません先輩、すーちゃんが呼んでいるので…日曜日、来てくださいね。あ、お金は私の分は払っておきますから」
 取り残される俺。おのれ高野山。おのれ杉坂。藁人形があったら迷わず釘を打ちつけていたところだ。
 ともかく、次の日曜まで待つしかなかった。

 そしてやってきた日曜日。懸命に仕事をしてなんとか片付け、万全の体勢で来る事ができた。身だしなみ、服装、全てオッケー。
(って、何を熱くなっているんだろうな、俺は)

15支援SS(ブロック二回戦):2006/09/19(火) 18:19:46
782 いきなり仁科アフター sage 2006/05/08(月) 20:55:05 ID:aDKA6Jzw0


 学校を卒業した後、俺は町の電気工として働くことになり、その一年後には仁科も卒業し彼女は大学に行くことになった。だが、置かれた状況は違えど俺達はたびたび会ったりしてお互いの近況を話し合ったりしている。
 親密な関係…ではあるのだがまだ付き合ってはいない。たまに仁科にくっついている杉坂からは、「早く告白しちゃいなさいよー。りえちゃんはこういうこと自分からは言い出せないんだから」と言われることしきりである。
 分かってはいるのだが…俺は告白するタイミングを掴めずにいた。
「アルバイト?」
「そう、今度からアルバイトするんです」
 喫茶店で二人で話していたとき、仁科が突然切り出した。なんでも、次の日曜からファミレスでバイトをするらしい。
「新しくできたところなんだそうです。店員さんを募集しているから、せっかくだし私もやってみようかなーって」
 そう言って仁科はパンフレットを見せる。俺の家からもそんなに遠くない。それはいいとして…
 胸元が大きく開いた制服に俺は少し顔をしかめる。他の誰とも知れぬ人間が仁科の制服姿を見ると思うと、あまりいい気分はしない。
 とは言っても、それを俺が引きとめる権利などないのだから、まあいいんじゃねえの、と言葉を返した。
「で、先輩に相談なんですが」
 そこで仁科は一旦言葉を切る。先輩と呼ぶのは学生時代から変わらない。俺は名前で呼んでもいいのにと言ったが仁科は「こちらの方が呼びなれていますから」とのこと。
「先輩にもこのお店に来て欲しいなあ、って思うんですけど、どうですか」
「そんなこと言わなくても、もちろん行くつもりだ。つーか行かせてください」



 頭を下げる。実のところ、俺も仁科の制服姿は見たかった。他の奴には見せたくないが、俺は見たい。なんつー自分勝手な論理だと思うものの己が欲望には逆らえない。許せ、理性よ。
「ほんとうですか? わあ、嬉しいな。先輩、結構忙しそうだから来る暇ないんじゃないかなって思ってましたから」
「いや、俺はたとえ暇がなくても無理矢理作るつもりだったぞ」
 そう言うと、仁科は「冗談ばっかり」とくすくす笑った。その笑顔を見るだけでほんわかした気分になれる。
 …いける。今がチャンスかもしれない。さあ今こそ仁科に告白を――
 俺が口を開こうとしたとき、どこからともなく携帯メールの着信音が鳴る。仁科のものだった。おのれ高野山。
「誰だろ…? あ、すーちゃんからだ。えーっと、買い物に付き合って欲しい…えっと、すみません先輩、すーちゃんが呼んでいるので…日曜日、来てくださいね。あ、お金は私の分は払っておきますから」
 取り残される俺。おのれ高野山。おのれ杉坂。藁人形があったら迷わず釘を打ちつけていたところだ。
 ともかく、次の日曜まで待つしかなかった。

 そしてやってきた日曜日。懸命に仕事をしてなんとか片付け、万全の体勢で来る事ができた。身だしなみ、服装、全てオッケー。
(って、何を熱くなっているんだろうな、俺は)

16支援SS(ブロック二回戦):2006/09/19(火) 18:20:30
 苦笑いして店内に入る。新しい店特有の匂いが鼻をつく。開店したばかりだからか、客の数も多かった。ウェイトレス達もせわしく動き回っている。さて、仁科はどこだろう…
 きょろきょろと見まわしてみるが、仁科の姿は見当たらない。代わりに一人の店員がこちらにやってくる。…ん? この店員、どこかで見たことがあるような。
「いらっしゃいませっ…って、あれ? もしかして、岡崎さんですか?」
 その声で答えが分かった。
「お前、もしかして、古河か!?」
 学生時代、ほんの少しだけ会話したことがある二人の再会だった。
「はい。古河渚です。お久しぶりです、岡崎さん」
「驚いたな。まさかここで働いてたとは思わなかった」
「えへへ、アルバイトですけど。あ、こんなところで話しこんでいてはいけませんね。どうぞこちらに」
 古河に招かれ、テーブル席に案内される。
「それではご注文を…と言いたいところですが、お目当ては仁科さんですよね? わたし、呼んできます」
 奥へ引っ込もうとする古河を俺は慌てて引きとめる。
「って、おい。仁科と知り合いなのか」
「はいっ。とてもよくしてもらっています。岡崎さんのこともよく聞いています」
 したり顔で答える古河。どうやら、結構深くまで知っているらしい。くそ、なんか恥ずかしいな。
 古河が再び奥へ下がる。それからしばらくしてお目当ての少女、仁科が出てきた。うおっ、似合ってる…つーかすんげえ可愛い。そしてついつい胸元にも目がいってしまう。…結構あるんだな…許せ理性よ。
仁科はにこにことした表情でやってきて、注文を聞いてくる。



「来てくれてありがとうです。…こほん、それでは、ご注文は何になされますか、ご主人様?」
 ご主人様。その言葉に脳が沸騰する。
「ぐおぉぉーーっ! な、何言ってんだお前はっ!」
「何って、ご注文をお伺いしただけですよ、ご主人様?」
 にこにことした顔で殺人的ワードを連呼する仁科。ご、拷問だ…
「や、やめてくれ…い、いや、やめなくていい…って何言ってんだ俺は!」
「どちらかはっきりして下さい、ご主人様」
「いやだあぁぁーーっ、や、やっぱりやめてくれっ!」
 悶える俺を、仁科はくすくす笑って見る。
「さて、冗談はここまでにして。先輩、何にしますか? 飲み物になさいますか? それとも食べ物を?」
「あ、ああ…じゃあ、コーヒー…アイスコーヒーで」
「承りました。少々お待ち下さい」
 まだ笑いながら戻っていく仁科。くっ、完膚なきまでにはめられた。一生の笑いの種になりそうな気がする。つーか、誰が吹きこんだんだ…
 そこまで考えたところで、該当人物が一人思い当たった。おのれ高野山。おのれ杉坂。
 俺が本気で藁人形を買うかどうか思案していたところに、アイスコーヒーが来た。
「それではごゆっくりしていってください、先輩。さっきの、ちょっと可愛かったですよ」
 ぺろりと舌を出して次の仕事に向かう仁科。俺はふぅ、とため息をついてアイスコーヒーをずずずと飲んだ。何もいれていなかったので、すごく苦かった。
 アイスコーヒーはすぐに飲み終わってしまったが、これから特にする事もないのでしばらく仁科の働く様子でも見てみようかと思った。視点を移すと、客の多さにあくせくしながら働く仁科がいた。
 忙しそうではあるが、決して笑顔を絶やしてはいない。どんな客にでも、誠実に丁寧に応対していた。
 仁科らしいな、と俺は思う。真摯に向き合えばどんな人も悪い感情は抱かないはずだ。そんな当たり前で、しかし難しいことを仁科はやってのけていた。
 そう。仁科のこんなところに俺は惹かれていたんじゃないのか。どんなときでも笑顔を絶やさないその姿に。
 彼女のそんなところをいつまでも側で見ていたいと、心からそう思った。



 結局、俺は仁科の仕事が終わるまでファミレスでぼーっとしていた。今は仁科と一緒に帰路についている。
「すみません、こんな時間まで待ってもらって」
「いいさ、俺が決めたことだし」
「また来てもらえますか」
「またと言わず、毎日でも来てやるよ」
 そう言うと、仁科はあははと笑って、そしたら先輩はお店にすごく貢献しちゃいますね、と言った。
「あのさ、仁科」
 真面目な口調で仁科の顔を見る。彼女もそれを感じ取ったのか黙ってこちらを向く。
 一回、大きく深呼吸をする。さあ言うんだ、岡崎朋也。
「俺さ、仁科が…いや、りえがすごく好きなんだ。よかったら、その、俺と…付き合ってくれないか」
 りえがたっぷり五秒ほどきょとんとした面持ちでこちらを見る。その後、彼女は満面の笑顔で、
「…はい。私もせんぱ…朋也さんがすごくすごく好きです。よければ、ずっと一緒にいてください」

17支援SS(ブロック二回戦):2006/09/19(火) 18:28:21
■□■ ブロック二回戦SSまとめ ■□■

>>2 仁科さん入場!

>>3-4 仁科さんシナリオ妄想SS −出逢い
>>11-13 3-4の続き、妄想SS −部室片付け
>>5 妄想SS@合唱部を作ろうと思うんです
>>6-8 りえちゃんお悩み相談室シリーズ
>>9-10 春原、仁科りえに惚れる!?の巻
>>15-16 いきなり仁科アフター@アルバイト

18仁科さんシナリオ分岐ネタ Prelude:2006/09/19(火) 19:50:14
>前回までのあらすじ

遅刻常習犯の高校三年生岡崎朋也は、合唱部設立を目指す二年生仁科りえと出会う。
その後、朋也は古河渚という少女に出会い、渚が二度目の三年生であることを知る。
学校に自分の居場所を見出せない渚に、朋也は合唱部入部を勧める。
だが、なりゆきで自分とその悪友春原まで合唱部に入部することに。

メンバーの集まった合唱部は無事発足にいたり、創立者祭に向けて活動を開始する。
創立者祭で発表する合唱曲を選抜する仁科たちの前に、春原が一本のカセットテープを取り出した……


しかし、前回までを書けるほどの文才も時間もないのであった……orz

19仁科さんシナリオ分岐ネタ CASE.1:2006/09/19(火) 19:51:25
>春原マイベストに上書きしなかった(4月14日に『やめておく』を選んだ)場合

仁科「お茶、淹れました。歌を歌う前には喉を潤した方がいいですよね」
古河「ありがとうございます」
杉坂「ありがと、りえちゃん」
原田「いただきます」
春原「おっ、りえちゃんは気が利くねぇ。んじゃ遠慮なく…」
岡崎「いや、俺ら雑用だから歌わねぇだろ」   >とか言いつつ、お茶を手にする岡崎。

        〜〜なごみ時空〜〜

仁科「それで、発表する合唱曲なんですけど…リクエストとかあります?」
春原「はいはーい!」
仁科「春原先輩、わざわざテープを持ってきてくれたんですか」
春原「そう! サイコーの曲って言ったらこれしかないよねっ」
仁科「どんな曲なんですか?」
春原「まぁ、聴いてみてよ」  カチャ
一同「…………」   >BGM 『ダム』
春原「ボンバヘッ、サイコーでしょ? この曲だったら僕、雑用やめて舞台に出るよ」
仁科「……」
岡崎「アホかっ。こんな曲、合唱するやつ見たことねぇよっ」
春原「こんな曲、ってヒップホップの最高峰になんてこと言いやがるんだ、てめぇはっ」
仁科「うーん、さすがにテンポが速すぎるので…、初めての合唱で選ぶのは難しいですね」
古河「わたしも、速すぎて歌えそうにないです」
杉坂「ふたりとも……論点はそこじゃないよ…」

20仁科さんシナリオ分岐ネタ CASE.2:2006/09/19(火) 19:52:35
>春原マイベストに上書きで何か吹き込んだ(『上書きで何か吹き込む』初回 or 『やめた。アホらし…』を選んだ)場合

春原「サイコーの曲って言ったらこれしかないよねっ」
仁科「どんな曲なんですか?」
春原「まぁ、聴いてみてよ」  カチャ
 ※ 『…YO! YO! オレ岡崎! オマエはっ、
    オマエは…やめた。アホらし…』
春原「ぶーーーーーーっ!」   >春原はお茶を吹き出した。
岡崎「うわ、きたねぇな」
春原「くそっ忘れてた。岡崎てめぇ……」
仁科「…これ、曲…なんでしょうか」
春原「ちっ、違うんだりえちゃん。これはこいつが…」
岡崎「え? これ、俺か?」
春原「オレ岡崎って、自己紹介してたじゃないかよっ! って同じネタやんなよっ」
岡崎「ああそうだな……お前のいいところをピックアップしてラップで歌ってやろうとしたんだった」
春原「なにひとつ思い浮かばずに、ソッコーで飽きたみたいですけどねっ!」
岡崎「俺は飽きっぽいんだ。お前の悪いところなら、いくらでも思い浮かぶんだがなぁ」
古河「岡崎さん、言いすぎです。春原さんにもいいところ、いっぱいあります」
仁科「私もそう思います。こうやって手伝ってくれてますし…」
春原「うぅ…(感涙)。ふたりだけだよ、僕のことわかってくれるの…」
杉坂「…単純。これはいいところだね」
一同『そうだなですねね』
春原「全員一致ッスかっ!」

21仁科さんシナリオ分岐ネタ CASE.3:2006/09/19(火) 19:53:36
>春原マイベストに上書きでさらに何か吹き込んだ(『適当に思いついた言葉を発する』を選んだ)場合A

春原「サイコーの曲って言ったらこれしかないよねっ」
仁科「どんな曲なんですか?」
春原「まぁ、聴いてみてよ」  カチャ
 ※ 『…YO! YO! オレ岡崎! オマエはっ、
    オマエは…モンゴリアンチョップ! いや、オマエに、モンゴリアンチョップ……って、どちらにしても意味不明だな…』
春原「ぶーーーーーーっ!」   >春原はほうじ茶を吹き出した。
岡崎「うわ、きたねぇな」
春原「くそっ忘れてた。岡崎てめぇ……」
仁科「…モンゴリアン?」
春原「ちっ、違うんだりえちゃん。これはこいつが…」
岡崎「え? これ、俺か?」
春原「オレ岡崎って、自己紹介してたじゃないかよっ! って同じネタやんなよっ」
岡崎「ああそうだな……お前のいいところをピックアップして歌ってやろうとしたんだった」
春原「それがなんでモンゴリアンチョップなんだよっ」
岡崎「ああ。お前ってサッカーやる時、ボール持ったらパスもしねぇでキーパーの前まで突っ込んでいきそうじゃん」
春原「そりゃ、エースストライカーだからね」
岡崎「そんでキーパーにモンゴリアンチョップくらってそうだな…って思ったんだ」
春原「わけわかんねぇよ!」
杉坂「リベロの武田とは…古いですね岡崎先輩」
仁科「何の話?」

22仁科さんシナリオ分岐ネタ CASE.4:2006/09/19(火) 19:54:46
>春原マイベストに上書きでさらに何か吹き込んだ(『適当に思いついた言葉を発する』を選んだ)場合B

春原「サイコーの曲って言ったらこれしかないよねっ」
仁科「どんな曲なんですか?」
春原「まぁ、聴いてみてよ」  カチャ
 ※ 『…YO! YO! オレ岡崎! オマエはっ、
    オマエは…陸に上がって進化を遂げたウーパールーパー!
    あれ…? 冗談で言ったのに、なんだかマジでそう思えてきたぞ…。………おまえ…ウーパールーパー?』
春原「ぶーーーーーーっ!」   >春原はハト麦茶を吹き出した。
岡崎「うわ、きたねぇな」
春原「くそっ忘れてた。岡崎てめぇ……」
仁科「…ウーパールーパー?」
杉坂「…ぷっ」
春原「ちっ、違うんだりえちゃん。これはこいつが…って杉坂笑うなっ」
岡崎「え? これ、俺か?」
春原「オレ岡崎って、自己紹介してたじゃないかよっ! って同じネタやんなよっ」
岡崎「ああそうだな……お前のいいところをピックアップして歌ってやろうとしたんだった」
春原「そこでなんで突然ウーパールーパーなんだよっ」

「僕はキャプテンスノハラ! …とは言っても今じゃサッカー部もやめて、陸に上がって進化を遂げたウーパールーパーみたいなもんさ!」
   >1 ウーパールーパーか はっ!
     2 ギャー ヘタレだー さよなら
岡崎「…こんな感じだな」
春原「わけわかんねぇよ! …ってどっち選んでも仲間にできねぇじゃん!」
岡崎「仲間にしたくねぇんだよ」
仁科「ウーパールーパーってかわいいですよね」
古河「わたしもそう思います」
春原「僕、ウーパールーパー」
杉坂「……ぷぷw」

23仁科さんシナリオ分岐ネタ CASE.5:2006/09/19(火) 19:55:47
>春原マイベストに上書きでさらに何か吹き込んだ(『適当に思いついた言葉を発する』を選んだ)場合C

春原「サイコーの曲って言ったらこれしかないよねっ」
仁科「どんな曲なんですか?」
春原「まぁ、聴いてみてよ」  カチャ
 ※ 『…YO! YO! オレ岡崎! オマエはっ、
    オマエは…メイド・イン・チャイナ! 中国で大量生産されてんだ…って、キモッ!』
春原「ぶーーーーーーっ!」   >春原はプーアール茶を吹き出した。
岡崎「うわ、きたねぇな」
春原「くそっ忘れてた。岡崎てめぇ……」
杉坂「想像したら気分悪くなってきた…」
岡崎「だろ?」
春原「そこ、意気投合するなっ。つーか、これって僕のいいところをピックアップして歌おうとしたんじゃないんですかねぇ!」
岡崎「この前言ってた春原軍団ってのは、量産型メカ春原軍団のことだったのか」
杉坂「ビニールでできてて、空気を入れて膨らます…とか」
春原「それ、メカじゃねえよっ!」
岡崎「落ち着け春原。メイドってのは『メイド服』、チャイナってのは『チャイナ服』。そう考えれば……どうだ?」
春原「…………。……いいねっ」
仁科「何の話ですか?」
春原「あっ、りえちゃん。メイド服・イン・チャイナ服、着てみたくない?」
仁科「……。…聞いたこともないんですけど」
岡崎「違う。着るのはお前だ」
春原「へっ? なんでだよ」
岡崎「オマエは…メイド・イン・チャイナ! なんだよ」
杉坂「おもしろそう。演劇衣装の残り物を着せてみましょっか」
春原「ひ……ひいいいぃぃぃぃぃ」

24仁科さんシナリオ分岐ネタ CASE.6:2006/09/19(火) 19:56:58
>春原マイベストに上書きでさらに何か吹き込んだ(『適当に思いついた言葉を発する』を選んだ)場合D

春原「サイコーの曲って言ったらこれしかないよねっ」
仁科「どんな曲なんですか?」
春原「まぁ、聴いてみてよ」  カチャ
 ※ 『…YO! YO! オレ岡崎! オマエはっ、
    オマエは…クックドゥードゥルドゥー! うわ、俺ひとりで何言ってんだろ、わっけわかんね〜! はははは!』
春原「ぶーーーーーーっ!」   >春原はシルベスタギムネマ茶を吹き出した。
岡崎「うわ、きたねぇな」
春原「くそっ忘れてた。岡崎てめぇ……」
杉坂「クックドゥードゥルドゥー? 何語?」
仁科「ニワトリの鳴き声だったと思うんですけど。コケコッコーと同じ。外国の人はそう聞こえるみたいです」
岡崎「ああ、多分それだ。聞いたことある。スッキリした。サンキュ、仁科」
春原「問題はそこじゃねえよっ」
杉坂「ニワトリって目がこわいですよね」
岡崎「ああ、俺もそう思う」
春原「どうして僕の顔見ながら言ってるんですかねぇ!」
岡崎「おっ、その顔だ。目こえぇ」
杉坂「たまにボケて昼に鳴くニワトリがいるじゃないですか。そんな感じ?」
岡崎「剣でバリバリ切り刻んでも絶対倒せねえニワトリもいるな」
春原「どんなニワトリだよっ」
岡崎「あとは、髪を赤く染めれば完成だな」

25仁科さんシナリオ分岐ネタ CASE.7:2006/09/19(火) 19:58:00
>春原マイベストに上書きでさらに何か吹き込んだ(『適当に思いついた言葉を発する』を選んだ)場合E

春原「サイコーの曲って言ったらこれしかないよねっ」
仁科「どんな曲なんですか?」
春原「まぁ、聴いてみてよ」  カチャ
 ※ 『…YO! YO! オレ岡崎! オマエはっ、
    オマエは…アオテナガフクロオオスノハラモドキ! 青くて手が長くて袋を持ってて大きい春原のモドキなんだ。
    って、モドキじゃないオリジナルで十分怖ぇよっ! ってツッコミたくならんか?』
春原「ぶーーーーーーっ!」   >春原はウメコブ茶を吹き出した。
岡崎「うわ、きたねぇな」
春原「くそっ忘れてた。岡崎てめぇ……」
杉坂「アホデバカフクロダタキ、オオッスノハラモウドケ?」
岡崎「それでもいいな」
春原「よくねえ! 杉坂、お前わざとだろ…」
古河「青くて袋……ドラ○もんでしょうか」
仁科「でも、ドラ○もんは手が短いし、大きくもないですよ」
杉坂「や、春原のモドキって言ってるでしょ……ってオリジナルで十分怖いけど、想像したら気分悪くなってきた…」
岡崎「だよなぁ」
春原「てめぇらふたり、たいがいにしとけよ…」

26仁科さんシナリオ分岐ネタ CASE.8:2006/09/19(火) 19:59:05
>春原マイベストに上書きでさらに何か吹き込んだ(『適当に思いついた言葉を発する』を選んだ)場合F

春原「サイコーの曲って言ったらこれしかないよねっ」
仁科「どんな曲なんですか?」
春原「まぁ、聴いてみてよ」  カチャ
 ※ 『…YO! YO! オレ岡崎! オマエはっ、
    オマエは…ちょんまげ! いや、ちょんまげじゃねぇし…。じゃ、このラップ嘘になるじゃん…
    春原、わりぃ、ちょんまげにしてくれ』
春原「ぶーーーーーーっ!」   >春原は玉露を吹き出した。
岡崎「うわ、もったいねぇな」
春原「くそっ忘れてた。岡崎てめぇ……」
仁科「春原先輩、ちょんまげにするんですか?」
春原「いや、しないって。あ、でもりえちゃんがお姫様やってくれるならしてもいいよ」
仁科「お姫様と言うと……時代劇のですか?」
春原「そうそう。よいではないかよいではないか、あ〜れ〜、ってやつ」
仁科「それってお姫様じゃないと思うんですけど…」
岡崎「それ以前におまえは斬られ役だからな」
杉坂「どうにか目立とうと、カメラの目の前に倒れてくる斬られ役ですね」
春原「お前ら息合いすぎ」

27仁科さんシナリオ分岐ネタ CASE.9:2006/09/19(火) 20:00:14
>春原マイベストに上書きでさらに何か吹き込んだ(『適当に思いついた言葉を発する』を選んだ)場合G

春原「サイコーの曲って言ったらこれしかないよねっ」
仁科「どんな曲なんですか?」
春原「まぁ、聴いてみてよ」  カチャ
 ※ 『…YO! YO! オレ岡崎! オマエはっ、
    オマエは…ぷっ…。やべ、言う前に自分で笑っちまった』
春原「ぶーーーーーーっ!」   >春原はスケルトンティーを吹き出した。
岡崎「うわ、なんだこのお茶」
春原「くそっ忘れてた。岡崎てめぇ……」
岡崎「……ぷっ。だめだ、思い出しちまったじゃねえか」
春原「なに思い出し笑いしてんだよっ。いったい何を想像してんだっ」
岡崎「やめろw、近づくなww、うひゃひゃっひゃ」
仁科「おふたり、仲いいですね」
岡&春『よくねえよっ!!』
杉坂「すごいっ! おふたり息ピッタリ! めっちゃハモってるじゃないですかっ」
古河「本当ですっ。すごいですっ」
杉坂「りえちゃん、私たちも負けてられないわよっ」
仁科「いや、ここは漫才部じゃなくて合唱部なんだけど…」
原田(セリフないなぁ、わたし)



これにて一巻の糸冬わりっ。長文ばっかですまない。
単なる春原いじりになってしまった…。
仁科さんシナリオを本編の選択肢から考えてみた…ということで勘弁してください。
あと、原田っちは出してるの最後まで忘れてたorz。

28支援SS(ブロック三回戦):2006/09/19(火) 20:12:33
96 名無しさんだよもん sage 2006/07/12(水) 00:16:12 ID:Pntl0Mso0


負けずに入場ss

杉坂「もう最萌も三回戦かー…思えば、予選から長い道のりだったわねぇ」
仁科「…zzz」
杉坂「それにしても、今度の相手はアイドル。しかも歌姫。同じ歌歌いとして、負けられないわよ」
仁科「…zzz…ぁ〜、柿ピーが泳いでる〜」
杉坂「…いいかげん、目を覚まして欲しいんだけど。しかもそのネタ、ゲーム違う」
仁科「…ん? あ、おはよ〜」
杉坂「…はぁ、やる気があるんだか、ないんだか…」
仁科「んー、大丈夫だよ。今回は寝落ちしないようにたっぷり寝て英気を養ったから」
杉坂「…ホントかしらねぇ。その割にはすでに目が閉じかけてるんだけど」
仁科「気のせいだよ、木の精〜…zzz」
杉坂「っておいっ!言ってる側から寝るなって!ちょっとー!」
仁科「…だって〜、いつも11時には就寝してるーんだも〜ん、すたみなはんでぃーかーむ…」
杉坂「………結局、またあたしが頑張るのか…ってことで皆さん、なるべく早いご投票を」
仁科「…¥B〜」
杉坂「それ、板違い」

29支援SS(ブロック三回戦):2006/09/19(火) 20:12:48
113 仁科さん支援ss、一発目! sage 2006/07/12(水) 00:39:48 ID:Pntl0Mso0


 廊下を歩いていると、ふと仁科の姿を見つけた。何やら楽しそうな顔をしてダンボールを運んでいる。何となく気になったので俺は仁科に声をかけてみることにした。
「おーい、仁科」
 俺の声に気付いた仁科がぱたぱたと駆け寄ってくる。
「先輩、こんにちはです。なにかご用ですか?」
「いや、何をしてるのかと思ってな。妙に楽しそうだったし」
「ふふ、実は今ちょっとした計画を立てているんです。これはそのための道具です」
 そう言いつつ、仁科がダンボールを下ろし中からクラッカーを取り出した。
「クラッカー?誰かの祝いか」
「はい。合唱部の顧問の先生の誕生日なんです。いつもお世話になっているので」
 たいしたもんだな、と俺は思った。顧問の誕生日を祝ってやるなんてそうそう考えられるものじゃない。よほど人望のある顧問なのだろう。
「ふうん、そんでその顧問ってのは誰なんだ?まあ俺も知らない奴かもしれないけど」
「はい。幸村俊夫先生です」
………
「なんだって?」
 俺の聞き間違いでなければ確かに奴の名前が出てきた。
「はい。幸村俊夫先生です」
………
「なんだって?」
「はい。幸村…」
「あんたら、つっこまないわけ?」
 いつのまにか姿を現した杉坂が呆れたように言った。
「いや、杉坂に期待していたんだ」



「そりゃどうも。で、りえちゃん。先生に明後日来てくれるように伝えたよ」
「ありがとーすーちゃん。それじゃ、今日はこれを運んだらおしまいにしよっか?」
 それから荷物を運び終えた後、二人は今後の予定について話し合う。どうやら、幸村の誕生日は明後日らしい。…そういや、あいつって何歳なんだろうな。
「先輩も参加しますか?」
「…ん、何か言ったか」
 考え事をしていたので聞いていなかった。
「先輩も幸村先生の誕生日に参加しますか、って言いました。誕生日を祝ってくれるのは一人でも多い方がいいですし」
「そうそう。あたしたち三人だけじゃ、少し寂しいですしね。出来れば参加してほしいですけど」
 杉坂も同調する。意外な申し出だったが、さてどうするか。
 確かに幸村にはさんざん世話になったが、今更祝ってやってどうこうというものでもない。むしろ下手に祝いの言葉をかけてやろうものなら『何か悪いものでも食ったか』とでも言われそうな気がする。
 俺が答えを出しかねていると仁科が手を合わせて言った。
「お願いします、先輩。先生、来年で退職されるんです。ですから一人でも多い方がありがたいので…」
 仁科の発言に俺は思わず、本当なのか、と聞き返してしまった。
「はい…定年退職だそうです」
 知らなかった。幸村、退職するのか…
 俺は窓から空を見上げる。考えてみれば俺が今こうして学校に来れているのも幸村あってこそだったかもしれない。
 学校なんて大嫌いだったが、幸村だけは好感をもって付き合うことができた。そういうことなら、花を持たせてやるのもいいかもしれない。俺らしくもないが。
「分かった、俺も付き合う。何かすることはあるか」
 俺がそう返事すると、二人とも嬉しそうに笑った。

30支援SS(ブロック三回戦):2006/09/19(火) 20:13:02
「ありがとうございます、先輩。それで、もうほとんど準備も終わっているので特に何もしなくてもいいですよ。あ、でもプレゼントは用意しておいたほうがいいですね。
 そうだ、明日一緒にプレゼントを買いに行きませんか?」
「仁科、まだ買ってなかったのか?」
「そうなんですよ。りえちゃんったら、決まらない決まらないって結局買ってないんです」
 杉坂が呆れたように呟く。
「ま、あたしはりえちゃんとは違ってもう買ってますけどね」
「うーっ、ひどいなぁすーちゃん。間に合えばいいんだよ、間に合えば」
「はいはい。ってことで明日りえちゃんに付き合ってあげてくれません?あたし、明日委員会なんです」
 仁科は不服そうに頬を膨らませているが特に気にしないことにする。
「だったら構わないが…んじゃ、放課後に校門で待ち合わせるか」
「はい。私はそれで構いませんよ。…あっ、そろそろ時間危ないかなぁ。それでは、また明日ですー、先輩」
「りえちゃんのこと、お願いしますよー」
 ああ、と返事して後輩二人と別れ、俺は校門へ歩きはじめた。

 しかし、プレゼントと言っても何を贈ればいいのかさっぱり見当もつかない。というより俺自体がプレゼントするのが久々…いや初めてだと思うのでつくわけもなかった。
(ふーむ、ゲートボール一式でも買ってやるか…?)
 退職後の老人の楽しみと言えばそれくらいしか思いつかない。しかし、買ったら買ったで幸村からはたかれそうな気もする。



「いよぅ、岡崎。探したぜ。どこにいたんだよ。一緒に帰ろうぜ」
 春原だった。ちょうどいいので、こいつにも参考までに聞いてみる事にする。
「なぁ、春原。老人の誕生日に贈るプレゼントって何がいいと思う」
 そう言うと、春原はどこか不審そうな目つきで俺を見た。
「…お前、本当に岡崎か」
「………」
 ばこっ! 取り敢えず殴っておいた。
「痛ぇなっ!何すんだよっ!」
「誰がエキストラだって?」
「だって、信じられねぇよ。お前が、お前が老人ホームに贈り物をするなんてそんなボランティアな行為を」
「あほ、勘違いするな。老人と言っても一人だ。ついでに名前は幸村という」
 すると、春原はますます信じられないというような目つきになった。
「幸村、って、ヨボジィかよっ!岡崎、熱でもあるんじゃねえのか?」
 げしっ! 今度は脛に蹴りをかましておいた。「何が悪い」と付け加えて。
「ぐぉぉ…だ、だってさ、ヨボジィなら尚更じゃん。僕達がそんな事をするタマかよ」
「ついでに新情報を与えてやろう。明後日が幸村の誕生日だそうだ」
「…誕生日プレゼントってわけ?」
「まぁ、そういうことだ。で、春原は何かいい贈り物の案はあるか」
「プレゼントなんて…僕だって贈ったことも、贈られた事もほとんど無いのに。んなもん分かるかよ」
 やはり春原ではダメか。俺は若干の失望を覚えながらため息をついた。
「って言うか、誕生日とは言えどうしてプレゼントなんてする気になったのさ。普段の岡崎ならくだらないとか言って気にもしないくせにさ」
 春原の疑問ももっともだった。確かに、今までの俺ならくだらないと言って一蹴していただろう。今までの俺なら。
 ふと、仁科の顔が頭に浮かんだ。彼女と話すようになってから色々と、周りに対して少しは大らかな目で見る事ができるようになってきた。
 仁科には、きっと人の気持ちをほんわかさせる何かがあるのだと思う。

31支援SS(ブロック三回戦):2006/09/19(火) 20:13:26
「…まぁ、後輩に頼まれてな。それと、幸村は来年で退職するらしいし、一回くらい花を手向けてやってもいいだろう」
「ふぅん、まあいいけどね。あーあ、変わったよな、岡崎も」
 悪態をつきながら足早に帰っていく春原。
「おい、一緒に帰るんじゃなかったのか」
「ばぁか、興ざめしたから一人で帰るんだよ」
 一言そういうとすたすたと行ってしまった。まあ、まとわりつかれるよりはマシだが。
 …あ、結局何買えばいいのかわからねぇ。ま、いっか。仁科と決めりゃいいだろう。それよりも金を用意する必要があるな。預金通帳、どこにあったっけな。

 翌日。待ち合わせ場所まで行くとすでに仁科が待っていた。律儀に手まで振っている。そんなことをしなくても分かるというのに。
 彼女と合流した後、取り敢えず最寄りの商店街まで足を運ぶことにする。俺は仁科に何を買うのか決めたのかと尋ねるとまだ決めてません、と言った。
「幸村先生、何がお好きなんでしょうね」
「さぁな…やっぱ盆栽とか」
「ゲートボールとか」
 発想が同レベルだった。はぁ、と二人してため息をついた後仁科が思い出したように言った。
「そう言えば、幸村先生って昔はものすごく厳しい先生だったそうですよ。数々の武勇伝があるとかないとか…知ってます?」
 噂には聞いた事がある。が、今の姿からは想像もつかない。今は燃え尽きたボクシングの選手という感じだ。
「噂には聞いた事があるが…それがどうしたんだ」
「もしそれが本当だったら、アクション映画とかそういうのが好きなんじゃないかなって思いまして。ほら、こうアチョーーッ、って感じの」
 仁科が中国拳法風のポーズをとる。ものすごく似合わなかった。
「んなアホな。絶対見てるわけが…」
 そのときふと一軒のビデオ屋が目に入る。ガラスにはでかでかとジャッキー・チェン主演の映画のポスターが掲げられていた。
「……買ってみるか?」「買ってみますか」
 結局、俺は『燃えよドラゴン』を、仁科は『プロジェクトA』を購入した。…絶対に誕生日プレゼントには見えない。



 気がつけば、すでに空は赤く染まり日没が近い事を示していた。時計を確認してみるとすでに五時を回っている。ビデオ屋に入ったのが三時半くらいだったからかなり時間をかけて選んだことになる。
「あーっ、足が痛いですっ」
 仁科がふくらはぎをとんとんと叩いていた。無理もない。一時間以上も棒立ちだったのだから。
「ごくろうさん。んじゃ、プレゼントも決まったことだし何か食ってくか?」
「先輩のおごりですか?」
 仁科が期待に満ちた目でこちらを見る。その笑顔が痛かった。
「…分かった。好きにしてくれ。ただし予算は300円以内な」
「…小学生の遠足のおやつですか、それ」
 とたんに不満げな顔に変わる。その様子が可笑しくて、思わず笑ってしまう。
「冗談だ。でもあまり高い物は頼むなよ。今日の買い物で懐が不安だ」
 そう言うと、仁科はわかりました、と言って嬉しそうに先を歩いてゆく。まだまだ元気そうだった。その後ろを追っていると、ふと見たことのある後姿が目に飛び込んできた。
(…春原?何やってんだ、あいつ)
 春原はスポーツ用品店の前でうんうんと唸っていた。手にはゴルフクラブとゲートボールのスティック。俺は近づいてゆき、声をかけてやる。
「強盗でもするのか、春原」
「うわっ…って、岡崎か。びっくりさせるなよな。つーか、強盗って何さ…」
「何って…そのクラブを凶器にするんじゃないのか?」
「ちげーよっ!んな物騒な事しません」
「そうか、だったらそれでラグビー部に復讐か。汚いぞ、男なら堂々と拳一本でいけよ」
「違うっつーの!…あのね、昨日僕に言った事、もう覚えてないわけ?」
 首を捻って考えてみる。…はて、何を言ったか。
「幸村の誕生日、明日なんだろ?岡崎が言ったんじゃないか。プレゼントだよ」
「…は?」
 こいつ、本当に春原か?俺は春原の顔を思いきりつねってみた。
「いててててっ、何すんだよっ!」
 本物だった。だったら何か毒物でも食ったか、浄化されてしまったとか…どちらにしても、こいつは俺の知っている春原ではない。そうか、ドッペルゲンガーなんだな、こいつ…
「…なんでそんな目で僕を見るんすかねぇ?別にいいじゃねえかよ、これくらい。お前も言ってただろ、花を持たせてやるのも悪くない、って。

32支援SS(ブロック三回戦):2006/09/19(火) 20:13:44
 …それにさ、最近の岡崎、何か生き生きしてるっつーか元気だからさ、僕もなんとなく、ね」
 春原らしからぬ発言だった。それに、俺はそんなにも変わったように見えるのだろうか?
「変わったよ、岡崎はさ。たぶん、いい方向にね。お前の後輩とやらがよほどいい奴だったんだろうね。僕もそんな奴に会いたいねぇ」
 俺の心を見透かしたように春原が嘆息する。俺が言葉を出しあぐねていると先を行っていた仁科がこちらに戻ってきた。
「先輩、どうしたんですか?お友達の方ですか」
「…仁科」
「へえ〜、この子が岡崎の後輩?ふうん、なるほどねぇ。僕ね、春原ってんの。こいつの友達」
 俺が何か言おうとするより先に春原がしゃしゃり出てくる。
「あっ、どうも。私は仁科りえと言います。先輩にはお世話になってます」
「仁科、ね。ところで明日ヨボジィ…じゃなくて幸村の誕生日なんでしょ?僕も行くからさ、場所教えてよ」
「…合唱部の部室。旧校舎の空き教室だよ」
 仁科が答える前に俺が言う。悪意は無さそうだから、迷惑をかけることもないだろう。
「合唱部なんてあったっけか?…まあいいや。りょーかい。僕はまだ用事があるからさ、これでお別れだ。どっちにするか、悩んでるんだよね」
 両手に持ったゴルフクラブとゲートボールのスティックを掲げる。
「どっちでコンビニに押し入るか、悩んでるんだよな、春原」
「ええっ、ご、強盗するんですか!? だ、だめです犯罪は!」
「違うってーの! そこも簡単に信じないでくれますかねぇ!」
「冗談だ」「冗談です」
 二人してにっこり笑って言う。春原は疲れたような顔になって言った。
「…もうそろそろ帰ってくれませんかねぇ」
 春原をひとしきりからかって遊んだ後、間食を食べて帰る頃にはすっかり夜のとばりが辺りを包んでいた。隣にいる仁科を見てみる。女の子が一人で歩くには少し危険かもしれない。
「結構遅くなったな。帰り、送っていってやろうか」
「いえ、一人でも大丈夫です。問題ないですよ、私はそんなに可愛くないですし」
 そういう問題でもないと思う。



「いざとなったら、大声出して人を呼びますから」
「そっか、合唱部だもんな。声には自信ありか」
 二人の間に少し笑いが起こる。それから仁科が「でも」と付け加える。
「心配して言ってくれたんですよね。ありがとうございます。やっぱり、先輩は優しいですね」
 柔らかな笑みを浮かべて仁科が言う。その表情に俺は不覚にも胸の高鳴りを覚えてしまった。
「…別に。そんなつもりじゃねえよ」
 だからそれを誤魔化すためにあえてつっけんどんに言った。しかし仁科はそれに気付いていたようで、くすっと口元で笑って、
「照れ屋さんですね〜、先輩は」
 ちょっと腹が立ったのでむにーっとほっぺたを横に伸ばしてやった。
「い、いひゃひ〜。はんへんひてくははひへんはいー」
 縦に二回、横に二回、円の字に引っ張った後に勘弁してやった。

 その翌日、合唱部の部室で合唱部の連中と俺と春原を交えたメンバーでささやかな誕生日が催された。幸村は最初驚いていたが俺達がお祝いの言葉をかけてやると静かに、「ありがとう」と呟いた。
 合唱部によるバースデイソングは俺が今まで聞いた中で一番美しいと思った。春原も大したもんだねえ、と感心したように言っていた。幸村はと言うとただ静かに、静かにそれを見守っていた。まるで、我が子を見るかのように。

「happy birthday to you…」

余談だが、燃えよドラゴンとプロジェクトAは予想以上に喜ばれた。今度孫と見るそうだ。楽しめるかどうかは疑問だが。

33支援SS(ブロック三回戦):2006/09/19(火) 20:14:06
151 ネタ支援に・・・なればいいが sage 2006/07/12(水) 01:48:19 ID:mR+vv7xW0


[[LK212-MYUvdtb8-MZ]]
杉坂「はい、では突然ですが始まりました、合唱部のキャラクター分析コーナー」
<<仁科>>「突然なのはいいけど・・・私たちに分析できるほどのキャラクターなんてあった?」
原田「無いね」
杉坂「初っ端から嫌な結論をだすなぁ!・・・まぁそこら辺の疑問も解消できるコーナーかな、と」
仁科「はっきりと否定はできないんだね・・・」
杉坂「あーもう、うるさいうるさい。このコーナーは原作と漫画に分けて考えていきます。じゃ、原作版の分析から始めよっか」
原田「強引だね・・・」
杉坂「分析って言ったけど、原作だと性格は私もりえちゃんもあんまり変わらないね。脅迫状の一件を除けば、だけど・・・」
仁科「たしかに。特にアフターではほとんど同じことやってたね」
杉坂「演劇部の紹介、結婚祝い等等・・・違うのはバイトくらいかな?それも性格の違いがはっきりわかるような話では無いけどね」
原田「あのー私は・・・」
杉坂「出てたっけ?」
仁科「漫画版のオリキャラだと思ってたけど」
原田「あんたら酷すぎるっすよ!」
杉坂「それじゃ違うキャラだからね。でも自分自身、出てた記憶ある?」
原田「・・・多分無い」
杉坂「じゃ、次いこ」
仁科「つぎは性格以外の設定だね」
原田「スルーっすか!!???」
杉坂「りえちゃんと言えば、印象深いのが事故で障害が残った手だね。『メインヒロイン並の設定』と感じる人も少なくないみたい」
仁科「う〜ん、確かに一番目立った設定かなぁ。でも私自身としては、あんまり良い印象はないなぁ・・・。
常識的に考えれば当然かも知れないけど、ゲームのキャラとしては、もっと生かされれば良いものになってたかなぁ、と・・・」
原田「生かされてたじゃん、岡崎先輩達の友情劇のかませ犬として」
杉坂「!!あ、あんた言ってはならないことを・・・」
仁科「・・・」
原田「障害を盾にして部活設立を試みるすーちゃんに対して、春原先輩は障害があっても関係ないと合唱部に証明しようとするんだよね」
杉坂「えーっと、そろそろまとめに入ろう!!??」
原田「全員無個性でしたとさ」
杉坂「その言い方は何か違う!ほら、想像を掻き立てるとかさ」
仁科「・・・どういうこと?」



杉坂「キャラが決まってない分、想像力しだいで無限の可能性を秘めたすごいキャラだってこと」
仁科「へぇ、あたいはそんなに凄いキャラなのかい」
杉坂「だからってその口調はおかしいよ!!???」
仁科「何言ってんだい、誰にもあたいを止められやしないよ!」
杉坂「ああ・・・どうしてこんなことに・・・」
原田「おばあちゃんが言ってた。『白はどんな鮮やかな色にも染めることができる。だが、無闇に染めれば黒にしかならない』ってな」
杉坂「凄い説得力だね!」


杉坂「で、二人とも落ち着いた?」
仁科・原田「はい・・・」
杉坂「言われたくないことを言われたからって自暴自棄にならないでねー。じゃあ次は漫画版」
仁科「公式で絵がついたのはこれが初めてかな?」
杉坂「そうだね。これで私とりえちゃんのキャラはかなり分かれたね」
仁科「これだけでも、キャラのイメージがかなりはっきりしたね」
杉坂「りえちゃんはかなり穏やかな印象で、ちょっと天然っぽいかな」
仁科「すーちゃんはなんていうか・・・ツンデレっぽい?」
杉坂「脅迫状の一件で受けた印象を、絵つきのキャラにすればそうなるのが当然かもね。私にしろりえちゃんにしろ、凄くわかりやすいっていうか」
原田「・・・私は?」
仁科「やさしそうな感じ?」
杉坂「でも、脅迫状の一件に関わってたような描写が・・・」
仁科「う〜ん、複雑なキャラ設定だね」
杉坂「自分でいうのもなんだけどさ、原作の私のイメージに近いのはどっちかっていうと原田ちゃんのデザインのような・・・」
仁科「それなのに、この行動には違和感を感じるっていうか・・・」
原田「もういいです・・・」
杉坂「・・・じゃあ、ついでに私とりえちゃんの言動についてなんだけど」
仁科「私もすーちゃんも絵の印象どおりかな。すーちゃんは春原先輩に対してちょっと失礼すぎると思うけど。
・・・・・・ツンデレ?」
杉坂「・・・まぁ、ツンが必ずデレになるとは限らないけど、そういう展開がありえないわけじゃないしね」
仁科「作者次第だね。で、他に語るようなこともあんまり無いような・・・基本的に原作と同じだし・・・」
杉坂「実はそこがポイント」
仁科「どういうこと?」

34支援SS(ブロック三回戦):2006/09/19(火) 20:14:17
杉坂「さっきも言ったように、無限の可能性がアイデンティティ。だけど素材が少なすぎれば想像力は働かない。
その逆もまた然り。漫画版はそのバランスが上手く取れた作品だね」
仁科「へぇ・・・よく考えられてるんだね」
原田「それにしても、『個性が無いのが個性』、か・・・ゴールドエクスペリエンスレクイエムみたいでかっこいいね!」
杉坂「・・・それはどうかな」


杉坂「結局分析らしい分析はしてないけど、はっきりとしたことは」
原田「・白は黒に染まる
   ・絵は無いよりあった方が良い
   ・ゴールドエクスペリエンスレクイエム」
仁科「ちょっと抽象的過ぎじゃないかなぁ?」
杉坂「それ以前の問題な気がするけど・・・やっぱり無限の可能性を持っていて、人の数だけキャラがあるっていう感じかな」
原田「ぶっちゃけた話、妄想の産物だよね!」
杉坂「その単語使うの避けてたんだけど・・・もうめんどくさいや、とにかくりえちゃんがんばって!」
仁科「凄い強引なまとめかただけど・・・うん、がんばるよ!」

35支援SS(ブロック三回戦):2006/09/19(火) 20:14:34
214 イーハ 2006/07/12(水) 10:56:59 ID:8pOMwZCH0


『サイカイ』 仁科支援SS?(だいぶん手抜きですが…)

 やたらと自然の多い町、山を迂回しての登校。全ての山を切り開けば、どれだけ楽に登校できるだろうか。直線距離を取れば20分ぐらいは短縮できそうだった。
(一日、20分…そうしたら、1年でどれぐらい余計に寝られるかな?)
計算しながら歩く。
(365×7分の6、−2ヶ月、×20分…5057分…だいたい84時間くらいかな?)
 周りに同校の生徒の姿はない。学校に続く大通りだから、本来、生徒で賑わっているはずだった。今日が、休日というわけでもない。
 つまりは…生徒が登校すべき時間ではない、ということ。
 けど、そんな閑散とした光景を目の当たりにしても、少女は焦ることなく、悠長に歩き続けた。
(………)
 校門まで残り200メートル。一度立ち尽くす。
「はぁ…」
 ため息と共に空を仰ぐ。

 その先に校門はあった。誰が好んで、あんな場所に校門を据えたのか。長い坂道が、悪夢のように延びていた。
「はぁ…」
 別のため息が聞こえた。
 良くボーっとしているとは言われるが、朝の弱い仁科は格別にボーっとしている。目の前に人がいる事に気が付かないほどに。
 ため息の主を見てみる。そこに同じように立ち尽くす女生徒がいた。校章の色から、同じ三年生だとわかる。短い髪が、肩のすぐ上で風にそよいでいる。
「………」
 今にも泣きだしそうな顔だった。
 進学校の中でも模範的な生徒で通っている仁科だが、朝の遅刻だけは常習犯だった。
(この時間に、ひとり教室に入っていくことに抵抗あるのかな?)
「うん、うん…」
 何かを自分に言い聞かせるように、目を瞑って、こくこくと頷いている。
「………」
 そして少女は目を見開く。じっと、高みにある校門を見つめた。

「この学校は、好きですか」



「え…?」
 いや、仁科に訊いているのではなかった。妄想の中の誰かに問いかけているのだ。その彼(あるいは彼女)は、どう答えたのだろうか。
「わたしはとってもとっても好きです」
「でも、なにもかも…変わらずにはいられないです」
「楽しいこととか、うれしいこととか、ぜんぶ」
「ぜんぶ、変わらずにはいられないです」
 たどたどしく話し続ける。
「それでも、この場所が好きでいられますか」
 ……。
「わたしは…」

「見つければいいだけです」
「えっ…?」
 少女が驚いて、仁科に振り返る。まるで、今まで誰もいないと信じていたかのようにだ。
「次の楽しいこととか、うれしいことを見つければいいだけです」
「楽しいことや、うれしいことはひとつじゃありませんよ?ね?渚さん…」
「……仁科さん!?」
 短い間とは言え同じ部室を共用した古河渚だった事に、いまさら気付いた仁科も相当遅いが、相手の渚も負けず劣らず遅かった。




 そう。
 様々な出会いと別れを経験し、二人はまた出会った。
「わたしも大好きですよ、この場所が」
 仁科は渚の隣に並んだ。
「さあ、一緒に行きましょう」
 渚が微笑む。
「そうですね…また立ち止まるわけには行きません」
 ゆっくりと、しかし力強く渚は言った。

少女達は登り始める。
長い、長い坂道を。

病気で怪我で、それぞれの夢を一度は諦めた少女達。
坂道は、まだ続いている。
しかし、彼女達の周りには多くの光がある。

そしていつの日か、少女達は辿り着くだろう。
あの青い空の中へ。まばゆい光と共に。


http://www.geocities.jp/lksaimoe2/lksm2033.htm

これは2回戦の過去ログ倉庫です。仁科りえに興味を持たれた方、ぜひ一度覗いて見て下さい。
仁科りえとは、どんな娘なのか?それを知るには、やはり最萌が一番です!

36支援SS(ブロック三回戦):2006/09/19(火) 20:14:54
263 名無しさんだよもん sage 2006/07/12(水) 17:21:57 ID:Pntl0Mso0


たまには春原とのからみも

 空を見上げると、雪が降っていた。この町にしては珍しい。春原陽平は羽織っていたコートをより深く羽織り直した。とはいっても安物のコートなので気持ちくらいしか暖かくならなかったが。
「それじゃあ、失礼します、岡崎さん」
 別れの挨拶を交わして、一緒に来ていた仁科りえと杉坂が春原の所へと来る。彼らは学生時代の友人、古河―今は岡崎姓だが―渚が子を身篭ったと聞いてお祝いに駆けつけたのだ。
 最初に連絡が来たのは春原だった。初めは信じられなかったが渚が本当のことです、と言っていたのでこれは本当のことなのだろう、と春原は思った。それで、朋也が何か持って来い、というのでベビー用品を実家から持って来ることにした。父母からは何事かと騒がれたが。
 自分一人だけでは癪なので他の友人にも連絡を取ってみることにしたが、あいにく仁科と杉坂しか来る事が出来なかった。
「お待たせしました、春原さん。それじゃあ行きましょう」
「あたしは電車の都合があるから、早く行かなきゃいけないんだけど…りえちゃんと春原はどうするの?」
 春原より暖かそうなコートを羽織りながら杉坂が言う。春原は時計を見ながら言った。
「僕は東北だからね…もう特急にのるには遅いから今日はここで一泊することになるな。仁科は?」
「私はここの大学に通っているので…戻るのはいつでもいいんですけどね」
 あははと笑いながら仁科が白い息を吐き出した。それはすぐに冬の曇り空へと溶けていく。
「すーちゃん、ご飯くらいは食べていけないの? 久しぶりなんだから色々お話とかしたいなぁ」
「…本当はもうちょっと早く出る予定だったんだけど。何だか居心地がよかったからついこんな時間までいちゃったのよ。だからホントに時間が危ないわけ。…ってか、りえちゃんとはいつも電話とかして話してるじゃない」
「えーっ、でも会って話すのと電話で話すのとは全然違うよ。…でも時間がないならしょうがないよね」
「また今度ゆっくりと、ね。…じゃああたし急ぐから。りえちゃん、またね。ついでに春原も」



「また今度ゆっくりと、ね。…じゃああたし急ぐから。りえちゃん、またね。ついでに春原も」
「僕はついでの扱いっすか…けっ、てめぇなんて就活に失敗すりゃいいんだ」
「何か言った? 言いたい事があるなら正直にいいなさいよ」
 拳を握りなおしながら杉坂が詰め寄る。
「ひいっ、なっ、何でもねぇよっ!」
「まぁまぁ、すーちゃんも落ちついて。別れくらい気持ち良く、ね」
 仁科が二人の間に割って入る。杉坂は「甘いんだから」とぶつぶつ言いながらも改めて別れの挨拶をして去っていった。後には仁科と春原の二人が取り残された。
「…で、行かないのか。家は近いんだろ?」
 春原がゆっくりと歩き出しながら仁科に尋ねる。
「近いですけど…このまま帰っちゃうのもちょっと寂しいかな、って」
「…食事くらいなら付き合ったげるけど? でも金はないからな」
「大丈夫です。割り勘ですから」

「…で、居酒屋っていうのもどうかと思うんだけど」
 春原はコップに注がれたビールを飲みながら仁科に言い放った。
「えーっ、ここ結構美味しいんですよ。友達ともよく飲みに来てるんです」
 つくねを頬張りながら仁科も反論する。
「お酒飲んでないじゃん」
「お酒弱いんです。一度飲みに来たときひどく酔ったらしくて大声で第九を歌ってた、って」
 酔って第九を歌うというのもどうかと思ったが特に何も言わない事にした。代わりに仁科が尋ねてくる。
「春原さんは今日どこにお泊りになるんですか」
「さぁね。適当にそのへんのホテルに泊まるだろうね。金ないからカプセルだろうけど」
 はぁ、とため息をつきながらまた春原はビールをあおった。
「それにしても、岡崎の奴がガキ持つなんて夢にも思わなかったね。ついこの間まで一緒にバカやってたと思ってたのにさ。ホント、あっという間だ」
「そうですね…私も初めて聞いたときは驚きました。…古河、じゃなくて、渚さん幸せそうでしたね」

37支援SS(ブロック三回戦):2006/09/19(火) 20:15:10
「まったくだ。あーあ、僕にも渚ちゃんみたいな出来た彼女が欲しいもんだね。
 そうすりゃ、あっちでのつらーい辛い職場生活にも胸張って行けそうなんだけどさ。誰かの為に働けるってのは、すげぇ誇らしいことだと思うしな」
「向こうでのお仕事、そんなにきついんですか」
 ああ、と返事して焼き鳥をつまむ。
「上下関係は厳しいし、給料は安いし、休みもほとんどないし。けど、今の日本じゃ僕のような高卒の人間を雇ってくれるようなところなんて、ほとんどないしね。なんつーか、社会の厳しさを知ったって感じだよ」
 春原はそこで一息置き、またビールを注ぎ足して一気にあおった。
「…だからさ、たまに不安になるわけよ。もしかしたらずっとこんな辛い生活が続くんじゃないか、って。まだニ年そこそこしか働いてないからそう思うのかもしれないけどさ。
 でもな、家…っても寮なんだけど、そこに帰ってきたとき、誰も出迎えてくれないわけよ。学生んときはなんだかんだ言って美佐枝さんが声をかけてくれたしね。
 …だから時々、僕って何のために働いてるんだろ、って思うときがあるんだよ。…やっぱさ、独り身、って悲しい。嫌になるよ…」
 そこまで一気にまくしたてると春原は机に突っ伏す。相当に酔っていた。
「悪いな、せっかくの食事なのに愚痴ばっか…」
「いえ、そんなことないです。愚痴を言ってくれる、ってことはそれだけ信用して話してくれる、ってことですから。私でよければいくらでも聞いてあげますよ」
 ちらりと頭を動かして仁科の顔を見る。朦朧としていて良く分からないが微笑んでいるように見えた。
「優しいな…仁科は。僕もこんな彼女が、いたらなぁ…」
 それきり春原は黙り込んでしまう。いつまでたっても顔を上げようとしないので仁科は春原を揺さぶってみた。
「春原さん? どうなさったんですか?」
 少し経ってからいびきが聞こえてきた。どうやら眠ってしまったようだ。
「そちらも、色々大変だったんですね…今は、ゆっくり寝てらしてください」
 いびきをかく春原の頭をやさしく撫でる。しばらくそうしていると、カウンターの向こうから声がかかってきた。



「お客さん。そろそろ閉店なんすけど、お連れの方まだ起きないんですかねぇ」
 居酒屋の店長だった。カウンターから身を乗り出してまだ寝ている春原の頭をつつく。
「すみません店長さん。もう少し、そっとしておけませんか?」
「とは言ってもねぇ。こっちだってそろそろ切り上げないとカミさんが厳しくてね。もう十五分くらいなら、待つけど?」
 仁科が時計を確認する。すでに日付は変わり、深夜と言うには十分過ぎる程の時間帯だった。
「…いえ、結構です。遅くまですみませんでした。このひとは私が連れて帰ります。お勘定、おいくらですか?」
「お客さん。そいつを背負ってくのかい? 大丈夫かね」
 お代を受け取りながら店長が心配そうに言った。
「これくらい大丈夫です…う〜んっ………」
 春原を背負おうとするのだが腕力がないうえ片手に力が入らないのだから大の男を背負うなどどだい無理な話だった。引きずって行こうとしても微動だにしなかった。
「はぁ…見ちゃいらんねぇよ。お客さんの家までおぶってってやるからそいつ、よこしな」
 店主が無理矢理春原を引っぺがす。そして軽々と春原を背負った。
「どうもすみません」
「いいって。お客さんにはよく来てもらっているしな。それよりこいつ、お客さんの彼氏かい?」
「えっ!? い、いえ、そんなのでは…が、学生時代の友達…です」
 彼氏と言われ顔を真っ赤にしてしどろもどろになる。店主は意地悪く笑った。
「そ、それより早く行きましょう。もう遅いですからっ」

 春原を自宅まで送ってもらった後、仁科は自分の部屋に春原を寝かせた。よほど心労がたまっていたのだろう、その寝顔もよいものではなかった。

38支援SS(ブロック三回戦):2006/09/19(火) 20:15:23
 春原は社会の厳しさを知った、と言った。それは春原だけではない、仁科本人にさえあり得る事なのだ。
 仁科は事故で力が入らなくなった自分の手を見る。一度、こぶしを作ってみようとしたが思うように力が入らなかった。
 この後、私はどんな人生を送るのだろう――そう思った時、隣からううん、という唸り声がした。覗き込んで見ると、そこには僅かに目を開けた春原がいた。
「あれ…僕、何してんだろ…てゆーか、ここ、どこだ」
 呂律の回らない舌で喋る。春原はしばらく周りを見まわした後、理解したように仁科を見た。
「…ひょっとして、仁科が連れてきてくれたのか」
「はい。あまりにも気持ち良く寝ていらしたので、つい家まで」
「ああー…そうか、やっぱりな…悪いな、大変だっただろ」
 体を起こしながら言う。その姿は、ひどく頼りなげに見えた。
「やっぱさ、僕ってダメな人間だわ…ひとに、迷惑ばっかかけてさ」
 春原らしからぬ発言だった。仁科は、笑みを絶やさず言った。
「そんなこと、ないですよ。春原さん、いつも面白いことして楽しませてくれるじゃないですか。ひとを楽しませる才能って、なかなかないです」
「そうでもねぇよ…それにさ、僕の話聞いて、仁科、不安になっただろ?馬鹿だよな、酒の勢いでいたずらにひとを不安にさせるようなこと言って…」
 仁科はどきりとした。不安という事が、顔に表れていたのだろうか。ときどき、春原には人の心を見透かしたような発言をすることがある。本当にまれではあるが。
「僕、どうしたらいいんだろな…仕事も出来ない。親にだって楽をさせてやることさえ出来ない。…僕だって、親に一つや二つ、孝行してやりたいのにさ…ちくしょう」
 春原が目を覆う。昔からは想像もできない姿。それを見ていられなくて、仁科は思いつくままに言ってみた。
「似合わないです」
 え? といった感じで春原が目を上げた。



「全然似合わないです。そんなシリアスな春原さんなんて。私の知ってる春原さんは、いつもヘンなこと言って、ヘンなことして、すーちゃんや岡崎さんにどつかれて…それで、みなさんで笑って」
 慰めの言葉としては、あまりに滑稽な言葉だった。それでも仁科は言葉を止めることはない。
「ですから、元気を出して下さい。春原さんに元気がなかったらみんな、元気がなくなると思います。…私もです」
 仁科の目には小さな涙の粒が浮かんでいた。
「…女の子泣かせるなんて、やっぱ僕って男としては最低、かもね。…でもさ、今の言葉で目が覚めたよ。確かに、僕からバカを取ったら、何も残らないもんねっ」
 ぱんっ! と春原は自分の両頬を思い切り叩く。乾いた爽快な音が部屋に大きく響いた。それから、春原は夜中だというのに笑い始めた。バカなくらいの勢いで。
 そのうちに、仁科もつられて笑い始める。涙はどこかへと飛んでしまっていた。ひとしきり笑った後、春原はいつものように調子のいい顔をして言った。
「よっしゃあ! 景気付けにもう一杯飲みに行くかぁ! どうせ明日に戻りゃいいわけだし。今日は思いきり羽を伸ばすかっ!」
「えっ、ちょっと、春原さん、今夜中の三時ですよ?」
「だったらコンビニで酒を買ってくんだよ。今日は逃がしゃしねえぞ、仁科」
 どうやら、まだ酒は残っていたらしい。陽気な顔で仁科に絡む春原。
「あはは…どうしましょう」
 誰にともなく、苦笑いする仁科。しかしその心中は晴れやかなものだった。
 そして、二人だけの宴会が、再び幕を開ける。

39支援SS(ブロック三回戦):2006/09/19(火) 20:15:39
330 名無しさんだよもん sage 2006/07/12(水) 22:02:56 ID:Pntl0Mso0


 三月。桜の花がようやくつぼみをつけてきた頃に俺達の学校が卒業式を迎えた。しかし、俺と春原はそれに加わることなく中庭で手持ち無沙汰にだべっていた。
 俺と春原の間には特に会話もなかった。する話もなかったし、する必要もないからだ。この卒業式が終われば、俺も春原も社会人として働く日々が始まる。
 結局、面白くもなんともない学生生活だったが、唯一良かったと言えるのが合唱部の、仁科りえとの出会いだった。仁科からは、色々学んだ気がする。
「こりゃ…卒業式くらい、真面目に参加せんか」
 何時の間にか幸村が俺達のところまで来ていた。俺達を探していたのだろうか? 微妙に肩が上下している気がする。
「なんだ、ヨボジィかよ…うるせ、あんな堅苦しいもん行けるかっつーの」
 春原が幸村に話しかける。俺も頷いて賛同の意を示す。
「まったく、お前達という奴は…お前達の卒業を、祝ってくれる者もいるというのに」
「あん? 誰それ」
「お前な…多分、合唱部の連中のことだと思うぞ」
 合唱部と聞いた瞬間、春原の目が吊り上がった。
「ふん、合唱部なんてロクな思い出がないねっ。むしろ願い下げだね」
「そうか、春原杉坂にやられっぱなしだったもんなっ」
 ぽん、と肩を叩いて慰めてやる。杉坂と春原は目が合うたびにケンカばかりしていた。とは言っても傍目には痴話喧嘩にしか見えなかったので放っていたが。
 ちなみに、いつも最後は春原がボコボコにのされていた。
「ちげーよっ! やられてなんかいません。普段のアレはな、その、相手が女だからね、やられたフリをしてただけ。フリだよ、フリ」
 ふふん、と精一杯の虚勢を張る春原。
「その割には、随分痛そうな叫び声を上げてたな。ひぃ! とかうひぃ! とかクケーーッ、とか」
「最後の、やった覚えないんですけど」
「前の二つはあるんだな」
 途端に、しまったという顔をする。それからごまかすようにはははと笑った。



「…ともかく、もうすぐ式も終わるからの、最後に顔くらいは見せてやれ」
 そう言い残すと、幸村は足早に去っていく。
「なんだ、帰るのか」
「馬鹿者。わしも一応教師なのでな。席にいないとまずい。他の教師には黙っておくから、後で顔を見せてやれ」
「おっ、ヨボジィにしては気が利いてるじゃん。サンキュー」
 まったく、と呆れた顔をしつつも穏やかな顔で幸村は去っていった。
 それからさらに数十分くらいが経ったとき、体育館の方からざわめきが聞こえてきた。どうやら式が終わったらしい。
「終わったみたいだな。…で、春原は行くのか」
「まさか。行くわけねぇだろ。誰が杉坂なんかと」
 どうして杉坂の個人名が出てくるのか。と思ったところで俺はある一つの結論に達した。どうやら、春原にとって杉坂は大きな存在になりつつあるらしい。
「そうか…頑張れよ。お前にも、ようやく春が巡ってきたんだな。生暖かく応援してるぞ」
「…何言ってんの?」
 何も分かっていない春原を一人残して、俺は校門の方まで向かった。

 校門はすでに人で一杯だった。別れを惜しむ声、友達同士卒業を喜び合う声、先生と最後の会話をする声…いずれも、およそ俺とは縁遠いものだった。
 何となく気が滅入ってくる。いっそ、このまま帰ってしまおうか。俺には、あまりにも場違いすぎる。
 そう思い外へと足を向けようとしたとき、服の裾を引っ張られる感触がした。
「先輩。どこに行くんですか」
 仁科だった。何故かは知らないが肩が激しく上下していた。
「もう、探したんですよ。どこにもいませんでしたから」

40支援SS(ブロック三回戦):2006/09/19(火) 20:15:54
 どうやら、俺を探しまわっていたらしい。よく見ると、額には汗が滲み出ていた。そこまでしてくれていたのかと思うとちくりと胸が痛んだ。
「…中庭にいたんだよ。卒業式の雰囲気なんて、あまり好きじゃないんでな」
「…だから卒業証書授与のとき呼ばれなかったんですね。さぼるなら、私にも言ってくれれば良かったのに…」
「言って、どうするつもりだったんだ」
「私もさぼります」
 真面目な仁科らしくない返答だった。どうして、と俺が問うと、
「だって、先輩のいない卒業式なんて面白くもなんともないですから」
 あまりにも真剣な顔で言うので、驚くよりも申し訳ない気持ちに駆られた。
『まったく、お前達という奴は…お前達の卒業を、祝ってくれる者もいるというのに』
 幸村の言葉。そこまで思っていてくれていたとは思わなかった。俺は、何と失礼なことを彼女たちにしていたのだろう。
「…悪い」
 だから、それだけしか言えなかった。
「今回は謝るだけでは許してあげません。謝罪の気持ちがあるのなら形になるものに表して誠意を示してください」
 いつになく強気な仁科。相当に怒っているらしい。
「…分かった。後で俺が何でも好きなものをおごってやる。それで勘弁してくれないか」
「本当ですか」
「この状況で嘘なんてつけるかよ…」
 すると、仁科は少し表情を崩して、
「分かりました。それで手を打ちましょう。ふふっ、期待してますよ〜」
 いつものような柔らかい笑みを浮かべた。それに俺は少しほっとする。
「それじゃあ、ちょっとここから移動しましょう」
 くいっ、と仁科が俺の手を引っ張っていく。
「ちょっ、移動ってどこに…って言うか、手を握るなっ、恥ずかしいだろ」
「嫌です。手を握ってなかったら、先輩どこかに行っちゃうじゃないですか」
「そんなことしないっての…」
 とは言いつつもしっかりと仁科の手を握っている俺。ああ、意志薄弱。



「そう言えば、ほかの奴らはどうした。杉坂とか原田とか」
「あ、はい。春原先輩を探しに行くって言ってました。すーちゃん、春原先輩のこと好きみたいですね。いつも仲良くしてますし」
 それは勘違いだと思うぞ、仁科。
「それにしても、言ってみるもんですね」
「ん、何が?」
 俺が返事すると、仁科は舌をぺろりと出しながら意地悪く言った。
「りえちゃんがちょっとでも怒れば、岡崎先輩何かおごってくれるわよ、ってすーちゃんが言ってたんです。だから、儲け物です」
 怒っていたのは、杉坂の差しがねだったらしい。俺は苦笑いするしかなかった。
「でも、少しだけ怒っていたのは、本当ですよ」
 そう言って、再び仁科は俺の手を引っ張っていった。

 連れて行かれたところは合唱部の部室だった。先程とは打って変わった、静寂が辺りを支配している。俺と仁科はそこで手持ち無沙汰に座っていた。
「来ませんねー、すーちゃんも、はっちゃんも、春原先輩も」
 仁科が呟く。かれこれもう一時間は経過している。
「あいつ、さっさと帰っちまったのかもな…多分、杉坂も原田も町の中を探しまわってるんじゃないか?」
「だとしたら、もう少し時間、かかるかもしれないですね…」
 再び沈黙。黙って待つというのもあまり好きではないので適当に話を振ってみる事にした。
「なあ、そろそろ教えてくれないか? ここで何をするんだ?」
 仁科はちらりを俺の方を見て、「喋ってもすーちゃん、怒らないよね」と言ってから照れ臭そうに言った。

41支援SS(ブロック三回戦):2006/09/19(火) 20:16:08
「えっとですね…先輩達の卒業を祝って歌の贈り物をしよう、って決めてたんです。発案者は私ですけど」
 えへへと笑いながら話を続ける。
「先輩には色々と助けてもらいましたから。創立者祭のときも、他にも、たくさん」
 言われるほどのことはやってない。俺じゃなくても、他の誰でも出来ることだ。だが、それを仁科にいうのははばかられた。
「ですからせめて、先輩達が少しでも気持ち良く前へ進めるように、ってこれを計画したんです。自分で言うのもあれですが、結構練習もしたんですよ?」
 仁科が立ち上がり、発声練習だろうか、きれいな音階の整った声を発する。最初に歌声を聞いたときよりもはるかに上手になっていた。
「上手くなったもんだな」
「ありがとうございます」
 照れ臭そうに答える。俺は小さい拍手を送りながら、少し日の傾きかけた外の世界を背景にして立つ歌姫を見た。その姿を単純に、美しいと思った。
「…なあ、仁科。一つ頼みがあるんだが」
「はい? なんでしょう」
「歌を歌って欲しいんだが」
 俺の言葉が分からないと言った風に首をかしげる。
「合唱じゃない。仁科だけの、仁科一人の歌を聞いてみたい。最初に出会ったとき、お前歌を歌ってたよな。あれが何かは分からないけど」
 あれが最初で最後の、仁科一人が歌う姿だった。あれ以来、俺は仁科の歌を聞いた事がない。
「あのときの仁科の声さ、俺が今までに聞いたどんな音楽よりもすごく綺麗に思えたんだよ。だから、今聞いておきたい。俺が、まだ学生なうちに」
 仁科は少し迷ったように手を頬に当てた後、意を決したように言った。
「分かりました。先輩きってのお願いなら…ですけど、曲は私が決めていいですか」
 ああ、と俺は返事する。仁科が選ぶ歌なら、どんなものでも美しく聞こえるに違いない。
 仁科は目を閉じて選曲に入る。少し経ってから、彼女はゆっくりと目を開いた。
「それじゃあ、いきます。あまり有名な歌ではないですけれど。私の好きな歌です」



あの始まりの日 強がってた 幼い出逢いに 背伸びをしていた
同じ風を受け 笑いあった ああ、振り返れば 懐かしい日々
その足音が 耳に残る 君の声はどこにいても届く ほら
もう一人じゃない 影二つ 高く遠く響く調べ 大事に抱いて
育んだ思いを言葉に変えよう どこまでも温かな手をつないで
君との未来 語り続ける…

 長い余韻を残して、仁科が歌い終える。俺は仁科の語った調べの一つ一つを心に刻む。この歌声を背に、前へ進めるように。
「どう…でしたか? おかしくはなかったですか…?」
 少し不安そうな声。俺はゆっくりと首を振って「いや、最高だった」と賛辞を送った。
「良かったです。この歌、間違ってたり気に入らなかったりしたらどうしよう、って思いましたから」
 そんなことあるわけないだろ、と言おうとしたとき、廊下から大きな物音が聞こえてきた。
「りえちゃーん、待たせてごめんねー。こいつをとっつかまえるのに時間かかっちゃってね」
 杉坂と原田だった。その脇には、なぜかやつれた顔の春原が。
「春原先輩、見つかったの?」
「いやー、探すのに苦労したわよ。こいつ、とっとと帰っちゃうからねぇ。ねぇ、春原?」
「ひいっ、お、お待たせして申し訳ありませんでしたっ!」
 一体どんなことがあったのか。まあ容易に想像はつくわけだが。
「それじゃあ、みんなそろったから始めよっか。すーちゃん、はっちゃん、準備はいい?」
「大丈夫。体力ならまだまだあるから」
「余裕です」
 杉坂と原田がそれぞれ答え、俺達の前に並んだ。俺の横には春原が。
「岡崎…女の執念ってさ…恐ろしいよ…ね…」
「ごくろうさん」
 春原はそのまま気絶するように倒れこんだ。それを尻目に合唱部のコーラスが始まった。
 俺は、ゆっくりと目を閉じて、その世界に身を委ねた。

42支援SS(ブロック三回戦):2006/09/19(火) 21:40:52
■□■ ブロック三回戦SSまとめ ■□■

>>28 仁科さん入場!

>>29-32 仁科さんシナリオ妄想SS −幸村先生の誕生日
>>33-34 杉坂の合唱部のキャラクター分析コーナー 
>>35 この学校は、好きですか?イーハ氏の支援SS『サイカイ』
>>36-38 介抱される春原ウラヤマシス!たまには春原との絡みも
>>39-41 不良生徒に合唱部員たちが贈る、ひとりだけの卒業式

43仁科りえ・SS系支援まとめ:2006/09/19(火) 22:38:11
 前のまとめは http://pie.bbspink.com/test/read.cgi/leaf/1158462174/665 です


 http://jbbs.livedoor.jp/bbs/read.cgi/sports/1648/1158588012/17 (ブロック二回戦)
 http://jbbs.livedoor.jp/bbs/read.cgi/sports/1648/1158588012/42 (同三回戦)
 ↑仁科りえ支援既出SS支援。三回戦まで

 http://jbbs.livedoor.jp/bbs/read.cgi/sports/1648/1158588012/693
  SS甜菜『ヴァイオリンは恋を唄う』
 http://jbbs.livedoor.jp/bbs/read.cgi/sports/1648/1158588012/705
  握力補助装置じゃなくて、それは…… それでもほのぼのぷちSS
 http://jbbs.livedoor.jp/bbs/read.cgi/sports/1648/1158588012/848-853
   665を受けて連鎖SS、酔った仁科さんは、好きですか? 個人的オススメ♪ 
 http://jbbs.livedoor.jp/bbs/read.cgi/sports/1648/1158588012/915-919
   どうやら俺達はとんでもない思い違いをMMRネタ これも個人的オススメ♪

44仁科りえ・SS系支援まとめ:2006/09/19(火) 22:40:09
 前のまとめは http://pie.bbspink.com/test/read.cgi/leaf/1158462174/665 です


 http://jbbs.livedoor.jp/bbs/read.cgi/sports/1648/1158588012/17 (ブロック二回戦)
 http://jbbs.livedoor.jp/bbs/read.cgi/sports/1648/1158588012/42 (同三回戦)
 ↑仁科りえ支援既出SS支援。三回戦まで

 http://pie.bbspink.com/test/read.cgi/leaf/1158462174/693
  SS甜菜『ヴァイオリンは恋を唄う』
 http://pie.bbspink.com/test/read.cgi/leaf/1158462174/705
  握力補助装置じゃなくて、それは…… それでもほのぼのぷちSS
 http://pie.bbspink.com/test/read.cgi/leaf/1158462174/848-853
   665を受けて連鎖SS、酔った仁科さんは、好きですか? 個人的オススメ♪ 
 http://pie.bbspink.com/test/read.cgi/leaf/1158462174/915-919
   どうやら俺達はとんでもない思い違いをMMRネタ これも個人的オススメ♪

45仁科りえ・SS系支援まとめ:2006/09/19(火) 22:50:08
急いでいるせいか、書き込みミスが多くて申し訳ありません……
でも、ほんと両者ともすさまじい支援だ。
今回は(も?)あまり大したことできなかったけど、
それでも皆さん、本当にめちゃくちゃにお疲れです。

46hikaru:2006/09/20(水) 13:33:18
まとめ乙です。
自分以外にも仁科さんスキーがこんなにいるってことが分かっただけでも、
今回の最萌えは参加した価値がありました。
皆さん本当にありがとう!


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