サンスポ鳥谷日記全記録

1：名無しトリターニさん：2007/04/03(火) 02:56:57 ID:shSGyloQ: 2004年から2005年までサンスポwebに連載された鳥谷日記を後世に残す主旨の保存版アーカイブス

鳥谷日記
http://www.sanspo.com/tigers/tori/tori.html
http://www.sanspo.com/baseball/tigers/toritani/toritani.html

インターネットアーカイブ
http://www.archive.org/web/web.php
2：2004年02月：2007/04/03(火) 02:59:07 ID:shSGyloQ: http://www.sanspo.com/tigers/tori/tori200402.html

【2/29】桧山が猛ゲキ、もっと初々しくなれ！
【2/28】伊良部、マックとメジャーの球を体感
【2/27】ＤＶＤ鑑賞にはまっているらしい
【2/26】打球が股間部分を直撃
【2/25】鉄人のランチ特打に『すげ～な～』
【2/24】４歳上の平下と仲がいい？
【2/23】ゴールデンルーキーの休日は？
【2/22】場外弾も練習の虫は不変
【2/21】グラウンド外では虎党に圧倒されっぱなし
【2/20】遊撃バトルは“安芸の陣”で新たな局面
【2/19】テーマ曲？　楽しみにしていてください
【2/18】あこがれのＡ・ロッド移籍にびっくり
【2/17】宝物を友人がプレゼント
【2/16】ケガは右半身に集中
【2/15】先輩の日本ハム・荒井広報担当からもエール
【2/14】早大の先輩、日本ハム・江尻からエール
【2/13】休日の“お供”にサンスポ特別版
【2/12】持久力でもチームトップクラスの実力を証明
【2/11】比嘉との会話が心の治療に
【2/10】オヤジと酌み交わすのはまだ早い？
【2/9】胸中の思いが透けてみえた
【2/8】Ｄ１位・的場は鳥谷の心中が理解できる
【2/7】池之上スカウト、早大主将の田中内野手獲得も
【2/6】アイドル系雑誌の取材を断り野球に集中
【2/5】ストレス発散はバットを振ること
【2/4】早大時代の同級生が激励に
【2/3】ライバルの戦線離脱に心配顔
【2/2】レギュラー獲りへの用具が到着！
【2/1】鉄人・金本から弟子入りを許される

【1/31】寂しくなったら浅井の部屋をノックする
3：名無しトリターニさん：2007/04/03(火) 02:59:38 ID:shSGyloQ: 【鳥谷日記】寂しくなったら浅井の部屋をノックする

　いくら黄金ルーキーとはいえプロの世界は戸惑いの連続。なによりも気軽に話せる知り合いが少ない。そんな鳥谷に救いの手を差し伸べているのが、２歳年上の浅井だ。
　「浅井さんは大学時代から知っている。唯一、チームで話しかけることができる人です」

　年こそ違えど日米大学野球、全日本候補合宿で顔を合わせた仲。なによりも早大と法大。東京六大学で共に野球をやってきただけに共通の話題が多い。

　「アイツ、寂しそうだから。こっちから積極的に誘っていますよ」

　いつも浅井が自室に誘う。２人の心のリフレッシュはテレビゲームだ。

　「野球ゲームとか人生ゲームみたいなものをやりますね。盛り上がって午前２時までやったこともある」と浅井。いよいよキャンプイン。寂しくなったら浅井の部屋をノックする。
4：名無しトリターニさん：2007/04/03(火) 03:00:03 ID:shSGyloQ: 【鳥谷日記】鉄人・金本から弟子入りを許される

　“至福の時”が、いきなりやってきた。キャンプ初日に、鉄人・金本から弟子入りを許された。キャッチボールの相手に困っていた鳥谷の姿を見つけた金本が指名してくれたのだ。
　「金本さんとキャッチボールをしているときが緊張のピークだった。それから緊張が解けていった」。鳥谷にとって、連続試合出場を続ける金本は、トレーニング方法など、最も話をしたかった先輩の１人。それだけに、鉄人との“初合体”には、興奮を隠せなかった。キャッチボールに続き、トスバッティングも一緒に行った。

　金本は「鳥谷とキャッチボール？　ただ単に余っていただけだよ」と豪快に笑い飛ばしたが、これも金本流の気配り。これには「本当にありがたかったっス」と、先輩の心遣いに感謝しきりだった。
5：名無しトリターニさん：2007/04/03(火) 03:00:22 ID:shSGyloQ: 【鳥谷日記】レギュラー獲りへの用具が到着！

　レギュラー獲りに援軍到着！　鳥谷がバット、スパイクなど用具提供を受けているナイキジャパンの原剛氏が沖縄・宜野座村球場を初訪問。追加発注していた９４０グラムのマスコットバット５本が手元に届いた。
　「ナイキとしても鳥谷選手には頑張ってもらいたい。どんどん協力していきたい。阪神は注目度が高いですしね」と原氏。ゴルフのＴ・ウッズやＮＢＡのＭ・ジョーダン、メッツ・松井らを顧客に持つ『世界のナイキ』が、虎の大型新人に注目。全面サポートを約束した。

　バット以外にも、通常マラソン選手が使っている軽くて、柔らかく、そして耐久性に優れた材質を使用したスパイクを完成済み。「道具にはこだわりがある」と語る鳥谷。レギュラー獲りに向けて、出撃態勢が整ってきた。
6：名無しトリターニさん：2007/04/03(火) 03:00:44 ID:shSGyloQ: 【鳥谷日記】ライバルの戦線離脱に心配顔

　“鳥谷キラー”のリタイアで、新人王に一歩前進！？　前日（２日）、早大時代に苦手にしていたヤクルトのドラフト６巡目・佐藤賢投手（２２）＝明大＝が、脱水症状など急性アレルギー反応を起こし、春季キャンプ地の沖縄・浦添から緊急帰京。開幕一軍入りが絶望的となった。
　「佐藤？　本当に倒れたんですか。大丈夫ですかね」。昨年まで東京六大学でしのぎをけずってきたライバルの戦線離脱に心配顔を浮かべた。

　「僕は脱水症状を起こさないように、水分をとれるときにとっています」と、徹底した体調管理をつとめている。早大時代も先輩に負けない体力で４年間レギュラーを死守してきた。密着マークしている中日・安田スコアラーが「体が強いのが一番いい」とうなるほど鳥谷の体は頑丈。黄金ルーキーの『壊れない肉体』も必見だ。
7：名無しトリターニさん：2007/04/03(火) 03:01:26 ID:shSGyloQ: 【鳥谷日記】早大時代の同級生が激励に

　旧友の訪問に、とびっきりの笑顔を見せた。早大時代に４連覇の偉業を達成した同級生が、宜野座村球場に訪れて、かつてのチームメートを激励した。
　「ユニホームが変わって、変わったように見えたけど、変わってなかった。見れてよかったです」と学生コーチを務めていた竹内智一さん。同じ遊撃のポジションでベンチ入りしていた吉沢真吾さんも「あいつは精神力がすごい。ボクたちの誇りです」と同級生のプレーを追いかけた。

　練習終了後、２人を見つけ、ガッチリと握手を交わした。慣れない環境のなか、緊張が続いてきたが「本当にあの２人がきてくれたんですね」と感激しきり。第１クールも無事に終了。実戦が始まる第２クールにむけて“同級生パワー”をもらっていた。
8：名無しトリターニさん：2007/04/03(火) 03:02:53 ID:shSGyloQ: 【鳥谷日記】ストレス発散はバットを振ること

　キャンプ初のオフ。鳥谷は「部屋の中でボーッとしています」と、ほとんどを静養に当てた。さしもの黄金ルーキーも、連日のフィーバーに少々お疲れ気味の様子。

　昼過ぎ。安藤、平下らと近くのコンビニから戻ってくるところに遭遇。目の前で瞬くフラッシュに、思わず傘で顔を覆ってしまった。

　「休みの日くらいは、さすがにそっとしといてください」

　まだプロの水にも慣れていない２２歳にとっては、この“洗礼”は酷かも。でもマスコミに騒がれるのも、虎の『ドラ１』の宿命。“静養予定”を覆し、午後７時過ぎには金森打撃コーチ、桜井、喜田と石川の室内練習場へ。

　『琉球ガラス体験工房』を訪れてガラス器作りに挑戦＝写真＝するなど、さまざまな体験をした鳥谷。だが、バットを振ることが、一番のストレス発散のようだ。
9：名無しトリターニさん：2007/04/03(火) 03:03:09 ID:shSGyloQ: 【鳥谷日記】アイドル系雑誌の取材を断り野球に集中

　鳥谷フィーバーは、野球界のみならず。ジャニーズなどのアイドルを中心に、若い女性をターゲットにした雑誌『ポポロ』が、この日、背番号１の姿を追いかけた。
　「巨人の二岡さんや、昨年は藤本さんもインタビューしたんです。今年は鳥谷さんを取材したかったんですが、時期が時期ですし、野球以外の話なんで断られました」と同誌関係者。さらに…「藤本さんも、今年は断られたんです」。今は、シ烈な遊撃手争いの真っただ中だけに、双方とも野球に全力集中。アイドルを扱った雑誌に登場するのは、やはり、無理だったようだ。

　それでも、同誌はあきらめず沖縄・宜野座へ。インタビューはできなくても、その練習の様子を追いかけながら、写真中心で取材を進めているところ。これで若い女の子のハートを、さらにグッとつかむかも？
10：名無しトリターニさん：2007/04/03(火) 03:03:25 ID:shSGyloQ: 【鳥谷日記】池之上スカウト、早大主将の田中内野手獲得も

　昨年のドラフトで鳥谷獲得に尽力した阪神・池之上格スカウトが、沖縄・宜野座村球場を初訪問した。前日に沖縄入りしたばかりだが、さっそくグラウンドで“元恋人”に熱視線をおくった。
　「鳥谷は緊張しているなかで、よくやっている。下半身がまた大きくなっているね。自分たちが評価した選手がどう成長するのかを見るのも（スカウトの）仕事ですよ」

　昨年は神宮球場のほかにも、早大の東京・東伏見グラウンドに足を運び、密着マークした。そんな熱意が伝わり、巨人、ヤクルトなど８球団との“鳥谷争奪戦”を制した。それだけに、鳥谷のキャンプでの成長を喜ぶと同時に、今後の活躍を願っているのだ。

　「ウチのスカウトが今年も早稲田のグラウンドに行くと思う」と同スカウト。鳥谷の後継者で、早大の新主将、田中内野手の獲得も視野に入れていた。
11：名無しトリターニさん：2007/04/03(火) 03:03:45 ID:shSGyloQ: 【鳥谷日記】Ｄ１位・的場は鳥谷の心中が理解できる

　連日、大勢のファンと報道陣に囲まれる鳥谷。その心中を誰よりも理解しているのがプロ５年目を迎える的場だ。
　「オレも１年目は結構、大変だった。正直、辛かった。周りが見えなくなって…」　

　過剰な注目に疲れの色を見せる鳥谷を優しい表情で見つめる。９９年Ｄ１位で阪神入団。即戦力遊撃手として大きな期待を寄せられた。しかし１年目のキャンプ、そんな期待がプレッシャーとなり自分のリズムを崩した。その後も度重なるケガに泣かされる日々。今の鳥谷の姿が、あの時の自分とダブる。

　「今思うと、もっと気楽に構えていてもよかった。練習でも抜く所は抜くとかね。全部、全力だった。今となれば懐かしい思い出だけどね」

　夕食会場ではいつも鳥谷と同じテーブルに座り、笑顔で後輩のグチの聞き役に徹している。
12：名無しトリターニさん：2007/04/03(火) 03:04:02 ID:shSGyloQ: 【鳥谷日記】胸中の思いが透けてみえた

　この日の正午過ぎ、鳥谷は右手中指の検査のため病院へ。選手宿舎のロビーに現れると、すぐに人垣ができてしまうのが辛いところだ。それでも少年ファンの求めには嫌な顔をせず、痛めた右手でペンを取り、サインに応じていた。阪神を選んだとはそういうことなのだと、胸中の思いが透けてみえた光景だった。
　「阪神では同じ１年目だけど、アマチュアから来て普通に振る舞えるのはすごいよ。俺だって、オリックスでの１１年間は何だったんだという気持ちさえするもんね」

　そこに居合わせた牧野がポツリと言った。鳥谷と同様に、オリックスから移籍した男もまだ戸惑うことが多いという。

　「また感覚が違うとは思うけど」と前置きしつつ、「変わらないでいたいよね。俺は俺のままでいいじゃんって」。同じく“ルーキー”の２９歳は、同志を見るようなまなざしでつぶやいた。
13：名無しトリターニさん：2007/04/03(火) 03:04:20 ID:shSGyloQ: 【鳥谷日記】オヤジと酌み交わすのはまだ早い？

　この日は父・敏さんが来訪したが、それまで電話連絡は一切なし。「大学のときもしなかったので」という鳥谷は、両親にも完全に大人扱いされている。早大の合宿所を出た昨年１１月から、約２カ月間は東京都羽村市の実家でひとつ屋根の下で暮らしたというが…。
　「一緒の家にいるのに全然、会わなかったですね。練習やら、学校やら、友達とも会わないといけないですし。自分のことは自分でしっかりやるお兄ちゃんなので、心配はないんですけどね」

　ルーキーイヤーを迎える今年のカウントダウンも、「友達と一緒にいて、気づいたら年が明けていたんです」とか。この日の再会には表情を緩めたものの、照れくさいのか最初は軽く会釈しただけ。スター候補生といえども、まだオヤジと杯を酌み交わす年頃には早いようだ。
14：名無しトリターニさん：2007/04/03(火) 03:06:32 ID:shSGyloQ: 【鳥谷日記】比嘉との会話が心の治療に

　４年間、大学で同じ釜の飯を食った仲間に心配をかけた。早大時代、鳥谷と三遊間を組んだ広島のルーキー・比嘉寿光内野手（２２）が、練習試合に「７番・三塁」でスタメン出場。鳥谷は、試合終了後に阪神ベンチの前を通った比嘉に「指は大丈夫なのかよ」と声をかけられた。「もうだいぶ治った」。わずか数秒間の会話だったが、心の治療となった。
　お互い、プロに入ってからも携帯メールで連絡を取り合う仲だ。

　「比嘉が試合に出ているんで変な感じでした。いい感じで三振していましたね」。４打数無安打２三振に終わった元同僚について、冗談っぽく口を開いた鳥谷。心の通じ合う仲間の顔を見て、指の痛みも薄れた？
15：名無しトリターニさん：2007/04/03(火) 03:06:51 ID:shSGyloQ: 【鳥谷日記】持久力でもチームトップクラスの実力を証明

　１３日の休日を前に、練習の最後で恐怖の？　３０００メートル走が実施された。その直前まで特守を行っていたが、野手ではトップ級の１２秒０１のタイムを叩き出した。
　「早かった？　野手ではね。筋トレをずっとやっているし、ウエートも問題ない」と続木トレーニングコーチ。鳥谷は完走後も表情を変えず、ウエート同様、持久力でもチームトップクラスの実力を証明した。

　キャンプ中は疲れをとるために「睡眠をとることを考えている」という。１月に虎風荘に入寮した日でも、「すぐに爆睡してましたよ」と、新しい環境にも全く動じない。

　１４日の日本ハムとの練習試合（宜野座）で実戦デビュー。体力面で合格点をもらった鳥谷が、今度は試合での適応力をみせる。
16：名無しトリターニさん：2007/04/03(火) 03:07:09 ID:shSGyloQ: 【鳥谷日記】休日の“お供”にサンスポ特別版

　１４日の日本ハムとの練習試合（宜野座）を控え、読書で集中力を高めた？　この日午前中にサンスポ記者を通じ、サンケイスポーツ特別版『阪神Ｖ２、決まってるがな号』がプレゼントされたのだ。
　キャンプの第１、２クールの様子のほか、特集コーナーとして、鳥谷グラフィティが掲載されるなど、雑誌の中身のほとんどが鳥谷関連の構成となっている。実際に、赤ちゃんなど幼少期の写真を見て「これ、誰ですか」と最初は照れ笑いを浮かべたが、周りの女性ファンから「かわいい！」と声をかけられると、さすがのクールな男も笑みがこぼれた。

　「あとで部屋で読みますよ」と大事そうに自室に持ちかえった。「テレビは全くみない」という鳥谷にとって、実戦デビューを前にしたつかの間の休日の“お供”になったようだ。
17：名無しトリターニさん：2007/04/03(火) 03:07:26 ID:shSGyloQ: 【鳥谷日記】早大の先輩、日本ハム・江尻からエール

　先輩との再会を楽しむ余裕はなかった。日本ハム・江尻慎太郎投手は、早大の２年先輩。試合前にあいさつを交わした程度だったが、試合では八回の第４打席で対決。結果は、二ゴロだった。
　先輩に成長ぶりを見せることができなかった鳥谷は、「昔との印象の違い？　大学（を卒業して）から２、３年経っているので、よく分かりません。でも、普通に打ち取られましたね」と脱帽しきりだった。

　今季先発ローテ入りを目指す３年目の江尻は「投げているときは一瞬、打たれたくないと思った。あいつはきょうの結果で一喜一憂するタイプじゃない。間違いなくいい選手ですから」と、後輩にエール。かつて、同じユニホームを着て戦った“戦友”の巻き返しに期待していた。
18：名無しトリターニさん：2007/04/03(火) 03:07:52 ID:shSGyloQ: 【鳥谷日記】先輩の日本ハム・荒井広報担当からもエール

　球界の話題を独占する鳥谷と新庄の初対決となった２日間。大勢の観客同様に、多くの報道陣が集結した。周囲の注目を浴びる鳥谷を、日本ハムの広報担当、荒井修光さんが温かいまなざしで見つめていた。昨季限りで現役を引退した荒井さんは、鳥谷と同じ早大野球部ＯＢ。「鳥谷には本当に頑張ってほしい」。先輩の期待通り、試合で大暴れした鳥谷。先輩のエールが届いた格好だ。
19：名無しトリターニさん：2007/04/03(火) 03:08:10 ID:shSGyloQ: 【鳥谷日記】ケガは右半身に集中

　“鉄人”の秘訣は完全武装にあった？　鳥谷は打席に入るときに必ず、右ひじにアームガード、右足首にフットガードを装着している。それも、かつての苦い経験からきている。
　早大での４年間は、全９６試合に出場するなど壊れない体が自慢だったが、実はケガとの戦いの連続。右投げ左打ちの影響もあり、ケガは右半身に集中。これまで、死球による右ひじ痛、守備機会の多さから見舞われた右手中指の突き指、自打球による右足首痛と、すべて右半身のケガに苦しめられてきた。

　前日（１５日）の日本ハムとの練習試合では、大学時の赤ではなく、阪神モデルの白のガードを使用した。用具提供を受けているナイキ社からも、開幕までにより強固な新タイプが届くことを、この日伝えられた。

　「試合に出ることが目標」が口癖の鳥谷は、万全の予防をして、これから本格化するオープン戦にのぞむ。
20：名無しトリターニさん：2007/04/03(火) 03:08:26 ID:shSGyloQ: 【鳥谷日記】宝物を友人がプレゼント

　この日、プロへの“せん別”をくれた友人が球場に来訪した。早大野球部で同期の小山健史さんが激励にやって来た。
　「あのビデオはプレゼントしました。僕は野球を続けないし、それなら鳥谷にもらってもらったほうがいいと思って」

　昨年１２月の入団発表の席で、宝物として「メジャーリーグ・スーパープレー集」のビデオがあることを明かした。ただし、これが小山さんからの借り物だった。「虎風荘にも持っていきたいけど、ダビングしないといけない」と話していた。結局は、親友の厚意でそのままプレゼントされることになったという。

　この日もコンビニで売っていた恐竜のおもちゃを差し入れされ、クールなマスクがほころんだ。お宝ビデオを繰り返し目に焼き付けるたびに、友の温かみを思いだしそうです。
21：名無しトリターニさん：2007/04/03(火) 03:08:47 ID:shSGyloQ: 【鳥谷日記】あこがれのＡ・ロッド移籍にびっくり

　メジャーリーグにあこがれる鳥谷にとって、あこがれのプレーヤーの移籍は衝撃的な事件だった。前レンジャースのアレックス・ロドリゲス内野手が、ヤンキースにトレードされたニュースのことだ。
　ヤ軍は今年３月に東京ドームで開幕戦を行う。Ａ・ロッドが来日する可能性が高まり、興奮を隠し切れない様子だ。

　「そりゃ（開幕戦は）見たいっすよ。ショートだけを見るわけではないですけどね」

　大学時代に全日本大学野球の米国遠征で、実際にメジャーを生観戦。過去に日本で行われたマリナーズの開幕戦も観戦したという。そんな男にとって、プロとしてみるメジャーはどう映るのか。三塁にＡ・ロッド、遊撃にジーターというシフトに、新たな刺激を受けるのは間違いない。
22：名無しトリターニさん：2007/04/03(火) 03:09:10 ID:shSGyloQ: 【鳥谷日記】テーマ曲？　楽しみにしていてください

　２次キャンプ地の高知・安芸に移動するため、大阪・伊丹空港に現れた鳥谷。サインに笑顔で応じていたが、打席に入るときのテーマ曲については明言を避けた。
　「テーマ曲？　絶対に秘密ですよ。楽しみにしていてください」

　だれもが注目する虎のゴールデンルーキーの登場テーマ曲。昨年まで現役の広沢が母校・明大の校歌にしたり、片岡が中島みゆきの「地上の星」をテーマ曲にするなど、選手の中では毎年話題の一つになっている。はたして鳥谷がどんなテーマ曲を選択するのか気になるが、すでに球団に要望済みだという。

　「まあ、期待してください」。カラオケではラップ系など最新曲も得意な２２歳。甲子園にどんな曲が響き渡るのか、楽しみだ。
23：名無しトリターニさん：2007/04/03(火) 03:09:28 ID:shSGyloQ: 【鳥谷日記】遊撃バトルは“安芸の陣”で新たな局面

　高知・安芸市での春季キャンプは、今年で４０周年目を迎えるが、プロ１年目の鳥谷にとって、初めての安芸キャンプだ。虎の将来を担う存在として、期待される鳥谷は、安芸に流れる伝統の空気を肌で感じ取っていた。
　「沖縄と全然違いますね。施設も充実してますね」

　かつて、村山、江夏、掛布、岡田ら歴代の名選手が汗を流した。同じグラウンドには、先輩の汗がたっぷり染み込んでいる。そんな思いを抱きながら、鳥谷はこの日も特打ちなど、人一倍バットを振り込んだ。

　「（沖縄と）そのままの気持ちでやっていきたい」。初体験の安芸キャンプ初日を無事に終えた。２１日は紅白戦が待っている。藤本との熾烈（しれつ）な遊撃バトル。猛虎の伝統が支配する“安芸の陣”で、新たな局面を迎える。
24：名無しトリターニさん：2007/04/03(火) 03:09:46 ID:shSGyloQ: 【鳥谷日記】グラウンド外では虎党に圧倒されっぱなし

　過熱する一方の鳥谷フィーバー。朝の散歩で宿舎のロビーに姿を見せると、すぐに人だかり。朝が得意ではないタイプだけに、寝起きのサイン攻めは苦手。宿舎の大浴場にもファンが押し寄せるため、部屋の狭いふろで我慢している。「キャンプ中はどこにも行かないです。しようがないです」。東京六大学のスターとして脚光を浴び続けた２２歳も、グラウンド外では虎党に圧倒されっぱなし。
25：名無しトリターニさん：2007/04/03(火) 03:10:05 ID:shSGyloQ: 【鳥谷日記】場外弾も練習の虫は不変

　結果に一喜一憂するつもりはない。それが鳥谷のスタイルだ。
　紅白戦で“プロ１号”となる右中間場外弾を放った鳥谷だが、安芸ドームでの全体練習終了後、福原内野守備・走塁コーチと特守を行った。同コーチとのマンツーマン指導は約１時間に及んだ。前日（２１日）の紅白戦で２失策を犯していただけに熱気を帯びた。

　「（打球を）捕ってから投げるまでの一連の動きの練習。どうしても捕る位置が悪い」と同コーチから指摘されていた。常に右手をグラブに添えて捕球していた鳥谷が、この日のノックでは左手にはめたグラブを大きく前に出して捕球。守備面のニュースタイルを確立しつつある。

　「捕球してからスローイングするまでのリズムを意識した」。走攻守の３拍子が武器の大型遊撃手。結果を残しても練習の虫は不変だ。
26：名無しトリターニさん：2007/04/03(火) 03:10:22 ID:shSGyloQ: 【鳥谷日記】ゴールデンルーキーの休日は？

　「休日ぐらいはゆっくりさせてくださいよ」
　これが、脚光を浴び続ける虎の黄金ルーキーの本音だ。

　第２次キャンプ地の高知・安芸で過ごす初の休日は、選手宿舎の自室にこもり、体の疲れをとることに専念した。前日（２２日）には「起きられれば、明日の早朝に大浴場に行こうかな」と混乱を避けてこれまで部屋のシャワーで済ませていた男が大胆予告したが、結局は姿を見せず。ふろの誘惑？も回避して、睡眠を優先させた。

　休日の過ごし方は、爆睡だ。前夜も「部屋でのんびりしてました」とすぐベッドに入ったもよう。「休日の前の夜、時計の目覚ましをかけずに寝る」のをキャンプ中の唯一の楽しみにしている。

　練習日となれば、午前７時の体操を皮切りに一日中、報道陣と虎党にもみくちゃにされる。わずかなプライベートの時間を楽しみ、再び戦いの舞台にあがる。
27：名無しトリターニさん：2007/04/03(火) 03:10:44 ID:shSGyloQ: 【鳥谷日記】４歳上の平下と仲がいい？

　練習後、サブグランドから鳥谷と談笑しながら引きあげてきたのが、４歳上の平下だ。黄金ルーキーを待ち構える報道陣に、「これから鳥谷さんのインタビューですよ」と、場の雰囲気を和ますと、さらに３タコについてチクリ。これに鳥谷も、「クル、バキ、バゴ（三振、三ゴロ、遊ゴロ）ですよ」とニヤリだ。
　そういえばキャンプ休日の時も、コンビニ帰りに報道陣に追われ、「休日くらいはそっとしといてください」とうつむくルーキーの後ろで、「ほーら鳥谷、見てみい～」と、服の中にボールを２ついれ、グラマーな女性の真似をして和ませようとする平下の姿が…。

　「仲がいい？　というか、よくしゃべりますよ。ボクのことをバカにしているんです」と平下。気の休まらないフィーバーの中、こんな先輩との関係が、心の支えとなっている。
28：名無しトリターニさん：2007/04/03(火) 03:11:07 ID:shSGyloQ: 【鳥谷日記】鉄人のランチ特打に『すげ～な～』

　バックスクリーン越え５発。計２５発と大爆発した金本のランチ特打に、鳥谷も目を奪われた。
　「見てましたよ。すごかったですね。打ち方が参考になる？　そういう感じでは見てなかったですね。ただ、『すげ～な～』って感じでした」

　フルイニング出場を続ける鉄人の強さに憧れ、キャンプ初日の１日にはキャッチボールも一緒に行い、「あのときが緊張のピークでした」と振り返っていた鳥谷。ゴールデンルーキーといえど、憧れの先輩の猛打の前には、すっかり一人の野球ファンの心境で、見入っていたようだ。

　２６日には、先発・下柳ら、主力投手とも対戦する。「（相手は）テレビでしか見たことないんで。楽しみです」。これからも、続々と対戦していく好投手たち。２２歳の若虎は、強い相手と戦う“楽しさ”と共に、全力でぶつかっていく。
29：名無しトリターニさん：2007/04/03(火) 03:11:23 ID:shSGyloQ: 【鳥谷日記】打球が股間部分を直撃

　球場がどよめいた。七回二死。牧野の初球を叩いた鳥谷の鋭い打球が、三塁コーチャーズボックスに立つ福原守備走塁コーチの股間部分を、直撃した。思わず倒れこみ、もんどりうつ同コーチ。当の鳥谷もヘルメットを脱いで打席をはずし、ボー然と立ち尽くした。幸い、当たった箇所は左内モモの付け根付近。大事には至らず、立ち上がるとそのまま試合は続行された。
　「ビックリ？　やっちゃったかな～と思いました。初めて？　そんなにはないですよね」　

　引き揚げる黄金ルーキーも、肝を冷やしたひと幕。それよりも“圧巻”だったのは、福原コーチのコメントだ。

　「足の方に当たったから大丈夫だよ。真ん中（股間）だったら、打ち返しているよ！！」。鳥谷の、守備の師匠も男やね～。
30：名無しトリターニさん：2007/04/03(火) 03:11:47 ID:shSGyloQ: 【鳥谷日記】ＤＶＤ鑑賞にはまっているらしい

　キャンプの休日は、とにかく心と体を休めることに徹している鳥谷。そういえば憧れの先輩・金本は『００７』などのＤＶＤ鑑賞にはまっているらしい。映画なんて結構、見るほうなの？
　「そんなには見ないっスねえ」。例えば話題の『ラストサムライ』は？　「見ましたよ。けっこう面白かったです」

　さすがに泣きはしなかったそうだが、助演の渡辺謙については、「シブかったっスねえ～」と目を輝かせた。渡辺謙さんといえば、大の阪神ファンで有名。東京遠征では、練習中の阪神ベンチに突然座ってたりする方で、とっても腰が低い紳士。もしかしたら今年、猛虎の若き“サムライ”とラストサムライの対面があったりして…。

　ちなみに私事だが、ラストサムライは１人で観に行きました…（涙）。「さすがに１人では行かないっスよ」。そうだよね。
31：名無しトリターニさん：2007/04/03(火) 03:12:13 ID:shSGyloQ: 【鳥谷日記】伊良部、マックとメジャーの球を体感

　メジャー級のボールを初体験？　試合前の打撃練習で、米大リーグの経験のある伊良部と初対決した。９スイング中ヒット性は４本。特筆すべきは左翼スタンドに一発をたたき込んだことだ。伊良部の速球にも振りまけないパワーを見せた。メジャーへのあこがれを抱く鳥谷にとっては、至福の２１球となった。
　対戦した伊良部は「鳥谷？　よく分からないね」と、新人の印象を明言はしなかった。鳥谷も大先輩の伊良部についてコメントしなかったが、刺激を受けたのは間違いない。

　試合では伊良部同様、メジャー経験のあるマック鈴木に２打数ノーヒットに押さえ込まれた。伊良部、マック鈴木と“メジャーの球”を体感することができた。オープン戦初戦で結果こそ出なかったが、鳥谷にとって貴重な体験となったはずだ。
32：名無しトリターニさん：2007/04/03(火) 03:12:34 ID:shSGyloQ: 【鳥谷日記】桧山が猛ゲキ、もっと初々しくなれ！

　鳥谷よ、もっと初々しくなれ！　猛ゲキを飛ばしたのは、オープン戦には出場せずに安芸で調整した前選手会長の桧山だった。
　「いい意味でもっと初々しくなってほしい。グラウンドではもっと新人らしくていいと思う」

　鳴り物入りで入団し、注目の的となっている鳥谷。その背中を右翼から、約１カ月見つめてきた。新人らしからぬ落ち着きぶりで、結果を出してきた鳥谷には頭は下がる。それでも、もっと自分を出してほしい。それがプレーだけでなく、言動でもチームを引っ張ってきた桧山が感じた鳥谷への物足りなさだ。

　「彼がどう思っているかは分からないけど、おとなしいよ」と桧山。早大時代から、背中でチームを引っ張ってきた鳥谷だが、将来の阪神を背負うであろう素材だからこそ、伝えたいことがある。それがチームリーダー・桧山の思いだ。
34：2004年3月：2007/04/03(火) 03:14:23 ID:shSGyloQ: http://www.sanspo.com/tigers/tori/tori200403.html

【3/31】目つき鋭く…いよいよ本番モードに
【3/30】守備用の手袋が完成
【3/29】気持ちはメジャーより開幕戦の巨人
【3/28】メジャーとの対戦待ちきれず、一番乗り
【3/27】父・敏さん「楽しみは開幕戦まで、取っておきます」
【3/26】シーズンも二刀流で
【3/25】卒業式に“自宅通学”
【3/24】新しいグラブは余裕の証
【3/23】“桜井魂”で日々努力
【3/22】早大の卒業式で、小野梓記念賞が正式決定
【3/21】連続失策ストップにホッ
【3/20】けがをしない体が最大の武器
【3/19】吉井宮司の“お墨付き”
【3/18】切り替えの速さもひとつの才能
【3/17】うどん派？　ソバ派？「うどんの方が好きっすね」
【3/16】さっぱりした髪に満足げ
【3/15】東育成担当補佐は早大の２年先輩
【3/14】父・敏さん、息子の勇姿をじっくり観戦
【3/13】新たなライバルと遭遇
【3/12】情報源がないんですよ
【3/11】プレーで『大吉』を
【3/10】逆襲の一打はかつてのライバルのもとへ
【3/9】観光地の京都は満喫できず…試合も結果出ず
【3/8】移動に慣れることも大事な課題
【3/7】平下がチクリ「甲子園は狭いんだろ？」
【3/6】ヤフーＢＢの天然芝に感激
【3/5】自分自身の活躍で、ベッドの長嶋監督を励ます覚悟
【3/4】小坂の守備を盗むことができた
【3/3】苦手のまま終わってしまった朝の散歩
【3/2】元柔道少年、金メダリストの話に感銘
【3/1】新たな課題はバント
35：名無しトリターニさん：2007/04/03(火) 03:16:48 ID:shSGyloQ: 【鳥谷日記】新たな課題はバント

　これも天才肌の宿命？　安芸ドームでのケースバッティングで、鳥谷が犠牲バントの失敗を繰り返してしまった。
　「秀太や赤星のタイミングを見てみろ！」と平田ヘッドコーチはアドバイス。本人は反省しきりだった。

　「あれ（鳥谷）はバントをほとんど、してないんちゃうか。プッシュ（バント）とか。最後はよくなったけどな」と岡田監督もバントの技術の未熟さを鋭く指摘した。

　指揮官の“読み”通り、鳥谷はバント経験が極端に少ない。埼玉・聖望学園、早大と主軸を任され、犠牲バントのサインはほとんどなかったからだ。「あんまりやったことはないですね」と鳥谷はポツリ。レギュラー奪取にはバント技術も必要不可欠。プロの世界を生き抜くための新たな課題を発見した。
36：名無しトリターニさん：2007/04/03(火) 03:36:12 ID:shSGyloQ: 【鳥谷日記】元柔道少年、金メダリストの話に感銘

　小学６年まで柔道をやっていた鳥谷。この日の新人研修会で、少年時代にあこがれていた金メダリストに会った。「とてもいい話が聞けました。大学時代に古賀さんの本を読んだこともあって。そこに書かれてあったことと同じことを話されていたので、とても興味ありました」
　バルセロナで古賀が金メダルを獲った９２年、鳥谷少年は１１歳。左ひざを故障しながらも背負い投げを駆使して世界一に登りつめた古賀の姿を思いだした。キャンプの疲れからか居眠りをする選手のいる中、背筋を伸ばし貴重な体験談に耳を傾け続けた。

　「いい（練習）休みにもなったと思います」。３日からまた過酷なレギュラー争いが始まるが、人生の先輩の体験談を聞き、最高のリフレッシュになった。
37：名無しトリターニさん：2007/04/03(火) 03:36:36 ID:shSGyloQ: 【鳥谷日記】苦手のまま終わってしまった朝の散歩

　沖縄・宜野座から高知・安芸と続いたプロ初めてのキャンプもようやく打ち上げ。恒例の朝の散歩もこの日が最後だった。
　「朝の散歩？　やっぱり慣れなかったですね」

　練習メニューや先輩選手との人間関係など、キャンプ期間中に環境に慣れることができた鳥谷にとって、唯一苦手のまま終わってしまったのが、朝の散歩だった。

　「朝は苦手」と公言する２２歳。朝イチからの記者の質問に反応できないこともあった。さらに虎党からのサイン攻めにもあった。

　「ほんと、すごいですね」。これもスター選手なら誰もが経験する道。虎の黄金ルーキーも、身に染みて感じた１カ月だった。
38：名無しトリターニさん：2007/04/03(火) 03:36:58 ID:shSGyloQ: 【鳥谷日記】小坂の守備を盗むことができた

　遊撃のスペシャリストのグラブさばきに、鳥谷が思わずうっとり？
　試合前のロッテの練習を一塁ベンチで観察した。打撃ケージでは、昨年韓国でアジア新記録のシーズン最多本塁打となる５６発を放った李承ヨプが打撃練習を行っていた。ほとんどの若虎達が、初めて見る李の打撃に視線を向けていた中で、鳥谷だけは違ったところに自然と目がいっていた。

　その視線の先には、遊撃のポジションでノックを受けていた小坂だ。ゴールデングラブ賞を３年連続受賞するなど、鳥谷があこがれる西武・松井稼としのぎをけずってきた守備の名手だ。「小坂さんは本当にうまいっすね」。自分自身の動きを重ね合わせながら、一流の動きに目が点になった。

　この日は自身初のＤＨでの出場。一塁ベンチから、真正面に小坂の動きが見えた。守備機会こそなかったが、守備の技術を盗むことができた。
39：名無しトリターニさん：2007/04/03(火) 03:37:18 ID:shSGyloQ: 【鳥谷日記】自分自身の活躍で、ベッドの長嶋監督を励ます覚悟　

　ミスターの緊急入院に、鳥谷もショックを隠せなかった。前日（４日）、アテネ五輪日本代表の長嶋茂雄監督（６８）が、脳梗塞（こうそく）で都内の病院に緊急入院した。日本列島に衝撃が走ったが、虎の黄金ルーキーの鳥谷も例外ではない。
　「（早大３年時に選出された）全日本のときと、この前に会わせてもらったので。やっぱり心配ですね」

　長嶋監督からの直接指導が鮮明によみがえる。沖縄・宜野座キャンプを視察に訪れたときの２月１６日だ。打撃ケージ裏で打撃指導のほかにも、左肩を２度叩いたり、突き指していた右手中指を心配してもらったばかりだったからだ。

　長嶋監督からも「バッティングが柔らかいですね。攻走守のバランスがいいですね」と素質を絶賛された。なんとか期待に応えたい。自分自身の活躍で、ベッドの上の長嶋監督を励ます覚悟だ。
40：名無しトリターニさん：2007/04/03(火) 03:37:37 ID:shSGyloQ: 【鳥谷日記】ヤフーＢＢの天然芝に感激

　天然芝に感激！！　ヤフーＢＢスタジアムは内外野が天然芝で国内で最もメジャーのスタイルに近い球場。鳥谷にとっても初体験の感触だった。
　試合前には藤本らと遊撃でノックを受けた。天然芝と土の部分との打球の転がり方に最初は戸惑い気味。かつてメッツに移籍した松井稼も「打球の転がり方が独特」と話したことがあるが、試合で２つの併殺を完成させるなどミスなくこなすあたりはさすが鳥谷。自慢の守備は鉄壁だった。

　「この球場は最高ですね」。メジャー志向の強い鳥谷。米国スタイルに近い球場の雰囲気を最後まで楽しんでいた。７日は初の甲子園の舞台に立つ。さまざまな球場に出会うのも、この時期のひとつの楽しみなのかもしれない。
41：名無しトリターニさん：2007/04/03(火) 03:37:59 ID:shSGyloQ: 【鳥谷日記】平下がチクリ「甲子園は狭いんだろ？」

　初甲子園となった黄金ルーキーだが、「いつもと変わらないですよ」と平然。試合前のフリー打撃では、ライトポールを直撃するなど２本のサク越えも披露した。
　「高校（聖望学園）の時は緊張しましたけど、きょうは緊張しなかったですね」。試合後、室内での居残り特打を終えてもやはり平然。最前列の真ん中付近に座った注目の？ベンチでの居場所についても、「いや、別に何もなかったですよ」と振り返った。

　こんな肝っ玉ルーキーに、一緒に引き揚げる平下がチクリ。「お前、甲子園は狭いんだろ？」。昨年１２月の甲子園見学での鳥谷のコメントを持ち出すと、「違いますよ！！　高校の時よりは、です。それに高校の時より（この日の中飛は）飛んでますよ」。猛吹雪の中で起こる笑い声。聖地での初戦を終えても、どこまでもふだん通りの鳥谷だった。
42：名無しトリターニさん：2007/04/03(火) 03:38:24 ID:shSGyloQ: 【鳥谷日記】移動に慣れることも大事な課題

　強行日程に慣れるのも、プロとして生き抜くための条件だ。練習に行く前、先輩の平下とは今月下旬に行われるヤンキース、デビルレイズとのＯＰ戦の話題でもちきりだった。
　「こいつら、ほんと、タフやで」と平下が、長時間の飛行機移動後に、試合を行うメジャーの選手のタフネスぶりにビックリしたが、日程表を見つめながら、「本当にタフですよね」と鳥谷。メジャーの長距離の移動は、日本とは比較にならないが、改めて感心した。

　練習終了後に、バスで京都に移動した。到着後は、移動の疲れを感じさせず、さっそく、チームメートと京料理に舌鼓を打った。鳥谷もタフさが自慢だ。開幕まであと１カ月を切った。黄金ルーキーにとって、移動に慣れることも、この時期の大事な課題なのかもしれない。
43：名無しトリターニさん：2007/04/03(火) 03:38:42 ID:shSGyloQ: 【鳥谷日記】観光地の京都は満喫できず…試合も結果出ず

　国内有数の観光地の京都は満喫できなかった。プロとして当然だが、試合後はあわただしくバスで甲子園に移動した。
　前日（８日）の選手宿舎は西本願寺の隣。ロビーにも、ほのかにお香の香りが漂っていた。鳥谷も、わずかな香りに少年時代の懐かしさを感じていた。

　「中学の修学旅行以来ですかね。西京極球場は初めてです」

　東京・羽村市立羽村第１中の修学旅行以来の京都訪問。中学生として見た風景と、プロ野球選手として見た風景は、だいぶ変わって映ったに違いない。

　試合では４打数３三振と結果は出なかった。それでも岡田監督からは成長を評価された。ほろ苦くも、手ごたえをつかんだプロ１年目の京都の春。来年は、一回り成長した背番号１が、京都に帰ってくるはずだ。
44：名無しトリターニさん：2007/04/03(火) 03:38:57 ID:shSGyloQ: 【鳥谷日記】逆襲の一打はかつてのライバルのもとへ

　満塁機に放った逆襲の一打は、かつてのライバルのもとへと転がっていった。鳥谷のタイムリーは、西武の右翼手・大島の前に転がっていった。
　同じ埼玉県でしのぎを削った同級生。埼玉栄高の大島が２年夏に甲子園へ、そして翌年夏に聖望学園の鳥谷が出場した。しかし当時、プロのスカウトは２人に歴然とした差をつけていたのだ。高校通算８０本塁打のスラッガーは西武にドラフト３位で指名され、一方は早大進学の道を選んだ。

　「アイツも本当はプロに行きたかった。３拍子あるけど、際立ったものがないから敬遠されたんやね。だから卒業式の日に言ったんや。『お前は大島に負けてない。４年間で見返せ』ってね」

　高校時代の恩師・岡本幹成監督（４２）が感慨深げに振り返る。プロでの勝負はこれからだが、成長の跡は見せつけられたはずだ。
45：名無しトリターニさん：2007/04/03(火) 03:39:13 ID:shSGyloQ: 【鳥谷日記】プレーで『大吉』を

　この日は毎年恒例、広田神社での必勝祈願。もちろん鳥谷にとっては、初体験の行事だ。「ファンの数が多かったですねえ」と、史上最多１２００人の虎党が見守る中、最前列の席で、神妙に頭を垂れていた。
　早大時代にも、毎年の年始には、野球部寮近く（東伏見）の神社へチームでお参りにいっていたそう。「必勝祈願というわけではなかったですけどね。ゲンとか担ぐ方？　いや、まったく担がないですね」。

　じゃあ、おみくじとかは引く？　「引かないですね。『大凶』出たら最悪じゃないっすか」。

　そりゃそうだ。ちなみにボク、取材の合間をぬって、こっそりおみくじを引いてまいりました。結果は吉。派手なことはないが、何かといい１年になるそう。ボクはつつましやかに生きていきます。鳥谷くんはプレーで『大吉』、頼みます。
46：名無しトリターニさん：2007/04/03(火) 03:39:30 ID:shSGyloQ: 【鳥谷日記】情報源がないんですよ

　甲子園で試合前練習を終えた鳥谷に、葛城が声をかけた。「お前のそばにいると、よくテレビに映るんだよな。みんなに言われるよ。わざとだろって」。そういえば平下も、そんなこと言ってたっけな。「そうですか」と笑顔で返した黄金ルーキーだが、確かに、その一挙手一投足を、カメラが追い続けているフィーバーぶりだ。
　例えば、打った翌日のスポーツ新聞とかは見るの？　「見ないっすね」。じゃあテレビニュースは？　「見ないっす。ないですからね」。そっか、鳴尾浜の寮の部屋には、テレビすらないんだっけ。

　「だから、情報源がないんですよ、まったく。人から言われるくらいですかね」。すごいな。だからこそ、周囲の加熱ぶりにも平常心を保てるのかも。ならばこちらも、人が鳥谷に伝えてくるくらいすごい（いい意味で）記事を書かないと！！
47：名無しトリターニさん：2007/04/03(火) 03:39:49 ID:shSGyloQ: 【鳥谷日記】新たなライバルと遭遇

　新たなライバルとの遭遇がうれしかった。ヤクルトの先発は２年目の高井。将来エースの期待がかかる左腕が、試合前「鳥谷さんと真っ向勝負したい」と宣言していた。人の話題には極力コメントを控える男が、珍しく気持ちを出した。
　「きょうは高井なんですか。楽しみです。真っ向勝負？　たぶん三振すると思いますよ」。しかし、第１打席で右前打。第２打席でも幻のホームラン（結局は四球）。鳥谷に軍配があがった。一方、高井は３回６失点で二軍落ち。鳥谷ｖｓ高井の第１ラウンドは明暗が分かれた。

　これからのプロ生活で、数え切れないほどの対戦が予想される鳥谷と高井。いずれは鳥谷が阪神打線の主軸を担い、高井もヤクルトのエースとして名勝負が演じられるはず。平成の名勝負になるか、今後の２人に注目だ。
48：名無しトリターニさん：2007/04/03(火) 03:42:20 ID:shSGyloQ: 【鳥谷日記】父・敏さん、息子の勇姿をじっくり観戦

　初のＴＧ戦に「いつもと同じでした」と話したのが鳥谷なら、「いやあすごいですねえ」と興奮しきりだったのが鳥谷パパ。父・敏さん（４６）が前日１３日に続き、この日もネット裏で観戦した。
　埼玉・聖望学園高３年夏に甲子園出場した際にも応援に来たが、「地元の新聞やテレビの方の取材に応えていたら、試合が終わっていた感じだったんです」。じっくり息子の勇姿を見られる初めての機会だったのだ。

　「幸せですよね。オープン戦とはいえ、お客さんもいっぱいで。（六回の二塁打は）追い込まれていたのによく対応したと思います。ジャストミートでしたね」

　この日で帰京し、しばらくはまたテレビでの応援になるが、父にとっても感激の週末となったことは確かだ。
49：名無しトリターニさん：2007/04/03(火) 03:42:40 ID:shSGyloQ: 【鳥谷日記】東育成担当補佐は早大の２年先輩

　鳥谷の活躍を陰で支える男を鳴尾浜で見つけた。鳥谷の早大野球部の２年先輩の東辰弥育成担当補佐だ。春季キャンプ前以来という久しぶり休日に、虎風荘の駐車場で汚れていた愛車を洗車していた。
　「本当に頑張っていますね。寮でもよく会いますよ。ここでまた一緒になるとは思いませんでしたよ」

　オープン戦での後輩の奮闘ぶりを心から喜んでいる。鳥谷同様、今でも寮に住み、相談相手になるなど、心のケアに努めている。昨オフに２年間の現役生活を終え、現在はコーチ１年生として、二軍で勉強の毎日だ。

　「気付いたことはなんでもしようと思っています。いろんなことを学ぶことは、自分のこれからに役に立ちますから。毎日充実しています」と東。鳥谷とは立場は違うが同じ“新人”同士。お互いに刺激しあい、支え合う関係が築かれつつある。
50：名無しトリターニさん：2007/04/03(火) 03:43:01 ID:shSGyloQ: 【鳥谷日記】さっぱりした髪に満足げ

　甲子園での練習に参加した鳥谷が、ニューヘアスタイルで登場した。前日（１５日）の休日を利用して美容院に行ったのだ。２月の春季キャンプ以来、なかなか時間がなく、髪の毛はボサボサに伸びていた。今回はサイドを切り落とし、後ろは若干長めに残した新スタイルだ。
　「髪を切った？　そりゃー、髪くらい切りますよ。どこで切った？　それは教えられませんよ」

　美容院の場所は隠したが、さっぱりした髪に満足げ。開幕を直前に控え、まずは髪の毛の出撃態勢は整った。

　服やバックなどをブランド物で固めるなど、ファションにはうるさいタイプ。０２年のサッカーＷ杯では『ベッカムヘア』がはやったが、今年の甲子園では『鳥谷ヘア』が一世を風靡する！？
51：名無しトリターニさん：2007/04/03(火) 03:43:17 ID:shSGyloQ: 【鳥谷日記】どん派？　ソバ派？「うどんの方が好きっすね」

　高松といえば、讃岐うどん。ベンチ裏の選手食堂にも、うどんの鍋がデ～ンとテーブルの真ん中に置いてあった。鳥谷くん、うどんは食べた？
　「食べましたよ。うまかったですね」

　ところでうどん派？　ソバ派？　「うどんの方が好きっすね」。じゃあ“四国向き”だね？　「…どうですかねえ」。

　試合前のくだらない質問に、ちょっとけげんな表情。すいません。マ、ゴールデンルーキーが『うどん派』とわかっただけで、収穫アリ。試合でも“コシ”のある打撃を堪能させてくれたし、記者の大好物のうどんも満喫できたし、大満足の四国遠征でした。
52：名無しトリターニさん：2007/04/03(火) 03:43:34 ID:shSGyloQ: 【鳥谷日記】切り替えの速さもひとつの才能

　切り替えの速さこそ、鳥谷を鳥谷たらしめているのだろう。前日１７日には２三振の後、３打席連続ヒットの大爆発。「うまく切り替えられた」と自画自賛していたが、頭からすぐにマイナスイメージを取り除けるのも、ひとつの才能だろう。
　「自分で意識したり、力んで『切り替えよう』と思うわけじゃないですよ。ただ昨日は三振しても、気にせず『次もあるぞ』と思えた。昔からそんな感じなんですよ」

　いつ何時もポーカーフェースを崩さない。ちなみに「一晩寝たら前の日のことは忘れている」とも。だから成功しても、失敗しても、次の朝には泰然自若。この日は２失策を犯したが、またケロリとしてボールを追い掛けるはずだ。
53：名無しトリターニさん：2007/04/03(火) 03:43:50 ID:shSGyloQ: 【鳥谷日記】吉井宮司の“お墨付き”

　開幕前恒例の西宮神社での必勝祈願に初めて参加した。終始、神妙な顔つきだった鳥谷だが、宮司の吉井良隆氏（８２）は、虎の黄金ルーキーの輝きに脱帽していた。
　「性格が良さそう。顔に出ています。新人らしくない。チームにすっかり溶け込んでいる。なかなかいいんじゃないですか。開幕から戦えると思います」

　一目ぼれしているかのように、吉井宮司は鳥谷から放たれるオーラを絶賛した。長年、さまざまな人との出会いを繰り返してきた人生の先輩だけに、説得力があった。

　「優勝をお祈りしました」と鳥谷。開幕まで２週間をきった。これで出陣式も終了。吉井宮司の“お墨付き”をもらった背番号１の開幕への調整が、最終章に突入する。
54：名無しトリターニさん：2007/04/03(火) 03:44:06 ID:shSGyloQ: 【鳥谷日記】けがをしない体が最大の武器

　一瞬、ヒヤリとした。八回二死一、三塁から、近鉄・吉田の直球が鳥谷の右腕を直撃した。これがプロ初死球となったが本人はケロリとしていた。
　「死球？　大丈夫ですよ。右ひじ？　いえ、前腕です」。早大では人間科学部で人体の勉強をしてきただけに、死球の箇所を自ら詳しく説明するほどの余裕。笑顔も見せて、死球の影響はまったく感じさせなかった。

　オープン戦序盤は、大学時代からつけていた右ひじのプロテクターを外していた。しかし、開幕を間近に控え、ケガ防止のため、再びプロテクターを装着して打席に入っている。細心の注意がダメージを軽減させた。

　早大時代は４年間で全９６試合出場。走攻守の３拍子揃った背番号１だが、最大の武器はけがをしない体かもしれない。
55：名無しトリターニさん：2007/04/03(火) 03:44:23 ID:shSGyloQ: 【鳥谷日記】連続失策ストップにホッ

　逆転タイムリーよりも、うれしかったかもしれない。ここまでオープン戦３試合連続でエラーを犯していたが、この日はノーエラー。連続失策をストップさせた。
　「エラーが止まった？　（打球が）飛んでこなかったですから」。淡々とした言葉にも、表情はほっとしていた。

　二回二死一、二塁から、水口の二塁ベース寄りの打球を回り込んで、二塁・藤本にトス…。計３度の守備機会（八回の併殺を含む）を完璧にこなした。走・攻・守の３拍子揃った鳥谷の“原点”ともいえる守備の不安を少しでも薄れさせたことは収穫だ。

　試合前は、福原内野守備・走塁コーチのノックを受け続けた。高いバウンドの打球や、二塁ベース寄りの速い打球など、さまざまなパターンのゴロの処理を練習した。最後は遊撃の定位置より前に立ち、強い打球の処理も行った。

　失敗をすぐに修正できる能力も、実はずば抜けている。
56：名無しトリターニさん：2007/04/03(火) 03:44:40 ID:shSGyloQ: 【鳥谷日記】早大の卒業式で、小野梓記念賞が正式決定

　朗報が届いた。２５日に行われる早大の卒業式で、小野梓記念賞の表彰を受けることが正式決定。同日、横浜戦（平塚）があるため、出席が微妙な状況が続いていたが、岡田監督からゴーサインが出た。
　「小野梓賞？　栄えある賞なんですね。野球部から４人目？　うれしいです」。休日だったこの日、新幹線で名古屋に出発。新大阪駅のホームで吉報を喜んだ。

　小野梓記念賞は過去に海外の世界大会、国内での大会で顕著な活躍を見せた選手に贈られる。鳥谷は０２年のイタリアで行われた第１回世界大学野球選手権大会で、ベストナインを受賞したことが評価された。野球部では９６年の三沢（現巨人）、９８年の中村（現日本文理大監督）、０２年の和田（現ダイエー）に続く４人目の快挙だ。

　「（当日は）また人が多そうですね」。卒業式は学生、父母で大混雑が予想される。そんな思いを早くも抱き、苦笑いを浮かべていた。
57：名無しトリターニさん：2007/04/03(火) 03:45:00 ID:shSGyloQ: 【虎ラム】“桜井魂”で日々努力

　腐らない桜井に脱帽だ。春季キャンプからオープン戦序盤にかけて、大ブレークした桜井だが、現在は二軍にいる。岡田監督の『将来の４番構想』から、今年は二軍で４番での英才教育を受けることが決定。開幕も二軍スタートだ。
　果たしてモチベーションは保っているのか？　虎党のみなさん、案ずることなかれ。桜井は「日々努力ですよ」と充実した表情を浮かべている。毎日、バットを振り続け、勝負の時に備えて自分を追い込んでいる。

　そんな姿が、同じく“開幕スタメン落ち”した自分の胸に突き刺さった。４月２日の巨人開幕戦の出張から外れ、気落ちしかけたボクの気持ちを燃え上がらせてくれた。これからは、こちらも“桜井魂”で日々努力するつもりだ。
58：名無しトリターニさん：2007/04/03(火) 03:45:19 ID:shSGyloQ: 【鳥谷日記】新しいグラブは余裕の証

　これもプロの水に慣れてきたという証なのだろう。前日（２３日）の練習から、鳥谷が新しいグラブを試し始めた。
　「大きさは前のと変わらないです。試合で使うかは分かりませんよ」

　試合用のオレンジ色のものとは、一目で違うと分かる茶色のグラブ。ただし大きく異なるのは色だけで、中身には微妙な違いしかないという。

　「確かに大きさは同じですが、紐の結び方が違うんです。本当に小さな違いなんですが、こだわりがありますからね」

　用具提供を行う「株式会社クボタ（本社・大阪市）」の担当者によると、すでに３つのグラブを手渡しており、本人の感性で使い分けていくようだ。道具にも細部までこだわる姿勢は、プレースタイルと同じ。いや、開幕を目前とするこの時期に試してみるという余裕こそ、大物ぶりを表しているのかも。
59：名無しトリターニさん：2007/04/03(火) 03:45:40 ID:shSGyloQ: 【鳥谷日記】卒業式に“自宅通学”

　３部構成で分けているといっても、計１万１４２１人の卒業生とその家族がゴッタ返す会堂…。振袖姿に目を奪われながらフラフラ歩いていると、いきなり正門で鳥谷発見っス！！　自宅から電車で来たそうで、友人らとテクテク歩いてくる。まるで普通の学生だ。キャーキャー言われない？
　「いや、普通でしたよ。そういうタイプじゃ、ないみたいなんで」

　ニヤリと返したが…あなたはそういうタイプです。現に学位記授与のため移動する時には、すごい写真、握手攻め。でも友人のみならず、見知らぬ卒業生らとも笑顔で写真におさまる姿は、ユニホームでは決して見られないもの。校歌斉唱も「（みんなと）腕を振ってましたよ」と笑顔。さわやかだ。そしてうらやましい。そういえば僕も女子学生に逆ナンされました！！　「シャッター押してもらえます？」って…２回も…。
60：名無しトリターニさん：2007/04/03(火) 03:45:56 ID:shSGyloQ: 【鳥谷日記】シーズンも二刀流で

　鳥谷がバットを折る姿は、あまり記憶にない。「ミートがうまいから、折らないタイプみたいですね。私もあまり見たことがないです」とは、黄金ルーキーがバットなど野球用具を契約しているナイキ社の担当者だ。
　２６日、横浜球場に姿を見せ、鳥谷は開幕に向けて新たに１５本のバットを発注した。入団からここまで、約２０本をおろしてきたが、ペースは少ない方らしい。これも、実力の片りんかも？

　ちなみに１５本の内わけは、マスコットバット５本に、３３．５インチ（８５．０９センチ）のタイプを５本、３３インチ（８３．８２センチ）を５本。長いバットは、以前に書いたが、内角を意識しても外角にバットが届くようにするためだ。

　「シーズンでもどちらか１本に絞らず、フィーリングによって使い分けるみたいです」（同担当）。つまりは二刀流！！　それにしても、わずか１．２７センチの差。プロの感覚はやはり特別です。
61：名無しトリターニさん：2007/04/03(火) 03:46:13 ID:shSGyloQ: 【鳥谷日記】父・敏さん「楽しみは開幕戦まで、取っておきます」

　この日、久々の神宮登場を楽しみにしていたのは鳥谷本人だけではなかった。父・敏さん（４６）も当初は観戦する予定でいたのだという。しかし、開幕が間近に迫ったことを配慮して、今回は見送ることにしたそうだ。
　「行こうと思っていたけど、いろいろ考えるとねえ。楽しみは開幕戦まで、取っておきます」

　早大時代の４年間、ほぼ全試合を観戦してきたスタジアム。決まってネット裏の、やや一塁側方向の席に座ったものだった。熱心にスコアブックをつける姿は、ファンの間で「あれが鳥谷の親父さん」と定着していたほど。その席に、もう父はいなかった。開幕まで５日。この日の“欠席”は、家族にとってのプロの自覚だったのも。
62：名無しトリターニさん：2007/04/03(火) 03:46:42 ID:shSGyloQ: 【鳥谷日記】メジャーとの対戦待ちきれず、一番乗り

　メジャーとの対戦が、待ち切れなかった。都内の選手宿舎を出発するとき。出発予定時間よりも、３０分も早い午前８時に、鳥谷が一番乗りで駐車場にあらわれた。突然の登場にホテルの玄関で待っていた２人の女性ファンもビックリ。慌ててサインを求めるほどだった。
　「気合？　いや、眠いだけですよ」

　目をこすりながら苦笑いを浮かべたが、静かな車内でしばらくリラックス。１人の時間を楽しんでいた。

　特別な日だった。かねてから対戦を心待ちにしていた。試合前はデビルレイズの選手の打撃練習に熱視線を注いだ。試合中もメジャーの選手の動きを必死に追いかけた。

　「（メジャーは）打球が速い、飛距離が出てホームランになっていた」と鳥谷。虎の黄金ルーキーにとって、貴重な財産となった。
63：名無しトリターニさん：2007/04/03(火) 03:47:01 ID:shSGyloQ: 【鳥谷日記】気持ちはメジャーより開幕戦の巨人

　同じメジャー戦といえど、この２日間で鳥谷が見せた顔は対照的だった。前日（２８日）のデビルレイズ戦前には、待ち切れないのか宿舎でバスに一番乗りしていた。ところがだ。この日は試合前の練習を終えて、ヤンキースのフリー打撃が始まっても、一向にベンチ裏から出てこない。
　ジアンビ、ロドリゲスらがケージに入ると、籔、桧山らが目を輝かせて見つめた。その中に、背番号１の姿はなかった。同じ遊撃手で密かに憧れているというジーターが登場しても…。ようやく現れた頃には練習も終盤。そこには意識の変化があったはずだ。

　前日、岡田監督が開幕スタメンを明言。「その日になるまでは」と話すにとどめたが、気持ちは切り替わっていた。ベンチ裏では用具メーカー関係者らと話し合っていた模様。メジャーより今は開幕戦の相手、巨人しか見えてない。
64：名無しトリターニさん：2007/04/03(火) 03:47:23 ID:shSGyloQ: 【鳥谷日記】守備用の手袋が完成

　開幕戦に向けて、舞台裏でも出撃態勢が整ってきた。守備にこだわりを持つ鳥谷の守備用の手袋がついに完成した。
　「色は本人の希望通りにつくった」とスラッガー社の担当者。デザインは鳥谷が希望していた通りの白地にオレンジ色のもの。新品の１０枚が３１日に本人に届く。

　さらにグラブに縫い付けてある同社のラベルも、鳥谷モデルに変更。ＯＰ戦で使用してきたグラブのラベルは青色だったが、開幕用にオレンジ色に張り替えた。早大時代に使用していたグラブよりもわずかに大きく、球際に強くなるように網の先端部の皮を厚く補強した。

　「ゆっくりします」と宣言していた鳥谷は開幕前最後の休日を寮の自室で完全休養した。それでも舞台裏では、デビュー戦に向けて、準備は着々と進行中だ。
65：名無しトリターニさん：2007/04/03(火) 03:47:40 ID:shSGyloQ: 【鳥谷日記】目つき鋭く…いよいよ本番モードに

　虎の黄金ルーキーの集中力が、極限にまで高まってきた。休日明けのこの日、いよいよ本番モードに切り替わった。
　午前中の練習は一番乗りで球場に姿を現した。その目つきが「眠い」を連発していた前日までとは、比べものにならないほど鋭くなっていた。

　「昨日？　よく眠れましたよ。開幕戦で初ヒットを期待している？　そんなのいいですよ」。口数の少ない鳥谷が、いつにも増して口を閉ざしたのは、集中力が高まってきた証拠だ。鳥谷とは大学時代から５年目の付き合いとなる記者だが、これほど集中した鳥谷を見るのは初めてだ。

　「自分のデビュー？　どんなものになるか分からない」と鳥谷。自分でも想像できないプロデビュー戦。“鳥谷伝説”の幕開けへカウントダウンが始まった。
66：2004年4月：2007/04/03(火) 03:48:42 ID:shSGyloQ: http://www.sanspo.com/tigers/tori/tori200404.html

【4/30】「無事是名馬」…この蓄えが、いつか花開く
【4/29】グラブへも愛情たっぷり
【4/28】スーパースターに恥じない活躍を
【4/27】出場機会と声援の反比例…今後の展開は？
【4/26】関西開拓で脱・東京人宣言？
【4/25】メジャー昇格・多田野との対決米国で？
【4/24】初球を修行中！首脳陣に成長ぶりをアピール
【4/23】愛車・ベンツの空間が２２歳の癒しの場に
【4/22】早大同期のアクシデントに心配顔
【4/21】遠征先では午前中も忙しい
【4/20】キンケードに対して謝罪させていただく…
【4/19】ヘッドスピード増加へ鳥谷が打撃フォーム矯正
【4/18】並じゃない…ウエートで２キロ太った
【4/17】虎入り“ゆかり”の人と久々の再会
【4/16】代打の神様・八木の無言のエール
【4/15】５万大歓声も聞こえなかった“甲子園デビュー”
【4/14】把握できない自分自身の調子
【4/13】自分との戦いに勝つ以外に復調はありえない
【4/12】後輩の早大主将に見せた「男気」
【4/11】母校・早大が「東大に負けたァ！？」
【4/10】“揉みの杉田”が筋肉の質に太鼓判
【4/9】東京育ちの都会派ルーキー…甲子園は遠征？
【4/8】スタメン落ちもサバサバ「練習するしかない」
【4/7】メッツ・松井稼の鮮烈デビュー目に焼き付けた
【4/6】過去にとらわれず、前を向こうという心境の変化
【4/4】プロ初ヒットのボールの行方は？
【4/3】先輩への配慮ができる２２歳に脱帽
【4/2】“カレー出陣”で開幕安打
【4/1】プロとして重要なゼニカネの話
67：名無しトリターニさん：2007/04/03(火) 03:49:22 ID:shSGyloQ: 【鳥谷日記】プロとして重要なゼニカネの話

　開幕を前日に控えたこの日、鳥谷はプロとして重要な“講義”を受けていた。午前中、都内の選手宿舎で向かい合ったのは、査定担当である峯本編成部課長。要するに、今後どうすれば年俸が上がり、また下がるかという、ゼニカネの話だ。
　「まあ、例年新人選手に行っているのと同じ話ですよ。査定の方法についての説明です」

　もちろん詳細については部外秘だが、話をするタイミングとしては絶妙かも。この日のナイター練習で東京ドームを訪れたとき、「グラウンドにはゼニが落ちている」という球界の格言が、聞こえてきたはず…！？

　練習後は、「まだ開幕戦のイメージは沸きませんね」と話していたが、鳥谷も人の子。ウン億円を稼ぐ未来の姿を想像していたのかもしれない。
68：名無しトリターニさん：2007/04/03(火) 03:49:38 ID:shSGyloQ: 【鳥谷日記】“カレー出陣”で開幕安打

　プロ初安打は『カレーパワー』のおかげ？　開幕戦で、しかもプロデビュー戦で初安打をマークした鳥谷だが、この日の朝食には、ちょっとしたこだわりを見せた。
　選手宿舎内のレストラン。葛城らともに朝食をとったが、前日に大好きなしょうが焼き定食を注文した鳥谷が、記念すべき開幕戦当日に選んだ勝負メニューは、カレーライスだった。

　実は、大学４年間を過ごした早大野球部の安部寮でも、鳥谷の大好物メニーはカレーライスだった。東京六大学の歴史に名を残す活躍を見せた鳥谷だが“カレー出陣”は大学同様、阪神での活躍を願ったのかもしれない。

　「ついに始まったという感じです」と鳥谷。これまら本当の戦いが始まる。いくつもの壁にもぶち当たるはず。そんなときは、縁起のいいカレーライスが、背番号１に力を与えてくれるはずだ。
69：名無しトリターニさん：2007/04/03(火) 23:31:21 ID:shSGyloQ: 【鳥谷日記】先輩への配慮ができる２２歳に脱帽

　常に謙虚さは失わない。東京ドームへ出発のときに、いつもは一番乗りでバスに乗り込む鳥谷が、この日は岡田監督よりも遅くバスに乗り込んだ。
　出発前には恒例のミーティングが行われており、鳥谷がスコアラー陣と談笑しながらロビーに登場。巨人の先発・高橋尚の研究に時間を要し、遅れたのかと思ったが、「違います。同じ部屋でミーティングがあったので、エレベーターに乗るのが、最後になるじゃないですか」と説明した。

　エレベーターに乗る時は、先輩を優先し、新人が最後になるのは当然かと、はっとさせられた。

　「ストレスは多いですよ」と鳥谷。前日（２日）の開幕戦でプロ初安打を放ち、この日も２試合連続ヒットを打つなど、チームの開幕連勝に貢献。それでも浮かれることなく、先輩への配慮ができる２２歳に脱帽だ。
70：名無しトリターニさん：2007/04/03(火) 23:32:06 ID:shSGyloQ: 【鳥谷日記】プロ初ヒットのボールの行方は？

　鳥谷マニアなら誰もが気になるのが、メモリアルボールの行方だ。
　２日の巨人との開幕戦（東京Ｄ）の八回、レフト前にプロ初安打を放った。遊撃手・元木、二塁手・仁志の心遣いで、記念のボールが三塁ベンチに返された。試合後はバッグにしまいこみ、持ち帰っていた。

　「ボールはどうしたか？　それは言えませんよ。秘密です」。鳥谷はニヤリと笑ってけむに巻いた。高知・安芸での春季キャンプ中の２月２２日の紅白戦。自身初の先頭打者アーチ、しかも推定飛距離１５０メートルの場外弾のボールも「プロ１号ボール？　部屋に転がっているんじゃないですか」と淡々としていた。記念のボールをコレクションするタイプではないのだが…。

　それでも、やっぱり気になるプロ初ヒットのボール。サンスポが最後まで追跡取材を続けます！
71：名無しトリターニさん：2007/04/03(火) 23:32:49 ID:shSGyloQ: 【鳥谷日記】過去にとらわれず、前を向こうという心境の変化

　黄金ルーキーは後ろを振り返らない！　開幕２カード目の横浜戦（横浜）のため、球場入りした鳥谷。その表情に悲壮感はなかった。
　開幕カードの巨人戦（東京ドーム）では、初戦（２日）にプロ初安打を放った。続く２戦目でも安打を放ったが、３試合で１２打数２安打、打率．１６７、１２三振。プロの洗礼を浴びた。

　「３試合のビデオ？　見てませんよ」

　早大時代や、春季キャンプ中の紅白戦の後は、欠かさず自分の打撃をチェックしていたが、今回はビデオチェックはしなかった。シーズンに入り、過去にとらわれず、常に前を向こうという心境の変化を感じた。

　４日の試合後、開幕３連戦の感想を聞かれたときも「振り返りません」と言い切った。大学時代と違う１４０試合の長丁場を戦い抜くための鳥谷の新しい姿だ。
72：名無しトリターニさん：2007/04/03(火) 23:33:26 ID:shSGyloQ: 【鳥谷日記】メッツ・松井稼の鮮烈デビュー目に焼き付けた

　ＫＡＺＵＯパワーで復活？　鳥谷は目標の遊撃手であるメッツ・松井稼頭央内野手のメジャーデビューを宿舎で見た。
　「テレビのニュースで見ましたよ。初球ですよね。今日の守備で仕草をまねてた？　そんなことはありませんよ」

　松井稼が６日（日本時間７日）の開幕ブレーブス戦の一回、初球を先頭打者本塁打した。３打数３安打３打点の鮮烈デビューを飾った姿を、ブラウン菅を通じて目に焼き付けた。

　前日（６日）の横浜戦（横浜）まで３試合連続でノーヒット。プロの壁にぶちあたっている。大学時代から走・攻・守の３拍子揃ったプレースタイル以外に、練習に打ち込む姿勢も参考にしていた。直接会ったことはないが、“恩師”の海の向こうでの活躍が、長いトンネルから抜け出すきっかけになれば…。
73：名無しトリターニさん：2007/04/03(火) 23:34:03 ID:shSGyloQ: 【鳥谷日記】スタメン落ちもサバサバ「練習するしかない」

　プロ野球人生初の正念場を迎えた。２日の巨人との開幕戦（東京ドーム）から、５試合連続で「７番・遊撃」で先発出場してきたが、８日の横浜戦（横浜）でついにスタメン落ち。開幕から６試合目で、初めてベンチスタートとなった。
　７日現在、通算１７打数２安打、打率．１１８。リーグトップタイの８三振と打撃不振に陥っていた。この日の試合前練習では特打ちを敢行。金森打撃コーチと室内練習場で４５分間のマシン打撃で打撃矯正に取り組んだ。

　「眠れてるか？　心配しなくても、大丈夫ですよ」とサバサバ。記者の「オレも元気ないよ」のグチを聞きつけると、「『オレも』の“も”ってなんですか。元気ですよ」と豪快に笑った。「練習するしかないですから」と、落ち込む様子は全くなし。背番号１はひたすらキバを研ぎ続ける。
74：名無しトリターニさん：2007/04/03(火) 23:34:47 ID:shSGyloQ: 【鳥谷日記】東京育ちの都会派ルーキー…甲子園は遠征？

　東京Ｄ、横浜と続いた関東６連戦を終え、いよいよ本拠地開幕を迎える甲子園へ。ナインは午前中、新横浜駅から新幹線に飛び乗った。中には早朝に帰阪して、家族の顔を見てから球場入りする選手もいたが、虎風荘の住人にはそれも関係のないお話で…。鳥谷が試合前、ポツリと言った。
　「いや、帰ってきたなとは思わないですね。まだ、こっちのほうが、遠征っていう感じがするくらいですからね」

　確かにそうだ。１月１０日に入寮したが、卒業試験やキャンプがあって、ＯＰ戦も後半は遠征が長く、実質的に寝泊まりしたのはここまで１カ月足らず。入団時から「たぶん自分はコテコテにはならないと思う」と話してきた、東京育ちの都会派ルーキー。岡田監督のようになるにはもう少し、いや相当な時間がかかりそうだ。
75：名無しトリターニさん：2007/04/03(火) 23:36:10 ID:shSGyloQ: 【鳥谷日記】“揉みの杉田”が筋肉の質に太鼓判

　トレーナー室に入るなり、声をかけられた。「オイ、鳥谷。オレが揉んだるわ」。声の主は杉田トレーナー。“揉みの杉田”と称される名物トレーナーのマッサージを初めて受けた。
　「全身、張っていた。本人は『疲れていない』と言い張るけどやっぱり疲れているよ」。いつもなら泣かせるほど強く指圧するが、相手は新人。この日ばかりは手加減気味に体の隅々までほぐしてあげた。「でもやっぱりいい筋肉をしている。弾力がある。柔らかい。最近にはない筋肉だね」

　トレーナー歴３０年。歴代の虎戦士を直に触ってきた男は直感で鳥谷の能力の高さを悟った。「岡田監督やな。あの人の若い時とそっくりの筋肉の質をしている」。最後にそういって送り出した。

　いつか指揮官に並ぶ人材になる。両手に残る感触を思い出し、そう確信していた。
76：名無しトリターニさん：2007/04/03(火) 23:37:13 ID:shSGyloQ: 【鳥谷日記】母校・早大が「東大に負けたァ！？」

　母校のまさかの敗戦にガックリ。東京六大学リーグ戦で、母校・早大が東大２回戦で２－３で黒星を喫した。鳥谷が学生時代だった昨年から続いていたリーグ戦連勝記録は「１４」でストップした。
　「本当ですか！　相手は東大なんですか…」

　思わず絶句するほど、衝撃は大きかった。

　昨季、早大史上初の１０連勝での全勝優勝＆リーグ戦４連覇を達成した鳥谷。同リーグが開幕した前日（１０日）は、「リーグ戦開幕？　今は気にしてませんよ」とプロ１年目のシーズンに集中することを強調していたが、やはり母校の結果が気になっていた。

　「僕の穴が大きい？　そんなことはないと思いますよ」とも…。ベンチを温める日々が続いてる。後輩へのエールをおくるためにも、プロの世界で成長したプレーを見せたい。
77：名無しトリターニさん：2007/04/03(火) 23:40:48 ID:shSGyloQ: 【鳥谷日記】後輩の早大主将に見せた「男気」

　自分が試合に出られない状況でも、男気は見せられる。前日（１１日）夜、声を掛けずにはいられなかった。携帯電話をコールして、つながったのが田中浩康。早大の新主将で、虎も狙う今秋のドラフト候補だ。
　「気落ちせずに、頑張れよ。まだまだここからだぞ。最終的に優勝すればいいんだからな」

　その日、母校は１１季ぶりに東大戦に敗れ、鳥谷の代からの１４連勝もストップ。旧チームからは４人がプロ入りしたが、その分、今年のメンバーは経験値が不足している。落ち込んでいるだろう後輩に、言わずにはいられなかったのだ。

　その“鳥谷効果”もあって、この日は４－０で快勝。ベンチを温める日々が続いているが、心遣いを忘れることはない。「まだまだここから」。それは自分自身を奮い立たせる言葉であったのかもしれない。
78：名無しトリターニさん：2007/04/03(火) 23:42:18 ID:shSGyloQ: 【鳥谷日記】同じ誕生日！意外なファン－太田大阪府知事

　このところスタメン落ちの日が続いているが、意外なところに鳥谷ファンを発見！　チャリティーオークションの利益金１００万円を大阪府に寄付した赤星に感謝状を渡しにきた太田房江知事（５２）だ。鳥谷が好きだ、という理由は？
　「私、実は誕生日が鳥谷くんといっしょなのよ。６月２６日で。だからがんばってほしくて」

　生まれ年は３０年ほど違えど（すみません）、同じ誕生日ということに運命的なものを感じたというわけ。

　６月２６日生まれの有名人といえばカンムリワシの異名をとった元プロボクサーの具志堅用高氏（５５年生まれ）、巨人ーヤクルトで活躍した角盈男氏（５６年生まれ）などスポーツ界の著名人も多い。背番号１も後々に語り継がれるスターになってほしい。
79：名無しトリターニさん：2007/04/03(火) 23:43:07 ID:shSGyloQ: 【鳥谷日記】把握できない自分自身の調子

　初めて味わう感覚かもしれない。ベンチから試合を見守る日々。８日の横浜戦（横浜）でスタメン落ちして以来、出場は一切ない。真剣勝負の舞台から遠ざかった鳥谷は、自分自身の調子を把握できずにいる。
　「打撃の手ごたえ？　試合に出てないんで、よく分からないんですよ」。最近の口癖になってしまったフレーズだ。

　試合前後に金森打撃コーチと室内練習場で打撃練習を行っている。ナイターだった前日（１３日）も居残り特打を行い、練習終了は午後１０時３０分だった。

　「よくなっている。試合勘？　練習でやっていることが、そのまま試合でできればいいわけですから」と同コーチ。１６日からは東京－名古屋遠征。打ち込み不足も心配されるが、同コーチは「神宮もナゴヤドームも打ち込む場所はあります」と二軍降格を否定。開幕直後に迷い込んだトンネルは、鳥谷自身で抜け出すしかない。
80：名無しトリターニさん：2007/04/03(火) 23:43:56 ID:shSGyloQ: 【鳥谷日記】５万大歓声も聞こえなかった“甲子園デビュー”

　集中しすぎて、打球を見失った？　前日（１４日）の広島戦（甲子園）の六回、代打で登場。左翼線二塁打を放ち、甲子園初打席初安打をマークした。鮮烈な“甲子園デビュー”を果たした鳥谷だが、走塁ミスを猛反省していた。
　実は一瞬だけ一、二塁間でスピードを緩めてしまっていたのだ。「スピードが落ちた？　打球を見失ったんです…」と苦笑いを浮かべながら、真相を明かしてくれた。左翼線を転々としていた打球をわずかの間、見失っていた。ヒットよりも走塁ミスを悔やんでいた。

　「甲子園の声援？　いや、全然聞こえなかったんですよ。かなり集中してましたから」と鳥谷。超満員の５万３０００人の虎党の声援が打席で聞こえなくなるほど集中していた。出場機会は少ないが、一つ一つのプレーが、ステップアップの材料になっている。
81：名無しトリターニさん：2007/04/03(火) 23:44:34 ID:shSGyloQ: 【鳥谷日記】代打の神様・八木の無言のエール

　現在は打撃改造に取り組みつつ、代打としての登場チャンスを待つ日々だ。そこで鳥谷が、急速に「お近付き」になっている人物がいるらしい。会合場所はゲーム中のベンチ裏。そう、ピンチヒッターを生業とする男、神様・八木裕なのだ。
　「甲子園なら裏にミラールームがあるでしょ。そこで交代しながら振ってるよ。２人同時には振れんから。広さ的に」

　あるかないかの出番に備え、入れ替わりながらバットを振っているのだという。気持ちの高め方や、どれだけの数を振ったらいいかなど、参考材料は多いはず。だが、神様はあえて「俺なんか見習うな」と言うのだ。

　「これからの選手で、今は技術を高めるための大事な時期。ガンガン振ればいいし、毎日向上するための練習をすればいい。俺が教えても仕方ない」。早くスタメンとしてグラウンドに飛び出して行け。無言のエールがそこにある。
82：名無しトリターニさん：2007/04/03(火) 23:45:22 ID:shSGyloQ: 【鳥谷日記】虎入り“ゆかり”の人と久々の再会

　久々の再会だ。早大時代から鳥谷に密着マークを続け、口説き落とした菊地東日本統括スカウトが神宮球場での東京六大学野球を視察後、試合前練習を行うサブグラウンドへ足を運んだ。
　「早稲田はどうですか？」と質問した鳥谷に対して、菊地スカウトは「うーん、弱いな」と一言。お互い苦笑いしながら会話を交わした。

　プロ入り後もテレビでプレーを欠かさずチェックしているという菊地スカウトは、開幕スタメンを射とめたものの６試合目から藤本に譲ったレギュラーについて「そんなにプロは甘くないよ。将来的に考えたら今、苦しんでおいた方がいい」と先を見据えた。

　現在は今秋の恋人・明大の一場に密着マーク中。日々、金の卵を探しながらも、背番号１の成長を長い目で見守っていく。
83：名無しトリターニさん：2007/04/03(火) 23:48:23 ID:shSGyloQ: 【鳥谷日記】並じゃない…ウエートで２キロ太った

　１８日の午前中、鳥谷は続木コーチらと選手宿舎近くのトレーニングジムへ。ウエート好きで知られるが、遠征時にはどうしても不足しがちになる。そこで試合がナイターなら、その前に希望者だけで出掛けるのだ。
　「メニューは自分で考えながらやっている」と本人も言うように、もはや趣味の領域に入っているといっていい。そして成果も、目に見える形で出ているというのだ。

　「体重が２キロ増えているんです。普通、ルーキーなら減るものなんだけどな。アイツはそのへんがデカいというか…」

　トレーニング担当の続木コーチによると、入団時の８２キロから、８４キロ前後にまで増量したようだ。この日は六回一死で４試合ぶりに代打で登場したが、杉本の前に空振り三振。バットに当たったとき、パワーアップを実感できるはずだ。
84：名無しトリターニさん：2007/04/03(火) 23:50:38 ID:shSGyloQ: 【鳥谷日記】早大ＯＢも打撃不振に心配顔

　早大ＯＢも鳥谷の打撃に心配顔だ。早大ＯＢで、西武の前二軍監督の鈴木葉留彦氏（現編成部）が“緊急提言”した。
　「内角のボールをファウルにできればいいんだけど。ヒットはレフト方向に集中してしまう。昔、巨人の吉村もレフトにしか打てなかった。解説で（球場に）きたときに、どうやって克服したか聞いてみるといいんだが…」

　前巨人打撃チーフコーチの吉村禎章氏（現野球評論家）の新人時代の打撃に似ていると指摘。その壁をどのように打破したのか、直接対話を勧めたのだ。

　鈴木氏は関西を中心に、トレードやスカウトの仕事を行っている。１４、１５日の広島戦（甲子園）を視察し「（鳥谷は）プロとしての体のキレがまだまだ」。この日、名古屋市内の室内練習場で練習した鳥谷は「いろいろ試しながらやっています」。先輩の“助言”を胸の中にしっかりとしまいこんでいた。
85：名無しトリターニさん：2007/04/03(火) 23:51:39 ID:shSGyloQ: 【鳥谷日記】グラウンド外の悩みの種解消…あとは…

　間違い電話の悩みを解消！　１６日の東京遠征中から、鳥谷の携帯電話に間違い電話が続いていた。しかし奇妙なことに電話をかけてきた女性も、だれの電話番号なのか分からずに、鳥谷の電話を鳴らしていたのだ。
　虎の黄金ルーキーの悩みを見過ごすわけにはいかない、とばかりにサンスポ虎番も追跡調査を開始。前日の夜には、なぞの女性と電話でコンタクトをとってみたが、話はかみ合わなかった。

　真相を究明できないまま一夜が過ぎたが、この日、ナゴヤドームに姿を見せた鳥谷は「誰の番号かを思い出せなかったので、昨日電話をかけてみたんですよ。そうしたら、本当にお互いに知らない人でした。もう大丈夫ですよ」とケロリ。

　この日もスタメン落ちし、ベンチスタートとなったが、グラウンド外の悩みの種が一つ解消された。あとは目の前のプレーに集中するだけだ。
86：名無しトリターニさん：2007/04/03(火) 23:52:27 ID:shSGyloQ: 【鳥谷日記】遠征先では午前中も忙しい

　プロ１年目で遠征もまだまだ不慣れだが、鳥谷が球場へ出発するまでの午前中の過ごし方を初披露した。２月にスタートした鳥谷日記の『特別版』として、本人に日記風に語ってもらった。
　「きょうは朝の９時３０分に起きました。それから、顔を洗って、歯を磨きました。それから着替えて、（選手宿舎の７階で）ウエートをしました。部屋に戻って、昼寝をしましたね。昼食は、（選手宿舎内のレストランで）中華を食べました」

　遠征先の試合後は、先輩の浜中らと食事に出掛けることが多いが、午後２時５０分のナゴヤドームへの出発時間まで午前中も、忙しく動いていたようだ。２２日には、午前１０時４５分からナゴヤ球場で特打ちが予定されている。

　「試合に出てませんからね」と鳥谷。出場機会こそ少ないが、一日たりとも無駄にはしていない。
87：名無しトリターニさん：2007/04/03(火) 23:53:37 ID:shSGyloQ: 【鳥谷日記】早大同期のアクシデントに心配顔

　同期のアクシデントに心配顔だった。早大時代に三遊間を組んでいた広島・比嘉寿光内野手（２３）が、この日「左手拇指（ぼし）基節骨骨折」でリタイアしたのだ。
　「本当ですか。いつけがしたんですか。電話？　してみます」

　早大時代、比嘉は主将を務め、チームの精神的支柱。リーグ４連覇の原動力となったコンビだった。プロ入り後も頻繁に電話で連絡を取り合うなど、健闘を誓い合っていただけに、二軍で苦しんでいた親友を襲ったけがに思わず絶句した。

　この日午前中はナゴヤ球場に隣接する中日の室内練習場で早出特打ちを行った。試合前のフリー打撃でも、打撃ケージ横から見守った岡田監督の前で快音を連発し、復調ぶりをアピールした。

　スタメン落ちが続き、鳥谷も挫折を味わっている。必死にはい上がろうとする姿は、比嘉にも届くはずだ。
88：名無しトリターニさん：2007/04/03(火) 23:54:42 ID:shSGyloQ: 【鳥谷日記】愛車・ベンツの空間が２２歳の癒しの場に

　愛車に乗って、甲子園に初見参！　鳥谷が購入したばかりの黒色のベンツを運転して甲子園入りした。午前中に鳴尾浜の駐車場で、新車を届けてもらった販売業者から説明を受け、初乗りを行った。
　「きょうから（甲子園まで）乗ってきました。うれしいですね。大阪をどんどん開拓したい」

　前日（２２日）の中日戦後、名古屋から新幹線で帰阪。寮に戻ったのが午後１１時過ぎで、さすがにグッタリしていたが、待ちに待った愛車の到着に疲れも吹き飛んだ。

　「今やっていることを信じて我慢するしかない」と金森打撃コーチは、鳥谷の気持ちを代弁。この日も早出特打ちを行った。甲子園での初の伝統の一戦もベンチスタートとなったが、愛車の空間が２２歳の癒しの場となる。
89：名無しトリターニさん：2007/04/03(火) 23:55:26 ID:shSGyloQ: 【鳥谷日記】初球を修行中！首脳陣に成長ぶりをアピール

　初球の攻防を修行中だ。前日２３日の巨人戦、七回に代打で登場。シコースキーの１３１キロのチェンジアップをとらえ、快音を残したが右飛に終わった。力強く引っ張った当たりは初めてだったが、金森打撃コーチは初球のストライクを見極めたことを評価した。
　「引っ張ったからいいとは思わない。初球からストライクの見極めができたことが大事なんです」。１８日のヤクルト戦では初球のボール球に手を出した（結局空振り三振）。４試合ぶりの出場だったが、首脳陣に成長ぶりをアピールした。

　また「代打・鳥谷」の場内アナウンスには、虎党から今季一番の声援が飛んだ。「大歓声？　そうなんですか。聞こえなかったですよ。くっそ～打ちたかったなあ。（バットの）先っちょです。先っちょ」。この日も早出特打ちを敢行。ファンのだれもが鳥谷の努力を理解している。
90：名無しトリターニさん：2007/04/03(火) 23:56:06 ID:shSGyloQ: 【鳥谷日記】メジャー昇格・多田野との対決米国で？

　かつてのライバルが最高のステージに立った。現地時間２４日、東京六大学でしのぎを削った多田野数人投手（立大出、２４歳）が米大リーグのインディアンスに昇格、合流した。日本のプロ経験のないメジャーリーガー誕生はマック鈴木（現オリックス）以来２人目だ。
　鳥谷の１学年上のいわゆる「松坂世代」で、大学時代は散々苦しめられた。同一リーグ内には好投手がひしめき、１学年下には今秋ドラフトの超目玉である１５４キロ右腕・一場（明大）もいたが、その中でも「一番打ちにくかったのは、多田野さんですね」と話したことがある。

　インコースに弱点があることをいち早く見抜かれ、そこを徹底的に突かれた。再対決は数年後にアメリカで？　まずは腕を磨き、チーム内での地位を確立することが先決だ。
91：名無しトリターニさん：2007/04/03(火) 23:56:53 ID:shSGyloQ: 【鳥谷日記】関西開拓で脱・東京人宣言？

　脱・東京人宣言？　東京生まれの鳥谷が、積極的に関西の開拓に乗り出す。そんな会話は私のボサボサに伸びた髪の毛を見た瞬間に飛び出した。
　「僕の取材はいいから、髪の毛を早く切ったほうがいいっすよ。美容室の場所をよく知らない？　いや、僕だって分からないですよ。こっちが（美容室を）教えてほしいくらいですから」

　１月から生活の拠点を移したばかりで、まだまだ大阪ライフを満喫しきれていない。関西気質に慣れず、愚痴をこぼしたときもあったが、２２歳の心の中に確かな心境の変化があった。

　先日、購入したばかりのベンツが届いた。「どんどん開拓していきたい」と気合十分だ。この日は静養につとめ、夜には京都市内の選手宿舎に移動した鳥谷。近いうちに背番号１の関西弁が聞けるかもしれない。
92：名無しトリターニさん：2007/04/03(火) 23:58:00 ID:shSGyloQ: 【鳥谷日記】出場機会と声援の反比例…今後の展開は？

　鳥谷自身がびっくりしている。ここのところ出場機会は少なく、しかも代打専門になっているが、にわかに大きくなっているのだ。何が？　応援団のボルテージです。
　大阪の虎党は、つくづく浪花節が好きなんだなあ。黄金ルーキーと、そのライバルの藤本への“声量”に変化が出てきている。開幕当初は鳥谷がスタメン、ＯＰ戦で絶好調の藤本がベンチ。そのとき、「代打・藤本」のコールに、地響きせんばかりの声援が飛んだ。

　開幕６戦目で立場が入れ替わると、今度はベンチの背番号１に、温かい声が集まり出した。２３日の巨人戦（甲子園）での代打登場時は、神様・八木の出番とそん色ないほどの、大熱狂だった。

　藤本は、「自分は去年ある程度やって、その安心感で応援してもらっていると思いたい」と話した。だが、どう考えても…。出場機会と声援の反比例。今後、どんな軌跡を描くのか。
93：名無しトリターニさん：2007/04/03(火) 23:58:42 ID:shSGyloQ: 【鳥谷日記】スーパースターに恥じない活躍を

　ベンチ暮らしが続くが「鳥谷日記」ファンのために奮起を誓った。
　サンスポの日記コーナーといえば、松井秀、イチロー、新庄らスーパースターだけに許された名物コーナー。注目の的だった春季キャンプ中はともかく、今でも続いていることを重く受け止めている。

　「松井さんとかもやっていたんですか。頑張らないといけないですね」。謙遜しながらもスーパースターに恥じない活躍を約束してくれた。サンケイスポーツ編集局にも「鳥谷日記」のファンから投稿が多いことを伝えられると「うれしいですね」とニッコリ。

　５月で連載４カ月目に突入。この日もベンチスタートとなったが、恒例の早出特打ちを行った。ファンの声援にこたえるためにも、背番号１がグラウンドを駆けまわる姿を待ちたい。
94：名無しトリターニさん：2007/04/03(火) 23:59:16 ID:shSGyloQ: 【鳥谷日記】グラブへも愛情たっぷり

　鳥谷のグラブは愛情たっぷりだ。久保田スラッガー社の和田卓也さん（２５）が、開幕から使用しているグラブを大事そうに持って、甲子園のロッカーに入っていった。前日の横浜戦の試合後、同社に持ち帰り、乾燥機に入れるなどアフターケアを施してきた。
　「グラブが重くなったり、革質が変わらないようにするために乾燥機に入れました」。和田さんのグラブを見つめる目は、宝物を見るようだ。

　開幕からこれで３度目のアフターケア。前日は途中出場し、甲子園で初めて守備に入った。手入れには絶好のタイミングだった。

　「オープン戦と変わらず守れた」と鳥谷。前日、初タイムリー＆初打点をマークしたが守備機会に恵まれたことを喜んだ。

　「型もできあがっています。気にいっているみたいです」と和田さん。背番号１を万全の態勢でサポートしている。
95：名無しトリターニさん：2007/04/03(火) 23:59:53 ID:shSGyloQ: 【鳥谷日記】「無事是名馬」…この蓄えが、いつか花開く

　「無事是名馬」とはいったもの。立て続けに故障者が発覚した試合前、それでも背番号１は、そう快な笑顔で練習から引き揚げてきた。
　「ウエートは毎日やっていますよ。体調がよければ、毎日やります」

　打撃面ではプロの壁にぶち当たった。ただし天性の体の強さと、それを裏付ける筋トレへの意欲は、振れ込み通り。鍛えることへの意識の持ち様も、立場によって違うという。

　「今は試合にあまり出てないですから、故障予防より、何らかの上積みができるようにと。ずっと体調はいいです。どこが痛いとかないです」

　試合が終わると、まず新室内練習場で居残り特打を約３０分間。それから着替えて、虎風荘に戻って遅い食事を摂る。そして寮内のウエート室にこもるのだという。この蓄えが、いつか花開くときを信じて…。
96：2004年5月：2007/04/04(水) 00:01:01 ID:KpT3Sh/E: http://www.sanspo.com/tigers/tori/tori200405.html

【5/31】赤星も認めるハートの強さ
【5/30】不調の母校にもエール忘れず
【5/29】背番号１にとって、感情の起伏の激しい週末
【5/28】前日２８日のプロ初本塁打の記念ボールや～い！
【5/27】記念のボール“行方不明”にもケロッ
【5/26】一軍で活躍してこそ本当の価値
【5/25】待望の“公式戦初アーチ”に優等生の返事
【5/24】先輩を喜ばせた巨人戦タイムリー
【5/23】５万３０００の声援を独り占め
【5/22】上原に返り討ちにされた…
【5/20】フレッシュ球宴でライバルとの差を確かめる
【5/19】雨天中止にガックリ
【5/18】遠征先でのフリー打撃は“大トリ”を務める珍現象
【5/17】残念…母校・早大がＶ逸
【5/16】サヨナラ赤星から感じたオーラ
【5/14】ウエスタンから一軍戦－“親子ゲーム”に初挑戦
【5/13】脳裏かすめる“三塁の悪夢”
【5/12】三塁練習にジュリーも「辛抱、辛抱」
【5/10】新幹線“完全爆睡”、移動術マスターだ
【5/9】雨は嫌いです、野球選手ですから
【5/8】将棋…投手との心理戦、駆け引きに役立つ？
【5/6】ニ軍戦武者修行はひとまず延期
【5/5】あこがれたアニメの主人公は
【5/4】縁のなかった広島の地…好きな土地になれば
【5/3】母校・早大の吉報が届くことを信じている
【5/2】３戦ぶり代打登場もため息誘うセンターフライ
【5/1】握手でおばあちゃんも感激
97：名無しトリターニさん：2007/04/04(水) 00:01:49 ID:KpT3Sh/E: 【鳥谷日記】握手でおばあちゃんも感激

　突然の激励だった。試合前の練習を終え、ロッカーに引き揚げようとしたときだ。小柄なおばあちゃんが、鳥谷に声をかけ、握手を求めたのだ。
　大ファンの鳥谷との握手が実現し「ありがとう！　鳥谷選手のファンなんです」と興奮しっぱなしだったのは、手話通訳の土居文子さん（８８）。聴覚障害を抱える土居さんだが、ある雑誌に熱狂的な阪神ファンであることを書いたことがきっかけで、この日の観戦が実現した。

　大阪府八尾市の自宅には、鳥谷の写真やスポーツ新聞の切り抜きを飾っている。それだけに、鳥谷との握手に感激しきりだった。

　「あれでよかったですかね」と鳥谷。試合前ということもあって、じっくり話ができなかったことを悔やんだ。試合でも出場機会はなし。それでも鳥谷ファンはチビっ子だけじゃないということを知った一日だった。
98：名無しトリターニさん：2007/04/04(水) 00:03:03 ID:KpT3Sh/E: 【鳥谷日記】３戦ぶり代打登場もため息誘うセンターフライ

　大歓声がため息に変わった。七回二死一塁から、２９日の横浜戦以来、３試合ぶりに代打で登場。成本のカウント２－１からの１３３キロのボールをとらえ、センターに鋭く弾き返したが、打球は失速し、中飛に倒れた。
　「甘いボールにも手を出せたし、悪い感じではなかった」と前向きだった。だが、ライバル・藤本が２安打２打点と活躍。先輩に追いつく日はまだまだ遠い。

　試合前には、昨季まで東京六大学でしのぎを削ったヤクルト・佐藤賢（明大）と顔を合わせた。「少しだけ話をしました」と鳥谷。学生時代の“鳥谷キラー”ぶりが、プロ入りの好アピールの材料となった佐藤賢。４月３０日に一軍に初昇格したばかりだが「鳥谷と話ができてよかった」とライバルとの再会に笑顔を見せた。

　この日、プロ初登板した佐藤賢は、八回の１イニングを無失点。同級生の活躍をベンチから見つめた背番号１。互いに成長し、初対決する日を楽しみにしていた。
99：名無しトリターニさん：2007/04/04(水) 00:03:41 ID:KpT3Sh/E: 【鳥谷日記】母校・早大の吉報が届くことを信じている

　広島の選手宿舎。鳥谷はずっと母校の試合結果が気になっていた。前日２日には、立大相手にまさかのノーヒットノーランで完敗。４月１１日には東大に１１季ぶりに黒星を喫するなど苦戦が続いているだけに、気が気でなかったようだ。
　「きょうは勝ちましたね。本当によかった」

　９－２で立大に完勝。携帯サイトで結果を知ると、ホッ。ショックを引きずらずにお返しした後輩たちを称えた。

　「東大に負けようが、立教にノーヒットノーランされようが、勝ち点を挙げればいい。最終的に優勝すれば、それでいいんですよ」。雨の降りしきる中、母校への熱い思いを語った。

　「そのように鳥谷が後輩にエールを送っていた、と書いておいてもらえませんか」。早大は８試合を終え５勝２敗１分けで明大に続く２位。まもなく吉報が届くことを鳥谷は信じている。
100：名無しトリターニさん：2007/04/04(水) 00:04:21 ID:KpT3Sh/E: 【鳥谷日記】縁のなかった広島の地…好きな土地になれば

　意外にも広島の地に足を踏み入れるのは人生で初めての事だった。鳥谷にとって、なぜか縁のない土地だった。
　「初めてですね。来ることができてちょっと、うれしいです」

　修学旅行で広島に訪れている学生の姿を見ながら少しばかり、昔の事を思い返す。小学校の時の修学旅行は日光だった。日光・猿軍団のショーが面白かった。中学生の時は奈良と京都。奈良公園で鹿にエサを与えたのが懐かしい。高校時代は沖縄。まだ夏ではなかったが海に入った。いずれも楽しい思い出。あれから月日は流れ阪神に入団した。

　「これから頑張って好きな土地に出来るようにしたいですね」

　始まったばかりのプロ野球人生。これから数え切れないほど広島の地を訪れるだろう。その中で思い出に残るプレーを積み重ねていきたい。そう鳥谷は願っていた。
101：名無しトリターニさん：2007/04/04(水) 00:04:57 ID:KpT3Sh/E: 【鳥谷日記】あこがれたアニメの主人公は

　子供の日の広島市民球場。試合前練習ではＢＧＭとして子供向けにアニメソングが流されていた。最近のアニメから懐かしのアニメまで様々。鳥谷もそんな独特の雰囲気を楽しんでいるかのようだった。
　「ボクだって子供のころはよくアニメを見ましたよ。好きなアニメ？　なんだと思いますか」

　ドラえもんというガラではなさそうだ。やはりドカベンなどの野球モノか。それも違った。

　「一番好きだったのはドラゴンボールですね。主人公が強くてカッコよかったです」。８０年代後半から９０年代にかけて流行った冒険活劇漫画。鳥谷少年は主人公の孫悟空の強さに憧れ育った。

　「悟空にはなれませんでしたけどね」と本人は笑ったがスーパーサイヤ人も虎の黄金ルーキーも子供に夢を与えるということでは同じ。１人でも多くの子供の憧れの対象となれるように頑張ってほしい。
102：名無しトリターニさん：2007/04/04(水) 00:05:38 ID:KpT3Sh/E: 【鳥谷日記】ニ軍戦武者修行はひとまず延期

　武者修行はひとまず延期となった。ベンチ暮らしが続き、出場機会がないため、８日のウエスタン・リーグ、広島戦（鳴尾浜）に出場するという親子ゲームプランが検討されていたが「今週末の親子ゲーム？　ない」と金森打撃コーチ。遠征直後で、疲れもピークということも配慮され、ひとまず、二軍デビュー戦は延期された。
　この日は関本、葛城らとともに、倉敷マスカットスタジアムでの指名練習に参加。不慣れなアメリカンノックでは、福原内野守備・走塁コーチから「声が小さい」と怒鳴られる場面もあったが、先輩に負けない体力をきっちりアピールした。

　「打席は多ければ多いほうがいいと思います」と鳥谷。早ければ１５日のウエスタン・リーグ、近鉄戦（鳴尾浜）での二軍デビューが濃厚。鳥谷の英才教育はこれからが本番だ。
103：名無しトリターニさん：2007/04/04(水) 00:06:19 ID:KpT3Sh/E: 【鳥谷日記】将棋…投手との心理戦、駆け引きに役立つ？

　虎の将棋名人になる？　練習終了後、日本将棋連盟の谷川浩司王位・棋王から、選手会長・今岡に将棋盤など３点セットが贈呈された。阪神では今岡が将棋好きで有名だが、鳥谷にとって将棋はまだまだ苦手の分野だ。
　「将棋のルールは分かっているんですが…。どこにどう動かしたらいいのか、いまいちよく分からないんですよ」

　相手の何十手も先を読み合いながらの思考力が大切な要素となる。打者にとっては投手との心理戦に、投手からは打者との駆け引きに役立つともいわれる。そのため、球界には、ヤクルト・藤井、ＩＤ野球の申し子の古田など、将棋好きが多い。

　「やってみたい？　もちろん嫌いというわけではないので」。プレーでは走攻守の３拍子揃った万能選手だけに、将棋の早期のマスターも期待できる。クラブハウスで今岡と将棋をさす日も遠くないかもしれない。
104：名無しトリターニさん：2007/04/04(水) 00:07:10 ID:KpT3Sh/E: 【鳥谷日記】雨は嫌いです、野球選手ですから

　午前８時半。球場に到着すると雨が降っていた。鳥谷はいつものように一番乗り。雨天中止になるかもしれない試合に備えて準備を始めた。
　「雨は嫌いですよ。野球選手だから当然でしょう。雨が好きな野球選手なんていないと思いますけどね」

　当たり前といえば当たり前の発言。しかし中止になると「ラッキー」と叫ぶ選手も少なくない。空模様を気にするルーキーの野球を愛する気持ちには新鮮なものがあった。

　その思いが通じて、練習終了後の午前１０過ぎには雨がやみ「あ！　やんでますね」。爽やかな笑みを見せてロッカーから飛び出した。心の準備が万全だっただけに五回の代打は期待されたが、無念の一ゴロ。野球が大好きな鳥谷の心にも“晴れる日”が来てほしいものだ。
105：名無しトリターニさん：2007/04/04(水) 00:07:54 ID:KpT3Sh/E: 【鳥谷日記】新幹線“完全爆睡”、移動術マスターだ

　巨人との首位決戦に向けて午後の新幹線で東京入りした。東京駅のホームに姿を見せた鳥谷だが、眠そうな顔の先輩と違い、目はパッチリ。
　「いや～、新大阪から一度も起きないで、東京まで来れたんですよ」

　プロ野球選手にとって、遠征先への移動時間の過ごし方は重要。睡眠、ＤＶＤ鑑賞、読書などさまざまだが鳥谷は『熟睡タイプ』だ。

　「移動中のリラックス法は最初から最後まで全部寝ること」と豪語するだけに、この日の約３時間の移動はまさに最高の時間となっていた。プロ１年目で早くも移動術をマスターしたのはさすがだ。

　１１日からは東京ドームでの巨人戦。４月２日の開幕戦で先発出場し、プロ初安打を放った。現在はベンチ暮らしが続くが、休養十分の鳥谷がプロデビューの思い出の地を再び沸かせてくれるはずだ。
106：名無しトリターニさん：2007/04/04(水) 00:08:32 ID:KpT3Sh/E: 【鳥谷日記】三塁練習にジュリーも「辛抱、辛抱」

　虎党で知られる歌手の沢田研二さんが、試合前の東京ドームを訪れた＝写真。コンサートで演歌バージョンにアレンジした『六甲おろし』を会場に流すほどの阪神ファンの目に、試合前に三塁でノックを受けている鳥谷の姿が飛び込んできた。
　「あれは鳥谷ですか？　サードの練習をやっているんだ。今は藤本が頑張っていますし、辛抱でしょうね」

　苦悩の日々を過ごす新人の新たな挑戦を目にして、うれしそうな表情を見せた。

　だが『鳥谷・サード』にはちょっと複雑な気持ちも。「実は関本選手がやってくれるんじゃないかって思っているんですよ。スタメンでもやれると思います」と本音をポロリ。最後は、鳥谷と関本の将来の阪神を支える若トラコンビに熱視線を送っていた。
107：名無しトリターニさん：2007/04/04(水) 00:09:26 ID:KpT3Sh/E: 【鳥谷日記】脳裏かすめる“三塁の悪夢”

　“三塁の悪夢”が脳裏をかすめていた。前日（１２日）、左手の骨折で出場選手登録を抹消されたキンケードの穴埋めとして、プロ入り後初めて三塁でノックを受けた。この日も、試合前のシートノックで関本とともに三塁のポジションに入ったが、実はサードには苦い思い出がある。
　早大入学当時は、遊撃に同級生の比嘉（現広島）がおり、サードとして大学野球のスタートを切った。だが、開幕直前のオープン戦での三塁の守備で右手中指を突き指した。『けがをしない』がモットーの男にとって、因縁の場所なのだ。

　「サードでけがをしたのを覚えてますね。今は試合に出たいですから」と鳥谷。出場機会に恵まれないため、過去の呪縛にこだわっているひまはない。前向きに新ポジションにチャレンジする覚悟だ。
108：名無しトリターニさん：2007/04/04(水) 00:10:01 ID:KpT3Sh/E: 【鳥谷日記】ウエスタンから一軍戦－“親子ゲーム”に初挑戦

　『７番・サード』で、甲子園初先発した鳥谷だが、“修行”はまだまだ続く。１５日のウエスタン近鉄戦（鳴尾浜）に出場。その後、一軍の広島戦（甲子園）に出場する“親子ゲーム”に初挑戦する。
　この日は３０試合ぶりに先発復帰をしたが、１５日の広島は左腕・河内の先発が予想され、左打ちの鳥谷はスタメン落ち濃厚。そのためもあって、初の二軍戦出場が用意されるわけだ。

　「二軍戦？　まだ聞いてませんけどね」と鳥谷。一方、金森打撃コーチは「明日は鳴尾浜に行かせる予定です。打撃はよくなってきています。上と下との連動ができるようになってきた。（出場の）チャンスがなかったですから」と明言した。

　同コーチはさらに「見にいきたいですけどね。テレビ中継はないの？」と逆質問。ナイター終了後もマンツーマン指導を続ける愛弟子の成長ぶりを楽しみにしていた。
109：名無しトリターニさん：2007/04/04(水) 00:10:41 ID:KpT3Sh/E: 【鳥谷日記】サヨナラ赤星から感じたオーラ

　延長十二回に飛び出した赤星の劇的サヨナラ打から一夜明けた。鳥谷の脳裏にはまだそのシーンが焼きついている。思い出しただけで鳥肌が立つとはこのことだ。
　「ネクストバッターズサークルから見ていて赤星さんで決まると思いました。なんかオーラみたいなものを感じましたものね」

　思えばあのシーンは早大合宿所のテレビで見ていた。昨年９月１５日。優勝を決めた日の広島戦（甲子園）での赤星のサヨナラ打。それに勝るとも劣らないほど興奮した。

　「自分で決めたかった？　まあ、それは次のチャンスに頑張ります」

　次打者が鳥谷。ひょっとしていたら自分がサヨナラのヒーローになっていたかも！？　しかし、悔しい思いはない。目の前で先輩のプロ根性を見られたことが収穫だ。始まったばかりのプロ野球人生。サヨナラの場面はこれからいくらでもまわってくるはずだから…。
110：名無しトリターニさん：2007/04/04(水) 00:11:32 ID:KpT3Sh/E: 【鳥谷日記】残念…母校・早大がＶ逸

　母校のＶ逸にガックリ。東京六大学で、早大が明大に４－５で敗れ、明大の優勝が決定。早大が目指した史上初のリーグ戦５連覇が夢と消えたのだ。
　「えっ、負けたんですか。残念ですね」

　甲子園での指名練習を終え、午後の新幹線で東上。母校の無念の敗退に、しばらく言葉を失った。昨季は鳥谷らが４年生が中心となって圧倒的な強さで制した。それだけに後輩の戦いぶりは常に気になっており、東大に連勝記録をストップさせられたときは、携帯電話で主将・田中を「あきらめるな。優勝すればいいんだ」と励ました。

　「鳥谷が応援してたって書いておいてくださいね」と、残る早慶戦での奮起を期待。１８日からは、慣れ親しんだ神宮でのヤクルト３連戦が控える。「神宮で爆発？　それは僕にはわかりませんよ。これまでやってきたことを出すだけです」とニヤリ。かつて躍動した地で、苦悩の日々からの脱却を目指す。
111：名無しトリターニさん：2007/04/04(水) 00:12:21 ID:KpT3Sh/E: 【鳥谷日記】遠征先でのフリー打撃は“大トリ”を務める珍現象

　試合前の打撃練習、鳥谷の周囲で“珍現象”が起きている。ヤクルトの古田、宮本、岩村らが一塁ベンチ前でウオーミングアップをしながら、背番号１のフリー打撃に熱視線を送っていた。これは１１日からの巨人３連戦（東京Ｄ）でも同様で、打撃ケージ裏に清原、江藤、小久保らが陣取り、外野には高橋由、ローズらが新人の打撃チェックをした。
　スタメン落ちが続き、遠征先でのフリー打撃は“大トリ”を務めている。試合前のノックの準備をする相手チームとグラウンドで鉢合わせになるために起こるシーンだ。「鳥谷（の実力が）がヨシノブ級がどうかだね」と、球界一の名手・宮本も気になる様子。

　「見られている？　いや、気にはならないですね」と鳥谷。この日は大学時代慣れ親しんだ神宮で、初めて三塁の守備練習を行った。苦闘する虎の黄金ルーキーの姿にライバル達も注目している。
112：名無しトリターニさん：2007/04/04(水) 00:14:02 ID:KpT3Sh/E: 【鳥谷日記】雨天中止にガックリ

　「ツキがないですね」と、無情の雨を恨めしそうにみつめた。アリアスの故障で、三塁のスタメン起用が確実だっただけに雨天中止にガックリと肩を落とした。
　準備は万全だった。この日、神宮室内練習場で予定されていた早出特打ちを、急きょキャンセルしていた。先発出場に備えるための首脳陣の配慮からだった。

　「鳥谷はスタメンがあるということで早出はしなかった」と平塚打撃コーチ。午前中から、鳥谷目当てで詰めかけた多くの報道陣に事情説明していた。

　当の本人も「きのう、早出に行く予定ですと言った記者の人に謝っといてください。急きょ、行かないことになったんです」とどこかスッキリしない様子。２０日の天気予報も雨。背番号１のモヤモヤはしばらく続きそうだ。
113：名無しトリターニさん：2007/04/04(水) 00:14:35 ID:KpT3Sh/E: 【鳥谷日記】フレッシュ球宴でライバルとの差を確かめる

　７月９日に行われる『フレッシュオールスター２００４』の開催要項が発表された。虎の黄金ルーキーも堂々、筒井、桜井らとともに出場候補メンバーに入った。
　それでも「フレッシュオールスターは、いつ、どこであるんですか」と、まだまだピンとこない様子。地元・大阪ドームでの開催だけに、大会の目玉選手となるのは間違いない。

　ダイエー・馬原らとともにウエスタン・リーグ選抜の中心選手となる。イースタン・リーグ選抜には、早大時代のライバルだった明大ＯＢのヤクルト・佐藤賢、巨人・内海らの選出が予想される。プロ同期生との初対決が注目される。

　ドラフトでは超目玉として騒がれた。もちろん、ライバルの標的となる。「僕は出るんですかね」と鳥谷。数カ月のプロ生活でどれくらい実力差が広がったのか、それとも縮まったのか。それを確かめる絶好の機会となる。
114：名無しトリターニさん：2007/04/04(水) 00:15:12 ID:KpT3Sh/E: 【鳥谷日記】上原に返り討ちにされた…

　（セ・リーグ、阪神６－４巨人、１１回戦、阪神８勝３敗、２２日、甲子園）。逆転劇に酔いしれた猛虎戦士が、足取り軽くロッカーに引き揚げていく中、鳥谷だけは肩を落とし悔しさを押し殺していた。
　「結果を求められるわけですから。収穫もなにもないですよ」

　甲子園での伝統のＴＧ戦に『７番・サード』で初先発。しかも巨人の先発は４月２日の開幕戦で、３打数無安打２三振に抑えられた上原。燃えないわけがなかった。

　過去に対戦経験がある投手と再戦するのは初めて。だが、またも壁に弾き返された。二回一死一塁の第１打席は１２２キロのフォークに空振り三振。四回二死二塁の第２打席でも中飛。グリップを太く改良した黒の新バットの効果はなかった。

　七回に代打・沖原が中前打で逆転劇を呼び込んだ。チームに貢献できない自分自身へのいらだちは募るばかり。「厳しい中で結果を出していかないと」と金森打撃コーチ。背番号１の苦闘はまだまだ続く。
115：名無しトリターニさん：2007/04/04(水) 00:15:52 ID:KpT3Sh/E: 【鳥谷日記】５万３０００の声援を独り占め

　才能も収入も人気も、すべてうらやましい４歳下の黄金ルーキーに、１つくらい自慢してみたい。実は先週、マリナーズのイチロー取材から帰ったばかり。メジャーって生で見たことある？
　「日米野球の時に…」。オフに、ゾロゾロ来日してくるやつね。そんなんじゃなくってさ～、本場の球場でさ～（自慢気）。「だから、日米野球のときですよ」

　あ、そうか！　早大で日米大学野球のとき行ったのか…。しかも「３年の時はヤンキースタジアムで、４年の時はドジャースタジアムです」って、俺が行きたかったのに行けなかった球場だよ。結局、こんなオチか。

　「で、メジャーはどうでした？」。面白かった！　特に球場の雰囲気。でも甲子園もすごいよな。「また、全然違いますよね」。ＴＧ戦。５万３０００の地鳴り。この日は、その声援を独り占めしてくれました。
116：名無しトリターニさん：2007/04/04(水) 00:16:23 ID:KpT3Sh/E: 【鳥谷日記】先輩を喜ばせた巨人戦タイムリー

　前日（２３日）の巨人戦（甲子園）で貴重な右前タイムリーを放った。延長戦ということもあり、虎風荘に戻ったのは深夜０時前。自室でほっとしていたときに、早大の２年先輩の東辰弥育成担当補佐が、祝福に訪れてきた。
　「部屋にいって祝福してきましたよ。うれしそうな顔をしてました。右方向に１本でも打つということは大事なことですからね」。苦しんでいた後輩の姿を知っているだけに、東は自分のことのように喜んでいた。

　２５日のウエスタン・リーグ、サーパス戦（鳴尾浜）にも出場予定。一軍の横浜戦（甲子園）との今季２度目の“親子ゲーム”に挑戦する。この日は筒井とドライブに出かけるなど、激闘の疲れをとることに専念。「チャンスを生かしたいです」と鳥谷。修行はまだまだ続く。
117：名無しトリターニさん：2007/04/04(水) 00:16:57 ID:KpT3Sh/E: 【鳥谷日記】待望の“公式戦初アーチ”に優等生の返事

　待望の“公式戦初アーチ”が飛び出した。２度目の親子ゲームとなったウエスタン・サーパス戦。六回、先頭打者として先発・具台晟のスライダーをバックスクリーン右へと放りこんだ。
　「しっかりと打つことができました。だいぶ振れてきたし、ボールも見えてきましたよ」

　オープン戦以来となる本塁打の感触。シドニー五輪で韓国に銅メダルをもたらした左腕エースから放った一発に思わず笑顔がもれた。「さぞ自信になったのでは？」と聞くと「上（一軍）でそんなに打っているわけじゃないので。また頑張ります」と優等生の返事。

　七回途中で交代し、ユニホームから私服に着替え、すぐさま一軍戦の待つ甲子園へ移動。野球漬けの日々を送る黄金ルーキーの一軍初アーチも、すぐそこまで迫っている。
118：名無しトリターニさん：2007/04/04(水) 00:17:30 ID:KpT3Sh/E: 【鳥谷日記】一軍で活躍してこそ本当の価値

　やっぱり鳥谷は天才？　前日（２５日）のウエスタン・サーパス戦（鳴尾浜）の六回、先頭打者で中堅右へ飛び込む待望の“公式戦初アーチ”を放った。しかも、打った相手が、オリックスの左腕・具台晟で、さぞや納得の一撃だったと勝手に推測したが、大間違い。
　「納得？　全然してませんよ。生で見たかった？　そんなの見なくていいですよ」

　帰ってきたのは、冷めた言葉ばかり。やっぱり、鳥谷にとっては一軍の試合で活躍してこそ、本当の価値を見出すものかもしれない。

　「精神的に楽になった？　それも変わりませんよ」とキッパリ。そういえば先日、日米通算２０００安打を記録したマリナーズのイチローも「２００１本目のヒットがうれしかった」と、振りかえってたっけ。飽くなき向上心は、２人の共通点なのか…。
119：名無しトリターニさん：2007/04/04(水) 00:18:10 ID:KpT3Sh/E: 【鳥谷日記】記念のボール“行方不明”にもケロッ

　一生忘れることのない打球は、バックスクリーン右へと消えた。ファンで密集する外野席の中に吸い込まれ、誰の手に渡ったかは分からない。球場職員が鳥谷のためにメモリアルボールを探したが、残念ながら見つからなかった。
　「ないものは仕方がないですね。あまり記念にはこだわるタイプの人間ではありませんから、いいですよ」。さすがに黄金ルーキー。ボールが行方不明になったことに落胆すると思いきや、ケロッとした表情。冷静にそう語った。「それよりも打てて気分がよかった。この気持ちを大事にしますよ」

　ファンの熱狂ぶりとダイヤモンドを一周した時の感触は覚えている。両手に残る快感もある。いまはそれで十分。鳥谷は笑顔を浮かべながら球場を後にした。
120：名無しトリターニさん：2007/04/04(水) 00:18:47 ID:KpT3Sh/E: 【鳥谷日記】前日２８日のプロ初本塁打の記念ボールや～い！

　一夜明けると、うれしさがこみ上げてきた。前日２８日にプロ初本塁打を打った鳥谷。その時は今ひとつ、ピンと来ていなかったが朝起きて、新聞を読んでいると徐々に実感が沸いてきた。そうなると、やはり記念のボールも欲しくなる。
　「今まではそういうのに無頓着だったけど、やっぱり欲しい。なんとか手に入りませんかね」

　前日２８日の試合後、球場職員が奔走し探し回ったが発見できず。それを伝え聞いた時は「仕方がない」と諦めていたのだが、時間が経つに連れ、記念のボールへの思いは募るばかり。

　「もしお持ちの方がサンスポを読んでいらっしゃるなら、僕のサイン入りバットと交換してください。どうしても譲って欲しい」

　貴重なボールをお持ちのファンの方。黄金ルーキーの一生に一度のお願いを聞いてあげてください。もし譲っていただけるのならサンスポまでご一報を。
121：名無しトリターニさん：2007/04/04(水) 00:19:29 ID:KpT3Sh/E: 【鳥谷日記】背番号１にとって、感情の起伏の激しい週末

　浮き沈みの激しい一日だった。午前中、捜し求めていたプロ１号のボールが、手元に戻ってくることが決まった。ボールを拾った人の好意で、鳥谷のサイン入りバットと交換することとなった。来月３日にも、メモリアルボールが届く予定だが、前日から「なんとか欲しい」と懇願していただけに、「うれしいです。戻ってきたんでよかったです。どうするかは決めてませんよ」と笑顔を見せた。
　だが、午後には東京六大学で母校・早大が、慶大に２－７で敗退という残念なニュースが飛び込んできた。０１年秋から続いていた対慶大戦の連勝も『１０』でストップ。「負けた？　知ってますよ。携帯でチェックしてましたもん」とポツリ。携帯電話で試合経過をチェックするほど、後輩の戦いぶりが気になっていただけに、ショックも大きかったようだ。

　試合もスタメン落ちしたが、途中出場で九回には岩瀬からヒット。

　背番号１にとっては、感情の起伏の激しい週末となった。
122：名無しトリターニさん：2007/04/04(水) 00:20:11 ID:KpT3Sh/E: 【鳥谷日記】不調の母校にもエール忘れず

　阪神がナゴヤドームでアップを始めた頃、神宮球場では早慶戦が行われていた。もちろん、母校愛の強い鳥谷は試合経過が気になって仕方がない。練習の合間を縫って、ロッカーのテレビに目を通した。
　「うーん。負けてましたね。連敗で勝ち点を落としたのは痛い」

　５連覇の偉業達成を目標に臨んだ春季リーグだったが、鳥谷らが抜けた穴は大きかった。すでに明大が優勝。早大は３０日もライバル・慶応に２－９で敗れ、４位で終了した。それでも後輩たちに熱いエールを忘れない。

　「転んでもタダでは起きない。それが大事なのではないですかね」

　自分に言い聞かせているかのようにそう口にした。プロの壁をなかなか破れない鳥谷だが、落ち込むつもりはない。苦戦を続ける後輩たちに勇気を与えるためにも日々の努力を惜しまない。
123：名無しトリターニさん：2007/04/04(水) 00:20:44 ID:KpT3Sh/E: 【鳥谷日記】赤星も認めるハートの強さ

　赤星が、鳥谷を見て「うらやましい」と言っている。打撃に悩んでいるとはいえ、バリバリの主力選手がどうして…？
　実力や立場を言っているのではない。うらやむべきは、ハートの中身なのだという。

　「アイツは試合で結果が出なくても切り替えられる。ケロッとしてて、そういうのを見せないのがすごい」

　ともに食事をすることもあるという２人。この日も一緒に名古屋からの新幹線に乗り込み、休日返上練習も一緒。もちろんプロの先輩として基本的には教える立場だが、自称「Ａ型人間」は、マイペースなＢ型がうらやましくなるのだとか。

　「星野ＳＤの言われる通り、声を出していきたいです。左投手が苦手という意識はないです」

　６月戦線に思いを馳せた背番号１は、相変わらず前向き。新人王経験者も認めるハートの強さは、やはりプロ向きだ。
124：2004年6月：2007/04/04(水) 00:22:06 ID:KpT3Sh/E: http://www.sanspo.com/tigers/tori/tori200406.html

【6/30】「お兄ちゃん」が自立するとき
【6/29】体力には自信あるが…お疲れモード
【6/28】ファンに感謝したい球宴得票
【6/27】中日に“同期”…今は我慢と鍛錬の時
【6/26】まんざらでもない２３歳バースデー
【6/25】なによりも欲しい誕生日プレゼントは
【6/24】海の向こうに注目、憧れは松井稼
【6/23】晴れの舞台で使用する“勝負グラブ”に注目！
【6/22】『汗出し』着て…ハッキリ言って暑くない？
【6/21】台風一過、今度は自分が“嵐”起こす
【6/18】気の休まるところは？
【6/17】「酸欠」とは縁がなかった
【6/16】別れのあとは新グラブと“出会い”が…
【6/15】アニキとの“惜別打”を淡々と振り返る
【6/14】ニ軍戦で押しくらマンジュウ
【6/13】さあ藤本へ“再挑戦”
【6/12】“トリパパ”からの“お礼コール”が！
【6/11】体重の増減を変幻自在に操れる特技が！
【6/10】黙々とバットを振り続ける姿に熱いものを…
【6/9】キャッチボールで見せた“大物の証拠”
【6/8】“嵐を呼ぶ男”それとも“レインマン”？
【6/6】「飛ぶ」のは打球だけでいい…ということ
【6/5】オマエ、公私とも固すぎる！－葛城の助言
【6/3】プロ１号のメモリアルボールが戻ってきた
【6/2】鳥谷はピッチャー？
125：名無しトリターニさん：2007/04/04(水) 00:23:59 ID:KpT3Sh/E: 【鳥谷日記】鳥谷はピッチャー？

　虎党で知らぬ者はいないとはいえ、その知名度がまだまだであることが判明した。５月３１日のこと。鳴尾浜・虎風荘付近で不審物騒ぎがあり、大勢の記者が駆け付けた。いつも詰めているスポーツ記者だけでなく、一般紙や通信社の社会部記者もいたので…。
　「『え～っと鳥谷“投手”は寮生ですよね』と質問されたからさ。いつも事件を取材している記者の人には、どこを守っているかも知られてなかったんだ」

　鳴り止まぬ電話の対応に追われた山本寮長は「いや、鳥谷は寮生ですけど内野手で…」というところから始めなければならなかったという。

　「（騒ぎに）びっくりしましたけど、いたずらだったんですよね」。そのとき寮にいた当人は平然としていたが、まさか投手と思われていたとは知るはずもない。６月は露出強化月間といきたいところだ。
126：名無しトリターニさん：2007/04/04(水) 01:13:45 ID:KpT3Sh/E: 【鳥谷日記】プロ１号のメモリアルボールが戻ってきた

　鳥谷の教育係は赤星だった。試合中はベンチの前列が指定席だが、左に矢野、右は赤星が陣取っている特等席だ。先発出場したこの日の試合前も赤星と談笑し、リラックスにつとめた。鳥谷にとって、赤星の存在は大きい。
　「赤星さんには本当にお世話になっています。電話もよくあるし、食事にも誘ってもらっています」

　すでに遠征先では、赤星と何度も一緒に食事に出かけた。ベンチの中だけでなく、グラウンド外でも、赤星のプロ根性を勉強させてもらっている。

　５月２７日の横浜戦（甲子園）で放ったプロ１号のメモリアルボールが拾った人の好意で手元に戻ってきた。「なんとかほしい」と懇願していただけに、試合前のベンチで記念のボールを受け取ると、そばにいた赤星らともに笑顔を見せた。
127：名無しトリターニさん：2007/04/04(水) 01:14:22 ID:KpT3Sh/E: 【鳥谷日記】オマエ、公私とも固すぎる！－葛城の助言

　オマエ、固すぎるよ。前日４日は４打数無安打。チャンスで凡退を重ねた鳥谷に葛城はそうアドバイスを送った。　
　「別に野球だけではないよ。公私ともに固い。打席でも固い。食事に連れて行っても先輩の前ではどこか他人行儀。もう少し、肩の力を抜けよ」

　遅い夕食を取りながら４歳年上の先輩はいつもより熱く語った。心から慕っている先輩の話だけに鳥谷も素直に聞き入れることが出来た。

　「オレも１年目。ガチガチだった。せっかく凄い先輩たちに囲まれていたのに、なにも話しかけられなかったしね」

　イチロー、田口。葛城が新人だった頃のオリックスにはスターがいた。もっと野球の話をすればよかった。悔やんでいるからこそ可愛い後輩にアドバイスを送った。

　「コンニャクになれ」肩をポンと叩いて２人だけの反省会は終わった。いつの日か、一緒にお立ち台に上がりたいと葛城は願っている。
128：名無しトリターニさん：2007/04/04(水) 01:14:57 ID:KpT3Sh/E: 【鳥谷日記】「飛ぶ」のは打球だけでいい…ということ

　鳥谷だけにチームメートから『バード（鳥）』と呼ばれることがある。だからといって「空」は好きではない。７日、北陸遠征に備え羽田空港から小松空港に空路移動。約１時間、久々の空の旅が、多少不安でもある。
　「鳥（トリ）だけに飛行機が好きかと冗談で聞かれるけど、全然ダメ。空を飛ぶのが怖くない人っているんですかね。理由はないですけど、どこか嫌ですよね」。いつも乗ったらすぐに眠ることを心がけている。それが鳥谷流の飛行機の乗り方だ。

　「離陸する前に睡眠。起きたら到着。今は疲れているからだいたい、そう。そういう意味では楽ですね。揺れて怖い思いをすることがない」

　いつもは何事にも動じないクールな黄金ルーキーが明かした意外な弱点。「飛ぶ」のは打球だけでいい…ということですね。
129：名無しトリターニさん：2007/04/04(水) 01:15:50 ID:KpT3Sh/E: 【鳥谷日記】“嵐を呼ぶ男”それとも“レインマン”？

　試合直前まで降り続いた雨のため、福井工大の室内練習場で行われた野手のフリー打撃。鳥谷といえば、悪天候イメージ？だ。２月２２日、安芸キャンプ紅白戦での“プロ初本塁打”は、三回途中降雨コールド。さらにオープン戦初本塁打の３月６日・オリックス戦（ヤフー）は五回降雪コールドだったもんで…。
　「悪天候に強い？　そーですかね。たまたまですよ」。こちらの唐突な質問に、黄金ルーキーも目を白黒。まあ簡単に言えば“雨男”ってことかな。「それはちょっと響き悪くないですか？」。確かに。じゃあ“嵐を呼ぶ男”ってのは？

　「う～ん…（まんざらでもない顔）、まだそっちの方がいいですかね」。ちなみに“レインマン”もあるけど…。「映画になっているじゃないですか」。とにかくグラウンドで大嵐、呼んでくれることを期待してます。
130：名無しトリターニさん：2007/04/04(水) 01:16:34 ID:KpT3Sh/E: 【鳥谷日記】キャッチボールで見せた“大物の証拠”

　富山アルペンスタジアムでの試合前練習。三塁ファウルゾーンで関本とキャッチボールをしていた鳥谷に、身も凍る？出来事が起きた。誤って高く投げてしまった球が、関本を飛び越え、打撃ケージへ歩いていた金本の頭上をビューン…。あわや“大事故”。ジョークを込めて鋭くニラみつける兄貴へ、急いで駆け寄ると、２度頭を下げての平謝りだった。
　そういえば２月の安芸キャンプ紅白戦では、ファウルを三塁コーチボックスの福原コーチへ、そして４月の甲子園の試合前練習では、フリー打撃の打球を下柳へ、直撃させた過去もある。

　関本の「やるなら一発で仕留めんと！」というジョークにも「えええっっ！？」と真顔で困惑。「危なかった？　そうですね」。ホッと一安心だったが、“ターゲット”はいつも怖そうな（すいません）お方ばかり。これも？
131：名無しトリターニさん：2007/04/04(水) 01:17:11 ID:KpT3Sh/E: 【鳥谷日記】黙々とバットを振り続ける姿に熱いものを…

　静岡－横浜－福井－富山と続いた遠征から帰阪。帯同した記者はグッタリも、鳥谷は「疲れた？そうですか？　大丈夫です。ずっと遠征していた感じですけどね」と、元気に室内練習場での指名練習へ。１１日からは甲子園で横浜戦。プロ初本塁打の５月２７日と同じ舞台に挑む。
　「それはその試合でのこと。同じ投手、同じボールが来るわけじゃないですから。三浦さん？　球速以上に速いし、制球もキレもありますね」

　ここ３試合、打席はないが「ボールがよく見えるようにフォームを修正しています。手応え？　試合に出てないですから。ただ打席の中で自分の感覚とか、よくなるように意識しています」とキッパリ。この日も、二軍首脳陣も見守る中、黙々とバットを振り続けた。猛虎浮上へ、黄金ルーキーの快音“再現”に、期待がかかる。
132：名無しトリターニさん：2007/04/04(水) 01:17:44 ID:KpT3Sh/E: 【鳥谷日記】体重の増減を変幻自在に操れる特技が！

　鳥谷の意外な特技を発見した。梅雨に入り、むしむしする室内練習場。半袖のアンダーシャツを着て練習する選手が多い中、鳥谷は長袖を着用していた。実はここに、鳥谷流の体重維持法があった。
　「体重を増やしたり、減らしたい時期には減らしたりできますよ。体重も入団以来、変わってないですよ」。体重の増減を変幻自在に操れるという。ダイエットに励む女性にとっては、なんともうらやましい特技だ。

　開幕直後からベンチ暮らしが続き、体重が２キロ増加した時期もあったが、今は入団当時と同じ８２キロをキープ。新人選手は大半が初めてのシーズンに体重を落とすが、鳥谷には全く無縁の話だ。

　チームは最下位に沈んでいる。「なんとかチームに貢献したい」とキッパリ。早大の先輩でもある岡田監督のためにも、巻き返しを誓っていた。
133：名無しトリターニさん：2007/04/04(水) 01:18:20 ID:KpT3Sh/E: 【鳥谷日記】“トリパパ”からの“お礼コール”が！

　この日の試合前、鳥谷の実家からサンスポへの“お礼コール”が届きました。携帯電話の通知を見ると「鳥谷敏」。通称“トリパパ”からだった。
　「ありがとうございました。さっそく我が家に飾らせてもらいましたよ」。５月２７日の横浜戦（甲子園）でプロ入り初ホームラン。一生の記念になるだろうと、パネルにしてプレゼントしたのだ。当初は本人に手渡すつもりが、各方面から同じようなものを受け取っていたため、東京都羽村市の実家に送った。

　しかし高校、大学時代から、この手の写真やパネルは多いはず。部屋が手狭になりませんか？　「それは大丈夫です。大学のときの写真は全部片づけました。プロでこれからどんどん活躍してくれても、飾るスペースは確保していますよ」とトリパパ。

　いつの間にか、実家も“プロ仕様”に模様替え…。ぎっしり勇姿で満たしたいですね。
134：名無しトリターニさん：2007/04/04(水) 01:18:56 ID:KpT3Sh/E: 【鳥谷日記】さあ藤本へ“再挑戦”

　うっとうしい梅雨の合間に久々の快晴。試合前の練習では、強い日差しの中、遊撃でノックを受け続ける鳥谷の姿があった。藤本との争いに敗れた後は、チーム事情のため三塁へ。最近は遊撃での練習もそこそこだったが、久々に本来の場所だけで汗を流した。
　「サードばかりやっていると、動きが固まってきちゃうからね」と福原守備走塁コーチ。本人も「体を動かしたかったですから」と、気持ちよさそうに汗をぬぐった。

　この日は、五回無死二塁から代打で登場。三浦の内角１４３キロを弾き返したが、中堅・多村の好守に阻まれた。「かなり詰まってました。自分のスイングで振れましたが…。詰まった時点で捕られてもしようがないです」。１４日は、ウエスタン近鉄戦（藤井寺）に出場予定。再び花形ポジションへ。鍛錬の時を乗り越えて、藤本への“再挑戦”に乞うご期待だ。
135：名無しトリターニさん：2007/04/04(水) 01:19:39 ID:KpT3Sh/E: 【鳥谷日記】ニ軍戦で押しくらマンジュウ

　藤井寺で行われた近鉄との二軍戦に出場。鳥谷ファンも大挙して詰めかけた。ふだんの甲子園の一軍戦ではファンと接触することなく立体駐車場から車で帰れるのだが、ファームの試合ではそうはいかない。
　試合終了後、球場から移動用バスまでの１５メートルの間にファンが待ち構えていた。二軍戦だから警備陣もいない。選手用出口から出た瞬間、チビっ子や女性ファンに囲まれ、色紙とペンを四方八方から差し出されて身動きが取れなくなった。

　「ハイッ、どいてくださいよ！」。自ら警備員のように声を張り上げて、満員電車のような状態を何とか突破した。その喧騒の中、直後に出た２年目・伊代野は「うわ、出るタイミング間違えちゃったよ…」。背番号１を取り囲むフィーバーは健在。あとは一軍で殻を破れれば…。
136：名無しトリターニさん：2007/04/04(水) 01:20:25 ID:KpT3Sh/E: 【鳥谷日記】アニキとの“惜別打”を淡々と振り返る

　入団以来、兄貴分として慕っていた平下が、ロッテにトレードされることが両球団から発表された。もちろん、鳥谷にとっても寝耳に水の話。
　「平下さんには、本当によくしてもらっています。ありがたいです」

　プロ１年目の初のキャンプで不安いっぱいの中、良き相談役だった。シーズン入りしてからも、遠征先で食事に出掛けることもしばしば。試合前の早出特打ちも、試合終了後も、新室内練習場に一緒に足を運んだ。それほど鳥谷にとって、４歳年上の平下は大きな存在。それだけにプロの厳しさを肌で感じ取った一日だった。

　八回に代打で登場し、ダメ押し点の口火となる中前打を放った。３日のヤクルト戦の第４打席（右前打）以来、７打席ぶりの快音にも「打った瞬間ヒットだと思った。成長？　１打席では分かりませんよ」と鳥谷。アニキとの“惜別打”を淡々と振り返っていた。
137：名無しトリターニさん：2007/04/04(水) 01:21:04 ID:KpT3Sh/E: 【鳥谷日記】別れのあとは新グラブと“出会い”が…

　午前中の鳴尾浜の虎風荘で、前日（１５日）ロッテへのトレードが発表された平下と対面。わずかの時間だったが“別れ”を惜しんだ。
　「平下さんと会いました。話もしましたよ」。入団以来、グラウンドではもちろん、私生活でもお世話になった兄貴分。それだけに、チームを去った先輩の活躍を心から願っていた。

　別れのあとは“出会い”が待っていた。グラブを担当してもらっている久保田スラッガー社から、新しいグラブが届いた。刺しゅう部分が、鳥谷の希望通りオレンジ色になっているオリジナル製品。プロ入り後、本職の遊撃だけでなく、三塁の練習を行うなどグラブの使用頻度は高い。そのため、グラブを補充してもらったのだ。

　「ウチのグラブにはすべて、愛がこもっています」と同社担当の和田卓也さん。新たなグラブとの出会いを経て、背番号１が再び輝きを放つ。
138：名無しトリターニさん：2007/04/04(水) 01:21:46 ID:KpT3Sh/E: 【鳥谷日記】「酸欠」とは縁がなかった

　大阪ドームといえば、去年、井川が登板中に酸欠になったことがあったっけ。虎の黄金ルーキーは大丈夫なのか！？　勝手におせっかいを焼かせて頂いたところ…。
　「今のところ、全然大丈夫ですよ。そうなるほど試合に出ていませんしね」。ああ、そう。きょうはスタメンだけどね。ちなみに過去、酸欠状態に陥ったことってある？　「いや～、今までにはないですよ」

　やっぱり大きなお世話でしたわ。ちなみに昨年の井川の原因は、満員でのムンムンの熱気。近鉄の試合より温度を低く設定するなどして、今年は問題なしとのことだ。

　それでも万全を期し、ベンチ裏には小型酸素吸入器もしっかり用意されている。どんな味がするのか。ちょっと吸ってみたい気も…。ねえ、吸ってみたいよね。「いや。全然、使ってみたくないですけどね」。ピシャリと返されました…。
139：名無しトリターニさん：2007/04/04(水) 01:22:41 ID:KpT3Sh/E: 【鳥谷日記】気の休まるところは？

　気の休まるところは一体どこ？　午前中の新幹線で東京に移動した。東京生まれで東京育ち。今年１月に大阪に移ったばかり。東京の空気はさぞや懐かしいものだと思っていたが、そうでもないようだ。
　「東京はいい？　いや、そうでもないですよ。今はどこにいても、ずっと、遠征しているみたいですね」

　シーズンに入り、本拠地・甲子園での試合のほかに、東京、名古屋、広島など遠征が多い。そのため、プロ１年目の鳥谷にとって、大阪ライフを満喫できるどころか、東京と関西が同居したような生活が続いている。

　「気の休まる場所？　なかなかないですね。探しているんですけどね」と鳥谷。でも、笑顔を見せる場所がある。東京ドームでの試合前練習では、喜田らと談笑。巨人・清原に挨拶するなど、やっぱりグラウンドにいる時間が一番落ち着くのかもしれない。
140：名無しトリターニさん：2007/04/04(水) 01:23:59 ID:KpT3Sh/E: 【鳥谷日記】台風一過、今度は自分が“嵐”起こす

　指名練習が終わってからおよそ３０分間。室内練習場に残った鳥谷が、黙々とバットを振り続けていた。
　「いつも打っているんで、そんな打ち込んだわけじゃないですよ。自分でいろいろ考えられるし、これまでも考えてきたんで」

　前日２０日（巨人戦）は３タコも、それまでスタメンで３試合連続安打。「試合で結果が出てきているんで。ただ全部が全部いいわけじゃないですから。打球方向？　自分は左中間方向へ打てている方がいいですね」。手応えと、自分なりの修正を加えていた。

　アリアスの復帰で厳しくなる競争にも「とくに意識はない。今まで通りやるだけです」とキッパリ。強風が吹き荒れたこの日。台風に縁薄い関東出身（埼玉）だけに「台風の思い出はないですよ。学校が休みになったこともない」。今度は自分がグラウンドでの“嵐”を巻き起こす番だ。
141：名無しトリターニさん：2007/04/04(水) 01:24:32 ID:KpT3Sh/E: 【鳥谷日記】『汗出し』着て…ハッキリ言って暑くない？

　台風一過で快晴に恵まれた甲子園。ハッキリ言って暑い…。グッタリしていると、涼しげな黄金ルーキーが目についた。いつも長袖を着ているのは、体重維持の意味もあると以前、当欄で紹介したが、長袖どころか、真っ黒の『汗出し』まで着ている。さすがに言わずにはいられなかった。何も汗出しまで…。
　「意味はないっすよ」。じゃあ、汗かくのが好きなの。「そ～いうわけでもないですけど。汗かいた方が体も動きますしね。バテるのが先かもしれないですけど」。そういいながらも、とてもバテそうにない。こっちは選手を追いかけるのに、バテバテだってのに。

　「長袖には、肌に直接日を当てるとバテるからというのも、あるんで。でも汗だしには、意味はないですよ」。なるほどねえ。涼しげな顔で言われると、さらに説得力が増すけど。ホント、あっついなあ…。
142：名無しトリターニさん：2007/04/04(水) 01:25:37 ID:KpT3Sh/E: 【鳥谷日記】晴れの舞台で使用する“勝負グラブ”に注目！　

　フレッシュオールスターの主役は譲れない！　７月９日に開催されるフレッシュオールスター（大阪ドーム）に出場予定の鳥谷が、オールスター限定モデルのグラブを発注した。フレッシュとはいえ、プロ１年目の鳥谷にとっては、“晴れの舞台”である。
　「もう発注しています。フレッシュオールスターの少し前には届けられると思います」とグラブを担当する久保田スラッガー社の和田さん。

　通常は同社製品を使用している藤本ら、一軍のオールスターに出場が濃厚な選手にだけ許される球宴限定モデルの作成。だが、地元の大阪地区での開催など、鳥谷がフレッシュの顔となるのは間違いない。そのため、同社も全面バックアップする方針だ。

　「デザインは本人の希望です」と和田さん。晴れの舞台で使用する“勝負グラブ”にも注目だ。
143：名無しトリターニさん：2007/04/04(水) 01:26:15 ID:KpT3Sh/E: 【鳥谷日記】海の向こうに注目、憧れは松井稼

　海の向こうの憧れの存在が気にかかっていた。今季からメッツにＦＡ移籍した松井稼は、３拍子そろったプレーヤーを目指す鳥谷にとって、お手本のような選手だ。だから、松井稼のメジャー１年目の活躍にずっと注目している。
　「守備で苦戦している？　そりゃ、難しいですよ。天然芝と人工芝では全然違いますよ。打球の転がり方とかね」。松井稼はすでに１５失策を犯すなど、メジャーで自慢の守備にほころびが出ている。

　鳥谷自身も打撃以外にも、守備のポジショニングなど、コーチ陣から口酸っぱく注意を受けている。よりレベルの上がったステージで、新たな壁にぶつかっている先輩の気持ちはよく分かる。

　この日は、一番乗りで新室内練習場に足を運び、早出特打ちを行った。「やっぱり試合に出ないとおもしろくないですよ」とポツリ。いつ巡ってくるか分からないチャンスをつかむために、静かにキバをといでいる。
144：名無しトリターニさん：2007/04/04(水) 01:26:56 ID:KpT3Sh/E: 【鳥谷日記】なによりも欲しい誕生日プレゼントは

　２６日は２３回目のバースデイ。プロ入り後、初めて迎える誕生日に思いもひとしおと思いきや、全く無関心だった。
　「誕生日？　僕の誕生日なんかいいですよ。子供のときは両親からプレゼントをもらったけど、何をもらったかは覚えてないですね」

　プロ野球選手の多くは年をとるのを嫌がるもの。鳥谷も同じように、２３回目の誕生日はあんまりうれしくない様子だった。

　すかさず「欲しいもの？　試合に出れればいいですね。１年間ケガをせずにやることが目標ですからね」と、超現実的な雰囲気に戻ってしまった。この日は新幹線で名古屋入り。鳥谷にとって、なによりも欲しいプレゼントは、試合の出場機会と、結果なのかもしれない。
145：名無しトリターニさん：2007/04/04(水) 01:27:30 ID:KpT3Sh/E: 【鳥谷日記】まんざらでもない２３歳バースデー

　ささやかながら、心のこもった誕生日プレゼントが届けられた。この日が２３回目のバースデー。ナゴヤＤのグラウンドに飛び出した鳥谷が、黄色い声に振り向いた。
　「鳥谷く～ん、誕生日おめでと～！！」

　三塁側内野席には、２０歳そこそこの女性ファンが３人。それぞれに手製の応援ボードを掲げて、ひと声掛けようと待ち構えていた＝写真。しっかり帽子を取り、テレ気味に頭を下げていました。

　さらには宿舎にも「プレゼントが届いていましたよ。中身はまだ見てないんですが」（鳥谷）。なかなかのモテモテぶりですな～。また、偶然にも早大時代のチームメイト３人も観戦にやって来ており、「試合に出られたら頑張れよ」と激励された。前日２５日には「今さら誕生日なんて…」とクールを装っていたが、まんざらでもない様子だった。
146：名無しトリターニさん：2007/04/04(水) 01:28:10 ID:KpT3Sh/E: 【鳥谷日記】中日に“同期”…今は我慢と鍛錬の時

　この２連戦、中日のドラフト５巡目ルーキー中村が、８番で出場。試合前練習では、笑顔で挨拶を交わすシーンも見られた。
　「前から知り合いですよ。日米大学野球の時にチームメートだったんで」。東北福祉大の中村と早大の鳥谷。注目度では虎の黄金ルーキーが断然だが、中村もこうして、しっかりと首位チームのスタメンに名を連ねている。「刺激になる？　いや、別にそういうことはないですよ」。

　ライバル心を煽るこちらの質問も、軽く受け流した鳥谷。前日２６日の試合後は、誕生日にもかかわらずコンビニ袋を抱えてホテルへ帰ってきた。今は我慢と鍛錬の時。この日は途中出場で、一軍では４月２８日以来となる遊撃の守備へ。「久々ですけど、特に…。甲子園で切り替え？　そうですね」。チームは苦しいが、今は自分自身を見つめ、やるべきことを続けるだけだ。
147：名無しトリターニさん：2007/04/04(水) 01:28:46 ID:KpT3Sh/E: 【鳥谷日記】ファンに感謝したい球宴得票

　オールスターのファン投票の結果が発表された。甲子園での指名練習にむかう通路で今岡、金本らの会見場を横目で見ながら通りすぎた。
　今の成績からすれば、球宴出場なんて考えもしないことだが、自分に投票してくれたファンへの感謝も思いは強かった。細かい集計結果は発表されなかったが、遊撃部門だけでなく、三塁部門でも得票数を伸ばしていたのだ。

　「オールスター？　はなっから出るなんて考えてないですよ」と笑ったが、「自分にいれてくれたファンに感謝したい」と言い続けてきた鳥谷にとって、うれしい得票だった。

　来月９日に開催されるフレッシュオールスター（大阪Ｄ）に出場予定だが、「休みがなくなりますね。体のふしぶしが痛いですよ」と冗談っぽく笑った。それでもファンは背番号１のプレーを心待ちにしている。ファンの感動するプレーを見せて、来年こそは球宴出場だ！
148：名無しトリターニさん：2007/04/04(水) 01:29:18 ID:KpT3Sh/E: 【鳥谷日記】体力には自信あるが…お疲れモード

　さすがのタフネス男もお疲れモードだ。前日（２８日）は、午前中に名古屋から新幹線で帰阪後、甲子園での指名練習に参加した。試合のない月曜日も指名練習を行い、機会があれば二軍との親子ゲームに出場するなど、無休が続いている。体力には自信のある鳥谷も、疲労を感じていた。
　「昨日は練習が終わって、８時には寮に帰りましたよ。外に出かけるのも面倒くさいですね。疲れはありますよ」

　前日の練習終了後は休日にもかかわらず、虎風荘の自室で静養につとめた。遠征先でもなるべく外出せずに、体力回復につとめている。プロ１年目のシーズンも折り返し地点を迎えるが、知らず知らずのうちに疲れを感じていた。

　「なかなか休みはないですね」と苦笑い。それでも練習前には一番乗りで早出特打ちを行った。もうすぐ球宴休みもやってくる。疲れのピークを乗りきるのもプロ１年目の試練の一つだ。
149：名無しトリターニさん：2007/04/04(水) 01:30:01 ID:KpT3Sh/E: 【鳥谷日記】「お兄ちゃん」が自立するとき

　プロ入りしてからはや半年。現代っ子らしく、「実家にはほとんど連絡しませんね」と言う。早大時代から寮生活を送り、すっかり自立心が芽生えていたのだ。
　しかし、家族にとってはいつまでも「お兄ちゃん」。双方の意識のギャップを物語るエピソードがある。今年３月の卒業式に合わせて、たった一度だけ帰省したときのこと。初めて長男のオゴリで、家族そろってレストランに食事に行った。

　いつもテレビで応援している父・敏さん（４６）は「そんなに特別な感じがしないなあ」と話したのに対して、背番号１は「懐かしい、懐かしい」を連発。それを聞いて、父は「遠くの世界に行ってしまったんだな」と実感したのだという。

　「お兄ちゃん」を引きずる家族を置いて、鳥谷選手になり切ろうという本人の決意。今オフには、どんな顔をして帰省するのだろう。
150：2004年7月：2007/04/04(水) 01:30:49 ID:KpT3Sh/E: http://www.sanspo.com/tigers/tori/tori200407.html

【7/31】『朝まで生テレビ』を凝視
【7/29】黄金ルーキーの気象予報士ぶりもご注目あれ！
【7/28】ガングロにイメチェン？
【7/27】母校・聖望学園の夏が終わった…
【7/25】鳴尾浜フリーズ！　怒りの“取材拒否”
【7/23】プロ初！　ダイエー相手に左翼へ一発
【7/21】“愛する”女性…いや、女の子…。
【7/20】『鳥谷二世』聖望学園・久保に注目
【7/19】サインはしたいが…ある“事件”が
【7/17】浜中の優しい心遣いに応えたい
【7/16】夏対策の飲み物は水！
【7/15】早大時代の先輩に「たるんどる」とダメ出し
【7/14】気になる母校の戦いぶり
【7/13】節外れ、真っ赤なお鼻のトナカイさん？
【7/12】遊撃手・鳥谷が復活
【7/11】“オールスターブレーク”熟睡で疲れとった
【7/10】生きた教材！先輩ダイエー・和田を見習え
【7/9】青木がＭＶＰ？普段通りのプレーをするだけ
【7/8】フレッシュ球宴を後半戦の起爆剤に
【7/6】「僕はいつでも“クール”ですから」
【7/5】ホテル駐車場で“路上スイング”
【7/2】大好きな北の大地でリフレッシュ！
【7/1】“恩人”との別れ、竹田常務が退任
151：名無しトリターニさん：2007/04/04(水) 01:31:50 ID:KpT3Sh/E: 【鳥谷日記】“恩人”との別れ、竹田常務が退任

　阪神入りの決断をプッシュしてくれた恩人との“別れ”があった。１日付で阪神・竹田邦夫常務・球団本部長（５５）の退任が発表された。
　昨年のドラフトでは巨人入りか、阪神入りかで悩んでいた夏場に、黒田編成部長とともに東京・東伏見の寮まで足を運んでくれた。球団トップが自ら口説きにきてくれたことが、阪神の誠意を感じた瞬間だった。

　竹田常務の訪問を終えた直後に「竹田常務は誠実でまじめな人だった」と早大・野村監督が好印象を口にしたように、鳥谷にとって、竹田常務は阪神入りを決断させてくれた恩人の１人だ。

　当然、この日「退任？　そうなんですか！」と驚いたが「プロ入りしてから、あまり接点がなかったですね」とポツリ。思うような活躍ができていないもどかしさもある。グラウンドでの活躍が、何よりの恩返しだ理解している。
152：名無しトリターニさん：2007/04/04(水) 21:51:42 ID:KpT3Sh/E: 【鳥谷日記】大好きな北の大地でリフレッシュ！

　プロ入りして、初めて北の大地を踏みしめた。実は、大の札幌好き。日本で一番好きな場所を聞かれると必ず「札幌っす！」と宣言してきた。それだけに一軍選手としての札幌遠征は、うれしいかぎりだ。
　札幌といえばネオン街としても有名だが、鳥谷は海の幸や、ジンギスカンなど食事面が気に入っている。これまでも学生時代に４、５回訪れるほど“札幌通”なのだ。

　さらに札幌ドームも初見参。昨年のアテネ五輪アジア予選はジャパン戦士の動きにテレビでくぎ付けになった。「あの雰囲気を味わってみたいですね」と興奮気味に語ったことがあった。

　球宴まで残り５試合となり「疲れはありますよ」。大好きな北の大地の空気を吸って、心身ともにリフレッシュ！　背番号１が、ラストスパートをかける。
153：名無しトリターニさん：2007/04/04(水) 21:52:22 ID:KpT3Sh/E: 【鳥谷日記】ホテル駐車場で“路上スイング”

　珍しい光景だった。札幌から空路岡山入りしたこの日、全体練習は休み。午後５時すぎに岡山市内のホテルに到着したばかりの鳥谷が、ジャージー姿でロビーに現れた。金森、平塚両打撃コーチが見守るなか、葛城、上坂と素振りを敢行。その場所が、ホテルの玄関横の駐車場だった。
　荷物を運んだトラックの後ろに、ついたてを立て、周囲の視界をさえぎっただけのわずかのスペース。その空間で約２０分間、汗を流した。

　「きょうみたいなところでスイングしたのは初めてですね」と苦笑いを浮かべたが「でも、毎日スイングすることは当たり前ですから」

　６日からは前半戦最後のカードとなる広島３連戦が待つ。“路上スイング”の結果が出るか。いいイメージをもって球宴休みに突入するためにも、なんとか浮上のきっかけをつかみたいところだ。
154：名無しトリターニさん：2007/04/04(水) 21:53:04 ID:KpT3Sh/E: 【鳥谷日記】「僕はいつでも“クール”ですから」

　クールなスタイルはどこへ行っても不変だ。前日（５日）までいた涼しい札幌とは違い、この日の岡山は気温３２度と猛暑。たった一日で気温差１０度という変化も、鳥谷は気にもしてなかった。
　三塁ベンチ前も当然、「暑い、暑い」の大合唱。半袖を着て練習する選手が大半をしめるなか、鳥谷は長袖に加え、黒の汗だしシャツという“フル装備”で練習を行った。外野でアメリカンノックを受け、汗だくになっていると思ったが、表情は相変わらず爽やかだった。

　「僕はいつでも“クール”ですから」

　思わず「うまい！」と拍手したくなるような斬り返し。昨年まで、体感温度が４０度を超えると言われる東伏見の早大グラウンドで一日中練習をしてきた。タフネス男にとっては、この程度の暑さはまだまだ序の口だ。
155：名無しトリターニさん：2007/04/04(水) 21:53:39 ID:KpT3Sh/E: 【鳥谷日記】フレッシュ球宴を後半戦の起爆剤に

　前期最終戦を終了した黄金ルーキーを待っているのは、９日、大阪ドームで行われるフレッシュオールスターだ。全ウエスタンの木戸監督は「３番・遊撃」で鳥谷のスタメン出場を決めた。
　「そうなんですか、普通に頑張ります」

　そっけなく二つ返事を返すのも無理はない。開幕スタメンで迎えたものの、前半戦は打率．１６９と想像以上の不振に終わった。キャンプ終了時は１００点満点で５点という超辛口採点を自らに与えたが、今回の前半戦総括では「点のつけようがありません」と数値化することさえ拒んだ。

　実りある後半戦に向けて弾みをつけるためにも、各球団のルーキー達が集うフレッシュ球宴で大暴れするつもりだ。
156：名無しトリターニさん：2007/04/04(水) 21:54:25 ID:KpT3Sh/E: 【鳥谷日記】青木がＭＶＰ？普段通りのプレーをするだけ

　早大の同級生の青木（ヤクルト）とは、よく電話で話をしてましたけど、会うのが楽しみでしたね。アイツがＭＶＰを獲って、賞金１００万円を獲ろうと言ってるんで、僕も狙いましたよ。バットを少し長く持って。ＭＶＰを本当に獲ったけど、アイツは大学のときから固め打ちをしていたから。
　練習中に青木にティーバッティングのボールをあげてもらいました。アイツが脅されたからあげたって言ってる？　全然、脅してないっすよ。でも、なんか久しぶりでしたね。懐かしいとは感じなかったですけど、ちょっと前まで一緒に練習してたんですもんね。打てないようにと思って、トスをあげたのかもしれないですね。

　賞金１００万円をとっていたら、ソファ。癒しのソファじゃなくて、普通のソファですよ。くつろげるヤツ。ＭＶＰはとれなかったけど、思いきってスイングできてよかった。いろんな選手とも話ができました。

　前半戦はいい経験になったとか、分からないですね。浮き沈みがあったというか、自分の中では沈みっぱなしだったと思います。後半戦も普段通りのプレーをするだけです。これからも応援よろしく、お願いします。

（フレッシュ球宴出場記念・特別版）
157：名無しトリターニさん：2007/04/04(水) 21:55:02 ID:KpT3Sh/E: 【鳥谷日記】生きた教材！先輩ダイエー・和田を見習え

　球宴休みのため、一日静養につとめた。そんな鳥谷の“ピンチヒッター”として、２年連続で球宴出場中のダイエー・和田毅投手（２３）に登場してもらった。早大の１年後輩の苦闘ぶりは、よく知っている。
　「大変そうですね。頑張ってほしいですよ。ショートには藤本さんがいますからね。アテネ五輪で藤本さんが抜けるから、チャンスだと思って頑張ってほしいですね」

　昨年は１４勝（５敗）の大活躍で新人王を獲得。さらに阪神との日本シリーズで、胴上げ投手になった。それだけに、前半戦ベンチ暮らしが続いた後輩の奮起を促した。

　和田は１１日のオールスター第２戦（長野）に先発する。アテネ五輪では左腕エースとして日本代表入りしており、今や日本を代表する投手に成長した。プロの壁にぶちあたっている鳥谷にとっては生きた教材。そんな先輩の激励が、後半戦巻き返しの力となるはずだ。
158：名無しトリターニさん：2007/04/04(水) 21:55:41 ID:KpT3Sh/E: 【鳥谷日記】“オールスターブレーク”熟睡で疲れとった

　９日に大阪ドームで行われたフレッシュ球宴に出場したため黄金ルーキーの“オールスターブレーク”は前日１０日だけとなった。しっかりと休息を取ることはできたのか？
　「１日丸々休みましたね。昼まで寝てて、気づいたら１日が終わっていました。オールスターも見てないですよ」

　開幕から常に一軍に帯同し、スケジュールが合えばデーゲームの二軍戦にも親子試合として出場。多忙な毎日が続いただけに、熟睡で疲れをとったというわけだ。

　甲子園練習から引き上げる際に「さっき出てましたね。少し見ました」と球場内のモニターで早大の１年先輩・和田の球宴先発をチェック。“爆睡調整”と先輩の活躍を励みに後半戦へ向けて新しい挑戦が始まった。
159：名無しトリターニさん：2007/04/04(水) 21:56:17 ID:KpT3Sh/E: 【鳥谷日記】遊撃手・鳥谷が復活

　練習前、７月異動の球団職員の紹介と、野崎球団社長からの「事情説明」があった。もちろん一連の合併問題についてだが、ルーキーは多くを語ろうとはしなかった。
　「（説明は）新聞で知っていることでしたけど、僕からは何とも…」

　渦中のオリックスには早大の同級生・由田が在籍。心配はしているが、チームにはまず今岡選手会長がいる。先輩らの意見を聞きながら、この激動の野球界を考えていこうと思っているのだ。

　実感のともなわない話題が先行しているが、目の前の課題を忘れることもない。１３日のウエスタン・サーパス戦（鳴尾浜）に、他の一軍選手とともに参戦する。

　「あしたは出ますよ。たぶんショートだと思います」。藤本不在の８月を想定して、遊撃手・鳥谷が復活。堅守でデビューするホッジスをカバーできるか。
160：名無しトリターニさん：2007/04/04(水) 21:56:50 ID:KpT3Sh/E: 【鳥谷日記】季節外れ、真っ赤なお鼻のトナカイさん？

　季節外れの“トナカイ鳥谷”が、鳴尾浜で躍動した。この日は他の一軍選手とともにウエスタン・サーパス戦（鳴尾浜）に「１番・遊撃」で出場。最高気温３３度の炎天下で、５打数２安打１打点とハッスルした。
　「２本目より、１本目のヒットが自分としてはよかったですね。久々に楽しめました」

　七回二死二塁の第４打席では、内角球にひじをたたんで中前適時打。しかし本人は、逆方向に打った第２打席（四回）の左前打を自画自賛。遊撃守備も難なくこなして、復調気配を見せた。

　充実した表情で戻ってきた鳥谷だったが、同じく出場した葛城と顔を見合わせると、お互いに笑い出した。「鼻が真っ赤だ。トナカイだ」。普段はナイターばかりの一軍選手にとって、この日の太陽はまぶしすぎた。ヒリヒリする鼻をかきながら、ロッカー室に入っていった。
161：名無しトリターニさん：2007/04/04(水) 21:57:25 ID:KpT3Sh/E: 【鳥谷日記】気になる母校の戦いぶり

　この日は後半戦開幕を前に最後の休日。ゆっくりと体を休めたが、気になっているのが母校・聖望学園高（埼玉）の戦いぶりだ。「いつも新聞をチェックしているわけではないですけど、そりゃ気にはしていますよ」
　恩師というよりは兄貴の存在に近い岡本幹成監督（４３）がいて、鳥谷家の三男・剣（つるぎ）君も３年生で在籍している。すでに１２日に初戦（２回戦）を突破しており、２年連続の甲子園も夢ではないチーム力という。

　「いやあ、鳥谷の代で初めて甲子園に連れていってもらいまして、それで学校に室内（練習場）とかも建ててもらいましたからね。だから今も頭が上がらんのですよ」

　岡本監督にとってのターニングポイントは５年前の夏。同校が初めて甲子園の土を踏んだのは、鳥谷が３年生のチームだった。今年も聖地進出なら、ルーキーにとって格好の刺激剤になる。期待したい。
162：名無しトリターニさん：2007/04/04(水) 21:59:38 ID:KpT3Sh/E: 【鳥谷日記】早大時代の先輩に「たるんどる」とダメ出し

　１６日から甲子園で始まる後半戦に向けて１５日、ウエスタン・サーパス戦（鳴尾浜）に「１番・遊撃」で先発出場した。一回、二塁内野安打と二盗も決め、足で魅せたが、終わってみれば４打数１安打。八回には遊直を落球して失策を記録し、早大時代の先輩にあたる東育成担当補佐に「たるんどる」とダメ出しを食らうミスも犯した。
　「二軍戦で実戦勘を養えた？　特にそういうことはないけど、試合がないよりはいいと思います。上では出る機会が少ないんで」

　首脳陣が打ち出した「１試合でも多くゲームに出場させる」という方針で球宴休み１週間は、フレッシュ球宴を含めて３試合に出場。休日返上でバットを振った。

　「結果より、練習でやっていることを試合で出せるようにしたい。このスタイルを変えずに、積み重ねていけばいいと思います」

　五輪期間中は藤本が抜け、本職である遊撃でのスタメン機会増加は必至。背番号１にとっての勝負の夏が始まった。
163：名無しトリターニさん：2007/04/04(水) 22:00:13 ID:KpT3Sh/E: 【鳥谷日記】夏対策の飲み物は水！

　練習開始時間が２０分遅い、サマータイムが導入された後半戦。時間が短くなったといっても、やっぱり暑いもんは暑い。流れ続ける汗に、朝からアイスコーヒーに、コーラに、リアルゴールドに…いったいいくら、ドリンクに金を使っているのかわからない。
　「夏対策の飲み物？　水！！　です」

　鳥谷に即答された。昔から、あまり運動時に水以外のモノは飲まないらしい。「水が一番いいような気がするんで、やっぱり水ですね」。

　シンプルイズベストとういうわけか。確かに水をたくさん飲んで、汗をかけば、体の代謝も良くなる。水で体調を保てるなら文句ナシだ。直射日光での体力消耗予防など、夏でも長袖アンダーシャツを貫きながら涼しい顔の黄金ルーキー。砂糖たっぷりジュースを飲み続ける僕のバテっぷりとの差は、歴然…。さっそく水、買いました。
164：名無しトリターニさん：2007/04/04(水) 22:00:59 ID:KpT3Sh/E: 【鳥谷日記】浜中の優しい心遣いに応えたい

　今も忘れない。都内で開幕前の３月３１日に決起集会を行った時の事だ。ルーキー鳥谷は当然のように先輩たちの“ターゲット”となった。
　「苦しかったら（ビールを飲むのを）断ってもいいんだよ」

　その時に心配して声をかけてくれたのが３歳年上の浜中だった。些細な事かもしれない。しかし右も左も分からないルーキーには浜中の心遣いがうれしかった。

　今、その浜中は右肩を手術して大阪市内の病院で入院している。

　「浜さん、早く元気になって帰ってきて欲しいですね」寂しげな表情を浮かべ浜中の術後の経過が順調に進むことを祈った。

　心優しき先輩の事が心配でたまらない。しかし、相手の気持ちを察すると連絡なども取りづらい。今、鳥谷に出来る事。やはり、それはブラウン管を通して“先輩”を励ます活躍をすることしかない。
165：名無しトリターニさん：2007/04/04(水) 22:01:38 ID:KpT3Sh/E: 【鳥谷日記】サインはしたいが…ある“事件”が

　横浜へ移動する際にちょっと嫌な出来事があった。新大阪のホームに鳥谷が姿を現すと待っていた大勢のファンがサインをもらおうと殺到。そして“事件”は起きた。
　被害にあったのはそばにいた金沢。混乱に巻き込まれた挙げ句に真っ白のシャツには接触したファンのサインペンによって黒い線が入っていた。誰が見てもハッキリと分かるぐらいの汚れ。これには、鳥谷もショックだった。

　「金沢さんには本当に申し訳ないことをしました。ああいうことがあるとファンにサインをしてあげたくても周りに迷惑になることを考えて出来ない」

　沈痛な面持ちで鳥谷はファンにマナーの向上を呼びかける。サインはしたい。しかし混乱を招くことを考えるとなかなかそうはいかない。その狭間でルーキーは悩んでいる。
166：名無しトリターニさん：2007/04/04(水) 22:02:13 ID:KpT3Sh/E: 【鳥谷日記】『鳥谷二世』聖望学園・久保に注目

　黄金ルーキーも注目の高校球児がいる。埼玉・聖望学園１年生の久保一等（かずと）くん。聖望出身の鳥谷にとっては後輩にあたる。
　「１年生でレギュラーですからね。注目して見ていますよ」。前日１９日に行われた新座北との県大会４回戦では１年生ながら「４番・三塁」で出場。２打数２安打２打点の大活躍で母校は１０－０勝利した。

　「１年の夏なんてボクは試合に出てもいませんよ。ボクのデビューは秋です。その点、彼は夏から４番ですからね。これは将来が楽しみだ」

　『鳥谷二世』と称される後輩の活躍をまるで自分の事のように興奮しながら話した。

　「今はボクも同じ“１年生”ですからね。頑張らないといけないなあ」。後輩の活躍に負けじと途中出場ながら八回に左前打で好調をアピール。出場３試合連続安打で胸を張った。
167：名無しトリターニさん：2007/04/04(水) 22:02:46 ID:KpT3Sh/E: 【鳥谷日記】“愛する”女性…いや、女の子…。

　黄金ルーキーを“愛する”女性がいる。正確な表現では女の子。小学校１年生の竹内晴香ちゃん、竹内球団広報の長女だ。彼女との出会いは今年３月。関西という慣れぬ土地に戸惑う鳥谷を竹内広報が自宅に誘った時にさかのぼる。
　「あの日はずっと竹内さんの娘さんと遊んでいましたね。でもおかげでいい気分転換になりましたよ」

　鳥谷は懐かしそうに振り返る。その思い出は晴香ちゃんにとっても忘れられない出来事だった。優しく遊んでくれたお兄ちゃん。鳥谷がテレビに映るたびに晴香ちゃんは喜ぶ。そんな娘の７歳の誕生日となったこの日、竹内広報は粋なプレゼントを用意した。

　「鳥谷にサインをもらったんだ。『お誕生日おめでとう』と書いてもらってね」。子供の喜ぶ姿が目に浮かぶ。娘の“初恋”の相手のサインをパパは大事そうにカバンにしまい込んだ。
168：名無しトリターニさん：2007/04/04(水) 22:03:28 ID:KpT3Sh/E: 【鳥谷日記】プロ初！　ダイエー相手に左翼へ一発

　甲子園ならぬ、鳴尾浜の浜風に乗った。左翼へ高々と舞い上がった打球が、そのままフェンスを越えた。この日『親子ゲーム』で出場した二軍ダイエー戦。鳥谷がプロ初となる逆方向への一発をほうり込んだ。
　「風っすよ。とりあえず直球狙いで。流すつもりじゃなかったんで『打った！！』という感じじゃないですけどね」

　謙そんしながら、引き揚げてくる顔に笑みがこぼれる。五回一死。木村の初球カーブをきっちり振り切ったウエスタン２号に「うまく打てましたね」と納得の表情だ。

　「１番・遊撃」で３打数１安打だが、２打席目もスライダーをうまく合わせ「風に負けましたね」という大きな中飛。守備でも中継プレーで大遠投を見せ、本塁で走者を殺した。一軍で３打席連続安打中。照りつける夏の太陽に負けじと、黄金ルーキーの輝きも増してきた。
169：名無しトリターニさん：2007/04/04(水) 22:04:05 ID:KpT3Sh/E: 【鳥谷日記】鳴尾浜フリーズ！　怒りの“取材拒否”

　うだるような暑さの鳴尾浜球場が、一瞬で凍りついた。普段からクールな鳥谷が、珍しく怒りの“取材拒否”をした。
　午前中、ウエスタン・ダイエー戦に「１番・遊撃」で先発出場し、ダイエーの自由獲得枠ルーキー・馬原と対戦。大型新人同士の対決となったが、結果は３打数ノーヒットの完敗に終わった。内角を執ように攻められ、二ゴロ、一ゴロ、一ゴロ。３打席とも、引っ張ってゴロに倒れた。同じ凡打を繰り返した悔しさで「きょうはノーコメントです！」

　六回で途中交代後、自ら、報道陣をシャットアウト。足早に虎風荘に戻り、そのまま一軍に合流した。

　結果は問わない二軍戦といえども、鳥谷にとってはまたとない実戦経験の場。１打席たりとも無駄にしたくない気持ちがだんまりモードにさせた。その執念が一軍の試合でのヒットにつながったのかもしれない。
170：名無しトリターニさん：2007/04/04(水) 22:04:39 ID:KpT3Sh/E: 【鳥谷日記】母校・聖望学園の夏が終わった…

　その一報を聞くと寂しそうな表情を浮かべた。鳥谷の母校・聖望学園の夏が終わった。埼玉県大会準決勝。４－７で浦和学院に敗れ去った。
　「負けたらしいですね。相手も強かったみたいだし、よく頑張ったと思います」

　準決勝まで頑張った後輩たちを称えるように鳥谷は声を張り上げた。そして、ふと今年と同じくらい暑かった５年前の夏を思い返す。

　「高３の夏か。懐かしいなあ。負けたときはみんな泣いていましたね。ボクは泣かなかった」

　９９年、遊撃手兼リリーフエースとしてチームを初の甲子園へと導いた。しかし初戦敗北。日田林工（大分）相手に鳥谷の３打数２安打２打点の活躍もむなしく敗れた。短い夏だったが涙は流していない。

　「理由？　その後の人生の方が長いから」。冷めているのか現実的なのか。しかし、それも鳥谷の魅力である。
171：名無しトリターニさん：2007/04/04(水) 22:05:18 ID:KpT3Sh/E: 【鳥谷日記】ガングロにイメチェン？

　シティーボーイから、ガングロにイメチェン？　すでにお気づきのファンの方も多いかも知れないが、鳥谷の顔が、ちょっぴり日焼けしている。スマートな表情から、どこか精悍な顔立ちに変貌していた。
　原因は、昼間に二軍戦に出場しているため。炎天下の試合で、どちらかといえば色白のマスクがこんがりと…。「日焼けしましたよ。似合わない？　そうですかね」とひりひりする肌をさすりながら苦笑い。

　それでも、新たなイメージ戦略として秘策を考えていた。「ヒサロに行って焼こうかな」と、笑いながらビックリ発言。球界でもホワイトソックス・高津やヤクルト・古田ら休日にリフレッシュを兼ねてヒサロ（日焼けサロン）に出かける選手も多い。もちろん、まだ冗談の域を出ない話だが、背番号１の夏男への変身ぶりも要注意デス。
172：名無しトリターニさん：2007/04/04(水) 22:05:53 ID:KpT3Sh/E: 【鳥谷日記】黄金ルーキーの気象予報士ぶりもご注目あれ！

　猛虎イチの天気マニアになる？　東方から、台風１０号が変則的な動きを見せながら、ゆっくりと近畿地方に接近している。ロッカールームから出てきた鳥谷が、開口一番切り出したのが、台風情報だった。
　「台風が近づいていますね。いつくるんですか。なんか、いつもと違う動きなんですよね。週末は雨の可能性もありますね」

　鳥谷が天気情報を気にするのはまれだ。それもそのはず、前日の中日戦の延長十一回、左翼線付近の飛球を目測を誤って、記録ではみえない“エラー”を犯したばかり。キーワードは風だ。チームには１日３回以上も天気予想をチェックする“本格派”もいるが、鳥谷の気合も負けてない。

　「そっか。巨人戦が雨になるのか」と、天気情報をいつまでも繰り返した。これからは、黄金ルーキーの気象予報士ぶりも楽しみだ。
173：名無しトリターニさん：2007/04/04(水) 22:06:57 ID:KpT3Sh/E: 【鳥谷日記】『朝まで生テレビ』を凝視

　寮の自室に戻ると迷わずテレビのスイッチを入れた。入団以来、忙しくてテレビを見ることがない鳥谷だが、この日ばかりは違った。
　「やっぱり、気になりますよ」。眠い目をこすりながら前日３０日の試合後に見た番組。それは『朝まで生テレビ』（ＡＢＣテレビ系）。「激論　日本のプロ野球が滅亡する？」というタイトルに、見ないわけにはいかなかった。

　「球界の未来がどうなるのかはみんなの問題だと思う」（鳥谷）。ヤクルト・古田にライブドアの堀江社長などが出演。球界でも注目度の高かった同番組を黄金ルーキーも釘付けで視聴した。

　もっとも疲れによる睡魔には勝てず。午前２時から５時までの放送だったが、気が付いたら夢の中。「最後まで見るつもりだったけど午前４時でギブアップしました」と苦笑い。選手会から配られた合併反対のミサンガを左手に付けグラウンドに飛び出した。
174：2004年8月：2007/04/04(水) 22:07:58 ID:KpT3Sh/E: http://www.sanspo.com/tigers/tori/tori200408.html

【8/31】間近で見たから間違いないっ！
【8/30】久々の休日に声弾む
【8/29】『レッド』『アニキ』…鳥谷は『アニマル』
【8/28】女子レスリングの浜口京子さんに似ている！
【8/27】ロード勝率５割の立役者
【8/26】子供の時から要領がよかったらしい
【8/25】“とりたに・にっき”？“とりたにっき”？
【8/24】入団当初の目標…初心忘るべからず…ってか
【8/23】これ本にしたら？　きっとベストセラーに！
【8/22】『怪童』中西太氏と緊張の初対面
【8/21】早大の３年先輩の鎌田と火花バチバチ
【8/20】池ノ上スカウトの“珍メッセージ”
【8/19】世代の代表として…頑張らなければ！
【8/18】一日も早くビックになってくれ
【8/17】「早稲田ライン」で話し込み
【8/16】早大の同級生の応援メッセージに苦笑い
【8/15】アテネ五輪？今は自分の野球に全身全霊！
【8/14】アゴひげをジロジロニヤニヤ
【8/13】ファンに手を振り早出特打ち“公開練習”
【8/12】まだまだ関西圏での移動術はマスターせず
【8/11】寝る前に行う“儀式”で疲労回復
【8/10】応援歌を聞きながら打てるのはいつ？
【8/9】自慢のメガネを光らせ颯爽と
【8/8】好調の秘密は「軽いバット」
【8/7】恩師は教え子の活躍が何よりうれしい…
【8/6】Ｖ２の予感があったのは吉兆かも…
【8/5】ボスのささやきが緊張ときほぐした
【8/4】雨天中止でもピリピリムード
【8/2】まだまだ顔は売れていない
【8/1】自打球にヒヤリ、ともしませんでした
175：名無しトリターニさん：2007/04/04(水) 22:09:29 ID:KpT3Sh/E: 【鳥谷日記】自打球にヒヤリ、ともしませんでした

　その瞬間、クールな男が苦悶の表情を浮かべた。１日のウエスタン近鉄戦（鳴尾浜）に『１番・遊撃』で先発出場した鳥谷に、アクシデントが襲った。三回の第２打席、加藤の２球目をスイングした打球が、自らの左足首に直撃した。
　そのまま四回の守備につかず、途中交代（２打数ノーヒット）したため、炎天下のグラウンドに「故障か」と、緊張がはしったが、本人はケロリ。周囲の心配を笑顔で一掃した。

　「全然、大丈夫ですよ。ヒヤリ？　してないし。大丈夫ですよ」。言葉通り、その後は元気に一軍に合流した。

　３日から始まる長期ロードは、アテネ五輪で藤本が戦線離脱するためチャンスが巡ってくる。ルーキーイヤーを左右する正念場の夏。プレーの基本となる体の頑丈さに、心配は無用のようだ。
176：名無しトリターニさん：2007/04/04(水) 22:10:04 ID:KpT3Sh/E: 【鳥谷日記】まだまだ顔は売れていない

　名前は知られている鳥谷だが、まだまだ顔は売れていない。この日は広島への移動日。合宿所・虎風荘から新大阪の駅までタクシーで行くことなどしない。いつものように最寄の駅から在来線を利用して約３０分。新大阪へと向かった。　「別にパニックになったりなんてしないですよ。普通の新人サラリーマンだと思われているのではないですかね」
　新聞を読むサラリーマン。遊園地帰りの親子に混じって座席に座る。私服の時に声を掛けられることなど稀。誰にも邪魔されることなく時にはマンガ雑誌を読みながら、または居眠りをしながら目的地を目指す。

　「ボクなんてそんなものですよ。試合に出ていないわけですから。ユニホームを脱いだら誰も阪神の選手とは気が付かないですよ」

　黄金ルーキー。その響きからは連想しにくいが、これもまた現実だ。
177：名無しトリターニさん：2007/04/04(水) 22:10:38 ID:KpT3Sh/E: 【鳥谷日記】雨天中止でもピリピリムード

　クールな男が思わず声を荒らげた。４日午後から本格的に降り出した雨でスタメン復帰はお流れ。広島市民球場の室内で練習を行っていた鳥谷は、前日以上にピリピリムードだった。
　「もう、ついてこないで！」。注目度の高さから、いつにも増して多くの報道陣が群がった。その状況に、ついイラ立ちをあらわにしてしまった。

　グラウンドでは常にスキをつくらないのが信条。まだ新人という立場もあり、球場内で記者と話すことを極端に嫌がる。しかもいま、ペナントレースの正念場の夏に再びチャンスが巡ってきているのだ。

　黄金ルーキーと騒がれた２３歳は、悲壮な決意を秘めて戦いに挑もうとしている。練習終了後も多くを語ろうとしなかった鳥谷は逆襲劇へ、静かに燃えていた。
178：名無しトリターニさん：2007/04/04(水) 22:11:21 ID:KpT3Sh/E: 【鳥谷日記】ボスのささやきが緊張ときほぐした

　ボスのささやきが、先制タイムリーを生んだ？　久しぶりに巡ってきたスタメンの座。数日前からピリピリムードを漂わせていたが、岡田監督の一声が緊張をときほぐした。
　試合前のフリー打撃中だった。眉間にしわを寄せていた鳥谷に岡田監督が声をかけた。わずか一言二言の会話だったが、鳥谷に笑顔が戻っていた。

　「監督との会話？　いや、野球の話じゃないですよ」

　野球以外の会話だったとは、驚きだった。岡田監督が、わざと緊張を和らげるために野球とは違う話題を振った。これまで「なかなか監督と話をする機会はないですね」と、鳥谷にとって雲の上の存在だった指揮官。そんな岡田監督のちょっとした優しさが、二回の先制の右翼線適時二塁打につながったのかもしれない。
179：名無しトリターニさん：2007/04/04(水) 22:11:58 ID:KpT3Sh/E: 【鳥谷日記】Ｖ２の予感があったのは吉兆かも…

　早朝の新幹線で広島から東京に移動した。移動中の過ごし方は、「乗った瞬間から、降りる直前まで爆睡すること」と宣言するように睡眠だが、約４時間の車内で、ふと脳裏をよぎったことがあった。１８年ぶりのリーグ優勝を決めた昨年９月１５日の自分のことだ。
　「去年の阪神の優勝のとき、自分が何をしていたのか思い出したりしますよ」

　去年の歓喜の瞬間は、リーグ戦の真っただ中だった。早大史上初のリーグ戦４連覇に向けて、野球漬けの毎日。それが４連覇＆２度目の首位打者獲得につながった。

　「そっか～。リーグ戦中でしたね」とポツリ。アテネ五輪日本代表の藤本に代わり、先発出場が続いている。ペナントレースの正念場だが、鳥谷の頭に、Ｖ２の予感があったのは吉兆かもしれない。
180：名無しトリターニさん：2007/04/04(水) 22:12:35 ID:KpT3Sh/E: 【鳥谷日記】恩師は教え子の活躍が何よりうれしい…

　恩師から熱烈エールが届いた。なかなか忙しくて東京・東伏見のグラウンドに足を運ぶことができない鳥谷に代わり、早大出身のボクが午前中に野村徹・野球監督の元に近況報告に行ってきた。「鳥谷はどうなんや」と恩師も、まな弟子の様子が気になるようで、いきなり逆取材。「昨日も２本打ったし、これからやろ」とスタメン復帰後、結果を出している鳥谷の姿に笑顔を見せた。
　プロ入り前から関西の風土に慣れるか心配していた。だが、テレビで見たシーンが目に焼き付いていた。

　「鳥谷の性格からして、試合に出れないとベンチで沈んでいるかと思っていた。でも、この前テレビで見たら、ベンチで両手を挙げて喜んでいた。関東の子だけど、環境面も乗り越えてきたのかな」

　教え子の活躍が何よりうれしいという名将。結果には出ていない部分の成長を喜んでいた。
181：名無しトリターニさん：2007/04/04(水) 22:13:40 ID:KpT3Sh/E: 【鳥谷日記】好調の秘密は「軽いバット」

　ヒット量産は秘密兵器のおかげ？　前日（７日）の四回に右前打を放ち、３試合連続ヒットをマークした。アテネ五輪の日本代表の藤本に代わり、５日の広島戦からスタメン出場。岡田監督の期待に見事にこたえ、長期ロードの連勝発進に貢献した。その好調の秘密の一つにバットの軽量化が隠されていた。
　長期ロードにあわせて、バットの重さを９１０グラムから２０グラム軽い８９０グラムのタイプに変更した。長さは３３・５インチ（８５・０９センチ）のままだが、疲れが出てくる夏場に合わせたアテネ五輪期間限定の“勝負バット”だ。

　「試合でもう使ってますよ。いい感じです」

　試合前のフリー打撃では、これまで引っ張り気味だった打撃内容を修正し、広角に打ち分けた。軽量バットに勝負をかけた逆襲の夏。まずは好スタートを切った。
182：名無しトリターニさん：2007/04/04(水) 22:14:16 ID:KpT3Sh/E: 【鳥谷日記】自慢のメガネを光らせ颯爽と

　長距離移動をする時はメガネと決めている。この日は東京から空路、札幌入り。知的に見える銀縁のメガネ姿がすっかり馴染んだ。
　「コンタクトレンズを付けたまま飛行機の中で寝てしまったら目に悪いですからね。気分転換でもあります」

　鳥谷の視力は両眼を合わせて０．７。視力矯正のためプロ入り後、使用するようになったコンタクトレンズ。しかし目を労わり、試合のない日は極力、メガネで過ごしている。だからこそ強いこだわりをもつ。自慢の一品のお値段はというと…。

　「これ１０万円弱もするんですよ。プロ入り直後に奮発して買いました。軽いし装着感もいいし愛用しています」。キラリと自慢のメガネを光らせ、颯爽と北の大地に降り立った鳥谷。守備で精彩に欠いた前日８日の巨人戦（東京Ｄ）から気持ちを切り替え北海道での活躍を誓っていた。
183：名無しトリターニさん：2007/04/04(水) 22:59:30 ID:KpT3Sh/E: 【鳥谷日記】応援歌を聞きながら打てるのはいつ？

　外野席の応援団からトランペットの音とともに聞こえてくる応援歌。これはファンだけではなく選手にもおなじみ。自分の曲を口ずさんだり、携帯電話の着メロにしていたりするが鳥谷はどうもピンときていない。
　「自分にも応援歌があるのは知っています。オリックスにいる塩谷さんが阪神にいた時の応援歌が今のボクの曲なんですよね。でも、一度も聞いたことがないなあ」

　別に鳥谷の時だけ流れないわけではなく、集中しているから聞こえていないだけ。打席に立つルーキーはピッチャーのことを考えるだけで精いっぱいなのだ。

　「甲子園でも応援歌はまったく耳に入ってきません。歌を聞きながら打つぐらいの余裕が早く欲しいですよ」　

　自分の応援歌が打席で認識できる時。黄金ルーキーは誰もが認める真のプロ選手に成長しているに違いない。
184：名無しトリターニさん：2007/04/04(水) 23:00:05 ID:KpT3Sh/E: 【鳥谷日記】寝る前に行う“儀式”で疲労回復

　寝る前に鳥谷が必ず、行う“儀式”がある。お風呂上がりにまず念入りにストレッチ。そして寝る直前にアミノ酸入りのスポーツドリンクをペットボトル１本分飲む。
　「アミノバイタルを飲んでから寝ると朝、快適に起きれるんですよ。一日の疲労が取れる。鳥谷流疲労回復法ですね」

　一日中、精力的に練習している鳥谷。日ごろから、まったく疲れがないように見えるのはそれが理由なのか？　さっそく専門家に聞いてみた。

　「寝る前に飲むと寝ている間にアミノ酸が成長ホルモンを分泌させる働きをします。結果、筋肉疲労は軽減する。次の日の目覚めがよくなると言われてますね」とアミノ酸飲料を多数発売している味の素関係者。

　さすがは、打撃フォームの動体解析を大学の卒論にしたほどの理論派。理にかなった体調管理をしている。
185：名無しトリターニさん：2007/04/04(水) 23:00:41 ID:KpT3Sh/E: 【鳥谷日記】まだまだ関西圏での移動術はマスターせず

　札幌から空路、帰阪した。伊丹空港からタクシーに乗り込んで、虎風荘に帰った。この日はスムーズな移動ができた鳥谷だが、まだまだ関西圏での移動術はマスターしていない。
　苦笑いして振りかえるエピソードがある。最近、ＪＲ新大阪駅から虎風荘の最寄駅であるＪＲ甲子園口駅までの道のりに四苦八苦した。

　「新大阪駅から、西明石行きの電車に乗ればいいと思っていたんですけど。全然分からなくて。最後はタクシーで帰りましたよ」

　初の関西暮らし。チーム移動など複数メンバーでの電車の乗り換えに不安はないが、一人での移動となると不慣れ。一度は新大阪駅のホームに立ったが、結局断念。泣く泣くタクシーに飛び乗ったのだ。御堂筋線など地下鉄も未体験だ。

　１３日からは大阪ドームでの広島３連戦。ナビ付きの愛車で球場入りすることができるため、道に迷うことはない。スカッとした一発が、久しぶりに飛び出すかもしれない。
186：名無しトリターニさん：2007/04/04(水) 23:01:14 ID:KpT3Sh/E: 【鳥谷日記】ファンに手を振り早出特打ち“公開練習”

　フリー打撃中に、岡田監督から直接指導を受けた。打撃ケージ横にいた阪神ＯＢの藤田平氏（現野球評論家）とともに、身ぶり手ぶりでの熱心なアドバイス。
　「何もないですよ」。内容は“企業秘密”にした鳥谷だが、岡田監督と藤田氏は、しきりに左ひじの動きを確認するしぐさを繰り返していた。打撃フォームの欠点である左ひじの使い方に修正を加えた格好だ。

　フリー打撃前の早出特打ちでは、球団のファンサービスの一環として、グラウンドまで降りてきた公式ファンクラブ会員の前で“公開練習”。『トリタニ』コールの大合唱に手を振り、笑顔を見せた。グラウンド内外で暗い話題が多い中、背番号１がプレーで猛虎と球界を盛り上げる。
187：名無しトリターニさん：2007/04/04(水) 23:01:46 ID:KpT3Sh/E: 【鳥谷日記】アゴひげをジロジロニヤニヤ

　黄金ルーキーのちょっとした秘密を知ってしまった。練習前に鳥谷がアゴひげを生やす私を凝視。ジロジロした後はニヤニヤしながらグラウンドに飛び出した。いったい、何なんだ？
　「変？　いやあ、そんなことはない。カッコいい？　うーん、ちょっとね。ていうか、羨ましい」

　私の質問に対して、なんとも意味不明な返答。しかし、話を聞くうちに少しずつ事実が明るみになってきた。

　「ひげは生やさないというか生えないんです。そんな体質なんです」

　成人男性のほとんどが毎朝、手入れをしているひげ。鳥谷にとっては、ちょっと羨ましいことのようだ。実際に「１週間に一度、剃るか剃らないか。剃らなくても目立たないと思う」と言う。

　「ワイルドな男もいいすよね」。大沢たかお似のイケメンルーキーに出来なくて私が出来る事。ちょっと優越感に浸った一日でした。
188：名無しトリターニさん：2007/04/04(水) 23:02:25 ID:KpT3Sh/E: 【鳥谷日記】アテネ五輪？今は自分の野球に全身全霊！

　ベタな質問と言われようが、やはり聞いてしまった。小学校時代には柔道で活躍していた鳥谷。ということは、前夜（１４日）の五輪柔道のＷ金メダル、見たでしょ？
　「見てないです。知らなかったですし」

　甘かった…。さすが、ドラマをはじめテレビとは、ほとんど縁のない男。「水泳はちょっと見ましたけどね。きょうの決勝？　見ないと思いますよ」と素っ気ない。じゃあ何か注目の競技は？　これだけは見たい競技とかは？（しつこい…）

　「やっぱり、野球です。でも結果だけでもいいです」。

　う～ん…。しかし、興味がないというわけではない。理由は放送時間にあった。「眠いんです。見るより眠った方がいいんで」。早出特打に、スタメン出場という日々。肉体的にも精神的にも疲労は相当だ。今はとにかく、自分の野球に全身全霊を注いでいる。
189：名無しトリターニさん：2007/04/04(水) 23:03:03 ID:KpT3Sh/E: 【鳥谷日記】早大の同級生の応援メッセージに苦笑い

　アテネ五輪期間中、藤本不在の穴をしっかりと埋めている鳥谷に、応援メッセージが届いた。早大の同級生で、社会人野球のＪＲ東日本の清水大輔投手（２３）だ。
　「鳥谷は頑張ってますね。忙しいだろうと思って、なかなか連絡してないんですよね。あいつに、頑張れって伝えといてください」

　将来のプロ入りを目指して奮闘中の清水。早大の左腕エースとして、鳥谷とともにリーグ戦４連覇の立役者となった。身近だった鳥谷のプロでの活躍が、自分の実力を知る参考資料にもなっている。

　「あいつに頑張れっていわれなくても、分かってますよ」と、応援メッセージに苦笑いしてこたえた鳥谷。午前中の練習終了後、新幹線で名古屋に移動した。ここまでチーム同様、６打数１安打２四死球と相性のよくない鬼門のナゴヤドーム。同級生のメッセージを胸に竜倒の起爆剤になる。
190：名無しトリターニさん：2007/04/04(水) 23:03:47 ID:KpT3Sh/E: 【鳥谷日記】「早稲田ライン」で話し込み

　大先輩の激励に、背筋がピシッと伸びた気がした。この日の試合前、打撃練習の順番を待つ鳥谷のところに、野球評論家の谷沢健一さん（５６）がやって来た。２人の関係といえば「早稲田つながり」。同大ＯＢで唯一２０００本安打をマークしているのが谷沢さんだ。
　「いろいろ話をしてもらいました」

　途中からは金森コーチも加わり、「早稲田ライン」で話し込んだ。ヒソヒソ話の議題はやはり、苦手の内角球のさばき方についてのようだ。

　「将来的には彼も２０００本を狙える可能性はあると思う。ただし、内角を打つときの左手の使い方が…。そこは徹底して攻められると思う」

　入団時に聞いた谷沢さんの“予言”を思い出した。今の状況とビンゴ？といえるが、素質は折り紙付き。巻き返しに期待したい。
191：名無しトリターニさん：2007/04/04(水) 23:04:33 ID:KpT3Sh/E: 【鳥谷日記】一日も早くビックになってくれ

　黄金ルーキーの優しさを肌で感じた一日となった。試合前練習のこと。鳥谷が私に握手を求めてきた。
　「ヘイ、ハッピーバースデー。お誕生日、おめでとうございます」

　とても個人的な事だが８月１８日は私の誕生日。鳥谷はそれを覚えていてくれたのだ。

　「覚えていた？　だってずっとアピールしていたじゃないですか」とニッコリ。こちらは鳥谷の誕生日だった６月２６日にお祝いの言葉一つかけていないだけに恐縮。しかし、その辺の律儀さはこの男の魅力の一つ。うれしさがこみ上げてきた。

　「プレゼントは今すぐはナシね。ロードが終わるまでにビックなものを考えておきますよ」

　自分の事を考えるだけで精一杯のはずの若者が見せた心配り。鳥谷よ、ビックなプレゼントはいらない。その代わりに一日も早くビックになってくれ。そう切に願った誕生日となった。
192：名無しトリターニさん：2007/04/04(水) 23:05:13 ID:KpT3Sh/E: 【鳥谷日記】世代の代表として…頑張らなければ！

　深夜のラーメン店。ここでアルバイトをしているある若者はお客さんからオーダーを取りながら、ふと思い出すことがある。きょうの鳥谷はどうだったかなあ？
　岡本浩二さん、２３歳。００年に東邦高校からドラフト３位で阪神に入団。しかし昨年オフ、鳥谷と入れ替わるようにして自由契約となった。同じ年だが面識はないし、対戦経験もない。しかしお互いに９９年、夏の甲子園の注目選手であったという共通項を持つ。

　「２人で野球雑誌の特集を組まれたこともありました」。岡本さんは懐かしそうに暑かった高３の夏を振り返った。今はラーメン店で働きながら医療福祉専門学校に通う毎日。鳥谷のプレーを励みに一生懸命な毎日を送っている。

　「鳥谷くんはボクたちの世代の代表です」。背番号「１」の背中に夢を託す若者たち。その人たちのためにも鳥谷は頑張らなければいけない。
193：名無しトリターニさん：2007/04/04(水) 23:05:45 ID:KpT3Sh/E: 【鳥谷日記】池ノ上スカウトの“珍メッセージ”

　昨年、鳥谷獲得に尽力した池ノ上スカウトが、神宮球場を訪問した。
　「ちょうど１年前だよな。竹田常務と菊地スカウトと早稲田に行ったのは。１年がたつのは、早いよな」。２階席に座りながら、背番号１に視線をおくっていた池ノ上スカウトは懐かしそうにつぶやいた。

　ちょうど真夏だった１年前。大粒の汗を流しながら、早大の東伏見グラウンドのネット裏に通い詰めた。あれから１年がたち、鳥谷は遊撃のポジションを必死に守っている。プロ入り初の神宮スタメンがコールされると、両手をたたいて喜んだ。それほど鳥谷の成長ぶりを気にかけている。

　「打率は、走り幅跳びの世界記録くらいはいってほしいね」

　最後は“珍メッセージ”で締めくくった。走り高跳びの世界記録といえば、キューバのハビエル・ソトマイヨルの２メートル４５。鳥谷の打率は現在、２割１分台をウロウロしている。阪神入りを後押ししてくれた池ノ上スカウトのジョーク交じりのゲキに発奮するのを期待したい。
194：名無しトリターニさん：2007/04/04(水) 23:06:20 ID:KpT3Sh/E: 【鳥谷日記】早大の３年先輩の鎌田と火花バチバチ

　見えないところで、火花が散っていた。前日（２０日）、ヤクルトの先発は早大の３年先輩の鎌田だった。プロ入り後、初めての対決で先輩に成長の跡を感じさせていた。
　「いいバッターになってましたね。慣れてくればあいつは絶対に打ちますよ」

　結果は３打数１安打。六回の第３打席では、外角高めのスライダーを左中間二塁打した。五回の第２打席で中飛に倒れ、三塁ベンチに引き揚げるときにマウンド上の鎌田から、「鳥谷、打つなよ」とクギを刺された。その直後の打席で“先輩討ち”を果たした。

　早大１年時は、４年だった鎌田に手も足も出なかった。「いいイメージができてきました」。先輩との距離がわずかだが縮まったことを体感できた価値ある１本だった。
195：名無しトリターニさん：2007/04/04(水) 23:06:57 ID:KpT3Sh/E: 【鳥谷日記】『怪童』中西太氏と緊張の初対面

　『怪童』と、緊張の初対面を果たした。元阪神監督の中西太氏（野球評論家）が、神宮球場を訪問。グラウンドでの数分間の会話で、ゲキを飛ばされた。
　「中西さんと、初めてお会いしました。しっかりやれよと、声をかけられました」

　中西氏は現役時代、ライナー性の低い弾道が持ち味で、首位打者２回、本塁打王５回、打点王３回など数々の伝説を残してきた強打者だ。鳥谷が目標の一つにしているトリプルスリーを達成した実績もある。それだけに、背番号１にとっては貴重なアドバイスとなったはずだ。

　「昨日はよく打ったなと、声をかけただけ」と中西氏。前日（２１日）のヤクルト戦（神宮）では延長十一回に右越え２号２ランを放つなど、進化を結果で証明している。『怪童』の助言が鳥谷の成長をさらに加速させるはずだ。
196：名無しトリターニさん：2007/04/04(水) 23:07:36 ID:KpT3Sh/E: 【鳥谷日記】これ本にしたら？　きっとベストセラーに！

　このコラムが始まって約７カ月、各方面から反響を頂いている。直接、本人に意見を寄せる人も多い。鳥谷がうれしそうに教えてくれた。
　「実は立川さんの奥さんがこのコーナーのファンらしいんです。毎朝、楽しみにしているみたいですよ」

　６月にトレードでロッテから移籍してきた立川は引越し早々、サンスポを定期購読。すると美樹夫人（２７）がいつしか鳥谷日記にハマってしまったという。

　★立川の証言★　「そうなんだよね。元々、移籍したばかりの時に鳥谷にいろいろとお世話になっていた縁もあって読むようになったみたい。毎朝、楽しみにしている」

　なんとも光栄な事である。最後にそんな愛読者から提案された。「１年分を本にして出してみたら？　きっとベストセラーになるよ」。なかなかスケールの大きな話だが、それはやっぱり鳥谷の活躍次第デス。
197：名無しトリターニさん：2007/04/04(水) 23:08:18 ID:KpT3Sh/E: 【鳥谷日記】入団当初の目標…初心忘るべからず…ってか

　試合前、金本の連続試合フルイニング出場日本新記録の表彰式が行われた。背番号１もベンチ前に整列して拍手を送ったが、入団当初の目標が「金本さんのような、試合に出続ける選手になること」。それをアシストしようと、球団側も“バイブル”取得に乗り出そうとしている。
　今回の記録更新を記念して、よみうりテレビが今月１５日に「激闘！　７０１試合　金本知憲の真実」を放送。金本本人は照れもあってか「ショボかったわ」と感想を述べたが、球団関係者からは、絶賛の声が聞こえている。編成部からは「若い選手たちのために、ぜひ資料として欲しい」との要請もあったという。鳴尾浜の虎風荘に保管して、レンタルされる可能性も出てきた。

　繰り返し見て、入団時の気持ちに立ち返ってみてはいかが？
198：名無しトリターニさん：2007/04/04(水) 23:08:56 ID:KpT3Sh/E: 【鳥谷日記】“とりたに・にっき”？“とりたにっき”？

　黄金ルーキーが前から気になっていたことがあるという。しかもこのコーナーに関すること。鳥谷がちょっと照れながら聞いてきた。
　「前から聞いてみようと思っていたのですが鳥谷日記と書いて“とりたにっき”と読むのですよね。そういうシャレですよね」。ハア？　なにを言っているの鳥谷クン。意味が分からない。

　「つまり“とりたに・にっき”ではなくて“とりたにっき”。“に”を一つ省いたシャレの入ったタイトルなんですよね？」。なるほどね。クールな若者のくせに妙なギャグセンスがあるものだと感心。しかし、正直言わせてもらうとそんな深い意味のあるタイトルではない。普通に“とりたに・にっき”と読む。

　「つまらない！　工夫がないよね」と見下した目でこちらを見る鳥谷。じゃあ、分かった。きょうからそうしよう。というわけで“とりたにっき”をよろしく。
199：名無しトリターニさん：2007/04/04(水) 23:09:28 ID:KpT3Sh/E: 【鳥谷日記】子供の時から要領がよかったらしい

　夏休みも、まもなく終わり。大阪ドームには夏の最後の思い出作りをしようと、子供連れの家族の姿が目立った。そんな光景をうれしそうに見つめていたのが鳥谷だ。
　「みんな楽しい夏休みを過ごせたのかなあ。阪神の試合を見たという日記を書くのかなあ」

　自分の小学生時代を振り返りながらニヤニヤ。試合前のちょっとした一時を過ごしていた。

　「夏休みを楽しく過ごすコツは宿題をサッサとやってしまうこと。オレは７月に終わっていたね。そしたら最後は徹底的に遊べるでしょ。一番楽しかったのはプールで泳ぐことかな」。黄金ルーキーは子供の時から要領がよかったらしい。

　「きょうも頑張らないとね。子供の時の思い出は一生、残るから」。チビっ子の声援を全身で受けながら背番号「１」がグラウンドに飛び出す。子供たちのヒーローでありたい－。それが鳥谷の目標である。
200：名無しトリターニさん：2007/04/04(水) 23:10:03 ID:KpT3Sh/E: 【鳥谷日記】ロード勝率５割の立役者

　初体験の長期ロードが終了した。甲子園での２６日ぶりの試合。練習開始前には、早出特打ちに一番乗りするいつもの鳥谷の姿があった。
　「ヒットが止まらない？　そんなことないですよ。ボールが見えてきたというのはありますけど」。謙遜したが、長期ロードが飛躍のきっかけとなったのは間違いない。

　夏のロードは前日（２６日）の快勝で１０年ぶりに負け越しを阻止した。アテネ五輪に出場した藤本の代役として活躍。チームのこのロード勝率５割の立役者となった。

　「ロード？　そんなことを考える前に、アッという間でしたね。試合に出ていたんで、特に早く感じました」

　ダメ虎時代には“死のロード”と呼ばれたこともある。そんな“負の遺産”とは無縁の鳥谷にとって、ばら色のロードだったかもしれない。
201：名無しトリターニさん：2007/04/04(水) 23:10:35 ID:KpT3Sh/E: 【鳥谷日記】女子レスリングの浜口京子さんに似ている！

　黄金ルーキーが誰に似ているか？　その話題は今、チーム内で密かなブームとなっている。
　「女子レスリングの浜口京子さんだよ。目と鼻がそっくり。よく見てみて」とは赤星。浜口京子？　これまでは、俳優の大沢たかお似とばかり言われていただけに意外な人物の名前が飛び出してビックリ。しかも女性だ。

　「他に誰かいない？　今、探しているんだよ」

　赤星の問いに私も少しばかり考えてみた。

　「安田大サーカスのリーダー？　ハハハ、似ている。そっくりだね」。レッドスター、大ウケ！　お笑い芸人の安田大サーカスで団長の安田裕己さんの顔は微妙に黄金ルーキーに似ているのだ。これに当の本人はというと、「安田大サーカス？　木下大サーカスとは違うの？　知らない」。周囲があまりにも笑うため、ちょっと困惑気味。とにかく黄金ルーキーはすっかりチームに溶け込んでおります。
202：名無しトリターニさん：2007/04/04(水) 23:11:25 ID:KpT3Sh/E: 【鳥谷日記】『レッド』『アニキ』…鳥谷は『アニマル』

　『黄金ルーキー』。このフレーズを使えるのもあと４カ月だけ。さて、来年から鳥谷をどう形容するか？　あれこれと思いを巡らせるボクの元に赤星が近寄ってきた。前日２８日には「鳥谷は女子レスリングの浜口京子に似ている」と発言。当欄で紹介したばかり。きょうは何を言うかと思えば、その“続編”だった。
　「ファンの間で“アニマル鳥谷”と呼ばれているらしいよ」。理由は簡単。鳥谷に顔が似ているという浜口京子のお父さんは元プロレスラーのアニマル浜口だからだ。

　「オレがもらったファンレターにそう書いてあったよ」。なんでも赤星宛のファンレターに、巷で流行っている選手のあだ名が箇条書きにされていたとか。赤星は『レッド』、金本は『アニキ』。鳥谷は『アニマル』だったという。野性味溢れるプレーを期待されているのは言うまでもない。

　鳥谷本人はというと、「好きにして」と呆れ顔だった。
203：名無しトリターニさん：2007/04/04(水) 23:12:00 ID:KpT3Sh/E: 【鳥谷日記】久々の休日に声弾む

　黄金ルーキーにとって久々の完全休養日となった。本来ならば甲子園で練習をする予定だったが台風１６号の影響を考慮して、首脳陣の判断で早めに名古屋に移動。宿舎でゆっくりと過ごした。
　「台風のおかげですよ。久々の休みだなあ。いつ以来か覚えていないぐらい」。若いとはいえ慣れないプロ野球での日々は心身ともに疲れる。久々の休日に声が弾んでいるように聞こえた。

　「たぶん開幕してから完全休養は４日か５日しかないですからね」

　ちなみに最後に休んだのは北海道への移動日となった７月２日。それも練習場所が確保できなかったことが理由だった。それ以外はなんらかの形でバットを振ってきた。

　「仕方がないです。シーズンオフになれば休めるし、極端にいえば引退したら嫌でも休める」

　たくましきプロ根性。今季も残り２９試合。悔いなきルーキーイヤーとして欲しい。
204：名無しトリターニさん：2007/04/04(水) 23:12:31 ID:KpT3Sh/E: 【鳥谷日記】間近で見たから間違いないっ！

　先日、小欄でも取り上げた「果たして鳥谷は誰に似ているのか？」の続報だ。以前から俳優の大沢たかおにウリ二つというのは多方面から言われているが、女子レスリングの浜口京子に似ているという声がここにきて聞かれる。そうだ、実際に本人と会った五輪戦士に聞いてみよう。
　「そう言われれば似ていますね。僕が会ったときは右目が腫れていたので気付かなかったけど、確かに似てます」

　笑いながら話したのはセットアッパーの安藤だ。アテネでの競技終了後、女子レスリングの選手らとお互い、メダルゲットを祝していっしょにビールかけを楽しんだという。（井上康生選手ら他競技の選手も何人かいたそうです）。間近で見たという銅メダリストが言うんだから、間違いないっ！！
206：2004年9月：2007/04/04(水) 23:13:25 ID:KpT3Sh/E: http://www.sanspo.com/tigers/tori/tori200409.html

【9/30】欲しかったパソコンを買いましたよ
【9/29】きのうの借りを返したかった
【9/27】不思議な縁を感じた横浜戦
【9/26】黄金ルーキー初対決で先制パンチ
【9/25】『試合に出続ける』という魂…後輩にエール
【9/24】イガグリ頭の軍団の人気は赤星と引き分けに
【9/23】「関西弁にはなりません」も今は昔？
【9/22】試合前にグラウンドの状態をチェック
【9/21】「虎レンジャー」なんてできませんが…
【9/19】意外な特技！ノック役…“両刀使い”だった
【9/17】自称・マスコミ嫌いがテレビのインタビューに！
【9/16】幻に終わった「今岡超え」のネタ
【9/15】２００３・９・１５は…？
【9/14】１学年下の何とも凄い東大生、今後も注～目！
【9/13】視力回復のレーザー手術は断念
【9/12】爆勝阪神、鳥谷初の猛打賞はこれまた横浜戦
【9/11】国際派だけにアリアスとの会話もお手の物？
【9/10】淡々と受けとめたスト回避
【9/9】プロ根性のぞかせた「深夜ランニング」
【9/8】洗車で愛車ともどもリフレッシュ
【9/7】スト？　どうなるんでしょうかね
【9/6】“弟分”の存在が大きな刺激に
【9/5】中止になってラッキー…そんな発想はない
【9/4】汚れっぱなしの愛車を眺め苦笑い
【9/3】太りやすい体質だからですかね
【9/2】これぞ“レアグッズ”？
【9/1】バット以上にグラブさばきに磨きをかける
207：名無しトリターニさん：2007/04/04(水) 23:14:14 ID:KpT3Sh/E: 【鳥谷日記】バット以上にグラブさばきに磨きをかける

　夏を迎えるまでは１割台だった打率も、五輪期間中の活躍で．２３３（８月終了時点）と上昇カーブを描いた鳥谷。ファンとしては打撃面に注目が集まるところだが、現在熱心に取り組んでいるのが守備練習だ。
　試合前練習では、福原内野守備走塁コーチが手取り足取りテクニックを伝授している。この日は逆シングルキャッチのタイミングについてレクチャーを受けていた。

　「とにかく試行錯誤をくりかえしているところ。今は練習しかないからね。やれるときにしっかりやっておかないと」

　黄金ルーキーをわが子のように指導する福原コーチも、最近は手ごたえを感じ取っているようだ。開幕スタメンで迎えたプロ１年目のシーズンもあと１カ月とわずかで終了。来季の開花に向けて、グラブさばきに磨きをかけている。
208：名無しトリターニさん：2007/04/04(水) 23:16:02 ID:KpT3Sh/E: 【鳥谷日記】これぞ“レアグッズ”？

　ナゴヤドームでの試合前。守備練習のため、鳥谷がグラブの下にはめる手袋を、左手につけていた。
　白地に、甲の部分などがオレンジ色になった、かなり目立つデザイン。おしゃれな色使いで、すっかり鳥谷のプレー姿に定着しているが、改めてよく見ると、オレンジの部分は、甲の骨の形がくっきりと浮いて見えるほど薄く、通気性の良さそうな素材だ。一方の打撃用の黒い手袋は、いかにもガッチリしてそう。

　「そうですね。全然、違いますよ」

　まあ、それぞれ用途が違うからなあ。当たり前の質問をしてしまったついでに、もうひとつ…何か他に違いはないの？　「洗えるんですよ。守備の方は」。なるほど。じゃあ“レア”なグッズとしては、洗えないバッティンググラブの方か！　これで、しつこく聞いてみた甲斐もあった？
209：名無しトリターニさん：2007/04/04(水) 23:16:42 ID:KpT3Sh/E: 【鳥谷日記】太りやすい体質だからですかね

　サンスポ編集局に１通の手紙が届いた。『鳥谷日記』の愛読者、大阪市内在住の野澤綾恵さんから、鳥谷への質問。さっそく、甲子園での指名練習に参加した本人を直撃した。
　Ｑ１　なぜ１年中長そでなんですか

　Ａ１　「いや～、ずっとこのスタイルですからね。なんででしょうね。太りやすい体質だからですかね」

　早大時代も１週間のオフで３キロほど太った経験がある。ちなみに、この日の全体練習終了後も甲子園の外野を約２０分間、ランニングして汗を流したのもその影響かもしれない。

　Ｑ２　井川投手の『Ｋ２９』のように、アンダーシャツの首の部分に、『Ｔ２』とか『Ｔ・Ｔ・Ｔ』とか名前を入れないんですか

　Ａ２　「なんか全部似てますね。今、検討中ということで」

　読者の質問に丁寧に答えてくれた背番号１に感謝。これからも素朴な疑問をどしどし募集します。
210：名無しトリターニさん：2007/04/04(水) 23:17:26 ID:KpT3Sh/E: 【鳥谷日記】汚れっぱなしの愛車を眺め苦笑い

　黄金ルーキーも台風１６号の被害者！？だった。月曜に西日本に上陸し、多大な被害をもたらした台風１６号。鳥谷の場合は今春に購入したばかりの愛車だ。
　「台風のせいで、車が汚れてしまって。木のくずがいっぱいくっついていた。必死にとりましたけど、まだ残っていますよ」

　虎風荘を出発するときに、汚れっぱなしの愛車を眺めながら苦笑い。前日（３日）に名古屋遠征から帰阪したばかりで、洗車をする時間がない。そのため愛車には今でも汚れたままだった。

　「愛車が台無し？　本当に洗車する時間もないですよ」。移動日も練習に参加するなど、休養日がない。今は野球漬けの毎日。台風の痕跡も、鳥谷の野球に打ち込む姿勢の表れかもしれない。
211：名無しトリターニさん：2007/04/04(水) 23:18:10 ID:KpT3Sh/E: 【鳥谷日記】中止になってラッキー…そんな発想はない

　雨天中止が決まると鳥谷は超満員に膨れ上がったスタンドを見渡した。ファンのため息が聞こえる。悲しそうな顔を浮かべる親子連れの姿も目に入った。
　「きょうしか見に来られない人がいると思うと、なんか複雑な気分だった。遠方からわざわざ楽しみにして見に来てくれたファンもいたと思う」

　中止になってラッキー。そんな発想は鳥谷にはない。ファンの気持ちを思いやる。黄金ルーキーはいつの間にかそんな選手に成長した。

　「そこで一瞬、考えた。グラウンドの水溜り目がけて、ヘッドスライディングでも、やろうかって。結局、勇気を振り絞れなかったけど…」

　幻に終わった鳥谷の雨中ヘッドスライディング。実現すればルーキーの粋なファンサービスに大いに沸いただろう。本人もちょっと後悔した表情。ファン思いの鳥谷。いつまでもその気持ちを忘れないで欲しい。
212：名無しトリターニさん：2007/04/04(水) 23:18:44 ID:KpT3Sh/E: 【鳥谷日記】“弟分”の存在が大きな刺激に

　いつもは先輩たちに連れられて練習に向かう鳥谷だが、最近は違う。４日に一軍昇格したばかりの狩野を誘い、ロッカーから飛び出す。
　「一軍に上がってきたばかりでいろいろと、わからないだろうから。オレが面倒を見ないといけないよね」

　元々、１歳年下の狩野を弟のようにかわいがっている。寮の部屋はお互いに３階で向かい側。今回の昇格を誰よりも喜んだ。

　「下で頑張っていたのも知っていた。こうやって認められて一軍に上がってきたのだから頑張ってほしい」

　夜中に部屋を飛び出して室内練習場でバットを振っている狩野の姿を見たことがある。一晩中、部屋で将来について語り合ったこともある。

　「切磋琢磨できたらいいね」鳥谷にとってプロ入り４年目で初めて一軍に昇格した弟分の存在は大きな刺激となっているようだ。
213：名無しトリターニさん：2007/04/04(水) 23:19:20 ID:KpT3Sh/E: 【鳥谷日記】スト？　どうなるんでしょうかね

　いよいよ現実味を帯びてきたストライキ。鳥谷にとっても他人事ではない。プロ１年目で、前代未聞の出来事に遭遇。球界の歴史を揺るがす激震に動揺を隠せない様子だ。
　「スト？　どうなるんでしょうかね」

　新人という立場もあり、ナーバスな問題に多くを語ることはない。もしも、ストが決行されれば、統一契約書で締結されている通り、１試合当たり参稼報酬（年俸）の３００分の１がカットされてしまう。新人の財布を“直撃”するが、「カットですか…」と、ただ困惑するばかりだった。

　ただ、グラウンドに立てば、全力プレーをファンに見せるしかない。この日も室内練習場でフリー打撃、ノックを終えたあとにも、最後まで甲子園の外野付近でダッシュを繰り返した。「いつも通り、自分のやることをやるだけですから」と鳥谷。少しでも不安を打ち消すために、今はプレーに集中する。
214：名無しトリターニさん：2007/04/04(水) 23:19:57 ID:KpT3Sh/E: 【鳥谷日記】洗車で愛車ともどもリフレッシュ

　午前中の虎風荘の駐車場。ハーフパンツにＴシャツ姿の鳥谷が、緑色のホースを片手に愛車の洗車を開始した。その姿はどこにでもいそうな休日のおじさん風。クールなイメージの鳥谷とは程遠いが、そこには笑えない現実があった。
　前日に関西地方を襲った台風１８号の影響で、車のボディーには海から運ばれてきた塩が大量に付着。今春に購入したばかりの黒い車体が白く変わっていた。最近は、無休のため、ゆっくり洗車をする暇がなかったことも重なり、愛車がすっかり輝きを失っていた。

　見かねた記者も手伝って、約２０分の洗車でピカピカに変身した。「塩は早くとらないとやばいでしょ。かなりきれいになりましたね。これでやっと街中を走れますよ」と、ひと仕事終えて笑顔を見せた。

　作業中にファンのサインに応じて、車同様リフレッシュできた様子。臨時オーナー会議で緊張が走った球界とは、無縁の一コマだった。
215：名無しトリターニさん：2007/04/04(水) 23:20:31 ID:KpT3Sh/E: 【鳥谷日記】プロ根性のぞかせた「深夜ランニング」

　前日８日の午後１０時ごろだった。勝利の六甲おろしが鳴り響いたあとの甲子園。辺りは静まり返り、照明灯の光も消えた真っ暗闇の空間で、外野を黙々とランニングする人影があった。その正体は、黒の汗出しシャツをきた鳥谷。約３０分間、“宴の後”の深夜ランニングだった。
　「リフレッシュです。気分転換するために走ることもあるんですよ」

　前日のヤクルト戦では出場機会がなかった。藤本がアテネ五輪からチームに復帰してからは、めっきり出番がなくなり、ベンチで座り続ける日々。ゲーム勘が鈍ることも心配だが、やはり体重増など体調管理に一番気をつかっている。

　「試合に出てないから。体調管理はしっかりやらないと」

　広島・前田が、試合後のグラウンドでランニング、素振りをする姿を見たことはあるが、阪神では珍しい。最近では全体練習後に１人、ランニングをすることも増えた。鳥谷のプロ根性を感じた夜だった。
216：名無しトリターニさん：2007/04/04(水) 23:21:11 ID:KpT3Sh/E: 【鳥谷日記】淡々と受けとめたスト回避

　午後５時すぎ。横浜スタジアムに、１１、１２日のスト回避決定のニュースが場内アナウンスされた。球場にはファンの拍手が沸き起こったが、遊撃でノックを受けていた鳥谷は、淡々と受けとめていた。
　「まだ詳しいことは聞いてないので、特にないですよ」

　プロ１年目で遭遇した球界再編問題。入団前に想像していなかったストライキ決行が目の前にまで迫っていた。最近は記者に日々の再編問題の動きを逆取材をすることが日課になっていた。

　「運命の日ですね。いま、東京で大事なことが決まるかもしれないんですよね」。臨時オーナー会議が行われていた８日も、事態の推移を静かにみつめていた。

　横浜遠征前も「ストは本当にやるんですか。ストになったら、練習とかどうなるんですか」と質問攻めをするほど、球界の行く末を気にしていた。将来の球界を背負う存在はとりあえず、ストの回避を喜んでいた。
217：名無しトリターニさん：2007/04/04(水) 23:23:20 ID:KpT3Sh/E: 【鳥谷日記】国際派だけにアリアスとの会話もお手の物？

　「ヘイ、ジョージ」「オー、トリ」。試合中のベンチ。鳥谷とアリアスが会話をしている姿をよく見かける。実際、読者から「あれはどんな話をしているのですか？」という問い合わせも多い。さっそく聞いてみた。
　「ジョージと話をしている？　オレ、国際派だからね。こっちから会話はできないけど聞いていてニュアンスはわかる」

　自らを国際派と言い切った黄金ルーキー。ところが、まんざらでもなかった。

　「大学２年の時に日本代表に選ばれてから、いろいろな国に行かせてもらった。あれは本当にいい経験になった」。ハワイ、ニューヨーク、ロサンゼルス、ソウル、台湾。毎年、大学日本選抜に選ばれ様々な国を訪れた。今でもいい思い出になっている。

　「代表のユニホームは今でも大事に保管しているよ」。大学時代の経験が今、生きている？
218：名無しトリターニさん：2007/04/04(水) 23:24:26 ID:KpT3Sh/E: 【鳥谷日記】早大の後輩に自らの活躍でエール

　朝一番に新聞をチェックすると、鳥谷は深いため息をついた。前日１１日に東京六大学秋季リーグが開幕。母校・早大は法大に１－３で逆転負けを喫していた。
　「４年生にとってはこれが最後。悔いの残らないように頑張って欲しいよね」。思えば一年前。日本中の注目を集めていた鳥谷は有終の美を飾った。早大初の４連覇を達成。慶大との最終戦最終打席で左中間二塁打を放ち、２度目の首位打者にも輝いた。「最高のフィナーレだった」。あの時に手にした自信が、鳥谷を支えている。

　「いまの４年生には特別な思い入れがあります。苦労をともにした。一緒に笑い一緒に泣いた仲間ですから」

　この日、早大は７－４で法大に逆転勝ち。試合後に朗報を伝え聞くと笑顔を見せた。オレも頑張るからみんなも頑張れ！　これからも試合で結果を出すことで後輩たちへのエールとする。
219：名無しトリターニさん：2007/04/04(水) 23:25:02 ID:KpT3Sh/E: 【鳥谷日記】視力回復のレーザー手術は断念

　弱点克服に試行錯誤？　ケガをしない屈強なボディーが自慢の鳥谷だが、弱点は視力の悪さ。春の健康診断で、右０．３、左０．４、両目視力が０．７という視界不良が発覚していた。開幕前後には、度入りのサングラス使用を検討していたほど。今オフにはレーザー手術を受けることも視野に入れていた。
　「やっぱりレーザー手術はしません。治る確率が１００％じゃないと怖いですから。ピッチャーはいいかもしれないけど、バッターは目が命ですから」

　球界には、レーザー手術で視力を回復した例は数多くある。だが、鳥谷はすでに断念していた。現在は右目だけにコンタクトレンズを装着して、両目視力を１．５に矯正している。しばらく様子を見るつもりだ。

　久しぶりの休日は、虎風荘で静養に努めた。藤本に代わり、遊撃のポジションを奪った。結果が出始めており、今は自然体を貫く。
220：名無しトリターニさん：2007/04/04(水) 23:25:43 ID:KpT3Sh/E: 【鳥谷日記】１学年下の何とも凄い東大生、今後も注～目！

　前日１３日の東京六大学リーグ（神宮）。明大が東大を８－７と逆転で下し、薄氷の２勝１敗で、勝ち点をあげた。この東大の頑張りの立役者は、４年のエース・松家。初戦で完封勝利を飾るなど、プロも注目するＭＡＸ１４６キロ右腕だ。
　「（松家が）故障とかしていて、あまり対戦してないんですよね。打ったとか、打てなかったとか、はっきりとは…。でも、いい投手だったのは覚えていますよ」

　早大時代の鳥谷にとって、１学年下となる同投手。といっても、常勝・早大としては、正直、東大には負けられなかったでしょ？　「いや、どこのチームにも、負けたくなかったです！！」。ごもっとも。意地悪な質問を反省しました…。それに、もしかしたら来年はプロの場で対戦なんてことも。何とも凄い東大生、今後も注目です。
221：名無しトリターニさん：2007/04/04(水) 23:26:20 ID:KpT3Sh/E: 【鳥谷日記】２００３・９・１５は…？

　初めて味わう疎外感だったかも。この日の練習中、話題はもちろん「９・１５」で持ちきり。ちょうど１年前、１８年ぶりのセ・リーグ優勝を決めたまさにその日なのだ。
　歴史的一戦で同点ソロを放った片岡は「まだ手に感触が残っとるよ」としみじみ。「僕は（サヨナラ打の）感触がなかった。当たりが完ぺきだったからかな」とは赤星。そんな話を、フンフンとうなずきながら聞いていたのが鳥谷だった。

　「いやあ、見てなかったんです、テレビ。スイマセン…」。何も謝ることもないと思うのだが、当時、すでに阪神入りの決意は固めていたはずだ。つまりは自分が出ていなければ、興味ありませんと…。

　いい意味で自分中心の世界に生きる、典型的なＢ型人間らしいエピソード。ちなみにその日、何をしていたかは「覚えてないですね」という。参りました。
222：名無しトリターニさん：2007/04/04(水) 23:27:01 ID:KpT3Sh/E: 【鳥谷日記】幻に終わった「今岡超え」のネタ

　試合のない練習日、記者はネタが欲しいのである。休日練習に訪れた鳥谷などは格好のターゲット。規定打席にはほど遠いし、何か分かりやすい目標はないかな…。あった！！　『１年目の今岡超え』ってどうだろう。
　ともに大学球界屈指の強打者として、今岡が逆指名、鳥谷が自由獲得枠で阪神を選んだ。両者の比較で、金の卵の将来像が見えてくるはず。現在８５試合出場で打率．２４０、２本塁打、１４打点。現選手会長の１年目は９８試合、打率．２５０、２本塁打、２０打点。これを「抜きます！」と言ってくれれば記事ができる。

　「えっ…。今の今岡さんを知っているから、ピンとこないですね」

　結局“誘い球”には乗ってこず、あえなく「今岡超え」は幻に。発想はよかったはずだと自分を慰めつつ、ただただ相手が悪かった。
223：名無しトリターニさん：2007/04/04(水) 23:27:36 ID:KpT3Sh/E: 【鳥谷日記】自称・マスコミ嫌いがテレビのインタビューに！

　甲子園での全体練習開始２時間前。ロッカーを飛び出す鳥谷の姿を発見した。
　「早い？いやいや今からテレビのインタビューがあるんですよ。テレビの取材なんて、いつ以来かなあ」

　これまで黄金ルーキーには様々な取材規制が敷かれていた。活躍した試合後のラジオ出演などはあるがシーズンに入ってからテレビにインタビュー形式で出演するのは実はこれが始めて。自称・マスコミ嫌いの鳥谷だが久々の露出にちょっとうれしそうな表情だ。

　「嫌いというかなにを話していいか分からない。気の利いた事が言えない。それでも入団したばっかりの時よりはちょっとは成長したかもね」

　注目のオンエアは今週の日曜日（１９日深夜）。『トラトラ・タイガース』（よみうりテレビ・午前０時５５分）。野球だけでなくトークでも成長した鳥谷に注目したい。
224：名無しトリターニさん：2007/04/04(水) 23:28:10 ID:KpT3Sh/E: 【鳥谷日記】意外な特技！ノック役…“両刀使い”だった

　ストライキの余波で、意外な特技を発見できた。午後から神宮外苑の軟式野球場で行われた自主練習。コーチ陣不在のため、新人の鳥谷がノック役を買って出た。普段は見ることがないノック姿は、左打ちではなく、右打ちだった。
　「ノックくらいは右でも打てますよ。（守備用の）皮手袋を（左手に）つけていたんで。両方で打てますよ」

　右投げ左打ちの鳥谷だが、もともとは左利き。幼いころに左投げから右投げに矯正。はしは左手で持つなど、器用な鳥谷だが、ノックも“両刀使い”だった。

　練習前にはファンへのサイン会に参加した。「サインした人が今度球場に来てくれると言ってくれました。２日間試合をしていなかったので、早く感覚を戻したい」。２０日はヤクルト戦（神宮）が待つ。スト明けの一戦で、技ありの一発が見られるかもしれない。
225：名無しトリターニさん：2007/04/04(水) 23:28:55 ID:KpT3Sh/E: 【鳥谷日記】「虎レンジャー」なんてできませんが…

　「５人そろってゴレンジャー！」。前日２０日、日本ハム・新庄が中心となり、試合前練習で見せたかぶり物のパフォーマンス。スポーツ紙の１面を飾っていたが、阪神でもできないものか？　特に若手はもっとアピールしていいはずだ。２年目までの売り出し戦隊として赤・鳥谷、青・杉山、黄・久保田、桃・桟原、緑・三東の虎レンジャーなんてどう？
　「マスクのやつですか？　僕には雰囲気的にマネできないです」

　クールな２枚目で通している背番号１に丁重に断られてしまった。

　しかし「ファンサービスとしてはすごいと思いますよ」とストあけに明るい話題を提供する姿勢には感心しきり。方向性は違えど、いつか新庄のようなパフォーマーにもなってほしいです。
226：名無しトリターニさん：2007/04/04(水) 23:29:28 ID:KpT3Sh/E: 【鳥谷日記】試合前にグラウンドの状態をチェック

　広島市民球場は、二夜連続で雨模様。試合前にはピタリとやんだが、土が水気を含んで柔らかくなる。試合前、鳥谷の重要なチェックポイントになっている。
　「ここは土が硬いと聞いていたんですけど、自分が守るとき、いつも雨降ってますよね。少し、土が波打っている感じもするんですけど、それほど違和感はないです」

　昨年まで、主戦場は人工芝の神宮球場だった。天然芝への対応力が課題かと思えば…。「人工芝のほうが天気で大きく変わるんですよ。まず打球が速くなりますし、水も跳ねますからね」。

　思い出した。阪神入りを決めた理由の一つが、「土のグラウンドの甲子園でやりたい」だった。投手の特徴をつかむのと同じく、球場ごとの性質を学び、自分の中に蓄積している毎日だ。
227：名無しトリターニさん：2007/04/04(水) 23:30:02 ID:KpT3Sh/E: 【鳥谷日記】「関西弁にはなりません」も今は昔？

　３日連続で雨が降り、ついにこの日は中止が決まった。グラウンドいっぱいに防水シートが敷かれ、一度は外しにかかったが、また大雨で元に戻すという混乱ぶり。ベンチ奥のロッカー室に控えていた鳥谷は、何度も雨模様のチェックに出てきては「これは無理でしょう」とつぶやいた。
　「自分が来るときはいつも広島は雨ですから。でも、ショートはあまり水溜りがないですね」

　試合ができるかどうか気を揉む時間帯でも、なぜかリラックス。関本や藤原と談笑しながら判断を待った。初戦（２１日）の試合前にも強めの雨が降っていたが、喜々として関本とキャッチボールに繰り出していた。

　このまったりした時間こそ、先輩選手とじゃれ合う？　格好のチャンスなのだ。「関西弁にはなりません」と話していたのも今は昔。徐々に染まってきています。
228：名無しトリターニさん：2007/04/04(水) 23:30:46 ID:KpT3Sh/E: 【鳥谷日記】イガグリ頭の軍団の人気は赤星と引き分けに

　微笑ましくも熱い、ファンサービス合戦が行われた。神宮室内での指名練習に、熱視線を送るイガグリ頭の軍団が出現。阪神の次に室内を使う予定だった「新宿シニア」の面々で、やはり人気ｎｏ．１は神宮育ちの鳥谷だ。
　練習中にすれ違うと、「僕たち（鳥谷の出身の）瑞穂シニアと試合したことあります」とアプローチ。背番号１も「それでこれから練習なの？」などと会話のキャッチボールを楽しんでいた。

　しかし、野球少年たちの心はこの直後、赤星に奪われることになる。中学生の間に入り、「君はオレより背が高いなあ。プロになれるぞ」と激励し、帽子にサインのサービスまで。ナインは一様に感激の面持ちだったが、鳥谷も練習後にグラブとバットをプレゼント。人気度は引き分けといったところか。
229：名無しトリターニさん：2007/04/04(水) 23:31:23 ID:KpT3Sh/E: 【鳥谷日記】『試合に出続ける』という魂…後輩にエール

　決死の覚悟で戦う後輩にエールをおくった。東京六大学リーグ戦で、母校・早大が明大に１１－４で快勝。主将の田中浩康内野手は、前節の法大戦で左腕に受けた死球の影響で骨折の疑いのあるなかフル出場。４打数１安打で勝利に貢献した。１年から全９６試合に出場した鳥谷の『試合に出続ける』という魂が、しっかりと後輩に受け継がれている証拠だ。
　「ケガしているなか、やってたんですか。午前中はウエートトレーニングがあって、見にいけなかったけど、勝ってよかったですよ」

　驚いた表情で奮闘ぶりをたたえた。しかも今秋は、二塁から昨年まで鳥谷が守ってきた遊撃にコンバート。自由獲得枠でヤクルト入りが濃厚な田中は、鳥谷もなし得なかった全試合フルイニング出場を続けている。自分の背中を追いかけてくる後輩の活躍がうれしかった。

　「最後に優勝してほしい」。来年、同じプロの世界で切磋琢磨できるのを楽しみにしている。
230：名無しトリターニさん：2007/04/04(水) 23:31:57 ID:KpT3Sh/E: 【鳥谷日記】黄金ルーキー初対決で先制パンチ

　ＴＧの黄金ルーキーが初対決した。巨人の先発は自由獲得枠・内海。初の顔合わせだった。
　三回無死二塁で迎えた第１打席。カウント１－１からの１４１キロ外角直球を左前打、虎の黄金ルーキーが先制パンチを見舞った。

　昨年のドラフトで、鳥谷は巨人か、阪神かで最後まで悩んだ。結局、阪神入団を決断し、一足早く巨人入りを決めていた内海とは、別々の道を歩むことになった。ひょっとすればチームメートになっていたかもしれない。そんな因縁が２人にはある。

　四回二死一、三塁での第２打席で二ゴロに倒れるなど３打数１安打。第１ラウンドは“引き分け”だったが、「変化球がよかった。普通と違うカーブでしたね」と内海の力に脱帽した。

　かつて、長嶋と村山という名勝負が、伝統の一戦を盛り上げた。鳥谷と内海の対決が、将来の名勝負となるためにも、２人の来季の飛躍を期待したい。
231：名無しトリターニさん：2007/04/04(水) 23:32:44 ID:KpT3Sh/E: 【鳥谷日記】不思議な縁を感じた横浜戦

　ルーキーイヤーもあとわずか。鳥谷にとって、不思議な縁を感じたチームがあった。この日から４連戦がスタートした横浜だ。
　「横浜戦はいろいろありましたね。もちろん覚えてますよ」

　そう笑顔で振りかえるほど、横浜とは相性がよかった。４月２８日の初打点＆初タイムリー、５月２７日のプロ初アーチ＆甲子園初お立ち台、７月１９日の初盗塁。最近では９月１２日の初猛打賞など、横浜戦はまさに“初ものづくし”だった。

　だが、プロで初めて屈辱を味わったのも横浜だった。開幕６戦目でのスタメン落ちは横浜戦。そして、約５カ月後、藤本から再び遊撃の座を奪ったのも９月１１日の横浜戦だった。「スタメン落ちの悔しさは忘れない」。横浜戦は自分を一回り大きくしてくれた舞台だったが…。今季最後の同カードは３打席連続三振で始まった。
232：名無しトリターニさん：2007/04/04(水) 23:33:17 ID:KpT3Sh/E: 【鳥谷日記】きのうの借りを返したかった

　どうしてもゲームがしたかった。だから雨天中止が決まっても表情一つ変えなかった。鳥谷が悔しそうに叫んだ。
　「試合がしたかった。きのう（２８日）の借りを返したかった。きょうはそのつもりで挑んでいただけに残念です」

　前日２８日の横浜戦（甲子園）。鳥谷は８番・ショートでいつものようにスタメン出場。しかし３打数ノーヒット。３三振に終わった。

　あまりの不甲斐ない内容にマスコミはこぞって黄金ルーキーを批判した。雑音は容赦なく鳥谷を襲う。見返したい。強い意志のもと、いつもより早く早出特打ちを行うためにバットを握ると、ひたすら新室内練習場でボールを打ち返していた。

　「早くシーズンが終わって欲しいという弱い自分がいるのも事実。でも、つねに最後に結果を出したいと強く言い聞かせている」。残り１０試合。鳥谷は逃げない。
233：名無しトリターニさん：2007/04/04(水) 23:33:55 ID:KpT3Sh/E: 【鳥谷日記】欲しかったパソコンを買いましたよ

　ついに手に入れた。以前から鳥谷が欲しいと思っていたもの。前日２９日、自室に届いた。
　「パソコンを買いましたよ。みんな、持っていますからね。ボクも欲しかったんです」

　２０万円もするデスクトップパソコン。うれしそうに欲しかった一品を自慢してくれた。

　「どう利用しましょうかね。まだ使い方がよく分かっていないんです。パソコンは大学時代に論文を書くために学校のものを使ったぐらい」

　インターネットするもよし。データ集めに利用するもよし。これまではどちらかといえば敬遠気味だったがこれからはパソコンを極めていくつもりだ。

　「まあ、ちょっとした気分転換になればと思っています」

　野球中心の日々を送る黄金ルーキー。ゲームを終えて寮に戻ってパソコンに向かい合う。そんな時間を大切にしたいと鳥谷は考える。
234：2004年10月：2007/04/04(水) 23:34:49 ID:KpT3Sh/E: http://www.sanspo.com/tigers/tori/tori200410.html

【10/31】取材攻勢をかける記者に先制パンチ
【10/30】地獄の振り込み敢行中
【10/29】もっと辛い思いをしている人が…思わず涙が
【10/28】練習を終えて、汗を流す時が至福の瞬間
【10/27】この秋がいい思い出となるか
【10/26】和田コーチとの師弟関係に要注目
【10/25】どうしても克服できない課題…それは！
【10/24】自分の身長よりも、はるかに低い打率…
【10/23】オーナー、球団社長の辞任に驚きの表情
【10/22】よさこいリーグで右でん部に死球を受ける
【10/21】台風でも証明された大物ぶり
【10/20】温水プールで疲れを癒す
【10/18】秋のテーマは『質より量』
【10/17】指揮官の無言のゲキに、身を引き締めていた
【10/16】ひと回り大きくなって安芸に戻ってきた
【10/15】よさこいリーグ合流へ
【10/14】ヤクルト・石井のストレートにびっくり
【10/12】あと１試合で終わるのが寂しい気持ちです
【10/11】思い出の地・神宮で偉大な先輩撃ちに成功
【10/10】目に焼き付けた“神様”の姿
【10/9】グッズ面でも苦戦…来季は頑張ってね！
【10/8】初めて感じた“嫌な季節”
【10/7】筒井と一軍初の自由枠コンビそろい踏み
【10/6】ヤクルト・宮本「プレースタイルが今岡とだぶる」
【10/5】グラウンド上で一番ドキドキ
【10/4】珍しくギャンブルが嫌いな黄金ルーキー
【10/3】大学の同窓生…プロでのそれぞれの道
【10/2】イチローの快挙に「すごいのひとこと」
235：名無しトリターニさん：2007/04/04(水) 23:35:46 ID:KpT3Sh/E: 【鳥谷日記】イチローの快挙に「すごいのひとこと」

　太平洋を越えて飛び込んできたビッグニュースに驚くばかりだった。
　米大リーグ・マリナーズのイチロー外野手が、シーズン最多安打の大リーグ記録を８４年ぶりに更新した。面識はないが、歴史的瞬間までのカウントダウンを欠かさずチェックしていた鳥谷も、イチローのすごさに脱帽していた。

　「すごいのひとこととしか、言いようがないです」。今春には、早大時代の同級生、オリックス・由田から、自主トレ中にイチローと会話したことを自慢された。

　「話をしたことはないですけど、イチローさんは本当にいい人みたいです。由田がそう言ってましたもん」。ひょっとしたら将来、鳥谷とのツーショットも実現するかもしれない。

　プロ１年目もあとわずか。イチローの歴史的快挙がラストスパートの刺激になるはずだ。
236：名無しトリターニさん：2007/04/04(水) 23:36:20 ID:KpT3Sh/E: 【鳥谷日記】大学の同窓生…プロでのそれぞれの道

　将来を期待される２人のルーキーは対照的な英才教育を受けた。早大時代、不動の２、３番コンビでリーグ戦４連覇の立役者となったヤクルト・青木と鳥谷。互いにライバルと認め合うが、チーム方針もあり、同じフィールドに立つことはほとんどなかった。
　鳥谷は１年間、一軍に帯同し続けた。出場機会こそ少なかったが、一流打者のプレーを間近で見ることができた。一方、青木はシーズンの大半を二軍で暮らした。主にセンターを守り、イースタン・リーグで打率・３７２で首位打者のタイトルを獲得したほか、安打（１１２安打）、得点（５５得点）、出塁率（・４３６）と結果を出した。

　「青木はいいバッターですよ。（７月の）フレッシュオールスターで会って以来、話をしていないですね。首位打者はすごいの一言ですよ」

　一軍の空気を吸い続けた鳥谷と、二軍ながら実戦でもまれた青木。全く異なったルーキーイヤーを過ごした同級生が来季、どんな伸び率を示すか。楽しみな結果は１年後に出る。
237：名無しトリターニさん：2007/04/04(水) 23:37:01 ID:KpT3Sh/E: 【鳥谷日記】珍しくギャンブルが嫌いな黄金ルーキー

　世間は競馬の話題で盛り上がる季節。それはプロ野球界も一緒。この日、チーム内では前日３日に行われたＧＩ・スプリンターズＳの話題で盛り上がっていた。
　ベテラン久慈が馬単を当てれば『虎の馬券師』こと赤星も見事、馬単で的中。「イチローさんの背番号にちなんで５番と１番で買ったら本当に当たった。狙い通り」と赤星は鼻高々だ。

　こういう時に残念ながら鳥谷は話題に入っていけない。「競馬もパチンコも麻雀もしない」。黄金ルーキーはプロ野球界では珍しくギャンブルが嫌いなのだ。

　「考えるのが面倒くさいからね」と鳥谷。ＴＶゲームもしないこの若者にとって、リフレッシュする方法はショッピングだけということになる。

　「今はいろいろと忙しい。やることはたくさんある」。今は野球が生活のすべて。余暇の過ごし方をあれこれ考えるのはまだまだ先の話だ。
238：名無しトリターニさん：2007/04/04(水) 23:37:33 ID:KpT3Sh/E: 【鳥谷日記】グラウンド上で一番ドキドキ

　快挙の瞬間まで、グラウンド上で一番ドキドキしていたのは、この男だったかもしれない。前日（４日）の広島戦（広島）で、井川がノーヒットノーランを達成。鳥谷は遊撃のポジションで歴史的瞬間に立ち合った。
　「いやー、ノーヒットノーランなんて初めての経験でしたからね」

　一夜明けても、興奮は冷めていなかった。野球人生初の無安打無得点試合。クールな鳥谷もさすがに試合中は緊張していたようだ。「意識しないわけないですよ。普通の気持ちで（プレー）できてたら、すごいですよ」

　球場全体がざわつくなか、九回に尾形、朝山の強烈な遊ゴロを無事にさばいた。この日、５つの打球を処理。内野では一番多い数だった。井川の大記録の陰の立役者だった。

　ルーキーイヤーで味わった緊張感が、鳥谷をまた一つ大きくさせるきっかけになるかもしれない。
239：名無しトリターニさん：2007/04/04(水) 23:38:13 ID:KpT3Sh/E: 【鳥谷日記】ヤクルト・宮本「プレースタイルが今岡とだぶる」

　「１年間、ずっと見てきたわけじゃないけど、スローイングがいいよね。藤本よりも派手さはないけど送球がいい。プレーにスピード感はあんまりないけど、打つほうも含めてプレースタイルが今岡とだぶるね」
　これが、球界イチのショートストップと呼ばれるヤクルト・宮本慎也内野手の鳥谷の守備に対する印象だ。

　アテネ五輪で二遊間コンビを組んだ藤本とは、一味違った守備のスタイルを持っていると感じていた。開幕前から「鳥谷がどのくらいの選手か楽しみ」と語っていた宮本。今季４失策と安定感を見せた虎の黄金ルーキーの成長を肌で感じていた。

　この日は二人とも遊撃で先発出場。宮本は「１、２年後にもっと成長してくるんじゃないの」とエールをおくった。「一生懸命プレーして、来年につなげたい」と鳥谷。球界ｎｏ．１の遊撃手に本当の意味で実力を認められるほどの成長を果たせば、虎の遊撃のポジションは安泰となるはずだ。
240：名無しトリターニさん：2007/04/04(水) 23:38:44 ID:KpT3Sh/E: 【鳥谷日記】筒井と一軍初の自由枠コンビそろい踏み

　自由枠コンビが、初めて一軍の舞台でそろい踏みだ。７日の横浜戦（横浜）で、筒井（愛知学院大）がプロ初登板初先発を果たした。友のプロデビュー戦を遊撃のポジションで“共有”できたことがうれしかった。
　「おまえは、気持ちが弱いんだよ」

　開幕直後、鳥谷は苦闘する同期に冗談交じりにげきを飛ばしたことがあった。筒井は春季キャンプで制球難を露呈し、開幕二軍スタート。投球フォームを崩し、プロの壁にぶちあたっていた同級生にあえて厳しい言葉をかけたこともあった。

　虎風荘では、部屋に筒井が勝手？に侵入してくることが迷惑だとか。「なんでか分からないけど、自然に鳥谷の部屋にいっちゃうんですよね」と筒井。一方、「用もないのに来るなよ」と鳥谷は苦笑い。休日には２人でショッピングに出かけることも多い。筒井は見事プロ初勝利を挙げ、鳥谷も２安打でアシスト。虎の将来を担う自由枠コンビの仲の良さは不滅のようだ。
241：名無しトリターニさん：2007/04/04(水) 23:39:16 ID:KpT3Sh/E: 【鳥谷日記】初めて感じた“嫌な季節”

　ルーキーにとっては初めて肌で感じる“嫌な季節”の到来である。この日、同じ年の新井亮ら３選手が戦力外通告を受けた。新井は児玉高校。鳥谷は聖望学園。同じ埼玉県の高校出身だけに心を痛めた。「寂しいし、悲しい。というか言葉がない」。最近、笑顔の多かった鳥谷が沈痛な面持ちで話し出した。
　「プロに入ってからは一軍と二軍による時間の違いで同じ寮にいてもあまり話す機会がなかった。でもアイツの気持ちはよくわかる」。志半ばでユニホームを脱がないといけないと、考えるだけでも辛い。

　「声を掛けてあげたいけど、なんて話をしたらいいかも分からない」

　試合は雨天中止。それでも鳥谷は新室内練習場で最後までバットを振った。様々な思いが頭の中を駆け巡った一日。素振りすることでしか、モヤモヤした気持ちを晴らすことは出来なかった。
242：名無しトリターニさん：2007/04/04(水) 23:39:51 ID:KpT3Sh/E: 【鳥谷日記】グッズ面でも苦戦…来季は頑張ってね！

　本業のシーズンで思うような成績が残せなかった鳥谷は、グッズ面でも苦戦したようだ。球場正面のタイガースショップ店員に売り上げの聞いてみると…。
　「開幕当初はチームで１、２位を争う勢いだったんです。でもレギュラーから外れてからほとんど問い合わせはなくなりましたね。最近は少し盛り返してきましたが」

　やはり試合にコンスタントに出ない限りはグッズも売れないという。ちなみに１位は「ずっと出ていたから」という金本。全試合フルイニング出場のアニキは、グッズでも人気も抜群だ。今岡、赤星、矢野らの２番手集団に続くのが鳥谷だという。「新人で個人グッズが作られることだけでも異例のこと」というが、来季は本業だけでなくグッズ面でも“レギュラー獲り”を目指してほしいものです。
243：名無しトリターニさん：2007/04/04(水) 23:40:30 ID:KpT3Sh/E: 【鳥谷日記】目に焼き付けた“神様”の姿

　“代打の神様”のラストプレーをしっかりと目に焼き付けた“代打の神様”のラストプレーをしっかりと。１８年目のベテランとの別れを惜しむようかのように、鳥谷もハッスルプレーした。
　「八木さんの１打席にかける準備はすごい勉強になりました。（代打は）スタメンで出て、ベンチとグラウンドをいったりきたりすることとは違うリズムですからね。僕はこれまで代打をあまり経験したことがなかったですから」

　先発出場を続けていた早大時代とは違い、前半戦は慣れない代打が続いた。そんなとき、ミラールームで黙々とバットを振り、１打席に集中する“神様”の姿を目の当たりにした。４打席で結果を出すスタメンとは違った背番号３の生き様にプロ根性を感じていた。

　そんな八木の引退試合を勝利で飾るべく、二回には右前打を放ち、大量リードをアシスト。八木から鳥谷にも、猛虎魂は継承された。
244：名無しトリターニさん：2007/04/04(水) 23:41:05 ID:KpT3Sh/E: 【鳥谷日記】思い出の地・神宮で偉大な先輩撃ちに成功

　偉大な先輩撃ちに成功した。今季最後の神宮での試合。早大時代の思い出の地で、４年先輩のヤクルト・藤井とプロで初対決した。
　「対戦が楽しみです。これまで当たったことはないですからね」

　試合前から対戦を心待ちにしていた。早大には入れ替わりで入学。藤井は、０１年にセ・リーグ最多勝を受賞するなどリーグを代表する左腕に成長した。そんなプロの舞台で活躍していた先輩が、昨年のリーグ戦で、ロッカールームまで激励にきてくれた。そこで、「プロでの対戦を楽しみにしている」と、声をかけられ、ガッチリ握手をしていた。「あいつはスターだから」と言い続けてきた藤井。１年前の約束が、ようやく実現した。

　一回無死二塁の第１打席で三塁内野安打、二回一死一塁から左前打を放った。四回には３号右越え２ラン。３打数３安打の固め打ちで、初対決は鳥谷に軍配が上がった。
245：名無しトリターニさん：2007/04/04(水) 23:41:43 ID:KpT3Sh/E: 【鳥谷日記】あと１試合で終わるのが寂しい気持ちです

　『鳥谷日記』も、もうすぐシーズン完走です。今回は特別バージョンとして本人が愛読者にメッセージを寄せてくれた。
　『今年は長いようで、あっという間でしたね。あと１試合で終わるのが寂しい気持ちです。印象に残っているプレーをあげるのは難しい。すべてですね。一つ一つのプレーを来年につなげられればいいと思っています。ていうか、つなげないとダメですね。

　シーズンが終わったら、すぐによさこいリーグ（高知）に出場します。どうしても公式戦と違ってモチベーションが落ちてしまう危険があるので、それだけは避けたいです。モチベーションが落ちるということは絶対にしてはいけないことですから。試合後も、しっかりウエートトレーニングだけは欠かさないようにしたい。今年のオフは、１年間試合に出続けられる体力をつけることが一番のテーマです。

　いろんなピッチャーと対戦していくなかで、徐々に調子があがってきました。残り１試合、来年につなげるように一生懸命プレーしたいです！』
246：名無しトリターニさん：2007/04/04(水) 23:42:26 ID:KpT3Sh/E: 【鳥谷日記】ヤクルト・石井のストレートにびっくり

　プロ１年目で、さまざまな投手と対戦してきた。そんななか、鳥谷が最も衝撃を受けたピッチャーの１人が、ヤクルトの豪腕・石井弘寿投手だった。
　「あのまっすぐはビックリしました。五十嵐さんのまっすぐとは、一味違うんですよね」

　目を丸くして振り返ったのが、その左腕から繰り出すストレートだった。今季の対戦成績は２打数無安打。いずれも空振り三振で、バットにかすりもしなかった。同じヤクルトの救援陣の五十嵐亮太投手とは、４打数２安打１本塁打と打ち崩した。２人とも豪腕投手だが、鳥谷にとっては石井のほうが打ちにくかった。

　「いつか打てればいいですね」。オフの課題の一つとして、スイングスピードのアップがある。来季、石井との対決でどんな結果を残すか。鳥谷の成長を見る参考材料となりそうだ。
247：名無しトリターニさん：2007/04/04(水) 23:43:21 ID:KpT3Sh/E: 【鳥谷日記】よさこいリーグ合流へ

　シーズンが終わっても、黄金ルーキーに骨休めの感覚は存在しない。正午過ぎ、スーツにネクタイを締め、移動時しか見せないメガネ姿で愛車のベンツに乗りこんだ。向かった先は伊丹空港。高知で開かれているよさこいリーグに合流するためだ。
　「とにかくケガをしないように。キャンプとシーズンは違うと思うけど、頑張るだけです」

　キャンプインした２月１日からまとまった休みは取っていない。シーズン終了後に許された１４日の休日も「昼過ぎまで」爆睡して終了。よさこいリーグ後も２６日から倉敷・秋季キャンプに移動し、１１月中旬まで汗を流す。とどまることなく動き続ける１年目は「１４０試合出場できる体力をつけるため」に他ならない。飛躍の２年目へ向けて、ひたすらバットを振ってくる。
248：名無しトリターニさん：2007/04/04(水) 23:43:53 ID:KpT3Sh/E: 【鳥谷日記】ひと回り大きくなって安芸に戻ってきた

　春季キャンプ以来の安芸市営球場。プロ１年目を戦い終えた鳥谷は、懐かしそうに安芸の空気を吸っていた。
　「午前中に藤本さんとノックを受けているときに、キャンプで特守をしていたときを思いだしましたよ」。約８カ月前。周囲の注目のなか、安芸で春季キャンプを行った。その後、激動の１年目を終え、ひと回り大きくなって安芸に戻ってきた。

　この日の試合後には地元の野球チームを相手に野球教室に参加。ノック役をつとめた。帰り際には安芸の虎ファンにせがまれて、車のボディーにサインをするという“珍体験”もした。

　「車にサインなんで初めてですよ」と最後は苦笑い。安芸の虎党との交流も忘れなかった。安芸に戻ってきた鳥谷の表情は、緊張の春とは違い、すっかり落ちついたものに変わっていた。
249：名無しトリターニさん：2007/04/04(水) 23:44:45 ID:KpT3Sh/E: 【鳥谷日記】指揮官の無言のゲキに、身を引き締めていた

　ボスの“抜き打ちテスト”に仰天だった。この日のサーパス神戸戦に、休暇中の岡田監督が視察に訪れた。大阪から愛車を飛ばしてのアポなし訪問に、鳥谷は驚きを隠せなかった。
　「監督が来てたんですか！　全然知らなかったです。大阪から車で来たんですか！」

　ネット裏に陣取った指揮官の存在に全く気付いたいなかった。二回二死から、内角直球を引っ張り、右前打。これで公式戦から８試合連続ヒットとなった。結局、４打数１安打２四球と岡田監督に猛アピールとはいかなかったが…。

　試合後は、「話すことはないよ」と素っ気なかったが、「２四球はよかったと思います」と納得の表情を浮かべた。鍛錬の秋は始まったばかり。指揮官の無言のゲキに、改めて身を引き締めていた。
250：名無しトリターニさん：2007/04/04(水) 23:45:25 ID:KpT3Sh/E: 【鳥谷日記】秋のテーマは『質より量』

　２年目の飛躍を誓う鳥谷にメスが入った。試合終了後の春野球場の室内練習場。全体練習が終わったあとに、水谷実雄二軍打撃コーチと約１０分間、話し込む場面が見られた。これまでなかった光景だった。よさこいリーグ、近鉄戦で３打数無安打に終わっており、打撃矯正が行われたと思ったが…。
　「打撃矯正？　いやいや。もっともっと自分の考えでやりなさいと言っただけ、量をこなしなさいということ」と水谷コーチは、“心のメス”をいれたことを強調した。

　鳥谷も「（秋季）キャンプも始まるし、単純に量をやること。バットを振ることが大事」と気持ちを新たにしていた。秋のテーマは、『質より量』ということを再認識していた。
251：名無しトリターニさん：2007/04/04(水) 23:45:57 ID:KpT3Sh/E: 【鳥谷日記】温水プールで疲れを癒す

　よさこいリーグに参加以来、初めてのオフ。「休みは休みなんでしっかりと休みます」と宣言していた鳥谷は台風２３号の影響もあり、高知県内の選手宿舎で静養につとめた。
　選手宿舎には、それなりに余暇を楽しむ施設が備わっている。自室にあるテレビゲームはもちろんだが、お気に入りは温水プールだ。夜間練習後に、先輩の立川と一緒に通っている。「水着は持ってきてないんですけど…。あそこのプール、ちょっと冷たいんですよ」と苦笑いをしたが、練習の疲れを癒すための最適なクールダウンになっている。

　「今度、卓球しましょうよ」と後輩の松下からは、卓球の“挑戦状”もたたきつけられている。野球漬けのよさこいリーグだが、オフも充実している。
252：名無しトリターニさん：2007/04/04(水) 23:46:44 ID:KpT3Sh/E: 【鳥谷日記】台風でも証明された大物ぶり

　列島を縦断し、全国に大被害をもたらした台風２３号。最初に上陸したのはよさこいリーグが行われている高知だった。２０日は休日とはいえ、さぞ高波だったのでは？
　「部屋から少し眺めてましたが、怖さとかはなかったですよ」

　選手宿舎の部屋からは土佐灘を一望できるが、黄金ルーキーにとってはそれほどの驚異ではなかったよう。宿舎の従業員によると「台風の目の中だった」こともあるようだが…。

　でも、これは信じられない。なぜなら神戸の自宅が１時間３０分もの停電に襲われたボクは、ベッドの上で毛布にくるまっているしかなかったから。２１日早朝に空路高知入りしたが、恐怖による前日の寝不足のせいか、頭はフラフラだ。それに比べれば、さすが肝っ玉ルーキー。大物ぶりがあらためて証明された！？
253：名無しトリターニさん：2007/04/04(水) 23:47:26 ID:KpT3Sh/E: 【鳥谷日記】よさこいリーグで右でん部に死球を受ける

　一瞬、ヒヤリとする場面だった。シーズンを終えてからよさこいリーグに参加し、休みなしで練習・試合漬けの鳥谷が、七回一死一塁、右でん部に死球を受けた。塁上では自らの手で患部をもみほぐし、この日もフル出場。大事にはいたらなかった。
　「右のケツです。大丈夫ですよ。たしかに疲れている部分はありますが、自分はそんなことを言える立場じゃないですから。大丈夫です」

　決して、自分から痛いとは言わない性格だ。鳴尾浜での親子ゲームの際も自打球を当て、痛み止めを服用して乗りきった過去がある。この日は患部を見た常川トレーナーが「おしりだからノープロブレムだよ」と強調し、試合後の夜間練習にも参加した。全身には柔かい筋肉、ハートには試合出場への執念を持つ黄金ルーキーは、金本を超える鉄人ぶりも備えているかもしれない。
254：名無しトリターニさん：2007/04/04(水) 23:48:00 ID:KpT3Sh/E: 【鳥谷日記】オーナー、球団社長の辞任に驚きの表情

　よさこいリーグ出場７試合を終えて、夕方の飛行機で伊丹に向かった。野球では疲れ知らずの男だが、昨晩の久万オーナー、野崎球団社長の辞任という衝撃ニュースには「やっぱりびっくりしましたね」と驚きの表情を見せた。オーナーとは、開幕前の神社参拝など球団の行事以外では、会ったことがないものの、やはり戸惑いは隠せなかった様子だ。
　「ユニホーム組はしっかりと野球をやるだけです」。この日の練習前、上田管理部付部長からの話を聞き、大きくうなずいた黄金ルーキー。

　「やるべきことはたくさんありますんで。こなしていくだけです」

　球団史に残るような激震だが、動じて何かが起こるわけでもない。プロとして結果だけを追い求め、背番号「１」は白球を追いかける。
255：名無しトリターニさん：2007/04/04(水) 23:48:38 ID:KpT3Sh/E: 【鳥谷日記】自分の身長よりも、はるかに低い打率…

　甲子園球場で、健康診断と体力測定を行った。終了後は休養につとめた鳥谷だが、プロ１年目を終え、ふと振りかえったとき、思わず苦笑いしてしまうのが、打率の話題だ。前半戦の打率は・１６９だった。プロの壁にぶちあたったとき、打率と自分の身長の“背比べ”をしていたという。
　「前半戦の打率はビックリしました。だって、自分の身長よりも低かったですから。けっこう気にしましたよ」

　鳥谷の身長は１メートル７９。自分の身長よりも、はるかに低い打率をマークすることは、野球人生で初体験だった。前半戦の低打率は、相当ショックだった。

　後半戦は、プロのスピードにも慣れ、結局打率・２５１でフィニッシュした。新人時代に苦しんだ経験が、本当の意味で笑い話にできるためにも、来季の飛躍は欠かせない。
256：名無しトリターニさん：2007/04/04(水) 23:49:11 ID:KpT3Sh/E: 【鳥谷日記】どうしても克服できない課題…それは！

　プロの生活には随分、慣れた鳥谷だが一つだけ克服できないことがある。それは早起き。寝起きの悪さはチームの中でも有名だ。「早起きは三文の徳と言うけど、ボクには駄目。朝はなにも考えることができない」だから、２７日から始まる倉敷での秋季キャンプは大きな試練だ。長い一日は朝７時の散歩から始まる。早起きが日課となる期間を乗り越えないといけない。
　「春のキャンプの時、辛かったのを思い出す。とにかく早く寝ないと耐えられない」。午後１０時には就寝。睡眠時間をたっぷり取る以外には対処法はない。

　「来年、いい結果を出すためには大事な時期だから慎重にやりたい」

　不満の残る一年の反省を込めて臨む秋季キャンプは寝て起きて練習をするだけ。鳥谷の野球に没頭する日々が始まる。
257：名無しトリターニさん：2007/04/04(水) 23:50:07 ID:KpT3Sh/E: 【鳥谷日記】和田コーチとの師弟関係に要注目

　二軍から昇格した和田一軍打撃コーチが「自分の中でいろいろやりたいのもあるけど」と、鳥谷を指導することを心待ちにしている。
　「ガムシャラさが出てきたらプロでも間違いなく通用する。いや、今通用しつつあるかな。懐が深くて（筋肉、関節も）柔らかいものがある。打撃も学生時代のいいときに近づいたのでは」

　若手の打撃指導には定評のある同コーチだが、今季は二軍コーチを務めていただけに、鳥谷の打撃を見る機会は少なかった。しかし、先日のよさこいリーグであらためて潜在能力の高さを認識。「鳥谷がレギュラーと認められるようにもっていきたい」とやる気をみなぎらせた。

　秋季キャンプで結成される新たな師弟関係に要注目だ。
258：名無しトリターニさん：2007/04/04(水) 23:50:42 ID:KpT3Sh/E: 【鳥谷日記】この秋がいい思い出となるか

　３５人の選手が参加して行われるこのキャンプでは赤星ら数名の選手を除き、宿舎では二人部屋となっている。鳥谷は同期入団の庄田と同部屋だ。
　「大学時代から同部屋は多かったし高知で行われたよさこいリーグでもそう。慣れたもの」。広めのツインルームとはいえ長いキャンプを二人部屋で過ごすのを嫌がる選手も多い。その中で意外にケロッとした表情を見せた。

　「結局は一人だろうと何人だろうと一緒。だって朝から練習で最後は夜間練習。部屋に戻ったら寝るだけだから」。２歳年上の庄田に対する気配りは忘れないが、部屋ではベッドに横たわり眠りにつくだけ。そう考えたら部屋に対するこだわりはなくなる。

　「いつの日か、この事をいい思い出として振り返る事が出来たらいいですね」。将来、この秋がいい思い出となるかは自分次第。今は鍛錬の日々に明け暮れるだけだ。
259：名無しトリターニさん：2007/04/04(水) 23:51:20 ID:KpT3Sh/E: 【鳥谷日記】練習を終えて、汗を流す時が至福の瞬間
　長く辛いキャンプ。こんな時はなにか楽しみでもなければやっていられない。鳥谷にとっての至福の瞬間。それは練習を終えて、汗を流す時だ。「部屋に戻って、シャワーを浴びる。その瞬間が最高ですね。一日が終わったという充実感を感じる瞬間です。今、ボクが感じる一番、幸せな時です」

　普段はそんなにお風呂に入るのは好きな方ではないが、キャンプの時だけは別。全身にこびりついている泥を丹念に取り落とし、気持ちをリフレッシュさせている。

　「寮からお気に入りのシャンプーとリンスを持ってきている。あとは石鹸もね」

　同期入団の庄田と２人部屋ということもあり一人で落ち着ける空間はバスルームのみ。わざわざ持ち運んだお風呂セットで一日の疲れを落とす。些細な事だがキャンプ中の鳥谷はそんな時間を大切にしている。
260：名無しトリターニさん：2007/04/04(水) 23:51:57 ID:KpT3Sh/E: 【鳥谷日記】もっと辛い思いをしている人が…思わず涙が
　泣いたのはいつ以来だろう。挫折を経験した今季も泣くことはなかった鳥谷。それでもこの本を読み終えた時、思わず涙がこぼれていた。

　「切ない物語でしたね。人間、人生、いろいろなことを考えさせられました。本を読むなんて久しぶりのことだった」

　本屋に足を運んだ時、一冊の本が目に留まった。タイトルは『たったひとつのたからもの』（加藤浩美著、文藝春秋社）。６年余りで世を去ったダウン症児の日々を描いたノンフィクション作品で、松田聖子主演のドラマにもなった。

　「ボクにとって今年は苦しい年だったけど、もっと辛い思いをしている人がいてそれでも頑張って生きているということを思い知らされた」。しみじみと話した鳥谷。その本は今キャンプのカバンの中に忍ばせている。
261：名無しトリターニさん：2007/04/04(水) 23:52:35 ID:KpT3Sh/E: 【鳥谷日記】地獄の振り込み敢行中
　プロ入り後、初めての秋季キャンプは、まさに地獄の振り込みを敢行中だ。その証拠の一つが、右手にグルグル巻きにしてあったテーピングだ。春季キャンプやシーズン中ではあまり見られなかった姿だった。この日から倉敷キャンプ取材班に合流した記者も、思わずテーピングに目がいった。

　「血がにじんでますよ。僕にとって、このオフの過ごし方が大事ですからね」

　連日の特打ち、夜間練習など寸暇を惜しんでバットを振り込んでいる。実戦重視のシーズン中は、どうしてもバットを振る量が減ってしまう。だが今はそんな心配はいらない。

　今はただ手の皮がはがれるぐらい振り込んで、シーズンまでに強靭（きょうじん）な皮を作り上げる。それもプロの一流打者には必要不可欠な作業だ。“血染めのテーピング”は、そんな鳥谷の２年目への決意の表れだ。
262：名無しトリターニさん：2007/04/04(水) 23:53:20 ID:KpT3Sh/E: 【鳥谷日記】取材攻勢をかける記者に先制パンチ

　５勤１休だった秋季キャンプの第１クールが終了した。キャンプ前から心配の種だった午前７時スタートの朝の散歩も、まずは無難にクリアした。

　「いや、まだダメですね。朝の散歩はやっぱりきついですよ」

　選手宿舎周辺にたちこめた濃い霧のなか、眠い目をこすりながら散歩した。それでも口の方は滑らか。注目を浴び、記者に囲まれ続けた春季キャンプのときよりも表情は穏やかだった。苦笑いしながら、散歩する雰囲気にもどこか余裕を感じさせる。

　１１月１日、今キャンプ初の休日は“爆睡”する予定だ。「第１クールはほんと長かった。明日はゆっくり寝ます。邪魔しないでくださいよ」と、連日、取材攻勢をかける記者に軽く先制パンチを食らわした。しっかりと“予防線”を張った上で、猛練習の疲れを癒すつもりだ。
263：2004年11月：2007/04/05(木) 00:01:09 ID:QXZiFT4k: http://www.sanspo.com/tigers/tori/tori200411.html

【11/15】“鳥”年の０５年は大暴れしますよ！
【11/14】ファンの声援が力になりました
【11/13】今、気になっていることは…
【11/10】時間が短く感じた一日
【11/9】恐怖体験は一度もなし
【11/8】中西さんのメールアドレス聞いてなかった！
【11/7】中日・井端を追い越せ！
【11/6】メジャーの迫力プレーに思わず圧倒
【11/4】フォームチェンジは毎オフの恒例行事
【11/3】夢の『共演』ではなく、『対決』に期待
【11/2】移動？もう慣れてます「爆睡すればすぐですよ」
【11/1】“早大魂”が脳裏によぎった
264：名無しトリターニさん：2007/04/05(木) 00:02:01 ID:QXZiFT4k: 【鳥谷日記】“早大魂”が脳裏によぎった
　神宮から遠く離れた倉敷の地にいても、後輩の悔しさが痛いほど伝わってきた。母校の早大が、宿敵・慶大に２－８で敗れ、３位で終戦。目の前でライバルの胴上げを見せつけられた。卒業を控える４年生にとってはこの上ない屈辱。鳥谷も悔しい思いは同じだった。

　「残念です。４年間頑張った４年生には、お疲れさまと言いたい」

　シーズン中は主将の田中浩康内野手から、何度も電話で相談を受けた。そのたびに「最後まであきらめるな」と励ましてきた。目標達成こそならなかったが、後輩の奮闘がうれしかった。

　恩師の野村監督も勇退する。「本当にお世話になりましたよ」と今でも感謝の気持ちでいっぱい。秋季キャンプ休日だったこの日は、自室で静養につとめた。“早大魂”がふと脳裏によぎった有意義な一日。気持ちも新たに、第２クールに臨む。
265：名無しトリターニさん：2007/04/05(木) 00:03:25 ID:QXZiFT4k: 【鳥谷日記】移動？もう慣れてます「爆睡すればすぐですよ」

　３日の東西対抗（東京ドーム）に出場するため、多忙を極める１日となった。午前１０時から練習に参加し、全体での練習メニュー、フリー打撃、特打をこなして午後２時３０分に終了。関本と２人でタクシーに乗りこみ、他の選手より、ひと足早く選手宿舎へ到着すると、瞬く間にスーツに着替え、再びタクシーに乗りこみ岡山駅へ。新幹線に乗り継いで上京したころにはとっくに太陽は落ちていた。

　「移動？　もう慣れてますよ。やることといったらほとんど寝るだけだし。長時間でも関係ないですよ」

　プロ選手独特のあわただしさも、もう手慣れたものだ。岡山駅から東京駅まではのぞみ利用で約３時間３０分の長旅だが、「爆睡すればすぐですよ」と余裕の表情を浮かべた。東西対抗では「移動のプロ」のバットに注目だ。
266：名無しトリターニさん：2007/04/05(木) 00:04:15 ID:QXZiFT4k: 【鳥谷日記】夢の『共演』ではなく、『対決』に期待
　セ、パの主力選手が顔をそろえた東西対抗。フレッシュオールスターは経験済みも、一軍のこういう舞台は初めての鳥谷だったが、「緊張？　そんなにしないですよ」といつも通りの顔だ。

　試合前のアップから、１歳上の近鉄・大西、同じ年の広島・河内らと談笑すると、さらに足は、自然とダイエー・和田の方へと向いた。

　早大野球部で、１年先輩のエース。夢は日本シリーズで対戦すること。尊敬する存在を前に、いつも以上の？　笑顔で話し込んでいた。

　「（アドバイスなど）特にないですよ。雑談です。同じチームは久しぶり？　そうですねぇ。きょうは和田さんが投げるか、わからないですけど」。結局、和田の登板機会はなく、後ろを守ることは叶わなかったが…。やはりこの二人は、夢の『共演』ではなく、『対決』に期待だ。
267：名無しトリターニさん：2007/04/05(木) 00:05:40 ID:QXZiFT4k: 【鳥谷日記】フォームチェンジは毎オフの恒例行事
　３日は東京Ｄでの東西対抗戦に参加。午後９時過ぎに岡山市内の選手宿舎に戻った。この日から再びキャンプに復帰したが、いきなり特打＆特守のフルコースをやってのけ、それでもケロリとしているのだった。

　中西臨時コーチの指導で、「自分でもだいぶ変わったと思う」という打撃フォーム。周囲では“掛布打法”と騒がれているが、実は鳥谷にとって、フォームチェンジは毎オフの恒例行事なのだ。

　「自分で見て考えたり、フォームは変えてきましたね。これで完成というのはないのかもしれない」。大学時代も下級生時代は右足を大きく振り上げる「振り子打法」だったが、徐々に動きの少ないフォームに変わっていった。来年の開幕時、どんな構えで打席に入るのだろうか。
268：名無しトリターニさん：2007/04/05(木) 00:07:33 ID:QXZiFT4k: 【鳥谷日記】メジャーの迫力プレーに思わず圧倒
　連日、厳しい秋季キャンプの練習をこなす鳥谷が今、一番楽しみにしているのが日米野球のテレビ観戦だ。５日の第１戦は夕食を終えた後、選手宿舎の自室でリラックスしながら、楽しんだという。

　「きのうは見ましたよ。やっぱりあの雰囲気はうらやましいですね」

　『１番・中堅』で２安打を放った先輩・赤星の活躍や、クレメンスらメジャーの迫力プレーに、思わず圧倒された。

　「いつかは出てみたいです」

　最高峰のレベルをブラウン管を通して目の当たりにし、同じフィールドに立つことを熱望した。今後の活躍次第では、次回の０６年の出場は十分可能だ。シーズン中も遠征時には大リーグ中継を見て、午前中の時間を過ごすことが多かった。日本代表の一員となるためにも、今はとにかく汗を流し続ける。
269：名無しトリターニさん：2007/04/05(木) 00:08:10 ID:QXZiFT4k: 【鳥谷日記】中日・井端を追い越せ！
　空が赤く染まった夕暮れのサブグラウンドで拍手が起こった。鳥谷が、平田ヘッドの約１時間のノックを終えたときだった。ボールを必死に追い、ユニホームを真っ黒に汚した背番号１の姿に、倉敷のファンが称賛の嵐。

　「２月に比べたら、スピードも、ボールへの寄りつきもよくなっている。井端なんか、目じゃない。肩、スローイングも比べものにならないよ」と、特守を見守った福原内野守備・走塁コーチは力説した。リーグ優勝の原動力となった中日・井端に追いつくのではなく、追い越せ！　とゲキを飛ばした。

　「今は一歩目のスピードをよくすることを考えて練習しています」と鳥谷。この日も練習を終えたのは最後だった。表情には疲れが見えるが、目はギラギラしている。飛躍の２年目へ、秋から燃えている。
270：名無しトリターニさん：2007/04/05(木) 00:08:45 ID:QXZiFT4k: 【鳥谷日記】中西さんのメールアドレス聞いてなかった！
　メールアドレスの交換をしたい“恋人”がいる。来月に迫ったクリスマスを前に、ふとそんな気分になる季節だが、鳥谷はちょっと違う。メルアドを交換したい相手は、６日まで秋季キャンプの臨時打撃コーチを務めていた中西太氏（７１）だ。

　「中西さんのメールアドレスを聞いていなかった。できれば、聞きたいですね」

　中西氏は、携帯電話のメールの使い手であるのは、球界内では周知の事実。入院生活が続いた昨年は、弟子の岩村（ヤクルト）に携帯電話のメールでアドバイスをおくったというエピソードもある。それを知った鳥谷も、“通信教育”を熱望したのだ。

　秋季キャンプ初日から、マンツーマン指導で打撃改造に取り組んできた。未完成のままだが、ホットラインの開設が、打撃開眼への近道となるかもしれない。
271：名無しトリターニさん：2007/04/05(木) 00:09:27 ID:QXZiFT4k: 【鳥谷日記】恐怖体験は一度もなし

　早朝の散歩。小高い丘の上に立つ選手宿舎周辺には濃い霧がたちこめ、幻想的な雰囲気が漂った。宿舎の裏側にはお墓があるなど、霊感が強い人なら、ちょっと“感じる”人もいてもおかしくない空気だが、鳥谷には無縁のようだった。

　「気味悪い？　全然ですね。幽霊も見たことないし、霊感とかボクには全く関係ないですね」

　震えそうな声の記者を横目にケロリ。これまで、一度も恐怖体験したことがない。球界には松坂（西武）や高井（ヤクルト）など霊感が強い大物選手は多いが、鳥谷には別世界のようだ。

　「幽霊とかそんなことよりも、岡山のおいしい店とか知らないんですか。なかなか、ないんですよね」と鳥谷。倉敷での初めての秋季キャンプは、『霊より食』の悩みのほうが切実のようだった。
272：名無しトリターニさん：2007/04/05(木) 00:10:07 ID:QXZiFT4k: 【鳥谷日記】時間が短く感じた一日

　最近は時間の進み方が、やけに遅く感じられた。シーズン終了後、すぐに高知・よさこいリーグに参加、そのまま倉敷秋季キャンプに突入。その約１カ月が、とてつもなく長く感じていた。

　「シーズンが終わって、よさこいからここまで、本当に時間が長く感じますね。のんびりしていたとかじゃなくて、充実しているのに。“濃い”時間ということですかね。春はあっという間だったのに」

　よさこいリーグは全試合フル出場し、秋季キャンプでも特打、特守とグラウンドを去るのは最後。充実の日々を過ごしている。それなのに長く感じる時間。ちょっとした違和感を覚えたが、それだけ濃密な時間を過ごしている証拠だ。

　「サウナに行って、休みます」。キャンプ最後の休日は午前中に選手宿舎を出発し、帰ってきたのは夕方だった。つかの間の休日。久しぶりに時間が短く感じた一日だった。
273：名無しトリターニさん：2007/04/05(木) 00:10:41 ID:QXZiFT4k: 【鳥谷日記】今、気になっていることは…

　雲一つなかった早朝の散歩では、すっかり冷え込んだ空気に震える季節になった。“天気博士”の岡田監督などプロ野球選手の多くは天気予報は気になるもの。だが、鳥谷は天気のことが全く気にならない珍しいタイプだった。

　「天気予報はそれほど気になりませんよ。だって、僕が天気を気にしたって、天気が変わるわけではないでしょ。野球をやることに変わりはないですから」

　クールな２３歳らしい鋭い視点に、妙に納得させられた。だが、冷めすぎ？の鳥谷が今、気になっているのが一つだけある。

　「鳥谷日記もあと３回かぁ。来年も何度か復活すればいいですね。活躍次第ですかね」

　そう、心の中は今、１５日が最終回となる『鳥谷日記』でいっぱいだった？
274：名無しトリターニさん：2007/04/05(木) 00:11:20 ID:QXZiFT4k: 【鳥谷日記】ファンの声援が力になりました

　倉敷で“鳥谷フィーバー”がわき起こった。サブグラウンドで最後まで特守を行い、メーン球場まで戻るときだった。５０メートルほどの通路が、あっという間に約５００人のファンでふさがってしまった＝写真。

　急きょ、御子柴、竹内両広報にガードされながら、サブグラウンドとメーン球場の通路の脇にあるブルペンに一時避難した。最後はファンにもみくちゃにされながら、ようやくメーン球場にたどり着いた。鳥谷人気は今でも絶大だった。

　「きょうは本当に多かったですね」と苦笑い。だが、「今年は本当にファンの声援が力になりました。ありがたかったです」と感謝の言葉も忘れなかった。球場をあとにしたのは最後だったが、それでも帰りの車に乗り込むまで、登場を待っていた多くのファンが声援をおくった。背番号１が、ファンの応援をパワーに変える。
275：名無しトリターニさん：2007/04/05(木) 00:12:13 ID:QXZiFT4k: 【鳥谷日記】“鳥”年の０５年は大暴れしますよ！
　０５年は『鳥年』や！　阪神・鳥谷敬内野手（２３）が倉敷・秋季キャンプを打ち上げた１５日、本紙の長期連載『鳥谷日記』最終回に特別メッセージを寄せた。黄金ルーキーと騒がれ続けた激動のプロ１年目の真実や、２年目の抱負を激白だ。

（取材・構成＝上野亮治）

◇
　読者のみなさん、１年間『鳥谷日記』をご愛読いただき、ありがとうございました。

　きょうで秋季キャンプは打ち上げです。１年間けがなく乗りきるという目標が達成できました。とにかく、今年は練習をやりましたね。１月に虎風荘に入寮してから一日も気の休まる日はなかったです。本当に濃い１年でした。

　ルーキーイヤーは見ての通り、どん底でした（出場１０１試合、打率・２５１、５９安打、３本塁打、１７打点）。特につらかった時期が２度ありました。藤本さんとの競争と言われた春のキャンプは完全に引きこもり状態になってましたね。部屋に閉じこもって、外に出るのも嫌でした。

　もうひとつはベンチ暮らしが続き、サードの練習をやっていた時期かな。やっぱりショートがやりたかったし“便利屋”にはなりたくなかった。東京ドームの巨人戦（５月１２日）からサードの練習を始めたけど、その日の東京の夜景が学生時代と比べてゆがんで見えました。このまま野球人生が終わるかなとか、誰かに慰めてほしいとか思ったりしました。

　落ちつけた空間は本当になかったのが正直な気持ちです。慣れない関西で、どこに行っても視線が気になりました。唯一くつろげた場所は愛車の中かな。休日に自分でレンタルしたケツメイシとかのＣＤをＭＤに録音して、それを聞きながら車を走らせて神戸のハーバーランドまで行ったりしました。

　前半戦が終わってからは、逆にもう何も考えないようにしようと開き直りました。オールスター休みは（日本ハムの）新庄さんがホームスチールしたことを、聞かされるまで全く知らないほど無心になりました。

　秋季キャンプでは、中西さん（臨時打撃コーチ）との出会いが大きかったです。一番言われたことはバットを強く振ること。分かりやすかったです。バッティングを修正するための引き出しが増えた感じがします。今年は打てないとき、どうすればいいのか分からなくなっていました。

　今は前しか見ていないです。高校、大学のとき、必ず２年目にきっかけをつかんできましたから。聖望（学園高）のときも、１年はひざを痛めて冬を越えてレギュラーをつかみました。早稲田でも、史上最速タイで３冠王をとったのは２年の春のリーグ戦でした。僕の１年目はいつもどん底。いろんな投手と対戦できたし、データもあるので、今年の開幕前の気持ちとは全然違うと思います。２年目の進化に少し期待しています。

　自主トレもどこかに隠れて一人でやるつもり。練習は毎日やって、試合に出続けられる体作りを目指します。数字的には全試合出場、３割達成が目標だけど、まずは試合に出ること。最後は岡田監督の胴上げをしっかりと支えたいです。

　来年は酉年。僕は２度目の年男なんです。１年を振りかえったとき『今年は“鳥”年だったね』といわれるくらい大暴れしますよ！
276：2005年2月：2007/04/05(木) 00:15:18 ID:QXZiFT4k: http://www.sanspo.com/tigers/tori/tori200502.html

【2/27】試合前は特に集中したいんで
【2/26】中西太氏が臨時打撃コーチに“復帰”
【2/25】“安芸名物”１３階までの階段昇り
【2/23】笑顔で大声上げる姿が目立ってきた
【2/22】０５年の入場テーマ曲ひらめいた？
【2/21】プレッシャーはかかっていると思いますよ
【2/19】鳥谷の絶好調モードは注目の的
【2/18】雨で思い出すのは“プロ１号”場外アーチ
【2/17】ロビーの端で即席サイン会
【2/15】沖縄のファンにサインで恩返し
【2/13】正田コーチとは切っても切れない運命
【2/12】やっぱり『トリカエシタカシ』だよ
【2/11】期待されることはうれしいこと
【2/10】完全オフでお買い物を堪能
【2/8】去年に比べたらだいぶ楽ですよ
【2/7】やっぱり外で打った方がいいですね！
【2/5】ケガの怖さを思いなおした一日
【2/2】今年も自己流の休養を
277：名無しトリターニさん：2007/04/05(木) 01:46:28 ID:QXZiFT4k: 【鳥谷日記】今年も自己流の休養を
　苦労の日々を過ごした１年前。思い出したくないような昨年の春季キャンプだが、今年も引き継ぎたいものがある。それは、休日の過ごし方だ。

　「オフは何にも考えないでゆっくりしたい。予定も入れずに、目が覚めるまで眠り続けることです」

　恒例の朝の散歩。早起きが苦手のため、初日とはうってかわってしかめっ面に変身していた鳥谷が、４日の初めてのオフを待ち焦がれた。

　去年も休日前夜は、目覚し時計をセットせずに床につき、翌朝目が覚めるまで眠り続けるスタイルだ。今年も自己流の休養を貫くつもりだ。

　「その日、その日を大切にしたい」と全力宣言してのぞんだ春季キャンプ。チームイチの練習量は、オンとオフの切り替えの徹底というこだわりが支えになっているかもしれない。
278：名無しトリターニさん：2007/04/05(木) 01:46:50 ID:QXZiFT4k: 【鳥谷日記】ケガの怖さを思いなおした一日
　鳥谷のすごさを一番感じた男がいた。３日に『左肋間筋挫傷』でリタイアしたＤ６巡目・赤松（立命大）だ。

　「鳥谷さんは本当にすごい。体が強いし、オーラが違いますよね。ありえないくらい落ち着いていますしね」

　早朝の朝の散歩。痛む脇腹をさすりながら、プロ１年目を大きなケガもなく乗りきった１歳年上の先輩に脱帽していた。練習ではキャッチボールを一緒に行うなど、身近な存在になっていた。自身のケガの影響も重なり、改めて“壊れないボディー”を持つ鳥谷に憧れを抱いていた。

　「けがをするのが一番マイナスですから。けがをしたくないとずっと言い続けてきた」と鳥谷。赤松はこの日、チームを離れ、二軍のいる高知・安芸に送還された。後輩の苦しさを感じながら、ケガの怖さも思いなおした一日だった。
279：名無しトリターニさん：2007/04/05(木) 01:47:23 ID:QXZiFT4k: 【鳥谷日記】やっぱり外で打った方がいいですね！
　この日の沖縄・宜野座方面は、朝から、雨が降ったり、止んだりのぐずついた空模様。今キャンプでは初めて、野手組は石川の室内練習場での練習となった。

　キャンプも第２クール３日目に入り、そろそろ疲れもピークの頃。午後２時前には全体練習が終了し、キャンプインから連日、正田打撃コーチ、福原守備走塁コーチの鬼指令の下、特打＆特守を行っている鳥谷も「気分転換？　まあ、いいリフレッシュになりましたね」と、表情を緩ませたが…。

　「いや～、やっぱり外で打った方が、いいですね！」。快音は、薄暗い室内の中より、晴れやかな沖縄の空へ響かせたい！　やっぱりこれ、野球選手の本能？　練習後は宜野座に向かい、いつも通りウエート・トレで練習終了。沖縄のファンのためにも、きょうこそ快晴に期待です。
280：名無しトリターニさん：2007/04/05(木) 01:47:41 ID:QXZiFT4k: 【鳥谷日記】去年に比べたらだいぶ楽ですよ
　軽快なノックのリズムと共に、白球がダイヤモンドを飛び交う。その中心には遊撃・鳥谷。ほぼ完璧にフィニッシュしたこの日の内野シートノックは、スタンドから見ていて、爽快だった。

　「ノックは選手にとって、１日の中で背筋がピッと伸びる時」と、満足気なノッカー役の福原コーチ。「それにしても鳥谷は上手くなったろ。あいつの体力はすごい。去年も練習についてきたけど、今年はみんなを追い抜いてるんじゃないか。持って生まれたもんだよ」。徹底した下半身強化で、捕球から送球までのスピードと安定感は格段にアップ。そして皆勤の特打＆特守を元気にこなす抜群の体の強さも、技術向上を後押しする。

　「去年もやってたことですから。去年に比べたら、精神面だけじゃなく体力面でもだいぶ楽ですよ」。事も無げに話したが…守備でも魅せる選手へ、着実に近づいている。
281：名無しトリターニさん：2007/04/05(木) 01:48:02 ID:QXZiFT4k: 【鳥谷日記】完全オフでお買い物を堪能
　休養十分だった。キャンプ恒例の朝の散歩。ときおり雨がぱらつく空模様とは対照的に、鳥谷の表情は晴れ晴れとしていた。

　「疲れはないですよ。きのうも十分休めましたからね。（もし）１時間練習するとしたら、４時間ぐらい体を動かさないといけないですから」

　４日のキャンプ休日は正田コーチの勧めで練習に参加したため、前日９日は初めての完全オフとなった。宿舎で休養した後、那覇市内のショッピングモールでお買い物を堪能したという。

　春季キャンプが始まって１０日目。そろそろ宿舎の食事にも飽きてきそうだが「バイキングで、好きなものを食べてます。そんなに飽きることはないですね」。マンネリになりがちなキャンプで、心身ともにリフレッシュできているようだ。
282：名無しトリターニさん：2007/04/05(木) 01:48:21 ID:QXZiFT4k: 【鳥谷日記】期待されることはうれしいこと
　久しぶりの光景に、さすがの鳥谷も一瞬たじろいだ。試合後、マシンを相手にした特打ちを終えた鳥谷が、サブグラウンドに移動するため、宜野座村球場から出てきた瞬間だった。豪快弾をかっ飛ばしたヒーローをいまかいまかと待っていた約２０人の記者が、一斉に鳥谷を取り囲んだ。

　「おおっ、すごい。めちゃくちゃ多い」と、『いつでもどこでも冷静』が身上の２３歳が動揺を隠せなかった。それもそのはず、今年のキャンプは、２年目ということもあり、鳥谷の周辺は静かだった。昨年は朝の散歩から、帰りのバスに乗り込むまで、大勢の報道陣に囲まれていた。目に映った光景が１年前の記憶とたぶって見えたのかもしれない。

　「期待されることは選手にとってはうれしいこと」。今では注目されることに、いい意味での割りきりもできるようになった。鳥谷の精神的な余裕が生まれている大きな要因の一つだ。
283：名無しトリターニさん：2007/04/05(木) 01:49:01 ID:QXZiFT4k: 【鳥谷日記】やっぱり『トリカエシタカシ』だよ
　あの豪快なスイングが目に焼き付いてた。前日（１１日）の日本ハムとの練習試合（宜野座）で、苦手とされた内角高めの直球を右翼席に運んだ。その興奮が一夜明けても冷めなかったのは、担当の池之上スカウトだった。

　「いやー、すごかったね、きのうホームラン。１、２打席目で連続三振して、おいおいと思ったけど。『トリカエシタカシ』だね」

　思わず噴き出しそうになるほどの強烈なオヤジギャグを炸裂。だが、実はこれ、鳥谷の打撃の姿を鋭く言い表したもの。早大時代から、大爆発という活躍は少なかったが、１試合に１本はヒットを記録してきた。必ず１、２打席目の凡打を“取り返し”てきたのだ。

　「やっぱり『トリカエシタカシ』だよ」。阪神入りを導いてくれた恩師は、この日沖縄を離れた。孝行息子の成長がなによりの土産だったにちがいない。
284：名無しトリターニさん：2007/04/05(木) 01:49:23 ID:QXZiFT4k: 【鳥谷日記】正田コーチとは切っても切れない運命
　オフ前の練習を終えた。ほっとした表情を見せた鳥谷だが、すぐにある人の顔が頭の中に浮かんできた。その人物とは正田打撃コーチだ。

　実はここまでのキャンプの休日に、かかせない存在になっているのが正田コーチなのだ。初の休日の４日は、強制的に石川市内にある室内練習場で、初体験となる休日返上練習を命じられた。

　逆に完全オフを通達された９日の休日にも、買い物に出掛けた那覇市内のアウトレットモールで、遠めながら見かけたのだ。「休日なのに…」と、連日特打ちなどマンツーマン指導を受けている打撃の師匠とは、切っても切れない運命を感じつつある。

　そして、１４日のオフは、この日の日本ハムとの練習試合の大敗の影響もあり、半強制的な休日返上練習が待っている。「行くかどうか？　想像に任せます」とけむに巻いた鳥谷だが、もちろん欠席は許されない。グラウンド内外で、鳥谷と正田コーチとの相性は抜群のようだ。
285：名無しトリターニさん：2007/04/05(木) 01:49:46 ID:QXZiFT4k: 【鳥谷日記】沖縄のファンにサインで恩返し
　沖縄・宜野座での一次キャンプも、１６日で打ち上げ。宜野湾球場から恩納村の選手宿舎に戻った鳥谷は、沖縄のファンにちょっとした恩返しをした。荷物出しのため、宿舎玄関前に姿を現した鳥谷が足を止めて、次々にファンにサインをしていった。

　子供のファンから「きょうの活躍おめでとうございます」と声をかけられ、「ありがとう」と笑顔。その直後、疲れのせいか、サインボールを落としてしまったが、自分の着ていた服で汚れを落とすやさしさも見せた。

　実戦３試合で２本塁打を含む１２打数７安打６打点で、沖縄キャンプを締めくくった。昨年とは違い快くサインに応じるシーンも増えた。好結果が精神的な余裕を生む。飛躍の手応えをつかんだ沖縄だった。
286：名無しトリターニさん：2007/04/05(木) 01:50:07 ID:QXZiFT4k: 【鳥谷日記】ロビーの端で即席サイン会
　昼過ぎの伊丹空港。高知への移動のため、選手がカウンターに姿を見せると、一斉にファンが動く光景が繰り返された。と、そこへ過去最高の？波が…。見れば、やはり鳥谷だった。もう、タクシーを降りた横断歩道の所から、もみくちゃに。そのまま、空港ロビーを横切っていった。

　大変やなあ…。横目で見ていると、周囲へ邪魔になることを考えたのか、鳥谷はロビーの端の方で立ち止まり、即席サイン会を始めた。５０人近いファンも、きちんと一列に順番待ちだ。

　「時間がありましたからね。いいかなと」

　感心するこちらに、涼しい顔。これも、２年目にして余裕が出てきた証拠だ。「それにしても、人が多いですね」。そこで、見ていた記者からファンへ注文。せっかく時間を割いてのサービス。一回もらってから、また並び直して何度もサインをせがむのは、どうかなと。
287：名無しトリターニさん：2007/04/05(木) 01:50:29 ID:QXZiFT4k: 【鳥谷日記】雨で思い出すのは“プロ１号”場外アーチ
　安芸で２次キャンプがスタートした。初日から居残り特打メニューを組まれていた鳥谷だが、雨のために、ドーム内で打ち込み＝写真。さらにその後、サブグラウンドで福原コーチとマンツーマンでの守備練習を行った。

　「特打は外でやりたい？　そうですね。やっぱり外の方がいいです」

　泥んこのユニホームで汗をひと拭い。それにしても、大騒ぎだった昨年から早１年。「懐かしい？　そうでもないですよ。よさこいリーグにも出ましたし」。そう笑ったが、雨で思い出すのは、昨年の２月２２日。紅白戦で杉山から放った、雨空を切り裂く“プロ１号”の場外アーチだ。

　「何だかとても、昔のような気がしますね」

　数々の経験をつみ、戻ってきた安芸キャンプ。精神的にも肉体的にも、ひと回り大きくなった姿で、１９日、紅白戦初戦に臨む。
288：名無しトリターニさん：2007/04/05(木) 01:50:49 ID:QXZiFT4k: 【鳥谷日記】鳥谷の絶好調モードは注目の的
　鳥谷の“実戦３号アーチ”が飛び出したこの日の紅白戦。その一報が飛び込んだサブグラウンド横の安芸ドームでも、絶好調男への話題が各所で上がっていた。

　「ケースバッティングで対戦したとき（１８日）、すごくフォームとか変わったなと思いましたね。どんな感じ？　それは秘密。いえませんよ」とは藤川。ケース打撃では中前に弾き返されたが、打席に立つ２年目の鳥谷に今までとは違った迫力を感じていた。

　さらに“課題”といわれる右方向への打球について、去年の新人自主トレの際にスイングを見た石毛は「もともとインコースはうまいバッターじゃないかな」と分析。苦しんだ昨年は試行錯誤を続けたが、体力、精神とも余裕が出てきた今年は、本来の打撃の良さが出てきたと見ている。とにもかくにも、鳥谷の絶好調モードはチーム内外で注目の的となっているようで。
289：名無しトリターニさん：2007/04/05(木) 01:51:07 ID:QXZiFT4k: 【鳥谷日記】プレッシャーはかかっていると思いますよ
　結果を出し続けている今だからこそ、後輩の思いを代弁した。赤星が沖縄・宜野座キャンプから好調を維持している鳥谷の“見えない重圧”を報道陣に説明した。

　「（新聞の）１面で、これだけいいと書かれたら、ファンも期待する。実際に打っていますけど。でも、調子は一回は落ちますから。打てなかったら、いろいろ（まわりから）言われる。鳥谷にもプレッシャーはかかっていると思いますよ」

　連日、鳥谷の実戦での活躍が新聞の１面を飾っている。でも、好調はいつまでも続かないのがプロの世界。赤星も昨季、苦しんだ前半戦を乗り越えて、最終的に２年連続３割を達成した。好不調の波を経験したからこそ、期待を一身に浴びている後輩を気遣った。

　もちろん、鳥谷自身も理解している。「オープン戦で一回調子が落ちるのは分かっていますから。どんどんバットを振っていきたい」。先輩の助言も心に染みた。自慢の練習量で、立ちはだかるであろう壁を乗り越えてみせる。
290：名無しトリターニさん：2007/04/05(木) 01:51:37 ID:QXZiFT4k: 【鳥谷日記】０５年の入場テーマ曲ひらめいた？
　プロ２年目の入場テーマ曲は熟考モード？　キャンプ期間中は、各選手が甲子園で打席に入るときや登板時に流すテーマ曲の希望を球団に提出する時期。昨年は、ＶＯ　ＶＯ　ＴＡＵの『裸～Ｎｕｄｅ～』を選曲したが、今年も「まだ決めてないですよ」と、かなり悩んでいる様子だ。

　そこで記者から提案したのが、巨人・清原が使用していた長渕剛の『とんぼ』。今年から清原が自身で制作したオリジナル曲を新たに選曲するという情報があり、しかも鳥谷の両親は大の長渕ファンとくれば、間違いないと思ったのだが…。

　「とんぼ？　いいですね。でも、やらないと思います」と、清原という偉大な存在もあり、当然ながら、記者の提案は却下。「決めても絶対に教えませんよ」と最後はピシャリ。この日は選手宿舎の自室で静養につとめた。リラックスしながら、０５年の新ネタがひらめいた？
291：名無しトリターニさん：2007/04/05(木) 01:51:55 ID:QXZiFT4k: 【鳥谷日記】笑顔で大声上げる姿が目立ってきた
　グラウンドで感情をストレートに表現できるようになった。紅白戦終了後の特打ち。スイングのたびに「あー、だめだ」と悔しがったり、「これはホームランだろ」と、笑顔で大声を張り上げる姿が目立ってきた。クールなイメージが定着していた昨年とは、完全に違う。

　「感情が表に出てる？　打球がいい悪いとかだけじゃなくて、タイミングが早いとか遅いとかがだいぶ分かってきたからじゃないですか。（打撃コーチの）正田さんからは打席に入る前の準備をしっかりやるように言われました」

　キャンプの成果の一つとして、１球ごとにスイングの善し悪しが判断できるようになってきた。喜怒哀楽が出るのはそのためだと自己分析。手塚オーナーから将来の猛虎を託された２３歳は、精神的にも進化を遂げている。
292：名無しトリターニさん：2007/04/05(木) 01:52:14 ID:QXZiFT4k: 【鳥谷日記】“安芸名物”１３階までの階段昇り
　早朝からの地獄の階段昇りに思わず悲鳴？　キャンプ恒例の朝の散歩。選手宿舎の周辺を一周するコースだが、鳥谷ら若手には別ルートが待っている。

　２５歳以下の選手は、朝食会場のある宿舎の１３階までの階段昇りを義務付けられている。沖縄キャンプではなかった“安芸名物”の特訓だ。

　元々、朝が大の苦手。しかも、この日はかなりのローテンション。足取りも、心なしか重い。階段に続く通用口。「ここから、階段を昇っていかないといけないんですよ」背中はどこが寂びしそうだった。

　「行ってきます…」。グラウンドでの元気とは対照的な、力のない声。こうなったら早く年を取るしかない！？
293：名無しトリターニさん：2007/04/05(木) 01:52:51 ID:QXZiFT4k: 【鳥谷日記】中西太氏が臨時打撃コーチに“復帰”
　恩師との再会がうれしかった。試合前の打撃練習中。グラウンドに聞き慣れた声が響き渡っていた。中西太氏（野球評論家）が、臨時打撃コーチに“復帰”していた。

　「もちろん、会いました。試合前のバッティングのときに、話をしました」

　中西臨時打撃コーチは、沖縄・宜野座キャンプ中の６日、体調不良を訴えて、予定を早めて帰京していた。昨年の倉敷秋季キャンプから“中西道場”に入門していただけに「あいさつができなかった」と無念の表情を見せていた。

　「アドバイス？　特になにかということはなかったです」。わずかの会話だけで、直接指導こそなかったが、なによりも師匠の体調が回復に向っていることがうれしかった。この日は５打数１安打。２７日のオリックスとのＯＰ戦で、恩返しの活躍を狙う。
294：名無しトリターニさん：2007/04/05(木) 01:53:10 ID:QXZiFT4k: 【鳥谷日記】試合前は特に集中したいんで
　試合直前の鳥谷はピリピリだ。この日、オープン戦が行われた高知市営球場は、ロッカールームが狭いため、若手は通路にイスだけ。鳥谷も三塁ベンチに通じる扉の前に陣取った。

　記者もその通路を通るため、取材は自由。公式戦でもめったにない取材エリアだが、鳥谷には少々、居心地の悪い場所だったようだ。

　「試合前だから、勘弁してくださいよ」

　通路を通っていた記者を見つけた鳥谷は、先手を打って、集中力を高めることに専念した。結果が出ていないことが理由ではない。これが鳥谷流の気持ちの高め方だ。「試合前は特に集中したいんで、あまり話しかけてほしくないんですよ」

　昨年から言い続けてきた言葉。話すことで緊張をまぎらわす選手もいるが、鳥谷は違う。見えないプレッシャーと戦っている。そんなひたむきな姿が必ず結果に現れるはずだ。
295：2005年3月：2007/04/05(木) 01:54:48 ID:QXZiFT4k: http://www.sanspo.com/tigers/tori/tori200503.html

【3/29】スタート地点に並ぶのがあまり…
【3/27】丸刈りだった３年目の新井の声に後押し？
【3/26】水、よく飲むなあ…理由？好きなんですよ
【3/25】日本ｖｓイラン戦？今はすべてが野球優先
【3/24】どうも観客が近いような…
【3/23】適当なこと、言わないでくださいよ～
【3/22】丸刈りとスキンヘッドに意外な共通点
【3/19】ベイル？覚えてないですねえ
【3/18】イガグリ頭はお気に入り
【3/17】先輩だけに…丸刈りブーム？に戦々恐々
【3/16】決意の丸刈り…これも記者魂って？
【3/15】ともに丸刈りで勝負の２年目
【3/14】改造しているのは打撃だけじゃない
【3/13】囲む会で３００人からエール
【3/12】同級生との今季初対決は“貫禄勝ち”
【3/11】開幕に向けて真剣モードに入った
【3/10】１年間フルで戦える体はここからが本番
【3/8】応援歌が後押ししてくれることを願いたい
【3/7】あくまで開幕にピークをもっていく
【3/6】一発は“思い出の地”への感謝の気持ち
【3/5】１年間戦い抜くための下準備
【3/4】神戸、そして雪…忘れられないキーワード
【3/2】キャンプ打ち上げ…万感の思いと感謝の心
296：名無しトリターニさん：2007/04/05(木) 01:55:59 ID:QXZiFT4k: 【鳥谷日記】キャンプ打ち上げ…万感の思いと感謝の心
　２年目の春季キャンプを打ち上げた。万感の思いと同時に、もう一つ心のなかに強くあったのが、感謝の心だった。

　沖縄・宜野座の一次キャンプ、高知・安芸での二次キャンプで、連日の特打ちを敢行。グラウンドを最後まで使っていた。その豊富な練習量を陰で支えてくれたスタッフへの感謝の気持ちを忘れなかった。

　「とても、感謝しています。自分一人では練習できませんから」

　打撃投手をはじめ、東ブルペン捕手、正田打撃コーチなどが、投手役をつとめた。さらに球場関係者はもちろん、ボール拾いのアルバイトの学生、グラウンド整備の阪神園芸のスタッフなど、多くの裏方に支えられた。だからこそ、納得のキャンプをおくれた。

　「これから試合でやっていくなかで修正して開幕を迎えたい」。チーム一の練習量で、多くの課題も見つかった。恩返しのためにも、シーズンでの活躍を誓っていた。
297：名無しトリターニさん：2007/04/05(木) 01:56:23 ID:QXZiFT4k: 【鳥谷日記】神戸、そして雪…忘れられないキーワード
　５日のＯＰオリックス戦（スカイマーク）を控え、全休日となったこの日。関東地方は朝から雪に見舞われたというニュースが、目に飛び込んできた。

　神戸、そして雪。鳥谷には、忘れられないキーワードだ。昨年の３月６日、関西初お目見えとなったＯＰオリックス戦（当時ヤフーＢＢスタジアム）。降雪コールドとなった極寒の試合で、鳥谷の打球が右中間席へ突き刺さった。左腕・ムーアを粉砕する、記念すべきＯＰ戦第１号アーチ。「雪の中で試合をしたのは初めてですよ」と、笑顔を見せていたっけ。

　この日は買い物などで静養した鳥谷だが、何の因果か？　神戸での試合を前に、予兆のような大雪のニュース。５日の天気は晴れのようだが、「素晴らしい球場です」と絶賛する天然芝のグラウンドで、再び“春の嵐”を巻き起こす。
298：名無しトリターニさん：2007/04/05(木) 01:56:42 ID:QXZiFT4k: 【鳥谷日記】１年間戦い抜くための下準備
　この日『３番・遊撃』で出場した鳥谷だが、５打数ノーヒット。執拗なまでの内角攻めで、満足なスイングをさせてもらえず、足早に岡山へ向かうバスへ乗り込んだ。

　新打法完成へ、今は試練の日々。しかし、地道な準備は怠っていない。この日の試合前。すべての練習メニューが終わった鳥谷が、駆け足でベンチ裏へ引っ込んだと思ったら、すぐまた、グラウンドへ飛び出してきた。外野へ行くと、ポール間ダッシュを１往復。そして再びベンチ裏へ。こんな光景、ここ数試合ずっと見ているような…。

　「試合が続いて、下半身強化がなかなか出来ないからな。ちゃんと自分でやっておけよとは言っている」と福原コーチ。続木トレーニングコーチも「自主的です」とのこと。１年間戦い抜くための下準備。こんな小さな努力が、シーズンに必ず生きてくるはずだ。
299：名無しトリターニさん：2007/04/05(木) 01:57:08 ID:QXZiFT4k: 【鳥谷日記】一発は“思い出の地”への感謝の気持ち
　岡山・倉敷マスカットスタジアムで行われたこの試合。同球場といえば、阪神の秋季キャンプの地（今秋は安芸）。鳥谷にとっても、昨秋、打撃に守備にとたくさんの汗を流した場所だ。

　「倉敷といえば？　特守を思い出しますね」

　サブグラウンドでの試合前練習を終えるとポツリ。確かに５カ月前、サブで徹底的に福原コーチにノックされていた姿が…。「何もわからなかった春のキャンプとは違って、いろいろ目的を持って出来ました」と成果を語っていたっけ。

　さらに打撃改造に着手したのも、この倉敷での秋季キャンプ。中西臨時打撃コーチとだった。スタートとなった地で放った、オープン戦１号。１万５７２７人の大半が虎党ながら、わずか４安打で大敗を喫したこの試合。左翼への一発は“思い出の地”への、感謝の気持ちだったのかもしれない。
300：名無しトリターニさん：2007/04/05(木) 01:57:30 ID:QXZiFT4k: 【鳥谷日記】あくまで開幕にピークをもっていく
　花粉症も、疲れも無縁だ。ポカポカ陽気の甲子園。本格的な花粉症の季節の到来を予感させたが、鳥谷には全く関係のない話のようだ。

　「花粉症はまったくないですね。もしかして、花粉症なんすか」

　目のかゆみと鼻水で苦しむ記者を横目に爽やかな笑顔を振りまいた。早大の東京・東伏見グラウンドの周りは、大量の花粉が舞う“名所”として知られる。記者も花粉症デビューは早大時代だが、鳥谷は４年間の環境に打ち勝ってきた。よっぽど花粉に嫌われている？

　「疲れ？　全くないですよ。腰？　体は常に万全ですよ」。ＯＰ戦の打撃不振は疲れからという声があるが、本人はケロリ。「調子は必ず落ちますから」とあくまで開幕にピークをもっていく。身も心もスッキリの鳥谷は、笑顔で京都行きのバスに乗り込んでいった。
301：名無しトリターニさん：2007/04/05(木) 01:57:51 ID:QXZiFT4k: 【鳥谷日記】応援歌が後押ししてくれることを願いたい
　昨今、巷を騒がしている阪神の選手別応援歌の「中虎連合会」による著作権違反事件。鳥谷も“被害者”の１人だ。一時はファンからの応援歌を失いそうになったが、「阪神タイガース私設応援団」がリニューアルバージョンを発表。鳥谷のヒッティングマーチは、『♪夢のせて　はばたけよ　鋭いスイング　見せてくれ　さあ　きみがヒーローだ　とりたにたかし　かっとばせー　とーりーたにー♪』に決まった。

　さぞかし本人も喜ぶと思ったが、「昨年は、打席に集中して入ってるんで、よく聞こえませんでした」と素っ気ない。２年目は多少なりとも耳に届くはずでは…。「今年は余裕があるんで、聞こえるかもしれませんね」

　今季はマンモスでこだまする応援歌が、鳥谷の打撃を後押ししてくれることを願いたい。
302：名無しトリターニさん：2007/04/05(木) 01:58:12 ID:QXZiFT4k: 【鳥谷日記】１年間フルで戦える体はここからが本番
　前日９日に的場が右肩を負傷し、長期リタイアが確定。故障の怖さを改めて思い知らされた。「こっちもがっくりだよ。ここまで来て…。体の強さが、レギュラーを張る条件だからね」と、和田打撃コーチ。そこへいくと、鳥谷、赤星らの丈夫さは、目を引く。

　「赤星も入団時には弱さもあった。経験や実績を積むことで、息の抜き方とか、痛みの“ごまかし方”が出来る。そういう気持ちの部分も大きい」。鳥谷はまだ経験はないだけに、１年間フルで戦える体はここからが本番。それでも、『土台』がキッチリあるのは、大きい。

　しかも花粉症の猛威が吹き荒れるこの季節に「全然、大丈夫です」とどこ吹く風の男は、いろんな意味で丈夫。「ハハ、それ（花粉症）は関係ないでしょ」。いや、花粉に負けない体も、立派な強さです。
303：名無しトリターニさん：2007/04/05(木) 01:58:35 ID:QXZiFT4k: 【鳥谷日記】開幕に向けて真剣モードに入った
　同級生対決を前に、開幕モードに突入した。１２日のヤクルト戦で「２番・中堅」が濃厚な早大時代の同級生・青木と今季初対決する。

　「青木？　関係ないですよ」というが、かつてのチームメートには負けられない。そんな気持ちからフリー打撃では、実戦を意識したスイングを心掛けた。

　「きょうは逆方向に強い打球を打つことを意識しました。キャンプでやってきた打ち方でいきたい。あとは試合の打席の中で変わってくる」。春季キャンプ中から弱点の内角を強く意識して、引っ張る打撃が目立った。だが開幕を間近に控え、持ち味である逆方向への打球にも気を配るように変化した。

　これも、開幕に向けて真剣モードに入った証拠。結果が求められる２年目のシーズン開幕が近づいている。
304：名無しトリターニさん：2007/04/05(木) 23:50:37 ID:Sf/KFSxE: 【鳥谷日記】同級生との今季初対決は“貫禄勝ち”
　同級生との今季初対決は“貫禄勝ち”だった。早大のチームメートのヤクルト・青木が『２番・中堅』で先発出場。４打数ノーヒットに終わった友に対し、鳥谷は七回に左前打を放った。

　「きょうは青木とはしゃべってませんね。ヒットはコースに逆らわずに打てた。内容的には悪くない。ミスショットでした」

　会話こそなかったが、売り出し中の青木の動きが気になった。今度、顔を合わせるのは４月１日の開幕戦。お互いスタメンに名を連ね、真剣勝負が待っている。

　「まだ打順とかは意識していない。シーズンでは役割とかも出てくると思うけど」

　交流試合対策として、プロでは初めて『９番』で出場。試合終了後は恒例の居残り特打ちも敢行した。同級生の姿に、開幕への決意を新たにしていた。
305：名無しトリターニさん：2007/04/05(木) 23:51:01 ID:Sf/KFSxE: 【鳥谷日記】囲む会で３００人からエール
　夕方、大阪市内のホテルで、後援会主催の『阪神タイガース　鳥谷敬選手を囲む会』が約３時間、開かれた。早大野球部ＯＢを中心に、一般のファンを含めて約３００人が詰めかけた。予定の２５０人をはるかに上回る参加者に、改めて期待の大きさを証明した。

　「去年は思うような活躍ができなかった。今年はタイガースのショートとして１４６試合出場できるように頑張ります」と壇上であいさつすると、会場は大歓声に包まれた。早大野球部ＯＢで、鳥谷が１年のときに、４年で主将をつとめていた中西良太さん（２６）＝尼崎市在住、消防士＝は「きのうは甲子園で巨人戦を見てから、ここにきました。鳥谷なら必ず活躍するはず。期待しています」と後輩にエールをおくった。

　開幕まで残りわずか。自分を支えてくれる人のパワーをもらって、シーズンに向けての総仕上げに入る。
306：名無しトリターニさん：2007/04/05(木) 23:51:23 ID:Sf/KFSxE: 【鳥谷日記】改造しているのは打撃だけじゃない
　最近の鳥谷には、どん欲に次の塁を狙うという積極姿勢が全面に出ている。福原内野守備走塁コーチも「エラーとかやなく、好走塁にもちゃんと注目してやらんといかん。ミスもするけど、頑張っとるんやから」と２年目の成長に目を細めた。

　お手本は４年連続盗塁王のレッドスターだ。鳥谷も俊足にはプロ入り前から評判が高かったが、昨シーズンの２盗塁は不本意だった。

　「今年は積極的に行きたい。去年は（打順が）８番でチャンスがなかったが、赤星さんを見て勉強になった。盗塁だけじゃなく、走塁面全般で積極的に行きたい」

　先日１２日のヤクルト戦（甲子園）では、四回の二ゴロを土橋が失策したのを見逃さず、好走塁で二塁を陥れた。改造しているのは打撃だけじゃない。虎視眈々と次の塁を狙う鳥谷の走塁にも進化が見て取れる。
307：名無しトリターニさん：2007/04/05(木) 23:51:42 ID:Sf/KFSxE: 【鳥谷日記】ともに丸刈りで勝負の２年目
　旅は道連れというが、丸刈りも道連れか…。突然、丸刈りヘアに変身した鳥谷。上京するため、新大阪駅のホームに姿を見せた鳥谷が、笑顔で記者に切り出した。

　「先輩、今年は大事な年。２人で１年間、丸刈りで勝負しましょう」

　非情の通告だった？　記者は鳥谷にとっては早大野球部の３年先輩。後輩からのまさかの嘆願に、「分かったよ…」としぶしぶ約束するしかなかった。

　１６日、午前中に記者も都内某所の理髪店で、“出陣式”を済ませる予定。「約束ですからね。明日、楽しみにしてますよ」とニヤリと笑った鳥谷。記者にとっても、勝負のトラ番２年目。丸刈りで、鳥谷と戦い抜く決意を新たにした。
308：名無しトリターニさん：2007/04/05(木) 23:52:01 ID:Sf/KFSxE: 【鳥谷日記】決意の丸刈り…これも記者魂って？
　旅は道連れ、丸刈りも道連れ…。ワタクシ、阪神担当の上野は午前１０時過ぎ、選手宿舎近くの理髪店で丸刈りにした＝写真。

　別に清原さんが率いる巨人の“ゴリン（五厘）ジャー”に入りたい、ってわけじゃない。前日（１５日）に鳥谷が決意の丸刈りで登場。「先輩、今年は大事な年。２人で１年間、丸刈りで勝負しましょう」。早大野球部の３年後輩からのお願いを、しぶしぶ聞き入れた。

　先輩の意地だ。鳥谷よりも１ミリ短い５ミリにカットした。なのに、評判はいまひとつ。記者を見つけた鳥谷は「うわっ、なんか弱そうじゃないですか」。桧山は「先輩が切っちゃったの？」。早大の大先輩・岡田監督は「早大魂？　グフフ…」。勝負のトラ番２年目。丸刈りで鳥谷と戦い抜く。ついでに岡田監督もご一緒しませんか？
309：名無しトリターニさん：2007/04/05(木) 23:52:35 ID:Sf/KFSxE: 【鳥谷日記】先輩だけに…丸刈りブーム？に戦々恐々
　突如巻き起こった丸刈りブーム？　に、戦々恐々としている人物がいた。早大野球部ＯＢの東辰弥ブルペン捕手だ。

　「僕は丸刈りにはしませんよ。鳥谷に『先輩がしたのにしないんですか』と言われたんですけど、もう十分気合は入ってますから」

　東は鳥谷の２年先輩で、今季から二軍の育成担当から一軍のブルペン捕手として昇格した。この日も一緒に食事に出かけるなど、良き相談相手となっている。

　ところが、ボクも前日に気合の丸刈りを決行。つまり先輩のワタシ、後輩の鳥谷に挟まれた東は、立て続けに起こる“断髪式”に無言のプレッシャーを受けているワケ。

　「チームのみんなからも、『先輩がやったのになんでやらないの』と言われながら帽子を取られます。本当に気合は入ってますから」と涙目で訴えてきた。もう気合が入っているかどうかではなく、心意気の問題。東の苦悩の日々はしばらく続きそうだ。
310：名無しトリターニさん：2007/04/05(木) 23:52:57 ID:Sf/KFSxE: 【鳥谷日記】イガグリ頭はお気に入り
　丸刈りにして一段と凛々しさが増した鳥谷。打撃練習中にかぶっていたヘルメットも以前とは違い、ブカブカだ。豪快なスイングの後は必ず、ヘルメットがスベって？　いる。だが、本人は今のところ、このイガグリ頭がお気に入りのようだ。変にわずらわしさがないのがいいのかもしれない。

　この日も練習を終えて帰りのバスに乗り込む際、報道陣が出した携帯電話の待ち受け画面に写し出された自分の丸刈り姿を見て、「いいの持ってるじゃないですか」と頬を緩めた。なかなかお目にかかれない鳥谷の笑顔。丸刈りで微笑む姿は童顔で、はしゃぐ子供のようだった。

　決意表明のために敢行した丸刈りも様々な場面で相乗効果があるよう。昨年オフの契約更改時に球団からリクエストされたイメージアップも、難なくクリアできそうだ。
311：名無しトリターニさん：2007/04/05(木) 23:53:14 ID:Sf/KFSxE: 【鳥谷日記】ベイル？覚えてないですねえ
　香川は高松、オリーブスタジアムにやってきました。ＯＰ戦でのこの球場は、毎年の“恒例行事”。そういえば去年、鳥谷はここで、広島の新左腕・ベイルから会心の中前打を放つなど、猛打賞をマークしたっけ。

　「いや、全然、覚えてないです。ベイル？　覚えてないですねえ」と本人。大注目の中で、あっという間に過ぎた時期だけに、さすがに覚えていなかったか。

　ちなみにボクは、その日をよく覚えています。『鳥谷日記』のネタをとる時間がなく、鳥谷がベンチに引き上げるほんの一瞬に「う、うどんとソバ、どっちが好き？」と、突拍子もなく聞いたから。ちなみに答えは「うどん」。香川だけにありがたい答えだった。この日ももちろん、ロッカー内ではうどんが振舞われた。そして２安打。鳥谷とうどんは、相性がいい（と思う）。
312：名無しトリターニさん：2007/04/05(木) 23:53:34 ID:Sf/KFSxE: 【鳥谷日記】丸刈りとスキンヘッドに意外な共通点
　この日のＯＰオリックス戦（大阪Ｄ）で始球式を務めたのが、『ランナー』などの爆風スランプ時代のヒット曲で知られるミュージシャン、サンプラザ中野氏。幼年の頃から一度も変わらぬ阪神ファン歴３０年以上というツワモノ。

　注目の１球は、ストライクゾーンを大きく外れたが、後ろを守っていた鳥谷との意外な共通点があった。実は、鳥谷と同じ早大出身（中野氏は政経学部中退）。おなじみのスキンヘッドが、お茶の間でも一際、強いインパクトを放っている。

　鳥谷も丸刈りにしたばかり。筋金入りの同氏に、鳥谷のイガグリ頭に聞いてみた。「気合入ってますね～。残念ながらボクよりカッコよかった。打つ方は調子上がって来てないけど、これから上がっていくと思いますよ」とお墨付き。丸刈りが思わぬ人脈をつないだ！？
313：名無しトリターニさん：2007/04/05(木) 23:53:53 ID:Sf/KFSxE: 【鳥谷日記】適当なこと、言わないでくださいよ～
　練習前から降り続く雨で、すっかり煙った神宮球場。これは試合は無理だろうなあ…。ロッカー裏の通路でフラフラとしていると、中西氏の熱い指導を受けた鳥谷が、奥へと戻っていった。こういう悪状況でも、試合前の集中を高めなければいけないから、大変だ。

　そこへ通りかかった河島通訳。「中止ですね」とポツリ。「ええっ？！」。ざわつく報道陣たちに、「うそです」と、してやったりの顔だ。

　すると…。奥から、丸刈り頭がヒョイっと飛び出した。「中止ですか！」。何て地獄耳な鳥谷。意外な場所からの声に、河島サンも慌てて、「うそうそ」と再訂正だ。「もう、適当なこと、言わないでくださいよ～」。

　そりゃ確かに、この雨では辛いよな。結局、中止が決定。濡れた人工芝って打球も怖いもんね。「そりゃそうですよ！」。トラ番だって、中止はネタ探しでトホホ…。お互い、２４日の晴天を祈りましョう。
314：名無しトリターニさん：2007/04/05(木) 23:54:23 ID:Sf/KFSxE: 【鳥谷日記】どうも観客が近いような…
　横浜スタジアムに入って“違和感”に気がついた。どうも観客が近いような…。そう、今季から内野のネットが撤去され、低いサクだけ。ファンはそこから身を乗り出して、練習を見ているのだ。オーロラビジョンでも繰り返し「ファウルボールに気をつけてください」という注意が流れる。メジャーのボールパークに近い感じに変わった。

　気づいた？　「気づくも何も、何度も（注意が）流されているじゃないですか」。まあ、そうなんだけど…違和感は感じないかと。「特にはないですけどね。ただ、やっぱりファウルが危ないかなと思います」。

　他の選手たちも、内野席へ飛び込む痛烈な打球の行方が心配な様子。でもこれも新たな試みの一環。危険は隣り合わせだが、より選手と近い観戦が楽しめる。ある意味で、ファンが“試される”改革。今後に注目だ。
315：名無しトリターニさん：2007/04/05(木) 23:54:51 ID:Sf/KFSxE: 【鳥谷日記】日本ｖｓイラン戦？今はすべてが野球優先
　開幕直前。阪神で盛り上がる関西の町も、さすがに『Ｗ杯アジア予選・日本ｖｓイラン戦』の話題で持ち切り。誰もが気になる大事な一戦だが…。まったく関心を示さなかったのが鳥谷だ。

　「最近は、テレビ自体、観ていませんから」

　決して興味がないわけではないが、今はすべてが野球優先だ。

　日本中が盛り上がった昨年のアテネ五輪も「野球の代表の結果は気になりますよ。でも、ニュースで見るくらいですね」と、ほとんど深夜にテレビをつけなかった。目の前の試合に全力を注ぐため、練習以外の時間はゆっくりと休むことを優先。２６日はデーゲーム。テレビ観戦で睡眠時間が減ってしまうことを嫌った？　目下１３打席ノーヒット。オープン戦の残り２試合に、全力でぶつかっていく。
316：名無しトリターニさん：2007/04/05(木) 23:55:07 ID:Sf/KFSxE: 【鳥谷日記】水、よく飲むなあ…理由？好きなんですよ
　大阪ドームの、ロッカーとベンチを結ぶ通路。ウオームアップに、打撃練習に、守備練習に…。行き来する鳥谷を見ていたら、あることに気がついた。

　水、よく飲むなあ。通路の途中の給水ポットを通るたび、紙コップに１杯、飲んでいくのだ。

　「確かに飲んでますね。理由？　う～ん。好きなんですよ、水が」。以前からスポーツドリンクやお茶より、水が好きと話してきた鳥谷。水分を摂ること自体、体の代謝を促進するし、体にはいいはずだ。「そうですね。たぶん」

　そこで、通りがかりの杉本トレーナーに質問。運動中に水を飲むのは、いいことですよね。「たくさんはダメですよ。適度に。ノドが乾く前に、少しずつ飲んでいくのがいいと思います」。ってことは、コップに軽く１杯ずつくらいがベストってこと。水も練習も、コツコツが一番です。
317：名無しトリターニさん：2007/04/05(木) 23:55:28 ID:Sf/KFSxE: 【鳥谷日記】丸刈りだった３年目の新井の声に後押し？
　あの夜、虎風荘で起きた“事件”の真相が、時間がたつにつれて、次第に明らかになってきた。１４日の午後１１時ごろ。鳥谷が突然思い立って、バリカンを片手に丸刈りにした。周囲から、『失恋』か『２年目の決意の表れ』という声があがったが、はじめは丸刈りにする予定はなかったのだという。

　「なんかバリカンをもって髪を整えてたら、なんか丸刈りにしようかなと思って。新井が見ていて、『やったらどうですか』と、あおったりしてたし」

　なぜ、丸刈りに？　という質問に多くを語ろうとしなかったが、この日、真相の一端を明かした。もともと、丸刈りだった３年目の新井の声に、後押し？　されたのが原因の一つだった。

　この日でオープン戦もようやく終了。いよいよシーズンに突入する。丸刈りヘアの若大将のプロ２年目のシーズンが今から楽しみだ。
318：名無しトリターニさん：2007/04/05(木) 23:55:46 ID:Sf/KFSxE: 【鳥谷日記】スタート地点に並ぶのがあまり…
　開幕前に西宮神社で行われる恒例行事の必勝祈願。同神社は、商売繁盛の神様として信仰されるえびす様を祭る全国の総本社。毎年、１月９～１１日の「十日戎」には１００万人以上の参拝者が訪れる。同１０日には午前６時の開門と同時に一斉スタートし本堂まで駆け抜け、一番福をつかみ取る、『福男選び』で熱戦が繰り広げられることでも有名。関東出身の鳥谷でも知っているはず。

　「テレビで観たことはあります。やってみたい？　やりたいとは思わないですね。スタート地点に並ぶのがあまり…」

　門から本堂まで距離約２００メートル。０４年の“福男”が組織ぐるみで一番乗りしていたことが発覚。今年から事前のクジ引きで並ぶ順番を決めるようになったので、鳥谷サン、どうか、ご安心を…。来年はもしかしたら一番福をつかみ取る背番号１の姿が見られるかも…。まあ、そんなことないですよね。
320：2005年4月：2007/04/05(木) 23:56:40 ID:Sf/KFSxE: http://www.sanspo.com/tigers/tori/tori200504.html

【4/30】“師匠”が今季初めての視察
【4/28】ウイニングボール失踪の“犯人”だった
【4/27】いつも通り眠れましたよ
【4/26】“ニッーネーム”の予感
【4/24】長いロードも平然「疲れはないですよ」
【4/23】黒バットで●を○に
【4/22】アゴの長～い先輩はちょっと苦手？
【4/20】今年はよくバットを折りますね
【4/19】刺激の多い巨人打線
【4/18】遠征中もウエートトレは欠かさない
【4/15】ナゴヤドームはどんな場所？
【4/13】早大同級生の燕・青木と『打率争い』
【4/11】意外な“特技”先輩へのビールつぎ
【4/9】試合後の居残り特打は日常生活の一部
【4/8】悩みに悩んで決断したこだわりの曲
【4/6】丸刈りヘアも今は伸びて…今度はロン毛？
【4/5】カラオケで必ず歌う三木道三
【4/4】“師匠”井口のデビュー戦は見たい
【4/3】１年間の経験で精神的な余裕も
【4/1】開幕日に緊張のかけらもないプロ２年目
321：名無しトリターニさん：2007/04/05(木) 23:58:07 ID:Sf/KFSxE: 【鳥谷日記】開幕日に緊張のかけらもないプロ２年目
　午後零時３５分。大阪ドームの地下駐車場に、愛車を運転しながら鳥谷が登場した。決戦当日。プロ２年目を迎えた２３歳の若武者の表情は、普段と変わらなかった。

　「きのうの夜は普通に寝れましたよ。どんな夜でも眠れなかったら、プロで野球はできないですよ」

　開幕日に緊張のかけらもなかった。ふてぶてしいコメントを飛ばせる余裕を見せた。これが、本来のスタイルだった。去年の開幕戦は不安のあまり、試合前に言葉が出なかった。だが今年は、同じ早大野球部ＯＢのヤクルト・藤井、青木、田中と笑顔であいさつを交わす時間も作った。開幕戦独特の雰囲気を楽しんでいるようだった。

　二回の初打席では左翼線に弾き返した。会心の安打。「去年とは気持ちが全然違いますね。やれることはすべてやってきた」。周囲から寄せられるプレッシャーは跳ね返せる。己を信じ背番号１が出陣した。
322：名無しトリターニさん：2007/04/05(木) 23:59:02 ID:Sf/KFSxE: 【鳥谷日記】１年間の経験で精神的な余裕も
　新しい趣味を発見？　試合終了後、大阪ドームから愛車を飛ばして向った先は、ボクシング会場だった。開幕から３試合連続ヒットをマークし、足取りも軽かった。

　日本スーパーフライ級タイトルマッチ・田中聖二（金沢）ｖｓ名城信男（六島）が、大阪ＩＭＰホールで開催された。先輩の桧山、浅井らとリングサイドで観戦した。

　「こっち（関西）ではなかなか出歩くことはないですからね。趣味も寝ること以外、何もないし。何か見つけたいと思っていました」

　昨年は初めての関西での生活で、息を抜く場所が見付からなかった。だが、今年はこうしてリラックスできる時間も作れている。好スタートを後押しした精神的な余裕。１年間の経験は着実に鳥谷を進化させている。
323：名無しトリターニさん：2007/04/05(木) 23:59:51 ID:Sf/KFSxE: 【鳥谷日記】“師匠”井口のデビュー戦は見たい
　開幕スタートに成功した今季の鳥谷。やはり、正月明けに行ったホワイトソックス・井口の沖縄・名護自主トレに参加したのが大きかった。同じ内野手として師弟関係を結んだ２人。「ポジションを獲れ」と井口からゲキを受けたことで発奮し、成果を出した。

　「井口さんにもメジャーで頑張ってほしい。いろいろトレーニング法を学ばせてもらったんで。ボクも負けないで頑張りたい」。ふだん、遠征先で深夜から早朝にかけて放送される米大リーグ中継は、翌日の体調を考慮し見ることはない。だが、今年ばかりは井口の門出をその目で見送りたい気持ちがある。

　日本時間５日、午前４時５分からの開幕インディアンス戦には井口も出場予定。もし目が覚めればテレビをつけ、広島戦に影響しない程度で声援を送るつもりだ。
324：名無しトリターニさん：2007/04/06(金) 00:00:12 ID:ggNfMfF2: 【鳥谷日記】カラオケで必ず歌う三木道三
　開幕から好スタートを切った。ロケットダッシュをかけている鳥谷の心を癒してくれるのが音楽だ。ここ数年間、カラオケに行けば必ず歌うほど大好きな曲がある。三木道三の『ｌｉｆｅ　ｔｉｍｅ　Ｒｅｓｐｅｃｔ』だ。

　「三木道三の曲は全部好きですけど、特に好きですね。よく聞きます。カラオケでも歌いますし」

　♪一生一緒にいてくれや　という歌詞が印象に残る三木道三の代表曲。鳥谷は、大学時代から好んで聞いてきた。今でも車のなかで聞き、歌っている。クールなイメージが定着しつつある鳥谷だが、音楽のほうはメッセージ性の強いものを好んで聞く。

　クールな表情の奥にある熱い魂。闘争心を内に秘めて、虎の遊撃を死守する。
325：名無しトリターニさん：2007/04/06(金) 00:00:32 ID:ggNfMfF2: 【鳥谷日記】丸刈りヘアも今は伸びて…今度はロン毛？
　今度はロン毛？　開幕直前に突然、丸刈りヘアに変身。周囲の度肝を抜いた“断髪”から、あっという間に約３週間が経過。長さ６ミリに刈った髪が伸びてきた。

　「今度はどんな髪形にしよかな。ロン毛にして、後ろで束ねようかな。まだそんなに伸びてないんで、言ってもしようがないですけどね」

　ないものねだりをするような口調で、ロングヘアになった自分の姿を想像していた。丸刈りからの大胆なイメチェンをひそかに計画中のようだ。

　「でも、髪が伸びるまでに、どのくらい時間がかかるか分からないですね」と苦笑い。チームにはロングヘアで有名な井川がいる。エースとの長髪コンビが誕生する日も近い？
326：名無しトリターニさん：2007/04/06(金) 00:00:48 ID:ggNfMfF2: 【鳥谷日記】悩みに悩んで決断したこだわりの曲
　甲子園開幕戦。好スタートを切った鳥谷はマイペースを貫いた。広島から新幹線で帰阪後、疲れを見せずに元気に早出練習参加だ。

　「甲子園開幕といっても、いつもと同じ気持ちでやりますよ」

　どんな場面でも平常心を保つ。これが鳥谷流だ。だが、今年変化を望んだことがあった。甲子園で打席に入る際に流す入場テーマ曲だ。昨年はＶＯ　ＶＯ　Ｔａｕの『裸～Ｎｕｄｅ』だったが、今年からＫＲＥＶＡの『音色』に変更した。春季キャンプ中から、悩みに悩んで決断したこだわりの曲だ。

　「どうして？　悪い曲だと思っていたら、選ばないですよ。歌詞がいいというか、テンポが好きですね」と、選考理由を説明した。二回の第１打席で、リズムのいい音色が甲子園球場の夜空に響き渡った。厳選の１曲が、背番号１にパワーを与えてくれるはずだ。
327：名無しトリターニさん：2007/04/06(金) 00:01:06 ID:ggNfMfF2: 【鳥谷日記】試合後の居残り特打は日常生活の一部
　耳をつんざくような勝利の『六甲おろし』を聞きながら、バットを握り締めた鳥谷が狭い通路を歩いていた。むかった場所は新室内練習場だ。

　だれもいない。真っ暗な室内練習場。プロ１年目から、試合後の居残り特打は日常生活の一部となっている。照明を灯すのも馴れたもの。室内練習場手前のドア付近という一見、見つけにくそうな場所にある電気のスイッチ、手際良く押していく。

　「電気のスイッチの場所ぐらいは覚えましたよ。何度もここで練習しているわけだから」

　それから練習場が明るくなるまでの短い時間に“めい想”する。この日の打席やスイングを反省。それから、マシンに相手に黙々とバットを振る。この日は八回に２試合ぶりのヒットを記録（右前打）した。「今までの凡打と内容が違う。悪くはない」と前を向いていた。
328：名無しトリターニさん：2007/04/06(金) 00:01:23 ID:ggNfMfF2: 【鳥谷日記】意外な“特技”先輩へのビールつぎ
　意外な“特技”を持っている。早大時代から、体育会系ならではの酒席をたくさん経験してきた。上下関係の厳しい縦社会。そこで自然と上達したことがあった。先輩へのビールつぎだ。

　「ビールの泡の感じが微妙で難しいんですけどね。バランスですよ」

　泡の絶妙な配分を生み出すテクニック。今でもピッチャーを握り締めて、率先してビールをついで回る光景が見られる。学生時代のレストランでのアルバイトの経験が、得意技のマスターを後押ししたそうで、クールな２３歳の素顔はまだベールに包まれている部分が多い。それも虎の若大将の魅力の一つかもしれない。

　この日の休日は完全休養。昨季は巨人との開幕３連戦では１２打数２安打、６三振と苦しんだ。いよいよ今季初のＧ３連戦。２年目の成長を示す絶好の舞台となるはずだ。
329：名無しトリターニさん：2007/04/06(金) 00:01:42 ID:ggNfMfF2: 【鳥谷日記】早大同級生の燕・青木と『打率争い』
　ライバルとのシ烈なバトルを展開中だ。早大の同級生のヤクルト・青木との『打率争い』だ。１３日時点で鳥谷が．３１８（リーグ１５位）、青木は．２７０（同２５位）と差が開いたが、それでも２人は勝負は見モノだ。

　４月１日の開幕戦では、青木から「負けたくない」と“挑戦状”を叩きつけられた。これまでほとんど見ることのなかった新聞の打撃成績欄にも、自然と目がいくようになっていた。

　「今は１日１本を意識してやっています。大学のときから、青木は相手の嫌がるプレーをしてきますからね」

　開幕から順調に滑り出した。今年はライバルであり、励みになる存在ができた。同級生の“バットマンレース”に注目だ。
330：名無しトリターニさん：2007/04/06(金) 00:01:59 ID:ggNfMfF2: 【鳥谷日記】ナゴヤドームはどんな場所？
　“鬼門”ナゴヤドームに、今年初めて足を踏み入れた。周囲は「鬼門だ、鬼門だ」と騒いでいるが、一体２年目の鳥谷にとって、ナゴヤドームはどんな場所なのか。

　「苦手とかは思わないけど、少し守りづらいですね。地面がチカチカして、ボールが見にくい感じがしますね」

　独特の言いまわしで守備の難しさを説明した。ナゴヤドームは、緑色の人工芝と、走路は茶色という“ツートンカラー”になっている。照明の影響もあり、グラウンドが「チカチカ」して、ボールの見極めが難しいようだ。昨年１１連敗を喫したチームにとっても、鳥谷にとっても難所のようだ。

　試合前の練習では、入念にノックを受けた。開幕してから大きなミスもなく、遊撃を死守してきた。打撃以上に守備にウエートを置く背番号１にとって、ナゴヤドームは越えなければならない場所だ。
331：名無しトリターニさん：2007/04/06(金) 00:02:22 ID:ggNfMfF2: 【鳥谷日記】遠征中もウエートトレは欠かさない
　火曜日付は新バージョン、読者の質問に鳥谷選手が答えます。第１回目は、神戸市の高田隆さん（３８）＝会社員＝からの質問。

　Ｑ　「遠征中、どのように過ごしいるのでしょうか。球場に行くまでヒマなのでは」

　Ａ　「（ナイターの際の）午前中はヒマしてるようで実は忙しいんです。朝９時頃には起きますね。１０時からは宿舎内か宿舎近くでウエートトレをします。それが約２時間。その後に宿舎で昼食ですね。このパターンは去年からずっと続けてます。だから、本当はメジャーの衛星中継なんかも見るヒマもなくて（ホワイトソックスの）井口さんとかのプレーも生中継では見てないんですよ。あと時間があれば寝て、体調を整えます。移動の新幹線では乗った瞬間に眠ってますよ」

　打撃不振で苦悩中の鳥谷だが、朝からのウエートトレは欠かさない。遠征中も起きてから寝るまで体をいじめ続けてる。
332：名無しトリターニさん：2007/04/06(金) 00:02:46 ID:ggNfMfF2: 【鳥谷日記】刺激の多い巨人打線
　伝統の一戦を迎えた。開幕からここまで無失策を続けている鳥谷が、守っていて最もプレッシャーを受けるのが、巨人打線だ。

　「巨人の打線は本当にすごいし、どこからでも点をとれそう。去年初めて対戦してみて、すごいと思った」

　高橋由、清原、ローズら大砲がズラリと並ぶ史上最強打線。打球のスピード、スイングの迫力など、どれをとっても超一級品だ。遊撃のポジションで、学生時代には味わったことがない重圧を感じていた。

　「でも、巨人戦だからって、特別意識はしないですよ」と淡々。タテジマのユニホームを着ている以上、いつもより気合が入るのは当然だが、それを意識せずに平常心でのぞんでいる。この日は四回、二岡の強烈な二遊間への打球を好捕した。守備にも大きなウエートを置く鳥谷にとって、巨人打線は刺激の多い相手だ。
333：名無しトリターニさん：2007/04/06(金) 00:03:01 ID:ggNfMfF2: 【鳥谷日記】今年はよくバットを折りますね
　プロ２年目のシーズン。新たな悩みができた。バットが折れる回数が昨年と比べて、圧倒的に増えた。

　「今年はよくバットを折りますね。これまでバットは折らないほうだったけど。バットが足らないですよ」

　本人も首をかしげるほどのペースでバットを折っている。１９日も、試合前の練習で１本、二回の右前適時打を打った際に１本、合計２本を折った。この日、用具提供をしているナイキ社の担当者も、「去年はほとんどバットを折らなかったんですけど。補充しないといけない」と原因不明の“変身”ぶりを驚いていた。

　２２日からも横浜遠征となるため、虎風荘の自室から、緊急に予備のバット数本を郵送で取り寄せることにした。打者にとって、バットは命ともいえる存在。道具を大切にし、しかも打撃面で課題が多い鳥谷にとって、頭の痛い問題となっている。
334：名無しトリターニさん：2007/04/06(金) 00:03:20 ID:ggNfMfF2: 【鳥谷日記】アゴの長～い先輩はちょっと苦手？
　“かわいい後輩”でもある鳥谷を、横浜球場で首を、いや、アゴを長～くして待っている大先輩がいた。試合前のアップ中。三塁ベンチ前に現れたのは、アゴ倉こと、門倉だった。

　聖望学園の８つ上の大先輩。目じりを下げてうれしそうに、待ち構えていた。気づいた鳥谷は負けじと？　さわやかな笑みであいさつした。

　高校野球ファンにも聞きなれない聖望学園。プロ選手もやはり少ない。「あとはヤクルトの（小野）公誠さんですね」。岡田監督をはじめ早大閥は多いが、高校となると３人と少数派だ。

　その中でも最年少の鳥谷。上下関係はちょっときびしいようで、昨年は門倉には６打数無安打３三振とサッパリ。マウンド上で、先輩にあのアゴで仁王立ちされたら、さすがに怖い？
335：名無しトリターニさん：2007/04/06(金) 00:03:36 ID:ggNfMfF2: 【鳥谷日記】黒バットで●を○に
　チームはここ８試合、歯がゆいぐらい●○●○…のオセロ状態。勝利を意味するのは白だが、鳥谷は黒が好きなんだとか。

　「どうやら黒の方が、いいみたいですね」。こう証言するのは、ナイキの担当者。もちろん黒星が好きということじゃなく、バットのこと。

　メーカーでは白木と黒塗りの両タイプを、同じ数だけ提供している。形も材質も全く同じ。しかし、白木は試合前の練習で使っても、試合で使う黒の方ばかりが折れているそうだ。

　この横浜遠征中、新たに黒色を多めに発注した。「黒い方が打ちそうに見えるし、本人しかわからない微妙な感覚があるかもしれませんね」と担当者。この日は無安打に終わったが、きょうこそ黒バットで●を○にひっくり返してほしいものだ。
336：名無しトリターニさん：2007/04/06(金) 00:03:56 ID:ggNfMfF2: 【鳥谷日記】長いロードも平然「疲れはないですよ」
　９泊１０日と長～いロードが、ようやく終わった。大阪→名古屋→東京→横浜→大阪と４度の移動に、ホテル暮らし。中日、巨人、横浜と厳しいカードとあって、選手にも疲れの色が見えてもおかしくない。

　試合前、正田打撃コーチや福原守備走塁コーチが、次々と鳥谷に話しかけ、常川チーフトレーナー補佐も…。ひょっとして、お疲れモード？　正田コーチは「全然や」。福原コーチも「そう見られるのは、スキがあるということやな。言うとかなあかん」と完全否定ですわ。

　試合をみれば…やはり杞憂だった。帰りの新横浜駅では「疲れはないですよ」と本人も平然。「あんまり大阪に帰るという感じもない」。２６日からは中日戦。厳しい戦いはまだ終わってないということです。
337：名無しトリターニさん：2007/04/06(金) 00:04:13 ID:ggNfMfF2: 【鳥谷日記】“ニッーネーム”の予感
　不振にあえいだ時期もあったが、開幕以降、遊撃のレギュラーポジションを死守している鳥谷に“ニッーネーム”の予感だ。最近、雑誌や新聞紙上で、「虎の若大将」や「平成の牛若丸」というニックネームを目にすることが増えた。本人はどう思っているのか。

　「ニックネーム？　そんなのはいいですよ」と気にしていない様子だったが、「周りからはトリとか、タカシとか言われますね」とポツリ。

　阪神には、金本が『アニキ』、赤星が『レッドスター』、浜中が『プリンス』などが代表的。鳥谷が活躍すればするほど、ニックネームも自然と虎党に浸透していく。数字を残せば、“名前”は後からついて来る。これからどんな愛称が定着するか、楽しみのひとつだ。
338：名無しトリターニさん：2007/04/06(金) 00:04:29 ID:ggNfMfF2: 【鳥谷日記】いつも通り眠れましたよ
　前日まで開幕から２２戦を消化。遊撃のポジションを死守し続けた。だが、昨夜はまたしても中日先発・山本昌に抑えられ、今季同カードでは１３打席連続で音なし。七回の打席で代打・関本を送られ、無念の途中交代となった。

　試合終了後には新室内練習場で打ち込み。悔しさのあまり寝つきも悪かったのではと心配したが、一夜明けたこの日、虎風荘で会うと「いつも通り眠れましたよ」。藤原とともに、さわやかにマイカーで甲子園に向かっていった。

　そういえば前夜も、特打を終え、ロッカーに引き上げる時はうつむいていなかった。藤本が故障で長期離脱することが確実になったいま、精神的にも成長した鳥谷の逞しさに期待したい。
339：名無しトリターニさん：2007/04/06(金) 00:04:48 ID:ggNfMfF2: 【鳥谷日記】ウイニングボール失踪の“犯人”だった
　前日２７日の橋本のプロ初勝利。ウイニングボール失踪の“犯人”は鳥谷だった。試合後、その事実に気づかず、スタンドに投げ入れてしまった。

　「いいやと思って投げてしまいました。（誰に勝利がついたのか）わからないですよ」

　今年から救援投手の勝利規定が見直された。昨年までは投球回の多い中継ぎ投手に勝ち星がつく可能性もあったが、今季から１回以上を投げ、そのイニングでリードを奪った場合、そのまま勝ち投手になれる。

　「新規則？　知りませんでした。（橋本から）『オレのウイニングボール投げただろ。初勝利なんだぞ』と言われて…。すみませんと謝りましたよ」

　今季中日戦初安打に浮かれたわけではないだろうが…。ボールを捕った方、よろしければサンスポまでご一報を。
340：名無しトリターニさん：2007/04/06(金) 00:05:09 ID:ggNfMfF2: 【鳥谷日記】“師匠”が今季初めての視察
　神宮では東京六大学の春季リーグ戦が開催中とあって、試合前の練習は室内練習場で行われた。そこに突然、“師匠”が現れた。昨秋と今春キャンプで臨時打撃コーチとして指導した中西太氏。今季、公式戦では初めての視察だ。「おまえ、ようなっとるな」。こう声をかけられると満面に笑みを浮かべ、ガッチリ握手をした。

　中西氏は弟子の今季の活躍がうれしくて仕方ない様子。「ＴＶでいつも見ているけど、あれだけ結果を出していれば十分やな。やろうとしていることがやれているよ。首位争いをしている中、ショートを守って、これだけやれるんだからね。あと３年くらい死に物狂いでやればいいんや」。不振に陥ると、「去年からフォームが変わっていない」など厳しい声も飛ぶが、師匠は格点を与え、進化を認めていた。
341：2005年5月：2007/04/06(金) 00:06:01 ID:ggNfMfF2: http://www.sanspo.com/tigers/tori/tori200505.html

【5/30】仙台にまたひとつ楽しみ増えた
【5/29】目標達成へ、まずひとつの節目
【5/27】雨を考えても仕方がないでしょ
【5/26】１本出れば余裕が出てくると思います
【5/22】休日は神戸や大阪市内で買い物
【5/22】『早稲田キラー』に鷹・和田が泣き
【5/21】かつての師匠に４安打の活躍で恩返し
【5/18】裏方さんへの感謝は片時も忘れず
【5/17】西京極球場で初の真剣勝負
【5/16】金本は同じチームで尊敬する選手
【5/15】活躍の陰に頼れる『兄貴』の存在
【5/13】色男は何を着ても似合う
【5/12】メジャー仕様のベンチで原点回帰
【5/10】千葉マリンの強風をインプット
【5/8】広大な大地・北海道が心のオアシス
【5/6】札幌ドームの新人工芝の感触を確かめて…
【5/3】見えないファインプレーをしっかり評価
【5/2】交流戦は楽しみなことがいっぱい
342：名無しトリターニさん：2007/04/06(金) 00:06:22 ID:ggNfMfF2: 【鳥谷日記】交流戦は楽しみなことがいっぱい
　読者からの質問に鳥谷が答える特別編の第３回。宝塚市内在住の大竹真智子さん（２４）＝会社員＝からの質問です。

　Ｑ　「６日からセ・パ交流戦が始まりますが、対戦したいピッチャーとか、楽しみにしていることはありますか」

　Ａ　「（楽天の）岩隈投手と対戦したい。同い年ですしね。去年のオープン戦で対戦したことがあります。あと（日本ハム本拠地の）北海道は好きな土地のひとつですし、西武の球場（インボイス）は前の実家（東京・東村山市）から近かった。（西武時代の）秋山さん（現ソフトバンクホークス二軍監督）のバック宙は印象に残っていますね。オリックス戦も、球場（スカイマーク）の内野の天然芝が好きなので楽しみです。ソフトバンクは（早大の）先輩の和田さんから、ヒットを打ってみたいですね」
343：名無しトリターニさん：2007/04/06(金) 00:06:42 ID:ggNfMfF2: 【鳥谷日記】見えないファインプレーをしっかり評価
　確かに痛いミスだった。四回一死、倉の遊ゴロを少し刺し込まれるように捕球したため、併殺を決めることができなかった。続く黒田が決勝適時打。鳥谷の見えないミスがクローズアップされる結果となったが、少し違った見方をしていたのは福原内野守備走塁コーチだった。

　「打球が少しイレギュラーした。それでタイミングが遅れた。よくアウトを一つとったともいえる」

　捕球態勢に入った瞬間、打球がイレギュラーバウンドしていた。同コーチは、アクシデントを何とかカバーしたことをしっかり評価していた。見えないファインプレーでもあった。

　「中日の井端を超えろ！」とゲキを飛ばすなど、プロ１年目から熱血指導を続ける同コーチ。この日のウオーミングアップ前にも、２人で話し込む姿があった。“師匠”の思いにこたえるためにも、遊撃を守り抜く。
344：名無しトリターニさん：2007/04/06(金) 00:06:58 ID:ggNfMfF2: 【鳥谷日記】札幌ドームの新人工芝の感触を確かめて…
　空路、北の大地に乗り込んだ。鳥谷にとっても大好きな場所の一つだが、到着するなり、気温１０度と肌寒い札幌の空を見上げて、気持ちを新たにしていた。

　札幌ドームはアウエーチームが一塁側といつもと雰囲気が違ったが、早大の２年先輩で、「交流戦で対戦してみたい」と語っていた日本ハム・江尻と談笑するなど、余裕の表情を見せた。

　守備につくと、今シーズンから採用された柔らかい新人工芝の感触を確かめた。札幌ドームは固い人工芝で有名だったため、ノックを受けながら、打球の転がり方などを入念にチェックした。

　「打球が死ぬわけではないので大丈夫ですよ。転がり方は前とあんまり変わってないです」と、準備万端の様子。交流戦という未知の戦いが始まった。
345：名無しトリターニさん：2007/04/06(金) 00:07:14 ID:ggNfMfF2: 【鳥谷日記】広大な大地・北海道が心のオアシス
　北の大地で楽しみにしていることがある。オフの期間中にプライベートで北海道を訪れて、シーズンの疲れを癒すプランをひそかに計画中だ。

　すすきのの歓楽街で酒を飲むことではない。鳥谷が構想を練っているのは、雪が舞い散るのを見ながらの露天風呂というシャレた旅行だ。

　「北海道は好きだけど、お酒とか食事がおいしいという理由じゃないです。風呂好きなんで、雪を見ながら温泉に入って、疲れを癒したいですね」

　これまでも試合以外で、何度か北海道旅行の経験がある。広大な大地が、心のオアシスとなっている。ここ２試合は、アンラッキーな当たりが続いたが、この日は２安打をマーク。やはり、鳥谷を蘇らせたのも北海道だった。不運な流れとはこれでオサラバ。足取りも軽く帰りのバスに乗り込んでいった。
346：名無しトリターニさん：2007/04/06(金) 00:07:33 ID:ggNfMfF2: 【鳥谷日記】千葉マリンの強風をインプット
　“千葉名物”の強風は怖くない？　鳥谷にとって初めての千葉マリンでの試合。前日（９日）の指名練習では軽いランニングのみの練習だったので、“ぶっつけ本番”だった。前日は「実際にやってみないと分からない」と不安を漏らしていたが、さっそく試合前の練習で、福原内野守備走塁コーチと高い飛球を参考に風のチェックを行った。

　「高い打球は戻ってきますね。でも大丈夫です」

　千葉マリンの高い飛球は風に押し戻される。試合前の練習で、そんな特性をしっかりとインプットしていた。しかも、ロッテの遊撃手は名手・小坂。昨年オープン戦で対戦したときに、小坂のグラブさばきに目を奪われれた。プロのレベルの高さを痛感させられたプレーヤーの一人だった。

　それから１年。千葉の風を制圧して、小坂との差が少しでも縮まったことを見せてくれるはずだ。
347：名無しトリターニさん：2007/04/06(金) 00:08:07 ID:ggNfMfF2: 【鳥谷日記】メジャー仕様のベンチで原点回帰
　千葉マリンスタジアムでの３連戦。この球場の名物として、風やファンの応援スタイルとくれば、外せないのがメジャースタイルのベンチだ。２列にイスが設置されている日本式とは違い、ベンチが壁沿いに１列あるだけ。通常の球場より高い柵に、寄りかかるというアメリカ式のベンチになっている。

　「初めてじゃないです。アメリカに遠征したときのベンチもこんな感じでした。そのときのことを思いだしますね」

　試合中も立ったまま。そんな異質な空間だが、鳥谷はどこか懐かしさを感じていた。早大時代に、日本学生選抜として数多くの海外遠征を経験してきた。

　日の丸をつけて戦っていたころの思い出。メジャー仕様のベンチは、意外にも原点回帰できた場所になっていた。
348：名無しトリターニさん：2007/04/06(金) 00:08:23 ID:ggNfMfF2: 【鳥谷日記】色男は何を着ても似合う
　５月６日からの札幌－千葉遠征を終え、この日が交流戦本拠地開幕。球団創立７０周年を記念しての“復刻”ユニホームに鳥谷も初めて袖を通した。往年の名選手の猛虎魂を継承し、意気揚々かと思いきや…。なかなか帽子をかぶろうとしない。もしかして黄色がアンラッキーカラーとか？

　「いや、そんなことはないですよ。黄色いつばの帽子を、今までの野球人生でつけたことがないんで」。少しばかり照れてた。当時（７９～８１年）のユニホームを着てた選手で覚えている人は？　岡田監督も着てたんだけど…。「まだ生まれたばっかりなんで…」

　８１年生まれの鳥谷。ということは、物心がついてるはずはない。しかし、試合中の勇姿を見て、色男は何を着ても似合うということを改めて痛感させられた。
349：名無しトリターニさん：2007/04/06(金) 00:08:39 ID:ggNfMfF2: 【鳥谷日記】活躍の陰に頼れる『兄貴』の存在
　猛打賞の活躍で背番号１が輝いた。その陰には、頼れる兄貴の存在があった。早大の２年先輩の東辰弥ブルペン捕手だ。

　１４日の楽天戦後。東の誘いで、虎風荘近くの中華料理店に足を運んだ。昨年は二軍の育成担当だったため、なかなか試合後に２人で食事をする機会がなかった。今年は一軍に帯同し、遠征先でも一緒に食事をすることが増えた。

　舌鼓を打ちながら、プレーの悩みや、愚痴を打ち明ける。プロ２年目。頼れる存在ができたことは、鳥谷にとって精神的な支えとなっている。

　「本当に頑張ってほしいですから。ヒットを１本打つだけでうれしい」と東。無安打に終わった試合後には、落ち込む鳥谷を気遣い、選手宿舎の部屋をノックすることもあるほど。『兄貴』の存在は、気持ちの切り替えを可能にしている大きな要因だ。
350：名無しトリターニさん：2007/04/06(金) 00:09:00 ID:ggNfMfF2: 【鳥谷日記】金本は同じチームで尊敬する選手
　読者からの質問にこたえる特別編。第５回目は、大阪市在住の大友武彦さん（３２）＝会社員＝からの質問です。

　Ｑ　チームのなかで憧れの存在とかいますか

　Ａ　金本さんです。試合に出続けているところがすごいと思います。僕も試合に出続けるというこだわりがありますし、同じチームで尊敬する選手です。

　野球の話を真剣にしたことはないけど、オフの期間からシーズンに向けてのしっかりとした体作りをしていると感じます。去年もデッドボールを受けたけど、片手でヒットを打っていた。精神的な部分で見習う部分が多いと思います。

　ケガをするということは一番のマイナスだと思っています。試合に出れないし、練習もできないですから。金本さんのようなお手本になる先輩がいるということは、自分にとって大きいです。
351：名無しトリターニさん：2007/04/06(金) 00:09:17 ID:ggNfMfF2: 【鳥谷日記】西京極球場で初の真剣勝負
　４年ぶりの西京極球場での公式戦。オープン戦では経験があるが、鳥谷にとって真剣勝負は初めてだ。試合前の練習では、福原守備走塁コーチのノックを数多く受けた。内野の要として、グラウンドの状態を事前にチェックしておくことも重要な仕事となる。

　「グラウンドは軟らかいですね。でも、硬い部分があったり、軟らかい部分があったりしますね。グラウンドの場所によって、違いがあります」

　約２０分のノックで、打球をはじく場面があったが、短時間で西京極球場のグラウンド状態を把握した。鳥谷だけではなく、赤星も一、二塁間を３本試走するなど、地方球場ならではの光景だった。

　「軟らかい。雨の日みたい」と赤星も土の特性をつかんでいた。試合開始からが勝負ではない。戦いは試合前から始まっている。
352：名無しトリターニさん：2007/04/06(金) 00:09:36 ID:ggNfMfF2: 【鳥谷日記】裏方さんへの感謝は片時も忘れず
　今季の阪神は、前日まで４０試合連続で雨天中止はナシ。この日、記録が途切れる最大の“ピンチ”だった。午前中から昼過ぎまで雨が降りしきる悪天候も試合前には上がり、何とか開始にこぎつけることができた。

　「雨が止んでくれてよかったです。裏方さんがシートを張ってくれていたんで、グラウンド状態もプレーに支障はないと思います」

　室内練習だったため、雨の中、頑張ってくれたグラウンドキーパーたちの奮闘は移動中に見ただけ。だが、スポットライトが当たらない縁の下の力持ちの人たちへの感謝は片時も忘れたことはない。

　怪物松坂との対戦には「楽しみですけど、勝負事なんで」と気を引き締めた。雨で流れていたら、夢の対決もなかったはず。試合開始前には対戦を待ち焦がれて胸を躍らせる背番号１がいた。
353：名無しトリターニさん：2007/04/06(金) 00:09:54 ID:ggNfMfF2: 【鳥谷日記】かつての師匠に４安打の活躍で恩返し
　かつての師匠と再会した。昨年まで阪神の打撃コーチをつとめていた金森栄治ソフトバンク打撃コーチに、試合前の練習中にあいさつ。打撃ケージ裏で近況報告をするなど、約５分間談笑した。

　「鳥谷はすごくいスイングをしている。去年から鳥谷は慣れれば打つといってきたけど、もう慣れてきたんじゃないかな」

　タテジマでの師弟関係は、わずか１年で解消となってしまった。だが早大の先輩でも金森コーチは、鳥谷にとって今でもよき相談相手であることに変わりはない。４安打の活躍で恩返しした。

　「打率３割は難しいかもしれないけど、鳥谷は必ず打ちますよ」と、成長ぶりに目を細めながら、今後の活躍に太鼓判を押していた。
354：名無しトリターニさん：2007/04/06(金) 00:10:11 ID:ggNfMfF2: 【鳥谷日記】『早稲田キラー』に鷹・和田が泣き
　得意の同門キラーにニンマリ？　前日、早大の１年先輩の和田から２打数２安打。一夜明けて、負け投手となった和田が容赦のなかった後輩に泣きを入れた。

　「先輩からよく打ってるんですか。早稲田キラーですね」

　和田のほかにも、８日には早大の２年先輩、日本ハム・江尻から２安打。昨年も４年上のヤクルト・藤井から本塁打を放つなど、先輩との相性はバッチリだ。これには同じく早大の先輩のソフトバンク・金森打撃コーチも「昨日は鳥谷にやられた」と一塁ベンチで歯ぎしりだ。

　「早稲田キラー？　和田さんがそう言ってたんですか。それはたまたまです。先輩が打たせてくれてるんじゃないですか」と苦笑いの鳥谷。その表情には余裕さえ感じられた。打撃も好調で、すっかり風格が出てきた。
355：名無しトリターニさん：2007/04/06(金) 00:10:29 ID:ggNfMfF2: 【鳥谷日記】休日は神戸や大阪市内で買い物
　読者からの質問にこたえる休日編。第６回は、尼崎市在住の菊池雅美さん（２１）＝学生＝からの質問です。

　Ｑ　「休日によく買い物に行くそうですが、どこが出没スポットですか」

　Ａ　「きょうは遠征先の岡山で先輩の浅井さんと出かけました。休みのときは部屋で寝て休養したあとは、買い物に行くことが多いです。関西では、車で神戸に行きます。大阪市内に行ったこともあるけど、大阪の街はまだ詳しくないです。

　東京では、学生のときから新宿に行ってました。プロに入ってからは遠征中なので、あまり外に出ることはないです。

　沖縄でのキャンプ中は那覇空港の近くにあるアウトレットモールに行ったこともありました」
356：名無しトリターニさん：2007/04/06(金) 00:10:49 ID:ggNfMfF2: 【鳥谷日記】１本出れば余裕が出てくると思います
　２５日の第２戦の八回の第４打席だった。バックスクリーンの電光掲示板には、「．３００」という数字が表示されていた。試合前は「．３０４」も２打数無安打で土俵際に追い込まれていた。小心者の記者なら気になって仕方ないが、さすがにチラチラと目が入ったのだろうか？

　「見ないです。打席に入いる前は？　見てないですよ」

　じゃあ、打席に向かう足取りが少し重くなったりはする？　「そんなことはありません。そりゃ、毎日打たなきゃ、打率は下がりますからね。数字は気にしてられませんよ」

　３割キープの難しさに直面している。この日も４タコに終わり、「．２９１」まで下降。「１本出れば余裕が出てくると思います。毎日１本を心がけてますから」。まずは８打数連続無安打を杜の都でストップさせる。
357：名無しトリターニさん：2007/04/06(金) 00:11:06 ID:ggNfMfF2: 【鳥谷日記】雨を考えても仕方がないでしょ
　どんなときでも一喜一憂しません！　午後５時過ぎ。突然降ってきた雨で決行か、中止か。選手、関係者が続々とロッカーから出てきて、外の様子を細かくチェックしていた。中止なら試練の９連戦が待っている。それだけに、雨は誰もが気になるはずだが、背番号１はちょっと様子が違った。

　「雨を考えても仕方がないでしょ。降っても降らなくてもプレーするのは変わらないから」

　なるほど‥。達観しきった鳥谷理論に思わず納得してしまった。どんな条件下でも気持ちは一緒。それが、けがをせずに試合に出続けることができる鳥谷の精神面のタフさにつながっている。

　「雨が降ったら、グラウンド状態が心配ですよ」と、最後はショートのポジションをながめた。初めてのフルキャスト宮城球場。“職場”だけを見つめていた。
358：名無しトリターニさん：2007/04/06(金) 00:11:24 ID:ggNfMfF2: 【鳥谷日記】目標達成へ、まずひとつの節目
　開幕からちょうど５０試合目。今季、全１４６試合出場を目標に掲げている鳥谷にとっても、ひとつの節目だった。

　長丁場のシーズンを乗り切るため、練習にちょっとした工夫を施している。下半身の疲れがピークに達しているため、福原内野守備走塁コーチと相談して、試合前のノックの量を減らしている。

　「確かに疲れているけど、これをサラっと乗り越えてほしい。シーズンが終わって、あのときはしんどかったと振り返れれば一番いいよね」

　試合前のノックでは質を重視。グラウンド状態をチェックするための打球を福原コーチに打ってもらい、少ない数で把握できるようにしている。

　「ポイント、ポイントに打球を打って動かしているよ」と福原コーチ。これで５０試合連続スタメン出場。悲願へ背番号１の戦いは続く。
359：名無しトリターニさん：2007/04/06(金) 00:11:40 ID:ggNfMfF2: 【鳥谷日記】仙台にまたひとつ楽しみ増えた
　仙台で思いがけない再会があった。早大野球部の２年先輩で、現在用具メーカーに勤務している堀元桂介さん（２６）。仙台在住で主に楽天選手を用具をサポートしており、鳥谷とは約２年ぶりの再会となった。

　２９日の第２戦後は、一緒に食事に出掛けた。堀元さんと同級生にあたる東ブルペン捕手も加わり、ちょっとした激励会となった。約２時間の短い時間だったが、仙台沖でとれた新鮮な魚介類に舌鼓を打ちながら、昔話に花が咲いた。

　「鳥谷には頑張ってほしい。学生時代に一緒に戦った仲間ですから」とベンチ入りメンバーだった堀元さんは、後輩の今後の活躍を願っていた。

　「本当に久しぶりでした。また仙台に来ることがあれば、会いたいですね」と鳥谷。埼玉・聖望学園高時代から遠征で訪れるなど、なじみのある仙台で、またひとつ楽しみが増えた。
360：2005年6月：2007/04/06(金) 00:12:26 ID:ggNfMfF2: http://www.sanspo.com/tigers/tori/tori200506.html

【6/30】“先輩”の暴飲暴食ぶりをチクリ
【6/29】ニンニク注射より点滴オススメ
【6/27】遠征先の昼食は和食か中華料理
【6/26】気になる誕生日プレゼントの数
【6/23】４年前の劇弾は浅井にホロ苦
【6/21】黒手袋の感触お楽しみに
【6/20】打撃用手袋はだいたい１カードで変える
【6/19】格好のリフレッシュ
【6/18】２年ぶりに復活した鳥谷－松尾の名コンビ
【6/17】球宴への出場、恩師も心待ちに
【6/16】ダルビッシュの活躍が気になった
【6/13】暑さ対策でアンダーシャツを七分袖に
【6/11】プリンス・新庄と“初合体”
【6/10】クールガイは暑さ気にならん
【6/8】結果出なくても下を向かない
【6/7】『マニ☆ラバ』の曲でリラックス
【6/5】甲子園では気にならないロッテの応援
【6/4】サッカー？　見てないですよ
【6/3】アニキの鉄人ぶりにただ脱帽
【6/2】室内練習を返り咲きへのきっかけに
361：名無しトリターニさん：2007/04/06(金) 00:12:51 ID:ggNfMfF2: 【鳥谷日記】室内練習を返り咲きへのきっかけに
　朝から降り続いた雨で屋外練習ができず、甲子園脇にある新室内練習場で雨上がりを待った一軍選手。天気を気にしながらの練習となったが、いつもと場所が違うことで気持ちのリフレッシュにもなった。

　「バッピ（打撃投手）の人だけじゃなく、マシンの球とか、スイングがたくさんできたんでよかったです」

　避けて通ることができない９連戦の真っ只中。正直いって少し滅入るところだ。「違った練習ができました」。雨のおかげで気分転換、振り込み不足も解消できた。

　試合前には天気も回復し、無事開催にこぎつけた。３割復帰へこれからが正念場となる。この日の室内練習を返り咲きへのきっかけにしたい。
362：名無しトリターニさん：2007/04/06(金) 00:13:07 ID:ggNfMfF2: 【鳥谷日記】アニキの鉄人ぶりにただ脱帽
　前日のソフトバンク戦で、金本が後頭部に死球を受けるアクシデントがあった。内角の厳しいところを攻められるのは好打者の宿命であり、証明といっていい。早大時代に３冠をとった鳥谷もそうだった。

　０３年の明治神宮野球大会の準々決勝・城西大戦で、頭部に死球を受けたことがある。内角のストレートが直撃したが「頭部に死球？　そうですね、かすった程度ですよ」とさらりと振り返った。その後の３打席は凡退したが、延長十一回、１２０メートルの決勝弾を右中間へライナーで突き刺してみせた。首位打者の意地だったのだろう。

　前日の金本は死球後、走者として暴投の間にホームへかえってきた。「すごいですよね。（当たった後に走るのは）僕には、未知の世界ですね」。アニキの鉄人ぶりには、ただ脱帽していた。
363：名無しトリターニさん：2007/04/06(金) 00:13:24 ID:ggNfMfF2: 【鳥谷日記】サッカー？　見てないですよ
　ナイター明けでデーゲーム。甲子園での練習は、午前１０時２０分から始まった。こんな日の未明にＷ杯最終予選なんて…。ボクは眠い。そんなうつろな視線の先に、元気に汗を流す鳥谷がいた。　

　「サッカー？　見てないですよ。だって部屋にテレビもないですし」

　過去の傾向？　から、きっと見ていないだろうと思っていたが、その理由が「テレビがない」とは…。

　「きのうは夜の１２時半くらいには寝ましたね。バタンキュー？　いや『そろそろ寝よっかな』って感じです。デーゲームの朝は、きついんで」

　７～８時間の睡眠時間を常に確保。あらためてだが野球漬けの日々だ。ＴＶっ子として、少しは見習うべし。でもテレビくらい買ったらいいのに…。「朝食の時、食堂でニュース見ましたから」。あ、そうですか。
364：名無しトリターニさん：2007/04/06(金) 00:13:44 ID:ggNfMfF2: 【鳥谷日記】甲子園では気にならないロッテの応援
　甲子園の左翼上段を陣取る黒服の集団。鳴り物はないものの、一斉に声を張り上げたり、ジャンプしたりと、ロッテファンの統率の取れた応援には驚かされる。

　甲子園の大声援に慣れているはずの鳥谷も、千葉マリンで初めて見たときは「すごいですね、サッカーのサポーターみたいですね」と圧倒されていた。

　本拠地での交流戦では、他の球団ではいつもは静まり返る守備のときでも、虎党に負けないぐらいの声援が響く。赤星ですら「甲子園の床が、抜けるんじゃないですか」と、飛び跳ねる独特な応援は気にしていた。

　鳥谷もさぞかしと思いきや、「千葉ではそうでしたけど、ここはそんなに気にならないですね」。少し気は早いですが、日本シリーズのときも大丈夫のようで。
365：名無しトリターニさん：2007/04/06(金) 00:14:01 ID:ggNfMfF2: 【鳥谷日記】『マニ☆ラバ』の曲でリラックス
　気になるミュージシャンがいる。青森県出身の４人組バンドの『マニ☆ラバ』だ。全国的にはまだまだ無名だが、シングル『青森駅』がひそかな人気。大ブレーク間近のグループだ。

　“出会い”は偶然だった。５月２８日の楽天戦（フルキャスト宮城）。試合前のセレモニーで、マニ☆ラバが登場し『負けるんじゃねえ』など数曲を熱唱した。

　「ベンチで聞いてましたよ。歌詞がよかった。いい歌だったし、耳に残りましたね」。試合前のベンチで静かに歌声に耳を傾け、集中力を高めていた。癒し系の声も心地よかったという。

　休日は自室で音楽鑑賞をするなど、歌は鳥谷にとって欠かすことのできないリラックス方法。思いがけない出会いを果たしたマニ☆ラバの曲が、お気に入りに新たに加わった。
366：名無しトリターニさん：2007/04/06(金) 00:14:19 ID:ggNfMfF2: 【鳥谷日記】結果出なくても下を向かない
　大阪ドームでの試合前のアップ中、鳥谷の表情を見に行った。７日のオリックス戦（スカイマーク）では３三振。２番に起用された２試合で７打数ノーヒット、計１２打席音ナシ中。２番という難しい役割に、戸惑いを感じていないか気になったからだが…。

　そんな勝手な心配を吹き飛ばすように、「関係ないですよ。打順が自分の打撃に影響しているとは思ってません」と、力強く答えてくれた。

　「まだ２試合。赤星さんが塁にいることで、逆にこっちが有利になることもありますから。後ろに３、４、５番と続くのは、８番や９番を打っている時とは全く違います。いろいろと考えることが勉強になりますね」

　結果が出なくとも、決して下を向かない。この日も３試合目となる２番での出場。何かを吸収してやろうという強い意欲は、いつか必ず、生きてくるはずだ。
367：名無しトリターニさん：2007/04/06(金) 00:14:43 ID:ggNfMfF2: 【鳥谷日記】クールガイは暑さ気にならん
　どんなに口に出しても、どうしようもないけど『むちゃ暑い』です。どんよりとした空模様。蒸し暑いといつたほうが適当か。この日、関東地方は入梅。関西もきょうにも梅雨に入るという。ジメジメして、いやな時期が今年も来た。

　ところで、鳥谷はというと、「自分の中では、特に気にならないですね」とか。暑さ対策にしても、「特に何もありません」。早くもクーラーに頼ってしまう私とは違って、何ともうらやましい限りです。

　「野球をやるには、寒いより暑いほうがいいんで」

　夏場を前に何とも頼もしいじゃありませんか。この日もスタメン２番で出場し、いきなりタイムリー。暑さに強いから、表情も“クール”なんでしょうか。
368：名無しトリターニさん：2007/04/06(金) 00:14:59 ID:ggNfMfF2: 【鳥谷日記】プリンス・新庄と“初合体”
　背番号１同士の夢の競演が実現した。新室内練習場で試合前練習を終えた鳥谷がロッカーに引き揚げるとき、ハプニングが起きた。練習場に向かう日本ハム・新庄と、一塁側ファウルゾーン奥にあるブルペン付近で鉢合わせしたのだ。

　早大野球部の先輩で、新庄の専属広報を務める荒井修光さんにまずはあいさつ。その姿を見つけた新庄が近寄って、鳥谷の肩に手をあてながら話しかけた。

　「頑張れよ！」。短い言葉だったが、予想外の展開に鳥谷も笑顔を見せた。「新庄さんから声をかけてもらって、ビックリしましたよ。これまで接点がなかったですからね」と、プリンスとの“初合体”に虎の若大将も驚いた様子だった。

　今季から導入された交流戦のおかげで実現した貴重なツーショット。勝負を度外視した新庄の温かい一声が、鳥谷の飛躍のエネルギーとなるはずだ。
369：名無しトリターニさん：2007/04/06(金) 00:15:24 ID:ggNfMfF2: 【鳥谷日記】暑さ対策でアンダーシャツを七分袖に
　東京への移動日となったこの日は、恒例の読者からの質問コーナー。今回は、大阪市のＯＬ・山下裕美さん（２５）からの質問です。

　Ｑ　「最近、七分袖のような中途半端な長さのピッタリしたアンダーシャツを着ているように思えるんですが、何か意味はあるんですか？」

　鳥谷　「暑くなってきたんで、暑さ対策のためですね。大阪ドーム（オリックス戦＝７日）から着はじめました。ピッタリ手首まであるのよりもいいかなと思って、メーカーの人に聞いてみたら、あるというんで。まだプロ野球では、（七分袖を）やっている人がいないそうなんですよ。七分袖のダブダブのアンダーシャツは、よく少年野球で着ている子供が多いですけど（笑）。初めてという意味でも、試しにやってみようということです」
370：名無しトリターニさん：2007/04/06(金) 00:15:43 ID:ggNfMfF2: 【鳥谷日記】ダルビッシュの活躍が気になった
　来年の交流戦ではダルビッシュ打ち？　普段は新聞に目を通さない鳥谷だが、この日ばかりは違った。自らダルビッシュが１面の東京版スポーツ紙を手に取った。

　「ダルビッシュ、勝ったんですか！　すごいですね」。目を丸くして記事に目を通した。前日（１５日）の広島戦（札幌Ｄ）で、日本ハム・ダルビッシュ有投手（１８）＝東北高＝が初登板初勝利。高卒新人では、９９年の松坂以来となる快挙を達成した大物の活躍が気になった。

　２人の出会いは鳥谷が早大４年、ダルビッシュが東北高２年のとき。１１月に開催される第３４回明治神宮大会の開会式で、がっちりと握手を交わしていたのだ。

　この日の西武戦で交流戦終了。来年に持ち越しとなった鳥谷ｖｓダルビッシュの初対決が今から楽しみだ。
371：名無しトリターニさん：2007/04/06(金) 00:16:03 ID:ggNfMfF2: 【鳥谷日記】球宴への出場、恩師も心待ちに
　交流戦全３６試合が終了。この日は先輩・浅井とともに朝一番の新幹線で東京から帰阪した。日ごろから「休んでばっかりっすね」と、休みの多い？私を“批判”してきた鳥谷にとっても、貴重なオフだ。

　「ゆっくり休みます。これからが勝負なんで」と、リフレッシュにつとめる予定だ。

　開幕から全６６試合先発出場を果たしてきた。虎党からの支持もあり、球宴ファン投票の遊撃部門では断トツのトップ。初出場も夢ではない。「出れるような成績じゃないので、複雑です」という本人以上に、出場を願っている人物がいる。マンツーマン指導を続ける福原内野守備走塁コーチだ。

　「ファンが評価してる。オールスターに出ればいい。本人にとってもレベルアップのための刺激になるはず」。恩師は夢舞台に立つ姿を心待ちにしていた。
372：名無しトリターニさん：2007/04/06(金) 00:16:22 ID:ggNfMfF2: 【鳥谷日記】２年ぶりに復活した鳥谷－松尾の名コンビ
　心強いパートナーが加わった。今年４月に阪神電鉄に入社し、６月から甲子園球場職員として現場に出ている松尾英孝さん。実は鳥谷の早大野球部の１年後輩にあたる。

　「球場で働いているのは知ってますよ」

　松尾さんは野球部時代に、マネジャーを務めた。ドラフトの超目玉だった鳥谷の取材で殺到した報道陣の対応を一人で担うなど、敏腕ぶりは当時から有名だった。ソフトバンク・和田、ヤクルト・青木、田中浩、オリックス・由田、広島・比嘉とプロに巣立った仲間は数多い。

　早大・野村前監督や鳥谷から絶大な信頼を寄せられる存在だった。そして先輩の後を追うように“阪神入り”。「鳥谷さんを応援してます」。甲子園球場で２年ぶりに復活した鳥谷－松尾の名コンビ。飛躍の大きな後押しになるはずだ。
373：名無しトリターニさん：2007/04/06(金) 00:16:50 ID:ggNfMfF2: 【鳥谷日記】格好のリフレッシュ
　交流戦後、２日間の休日をへてこの日から練習が再開。雨天順延もなく、試合のない４日間がまるまるとれた日程に、鳥谷も「交流戦が順調に終わってよかったです。日程につきる？　終わってみれば、そこですよね」と笑顔を見せた。

　「（前日１８日に）一日、時間がとれたのは大きかったですね。ゆっくりできましたよ」

　開幕から先発出場を続けているだけに、格好のリフレッシュとなった様子だ。

　「洗濯？　部屋に洗濯機はないんですが、寮の中にたくさんありますから、そこで。いろいろ片付けました。掃除は、してないんですけどね」。プロ野球選手といえ、２３歳の独身らしい生活ぶりを、少し垣間見た気分。先日ついに洗濯機を購入し、部屋で洗濯できる幸せを知った記者は、ちょっと優越感。（もう２８歳になるんですが…）
374：名無しトリターニさん：2007/04/06(金) 00:17:08 ID:ggNfMfF2: 【鳥谷日記】打撃用手袋はだいたい１カードで変える
　１５日の西武戦（インボイス）で、待望の今季１号を放った鳥谷。赤星の盗塁ソックスと同様、サンスポ・ドリームキャンペーンのひとつ『ホームラン１本ごとに打撃用手袋プレゼント』の第１号をゲットした。

　「とりあえず（プレゼントが）１つだけにならないように、がんばります」。甲子園での練習を終えると、笑顔で記念すべき１つ目にサイン。脱ぎたてホヤホヤ。ちなみにこういう手袋って、何試合ぐらいの周期で変えていくの？

　「だいたい、１カード（３試合）ですね。早いときは２試合ぐらいで、破れちゃうこともあるんで。打撃の調子？　それは関係ないです」。３試合に１つということは…年間で４８個は使っている計算。４８号ホームランまではプレゼントできるってこと！？　「でもボク、一発を打つタイプじゃないんで…」。ごめんなさい。調子に乗りすぎました。
375：名無しトリターニさん：2007/04/06(金) 00:17:27 ID:ggNfMfF2: 【鳥谷日記】黒手袋の感触お楽しみに
　前日２０日に、サンスポ・ドリームキャンペーンとして、鳥谷から頂戴した打撃用手袋（ナイキ社製＝本塁打１本につき、１組プレゼント）。黒の手袋に白マジックでサインするのに、「書きづらいですね。でも試合で使っている方がいいですよね」と話していたが…。

　そう、練習時から注目している熱心なファンなら、お気づきの方も多いかもしれない。鳥谷が練習で使用している打撃用手袋は白。試合は黒、練習は白と、常に使い分けている。しかし、たまには試合で白を使うこともあるのだろうか。今後、白タイプをプレゼントする可能性も含めて、改めて聞いてみた。

　「ないですね。試合はずっと黒です。理由？　試合用の方が、薄くしているんですよ」

　試合ではフィット感重視。そんな配慮で使い分けられている黒手袋。当選された方はぜひ、その薄手の感触もお楽しみください。
376：名無しトリターニさん：2007/04/06(金) 00:17:44 ID:ggNfMfF2: 【鳥谷日記】４年前の劇弾は浅井にホロ苦
　劇的なサヨナラホームランから一夜明けた。練習中から、チームメートの祝福を受けて、笑顔を見せた。そんな姿を恨めしそうに？　眺めていた男がいた。公私で鳥谷の面倒を見ている浅井だ。

　０１年の東京六大学リーグ戦。５月１日の早大ｖｓ法大３回戦（神宮）の延長十一回、２年の鳥谷は、バックスクリーンにサヨナラ弾を放った。それ以来のサヨナラアーチだったが、実はそのときの法大のキャッチャーが、４年の浅井だった。前日の試合後は、ベンチ裏で当時の思い出話で盛り上がったそうだが…。

　「知らない。知らない」と浅井は知らんぷり。苦い記憶を押し殺していた。一方の鳥谷は、当時法大の捕手が浅井だったことを問われ、「正解！」と即答した。サヨナラアーチが二人の記憶を結び付けていた。
377：名無しトリターニさん：2007/04/06(金) 00:18:01 ID:ggNfMfF2: 【鳥谷日記】気になる誕生日プレゼントの数
　鳥谷が、２４歳の誕生日を迎えた。きっと寮には山ほどのプレゼントが届いたはず…。『おめでとう』の言葉よりも先に、いきなり下世話な話になった。

　「来てましたよ。いくつ？　数えてないですけど」。はあ、数え切れないくらいなの。「そうじゃなくって、数えていないだけです！！」

　ま、きっとかなり多いはずだ。どんなものがあったのか、中身も気になるところだが、試合のある日とあって「まだ見てないんで」と、帰ってからのお楽しみだ。

　それにしても、しっかり“バースデー猛打賞”を放ち、素晴らしい２４歳になる予感を漂わせたのはさすが。「やっぱり（プレゼントは）嬉しいですよね」。で、結局数は、幾つだったの？（しつこい）。同じ独身の身としては『量』で負けても『質』では負けたくない―。密かな対抗心を燃やしてます。
378：名無しトリターニさん：2007/04/06(金) 00:18:21 ID:ggNfMfF2: 【鳥谷日記】遠征先の昼食は和食か中華料理
　火曜付は、読者からの質問にこたえる特別編。今回は、尼崎市在住の大木朋子さん（２４）＝ＯＬ＝からの質問です。

　Ｑ　「遠征先の宿舎では、昼食は何を食べているんですか」

　Ａ　「昼は、宿舎のなかにあるレストランで食べています。和食や中華料理など選べるようになっています。東京では、しょうが焼き定食やオムライス、カレーライスをよく食べますね。

　この前の立川に行ったとき（西武戦、１４、１５、１６日）は、３日間中華を食べました。午前中にウエートトレーニングを行うので、よく食べますね。チャーハンと中華そばをセットで食べましたね。夏になっても食欲が落ちることはないですね」
379：名無しトリターニさん：2007/04/06(金) 00:18:45 ID:ggNfMfF2: 【鳥谷日記】ニンニク注射より点滴オススメ
　巨人の清原もやっていたことで知られるニンニク注射。代謝を促すとともに疲労を回復し、夏バテには有効といわれている。実は鳥谷も、一度試したことがあったそうだ。

　「やってみたんですけど、効かないんですよね。そんなに疲れてなかったからですかね」

　米子は地方球場とあって、若手にはロッカーはない。ベンチ裏のパイプいすに腰掛けながら、着替えていた。近くに座っていた浜中も、「やってみたんですけど、効かなかった」。

　そこで浜中が「点滴はホンマ疲れも取れるし、楽になるわ。トリもやった方がエエで。あれは効くわ」。空梅雨で暑い日が続くが、夏バテ気味の読者も、一度お試しあれ。その前に、記者自身が“注射”のお世話になりそうで…。

（澄田）

※今のキミの働きなら、その必要はない＝デスクより。
380：名無しトリターニさん：2007/04/06(金) 00:19:01 ID:ggNfMfF2: 【鳥谷日記】“先輩”の暴飲暴食ぶりをチクリ
　米子から空路、東京・羽田を経由して、横浜に入った。練習では大粒の汗をかき、すっきりした表情を見せた。宿舎に帰り、シャワーを浴びたあとのビールがさぞやおいしいだろうネ。

　「そんなことないですよ。それよりも、全然動いてないから、飲んだらおなかにたまる一方でしょ。２０キロも増えたんですよね」

　日ごろの不摂生もあり、大学卒業して体重が２０キロも増えた私をチクリ。それはそうだが、やっぱり足を運んだ土地のおいしいものを食べたい。これは人間の本能なのだヨ。

　「中華よりも、和食のほうがいいんじゃないですか。健康を考えて。カロリーを控えめにしないと。やばいでしょ」

　夕食は中華料理と決め込んだおれを再びチクリ。トリよ、もう言うな。おまえが一番、おれの暴飲暴食ぶりを知ってるだろ！
381：2005年7月：2007/04/06(金) 00:19:50 ID:ggNfMfF2: http://www.sanspo.com/tigers/tori/tori200507.html

【7/28】試合前の守備練習おかわり
【7/27】自分流調整法で夏乗り切るぞ
【7/26】福原コーチが愛弟子の“反乱”に苦笑い
【7/25】やりがいのある赤星さんの後ろ
【7/24】後半戦も好不調の波を作らないように
【7/23】夢舞台での交流を後半戦に生かす
【7/22】夢舞台に初見参も余裕の表情
【7/21】全試合先発出場も昨年より疲れなし
【7/18】母校敗戦に苦言、勝負は甘くない
【7/16】Ｖ決まるころには立派なロンゲ！？
【7/14】朝からスマイル！何があったの？
【7/13】守備力ＵＰで信頼関係も◎
【7/11】新幹線や飛行機のなかでは寝てます
【7/9】山本昌さんのカーブは独特ですね…
【7/8】７年後は３１歳…五輪野球消滅「残念です」
【7/5】うっとうしい梅雨平気です
【7/4】やりだしたら、とことんやるタイプ
382：名無しトリターニさん：2007/04/06(金) 00:20:11 ID:ggNfMfF2: 【鳥谷日記】やりだしたら、とことんやるタイプ
　読者からの質問にこたえる休日編。今回は愛知県大府市在住の篠田祐子さんからの質問です。

　Ｑ　「オレってＢ型だなぁと思うときは、どんなときですか」

　Ａ　「具体的なことは思い浮かばないけど、周りに流されるということはほとんどないですね。自分でも典型的なＢ型だと思いますね。初めて会った人からもよく、『Ｂ型っぽい』と言われるので、そうなのかなと思います。やりだしたら、とことんやるタイプですかね。興味があることと、興味がないことのギャップが激しいですね」
383：名無しトリターニさん：2007/04/06(金) 00:20:28 ID:ggNfMfF2: 【鳥谷日記】うっとうしい梅雨平気です
　降ったり止んだり、雨模様の甲子園。やはり雨が続いた先週末の横浜遠征に比べれば、まだ涼しい方だったが、それでも梅雨独特の蒸し蒸しとした感じは、どうにもしんどい。

　「梅雨？　ボクは気にならないですよ。今年は全然、蒸し蒸ししてないですしね」

　平然とした様子の鳥谷。いつもカラッとさわやかなのは、さすがだ。昨年の夏も長袖を通しきり、今年は“新作”の七部ソデで、バッチリと決めている。

　「今年は、異常気象じゃないですか」

　そこまで涼しいか？　確かに梅雨の前はものすごく暑かったけど。う～ん、よくわからん。ただ、こちらはいつも汗べたべたで仕事しているのだけは確かなことだ。鳥谷に見習うべし。これからも、くだらない質問にも天気同様、『ムシムシ（無視無視）』はナシでよろしく！！
384：名無しトリターニさん：2007/04/06(金) 00:20:46 ID:ggNfMfF2: 【鳥谷日記】７年後は３１歳…五輪野球消滅「残念です」
　野球界にとって、残念なニュースが駆け巡った。国際オリンピック委員会（ＩＯＣ）が、２０１２年ロンドン五輪の実施競技から野球を除外することを決めた。７年後の夢舞台。そのころは３１歳になり、日本を代表する遊撃手に成長しているであろう鳥谷にとっても、他人事ではなかった。

　「これまでオリンピックに出たことがないので、どういうものか分からないけど、残念ですね」

　早大時代から、学生選抜として、何度も日の丸をつけて戦ってきた。２年時に初めて日本代表に選ばれたとき、２年先輩の東海大・平野（現オリックス）のグラブさばきに目を奪われた。「平野さんの守備は参考になりました」と、その後の飛躍のための刺激の場となった。

　日の丸に、特別な思いを抱いていた一人であっただけに、この日は肩を落としていた。
385：名無しトリターニさん：2007/04/06(金) 00:21:02 ID:ggNfMfF2: 【鳥谷日記】山本昌さんのカーブは独特ですね…
　寝苦しい夜だった。選手宿舎のベッドに横たわってもなかなか寝付けなかった。移動ゲームで体は疲れているはずなのに…。気付けば、時計の針は１２時を過ぎていた。安眠を妨げたものは、ただひとつ。何度バットを振っても芯でとらえられない。あのドロンとしたボールの軌道が、頭から離れなかったのだ。

　「タイミングが合わない？　うーん。山本昌さんのカーブは独特ですね…」

　チームは前日（８日）の中日戦で、山本昌に黒星をつけた。ナゴヤドームで４年ぶりに山本昌を攻略し、鬼門を突破した。だが、鳥谷にとって難敵であることには変わりはなかった。４打数無安打に終わるなど、今季の対山本昌は１１打数２安打。昨年の８打数１安打と合わせると、通算打率．１５８と大の苦手としている。

　虎の将来を担う男にとって、山本昌攻略は大きなテーマとなりそうだ。
386：名無しトリターニさん：2007/04/06(金) 00:21:17 ID:ggNfMfF2: 【鳥谷日記】新幹線や飛行機のなかでは寝てます
　読者からの質問にこたえる休日編。今回は神戸市在住の今泉京子さん（２８）＝ＯＬ＝からの質問です。

　Ｑ　「遠征が多いですが、新幹線や飛行機のなかではどのように過ごしているんですか」

　Ａ　「基本は乗ったらすぐ寝ますね。疲れをためないようにすることを心掛けています。うまく過ごせれば、疲れを感じることはないですね。

　あとは弁当を食べることもあります。横浜ではしゅうまい弁当を買ったりします。米子に移動したときには、新大阪駅の書店でファッション雑誌を買って乗りました。でも、岡山から米子までの特急がすごく揺れたので、気持ち悪くなりましたね。ちょっと失敗しました（笑）」
387：名無しトリターニさん：2007/04/06(金) 00:21:34 ID:ggNfMfF2: 【鳥谷日記】守備力ＵＰで信頼関係も◎
　三塁側ファウルゾーンに座り、瞑想していた。味方の選手の打撃練習に視線をおくり、ときには目を閉じる。試合前練習の恒例の瞑想タイムで守備練習を終えると腹筋、背筋を行う。そのインターバルにひとりで反省会を開く。

　「昨日の青木の打球の反応？　そうですね」

　約１０分間の反省会の議題は、前日（１２日）のヤクルト戦の一回、先頭・青木の二遊間への打球だった。コンマ数秒の反応が遅れ、井川の３失点につながった。

　「周りから見ていた分には、反応が遅れたように感じたかもしれない。体重のかけかた、配球、打球方向とか、いろんなことを考えていたと思う。本人に聞いてみないと分からない」と福原内野守備走塁コーチ。

　多くを語ろうとはしなかった鳥谷だが、自分の考えで守備を任されるようになってきた。もちろん自分で反省はする。守備の向上でベンチとの信頼関係ができつつある証拠だ。
388：名無しトリターニさん：2007/04/06(金) 00:21:51 ID:ggNfMfF2: 【鳥谷日記】朝からスマイル！何があったの？
　早朝のＪＲ東京駅。白のワイシャツを着た鳥谷は帰阪するため、新幹線のホームに姿を見せた。目覚めの悪さでは有名な男が、すがすがしい笑顔を振りまいていた。午前７時に見せた貴重な鳥谷スマイル。なにか、いいことでもあったの？

　「おはようございます！　みなさん、早いですね」

　連日の取材攻勢にときにはうんざりモードになる２４歳が、待ち構えていた報道陣に優しい言葉をかけてきた。きっと昨日の夜に、ハッピーな出来事があったはず…。

　「オールスターまでというより、最後まで勝ち続けたい！」

　こちらの勝手な憶測の質問を受け付けないような？　意気込みを口にした。瞳の奥は真剣そのもの。休日用の取材の受け方も随分とサマになってきた。
389：名無しトリターニさん：2007/04/06(金) 00:22:11 ID:ggNfMfF2: 【鳥谷日記】Ｖ決まるころには立派なロンゲ！？
　甲子園は、やっぱり暑い！！　じっとしていても汗が吹き出てくる。小さいメモ帳すら、うちわ代わり。こういうときは普段は気にしない髪型も気になってくる。

　１５日のお立ち台で髪を短く切ったことを告白した桧山。今岡にしても、頭はすっきりと“夏ヘア”にしている。金本は元々短い。３月に丸刈りにしたはずの鳥谷を見ると、相対的に長くなっているのに気づいた。

　「髪が伸びた？　別に気にならないですよ。シーズン中に、１回だけ切りましたけど」

　この時期は、ヘルメットや帽子をかぶると汗で蒸れるもんだが、クールガイにはお構いなし。一度だけ髪型を整える程度で、ここまできたとか。「もう切りませんよ。このままです」。優勝が決まるころには、どんなヘアスタイルになってるか楽しみですな。
390：名無しトリターニさん：2007/04/06(金) 00:22:30 ID:ggNfMfF2: 【鳥谷日記】母校敗戦に苦言、勝負は甘くない
　今さら言うまでもないが…甲子園は、とにかく暑い。そしてあまりに暑いと、甘いものが食いたくなる。チョコとかパフェとか…。そんなモノばかり想像していたら、目の前を涼し気に歩いていく鳥谷の姿があった。

　「甘いもの？　ああ、暑いときには食べたくなるって、いいますよね。でもボクは、あんまり食べないんですよね」

　さすが、夏でも長ソデが似合うクールな男。「強いて言うなら？　アイス。アイスは好きですね」。な～んてとこも、やっぱり“クール”だ。

　そうそう。１８日付紙面で、母校・聖望学園が初戦突破と書いたばかりだが、この日、埼玉予選３回戦で敗退との速報が。「負けたんですか。所沢北？　結構強いチームですけど…。九回に７失点？ダメですね」。悔しそうに、クールに厳しく、後輩へゲキを送った鳥谷。やはり、勝負の世界は“甘く”ない。
391：名無しトリターニさん：2007/04/06(金) 00:22:47 ID:ggNfMfF2: 【鳥谷日記】全試合先発出場も昨年より疲れなし
　前半戦を全力で駆け抜けた。２２日から球宴が始まるため、束の間の休息となった。「今日くらいはゆっくりさせてくださいよ」という本人の希望もあり、この日はプロ２年目の前半戦総括だけをお願いした。

　「去年とは全然違う。試合に出ているし、逆に試合に出ていなかった去年のほうが疲れを感じた。去年は自分の身長にも足りない打率で、どうしようかと思っていましたから（笑）」

　全９１試合に遊撃で先発出場。首位の原動力となった。それに比べてプロ１年目は前半戦の打率は．１６９と散々だった。鳥谷の身長は１メートル７９で、自己申告？　通りだ。

　今年は打率．２７９で、わずか１年で、１割以上もあげたことになる。そして初の球宴。虎の若大将は進化を、この舞台でも証明する。
392：名無しトリターニさん：2007/04/06(金) 00:23:04 ID:ggNfMfF2: 【鳥谷日記】夢舞台に初見参も余裕の表情
　７・２２、インボイス西武ドーム。遊撃部門のファン投票で選出された鳥谷が、夢舞台に初見参した。真剣勝負のペナントレースとは違い、鳥谷スマイルが弾けた。

　三塁側ファウルゾーンでのストレッチでは、チームメートの赤星、藤本のほかに、ヤクルト・岩村、中日・井端、荒木と談笑。早大の同級生のヤクルト・青木とは“友情キャッチボール”。フリー打撃前には、内野でノックを受けずに、外野で球拾いをする珍しいシーン。練習終了後には、前列で巨人・堀内監督と青木に挟まって記念撮影。あっという間に試合に突入した。

　「慌しくて何が起こっているか分かりませんね。外野？　ゆっくりしたかったので。青木？　友情かどうかは分かりませんけどね」と余裕の表情だった。久保田スラッガー社からは、球宴用の新グラブも届いた。ピンク色というクールな鳥谷には、派手な一品だ。虎の若大将にとっての晴れ舞台。試合前から早くもヒートアップしていた。
393：名無しトリターニさん：2007/04/06(金) 00:23:21 ID:ggNfMfF2: 【鳥谷日記】夢舞台での交流を後半戦に生かす
　本拠地・甲子園での初の球宴。緊張気味だった第１戦（インボイス西武）とは違い、慣れたホームグラウンドで落ち着いた表情だった。

　球宴ならではの貴重な交流ができた。試合前のフリー打撃では、横浜・金城、中日・荒木、ヤクルト・青木、岩村とお互いのバットを交換、実際にスイングして重さや感触を確かめた。青木はフリー打撃で鳥谷のマスコットバットを試し打ちする熱の入れよう。鳥谷自身も、シーズンは封印していたマスコットバットを“解禁”するという変化も試みた。

　「いろいろバットを見せてもらいました。マスコット？　たまたま１本残っていたので久しぶりに使ってみました」と笑顔で話していた。

　フリー打撃後のノックでは、遊撃のポジションで昨年のゴールデングラブ賞の中日・荒木としばらく立ち話。「荒木さんとは普通にしゃべりますよ。野球の話じゃないですけど」と、“企業秘密”は明かしてくれなかった。

　プロ２年目で初体験した夢の舞台も終わった。「これを今後に生かしたい」と鳥谷。一流と呼ばれる選手との“合体”が、後半戦につながるはずだ。
394：名無しトリターニさん：2007/04/06(金) 00:23:42 ID:ggNfMfF2: 【鳥谷日記】後半戦も好不調の波を作らないように
　前日２３日までのオールスターという夢舞台でも２年目の進化を余すところなく、見せた鳥谷。夢舞台では『８番・遊撃』とシーズン開幕時の定位置での出場となったが、後半戦ではまた『２番・遊撃』と上位でクリーンアップへのつなぎ役としての活躍が期待される。

　ところで、２番死守を目指す鳥谷が、常日頃心がけていることが「好不調の波を作らないこと」。打率３割は何度か超えたが、キープするかと思うと壁に当たっているのは確か。ところがこの日、和田打撃コーチは「そんなに本人が言うほど波はないよ。最低限のことはやってくれているから」と注目発言した。

　「後半戦は勝つためにオーダーを組む」と同コーチ。開幕戦２番の藤本も再奪取を狙っている。球宴一夜明けでこの日の練習は免除された鳥谷が、気持ちも新たに後半戦に臨む。
395：名無しトリターニさん：2007/04/06(金) 00:23:59 ID:ggNfMfF2: 【鳥谷日記】やりがいのある赤星さんの後ろ
　火曜日付は読者からの質問にこたえるコーナー。今回は京都市在住の岡村多加子さん（２１）＝学生＝からの質問です。

　Ｑ　「今シーズン途中から赤星さんと１、２番コンビを組まれてますが、お互いの性格で違うところとかあるんですか」

　Ａ　「赤星さんは血液型がＡで、ボクはＢなんです。赤星さんが『Ａは神経質タイプだから慎重になりやすい。スポーツ選手でＢとＯは金メダルとか活躍する選手が多い』とおっしゃてたそうなんですが、ボクは血液型に詳しくないんで、そのあたりはよくわからないんです（笑）。活躍できるならそれはうれしいです。でも、同じタイプが並ぶよりは、いろんな選手がいた方がいいと思いますね。少し質問からそれましたが、やっぱり赤星さんの後ろは学ぶことが多いんでやりがいがあります」
396：名無しトリターニさん：2007/04/06(金) 00:24:15 ID:ggNfMfF2: 【鳥谷日記】福原コーチが愛弟子の“反乱”に苦笑い
　コーチ業はつらい？　球宴での活躍を誰よりも願っていた福原内野守備走塁コーチ。「いいプレーをしていた」と目を細めていたが、予想外の愛弟子の“反乱”に苦笑いを浮かべていた。

　球宴期間中、中日・荒木と頻繁に会話をしていた鳥谷は、「野球の話じゃないですよ」と内容は伏せていた。そこで、中日の二軍コーチ時代から荒木を指導してきた福原コーチが会話の中身が気になって、「おい、２人でどんな話をしてたんだ」と鳥谷に質問。そこで返ってきたこたえが、「２人でオレの悪口を言ってたらしいわ。し・つ・こ・いだってさ」だった。

　「コーチはこんなもんだよ」と嘆き節も、たくましくなった？愛弟子の背中をうれしそうに見つめていた。
397：名無しトリターニさん：2007/04/06(金) 00:24:31 ID:ggNfMfF2: 【鳥谷日記】自分流調整法で夏乗り切るぞ
　台風７号が過ぎ去り、都心は気温３０度を超える晴天。夏の本格的な到来を感じさせた。体調管理が大切な時期に突入したが、２年目の鳥谷は昨年の経験を生かして、独自の調整方法を考案している。

　この日の試合前のフリー打撃。今年は封印してきた重さ約１キロのマスコットバットを使用した。昨年はマスコットで練習していたが、今年は握っていなかった。

　きっかけは初出場した球宴だった。「気分転換ですよ」と、ロッカーに眠っていたマスコットバットが目に留まり、フリー打撃を行った。その感触が良かったため、後半戦で解禁した。

　「別に意味はないですけどね」と相変わらずクールな反応だが、長いシーズンを乗り切るために、気分転換も兼ねてちょっとした工夫を施している。正念場の夏を克服するために、舞台裏の準備に抜かりはない。
398：名無しトリターニさん：2007/04/06(金) 00:24:48 ID:ggNfMfF2: 【鳥谷日記】試合前の守備練習おかわり
　試合前の守備練習を“おかわり”した。ノックを終えて、センター後方で腹筋、背筋をする。ここまでは通常通りだが、再びショートのポジションに足を運んだ。約５分間、フリー打撃の打球を追った。

　「そのことは別にいいでしょ」と言葉少なだった鳥谷だが、福原内野守備走塁コーチは、守備に対する意欲を高評価している。前日（２７日）の巨人戦（東京Ｄ）で、成長を示すプレーがあった。

　一回、先頭・鈴木の二遊間への低空ライナーをダイビングキャッチした。「大きいよ。ファインプレーで始まるのは珍しい。左バッターの（遊撃左への）ああいう打球は難しい。頭で思っているのと体の反応がよくなってきた」と目を細めた。

　伏線があった。１２日のヤクルト戦（千葉）の一回、先頭・青木の二遊間への強烈なゴロに、反応が遅れて中前打。試合開始直後の準備や守備位置取り。ひとつひとつのプレーの精度は、確実に上がっている。
399：2005年8月：2007/04/06(金) 00:29:24 ID:ggNfMfF2: http://www.sanspo.com/baseball/tigers/toritani/toritani200508.html

【8/30】野球人・鳥谷は家族が一番大切なもの
【8/28】『室井管理官』登場にも冷静
【8/24】お好み焼きは馴染みなし
【8/23】スターウォーズ・シリーズは１本も観てない
【8/22】神宮名物カルビ丼は意外にも未知の味
【8/20】鳥の耳に念仏！？ヤジ気にならん
【8/19】早く見た～いプロ入り初の三塁打
【8/18】痛くてもクール…鉄人・金本魂だ
【8/15】今も昔も…夏休みよりも野球
【8/14】夏場はなるべく睡眠時間を確保
【8/12】アニキの活躍…セレブ過ぎるぜ
【8/11】井口流トレの成果、今こそ
【8/10】１、２番コンビが久しぶりに合体
【8/9】ファンレターは全部読んでます
【8/6】歌姫・大塚愛に接近しちゃった
【8/5】岡田監督との夢の二遊間が実現
【8/2】一番好きな球場は神宮、苦手はナゴヤドーム
400：名無しトリターニさん：2007/04/06(金) 00:30:15 ID:ggNfMfF2: 【鳥谷日記】一番好きな球場は神宮、苦手はナゴヤドーム
　休日恒例、読者からの質問コーナー。今回は東大阪市在住の服部美由紀さん（２１）＝会社員＝からの質問です。

　Ｑ　「球場でどこの球場が一番好きですか」

　Ａ　「神宮が一番好きですね。大学のときからやってますし、懐かしいというか、いいイメージがありますね。去年はホームランも打ったし、結果も出ていますし。

　相性といえば、西武ドーム（インボイス）も結果が出ています。地元も近いし、小さいころに、よく観に来ていた球場ですから。甲子園も土のグラウンドで好きだし、スカイマークも内野が天然芝で好きですね。

　苦手？　ナゴヤドームはあんまり…。守っていて、グラウンドがチカチカ光って見えたりします。守りにくい印象がありますね」
401：名無しトリターニさん：2007/04/06(金) 00:30:34 ID:ggNfMfF2: 【鳥谷日記】岡田監督との夢の二遊間が実現
　珍しい光景の連続に暑さも吹き飛んだ？

　まずは試合前の守備練習。ノックを受けるため遊撃のポジションに入った鳥谷は、苦笑い。二塁にオレンジ色のグラブをつけた岡田監督がいたから。コンビプレーこそなかったが、岡田－鳥谷の夢の二遊間が実現した、貴重なショットだった。

　次はティー打撃。鳥谷が青空を見上げて笑顔。岡田監督をはじめ、選手も一斉に視線を上空へ。大塚製薬のスカイキャンペーンで、飛行機雲で描いた『ＰＯＣＡＲＩ　ＳＷＥＡＴ』の文字が浮かび上がったからだった。

　気温３２度を超えた横浜地方。汗だくの選手が多い中、唯一、黒の汗だしシャツを着込んで練習した鳥谷は「暑さ？　気にならないですよ。気にしてもしようがないですから。大丈夫です」とクール。真夏に起きた二つの珍事が、試合前の清涼剤になった？
402：名無しトリターニさん：2007/04/06(金) 00:30:50 ID:ggNfMfF2: 【鳥谷日記】歌姫・大塚愛に接近しちゃった
　歌姫に急接近？　愛媛・松山に移動するため、この日の午前中に東京・羽田空港に姿を見せた。手荷物検査場を通過した鳥谷が赤星、浅井らと一緒になってニヤニヤ。視線の先には、小柄な女性の姿があった。

　「あれ、大塚愛ですよね」

　クールな男のハートを熱くしたのは、今をときめく歌手の大塚愛だった。スタッフのビデオ撮影に笑顔で応じる姿をウオッチングした。おそるおそる接近を試みたが、気づかずじまい。結局、ニアミスに終わった。

　鳥谷同様、悔しがったのは赤星だった。「サイン欲しかったなー。やっぱ近づけないね。ファンの気持ちが分かるわ」と、あきらめきれない様子。機内に乗り込む際には、売店で揃ってとんかつ弁当を購入した。人気沸騰のアイドルとの接触失敗。空の上で味わったとんかつはほろ苦かった？
403：名無しトリターニさん：2007/04/06(金) 00:31:06 ID:ggNfMfF2: 【鳥谷日記】ファンレターは全部読んでます
　休日恒例、読者からの質問コーナー。今回は泉佐野市在住の野々宮真子さん（２６）＝会社員＝からの質問です。

　Ｑ　「郵政民営化問題が世間を騒がしています。鳥谷さんはどう思いますか」

　Ａ　「きょうは移動日だったんですが、シーズン中は野球一色なんで。否決されたらしいですね。難しい問題だとは思います。（寮の）部屋にテレビもないし、新聞は読みますが、野球漬けで政治問題には少しうとくなってしまいました。もっと余裕を持って、興味を持たないといけません。関係ないで済ませられることじゃないですから。

　身近な点では、ファンレターですね。たくさんいただくんですが、野球のことで精いっぱいなのと、どうも筆無精なので…。いつも返さないといけないとは思っているんですが。けど、しっかり全部読ませてもらってます」
404：名無しトリターニさん：2007/04/06(金) 00:31:23 ID:ggNfMfF2: 【鳥谷日記】１、２番コンビが久しぶりに合体
　尾張決戦を前に決起集会を開いた。松山からの移動日だった８日の夜、赤星、浅井と名古屋市内に食事に出掛けた。２位中日との首位攻防戦のカギを握る１、２番コンビが同じ時間を過ごした。

　「赤星さんには、入団してからよく食事に連れて行ってもらっています。１、２番のコンビ？　いろいろ話はしてますから」

　１年目から、赤星とは何度も食事に出掛け、野球談義に花を咲かせてきた。最近は、先輩の左脇腹の故障などもあり、遠征先では外出を控えてきたため、２人の“合体”は少なかった。「体調がいい」という赤星の回復もあり、久しぶりの食事会となった。

　赤星、鳥谷の出塁が、猛虎打線の得点を大きく左右している。名古屋の決起集会を機に、猛虎の進撃が再び加速するはずだ。
405：名無しトリターニさん：2007/04/06(金) 00:31:41 ID:ggNfMfF2: 【鳥谷日記】井口流トレの成果、今こそ
　悪夢の逆転負けから一夜明けて、海の向こうからうれしいニュースが飛び込んできた。米大リーグ・ホワイトソックスの井口が、ヤンキース戦で１０号右ソロを放った。

　「朝はウエートがあるので、なかなかメジャーの試合を見る機会はないですけど。井口さんからトレーニングの仕方とか、体のケアとかいろいろ教わりました」

　自主トレ期間中の今年１月には、沖縄でともに汗を流した。走攻守の３拍子揃った井口に弟子入りして、下半身強化のメニューを中心にウエートのイロハを伝授された。

　１週間の合同合宿で、井口から「１年目は、自分の力の半分も出せていない」とゲキを飛ばされたという。

　メジャー１年目での活躍。しかも同じ２番打者という立場が、刺激になっている。厳しい夏場を乗り切るために学んだ井口流のトレーニング術。今こそ、その成果を発揮する。
406：名無しトリターニさん：2007/04/06(金) 00:34:30 ID:ggNfMfF2: 【鳥谷日記】夏場はなるべく睡眠時間を確保
　夏の長期ロードも、ちょうど半分の１０試合を消化した。開幕から１０７試合先発出場を果たしている鳥谷も、さすがに疲れを感じている。試合後の選手宿舎。ミーティングや素振りを行うと、ベッドに倒れ込むという。

　「外にはほとんど出ないですね。部屋にいることが多いです。テレビもつけないし、すぐ寝ますよ」

　グラウンドでは決して疲れを見せることはない。だが、シーズンを戦うのは今年が実質１年目。開幕前に「去年ずっと出たわけじゃない。夏場をどう乗り切るか」とテーマを掲げてきた。もちろん気分転換のため、外出することはあるが、できるだけ睡眠時間の確保につとめている。

　「今朝はウエートです」と、この日の午前中に宿舎近くのトレーニングジムで汗を流した。ユニホームを脱いでも、体調管理は忘れない。試練の夏を乗り越えるための準備に抜かりはない。
407：名無しトリターニさん：2007/04/06(金) 00:38:04 ID:ggNfMfF2: 【鳥谷日記】今も昔も…夏休みよりも野球
夏真っ盛り。東京ドーム付近や、皇居周辺は観光客であふれかえった。選手宿舎から東京ドームまでの移動中も、バスの窓からそんな風景をぼんやり眺めていた。世間はお盆休み。学生にとっては、夏休みの真っただ中。鳥谷の青春時代の夏の思い出は？

「あまりないですね。休日に友達と海に行ったことはありますけど」

野球を始めたときから、夏休みがないことは宿命だったかもしれない。早大時代は週１回の休みがあった。その貴重な休みに早朝に起床し、友達数人と車を走らせて海に行った思い出が、頭の片隅に残っていた。

「休みがないといっても、野球が仕事ですからね」

今は休みなんて必要ない。強烈なプロ意識が、グラウンドでのプレーに集中させる。全試合に先発出場する背番号１の精神的な強さが見え隠れした言葉だった。
409：名無しトリターニさん：2007/04/06(金) 00:46:02 ID:ggNfMfF2: 【8/22】神宮名物カルビ丼は意外にも未知の味

【8/20】鳥の耳に念仏！？ヤジ気にならん

【8/19】早く見た～いプロ入り初の三塁打

【8/18】痛くてもクール…鉄人・金本魂だ

アーカイブ・キャッシュなし
410：名無しトリターニさん：2007/04/06(金) 00:46:33 ID:ggNfMfF2: 【鳥谷日記】スターウォーズ・シリーズは１本も観てない
移動日恒例、読者からの質問コーナー。今回は西宮市の会社員・山口隆之さん（３２）からです。

Ｑ　「映画『スターウォーズ』のエピソード３が話題を集めていますが、鳥谷さんはスターウォーズに興味がありますか？　それと最近、どんな映画を見ましたか」

Ａ　「スターウォーズのシリーズは、実はまだ１本も観ていないんで、いきなり３を観てもわからないでしょうね。だからエピソード３も観ていません。観るなら、１作目から観ないといけないでしょうね。映画は、この間の松山遠征（６、７日）で、ホテルで何もすることがなくて暇だったので、ディズニーの『ターザン１』と『～２』をＤＶＤで観ました。なかなか面白かったですよ。あとは『ハウルの動く城』や、『世界の中心で愛を叫ぶ』とか、『解夏』も観ましたね」
411：名無しトリターニさん：2007/04/06(金) 00:48:43 ID:ggNfMfF2: 【鳥谷日記】お好み焼きは馴染みなし
今年は交流戦が行われたため、広島への遠征は４月５日～７日以来、実に４カ月半ぶり。そして広島といえばやはり、焼きそばの入った『広島風お好み焼き』だ。移動した前日２２日も、名所？の『お好み村』で、何人かの選手とすれ違った。

ただ…お好み焼きとかたこ焼きとか、そんなイメージと程遠いのが、鳥谷だ。一応、前夜にお好みを食べたかどうか聞いてみると、「食べてないです」と即座で答えが返ってきた。

ボクもそうだが、関東では普段の生活で、お好み焼きを食べるのことはほとんどない。大阪に来て初めて、その“文化”を肌で感じた。まだ関西２年目の鳥谷も「馴染みがない？　そうですね。普段も、ほとんど食べないですね」とのこと。ちなみに…来日３年目のウィリアムスは、広島風より、関西風の方がおいしいと“通”なことを言っている。
412：名無しトリターニさん：2007/04/06(金) 00:51:27 ID:ggNfMfF2: 【8/30】野球人・鳥谷は家族が一番大切なもの
【8/28】『室井管理官』登場にも冷静

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413：2005年9月：2007/04/06(金) 00:53:38 ID:ggNfMfF2: http://www.sanspo.com/baseball/tigers/toritani/toritani200509.html

【9/29】早くやりたい嬉しい初体験
【9/28】取材殺到にも常にマイペース
【9/26】真夏の長袖でもさすが“クール”
【9/24】全試合出場へラストスパート！
【9/23】その日に備えてＸデーカットへ
【9/21】同級生の広島・比嘉との対決楽しみ
【9/19】クールな男の気迫のプレー
【9/18】ヤクルト・青木に成長の謎“取材”
【9/17】体調管理も万全…優勝の重圧なし
【9/15】２つの珍事にもあくまでクール
【9/14】選手宿舎からの夜景にウットリ
【9/13】最近、私生活で涙したことは？
【9/11】エラーしても下を向くな！！
【9/10】帰ってくるたびに少しずつ違う甲子園
【9/8】ライバルは周期が短い惑星
【9/4】デーゲームも眠くないデー
【9/3】全試合フル出場へラストスパート
【9/1】男前は飾らない笑顔が一番
414：名無しトリターニさん：2007/04/06(金) 00:54:44 ID:ggNfMfF2: 【鳥谷日記】男前は飾らない笑顔が一番
試合前練習を終えた鳥谷が、バックネット席へと駆け上がっていった。はて？　何をするのかとのぞいてみると、歓喜する大勢のファンの前で、にっこりと笑顔。写真をパシャパシャと撮られると、最後は全員と座って集合写真におさまった。

実はこれ、『とってもラッキーキャンペーン』のひとつで、６月２１～２３日の中日戦、７月５～７日のヤクルト戦の入場者に配られた応募券の中から、抽せんで選ばれた７０人のファンだという。

「甲子園のスタンドに座った？　言われてみれば、初めてですねえ」

思わぬ“初体験”に、笑顔の鳥谷。でもあれだけ目の前での写真撮影、恥ずかしくない？　「そんなことないです。慣れました」。やっぱり顔を作ったりするでしょ（←意地悪）。「そんなね。作れるような顔なんて、ないですから！！」。そんなこと言って。でも男前は、飾らない笑顔がやはり一番です。
415：名無しトリターニさん：2007/04/06(金) 00:56:10 ID:ggNfMfF2: 【鳥谷日記】全試合フル出場へラストスパート
夏の長期ロードは終わったが、再び札幌－名古屋遠征に出る。指名練習後、空路札幌入り。長袖のシャツを着こなし、現地気温２５℃への対応もバッチリ。半袖しか持ってこなかったワタシは、現地の人いわく、朝晩の冷え込みに耐えないといけないようで…（原稿もサブなったらアカンでぇ＝デスクより）。

伊丹空港では旅行客の注目を集めつつも、浅井らと談笑しリラックスムード。オフにも訪れるという札幌。その時は好物のジンギスカンに舌鼓をうったという。

「中日と争っているけど、いつも通りのプレーをしていきたい。当たり前のことをやっていくだけ」と周囲のけん騒にも冷静さを忘れない。残り２４試合、目標に掲げる全試合フル出場に向け、北の大地からラストスパートをかける。
416：名無しトリターニさん：2007/04/06(金) 00:56:53 ID:ggNfMfF2: 【鳥谷日記】デーゲームも眠くないデー
北の大地で、久々のデーゲーム。昼に試合なんて、実に６月１２日の日本ハム戦（甲子園）以来、およそ３カ月ぶりだ。やはり眠い…。しかし、「そんな、ナイターもデーゲームも変わらないですよ」とは、予想通り？にクールな鳥谷だ。

「起きる時間が変わるくらいで。特に、ドームですからね。試合になったら関係ないですよ」

でも、セのチームにとっては年に２回ほどしかない札幌遠征。起床が早いといっても、当然、きのう（２日）の夜は、北の食を楽しんだはず。やっぱりジンギスカン？

「いや違います」。

じゃあ何？　「それは…そんな言えるようなもんじゃないですから」。そう言われると、ますます知りたくなるが…。不敵な笑顔のまま、ロッカーへ消えた鳥谷。はて何だろう。昼の試合に合わせて、きのうはおとなしく寝たってことなのか？　ボクみたいに…。
417：名無しトリターニさん：2007/04/06(金) 00:57:33 ID:ggNfMfF2: 【鳥谷日記】ライバルは周期が短い惑星
かつての戦友の快進撃にも無関心だった。前日（６日）、早大の同級生のヤクルト・青木が８月の月間ＭＶＰを初受賞した。首位打者、最多安打のタイトルをほぼ手中に収めつつある同期へ、ライバル心はなさそうだ。

「人がどうこうというよりも、自分は当たり前のプレーを普通にやるだけですから」

今はリーグ制覇に向けて、目の前の１試合１試合に集中するだけ。それが岡田阪神の正遊撃手としての責任だと理解している。

「惑星で例えれば、鳥谷は周期の長い惑星。青木は周期が短い惑星じゃないかな。青木は一気に成長したけど、鳥谷は年々、よくなっていくタイプだと思うよ」

守備の師匠の福原内野守備走塁コーチは、二人のタイプの違いを独特の言い回しで語った。鳥谷にとって、プロ２年目で味わう中日とのデッドヒートが成長の肥やしとなる。
418：名無しトリターニさん：2007/04/06(金) 00:59:33 ID:ggNfMfF2: 【9/10】帰ってくるたびに少しずつ違う甲子園

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419：名無しトリターニさん：2007/04/06(金) 01:00:10 ID:ggNfMfF2: 【鳥谷日記】エラーしても下を向くな！！
ブルーな出来事が続いた。前日（９日）の広島戦の六回、一塁に悪送球。肩を落として一塁ベンチに戻った鳥谷は、福原内野守備走塁コーチから、お灸をすえられた。

「次のプレーもあるのに、下を向いていた。ランナーはそういうスキを突いて走ってくるんだから」。どんなときでも胸を張れ―。守備の師匠の熱い思いを感じ取った。

この日の練習後には、東京六大学の開幕戦（神宮）で、母校の早大が東大にまさかの黒星（０－１）というバッドニュースが届いた。

「１－０で勝ったんじゃなくて、負けたんですか！？　僕が応援して勝てるわけでもないけど、明日頑張ってほしいですね」と後輩にエール。

「ていうか、きょうは金曜日じゃないんですか？　土曜日でしたっけ」

曜日感覚を失った？　これも目の前の試合に集中している証拠ということで…。
420：名無しトリターニさん：2007/04/06(金) 01:00:49 ID:ggNfMfF2: 【鳥谷日記】最近、私生活で涙したことは？
読者の質問にこたえる休日編。今回は寝屋川市在住の福本敦子さん（１９）＝学生＝からです。

Ｑ　「最近、映画とか私生活のなかで、涙を流したことはありますか」

Ａ　「ほとんどないですね。（東京六大学の）リーグ戦で優勝したときも泣くことはなかったし、高校３年の夏に、甲子園で負けたときも、あー終わったんだという感じで、涙は出なかったと思います。

そういえば、学生のときですけど、映画館で泣いたことを覚えています。（早大の同級生の）比嘉（現広島）と２人で、『アルマゲドン』を観にいったんですよ。ラストのシーンで、親子の会話があるでしょ。あれは感動しました。比嘉と一緒に号泣してましたからね（笑）」
421：名無しトリターニさん：2007/04/06(金) 01:03:07 ID:ggNfMfF2: 【9/14】選手宿舎からの夜景にウットリ

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422：名無しトリターニさん：2007/04/06(金) 01:03:28 ID:ggNfMfF2: 【鳥谷日記】２つの珍事にもあくまでクール
“想定外”の出来事に苦笑い？　長崎空港に眠そうな目で姿を見せた。約１時間３０分のフライトを終えて東京・羽田空港に到着した。

ゆっくり睡眠できて疲れも少し和らいだが、待っていたのは到着ロビーまでのバス移動。コンクリートの滑走路の気温上昇もあり、混雑した車内も蒸し暑く、「暑いっすね」とポツリ。阪神の選手が一般客に交じって、バス移動という珍しい光景だった。

選手宿舎に到着後は、藤本、浜中らとホテルの敷地内で素振りタイム。ジャージー姿で、都内の超高層ビルをバックにバットを振るのも初体験だった。「素振りは毎日しますけど、こんな場所はね…」と苦笑いを浮かべた。大都会で遭遇した２つの“珍事”。それでもニヤリと笑うあたり、クールな鳥谷らしかった。
423：名無しトリターニさん：2007/04/06(金) 01:04:12 ID:ggNfMfF2: 【鳥谷日記】体調管理も万全…優勝の重圧なし
東京から新幹線で帰阪後に、甲子園の新室内練習場で指名練習に参加した。シーズンも終盤戦に入り、優勝は目前。記者はプロ野球取材４年目で初の優勝。原稿の下準備など、早くも胃がキリキリしているが…。鳥谷はプレッシャーに押しつぶれていない？　

「胃？　全然、大丈夫ですよ。（記者が）勝手にプレッシャーを感じてもしようがないでしょ」　胃をさする情けない姿にあきれ顔。そういえば、東京駅のホームの売店で駅弁を購入。車内でおなかを満たして、ゆっくり睡眠をとっていた。

「食事の量が落ちることは全くないから。今年はずっと体調がいいですよ」。体調管理がうまくいっているせいか、しびれるペナントレース中でも表情は明るい。試合に出られる。優勝の重圧よりも、昨年味わえなかった喜びのほうが大きいのかもしれない。
424：名無しトリターニさん：2007/04/06(金) 01:06:09 ID:ggNfMfF2: 【鳥谷日記】ヤクルト・青木に成長の謎“取材”
甲子園のグラウンドで、ちょっとした“相談室”が開設されていた。試合前のフリー打撃中に、遊撃後方付近で早大の同級生のヤクルト・青木と立ち話をした。

鳥谷　「バッティングでなにかコツをつかんだの？」

青木　「つかんでないよ。内野安打が多いだけだよ」

首位打者のタイトルとシーズン２００本安打へまっしぐらの青木。同期の急成長の謎を“取材”していた。

「結局、お互いに今は調子がいいのか悪いのか、よく分からない、という感じでした。初めてのシーズンですから」と青木は苦笑い。

プロ２年目で初体験のフルシーズン出場。優勝と個人タイトル。目標は違うが、互いに実力を認め合う若武者は、無我夢中でラストスパートをかけている。
425：名無しトリターニさん：2007/04/06(金) 01:06:45 ID:ggNfMfF2: 【鳥谷日記】クールな男の気迫のプレー
ヘッドスライディングはレアじゃない？　１７日のヤクルト戦の八回二死二塁。一、二塁間への強烈な打球で、一塁に頭から滑り込んだ。判定はアウトだったが、クールな男が見せた気迫のプレーだった。

「珍しい？　そんなことないですよ。ちゃんと調べてみてくださいよ。今年もやってますから。ていうか、ヘッドスライディングなんか調べようがないですよね」

確かに自己申告の通り、０４年８月１０日の横浜戦（札幌Ｄ）で右前二塁打の際に二塁に頭から飛び込んだ。今年も４月７日の広島戦（広島）で、三盗を試みた際にヘッドスライディングをしていた。鳥谷との付き合いが６年目となるボクだが、やはり思い込みは禁物だ。ところで、どんな気持ちで飛び込んだの？　

「気付いたら、飛んでました（笑）」。クールな男だからこそ、貴重な瞬間。理屈抜きに飛び出すヘッドが虎党を熱狂させる。
426：名無しトリターニさん：2007/04/06(金) 01:07:30 ID:ggNfMfF2: 【鳥谷日記】同級生の広島・比嘉との対決楽しみ
天性の勝負強さがうらやましい？　前夜、朗報が飛び込んでいた。１９日の横浜戦（横浜）で、早大の同級生である広島・比嘉が、プロ初打席初本塁打を放った。代打では９０年のロッテ・林以来、史上１１人目の快挙だ。

「さすがですね。おととい、一軍にあがったときに電話しました。おめでとうと言ったばかりなんですよ。ウチのキャプテンですからね。勝負強さを分けてほしいよ」

早大では主将が比嘉で、鳥谷が副将。３、４番でリーグ戦４連覇を果たすなど、早大史上に残る三遊間として神宮を沸かした。二軍生活を経てようやくつかんだひのき舞台で即、結果を出した親友を、自分のことのように喜んだ。

「自分？　打てなかったことは覚えてます」。プロ初打席で巨人・上原の前に三振に倒れた記憶をたどりながら苦笑い。「週末に会えますね」と、一軍での直接対決を楽しみにしていた。
427：名無しトリターニさん：2007/04/06(金) 01:09:28 ID:ggNfMfF2: 【9/23】その日に備えてＸデーカットへ

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428：名無しトリターニさん：2007/04/06(金) 01:09:43 ID:ggNfMfF2: 【鳥谷日記】全試合出場へラストスパート！
懐かしい“空間”に視線をおくっていた。選手を乗せたバスから、球場に隣接しているサブグラウンドが見えた。２年目の飛躍につながる原点ともいえる場所だった。

「（昨年１１月の）秋季キャンプは一日一日が充実してました。長かった１年の最後でしたからね」

今でも、はっきりと覚えている。結果が出なかった１年目。倉敷マスカットスタジアムでの秋季キャンプで、中西太臨時打撃コーチに指導を受けた。守備では一歩目を意識して、福原コーチと泥にまみれた。「サブグラウンドでの練習が懐かしいね」と同コーチも秋の努力を認めていた。

今年の秋季キャンプは安芸で行われるため、倉敷とはしばしのお別れ。「あと９試合ですから。全試合出場を達成したい」と思い出の地でラストスパートを誓っていた。
429：名無しトリターニさん：2007/04/06(金) 01:10:26 ID:ggNfMfF2: 【鳥谷日記】真夏の長袖でもさすが“クール”
広島での今季ラストゲーム。前日２４日に続き、暑い１日を覚悟していたが、意外と…というより肌寒いくらいの天気だ。Ｖの匂いとともに吹く、秋の風。「そんな、ロマンチックなもんちゃうやろ」と岡田監督だが、ようやく９月の末らしくなったことは、確かだ。

「涼しくて拍子抜け？　そんなことはないですよ。暑い方がイヤですよ」と鳥谷。夏のクソ暑い中でも、練習は長袖のアンダーシャツ、試合は七分袖で通し切ったが、ようやく、そんなスタイルが似合う季節に。「やっぱり、涼しい方がいいっすね」と、さわやかな笑顔を見せた。

それにしても、真夏の長袖でも暑苦しさを感じさせなかった鳥谷は、さすが。“クール仲間”？として長袖ワイシャツを貫いたボクは、選手や球団関係者、会社の人間にまで「暑苦しい」といわれ続けた。“鳥谷の季節”を迎え、ついに雑音が消えます。
430：名無しトリターニさん：2007/04/06(金) 01:13:18 ID:ggNfMfF2: 【9/29】早くやりたい嬉しい初体験

【9/28】取材殺到にも常にマイペース

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431：2005年10月：2007/04/06(金) 01:16:30 ID:ggNfMfF2: http://www.sanspo.com/baseball/tigers/toritani/toritani200510.html

【10/28】きっちり目標達成、さぁ来季は頂点や
【10/25】植物好き、さすが“ミスター植樹”
【10/23】千葉マリンで旋風起こすぞ
【10/22】日本シリーズでの爆発を“予告”
【10/20】プレーヤーの本能うずいてきたぞ
【10/18】秋山のように…バック宙しないか
【10/17】新庄のように…打つわけないか
【10/15】休日も筋トレ…ゴルフには興味なし
【10/13】青木２００安打に「本当にスゴい」
【10/12】日本の南で快音を響かす！
【10/9】休み３日で完全リフレッシュ
【10/8】天性の勝負運でシリーズ男になる？
【10/5】弟子入り志願…偉くなった！？
【10/4】４０歳くらいまで野球を続けていたい
【10/3】同級生・青木にささやき作戦！？
【10/2】井口と兄弟Ｖ…ともに『２番』で頂点目指す
432：名無しトリターニさん：2007/04/06(金) 01:17:13 ID:ggNfMfF2: 【鳥谷日記】井口と兄弟Ｖ…ともに『２番』で頂点目指す
“兄弟Ｖ”を達成した。９月２９日のリーグ優勝から一夜明けた３０日、井口資仁内野手（３０）の所属する米大リーグ・ホワイトソックスが、ア・リーグ中地区優勝を飾った。

「あまりテレビで見ることはなかったですけど、同じ２番ですよね。僕が２番を打っているなんて（シーズン前に）思ってなかったですからね」

今年の１月、親交のある井口を慕って、沖縄で合同自主トレを行った。そこで井口に「１年目はまだ自分の力の半分も出し切ってない」とハッパをかけられた。メンタル面だけでなく、フルシーズンを戦い抜くための下半身強化のトレーニング法を伝授された。

秋には互いにポストシーズンが待っている。世界一と日本一。ともに打線のつなぎ役を求められる二人が頂点を目指す。
433：名無しトリターニさん：2007/04/06(金) 01:18:11 ID:ggNfMfF2: 【鳥谷日記】同級生・青木にささやき作戦！？
神宮の杜に、ささやき男が出現？　今季最後のヤクルトとの３連戦。二塁ベース付近で、ちょっとした“同級生バトル”が繰り広げられていた。

「二塁ベースの近くで、あいつが『スターだ、スターだ』って声をかけてきて、うるさいんですよ。うるさい、っていっといてくださいよ」舞台裏を明かしたのは、早大の同期のヤクルト・青木だ。イチロー（当時オリックス）以来、史上２人目のシーズン２００本を狙うなど、大ブレークした旧友。その燕打線のキーマンを試合中に動揺させる“ささやき作戦”をひそかに敢行していた。

「僕はとにかくあと２試合に集中するだけですよ」と、青木のクレームもお構いなし。Ｂ型らしいマイペースで、目標の全試合先発出場だけを見据えていた。
434：名無しトリターニさん：2007/04/06(金) 01:18:48 ID:ggNfMfF2: 【鳥谷日記】４０歳くらいまで野球を続けていたい
読者からの質問にこたえる休日編。今回は京都市在住の荒木和美さん（２２）からの質問です。

Ｑ　「最近、野球をしているときや、生活していて、年齢を感じたことはありますか」

Ａ　「お酒をあまり飲まなくなりましたね。大学のときは朝まで飲んで、練習に行ったこともありましたけど。ビールとかを飲んでました。今では、遠征先でもホテルにいることが多いです。甘いものもほとんど食べないですね。食後のデザートとか。

もう２４歳ですか…。大学を卒業して２年が経つんですね。高校から数えたら、６年が過ぎた。あっという間ですね。年はとりたくないんですよ。ずっと若いほうがいいじゃないですか。４０歳くらいまで野球を続けていたいという目標は持っています」
435：名無しトリターニさん：2007/04/06(金) 01:19:24 ID:ggNfMfF2: 【鳥谷日記】弟子入り志願…偉くなった！？
後輩からのラブコールに照れ笑い？　前日（３日）に行われた高校生ドラフト。阪神から４巡目指名を受けた樟南高・前田大和遊撃手（１７）が、「鳥谷さんが目標です。いろいろ聞きたいです」と“弟子入り”を志願してきた。

「同じチームになりますからね。でも、まだまだ僕は教えられるような選手じゃないですよ」

謙虚に話していた鳥谷の横を通り過ぎた福原内野走塁コーチが、「偉くなったなぁ」とチクリ。「でもな、そういうふうに思われる選手になったということだよ。優勝して、全部試合に出ているわけだから」と、全試合に先発出場し優勝に貢献した実力を、守備の師匠は改めて評価した。

この日もショートのポジションに背番号１がいた。目標だった全試合出場まであと１。２年目の鳥谷が有終の美を飾る。
436：名無しトリターニさん：2007/04/06(金) 01:19:59 ID:ggNfMfF2: 【鳥谷日記】天性の勝負運でシリーズ男になる？
土壇場に強い男のルーツは、学生時代にあった。今季最終戦の５日（対横浜）で劇的なサヨナラアーチ。シーズン最後の打席での“離れ業”。実は早大時代にも、同じような出来事があった。

４年の秋季リーグ戦の慶大戦。八回に左中間に二塁打を放った。リーグ戦最終打席でのヒットが、逆転で史上１０人目となる２度目の首位打者を呼び込んだ。しかも早大初の１０戦全勝での優勝を決めた。持って生まれた勝負運は、プロでも変わらなかった。

「最後の早慶戦で打った左中間への当たりは忘れられない。学生時代で一番のヒットだと思う」

今でもタイトルを決めた感触が忘れられない。５日のサヨナラ弾も同じ左中間への一発だった。この日は静養につとめた。迫りくる大舞台。ラストに強い若大将が、シリーズ男になる？
437：名無しトリターニさん：2007/04/06(金) 01:20:34 ID:ggNfMfF2: 【鳥谷日記】休み３日で完全リフレッシュ
３日間の完全オフ。日本シリーズまでのつかの間の休み。「３日間、休みがあったら、旅行にいけますね」と語っていた鳥谷は、静養につとめた。オンとオフの切り替えは一流。これもタフさを支える一つの要因だ。

（１）「試合で打てなかった日に、部屋に閉じこもって落ち込んでいれば、次の試合で打てるならそうするけど、そうじゃない」

（２）「その日あったことは、その日に反省するようにしています」

（３）「プライベートは大事にしたい。自分の時間はなかなか持てないから」

試合後の新室内練習場での打ち込み。休養日には徹底して休む。鳥谷流の気持ちの切り替え方だ。９日から日本シリーズに向けた全体練習が始まる。心身ともにリフレッシュした鳥谷が見られそうだ。
438：名無しトリターニさん：2007/04/06(金) 01:21:06 ID:ggNfMfF2: 【鳥谷日記】日本の南で快音を響かす！
フェニックスリーグ出場のため、１２日、宮崎入りする鳥谷。この日の練習後には“荷物出し”。重い旅行バッグやバットを担ぎ、階段を下りて、トラックに放り込む。結構な重労働で、これだけでも立派な、トレーニング？

「そうですね。ここはかなり。誰かに代わりにやってもらう？　そんなん自分でやりますよ。後で何を言われるか…」

レギュラーといってもまだ２年目。雑務は自分でこなすのは、当然か。と、まったく手伝うことなく隣を歩く。それにしてもこの横顔、俳優の大沢たかおにダブる…。先日、テレビで『世界の中心で愛を叫ぶ』を見たから、なおさらだ。「古いっすよ。いったいいつ見たんですか。そっくり？またまた～」。テレ笑いでロッカーに消える姿がまた爽やかだ。ぜひ、ネタに苦しむ僕らに、『日本の南で快音を響かす』でお願いします。
439：名無しトリターニさん：2007/04/06(金) 01:21:43 ID:ggNfMfF2: 【鳥谷日記】青木２００安打に「本当にスゴい」
フェニックスリーグに参加する赤星を伊丹空港で取材していると、隣を鳥谷が通りすぎた。「先頭打者アーチですか」。横ヤリを入れる２番打者に、不動の１番も「あいつがバックスクリーン弾打つよ。コツをつかんだらしいから」と返す。いい１、２番コンビだ。

そういえば、前日１１日に早大の同級生、ヤクルト・青木がシーズン２００本安打を達成。電話した？　「してませんよ。でもスゴい。本当にスゴいなあと思います」。素直に感動し、大きな刺激を受けた様子。鳥谷には日本シリーズの舞台が待っている。頂上決戦で活躍すべく、充実の教育リーグ、期待してます。

「で、宮崎には行かないんですか？　へえ」

何と冷たい表情…。別に仕事サボってるわけじゃないって。喧噪の大阪を離れて、俺も南国、行きたいし…。
440：名無しトリターニさん：2007/04/06(金) 01:22:17 ID:ggNfMfF2: 【鳥谷日記】休日も筋トレ…ゴルフには興味なし
フェニックスリーグも第１クールを終え、この日は休養日。途中から合流した鳥谷にとっては、移動にあてた１２日に続く休みに、手持ち無沙汰な様子。昼すぎにジャージー姿で近くのジムへ。約１時間、ウエートトレに汗を流した。

「休みでも体は動かす？　暇だし、やることないですからね」

ここ宮崎は日本でも有数のゴルフリゾート地。来月、開催される男子ツアーには、タイガー・ウッズも出場する。雨が降る中でも、午前中からコースへと繰り出す首脳陣や選手もいたが、虎の若大将は興味がなさそう。

「ゴルフ？　ヘタクソですからね。オフに球団行事でいくくらいですよ。今年もあるでしょう」とうかない顔。こちらのトレーニングは、シーズン終了後にみっちりと積むことになる？
441：名無しトリターニさん：2007/04/06(金) 01:23:03 ID:ggNfMfF2: 【鳥谷日記】新庄のように…打つわけないか
１６日の始球式でめずらしい光景があった。普段は赤星だけだが、ホームベース横の一塁よりに鳥谷の姿がある。投手は少年野球のユニホームを着た２人のチビっ子が務めていた。

赤星が始球式に立つ姿はよく見るが、鳥谷の場合は、初めてなんじゃないの？　しかし、ニヒルに「初めてじゃないですよ。オープン戦とかではやったことありますし」とピシャリ。

じゃあ、２人ではないでしょう？　「それはそうですよ。こんなことはめったにないですから」

結果は当然だが、２人仲良く空振り。日本ハムの新庄はよく始球式打ちをやるが、「そんなんやるわけないじゃですか」。当たればワッと沸くのになあ。
442：名無しトリターニさん：2007/04/06(金) 01:23:41 ID:ggNfMfF2: 【鳥谷日記】秋山のように…バック宙しないか
日本シリーズに向けた合宿も始まり、いよいよ決戦ムードが高まってきた。前日（１６日）の夜に宮崎でのフェニックスリーグ、ヤクルト戦を終えて帰阪したが、疲れた表情を見せずに一軍練習に再合流した。

プロ２年目で初の大舞台。「日本シリーズの名場面？　秋山さんのバック宙は覚えていますね。西武球場ですよね」と懐かしそうに振り返った。故郷の東京・東村山市は西武球場（現インボイス西武ドーム）から近く。走攻守の３拍子揃った西武・秋山が、鳥谷少年の憧れだった。そんなヒーローが日本シリーズで一発を放ったときに見せたバック宙のパフォーマンスが、忘れられない。

「僕もバック宙？　ホームランバッターじゃないですから、いいっすよ」と、少々強引な要求をあっさり拒否。頂上決戦に早くも真剣モードだった。
443：名無しトリターニさん：2007/04/06(金) 01:25:18 ID:ggNfMfF2: 【10/20】プレーヤーの本能うずいてきたぞ

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444：名無しトリターニさん：2007/04/06(金) 01:25:31 ID:ggNfMfF2: 【鳥谷日記】日本シリーズでの爆発を“予告”
やれることはすべてやった。プロ２年目で初めて経験する日本シリーズ。２２日、開幕戦。鳥谷が日本球界最高峰の舞台に立つ。

千葉マリンスタジアムでの前日練習。名物の強風はなく、風速３～４メートル程度。シートノックでは軽快な動きを見せた。

「風？　明日、球場にきて確認してからでしょうね」

練習終了後は淡々とした表情で帰りのバスに乗り込んだ。落ち着ける理由もある。打撃の状態に手ごたえをつかんでいるからだ。

５日の横浜との最終戦（甲子園）。延長十回、サヨナラアーチを放った。「シーズンの終盤からずっと調子がいいです」と、シリーズでの爆発を“予告”した。猛虎の２０年ぶりの日本一へ。鳥谷のシーズン最後の挑戦がいよいよ始まる。
445：名無しトリターニさん：2007/04/06(金) 01:26:07 ID:ggNfMfF2: 【鳥谷日記】千葉マリンで旋風起こすぞ
強風で知られる千葉マリン。この日は試合開始時、風速１～２メートルと非常に穏やか。前日２１日のナイター練習でも３～４メートルにとどまっていたため、「あした、球場に来てからですね」と、強風の予報に警戒を強めていた鳥谷も“肩透かし”。こんな予報の外れなら大歓迎で「当日チェックしようと思ってましたけれど、吹いてないですね」。さらに、「寒いですかね」と気にしていた気温も、それほどでもなかった。日中こそ雨で心配されたが、１０月下旬のナイターにしては上々の天候で、試合が始まった。

風がないのは、阪神にとって“追い風”なんて思っていたが…試合の暗転とともに上空も暗雲。七回に２発被弾したところで、あっという間に濃霧で真っ白。原因の１つは、無風だとか…。まさに女心とマリンの空？　気まぐれな千葉の空はやはり、侮れなかった。
446：名無しトリターニさん：2007/04/06(金) 01:26:45 ID:ggNfMfF2: 【鳥谷日記】植物好き、さすが“ミスター植樹”
甲子園の全体練習後、バットの材料となるアオダモの植樹に、赤星と２人で参加した鳥谷。スコップを使い、苗木の周りに土を入れ、ジョウロで水をかける。手馴れた作業に、すっかり感心。実は、植物を育てたりするのが好きな一面も…。

「というか、もう植樹は２、３回やってますからね。今年のオールスターでもやってますし」

そういえば、そうだった。まさにミスター植樹！？　慣れてるわけだ。それもきっと鳥谷が男前だから、写真栄えする選手が選ばれてるんじゃないかね。「何言ってるんですか！　違いますよ。こういうのは、若手がやるものですから」。

ま、そうかもしれないけど…ビジュアルも大事だよ。それに日本シリーズ２試合を終え、「気持ちが落ち着いたり？　特にないです。元々いつも通り？　そうですね」と冷静に答える姿は、もう十分にベテランの域です。
447：名無しトリターニさん：2007/04/06(金) 01:27:21 ID:ggNfMfF2: 【鳥谷日記】きっちり目標達成、さぁ来季は頂点や
よもやのシリーズ４連敗で、飛躍を遂げた２年目のシーズンの幕が下りた。今季の目標に掲げた『全１４６試合、遊撃でスタメン出場』を達成。６月からは２番を務め、鳥谷に託されるウエートは格段に増した。それだけに悔しさが残るエピローグだった。

早大で４度リーグ制覇したが、日本一に縁がなかった。４年春の全日本大学野球選手権大会準々決勝・日本文理大戦では、自らのエラーが決勝点につながった。

「なんとか日本一になりたい」。だが、今シリーズでも苦い記憶が刻まれた。第３戦の七回、中前に抜ける里崎の当たりに追いつくも、後ろにそらした。そのエラーをきっかけに、打者１１人の猛攻で７失点を喫した。

もう悔しい思いはごめんだ。しばしの休養をはさみ、頂点を見据え、雪辱を期す３年目のスタートを切る。
448：2005年11月：2007/04/06(金) 01:29:22 ID:ggNfMfF2: http://www.sanspo.com/baseball/tigers/toritani/toritani.html

【11/11】野球の疲れはつかれば取れる
449：名無しトリターニさん：2007/04/06(金) 01:32:14 ID:ggNfMfF2: 【11/11】野球の疲れはつかれば取れる

アーカイブ･キャッシュなし
451：未完部分：2007/04/06(金) 01:49:55 ID:ggNfMfF2: 【8/18】痛くてもクール…鉄人・金本魂だ

【8/19】早く見た～いプロ入り初の三塁打

【8/20】鳥の耳に念仏！？ヤジ気にならん

【8/22】神宮名物カルビ丼は意外にも未知の味

【8/28】『室井管理官』登場にも冷静

【8/30】野球人・鳥谷は家族が一番大切なもの

【9/10】帰ってくるたびに少しずつ違う甲子園

【9/14】選手宿舎からの夜景にウットリ

【9/23】その日に備えてＸデーカットへ

【9/29】早くやりたい嬉しい初体験

【9/28】取材殺到にも常にマイペース

【10/20】プレーヤーの本能うずいてきたぞ

【11/11】野球の疲れはつかれば取れる
452：名無しトリターニさん：2007/04/06(金) 07:07:12 ID:ggNfMfF2: 【2/01】【鳥谷日記】祝・復活！　まずは特別メッセージ
http://www.sanspo.com/tigers/top/tig200501/tig2005020106.html

【鳥谷日記】祝・復活！　まずは特別メッセージ
　鳥谷日記、復活！　昨年、阪神・鳥谷敬内野手（２３）を密着したサンケイスポーツの長期連載『鳥谷日記』が、キャンプインにあわせて再登場。勝負の２年目に挑むトラのキーマンの素顔に、さらに迫ります。記念すべき第１回は、鳥谷自身がサンケイスポーツ読者に特別メッセージを寄せた。（取材・構成＝上野亮治）〔写真：鳥谷はプロ２年目のキャンプに突入〕

◇

　いよいよキャンプがスタートする。もう、１年たつんだなぁ。あっという間に２年目のキャンプが始まる。昨年の秋季キャンプが終わってからここまで順調にきた。スパイクを履いたときの足の張り方が今までと違うとか、本当にいい自主トレができたと思っている。キャンプまでにやれることはすべてやった。

　去年はキャンプがどんなものか全く分からず、リズムが作れなかった。野球以外の趣味もなかったので、部屋でひきこもりになっていたのを覚えている。今年の不安は１分でも長く寝たいタイプなので、朝起きれるかだけ。でも準備は万端。今年は選手宿舎の部屋に備えつけのアラームのほかに、もう１個、目覚まし時計が置いてあった。携帯電話と合わせて３個の目覚まし時計で朝を乗り切る。もちろん、設定時刻はそれぞれ５分ずつ、ずらすつもり。

　今年の目標は１４６試合フル出場だ。なぜ全部出たいかといえば、去年、やってみて代打の難しさを感じたから。代打に回らないために結果を出さないといけない。ポテンヒットでもいいから、とにかくヒットを打ちたい。あと、いろんな人に話を聞くことは大切なこと。去年の秋季キャンプでは中西太さん（臨時打撃コーチ）からバットを強く振ること、体が開いていることをいわれた。

　どうしたら、悪いクセがなくなるとか、すごくやりがいがあった。こんな練習方法があるんだと思った。頭の中をイメージチェンジしようと思った。春季キャンプでも臨時コーチをつとめる中西さんに指導していただけることを楽しみにしている。

　プレーの充実のために、今年は野球以外のリラックスできる趣味を見つけたい。去年は生まれ育った東京と、初めて住んだ関西の違いを感じた。だから、去年は寮から出たいとは思わなかった。今年はプライベートで余裕ができれば、関西の空気をいっぱい吸いたい。お笑いのライブとか観に行きたい。大学のときには、野球部のチームメートからお笑いのビデオを借りてみていたし、けっこう好きだったから。おいしい店もいっぱい見つけたい。味はどうでもいいタイプだと思われているけど、けっこうグルメなんです。ナイターのあとに行ける店を見つけたい。居酒屋ばかりではつらいので。

　キャンプの厳しい練習は覚悟している。できるだけバットを振りたい。本気で結果を求められているし、ダメなら二軍という意識もある。出れる試合は全部出たい。バッティングも守備も走塁も挑戦していきたい。打率３割近く打たないといけない。去年は開幕直後にスタメンを外された。そんなことがないように、キャンプから岡田監督をはじめ、首脳陣に自分のことを信じてもらえるようにオープン戦から結果を出していきたい。

（阪神タイガース内野手）
453：【02/01】のつづき：2007/04/06(金) 07:07:54 ID:ggNfMfF2: ★この日の鳥谷★

　プロ野球界の正月といえる『２・１』を静かに迎えた。休日だった１月３１日は、練習は行わず、自室で静養にあてた。来るべき、試練のキャンプに気持ちを集中させた。

　「守備もバッティングもレベルアップしたい」

　夜からは全体ミーティングに参加。自主トレ期間中とは一変した険しい表情が決意を物語った。この日、広島から移籍したシーツが、宜野座で練習。鳥谷への“先生役”を買って出てくれた。

　守備の達人として、球界に信奉者が多い。最初は「教えないよ」と冗談を飛ばしたが、「トリタニはいいプレーヤー。もっと経験していけばうまくなる。手助けできるところがあれば助けたい」といつでもウエルカムの姿勢を見せた。

　「吸収できることはすべて吸収したい」

　これまでもシーツへの弟子入りを志願してきており、笑顔を見せた。心強いパートナーができた。背番号１の勝負の２年目がいよいよ始まる。

■鳥谷カルチャーショック■

　★関西人について　

　「東京では何人かで街を歩いていても、声をかけずに遠くで眺めているだけ。大阪は絶対に声をかけてくる。みんな友達みたいに接してくる」

　★マスコミ

　「去年は実力と報道の差を感じた。大学とプロの差は自分で分かっていたし、そう簡単にいくとは思ってなかった。打てばすごいほめ方をするけど、うまくいかなければ、言葉に出してくる。東京は何もいわずに判断される。逆にいえば、分かりやすい面もある」

　★浪花節

　「浪花節はなんですか、という状態だった」

　★めん類

　「うどんは関西風の味のほうが好き。そばも大阪のほうがおいしい」

　★熱狂的ファン

　「（大阪で）タクシーに乗っていても、運転手からサインを求められた。去年の安芸キャンプでは、大浴場で体をふいているときにサインをくださいといわれて、ビックリした」
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