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満月
1
:
すえきち
:2006/05/24(水) 19:22:49
他で1作だけ書いたことがありますが、
初心者です。
よろしくお願いします。
2
:
満月
:2006/05/24(水) 19:25:23
ねぇ?
出会った事を後悔したことない?
思うんだ。
君のためには、消えたほうがいいのかな? って…
3
:
満月
:2006/05/24(水) 19:33:56
あ〜っ 会社行きたくないなぁ…
もろ5月病だね。 たいした仕事任されてないし、さぼろうかなぁ…
pipipipi
何だよ、こんな朝早くメールなんてめずらしいなぁ
携帯をチェックすると、同じ職場の唯一の友達、ごっちんからだ。
「よしこ〜 さぼんなよ!!」
げっ!?
なんでばれんの? ぼけっとしてるくせに、変なトコ鋭いんだよなぁ〜
「はいはい行きますよ! ちぇっ!サボろうとおもってたのに…」
送信っと
支度をしますかね〜
今日もいつもと同じ1日が始まる と思ってたんだ。いつもと同じ1日が…
4
:
満月
:2006/05/24(水) 19:42:53
あ〜ぁ 自転車にまたがって走ること30分。
ちゃんと走れば15分。会社に到着!
自転車置き場から工場までもうダッシュ!!
ふ〜〜 遅刻ギリギリ間に合った。
更衣室に向かおうとすると、ニヤニヤ顔のごっちん発見!
「ちゃんとサボらず来たね。関心関心。」
「朝からあんなメール着たらサボれないよぉ。あ〜 ちかれた。」
「しょうがないなぁ…今日のランチはごとーがご馳走してあげよう。」
うちの着替えを見ながらニヤニヤごっちんが怪しげなことを言い出したぞ。
「うちに何をやらそうってのさ?」
5
:
満月
:2006/05/24(水) 19:52:47
「いや〜ん」
「ごっちん キモイ!!」
「まぁ、詳しいことは、お昼に話すよ。早くしないと主任に怒られるよ!」
「わかってますよぉ」
現場に2人でダッシュ!
主任はまだ来てなかった。役職のある人たちは、毎朝、管理職の人たちとミーチィングがあるからね。
戦闘モードにスイッチオン!
さ〜て、来たからにはやりまっせ〜!!
6
:
満月
:2006/05/25(木) 18:30:00
黙々と仕事をこなしていく。
仕事は、嫌いじゃないのよねぇ〜… 人間関係とゆーか、コミュニケーションが苦手とゆーか、まぁ人見知りなんだよなぁ
ごっちん曰く、「かっこつけようとするからだよ!!」 と言われたけども…
ウゥゥゥゥ〜〜〜
おっ! 昼休みだ! 今時、このサイレンの音ってのも、味があるよなぁ
「よしこ、行くよぉ〜」 「ほ〜い! ちょっと待って。」
バックを持って追いかける。
「ごっちん、休憩は早いよね。」 「失礼な!ごとーは仕事も速いんだよ!」
こんなじゃれあってる時間、結構好きなんだよ。言わないけど、ごっちんにはバレてそーだね。
7
:
満月
:2006/05/25(木) 18:35:07
いつもの食堂に行く。
「ごとーは焼肉定食!よしこは?」 「ウチは焼き魚定食プラスポテトサラダ!」
「いつもサラダなんか頼まないくせにぃ〜」 「だって今日はお・ご・りじゃん♪」
「くぅ〜 まぁいいけどさ」
ごっちん、ほっぺ膨らましてるし… 子供っぽいよ
8
:
名無しチャーミー
:2006/05/29(月) 13:05:04
新作ですね!続きを楽しみにしています!
9
:
満月
:2006/05/29(月) 19:32:23
定食がきて、一心に食べてから、ごっちんに聞いてみた。
「で?」 「んぁ?」 「んぁ?じゃないよぉ…ご飯粒ついてるし…」
「どこぉ? 取ってよ!!」 「はいはい。で?」
「んぁ、ごとーの友達と友達になってよ!で、その子と一緒に住んで?」
「はぁ!? 何言ってんのさぁ!!」
ウチはそんな性格じゃないって一番わかってんじゃんかよぉ〜
「よしこの性格はよ〜くわかってるよ。わかってるから、よしこに頼んでんの!
ごとーが一番信頼できるのは、よしこなんだもん。嫌がるのもわかってる。
それでも…お願いします。」
10
:
満月
:2006/05/29(月) 19:41:55
ごっちんに頭を下げられるなんて、初めてだ。
「よっしゃ! 詳しい話は、帰りに聞く。もう昼休み終わるし、戻ろう。」
そう言って、ウチは立ち上がって、「ごちそーさまー」 先に店を出た。
ごっちんに頼られてうれしさのせいで、頬が緩む。
人当たりは良いが、心のガードが固いウチは、気を許せるまでに時間がかかる
とゆーか、そうゆう仲になれた人は、皆無に近い。
正直、ごっちんの話は憂鬱でしかないけど、わかってて頼むからには、何か意味があるんだろう。
11
:
満月
:2006/05/29(月) 19:47:28
とりあえず、午後の仕事をこなそう。何も考えずに… 考えても仕方ないしね。
ウゥゥゥゥ〜〜〜
よっしゃ!今日も1日お疲れさん!!
「ごっちん、家行く?」
「うん。いいの?」
「何で上目使いなんだよぉ…襲われたいの?」
「…ハハハ…」 寒かったらしい…
12
:
満月
:2006/05/29(月) 19:53:55
コンビニに寄ってお菓子や飲み物を買い込む。ごっちんは缶チューも買ってた。
「お邪魔しま〜す!」 「何にもない部屋ですが、どーぞぉ」
「よいしょ!?」 コップと小皿を持ってくと、
ごっちんが 「早速ですが……」
うぅ… 「よしこ緊張しすぎ」 はい。わかってます。
「この子と友達になって欲しいんだ。」そう言って写真を取り出す。
「名前は、石川梨華。学年は1コ上。」
13
:
満月
:2006/05/29(月) 21:01:08
梨華ちゃんは近所に住んでて、小・中学校って、一緒に通ってたんだ。
高校は、別になっちゃって、会うことも減っちゃったんだけど、梨華ちゃんに彼が出来たって
噂では聞いてたんだ。もう高校生だし不思議じゃないでしょ?
ごとーが高校1年の終わり頃、梨華ちゃんのお母さんがごとーの所に来てさ、居なくなったって…
彼と居なくなったって。
14
:
満月
:2006/05/29(月) 21:07:37
それっきり、会ってなかってんだよ。 どこに居るのかわからなかったみたいだったし。
偶然ね、ほんとに偶然、会ったんだ。3日前。
ごとーが彼と買い物に行った時に… サングラスかけてたけどすぐにわかった。
顔にね、痣があってさ、幸せそうじゃなくて、そのままごとーん家連れてった。
何があったのか、顔見ればわかるけど、ちゃんと話したくて…
案の定、彼の暴力。
15
:
満月
:2006/05/29(月) 21:12:49
そーんな話聞いたら、ごとーの彼が黙ってる訳ないじゃん?
梨華ちゃんの彼んとこ乗り込んじゃって、「二度と会うんじゃね〜!!」 って
荷物って言っても、着替え位なんだけど、持って、その足で携帯ショップ行って携帯解約して、
で、今はごとーん家に居るんだ。彼は友達んとこ、いるんだけどね。
16
:
満月
:2006/05/29(月) 21:17:59
梨華ちゃん、一人暮らしは無理だと思うんだ。
かといって、誰にでも任せられるわけじゃないし、ごとーも1人ならいくらでもいてもらうんだけど
あの部屋は、彼の部屋だし、転がり込んだのは、ごとーだし…
よしこなら、梨華ちゃんの気持ちもわかってくれると思ったし、1人暮らしだし、
どうかなぁ?
17
:
満月
:2006/05/29(月) 21:24:40
pipipipipi…
ごっちんの携帯が鳴った。
「梨華ちゃんだ! もしも〜し!どーしたぁ?」
「いつもの時間になっても帰ってこないから、なにかあったのかと思って…」
「大丈夫だよ!今、友達の所に寄ってるんだ。もう帰るから心配しないで!梨華ちゃん」
「うん♪」
携帯を切った後、ごっちんが寂しそうに、「梨華ちゃん1人で不安なんだよ。ごとー帰るね」
「ごっちん、一緒に行ってもいい?梨華ちゃんに会ってみたい。」
18
:
満月
:2006/05/29(月) 21:30:29
>8 名無しチャーミー 様
レス ありがとうございます。
すごい励みになります。
19
:
名無しチャーミー
:2006/05/30(火) 15:53:15
梨華ちゃんとよっすぃーがどういう形で関るのか
気になっていましたがなかなか痛々しいですね。w
結構無茶なごっちんのお願いですがよっすぃーが
梨華ちゃんとどう接していくのか楽しみです。
引き続き楽しみにしていますので頑張って下さい♪
20
:
満月
:2006/05/30(火) 19:35:59
ごっちんと一緒にアパートへ向かう。 なんとなく2人とも無口になっていた。
「よしこぉ…」 「ん?」 「無理、してるよね?」 「……そーだねぇ……。」
「ごめん」 「な〜に言ってんのさぁ!」
「ウチはさぁ、な〜んて言うか… ごっちんにすっげー感謝してんだよ!
知ってた? ごっちん居なかったら、どうなってたかなぁ?」
ごっちんが、左腕に腕を絡めてきた。
「すっごい進歩だよね♪」 「そーでしょ?ごっちん以外は無理だけどねぇ♪」
「目がちゃんと笑ってるし、いい顔してるよ〜ぉ!」
そう言って一段と左腕を抱き締めてきた。
「む、胸が当たってるぅぅぅ〜」 「はは、顔あか〜い♪」
21
:
満月
:2006/05/30(火) 19:52:31
ごっちんの家に到着。
「ちょっと待ってね」 そう言って携帯を取り出す。
なにやってんだぁ???
「もっしも〜し、梨華ちゃん?今ドアの前!」
「ごっちん、お帰り〜 今開けるね」
「怖いんだって」 そう言って寂しそうに笑った。
ドアが開いたんだけど、チェーンしてない?
「その人、誰?」 「ごとーの友達のよしこ!大丈夫!心配ないよ」
ごっちんの言葉に安心したのか、一旦ドアを閉めたから開けてくれた。
玄関に入ったとたん、ごっちんに抱きついてる梨華ちゃん
「どーしたぁ?遅かったから不安だった?」 「うん…」
「先に連絡しとけばよかったね。ごめんね。」 「ううん いきなりごめんね」
「とりあえず、部屋入ろう?よしこも上がって」 「お邪魔しま〜す」
22
:
満月
:2006/05/30(火) 21:12:09
「自己紹介しよっか。こちらがごとーの親友、吉澤ひとみ。で、こちらが幼馴染の石川梨華。」
「ど、ども、吉澤です。」 「はじめまして、石川です。あのぉ〜ごめんね?」
「ふぇ?」 ウチの顔を見ながら謝る石川さん。
「さっき、男の人だと思っちゃって…」
「………。」 「………っぷ、はははははははははは」
「ごっちん!笑いすぎ!!!」 「笑わずにいられないよぉ〜…ははははははははっ」
「ごめ〜ん」 そう言ってる石川さんもめちゃめちゃ笑ってるじゃん!
ウチももぅ笑うしかないよなぁ… 「…はははは…」
23
:
すえきち
:2006/05/30(火) 21:19:32
>19 名無しチャーミー 様
ありがとうございます
確かに痛々しいんですが…もっと痛くなる予定ですw
なぜか、両手の拳を握り締め仁王立ちのよっちゃんの後姿が、いいんです。
すいませんw
24
:
名無しチャーミー
:2006/05/30(火) 22:16:23
も、もっとですか!?w
梨華ちゃんの精神的ダメージは相当大きいみたいですね。
よっすぃーの仁王立ちってなんだろう?w 気になります。(笑)
次回の更新も楽しみに待っています♪
25
:
満月
:2006/05/31(水) 18:22:51
途中で寄って買ったコンビニの荷物をそのままごっちんの部屋に持ち込んで、
いろんな話をしながら、ムシャムシャと食べていたら、ビールや缶チューが出てくる、出てくる…
「ごっちん、なんでこんなに酒があんのさ!?」
「んぁ〜大人の楽しみじゃん?」 そう言って豪快にビールを飲んでいる。
「さぁさぁ、2人とも飲みなってのぉ〜♪」 もう顔赤いし…潰れるのは時間の問題。
「梨華ちゃんって呼んでいい?」 「うん!私はぁ…ひとみちゃんって呼ぶね!」
うぅぅ…はずい… 「…う、うん。」
梨華ちゃんと、世間話をしていると、
「んぁ〜」 と言いながら、寝転がるごっちん。
はやっ!!! 予想以上の速さで潰れた。
「あ〜ぁ、無茶飲みするからだよ〜」 「どうしよう?」
「向こうの部屋運ぼう。梨華ちゃん手伝って?」 「う、うん…」
確か、ベットだったはず…
ベットにごっちんをなんとか寝かす。
「ふ〜ぅ まったく…」 「ひとみちゃん、すごい力持ち」
そう、結局1人で運んだのよねぇ〜
26
:
満月
:2006/05/31(水) 18:42:35
さて、どうしよう?
「ひとみちゃん、もう帰る?」 うぅ何故に上目づかい?
「なに?さみしいの?」 「うん。」 正直にそう言われると、帰れないじゃん
「明日、仕事だし…」 「そ、そうだよね。ごめんね?」
だから、上目づかいはやめて!しかも、ウルウルしてるしぃぃぃ…
「朝、早く起きて一旦家帰るのと、今、家に戻って、荷物持ってくるの、どっちがいい?」
「今!!」 ぱぁーっと、華やかな笑顔になる。
「よっしゃ!んじゃ、ひとっ走り行きますかぁ。梨華ちゃんは留守番ね!」
「え〜〜やだぁ」 「ダ〜メ!ごっちんのチャリ借りてくね。」
1人、夜の道を走る。ウチ、結構お人よしやねぇ〜
27
:
満月
:2006/05/31(水) 18:52:21
ピンポ〜ン!! 「梨華ちゃん、ウチ!開けてー」 「はーい!!おかえり」
めっちゃ笑顔でお出迎え。「飲んでたでしょ?顔、真っ赤」
へへへ〜って笑う梨華ちゃん。まったくしょうがないなぁ〜
ウチが胡坐を掻いて座ると、体育座りをして背中に寄りかかってきた。
「梨華ちゃん、重いよぉ」 「ごっちんから聞いた?私の事」
「…大まかに、ね」 「…そっか…」
沈黙。ウチに寄りかかる梨華ちゃんの背中が震えてる。そのうち啜り泣きが聞こえてきた。
「ひとみちゃん」 「うん?」 「ありがと」 ウチはなにも言わなかった。言えなかった。
28
:
満月
:2006/05/31(水) 18:58:15
「梨華ちゃん、重ーい!!」 落ち着いてきた頃を見計らって、ウチは思いっきり後ろに倒れた。
キャッて声は、無視。
「いった〜い!膝に顔ぶつかったぁ」
「いつまでも寄りかかってるからだよん!」もぉ〜って膨れる梨華ちゃん。
「これから、どーするの?」
29
:
満月
:2006/05/31(水) 19:52:40
「うん…いつまでもごっちんに甘えてられないし… どこか、寮のある職場があれば…
お金もないから、すぐに部屋借りるのは…ね。早く決めなきゃっとは、思ってる。」
「仕事してないの?」
「バイトしてたけど、腫れた顔して行けないから辞めちゃった。」 「そっか…」
「ねぇ梨華ちゃん、一緒に暮らさない?」 何の考えも無く、そう口を付いて出た。
「えっ?」 「家に来なよ」
なんで、そんな事言えたのか自分でもわかんないけど、考えるより先に言葉が出ていた。
30
:
すえきち
:2006/05/31(水) 20:55:35
本日は以上です。
もう少し進めたかったんですが、不調です。
仁王立ちのよっちゃんはですねぇ、ガッタスの時とかにたま〜に見せる姿が
かっけーんですw
31
:
名無しチャーミー
:2006/06/01(木) 16:10:41
いちゃいちゃしてる。w
いよいよ始まる訳ですけど問題は多分まだあるんですよね?
個人的には梨華ちゃんの親がどうしてるのかも気になります。
引き続き楽しみにしています♪
32
:
満月
:2006/06/01(木) 18:50:14
翌日。爆睡してるごっちんを叩き起こし、一緒に出社。
「昨日、梨華ちゃんと話したんだけど、一緒に住むことにしたから。」
「んぁー!急展開すぎじゃねぇ?大丈夫なの?」
「うん。たぶん。じゃれて来ても違和感なかったし…」
「ふ〜ん…そっか…。」 「うん。今度の週末にでも引っ越すよ。」
「引っ越すって、荷物着替えくらいよ?」 「そんなに身軽ってのもなんか悲しいね。」
33
:
満月
:2006/06/01(木) 19:29:45
そして、週末。
10時に梨華ちゃんを迎えに行く。
荷物は、ボストンバック1つだけらしいから、その足で食器とかをちょっと買うつもり。
ピンポーン! 「は〜い!よしこ?」 「おう!準備出来てる?」
「上がって何か飲んできなよ。」 「いいよ、早く彼に会いたいっしょ?」
「よしこ、顔エロ〜イ!?」 「失敬だな!梨華ちゃん、行こう!」
「は〜い!!」 ドタドタ玄関に来た。
「ごっちん、ありがとう。ほんとに、ほんとに…」
「泣かないでよぉ〜 もう会えないって訳じゃないんだから〜」
「だって、あの時会わなかったら、私、どうなってたかわかんないし…」
泣き出した梨華ちゃんをごっちんが抱き締める。
「そろそろ行こっか?」 「うん」
「ごっちん、今度泊まりにきなよ!」 「うん。よしこ、よろしくね」
ごっちんに見送られ、買い物をしながらのんびり帰った。
34
:
満月
:2006/06/01(木) 19:39:38
家について、荷物の整理をしていたら、
「あれっ?あれっ?」 「梨華ちゃん、なしたぁ?」
「携帯がない!あれ〜ぇ?どこにもないよぉ!?」
「じゃ、ごっちんのとこに忘れてきたんだよぉ。ごっちんの携帯にかけてみるよ」
プルルルルル…… 「出ないなぁ…」
「カギ持ってるから行ってみる?」 「何で梨華ちゃんがカギ持ってんの?」
「今日、返すつもりで忘れてた…」 「天然?」 「ち、違うもん!?」
「違わないよ!!携帯忘れて、カギ返し忘れて、天然じゃん!?」
「違うもん。」 ほっぺ膨らます姿が子供みたいでかわいいなぁ〜
35
:
満月
:2006/06/01(木) 19:53:59
そして、またごっちんの所へ逆戻り。
もう、6時だよ!夕飯の時間です。
「今日の夕飯は梨華ちゃん担当ね♪」 「え〜〜〜っ」 「当然でしょ?」 「はい。」
「ふっふっふっ!素直でよろしい!?」
到着!! 「電気ついてないね?」 「居ないのかなぁ?」
「またカギ返せないねぇ」 「…。」
「とりあえず、入ってみますか?」 梨華ちゃんがカギを開けて中に入る。
「ひとみちゃん、なんか声するよぉ」 「ん?」 これって…
36
:
満月
:2006/06/01(木) 21:24:47
ちょっちょっと、ごっちん! まだ6時過ぎよ!?
やっばい..... 汗出てきたよ.....
「梨華ちゃん、帰ろ。」 「なんで?ごっちん、居るじゃない。」
これだから、天然は!? 「いいから、帰るの!!」
「…あぁ…だめっ…」 うわぁっ はっきり聞こえちゃったよぉ.....
梨華ちゃん、完全に固まった。 やっと、状況が掴めたらしい。
「帰ろ」 無言でうなずく梨華ちゃん。
そーと、玄関を出たところで、膝の力が抜けた。
ムカムカと気持ち悪い。汗も止まらない。 ヤバイ...ヤバイよ...
37
:
すえきち
:2006/06/01(木) 21:32:38
本日は、以上です。
次回から、痛いっす。 申し訳ない。
梨華ちゃんのパパママは、もう少しお待ちくださいw
38
:
名無し(0´〜`0)
:2006/06/02(金) 00:39:45
更新お疲れ様です。
今日はじめて読ませていただきました次回、痛いんですかでも楽しみにしてます。
よっすぃ〜にも何か秘密が有りそうですねそれも、楽しみにしてます。
39
:
満月
:2006/06/02(金) 18:42:51
ごっちんの部屋の前にしゃがみこんで動けなくなってしまった。
「ひとみちゃん!」 そう呼ぶ梨華ちゃんに返事も返せない。
気持ち悪い。苦しい。
「ひとみちゃん、顔、真っ青だよ。どうしよう…」
「ごっちん!ごっちん!」 ドアの外から梨華ちゃんがドアを叩きながら呼んでいる。
気づいたごっちんが部屋から出たきた。
「ちょ、ちょっと、どうしたの?」
梨華ちゃんが事情を説明したら、ごっちんが「タクシー拾ってくる」と走っていった。
「梨華ちゃん、ごめん」 そう言うのが精一杯だった。
40
:
満月
:2006/06/02(金) 18:53:58
なんとか、2人に支えられ部屋に入ると、速攻でトイレに行き、吐いた。
ドアを閉める余裕も無く…。
なにも言わずに背中をさすってくれるごっちん。
少し落ち着いた頃「水持ってくるから、うがいしな」といってキッチンに行った。
立ち上がり、フラフラ歩いていると、梨華ちゃんが泣きそうな顔してた。
そんな顔させたくないのに… 守りたいって思ってんだよ…
「よしこ、うがいして少し横になりなよ。」
ごっちんの持ってきた水でうがいをして、ソファーに倒れこむ。
「ごとー、一旦部屋戻って、また来るから。」 無言でうなずく。
「梨華ちゃん、よしこについててあげてね?」 「う、うん。」
41
:
満月
:2006/06/02(金) 19:32:04
ごっちんが出て行った後、梨華ちゃんは、ソファーの横に、体育座りをして、
何も言わず、聞かず、そばにいてくれた。
「梨華ちゃん....」 「ん?何か飲む?」
「…手…」 「手?」 ウチが手を伸ばすと、両手で包むように握ってくれた。
スゥーっと全身の力が抜けて、ウチは目を閉じた。
42
:
満月
:2006/06/02(金) 19:40:17
手を握ったら、ひとみちゃんの顔が、柔らかくなって目を閉じた。
眠ったみたい。さっきはほんとに驚いた。
どうしていいかわからなかったし、ごっちんが居なかったら…
眠っているひとみちゃんを見ると、涙が流れていた。
なにがあったんだろう? すごく辛い事があったのかぁ?
握っている手に眼をやると腕に無数の傷跡があった。
なんでこんなに傷だらけなの? ねぇ? ひとみちゃん
43
:
満月
:2006/06/02(金) 19:53:16
ピンポ〜ン! あれ?いつのまにかソファーに寄りかかって寝てたらしい。
「梨華ちゃ〜ん!ごとーだよ〜」
「ごっちん、動けない。」 「んぁ カギ開いてた。梨華ちゃん、どした?」
「ひとみちゃんが手握ったまま眠っちゃったから、動けなくて。いつの間にか私も寝ちゃってた。」
「そっか、よしこ寝たんだ。」 ひとみちゃんの顔を見て
「穏やかな顔してる。よかったぁ。」 「ごっちん…」
「梨華ちゃんが聞きたいことはわかってるよ。」
44
:
満月
:2006/06/02(金) 21:28:56
「はぁ... 初めに1つだけ、いい?」 ごっちんがまじめな顔で言う。
「な、なに?」 「話さないよ。」 「えっ!?」
「よしこの許可なく勝手には話せない。全部はね。」
それはその通り。「うん」 「ただね…」 「うん」
ちょっと、硬かったごっちんの顔が緩んだ。
「よしこには、心に闇があって、だから梨華ちゃんを任せたいって思ったんだ。
ごとーはやっぱり空想てか想像での辛さでしかわからない。けど、よしこは、よしこは...」
ごっちんが、ポロポロと涙を流し始めた。
「ほんとに、心にも体にも傷をもってるから、梨華ちゃん...」
「ごっちん、もういいよぉ」 泣いて話せなくなったごっちんを抱き締めた。
45
:
満月
:2006/06/02(金) 21:49:29
泣き止んだごっちんが、照れたように笑って
「よしこも朝までは寝てないだろーし、梨華ちゃんもご飯まだでしょ?何か作るよ。」
そう言ってキッチンに向いながら振り向くと、
「よしこはね、人に触れることしないんだよ。肩叩いたりすることもしない。
まだ、出会って間もない梨華ちゃんの手を握りながら眠るなんて、すっごいんだよ!
ごとーだって、結構時間かかったもん。」
「それって…?」
「よしこに信頼されてんだよぉ〜♪」 「そ、そうかなぁ〜」
「梨華ちゃん、にやけてる〜 や〜らし〜ぃ」 「な、なによぉ〜」
「ん....ぅん....ぁれぇ....」
「ひとみちゃん、起きたの?」 「…ぅん……」 「梨華ちゃんの声大きいからだよぉ〜♪」
そ、そんな事ないもん!?
46
:
すえきち
:2006/06/02(金) 22:02:45
本日は以上です。
>38様
レスありがとうございます。
名無しチャーミーさんを始め、レスを頂けるとほんとうれしいですW
読んで頂いてるんですねぇ〜 ありがとうございますm(__)m
47
:
名無しチャーミー
:2006/06/03(土) 01:43:58
レスが遅れてしまった。(爆
連日の更新が非常に嬉しいです♪
よっすぃーのキズは梨華ちゃんが癒すんだぁ〜!w
今回は梨華ちゃん視点も入りましたね。
できれば視点が変わる時は空レスを挟むか、
なにか◆◆◆みたいな印しを入れていただけると
ありがたいです。
次回更新も楽しみにしています。
48
:
すえきち
:2006/06/03(土) 17:41:30
>47 名無しチャーミー様
レス催促した訳じゃありませんから(汗
視点が変わった時、どーしようかと思っていたんです。ありがとうございますw
次回からは空レスか印を入れます。 読みながら、「なるほど〜」と一人で呟いてました
49
:
満月
:2006/06/03(土) 18:00:07
目を覚ましたウチの手を、目をつぶる前と同じように梨華ちゃんが握っててくれた。
「梨華ちゃん、ありがとう」 そう言って手を離す。
「ううん。ひとみちゃん何か飲む?」 黙って首を振った。
発作じゃないけど、こうなった後は、すごくダルイ。起き上がるのもシンドイ。
「よしこ、なんか飲みな!吐いて空っぽなんだからダメだよ!!」
ごっちんが持ってきたスポドリに口を付けた。
「今、おかゆ作ってるから、それまで横になってて」
キッチンに戻る、ごっちん。梨華ちゃんはじーっと、ウチを見てる。
「梨華ちゃん…」 「なに? ひとみちゃん?」 ぼーっとしばらく梨華ちゃんを見つめてた。
「ひとみちゃん?」 不思議そうな梨華ちゃんに
「ぎゅーってして」 「えぇっ?」 「ぎゅーって、抱き締めて…」
なんでウチは泣きながらこんなことお願いしてるんだろう…
膝立ちで両手を広げた梨華ちゃんの胸の抱きついた。
梨華ちゃんは、何も言わずに抱き締めてくれた。
すっげー、あったかい。 人ってこんなにあったかいって、忘れてたよ。
「うぅ……うわぁぁぁぁ………っ もぉ…もぉ…っ もぉやだよぉー」
ウチは情けないくらいの大声で、泣いた。
50
:
満月
:2006/06/03(土) 18:03:59
□ □ □ □ □ □ □
□ □ □ □ □ □ □
51
:
満月
:2006/06/03(土) 18:11:21
ひとみちゃんにあの目は、何?
何でそんな怯えた目をするの?
抱き締めたひとみちゃんは、大きな声で泣いている。
キッチンから、びっくりした顔のごっちんが飛んできた。
「よしこぉ、よしこは何にも悪くないんだよ… ごとーは、よしこ大好きだよ…」
ごっちんも泣き出して、事情がわからないけど、
「私も、ひとみちゃん、好きだよ」
52
:
満月
:2006/06/03(土) 18:16:28
「梨華ちゃん、ウチのこと知ったら、きっと、居なくなっちゃうもん」
「私はどこにもいかないよ。」 抱きついたまま首を振るひとみちゃん
ごっちんの顔を見ると、「話すよ、よしこ。いい?」
私の洋服を握り締めていたひとみちゃんの手が震えてた。
一層強く抱き締める。
「ひとみちゃん、私を信じて!どこにも行かないから!」
53
:
満月
:2006/06/03(土) 18:18:19
▼ ▼ ▼ ▼ ▼ ▼ ▼ ▼
▼ ▼ ▼ ▼ ▼ ▼ ▼ ▼
54
:
満月
:2006/06/03(土) 18:29:42
ウチが6歳の時
近所の子たちと遊んでいると、「一緒に自転車乗らない?」 とお兄さんに声をかけられた。
皆で「はーい!」「はーい!」 と手を挙げたら、そのお兄さんはウチに「乗ろう」と言った。
お兄さんの自転車に乗せてもらうと公園の外に出て「部屋で遊ぼう」と連れて行かれた。
部屋に着くと、「服、脱ごう」 「なんで?」 「見せっこしよう。お兄ちゃんも脱ぐから」
ズボンとパンツを脱ぐと、ワンピースの中に手を入れ、ショーツを下ろされた。
「よく見せて」と足を開かせれ、「やだぁ」と言うと 「お兄ちゃんのも見せるから」
そう言って握らせてきた。
55
:
満月
:2006/06/03(土) 18:36:58
「よく見せて」と言って、ウチをいすに座らせる。
自分で扱きながら、いすに座ったウチの股に顔を埋めてくる。荒い息がかかる。
「うぅ…あぁ…」 ウチが見ると「白いおしっこだよ。」と言って出てくる白い液を見ていた。
56
:
満月
:2006/06/03(土) 18:41:55
その後、全部脱がされて、触られたり舐められてりした後、一緒にお風呂に入らせれた。
そこでまた、「白いおしっこ」をしてた。
帰りに、お兄さんがアイスを買ってくれ、「今日の事は誰にも言っちゃだめだよ」
そう言い帰って行った。
素直にウチは誰にも言わなかった。
57
:
満月
:2006/06/03(土) 18:49:58
自分にされた事がどーゆー事なのか知ったのは、小学校5年生の時
いわゆる“性教育”というやつ。
ウチがされたことはニュースで言う“いたずら”。
でもそんな言葉では済まされない。顔は憶えてないのにされた事ははっきり憶えてて
握った感触も、扱いて出してる瞬間も、股にかかる荒い息も、
ウチは汚れてる? 人間が汚れてる? みんなあんなことしてるの?
58
:
満月
:2006/06/03(土) 18:55:34
性教育を受けると、大人に対する嫌悪感が生まれる子がいるらしい。
けど、ウチの中で生まれた嫌悪感は、大人だけじゃなく、人間に対して。
そして、一番の対象は、ウチの体。
汚れた体。 犯された体。
59
:
満月
:2006/06/03(土) 19:34:17
ウチはその頃から人に触れることが出来なくなった。
無意識に手を繋いだり、抱き付いたり、
友達としてたそんな行為に、変な意識が生まれて、触れることが出来なくなった。
手を繋げば拒否せれ、抱き付いては嫌がられじゃ、自然とみんな離れていった。
気づいたら、ひとりだった。
60
:
満月
:2006/06/03(土) 19:50:30
女手ひとつで育ててくれた母が再婚したのは、ウチが中学2年の時。
ウチ達の住んでた家で一緒に暮らし始めた。
もうその頃は、男=怖い・汚い存在。 馴染む事なんて出来なかった。
5歳上の姉は、春から社会人で1人暮らしを始めていて、家に居たくないから、週末は毎週泊まりに行っていた。
その日は、姉が友達と飲みに行くからと、泊まりには行けず、母は会社の慰安旅行でいない。
新しい父と2人は嫌だったから、夜、10時過ぎに帰った。
玄関に入ると、義父がすごい剣幕で怒鳴りだした。
ウチが答えずにいると、頬を叩かれ、廊下に倒れた。
義父が、じっとめるれたTシャツの裾を見ていた。
あわてて直し立ち上がろうとしたら、馬乗りになって、Tシャツの上から胸を触ってきた。
「いやぁー!!!!」
61
:
すえきち
:2006/06/03(土) 20:40:11
すいません。回想シーンに入る前に書いておくべきでした。
不愉快になられた方、気分の悪くなった方がいましたら、
申し訳ありません。
まだ、痛い場面が続きますので、注意してください。
ほんと、すいません。
62
:
満月
:2006/06/03(土) 21:47:27
暴れて逃げようとするウチを、義父がまた頬を叩いた。何回も何回も…
抵抗する気力も無くなり力が抜けた。
Tシャツが捲り上げられ、義父の手が体を這う。
ブラがずらされて顔をうずめてきた。
右手がジーンズのミニスカートの中に入ってきて、ショーツを剥ぎ取られた。
荒い息、舐める舌、股を這う手、
あの瞬間が、フラッシュバックする。
義父が立ち上がり、ズボンと下着を一緒に脱ぎ、ウチに覆いかぶさってきた時、
63
:
満月
:2006/06/03(土) 22:01:11
ガラガラ
「ひとみぃ〜、居るぅ?迎えに来たよ〜!」
玄関に姉の声がした。 一瞬に空気が固まる。
義父がウチの口を塞ぐ直前、
「なち姉ー!!!」 ウチは大声で叫んだ。
なち姉がすぐに駆けつけ、「ひとみ!!!」
義父が来るまで女家族だけだったから、もしもの為に玄関にバットが置いてあった。
そのバットを持ってなち姉は義父に殴りかかった。
義父が怯んだ隙に、なち姉はウチの手を引いて家を飛び出した。
着ていたジャケットを脱いで着せてくれた。タクシーでなち姉の部屋は行った。
すぐになち姉とお風呂に入った。泣きながらなち姉が体を洗ってくれた。
「ごめんね」って何回も謝りながら…
64
:
すえきち
:2006/06/03(土) 22:08:01
本日は以上です。
誤字多いですね。すいません。
ごっちんとの出会いまでを、明日中に書けたらと思っています。
ほんとに不快に感じた方がいらしたら、申し訳ありません。
65
:
38
:2006/06/04(日) 01:24:56
連日の更新お疲れ様です。
そんなに何度も謝らなくても大丈夫だと思いますよ。
読んでて、泣いてしまいました。
これからの展開に期待してます。
66
:
満月
:2006/06/04(日) 18:00:27
その夜は、なち姉と同じ布団で眠った。
涙も声も出なかった。何も無かった。からっぽだった。
翌日、腫れてしまったウチの頬に湿布を張ってくれた。
ウチは一切話せず、物を口にすることも出来なかった。
夕方「もう母が帰っている頃だから、家に行こう。」となち姉に言われた。
唇を噛み首を振った。何度も首を振った。
「1人で居られる?」 心配そうななち姉に頷いた。「行ってくるね」と出掛けて行った。
67
:
満月
:2006/06/04(日) 18:19:22
夜、遅くなってなち姉と母が一緒に来た。
泣きながら「ひとみ!」と駆け寄ってきた母をウチは拒んだ。
ウチよりも小さいなち姉の背中に隠れるように…
「ひとみ…」悲しそうな母にウチは黙って首を振った。
義父とセックスをしているであろう母もウチの中では嫌悪対象だった。
1番汚いウチの体、その次があのお兄さんと義父、その次が母だ。
近づいてきた母に、拒絶反応を起こす。
「いやぁー!!」 突然、泣き叫び出したウチは全身震えだし、頭を掻き毟る。
「ひとみ!大丈夫だよ!あいつは居ないから!絶対にひとみに近寄らせないから!」
なち姉がきつく抱き締めてくれた。
「お母さん、帰って!」 「…でも……」 「いいから帰って!!」
母が帰ると、ウチも落ち着いてきた。
「ひとみ、ずーっとここで暮らそう。」 「……ぅん……」
68
:
満月
:2006/06/04(日) 18:36:26
その後、なち姉と母との間でどんな話し合いがあったのか、わからない。
ウチが母に会ったのは、この日が最後だった。
なち姉が仕事に行っている間、ウチは部屋に1人でいた。
登校しないウチに担任がなち姉の所に来た。担任はなち姉の高校のOGで面識があるらしく、
義父にされたことを話したらしい。
担任と養護の先生とスクールカウンセリングと3人で来た。
満足に話せないウチに、「気が向いたら保健室においで」と言って帰っていった。
翌日から通学を始めた。1人で部屋に居るより大人が一緒にいてくれるほうが安心だった。
でも、声は出ない。喋れない。
69
:
満月
:2006/06/04(日) 18:44:13
中学3年生になり保健室通学をしたまま、受験シーズンになった。
担任の進めもあって、定時制高校を受験し、合格した。
人がたくさん居る所に居ることが出来ないから、卒業式に出ることは出来なかった。
次の日、保健室で卒業式をしてくれた。なち姉が大泣きしてた。
70
:
満月
:2006/06/04(日) 18:53:30
高校に入学したが、少人数とはいっても、男の人もいて、ウチは教室にいることが苦痛でしかなかった。
それでも、なち姉のことを思うといい出せなくて、校門まで来て引き返し
授業が終わる頃校門に行き、迎えに来たなち姉と帰る、そんな感じだった。
「ねぇ、なんで校舎に入らないの?確かクラス一緒だったよね?」
女の人に話しかけられたけど、答えられない。
「ごとーは後藤真希、名前は?」 答えようと思って、口を開けても声が出ない。
何回も声を出そうと口を開けても出ない。俯いたウチに
「喋れないの?ごめん。えーと、これに書いて」
そう言ってメモ帳を出した。こんな返しをされたのは初めてだった。
71
:
満月
:2006/06/04(日) 19:51:34
それから、毎日教室に行くようになった。
「ごとーはごっちんで、吉澤さんはぁ…そだねぇ、よしこ!うん、よしこって呼ぶから!」
そんなごっちんは授業中は爆睡。休み時間になると起きる人で、喋れないウチに何事も無いように話しかける。
帰りに校門までごっちんと帰っていると先に来ていたなち姉が驚いた顔で
「ひとみぃ〜お友達できたの?」 「…ぅん…」
「な〜んで早く言ってくれないのさぁ〜!?いやぁ〜うれしいなぁ♪」
満面の笑顔で「姉のなつみです。ひとみと仲良くしてくれてありがとね!」
「んぁ〜!ごとーはお礼を言われるよーなことしてないよ!よしこと居たいから居るだけだよ!」
「ごとーさんって言うの?」 「後藤真希です!」
「後藤さん、この後何か予定あるの?」 「帰って寝ます!」
「よかったら家来てご飯食べない?」 「明日、朝から仕事だから金曜日でいい?」
「うん、じゃ金曜日に一緒にご飯食べよう!」 「じゃ!また明日〜」
「おやすみ」 「よしこ、ばいばい」 声は出ないけどばいばいと呟いて手を振った。
「あっ!ごとーのことはごっちんでいいから!ごとーもなち姉って呼ぶねぇ〜」
「うん!ごっちん気をつけてかえるんだよ〜!!」
「ひとみ、いい友達出来てよかったね〜」そう言ってウチの頭をうれしそうに撫でた。
72
:
満月
:2006/06/04(日) 21:07:58
それから毎週金曜日、ごっちんは家に来てご飯を食べていた。
なち姉とごっちんの掛け合いが楽しくていつも笑っていた。
いつものようになち姉とごっちんのボケ対決を聞きながら笑っていたら急に2人がウチを見つめてきた。
「今、笑ったよね?」 「うん。ごとーも聞いたよ!よしこが声出して笑ったよ!」
えぇ!? 「ひとみ、声出してごらん?」
ウチは口を開けて すぅ〜っ 「……ぁーっ…あーーっ!?」 出た!出たよ!!
「なち姉、ごっちん…」 「ひとみ!」 「んぁー!初めてよしこに呼ばれたー!!」
「…話せた…話せたよぉ…」 なち姉とウチは抱き合って泣いた。その横でごっちんは「やったー!!喋ったぁー!!」と暴れてた。
73
:
満月
:2006/06/04(日) 21:19:38
喋れるようになったことと引き換えに、悪夢に魘されるようになった。
毎日じゃないけど、忘れるな!って、おまえは汚れてるんだ!って言ってるように…
顔の見えない男に追いかけられる。必死で逃げる。でも追いつかれて腕をつかまれる。その瞬間、目が覚める。
内容はいつも一緒。
汚れた体。犯された体。 どうしようもない自分に対する嫌悪感。
自傷行為、リストカットが始まった。
74
:
すえきち
:2006/06/04(日) 21:34:04
本日は以上です。
>65 38様
ありがとうございます。まだ、過去が続きます。
75
:
名無しチャーミー
:2006/06/05(月) 13:10:11
なんだか梨華ちゃんよりよっすぃーのが大変だ。壮絶過ぎる。w
よっすぃーが抱える心の闇、キズから救われる事を祈りつつ更新楽しみにしています。
76
:
満月
:2006/06/05(月) 18:10:15
◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆
◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆
77
:
満月
:2006/06/05(月) 18:29:26
いつものように、朝8時から仕事をしている。
「ごとー!ちょっと来てやぁ〜」 「んぁ〜何〜ぃ?」
「土曜日、出れるかぁ?」 「う〜ん、今んとこ大丈夫だよ。」 「じゃ頼むわ」
中澤主任ことゆーちゃん。ごとーの上司。仕事は厳しいけど、優しい人。
結構、人気がある。主任の下、つまりごとーの直の上司はやぐっちゃん。小さくて見えない。
「やぐっちゃーん!どこぉ?」 「ごとー、ここだよ!」
「土曜仕事だってさぁ」 「えー!?聞いてないよ!!」
「今、ゆうちゃんに言われた。」 「うぇっ!予定あったのになぁ」
「残念だね♪」 「ごとー楽しそうだなぁ」 「さっ仕事しよっと」
自分の持ち場に戻ると携帯が鳴った。
「なち姉、どーしたの?」 「ひ、ひとみが、ひとみが、…」
「ちょ、なち姉、落ち着いて!!」 「ひとみが血だらけなの!呼んでも返事がないの!」
「はぁ?ちょ、今行くから!すぐ、行くから!!」
工場を走る。「ごとー!なにやってん!!」 「ゆーちゃん、帰る!」
「ちょい待ちぃ。」 「よしこが血だらけだって。行かなきゃ!」
「落ち着かんか!!!」 ゆうちゃんに怒鳴られて正気に戻った。
「何があった?」 「親友のお姉ちゃんから血だらけで意識がないって」
「車出すから一緒に行くぞ!!」 走り出したゆうちゃんの後を追いかけた。
78
:
満月
:2006/06/05(月) 18:36:51
よしこの部屋に着くと、なち姉が泣きながらよしこの体を揺さぶっていた。
「なんたねーちゃんか?しっかりしーや!!ごとータオル持ってきぃ。このまま医者に運ぶ。」
「了解!」確か洗面所にあったはず。「はい、ゆうちゃん」 「よし」両手にタオルを巻く。
「ごとーこの子おぶえるか?」 「任せて!」よしこをおぶって車に乗せる。
「なち姉!カギかけて、行くよ!!」
79
:
満月
:2006/06/05(月) 18:43:18
ゆうちゃんの幼馴染が近くで開業医をしてるから、そこに運び込んだ。
「みっちゃん!急患や!」 怒鳴りながら病院に入るゆうちゃんの後をよしこをおぶって入る。
「なんや、どないしたん?」 「手首切ったんや」 「なんやて!!処置室運んで!!」
処置室に運ぶと廊下で待ってるように言われた。
「ごとー、ウチは仕事に戻るわ。今日は仕事の事は気にせんでええ。容態だけは連絡してな」
「うん。ゆうちゃんありがと」 ゆうちゃんが居てくれてよかった。
80
:
満月
:2006/06/05(月) 18:52:04
「なち姉、よしこに何があったの?」 「……。」
処置室に入って1時間位して、先生に呼ばれた。
「命に別状はないから安心してええ。」
ほっとしたせいか全身の力が抜けた。なち姉は声を上げて泣いている。
「あの子に何があったん?」 「えっ?」 「リストカットの常習者やな」
「どーゆーことですか?」 「お姉ちゃんは何となくわかってたんちゃう?」
なち姉の顔を見た。「知ってたの?知ってて止めなかったの?何で?答えてよ!!」
「落ち着かんか!!原因知ってるんやろ?」 無言で頷くなち姉。
「話してくれへんか?」
そこでごとーはよしこが義父になにをされたのか、初めて知った。
81
:
満月
:2006/06/05(月) 19:37:28
「だから、喋れなかったの?」 普通に話したつもりが、声が震えていて自分で驚いた。
無言で頷くなち姉。はぁー。「これはウチの勘なんやけど、それだけちゃうわ。」
「どーゆー事ですか?」 「しばらくウちに預けてくれん?まぁ2週間くらい」
そのままよしこに会わずに帰った。 なち姉も無言のままだった。
82
:
満月
:2006/06/05(月) 19:54:57
病院には行っていない。どんな顔して会えばいいのかわからなかった。
リストカットを知っていて止めなかったなち姉の気持ちもわからない。
1週間が経っていた。
「ごとー、今日学校サボれるか?」 「なんでぇ?」 「みっちゃんが話あんねんてぇ」
「仕事終わったら病院に行ってみるよ」
病院に着いた。誰も居ない。とりあえず受付に行ってみた。「あのぉ、先生は?」
「おぉ、待ってたわ。診察室入って。」 ガチャ 「なち姉…」 「ごっちん、久しぶり」
「さて、揃ったなぁ。まず後藤さん、何で会いに来ないん?」
「…どんな顔で会えばいいかわからなくて…」 「そっか…。逆の立場だったら?」
「えっ?」 「答えは出たな?」 「…はい。」
「よっしゃ!これで約束は果たしたから本題や。」 「約束?」
「そーや。ごっちんが今まで通り友達でいてくれればそれだけでいい。そー言ってるんや」
「よしこが?」 「自分はろくでもない人間だけどごっちんのことだけは自慢できる。んやて!」
ごめん、よしこ。ごとー逃げてた。
83
:
満月
:2006/06/05(月) 21:15:33
「先生、なち姉、ごとー…逃げてました。もう逃げないで一緒に立ち向かいます。」
「ごっちん、ありがとう」 「お礼を言われるようなことは何もしてないよ!」
「初めて会った時も同じこと言ってたね。」 「そーだっけ?」
久しぶりになち姉と一緒に笑ったなぁ
「さーて、本題に入っていいかい?」 「「は、はい」」
「お姉ちゃんには話したけど、ごっちんにはまだやったな。」 「ん?」
「ごっちん、手」 「はい?」なち姉が手を握った。
先生の口からよしこのもう1つの過去が…
幼少期の事が…
途中から、なち姉の手を握る事さえ出来なかった。
84
:
満月
:2006/06/05(月) 21:26:38
「悪夢を見ると、どうしようも無くなって、汚れた自分の体を切り刻みたくなる。
お姉さんが出社した後、食べた朝食を吐いて、その後…。 ごっちん大丈夫かぁ?」
「はぁ…ごとーに何か出来ますか?」
「昼間、1人にしておくのがマズイねん!そこでだ!ごっちんと同じ会社に就職させんねん!」
「「はぁ?」」 「ゆうちゃんの許可は取ってある。もちろんいきなり1日は無理だから、1時間づつや」
すっごい展開だよ… 付いていけてる?ごとー
「少しづつ、進んで行きたいねん。」
85
:
満月
:2006/06/05(月) 21:38:31
先生と話した後、よしこの病室に行った。
「よしこぉ〜」 顔を見たとたん涙がダーッと出てきた。
「ごっちん、泣くなよぉ」 よしこが頭を撫でてくれた。
「よしこぉ」 「ん?」 「どーしても、どーしても…」 「ぅん?」
「どーしても、我慢出来なくて、リストカットしたくなったらごとーの腕切って。」
「ごっちん…」
「ごとーはよしこ大好きだから、傷だらけなよしこ見たくないよ。だからごとーの腕好きなだけ切って」
「やだよ、そんなの…」
「何時でもいい、どこに居てもいい、どうしてもしたくなったらいつでもよしこのとこ行くから」
首を振りながら声も出さないで泣くよしこを力いっぱい抱き締めた。
86
:
すえきち
:2006/06/05(月) 21:56:24
本日は以上です。
>75名無しチャーミー様
レスありがとうございます。
今回はごっちん視点でしたが、とりあえず、最悪の状況は脱しましたので…
飛ばしすぎてますか?(汗
87
:
38
:2006/06/05(月) 22:12:19
更新お疲れ様です。
ごっちんや周りの人たちの優しさに涙。
次回からは、立ち直りに向かうのかな?
88
:
名無しチャーミー
:2006/06/06(火) 01:17:30
峠は越えましたか。w
友人が精神科医でけっこうその手の壮絶な話を聞きます。
よっすぃーは支えてくれる、信じられる人達がいるので救いがありますよね。
ここまでの話を読んで、改めて初見で梨華ちゃんとあそこまで身も心も近付く事が出来たのがすごい事なんだって思わされます。
ホントに二人には幸せになってもらいたいもんです。
89
:
すえきち
:2006/06/06(火) 18:31:31
▽ ▽ ▽ ▽ ▽ ▽ ▽ ▽
▽ ▽ ▽ ▽ ▽ ▽ ▽
90
:
満月
:2006/06/06(火) 18:43:12
黙ってウチとごっちんの話を聞いていた梨華ちゃん。
何故だかウチとごっちんは体育座りをする梨華ちゃんの前で正座をしている。
膝に顔を埋めているから表情が見えない。
はぁ〜 小さくため息をついた。 ダメだよなぁ、やっぱり…
俯いたウチに 「ひとみちゃん。」 「は、はい」 どもっちゃったよ
「私、居てもいい?」 「へ?」 「居てもいいかな?」 「なんで?」
「私といると、苦痛じゃないかな?って思って」
「な、な、なんで苦痛なの?梨華ちゃんこそこんなろくでもないウチと居るの嫌じゃないの?」
「よしこ!!自分の事そんな風に言うの辞めなよ!!!」 ごっちんに怒鳴られた。
「よしこは何にも悪くないって言ってんじゃん!!ごとー本気で怒るよ!!」
91
:
満月
:2006/06/06(火) 19:28:50
何度も言われるこの言葉。それでもやっぱりウチは自分の体を汚く感じる。
突然、きっかけさえあれば起こす発作。嘔吐に震えに押さえの利かない嫌悪感。
頭ではわかってても、心が拒絶するんだ。
正座したまま頭を掻き毟るウチは、フワッと抱き締められた。
「ひとみちゃん、大好きだよ!どんなにひとみちゃんが自分を嫌いでも、私は好きだからね」
恐る恐る顔を上げると、笑顔の梨華ちゃんがいた。
92
:
すえきち
:2006/06/06(火) 19:40:47
本日は以上です。ほんの少しですが…
一番重いシーンを書き終えたせいか、ちょっと脱力(爆
>38様 名無しチャーミー様
ありがとうございます。時たま過去を挟みますが、もう絶望はないはずですw
93
:
名無しチャーミー
:2006/06/06(火) 20:48:53
愛だ。(ナニ
こっからリハビリじゃないけど少しづつ二人で乗り越えていくのかな。
続き楽しみにしています♪
94
:
満月
:2006/06/07(水) 18:23:15
翌日。
「いってきま〜す!」 「いってらっしゃい!気をつけてね!」
梨華ちゃんに見送られ出社。
あれから、ごっちんが作ってくれたおかゆを食べて、(2人はオムライス!?)
食後、ごっちんは帰って行った。交代でお風呂に入って、隣に布団を敷いて眠った。
すべてを話したからか、すごく安心して眠れた。
95
:
満月
:2006/06/07(水) 18:28:35
「よしこ〜おはよぉ〜」 「ごっちん、おはよ!」
「なんか爽やかな笑顔じゃない?」 「そぉ?」
「ちゃんと眠れてんだね?よかった」 「心配してたの?」
「当たり前じゃん!よしこヘタレなんだしぃ」 むぅ… 否定はできない。
「さぁ!行くよ!ヘタレ!?」 「ヘ、ヘタレ言うなぁ!!!」
96
:
満月
:2006/06/07(水) 18:38:41
仕事を終えて家に帰る。
「ただいまぁ〜」 「お帰り!」 笑顔で迎えてくれる梨華ちゃん。かわいいなぁ…
「ひとみちゃん?」 思わず見つめてしまった。
「あぁ、梨華ちゃん今日は何してたの?」 「アルバイト決めてきたんだ〜♪」
「へ?」 「明日からコンビニで働くの!」 「…大丈夫?…まだ怖いんじゃない?」
「ぅん…怖いけどぉ…でも!ひとみちゃんも頑張ってるんだもん!私も負けてられないよ」
「ウチは頑張ってないけど…無理しないでね?」 「うん♪」
部屋に行き着替えてキッチンに戻ると、
「時間帯はひとみちゃんと同じにしたの!8時から5時まで。一緒に通勤できるし…」
上目遣いでそう言う梨華ちゃん。「じゃ、明日から2人乗りで行こう!」 「うん♪」
97
:
満月
:2006/06/07(水) 19:36:50
梨華ちゃんがバイトを始めて1カ月がたった。
平日のみのバイトだから、毎日ウチの自転車の後ろに乗せてコンビニで下ろし
帰りはコンビニで梨華ちゃんを乗せて帰ってくる。
そんな生活が当たり前になった頃、遊びに来ていたごっちんが
「梨華ちゃん、そろそろ1度実家に顔出そう?」
「えっ」 「お父さんもお母さんもお姉ちゃんも心配してるんだよ」
「うん…」 「梨華ちゃんがごとーの所きてすぐに1度連絡はしたんだ。」
びっくりしたように目を見開く梨華ちゃん。
「この間、実家に用があって戻った時に、梨華ちゃん家にも寄ったの。
元気なのか?お金に困ってないか? 全然怒ってなかったよ。元気ならそれだけでいいって。」
俯いたままの梨華ちゃん。
「謝りに行こう?それでさ、元気だよって… ごとーも一緒に行くから。ね?」
会いたくないわけないんだよ。きっかけだけだよね。
「梨華ちゃん、行って来なよ」 「ひとみちゃん…」 「ね?」 コクンと頷いた。
98
:
満月
:2006/06/07(水) 19:52:01
梨華ちゃんの実家に行く日。
梨華ちゃんよりもウチにが緊張してる気がする。
「よしこ!ウロチョロするな!!」 梨華ちゃんを迎えに来たごっちんに怒られた。
「…だぁってさぁ…」 「梨華ちゃんはよしこみたいにヘタレじゃないから大丈夫!!」
「ヘタレ言うな!」 「マイブームなんだよ!よしこはヘタレって」
「んなもんマイブームにするな!?」 まったくウチをおもちゃにしやがって…
「ひとみちゃん、何そんな大きな声出してるの?」
「梨華ちゃんがいない1日なんて耐えられないって泣いてたの♪」
「ごとーまきぃぃぃ!!!」 うりゃぁぁぁ!
いってぇぇぇぇぇ!!!
「ごとーに勝とうなんて10年早いんだよ。吉澤ヘタレ君」
「ヘ、ヘタレ言うなぁ」 ボディの連打を食らった。
「もぉ2人ともいいかげんにしなよぉ。ごっちん、行こ!」
「ほ〜い!じゃ留守番よろしく!ヘタレ」 2人で行っちゃった。
何だよ、ヘタレ、ヘタレって。1人ぼっちじゃん。寂しいなぁ.....
99
:
すえきち
:2006/06/07(水) 21:07:44
本日は以上です。
もう少し進めようかと思ったんですが、キリが悪くなるので…
>名無しチャーミー様
愛ですかぁw ここではヘタレよっすぃ〜なので、もう少しお待ちください(笑
100
:
名無しチャーミー
:2006/06/07(水) 22:30:20
愛です。w
二人とも前向きに生きていってるみたいでなんかちょっとホッとしますね。
っていうか、ヘタレよっすぃーが可愛いです。w
それにしてもごっちんはホント面倒見がいいですね。^^
次回の更新も楽しみにしています♪
101
:
満月
:2006/06/08(木) 18:19:25
□ □ □ □ □ □ □
□ □ □ □ □ □ □
102
:
満月
:2006/06/08(木) 18:24:49
ごっちんと一緒に実家に向かう。
ひとみちゃんと住んでるアパートの最寄り駅から3駅先。
この駅に来るのは駆け落ちをしてから初めて。
「どう?久しぶりの地元は?」 「うん。懐かしいね。」
「緊張してない?」 「してるけど…自分で蒔いた種だから。けじめ付けないと。」
「そーだね。いつかは帰らなきゃならないんだしね?」
「うん。」 「大丈夫だよ!行こう!」 ごっちんに手を引かれ実家へ向かう。
103
:
満月
:2006/06/08(木) 18:33:03
ふぅ……。玄関の前で深呼吸。
「いい?呼び鈴押すよ?」 「うん…」
ピンポ〜ン あぁ、緊張するよぉ…
「は〜い!」 「こんにちわ!ごとーです!」 「真希ちゃん、いらっしゃい」
ガチャ 「おばさん、こんにちわ。」 「どうしたの?梨華になにかあった?」
外でごっちんとお母さんの会話を聞いていた。久しぶりに聞くお母さんの声に涙が出た。
「それは直接本人に聞いてください♪」 「えっ?」
外に出てきたごっちんに手を引かれ玄関に入る。
104
:
満月
:2006/06/08(木) 18:44:45
「お母さん」 「梨華!梨華なの?本当に梨華? よかった!元気そうで…」
泣き出してしまった母に 「勝手にいなくなってごめんなさい。」 泣きながら謝った。
うんうん頷きながら「さぁ入って」手を引かれ家に上がった。
「お父さん!梨華が帰ってきたわよ〜」 ドタドタ走りながら父が玄関に来た。
「梨華!!」怒鳴られた。叩かれると思ったら抱き締められた。
「…うぅ…」 声を殺して泣く父。泣いてる姿、初めて見た。
私はすごく親不孝だなぁ
「もう、玄関でそんなことしてないで、中入りましょう」
泣き笑いの母に促されリビングへ行く。変わってないなぁ
「さぁ、真希ちゃんも入って?」 「いえ、ごとーこの後約束があるので今日は帰ります。」
「えっ?ごっちん帰っちゃうの?」 「うん。ヘタレが寂しがってると思うから…」
105
:
満月
:2006/06/08(木) 18:50:10
ひとみちゃん…
「今日は泊まってきなよ!休みなんだし、明日の夜帰ってくればいいじゃん」
「うん…」 「よしこには言っとくからさ!じゃ!」 「ありがとう」
「お邪魔しました〜」 「真希ちゃん、ありがとね」
ごっちんが帰った後、お母さんとお父さんと色々な話をした。
106
:
満月
:2006/06/08(木) 18:51:57
▽ ▽ ▽ ▽ ▽ ▽ ▽ ▽
▽ ▽ ▽ ▽ ▽ ▽ ▽ ▽
107
:
満月
:2006/06/08(木) 19:00:13
梨華ちゃんとごっちんが一緒に出かけてしまい、なんだか気が抜けてしまった。
「よしっ!」 気合を入れて家事をこなす。
洗濯に掃除。それと帰ってきたら一緒に食べる夕飯の支度♪
「梨華ちゃん、何食べたいかなぁ?メールしてみようかな?」
〈梨華ちゃん、夜何食べたい?今日はよしこが気合を入れてつくるよん♪〉
送信っと! 早く返事来ないかなぁ
pipipipipi…
携帯が鳴った。 梨華ちゃんからだ!
108
:
満月
:2006/06/08(木) 19:35:31
「もしもしわざわざ電話しなくてもメールでよかったのにぃ♪」声聞けてうれしいのに素直じゃないなぁウチ
「あのね、今日実家に泊まることになったの」 「えっ....」
「明日の夜には帰るからね」 「…ぅん…」
「ごっちんがもう帰ったから…」 「........。」 「…ひとみちゃん?」
「う、うん。わかった。」 「ごっちんが帰りに寄るって言ってたから」
「梨華ぁ、夕飯なに食べたいぃ?」 「今電話中なのぉ ごめんね、お母さんが…」
遮るように「楽しんできてよ、うん。じゃあね」 一方的に電話を切った。
109
:
満月
:2006/06/08(木) 19:44:08
帰ってこないのかぁ…… 何にもする気がなくなっちゃったよぉ
なんかお母さんの声聞いてると、迎えられたんだね。よかったぁ
今日泊まって、このまま実家のがよくなって、帰ってこないかもしれないなぁ…
グスッ なんで涙が出てくんだよぉ
梨華ちゃんにはあったかい家があるんだから、家族と一緒のがいいに決まってるじゃん。
うぅぅぅ.... 梨華ちゃんが帰ってこなかったら、ウチ.....
梨華ちゃん、会いたいよぉ ぎゅーってしてよぉ 大好きだよぉ
ピンポ〜ン!
110
:
満月
:2006/06/08(木) 19:54:53
誰だよ、もぉ… 「よしこぉ、ごとーだよぉ!!」
「うぅぅ....ごっちん!遅いよぉ」 「ごめん、ごめん。これでも急いで来たんだよ」
ごっちんに抱きついたら、「もぉ、しょーがないなぁ」と小さく呟いた後、頭を撫でながら抱き締めてくれた。
「寂しかったの?」 「ぅん」 「なんで?」 「梨華ちゃんが…」
「梨華ちゃんが?」 「もぉ帰ってこないかもしれない…て…思って…」
「梨華ちゃんがそう言ったの?」 黙って首を振る。 「だったらなんでそんな事考えるんだよ〜」
だって、だって、「口を尖がらすな!小学生かよぉ」 俯いたウチに
「帰ってくるよ!大丈夫!」
「ごっちん、あのね…」 「ん?」
「ウチ、梨華ちゃん、好きなんだ」
111
:
満月
:2006/06/08(木) 21:18:05
なんの躊躇いもなく出た言葉。そう、ウチは梨華ちゃんが好きなんだ。
「そっかぁ、梨華ちゃんのこと好きなのかぁ〜」 「ぅん」
「なんで声が小さくなんのさ?」 「…だって…はずぃ……」
「んぁ〜よしこが人を好きになったかぁ〜」 「そんな、大きな声で言うなよぉ」
「ごとーはうれしいのさぁ♪」 「あ、ありがとぉ」
「よしこの初恋は梨華ちゃんかぁ♪」 「う、うん。」
にやぁ「よしこ、顔のみならず首も耳も真っ赤っ赤!?」
「ご、ごっちんがからかうからじゃん!?」
「うまくいくといいね!」「ん?」「ん?じゃないよ!!告んでしょ?」
「うぇぇ!?」「何その反応?」「……」「…じゃ、ごとー帰るから」
「なぁーーーーーんでさぁ!」
「…ヘタレ」
はい、ごもっともです。
112
:
すえきち
:2006/06/08(木) 21:26:35
本日は以上です。
>名無しチャーミー様
ハロモニの幼稚園児の格好をしたよっすぃ〜を見てたら、甘えん坊キャラになってました(汗
ヘタレ全快ですw
113
:
38
:2006/06/08(木) 22:59:38
更新お疲れ様です。
へタレなよっすぃ〜ホントかわいいです!
114
:
名無しチャーミー
:2006/06/08(木) 23:13:28
良かったなぁ、梨華ちゃん。
よっちゃんも梨華ちゃんに恋INGって事で二人の想いが通じ合い、
支えあう日が来る事を祈っています♪
ちなみに携帯で話しているところ、相手側の会話を『』にすると
それっぽく見える(分かりやすい)と思うので今後そういうシーン
がある場合は検討してみて下さい。余計なお世話だったら申し訳ないです!(爆)
今回の更新は前回にも増してなんだかほのぼの甘い感じで良かったです♪
それではまた次回の更新を楽しみにしています。^^
115
:
すえきち
:2006/06/09(金) 18:14:40
>名無しチャーミー様
アドバイスありがとうございます!
携帯シーンに使わせていただきます
116
:
満月
:2006/06/09(金) 18:30:11
駄々をこねてごっちんにご飯を作ってもらい一緒に食べた。
「ごとー今日彼が待ってるんだけど…」 うっ!やばいかなぁ…
「帰っちゃうの?」 「帰ってもいいの?」 「……やだ…」
「ごとーが別れたらよしこのせいだからね!!」 ガックリとうな垂れる。
「冗談だよw 明日、昼間にでも一旦帰るからいいかなぁ…」
「じゃ、泊まってってくれるの?」 「だ〜れかさんが泣くからねぇ〜」
ウチか? でもいいもん!うれすぃ〜なぁ
「よしこっていつからそんなにわかりやすくなったの?」 笑いながらそう言うごっちん
「そーかなぁ?」 「すっごいうれしそうな顔してるよ!今」
「だぁってぇ…」 「さ、ごとーはお風呂入るから、片付けよろしく!」
「え〜ぇ〜」 「何?ごとーとお風呂入りたいの?まさか梨華ちゃんと毎日入ってんじゃないでしょうね?」
うぇぇ! 「入りたいけど言えないって顔してるぅ〜 梨華ちゃんと入りたいんだぁ〜!?」
「そ、そんなことないやい!?」 「顔赤〜い!何想像してんのぉ やらしー」
むぅぅ 「ほんとに一緒に入る?梨華ちゃんみたいに巨乳じゃないけど…」
「ごっちん、十分巨乳だよ」 「……そーゆー目で見てたんだ?」にやにやごっちん
「ち、ちがうぅぅ さっさと入れ!!!」
117
:
満月
:2006/06/09(金) 18:38:49
片づけをし、お風呂から上がるともう布団が敷いてあった。
「よしこ、一緒に寝る?」 寝たいけどまたからかわれそうだし…
「一緒に寝よ!おいで」そう言われてもそもそとごっちんの布団に入る。
久しぶりだなぁ 前はよくごっちんに抱き締めてもらって眠ってた。
「よしこ、はい!」そう言って両手を広げた。
ごっちんの胸に顔を埋めて目を瞑る。 「ごっちんの匂いだぁ」
そういうと頭を撫でてくれた。 こうしてもらうと安心するんだよ。
「よしこ、おやすみ」小さな声で言うごっちんに 「おやすみ」と呟いてすぐ眠りに落ちた。
118
:
満月
:2006/06/09(金) 18:41:14
◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇
◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇
119
:
満月
:2006/06/09(金) 18:52:26
朝、よしこより先に目が覚めた。顔を覗きこむと穏やかな顔で眠っている。
そっと布団を抜け出し朝食の準備をした。
「.....ごっちん....」 目を覚ましたよしこがごとーを探している。
夜と朝が一番不安になるみたい。
「おはよう、よしこ!」 「ごっちん、おはよ」 そう言って起き上がると抱きついてきた。
「どした?」 「いないから、帰っちゃったと思って…」
「ごとーがそんなことしたことある?」 「…ううん、ない。」
「さぁ、ご飯だよ!食べよ」 「うん!」
食べ終わった後、出かける支度をしていると 「…ごっちん、どこ行くのぉ?」
「昨日言ったじゃん!昼間一旦帰るって!」 「もう言っちゃうのぉ?」
「うん、お昼過ぎには戻るよ!じゃ、いってきま〜す」 「いってらっしゃい」
もぉ、泣きそうな顔しないでよぉ…
120
:
満月
:2006/06/09(金) 19:38:58
その足で彼の待つ部屋へ向かう。まだ寝てるかなぁ…
そーっと部屋に入ると、やっぱり寝てるみたい。
ベットに向かい彼の寝顔にキスをすると 「……ぅんん…真希ぃ…帰ってたの?」
「今、帰ってきたんだぁ〜またお昼すぎに行くけどね」 「そっかー」
うう〜んと背伸びをした彼が腕を伸ばしてきた。
「まだ、時間大丈夫だよね?」そう言ってキスをしてきた。初めから深いキス
すごく久しぶりだったから、ごとーもすぐに夢中になる。
首に腕を回すと、両手が洋服の中に入ってきて、ブラのホックを外される。
胸を揉まれると立って居られなくなってベットに倒れこむ。
洋服と下着を脱ぎ、胸に顔を埋められ、先端を吸われるともう我慢が出来なくなった。
121
:
満月
:2006/06/09(金) 19:51:01
「…ぁあ…っ…もぉ、もぉ……」 「…ん? 何?」
「もぉダメ…欲しいのぉ」 「もぉ?まだ早いよ…」 そう言ってショーツの上から撫でられる。
「ああっ…お願い…もぉ、もぉ、ぁあ…欲しいのぉ…ああっ入れてぇ…」
ズボンと下着を一緒に脱いだ彼がショーツを脱がし中に入ってきた。
「ああっ!…いいぃ…はぁんっ…」 彼に合わせて激しく腰を動かす。
「…ああぁっ…すごぃ……はん…もぉもぉ……ああっ!」 あっけなく果てた。
その後、何度も攻められ何回も登り詰めた。
122
:
満月
:2006/06/09(金) 21:23:57
「なんかあった?」 呼吸が落ち着いた頃、急に彼に言われた。「なんで?」
「ん?なんかいつもと違ったからさ!」 「そぉかなぁ…」
「仕掛けたのは俺だけど、あんなに乱れた真希、初めて見たから」
言われてみれば… 顔が熱い…
「あんなはっきり入れ…ンググゥ」無理やり口を塞ぐ。
「そんな事、わざわざ言わないでよ!!!」
「だぁってよぉ…」 「そっちだっていつもより激しかったじゃん」
「あんなん言われたら燃えるべぇ」 「…すけべ!!!」
「で?何があったん?よっちゃんとケンカした?」
「ううん。よしこに好きな人ができたの。」 「ほぉー!誰よ?」
「…梨華ちゃん。」
123
:
満月
:2006/06/09(金) 21:38:26
「ふ〜ん…」 ニヤニヤしながらこっちを見る。 「なによぉ」
「で、真希ちゃんはよっちゃんを梨華ちゃんに取られそうで寂しいのかぁ?」
むぅっ 「何?その言い方ぁ?」 「違うの?」 「………。」
「変わんないでしょ?お前とよっちゃんは。なんだかんだで、お互いの事、大事にしてんじゃん!」
わかってるよ。自分が嫌いで泣いてたよしこが人を好きになった。すごくうれしいのに、寂しいのも事実。
「娘を嫁に出す感じ?」 「…かもね。」
笑いながらそう答えて、彼に覆いかぶさりながらキスをした。
エッチに逃げたごとーはずるいですか?
「寂しさ、忘れさせて… 今だけ」
彼は笑って、体を逆転させごとーを愛してくれた。
124
:
すえきち
:2006/06/09(金) 21:53:21
本日は以上です。
人生初にエッチシーンいかがでしたか?(汗
>38様
ヘタレなよっちゃんが、ヘタレじゃ無くなる日がくるのか不安ですw
ごっちんの『ガラスのパンプス』は梨華ちゃんとは違ったエロさ…セクシーさがありますね!
こんなに具体的に書くはずじゃなかったのに、妄想が…(汗
125
:
名無しチャーミー
:2006/06/10(土) 16:11:27
おぉ、まさかごっちんのエr(ry シーンがあるとは思いませんでした。w
前回同様、お節介ついでに。(申し訳)
ごっちんのお相手が誰かと決められてるのかどうなのか分りませんが、ただ”男”だというのは避けられた方が良いかと思います。
自分は梨華ちゃん推しのいしよしファンだからまだいいとしても、ごっちんのファンの方があまり良く思われないかと。
まして性的なシーンとなると不快に感じる方もおられると思うので、ハロメン(もしくは元ハロメン)の誰かを男設定としてキャスティングする事をオススメします。
例)いちごま、ごまみき、など。
もし、最初からそのつもりだったのでしたらゴメンナサイ!; ただ、ごっちんの彼がこれからも話に出てくるようなら早めに明らかにされた方が読んでいるどの方にも楽しんでいただけるんじゃないかなと思うので、出過ぎた真似ではありますがご検討いただければと思います。
それでは引き続き楽しみにしているので頑張って下さい!
126
:
満月
:2006/06/10(土) 18:26:40
行為の後、ウトウトしてしまい、気づくともう3時を回っていた。慌ててシャワーを浴び部屋を飛び出す。
ダッシュでよしこの部屋へ! ピンポ〜ン!! 「よしこ、ごとーだよ!!」
カチャッ 玄関が開いたけど何の言ってこないし、抱きついてもこない。
「……。」ごとーの顔を少しの間見つめて、1人ソファーに膝を抱えて座り込む。
テーブルには、ナポリタンと生野菜が2つあった。
「…よしこ、遅くなってごめん。」 「首にキスマーク付いてる。昨日はなかったもにぃ…」
そー言って膝に顔を埋めてしまった。
1人で寂しがってるってわかってたけど、ごとーだって寂しかったんだよ。
梨華ちゃんが帰ってきたら、ごとーはもぉいらないんじゃないかって!
そんなことを思ったら、涙が溢れてきた
127
:
満月
:2006/06/10(土) 18:39:34
我慢しようとすればするほど涙は止まってくれない。
「……ぅぅ……ぐすっ…」 「…ごっちん、」 キッチンに行くとよしこが追いかけてきた。
「もぉ、来ないでよぉ…」 「だって、だって、ウチがいじわる言ったから、」
よしこの方が傷ついた顔してる。「ごっちん、ごめんね。もぉ泣かないでよぉ…」
とうとうよしこが泣き出した。「よしこのバカ!」 「うん」 「ヘタレ」 「う、うん」
キッチンで泣く女2人。 何やってんだろ・・・
「ご飯、食べよっか?」 「うん!頑張って作ったんだよ!!おいしいよ!きっと…」
「…きっと?」 「あ、あ、絶対おいしいよ。うん」 「…よしこ、先食べて。」
128
:
満月
:2006/06/10(土) 18:50:53
よしこの作ったナポリタンは予想よりおいしかった。
「でしょ?今度梨華ちゃんに作ってあげよう♪」 ニコニコ話すよしこに
「…梨華ちゃんと付き合うようになったら、ごとーは用無しだね?」
思わず言ってしまった。「なーーーーーんでさぁ!!」大声で喚くよしこ
びっくりして固まってしまった。
「ご、ごっちんが居なくなっちゃうんなら、梨華ちゃんに告んないよ!」
「ちょ、よしこ!落ち着いて…」 「ご、ご、ご、ご、ご、…」
「ごめん、ごめん、ごとー居なくなんないから」
いつもなら抱きついてきてヘタレ全快になるくせに、唇をかみ締めて両手を握り締めてる。
昔のよしこが居た。
129
:
すえきち
:2006/06/10(土) 18:54:00
あ゛−っ 不調です。 今日はもぉ辞めておきます。
>名無しチャーミー様
難しいもんですねぇ
130
:
名無しチャーミー
:2006/06/10(土) 19:17:48
更新お疲れ様です。
すみません、本当に余計だったのかも知れませんね。;出過ぎた真似をして申し訳ないです。
これからは口出しせずに感想だけにして、作者様の作品をそのまま楽しませて頂きたいと思いますのでこれからも頑張って下さい。
それでは次回の更新も楽しみにしています。
131
:
すえきち
:2006/06/11(日) 16:21:13
気持ちの整理が付かないので、少し間を空けようと思います。
どのくらいの人が呼んでいてくれるのか、わかりませんが、待っている方、申し訳ありません。
あのシーンは、ごっちんのうれしさと寂しさを描写したかったんですが、調子に乗って書いてしまったんです。
よっちゃんの過去のシーンで、何かしら…不愉快だ!…ふざけんな!…的な事になると思っていたのですが、自分的に意外なシーンできたなぁ…と。
調子に乗って書いた作者が悪いわけですが…
書きたい事はたくさんあって、整理が付けば明日にでも戻ってきます。
ごめんなさい
管理人様
更新情報で、自分の作品がスクロールされるの、すごくうれしいですw
ありがとうございます。
132
:
38
:2006/06/12(月) 01:19:44
調子に乗ってるなんて全然おもいませんよ。
ごっちんのあの時の(寂しい)気持ちを表すのには、必要だったと思いますし私てきには、
よっすぃ〜と梨華ちゃんの二人の幸せがメインなので、脇役の恋人の名前とかにはあまり
こだわらないので。
気持ちの整理をつけて戻ってきてくださいね 待ってます。
133
:
すえきち
:2006/06/12(月) 18:21:48
>38様
ありがとうございます。
ごっちんの彼は重要な役ではないので、このまま行きます。
間を空けると言ったばかりですが、復活します。
読者の皆様、またよろしくお願いします。m(__)m
134
:
満月
:2006/06/12(月) 18:29:36
「…よしこぉ」 ごとーはよしこを抱き締めた。 でも、よしこは抱き返してくれない。
「…もぉ、ごとーに触れるのも嫌になった?」 黙って首を振る。
「じゃぁ抱き締めてよぉ」 涙が出て来た。
「…抱き締めたら、居なくなっちゃう…」 なんでそんな事いうの?
「居なくなんない。絶対に!だから、抱き締めて」
恐る恐るよしこが腕を回してくる。
ごとーを抱き締めたよしこの体が震えだす。
「…よしこ?」 「……ぅぅ…ごっち〜ん…」 声を上げて泣き出した。
135
:
満月
:2006/06/12(月) 18:30:53
▽ ▽ ▽ ▽ ▽ ▽ ▽ ▽
▽ ▽ ▽ ▽ ▽ ▽ ▽
136
:
満月
:2006/06/12(月) 18:38:15
ウチはごっちんに甘えてばっかりで、ごっちんの気持ちなんてわかってなかったなぁ
ごっちんの涙を見たのは、ウチが入院してた時以来。
ずーと、我慢してたのかなぁ?
「ねぇ、ごっちん?」 「んぁ?」 見つめたまま…
「な〜によぉ?」 「ず〜っと友達だよね?」 「あったりまえじゃん!」
ヘヘヘェ〜 隣にいるごっちんに抱きつく。
う〜ん、気持ちいいなぁ〜
「…よしこ、ヘタレ復活?」 「うん!」 「認めちゃうの?」 「うん!」
「ごっちんが居てくれるんならヘタレでいいや!」
「…そんなんで、梨華ちゃんに告れんのぉ?」
137
:
満月
:2006/06/12(月) 18:49:33
ううっ!?
「今日、何時に帰ってくるって?」 「わかんない…」
「メールも電話もしてないの?」 「うん」
「なんでさぁ?」
「だぁってぇ…自分の気持ち、はっきりわかったらさぁ、なんか恥ずかしくて…」
俯くウチに、「真っ赤っ赤だぁ〜」 「う、うるさい!」
「梨華ちゃんに電話しよー」 楽しそうに電話をしだした。
「梨華ちゃん、ごとーでーす!」 『あ、ごっちん。昨日はありがとう』
「んぁ〜お礼なんかいいよぉ。それよりさぁ今日何時頃帰ってくんの?」
『ん〜、お母さんが夕飯張り切って作ってるから、食べて帰ろうかと思って』
ウチはごっちんにぴったりくっついて話を聞いてた。
「そっかぁ〜じゃあよしことご飯食べちゃうね?」
『うん。今ひとみちゃんといるの?』
「そーだよ!ヘタレがぴったりくっついて話聞いてる」
ダッシュでソファーに座って知らん顔。
「あっ、逃げた。」 『私も早くひとみちゃんに会いたいなぁ…』
「よしこ、梨華ちゃんが早くよしこに会いたいって!!」
138
:
満月
:2006/06/12(月) 18:57:01
な、なんですと?
ごっちんから携帯を奪い取る。
「梨華ちゃん、ほんと?」 『…うん、ほんとだよ』
う、うれすぃ〜♪ 「よしこ、キショ〜イ!?」 「う、うるさい!」
「梨華ちゃん、駅まで迎えに行くから、実家出るときに電話してね?」
『うん!ありがと!じゃ、またね』 「うん、待ってるからね」
電話を切ると、「恥ずかしいぃ〜 んじゃなかったの?」
胸の前で両手を組んでクネクネしながら言うごっちん。
「ごっちんだけ話してずるいじゃん!」
「今日、迎えに行った帰り道で告ってみるとかぁ?」
うぅ… 「が、がんばってみますぅ」
139
:
満月
:2006/06/12(月) 19:39:01
ごっちんとご飯を食べた後、片付けをしていたら、携帯が鳴った。
「よしこ!梨華ちゃんだよ!」 はいはいはいはい
「はいはい、梨華ちゃん?」
『ひとみちゃん、今駅に着いたの。う〜んとぉ20分位で着くかなぁ』
「了解!その頃に着くように行くよ!」 「ごとーも一緒にお迎えに行きま〜す!」
えぇ?そーなの?『電車来たから、切るね!』 「うん」
「…なんか言いたげじゃない?」 「………。」
「ごとーが行っちゃなんかまずいの?」 ぶんぶん首を振る。
「じゃ、いいよねぇ〜♪」 ジーっと見つめると、
「安心してよ、梨華ちゃんに会ったらまっすぐ帰るから。」
でも、まだ、ジーっと見つめると、
「帰りは2人っきりだよ!チャンス、チャンス。明日には恋人だったりぃ」
「エロ真希!」 「ヘタレ!黙れ!!」 むぅぅぅぅ…
背中を向けたウチに、後ろから抱き着いてきて、
「ほんとに、頑張んだよ」って、言ってくれた。
「う、うん。が、が、が、がんばる」
「どもりすぎぃ」 笑いながら、思いっきり背中を叩かれた。
140
:
すえきち
:2006/06/12(月) 19:42:07
本日は、以上です。
次回からは、梨華ちゃんが帰ってきますので… 多少何かしら…
ありがとうございました
141
:
名無しチャーミー
:2006/06/14(水) 19:46:00
よっすぃーの告白がうまくいくといいですね。
142
:
満月
:2006/06/15(木) 18:22:12
ごっちんと2人で駅に向かう。
「すっごい満月だねぇ〜!怖いくらいだよ。」
「ん?そーだねぇ…」
「何緊張してんのさ?」
「…ぎこちなくなっちゃったらやだなぁってね…」
「う〜ん。でもさぁ、悪いことばっか考えてたらきり無いよ」
そーなんだよ。そーなんだけど・・・
「いつからそんなネガティブな人になったの?」
「………。」
もぉ駅に着いてしまった。改札で梨華ちゃんを待つ。
「あっ!梨華ちゃ〜ん!!」
143
:
満月
:2006/06/15(木) 18:29:48
梨華ちゃんが笑顔で走ってきた。
ごっちんが「おっかえり〜!」と声をかける。
「ただいまぁ、ごっちんありがとね!実家に帰れてよかったぁ。」
「楽しかったんだ?」
「うん!昨日なんかお姉ちゃんとお布団並べて寝たら、ずーとお喋りしちゃってほとんど寝てないの」
「そっかぁ よかったね♪」 笑顔のごっちんと梨華ちゃん
「ごとーはここで帰るから、梨華ちゃん、またね!」 「うん!ばいばい」
ごっちんはウチの肩を叩いて帰っていった。
144
:
満月
:2006/06/15(木) 18:35:38
「ひとみちゃん、どーしたの?元気ないよ?」
「えっ?そ、そんな事ないよ」 やっばい、どもっちゃった・・
「そぉ?じゃ、帰ろっか?」 そう言って腕を組んできた。
くぅ〜 緊張するよぉ
「きれいな満月だね?」 「そーだね…ごっちんは怖いくらいの満月って言ってたよ。」
「ねぇ、ひとみちゃん…」 「ん?」
「私、ひとみちゃんが居なくて淋しかった」 そう言って抱きついてきた。
「ウチも梨華ちゃんが居なくて淋しかったよ」 「ほんと?」 上目遣いで見上げてくる。
145
:
満月
:2006/06/15(木) 18:42:08
キス、したい・・・
うぉぉぉぉーーーー!!! な、何考えてんだよぉ・・・
「…ひとみちゃん?」 「ほぇ?」 「顔、真っ赤だよ」
ゴクッ! よし!!!
「梨華ちゃん!」声が思いっきりひっくり返った。
不思議そうに見てる。
「あのぉ……そのぉ……えっとぉ……」 何も言わないで待ってくれてる。
「……ウチ、す、す、す、好き、好きなんだ!…あのぉ、梨華ちゃんの事」
うぅぅぅぅ… ちゃんと顔見て言えなかった。梨華ちゃんの靴見ながら告っちゃった。
146
:
満月
:2006/06/15(木) 18:49:21
何にも言ってくれない。 やっぱ、だめなんだぁ 明日から気まずいだろーなぁ
なんて現実的なことを考えていたら、
「…私も、好き」 えぇぇぇ! すっごく小さい声だったけど聞き間違えじゃないよね?
「…梨、華ちゃん、、あのぉ、ウチの聞き間違えじゃないよね?」
「…何回も言わせないで… 恥ずかしい…」
「や、あの、ごめ、えっとぉ、…」 焦ったウチはしどろもどろ・・・ ヘタレ全快!?
あたふたしてるウチに
ちゅっ!
あっさり、ウチのファーストキスは梨華ちゃんに奪われました
147
:
すえきち
:2006/06/15(木) 18:52:41
本日は以上です。
>名無しチャーミー様
どーにか、こーにか、告白出来ました! すでに尻に敷かれていますw
148
:
38
:2006/06/15(木) 22:17:03
更新お疲れ様です。
よっすぃ〜の告白、旨くいって良かったです。
これからの展開に期待してます。
149
:
満月
:2006/06/16(金) 21:17:54
ウチが梨華ちゃんに告白して、早3ケ月。
告白する前と現在、変わったことは・・・・・・・・・ない。
キスは、告白した時に梨華ちゃんがしてくれてから、1度もない。
・・・ヘタレなウチが悪いんです。
あっ! 変わったことが1つだけ。
ベット、買いました♪ セミダブル♪
毎日、一緒に寝てます。 って、それは告白以前からだけど…
150
:
満月
:2006/06/16(金) 21:28:52
ピンポ〜ン 「はーい」 「ごとーだよぉ」
久しぶりにアパートに遊びに来た、ごっちん
「おぉぉぉ! これが“例の”…」 「れ、例のって…」
「あーんな事や、こーんな事してる、ダ・ブ・ル・ベ・ッ・ト」
「な、な、な、な、な、・・・・」
「なーに照れてんのさぁ〜 もぉ、いや〜ん!?」
にやにや笑顔のごっちん。
「あーんな事、こーんな事って、何にもしてないやい!?」
一瞬の間の後、「うぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇっっっっ!!!!!!」 ごっちんの大絶叫!!
151
:
満月
:2006/06/16(金) 21:40:13
そ、そんな、叫ばなくてもいいじゃんかぁ…
「ちょ、ちょっと、よしこ。毎日一緒に寝てるんだよね?」
「うん!毎日梨華ちゃんが抱き締めてくれる。」
「お互い好きなんだよね? 2人は付き合ってるんだよね?」
「う、うん。」 「なんで?」 「な、なんでって…」
「キスは? 告った時したんだしょ?」 「うん、梨華ちゃんがしてくれた。」
「…それ以来、してないの?」 「……うん。」
「……ヘタレ!ヘタレ!も〜ぉぉぉ!!!ヘタレェェ!!」
そ、そんな、連呼しなくても…
「さっきから、梨華ちゃんがしてくれたって、よしこから何にもしてないじゃん!!」
はい、そのとーりでございます。
「…ねぇ、よしこぉ」 急に真顔になったぞ?
「なんざんしょ?」
152
:
満月
:2006/06/16(金) 21:54:04
「…したくないの?」 したくない?…「…う、うぇぇぇ?」
そ、それって・・・・・・の事ですよね?
「昔のさ、事、・・・そのせいで、エッチに嫌悪感、あるのかなぁ…って…」
あぁ・・・ 「…ない…とは、言い切れない…かも…」
「そっかぁ」 深く息を吐き出すごっちん。
「あのね?」 「ん?何よしこ?」
「エッチしたいとは思った事、無いけど、キスはいつでもしたいんだよ」
うん、そーなんだ。上目遣いされると、たまんないっす。 「うん」
「いっつもは、ぎゅーってしてもらうんだけど、たまにウチがぎゅうってすると、ヘンな気持ちになる。」
「ヘンな気持ちって、前みたいに吐きたくなるの?」
「ううん。そーじゃなくて、胸がキューって、苦しくなる。」
「…そっか。梨華ちゃんにさ、キスしたいならしたいって言葉にしないと、不安になっちゃうよ。」
「…うん。でも、はずかしいから…」
「ちゃんと、好きって言ってる?」 「・・・・言って・・ない」
「梨華ちゃんは、大人だねぇ…」 そんな遠い目しないでよ…
153
:
満月
:2006/06/16(金) 22:02:30
バイトの子が急遽、休みになって出勤してた梨華ちゃん。
ごっちんは、帰るとのことで、梨華ちゃんのいるコンビニまで一緒に来た。
「よしこ、ちゃんと言葉にしないとダメだからね!」 「ぁぃ」
「おまたせ〜」 「「梨華ちゃん、お疲れ様!」」
「ごっちん、もう帰っちゃうの?」 「これから、デートなのさぁ♪」
「いいなぁ…」 「梨、梨華ちゃんにはウチがいるじゃん!!」
「よしこがヤキモチ妬いてるぅぅぅ やーい!やーい!」 「う、うるさい!!」
「今日これから梨華ちゃんとデートすればいいじゃん!」 「す、するよ!」
「よかったね!梨華ちゃん♪」 「うん♪」 「じゃぁね〜」
154
:
満月
:2006/06/16(金) 22:09:44
ごっちんが帰った後、訪れた沈黙。
「…帰ろっか」 そう言って歩き出す梨華ちゃん。 その後を付いて行く。
うぅぅぅ・・ 気まずい・・・ アパートに着いちゃったよ。
部屋に入っても、梨華ちゃんは何も言わない。
「梨、梨華ちゃん」 「…ん?」 「あ、のぉ……キス…したいんだけどぉ…」
何も言わず、見つめ返した後、そっと瞳を閉じた。
これって、いいんだよね?
そっと、そっと、口づけた。 唇が震えていたのは、ウチだけじゃない。
155
:
満月
:2006/06/16(金) 22:18:55
1度したら止められなくて、角度を変えて何回もキスをした。
梨華ちゃんの手がいつの間にかウチの背中に回ってて、ウチの洋服を握り締めていた。
唇を離した後、恥ずかしくて梨華ちゃんの顔をウチの胸に抱き締めた。
「梨華ちゃん、愛してる。」 「…ひとみちゃん」
見上げてくる梨華ちゃんがたまらなく愛しくてまたキスをした。
うぅっ! したい! 初めて思った、というより、自覚した。 エッチしたい
手が梨華ちゃんの胸に触れた。無意識に撫でていた。
「…ぅん…」 キスしてる梨華ちゃんの口から熱い吐息が漏れる。
もぉ、無理、で、す。
156
:
満月
:2006/06/16(金) 22:25:23
「梨華ちゃん・・・いい?」 俯いて頷いた。
ウチは首筋、耳元にキスをする。 「・・・ぁあ・・ひとみちゃん・・」
洋服の上から胸を揉む。 はぁ〜 やーらかい・・・
「・・・ぅん…ひとみちゃん、ここじゃいや・・」
ん? そーだよね!ここリビングだし、電気ついてるし…
「…ベット、いこ」 梨華ちゃんに手を引かれ、寝室へ
「ひとみちゃん、脱がして…」 うぅ、生唾ゴックン!?
下着姿で、シーツに横たわる梨華ちゃん。 めっちゃ色っぽい。
157
:
満月
:2006/06/16(金) 22:36:52
引き寄せられるように、梨華ちゃんの上に覆いかぶさる。
何度もキスをしていると、梨華ちゃんが舌を入れてきた。
「…んん…」思わず声が漏れる。
腕がウチの首に回される。 ウチは背中に手を回し、ブラのホックを外す。キスを中断して、ブラを外した。
うっわぁ〜、めっちゃきれい・・・
「そんなに見ないで・・」梨華ちゃんがキスを求めてきた。
キスをしながら、胸を揉む。硬くなった先端を摘む。
「・・・ぅんん・・」
唇を離し、胸に顔を埋める。舌だ転がしたり、吸ったり・・
「・・ぁあん・・はぁぁ・・」 梨華ちゃんが艶かしい声をあげる。
いきなり、頭に一瞬映像が走り抜けた。 ウチは固まる。
立て続けに映像が、頭の中を走り抜ける。
なんで、今なんだよ・・・ 嫌な汗が噴出した来た。
158
:
満月
:2006/06/16(金) 22:49:31
いきなり固まったウチに 「…ひとみちゃん?」
汗が止まらない。震えだした。
なんで今なんだよ!大好きなんだ。梨華ちゃんはあんな連中と違うのに、なんで?
吐き気に襲われる。 梨華ちゃんをベットに残し、トイレに走る。
便器に顔を突っ込み、吐く。ひたすら吐く。
背中にあったかい手が… なんにも言わないで摩ってくれる。
エッチの最中で、放り出されたのに、なんで?
涙が出てきた。ウチは大好きな人を抱くことも出来ない。
そう思ったら、一段と吐き気がひどくなった。
泣きながら吐き続けるウチに、 「ごっちん、呼ぶよ」
そういって、梨華ちゃんが離れて行った。
このまま、もぉ、梨華ちゃんが離れていってしまう・・・どっかいっちゃう・・・
誰か、ウチを、殺してください
159
:
すえきち
:2006/06/16(金) 22:51:35
本日は以上です
>38様
また、痛くなってしまい…(汗
160
:
38
:2006/06/17(土) 01:15:36
更新お疲れ様です。
最後の言葉でよっすぃ〜の苦しみが痛いほど伝わっていました。
161
:
すえきち
:2006/06/17(土) 16:39:55
□ □ □ □ □ □ □ □
□ □ □ □ □ □ □ □
162
:
満月
:2006/06/17(土) 16:50:46
エッチの最中、ひとみちゃんが発作を起こした。
私は上着を羽織り、ひとみちゃんの元へ。
吐いてる背中を撫でる。 それしか出来ない。
泣きながら吐き続けるひとみちゃんに、声も掛けられない。
前に見た時よりもひどい発作。 どーしよう・・・・・
ごっちん… 「ごっちん、呼ぶよ」 ひとみちゃんを残し、携帯をかける。
『あっ梨華ちゃん、真希今風呂なんだよ!』 電話に出たのは、ごっちんの彼。
「ひとみちゃんが発作で、ひどいの・・どーしたら・・」
『…今すぐ行く!よっちゃん家でしょ?』 「うん」
ひとみちゃんの元に戻る。 「今、ごっちん来てくれるって!」
「・・・ゲホッ・・ごめっ・・ウゥ・・」 「謝らないで…」
163
:
満月
:2006/06/17(土) 17:12:36
表で車の音がする。私は玄関を飛び出す。
「ごっちん!!」 「よしこ…」 「ひどくて、泣きながら吐いてて…」
「うわぁぁぁぁぁぁぁ!!!」 ひとみちゃんの叫び声が聞こえた。
「よしこ!!」 部屋に飛び込んだごっちん。怖くて動けない。
「よしこ!」 「うわぁ!」 ごっちんの声、ひとみちゃんの泣き叫ぶ声。
私も部屋へ入る。
カミソリを振り回すひとみちゃんと、後ろから羽交い絞めするごっちん。
164
:
満月
:2006/06/17(土) 17:39:30
「うわぁぁぁ・・・!!」 「梨華ちゃん、タケ呼んで!」 「う、うん」
表にごっちんの彼を呼びに行く。 「ごっちんが…」 「おぅ!」
部屋に2人で戻る。「タケ、よしこ後ろから押さえてて!」 彼がひとみちゃんを羽交い絞めにする。
ごっちんがカミソリを奪い取り、ひとみちゃんの両頬に手を当て
「よしこ、約束したよね? どーしてもリストカッタしたくなったら、ごとーの腕切ってって」
ひとみちゃんは、黙って首を振る。
ごっちんは何も言わずに、腕を切った。
「やめろーーーーーっ!!!」 暴れるひとみちゃんに、
ごっちんが、「ごとーだって同じだよ!今のよしこと同じ気持ちだよ!!」
泣きながらごっちんが、ひとみちゃんの左頬を叩いた。
力の抜けたように、しゃがみこんでひとみちゃんは泣いていた。
165
:
満月
:2006/06/17(土) 17:48:11
ごっちんの彼の車で病院へ向かう。
以前、お世話になった病院で、車の中から携帯でごっちんが連絡してた。
病院に着くとひとみちゃんは処置室へ入っていく。ごっちんの彼は皆を降ろすと帰っていった。
廊下の長椅子でごっちんと2人で待つ。
「こんなに酷いのは、初めてかも…。腕だけじゃなくて首にも傷あったねぇ」
「・・・うん。」
「なんか、キッカケあった?」
「・・・うん、あのね・・・」 ごっちんに経緯を話した。
166
:
満月
:2006/06/17(土) 17:57:22
ごっちんは、天井を見上げながら涙を流してた。
「・・・梨華ちゃんは、大丈夫?」 「……え?…」
「ショックでしょ? エッチの最中に相手に置いてかれて、吐かれたら…」
思わず俯いてしまう。 ショックじゃない…なんて…言えないもん…
「梨華ちゃん、我慢しなくていいよ」 そう言って抱き締めてくれた。
涙が、溢れてきた。
一頻り泣いた後、ごっちんが 「なち姉に連絡しなくちゃ…」 携帯片手に立ち上がる。
「お姉さん、今、どこに住んでるの?」 「んぁ、北海道。結婚してすぐに旦那さん転勤になっちゃって…」
「電話してくるんねぇ〜」 ごっちんは外に向かった。
167
:
満月
:2006/06/17(土) 17:59:25
◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇
◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇
168
:
満月
:2006/06/17(土) 18:17:44
はぁぁぁ〜〜〜 極楽、極楽。
のんびりバスタブに浸かっていたら ガチャッ!
「真希!梨華ちゃんが、よっちゃん発作起こしたって!!」
ダッシュで支度をし、よしこの部屋へ。
アパートに着くと梨華ちゃんが表に出てきた。 思ってる以上にヤバイかも…
梨華ちゃんに声を掛けると、よしこの叫び声がした。
部屋に飛び込むと、よしこがカミソリを持って、震えてた。
「よしこ!」 「ごっちん…」 「何があった?」
「……もぉ…終わらせて……いいよね?」 「何、言ってんの?」
よしこは、カミソリを首筋に当てた。
「よしこぉ!!」 夢中で掴み掛かる。暴れるよしこを力で押さえつける。
梨華ちゃんが部屋に入ってきたけど、唖然としてる。
表に居る彼を呼んできてもらった。力で抑えても限界がある。
169
:
満月
:2006/06/17(土) 18:26:07
よしこの前で腕を切った。 泣き叫ぶよしこの前で構わずに切った。
ごとーだって、傷だらけのよしこなんか見たくない。
梨華ちゃんがいるから、言わなかったけど・・・よしこ、死のうとしたじゃん!!
思いっきり頬を叩いた。
愛してる人、1人残して死のうとしたのが、許せなかった。
病院についてから、梨華ちゃんに事情を聞いた。
泣きながら、首にカミソリを当てたよしこの気持ち、
愛し合ってる最中に発作を起こされた梨華ちゃんの気持ち、
涙を堪えられないよぉ。
なち姉に連絡すると言って、その場を離れた。
170
:
満月
:2006/06/17(土) 18:37:30
表で1人、泣いた後、なち姉に電話する。 もぉ寝てるかなぁ・・・
『ごっちん、なしたぁ〜』 「なち姉、ごめんね。よしこが発作起こして、今みっちゃんとこ。」
『ごっちん、大丈夫かい?』 「えっ?」 『こんな辛そうな声、初めてだべ』
「だって…よしこが…死のうとしたんだよぉ… もぉ、いいよねって、」
『ごっちん…』 「なち姉、来てよぉ…」 『……ごっちん、今、なっちどこに居ると思う?』
「・・・北海道・・」 『残念! 埼玉!!!』 「・・ふぇ!?」
『お母さんのとこに来てるんだよ!明日内緒で会いにいくつもりだったっしょ!』
ごとー、唖然、呆然、です。
『今からタクシー飛ばして行くから』 「うん、待ってる…」
「ごっちん!先生が呼んでる!!」 「呼んでるから切るね!」
処置室へ走った。
171
:
満月
:2006/06/17(土) 18:46:07
梨華ちゃんと先生の前に座る。
「今回は、ただのリストカットちゃうな?」 「・・・はい。」 「ごっちん、どーゆー事?」
「よしこは、意思を持って、死のうとしました。」 隣で梨華ちゃんが息を飲むのがわかった。
「きっかけ・・話してくれへん?」
「待って!今なち姉が埼玉からこっちに向かってます。何回も話すの梨華ちゃんも辛いし、1回にしてください。」
「……わかった。じゃ、待ってる間、ごっちんの手当てしようか?」
「…はい…」
「いったーーーーーいぃぃぃ!!!」消毒が、半端じゃない沁み方なんですけど・・・
「おとなしくせんかぁ!!」
みっちゃんはサドだ!!!!
172
:
満月
:2006/06/17(土) 19:14:41
「うぅぅ・・・梨華ちゃ〜ん、痛かったよぉ・・」
梨華ちゃんに抱きつく。 「よく我慢したね!えらいえらい!」 頭を撫でられた。
「・・・なんか、よしこになったみたい・・」 「あっ ひとみちゃんにするみたいに頭撫でちゃった えへっ♪」
さ、さぶいぃぃぃ・・・・・・・・・・・・・
コンコン ドアをノックする音のあと、なち姉が顔を出す。
173
:
満月
:2006/06/17(土) 19:26:48
挨拶もそこそこに、「じゃ、話してや。」 みっちゃんの声に頷き梨華ちゃんが話し出す。
2回目でも、やっぱダメ。涙出てくる。
「・・そーゆーことかぁ・・・」深いため息のあと、みっちゃんが言った。
「治療中になぁ、梨華ちゃんがどっか行っちゃうって何回もうわ言言ってん。どこにも行かん!言うても、聞かんねん」
「…何で?」 「吐いてたとき、玄関出ていかんかった?」 「あっ!ごっちんが来た時に…」
「…置いて出て行った、言うとった。梨華ちゃんが出て行ってからパニック起こしてるから、戻ってきたの気づかなかったんやないかな?」
「…だから…」 「そーや、ごっちんが部屋入った時、あの子には絶望しかなかったんや。」
174
:
満月
:2006/06/17(土) 19:39:42
沈黙の後、
「みんなぁ、考えてみぃ?愛してる人と愛し合うことを自分の体が拒否すんねんで?
しかも、その愛する人が直後、出て行った。 ・・・どーや? 絶望以外何が残る?」
「・・・よしこ、もぉいいよね・・って、言ったんです。」
「出さないだけで、頑張ってたんよ!過去、克服せなぁって、頑張ってたんよ!」
「今日は、鎮静剤効いてて目ぇ覚まさんから、一旦皆、家帰りぃ…」
みっちゃんに言われて皆で帰る。3人でよしこと梨華ちゃんの部屋へ
玄関は、よしこの血があちこちに残ってた。
梨華ちゃんが、泣きながら雑巾をかける。
「梨華ちゃん、自分責めちゃだめだよ。」 「……私のせいだよ。」
「なーに言ってんだい!!梨華ちゃんが居なかったら、ひとみは一生恋知らなかったんだよ!」
なち姉が梨華ちゃんを抱き締めた。
175
:
すえきち
:2006/06/17(土) 19:44:14
本日は、以上です。
>38様
よっすぃ〜を絶望から救うのは・・・ですよねぇw
176
:
すえきち
:2006/06/18(日) 16:57:24
□ □ □ □ □ □ □ □
□ □ □ □ □ □ □
177
:
満月
:2006/06/18(日) 17:01:52
眠れるかわからないけど、みんなで横になる。
ごっちんとお姉さんには以前使っていた布団を敷き、私は1人ベットで寝た。
1人だと、すっごく広くて、不安になった。 ひとみちゃんもそーだったのかな?
初めて結ばれるって、すごくうれしかったんだよね、何時間か前まで・・・
今、ひとみちゃんが隣にいないのが、すごく淋しい。悲しい。抱き締めてよ。
178
:
満月
:2006/06/18(日) 17:03:38
◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇
◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇
179
:
満月
:2006/06/18(日) 17:22:00
ベットから、梨華ちゃんのすすり泣く声が聞こえてきた。
こんなときに眠れるわけないよね?
隣の布団にいるなち姉も起きていた。寝返りを打ってこっちを向いた。
「ごっちん、寝たふりだよ!」 「…でも…」 「泣かせてあげな!」
そう言うなち姉に頷いて、目を閉じた。
いつの間にか、眠っていた。
キッチンから音がする。ベットを見ると梨華ちゃんの姿がない。
のろのろと起き上がり携帯を見ると、まだ6時。
「梨華ちゃん、おはよぉ。早いねぇ〜」
「あっ、ごっちんおはよう!起こしちゃった?」
「んぁ そんな事無いよ! 何作ってんの?」
「ひとみちゃんの朝ごはん。食べてくれるかわかんないけど、目覚めたときに隣に居たいんだ。だから支度してもぉ病院に行こうと思って…」
「…そっか…」 「うん!ごっちんとお姉さんのも作ったから食べてね?仕事でしょ?」
「あぁ、忘れてた、仕事。」 「だめじゃん!?私は休むけど…」
180
:
満月
:2006/06/18(日) 17:28:33
「梨華ちゃん、大丈夫?無理、してるでしょ?」
「ううん。無理なんかしてない。私はひとみちゃんと一緒に居たいだけなの。それだけでいい。」
「…………。」 「ひとみちゃんが私と居ると辛いなら、もぉ会わないよ。」
「よしこはそんな事言わないよ!」 「うん、信じてるけど・・怖い・・」
「ごとーも一緒に行くよ!」
「ダ〜メ!?ひとみちゃんがしばらく仕事いけないんだからごっちんが頑張って働かないと!」
梨華ちゃん、壊れないでね・・・
181
:
満月
:2006/06/18(日) 17:40:45
身支度を整えて、梨華ちゃんは病院へ向かった。
「ごっちん、おはよ!」 「なち姉、おはよ」
「もぉ、だめだよぉ、梨華ちゃんに大丈夫なんて聞いちゃ!」 えぇ?
「梨華ちゃんは、大丈夫?って聞かれたら大丈夫!っていう子でしょ?見ててダメだと思ったら強引に止めないと突っ走る。」
確かに、そーゆー人。真っ直ぐすぎて無茶しちゃう。
「今日、ひとみと話してみて、落ち着くっしょ!心配しないで仕事行って来な!」
しぶしぶ納得し、梨華ちゃんが作ってくれた朝食を2人で食べた。
182
:
満月
:2006/06/18(日) 17:42:13
□ □ □ □ □ □ □ □
□ □ □ □ □ □ □
183
:
満月
:2006/06/18(日) 17:49:30
病院に着いたけど、まだ7時前。 開いてなかったらどーしよう・・・
玄関のドアに手を掛けると、カギが開いていた。
そっと、ロビーに入ると平家先生が掃除をしていた。
「お、おはようございます。」 「おぉ、おはよーさん! 来る思ってた。」
え? 「目覚めたとき、そばに居たいもんなぁ」 「は、はい」
「そばに居てやったや。」笑顔で病室に連れて行ってくれた。
そっと病室に入ると、規則正しい寝息が聞こえてくる。
ひとみちゃんの顔を覗き来ぬと、涙の跡があった。そっと指で拭う。
布団の中のひとみちゃんの手を両手で握る。
〜お願い、目覚めた時に、拒絶しないで〜
184
:
満月
:2006/06/18(日) 18:43:01
「・・・・ぅん・・ぁいってぇ・・」
「あっ、ひとみちゃん、起き上がらないほうがいいよ!」
「……梨、華ちゃん…」
「両腕と首に傷あるから…。そんなに深くないから2,3日で退院していいって、平家先生が…」
ひとみちゃんは、何も答えてくれない。
もぉ、隣に居られないのかなぁ?
涙が溢れそうで、唇を噛む。
「手、握っててくれたんだね」 「う、うん」
「・・ウチの事、嫌いに・・なった?」 え?
ひとみちゃんは、怯えた目で私を見てる。
「嫌いになんてならないよ。ひとみちゃんに大っ嫌いって言われても私はひとみちゃん好き」
「…梨、華ちゃん…」
「ひとみちゃん、隣に居させてくれる?」
「…ぅう…グスッ…」 泣き出したひとみちゃん
「返事聞いてないよ!隣に居てもいいの?」
「グスッ…梨華ちゃんにウチが纏わり付くんだもん!」
泣き笑いのひとみちゃんの頬に ちゅっ てキスをした。
真っ赤になって固まった後、頭から布団を被って隠れちゃった
185
:
満月
:2006/06/18(日) 19:29:26
そーだ!朝食作ってきたんだ。でも病院食もあるし、どーしよぉ…
布団を被ったままのひとみちゃんに 「ベーグルサンド作ってきたんだけど、食べる?」
「う、うん!!食べる食べる!!」 布団を跳ね除けて飛び起きた。
「あっ…」 気まずそうにもそもそと布団に潜る。
ふふっ もぉ可愛い! 「寝てちゃ食べられないでしょ?」
「だぁって……」 「病院食は私が食べるから、ひとみちゃんベーグル食べて!」
「うん!お腹空いてたんだぁ♪」
ベーグルサンドにかぶり付くひとみちゃんは、昨日の発作を起こしてたひとみちゃんとは別人みたい。
平家先生が言ってた、克服しようって頑張ってるにかな? 無理してるのかな?
「ごちそーさまぁ おいしかったぁ♪ ん?梨華ちゃんどーしたの?」
186
:
満月
:2006/06/18(日) 19:41:46
「ひとみちゃん、無理してるでしょ?」 「え?」
「私じゃだめ?」 「梨華ちゃん」 あの怯えた目になった。
「私じゃ、受け止められないって、逃げ出すって、思ってる?」
「・・・・ち、がう・・」 「じゃ、なんで?」
「・・怖い・」 「・・え?・」
「自分でさえ、現実、受け入れられてないのに・・・
こうだったって、話してるけど、現実として受け入れられてないから・・・
だから、未だに母に会えない。 会いたいけど、怖いから、会えない。」
187
:
満月
:2006/06/18(日) 19:50:39
ひとみちゃんの手を握る。
「ひとみちゃんが怖かったら、怖いって言って? 何が出来るかって聞かれたら何も出来ないけど・・・
でも、抱き締めることは出来るから!一晩中だって1週間ずーっとだって出来るから!
だから、怖いときにはそう言って」
「梨華ちゃん・・」 「うれしいことも辛いことも全部半分づつにしよ?」
「・・・ぅん・・」 「…あとね?」 「…何?」
「もぉ、死のうとしないで!!」 目を見開くひとみちゃん
「約束して!もぉ絶対、死のうとしないって!!」
我慢してた涙が溢れた
188
:
満月
:2006/06/18(日) 21:11:28
「…梨華ちゃん、ごっちんに聞いたの?」
「昨日、平家先生とお姉さんと話したときに聞いたの?」 「なち姉!?」
「お願い…もぉ1人に、しないで……」 「梨華ちゃん、ごめんね」
「エッチなんて一生出来なくていいから、もぉ死のうとしないで、お願い」
「うん、約束する。約束するけど・・・」
「・・・けど?・・けど・何?」
「…梨華ちゃんと一生エッチ出来ないのは、やだ!?」
「・・・・・・もぉー!バカぁ!!!!」
「い、痛い、痛いよぉ、梨華ちゃん・・ごめんねぇ・・」
「・・もぉ、ひとみちゃんの、バカァーーーー!!!・・ぅぅう・・わぁーーん!!」
「・・ごめんねぇ・・梨華ちゃん泣かないでよぉ・・ぅぅ・・」
おろおろしながら、ひとみちゃんまで泣き出した。
189
:
すえきち
:2006/06/18(日) 21:20:58
本日は以上です。
ヘタレよっすぃ〜復活ですw
190
:
38
:2006/06/18(日) 22:13:15
更新お疲れ様です。
なんとか二人で乗り越えられそうですね。
よっすぃ〜の前でしか思いっきり泣けない梨華ちゃんが可愛かったです。
191
:
満月
:2006/06/19(月) 18:27:50
ずっとひとみちゃんの病室にいたら、平家先生が来た。
「おぉ、顔色いいなぁ〜 ちょっと傷見せてもらっていいかぁ?」
「あっはい。」 「じゃ、私廊下にいます。」
「あぁ、居てかまへんで!」 「「えっ?」」 ひとみちゃんと2人で驚きの声を上げた。
「2人で乗り越えるんや!だから梨華ちゃんに見てもらおう思ったんや。梨華ちゃんは嫌か?」
「いいえ!」 「・・・梨華ちゃん・・」
「なーんで、あんたが泣きそーな顔しとんのや!?」 「・・見られたくないです。」
「なんでや?」 「・・・・・・・。」
「全部受け止めてくれる。いい彼女やんかぁ…恥ずかしがる事やない」
「ひとみちゃん、ダメ?」 「・・・・・・・い、いよぉ・」
192
:
満月
:2006/06/19(月) 18:40:52
初めに左腕の包帯が外される。利き腕の右手で切っているから結構深い。
消毒が沁みるのか涙を浮かべて唇をかみ締めてる。
右腕は傷は深くないけど、傷が多い。
最後に首。死のうとしたくらいだから、両腕に比べて深かったので、5針縫ってある。
右側に1本、はっきりした傷。跡が残るだろうって、昨日先生に言われた。
「・・ぅぅぅ・・・」痛みのせいで、うめき声が口から漏れる。
「よっしゃ!思ったより綺麗や。今晩泊まって、明日には帰ってええ。」
「えっ!ほんとですか?」 「なんや、梨華ちゃんは帰ってきてほしくないんか?」
「いいえ!1人で部屋に居たくないですから、うれしいです♪」
「明日、消毒したら退院や! 今くらいの時間には帰れるで!」
「ありがとうございます」
193
:
満月
:2006/06/19(月) 18:47:13
先生が退室すると、ひとみちゃんに抱きついた。
「よかったぁ・・」 涙が溢れてきた。
「…梨華ちゃん…」
「1人であのベットで寝るのもぉ嫌だもん… ひとみちゃんがいないと眠れないんだもん… ぎゅってしてくれないと…」
「…昨日、寝てないの?」 「・・うん。ごっちんとお姉さんはお布団で寝たの。」
「一緒に寝なかったの?」 「あのベットには他の人寝かせたくなくて…」
194
:
満月
:2006/06/19(月) 19:25:50
「…ぅう…ウチ…なんて事したんだろぉ…ごめんね…梨華ちゃん、ごめん…」
「ひとみちゃん、もぉしないって約束して?」
泣き出したひとみちゃんの両頬に手を当て、顔を上げる。
「もぉ、絶対にしない!!」 私は、ひとみちゃんにキスをした。
おずおずと背中にひとみちゃんの腕が回される。
何度も何度もキスをした。
195
:
満月
:2006/06/19(月) 19:28:13
▽ ▽ ▽ ▽ ▽ ▽ ▽ ▽
▽ ▽ ▽ ▽ ▽ ▽ ▽
196
:
満月
:2006/06/19(月) 19:43:23
何度もキスをされて、ムラムラと・・・ うぅ・・ したい・・
でも、昨日の今日。 あぁ、ウチに抱きつく梨華ちゃんの胸が・・・
やべぇ、思い出しちゃった。きれいだったなぁ…やーらかかったなぁ…
なーんて、考えてたら、無意識に・・・
「・・・ぁあん・・ひとみちゃん・」 揉んでしまった・・
キスをして、とろんとした目の梨華ちゃんが、艶かしい声を・・・
「・・・したい・・」
梨華ちゃんは驚いた顔で、でもすぐに笑顔になった。
「できるの?」 うっ、「わ、わかりません…」
梨華ちゃんが顔を近づけて耳元で
「私は今すぐでもいいよ♪」 ってささやいた。
ウチはそのままベットに倒れこみました。
197
:
満月
:2006/06/19(月) 19:50:11
本日は、以上です
>38様
何気に梨華ちゃんもヘタレよっちゃんで遊んでますw
198
:
38
:2006/06/23(金) 10:15:17
ヘタレなよっちゃんは特にカワイイですもんね。
199
:
満月
:2006/06/23(金) 18:16:38
11時過ぎ、梨華ちゃんは一旦帰った。夕方、なち姉と一緒に来るって言ってた。
はぁ・・・ ため息が出る。
心と体と頭が違う方向に向かっている。
梨華ちゃんが好き。 これが大前提!
体は梨華ちゃんを欲し、心は拒絶した。頭は別れて方がいいんじゃないか?・・って・・
考えても考えても、堂々巡り・・・
混乱してきたウチは頭を掻き毟る。
混乱したままの頭をどうにかしたくて、ベットの枠に頭を打ち付ける。
いつまで経ってもすっきりなんかしなくて、何回も何回も打ち付ける。
200
:
満月
:2006/06/23(金) 18:24:42
昼食を配膳にきた看護師さんがびっくりしてウチを止める。
でも、ウチは止まらない。看護師さんが廊下に出て、助けを求める。
その間もウチは止まらない。
妙に冷静な自分が、奇妙だった。
「なにやっとん!!」 平家先生に怒鳴られる。
それでも続けてた。何も考えずに・・・
ウチを押さえつけた平家先生が 「いいかげんにしい!!」 平手が飛んできた。
止まった。 虚ろな意識の中、「話せ。何でもいいから、言葉にしい。」
そう言われた。
201
:
満月
:2006/06/23(金) 18:31:52
ウチは何も考えずに、喋り続けた。
順番も建前もなんにも考えずに・・・
子供のころ、死んだ実父のこと、梨華ちゃんのこと、なち姉のこと、ごっちんのこと、
母のこと、いたずらした男のこと、義父のこと、恋愛・セックスに対する思い、
嫌悪感、疎外感、孤独感・・・
平家先生は、うん、うん頷きながら、否定も肯定もせず、聞いてくれた。
202
:
満月
:2006/06/23(金) 18:51:43
喋り続けてたウチが落ち着いた時、
「今まで、何で喋らなかったん?」 「・・・・わかりません。」
「1人で考えてると、悪いほう悪いほう考えてしまうんや。」
確かに・・・ 「言葉にしい!」 「はい、確かにそうです。」
「1つ、いいか?」 「はい」
「過去は変えられん。泣こうが喚こうが、変わらん。」 「・・・はい。」
「疎外感、孤独感はアンタの回りで一緒に泣いて苦しんでくれてる人に失礼や。」
「・・・・・・はい。」 涙が出た。
「嫌悪感は、克服するしかない、思う。」 「・・はい。」
「わかってるんよな?そんなん言われんでもなぁ」 「はい。」
「焦る事ない。のんびり克服すればいい。そー思わんかぁ?」 「はい。」
「うれしい事も、辛い事も、苦しいことも、淋しいことも言葉にする事。」
「はい。」 「もちろん、梨華ちゃんに対する思いも言葉にするんやで!」
「うっ・・が、がんばります・・」
「はははははっ ごっちんの言うとおり、ヘタレなんやなぁ〜」
「ひ、ひどいですよぉ〜 先生までウチをからかって!?」
まったく、もぉ・・・
203
:
満月
:2006/06/23(金) 19:00:14
先生と話した後、額の傷を治療した。
打撲と切れて出血しているので、包帯を巻かれてしまった。
「うぅ、梨華ちゃんが夕方きたら、泣いちゃうんだろーなぁ・・」
「自分で蒔いた種や、怒られてもしゅーないなぁ」 ニヤニヤ先生。
「そーですね。大人しく叱られます。」
「ちゃんと経緯を話さなダメやで!」 「・・はい。気が重いですけど、ねぇ」
204
:
満月
:2006/06/23(金) 21:51:58
3時過ぎに梨華ちゃんとなち姉が一緒に病室に来た。
「ひとみちゃん!!!」 そー言って梨華ちゃんが固まった。
ウチはベットに正座して、「あ、あのね、梨華ちゃん、その、これには、わ、わけがあってね、」
「ひとみ、落ち着いて話せばいいんだよ。慌てなくていいから。」
「う、うん。」 すぅ〜 はぁ〜 すぅ〜 はぁ〜 深呼吸してみた。
「あのぉ、梨華ちゃんが帰った後・・・」
ウチなりの言葉で、ウチなりに順序だてて、あのぉ、伝わってますか?
「・・ぅぅ・」 や、やっぱり、泣いちゃった。
ウチといると泣いてばっかりだ・・
「・・梨華ちゃん、ウチといると泣かしてばっかで、笑顔好きなのに、泣かしてばっかで、
消えたほうが、いいのかな?って、出会わなかったほうが・・」
「そんなことない!!」 梨華ちゃんがそう言っても、
「ウチは、梨華ちゃんに出会えてよかった。そう思ってる。すごい幸せだし・・」
205
:
満月
:2006/06/23(金) 22:08:11
「先生に言われたんだ。過去は変えられないって。確かにそーだよ。だから、変わらない過去を克服するしかないんだよ。うん。」
梨華ちゃんとなち姉も頷いてる。
「で、焦れば焦るほど、こんがらがって、とんちんかんなこと考えちゃって。
だから、のんびり行こうと思うんだ。1ヶ月で1歩も進めないかもしれない。せっかく進んでもあっという間に後戻りしちゃうかもしれない。
それでも、いいって、思ってくれるんならば、このまま、一緒にいたい。
また、壊れちゃうかもしれない。きっと、まだまだ泣かしちゃう。幸せより、辛いことのが多いかも・・。」
「ひとみ、肝心なこと、言ってないよ!」 なち姉のツッコミが入った。
「う、うん。 梨華ちゃん、あのぉ、あ、あ、あ、あ、」
「ひとみ、深呼吸!」 すぅ〜 はぁ〜 すぅ〜 はぁ〜
よっしゃー! 「梨華ちゃん、愛してます。」
206
:
満月
:2006/06/23(金) 22:22:00
ベットの上、正座をして頭を下げるウチはかっこ悪いんだろーなぁ
「ひとみちゃん、顔上げて」 梨華ちゃんの声に恐る恐る顔を上げると
両頬に手を当て無理やり真上を向かされた。
な、なんだぁ?
立て上がってた梨華ちゃんが上からすごい勢いでキスしてきた。
唇を離すと 「私だって、ひとみちゃん、愛してるもん!!」
そう言って、胸にウチを抱き締める。
なち姉の拍手と「ブラボー!!」 の声・・
なぜに「ブラボー」?
と、同時に、梨華ちゃんの胸で窒息ってのもアリかも、と思うウチもいたり・・・
207
:
すえきち
:2006/06/23(金) 22:27:10
本日は以上です。
>38様
ありがとうございます
天然のなっちのヘタレのよっすぃ〜 ある意味最強の姉妹ですw
208
:
満月
:2006/06/24(土) 18:39:31
仕事を終えて、夜ごっちんがやってきた。
「…何、そのおでこ?」 うぅ、目が怖いよぉ・・
「あ、これには、深い、訳が、あるんだよ。 ごっちん、昨日は、ごめんね。」
「感謝してる人間が、何でそんなの巻いてんのさぁー!!」 うりゃー!
ごっちんが叩いた!おでこを叩いた! うぅぅぅぅ・・
「ごっちん、ひとみちゃんも反省してるから。」 梨華ちゃんナイスフォロー!
「甘い!ごとーには通じないよ!!」 うわぁっ もう1発来た!
「うぅぅぅぅ・・ごっちん、許してよぉ・・ごめんなさ〜い・・ぅぅ・・」
「…もぉ、バカ!ヘタレ!どれだけ心配させれば気が済むのさぁ!
どれだけ、どれだけ・・・・・もぉ、もぉ・・・バカ!!!」
泣きながらごっちんは背中を何回も叩いた。
ウチは、回りの人を傷つけてるんだ……
「ひとみ、ひとりで考えてないで言葉にしなさい。」 なち姉に言われ・・
「ウ、ウチが居ることで、みんなが、傷ついてる。」
そう言うと、ごっちんがいきなり胸倉を掴んできた。
「その後、ウチが居なくなれば・・なんて言ってみな!よしこの望み通り、殺してやるよ!!!」
209
:
満月
:2006/06/24(土) 18:51:37
こんな、怖いごっちん、初めて見た。
「言わないよ! 今はそんな事言わない。」
手を話しても、睨み付けるごっちん。
「克服、したいんだ。どんだけの時間がかかるかわかんないし、出来るかも、わかんない。自信ない。
でも、でも、頭も心も体も一緒に梨華ちゃんを愛したい。もちろん、ごっちんも、なち姉も、それと、お母さんも。」
「…ひとみ…」 「親子なんだもん。たったひとりの親だもんね、なち姉。」 「うん。」
「もぉ、逃げない。だけど、きっと、また壊れると思うし、心配かけちゃうと思うけど、ごっちん、ウチのこと見捨てないでくれる?」
210
:
満月
:2006/06/24(土) 21:12:15
「よしこ、ごとーはごとーだよぉ。見捨てるわきゃぁねーべぇ」
「ありがと、ごっちん」 泣き笑いの2人。 いや、もう1人。
ハンカチを握り締めてる梨華ちゃん。
「よ〜し!今日はなっちの奢りだべ!何食べたい?」
「焼肉!焼肉!」 「梨華ちゃんもいいかい?」 「…はい。」
「ウ、ウチはぁ? まだ入院中なんだよぉ、明日にしようよぉ」
「明日は明日さぁ! さぁ行くべ!!」 「ちょ、ちょっと、ひどいよぉ…、なち姉ぇ、ごっちん、梨華ちゃん…」
「ひとみちゃん・・」「行くべさ!」 あぁぁぁぁ・・・・・ なち姉に梨華ちゃんが拉致られた。
病室に1人ぼっち・・・
な、なんだよぉ〜!?
211
:
満月
:2006/06/25(日) 19:10:31
□ □ □ □ □ □ □ □
□ □ □ □ □ □ □
212
:
満月
:2006/06/25(日) 19:20:53
病室を出ると「ごとーはレモンティーね♪」 「はいよぉ〜!梨華ちゃんは何がいい?」
え?え? 「梨華ちゃん、わかってな〜い!」 「ごっちん・・?」
「本気にしたのかい? ひとみ置いて焼肉なんかいかないべさ! 気分を換えにきたんだよ」
そっかぁ・・ ちょっとごっちん怖かったもんね
「何飲む?」 「じゃ、アイスティで・・」
みんなで自販機の前でティタイム
「明日、退院したらその足で実家にひとみを連れて行くつもりなんだ。」
お姉さんの言葉に、ちょっとびっくりした。
だって、お母さんに会うのだって、自信ない状態で、現場となった実家は・・・・無理、だよぉ
「ごっちんは仕事だから終わったらアパートに来れるかい?」
「んぁ、問題ない。一緒に行きたいけど、よしこ休んでるから・・」
「明日こそは焼肉だべ!!」
213
:
満月
:2006/06/25(日) 19:26:12
「あ、あの・・・」 「梨華ちゃん、何だい?」
「実家って、あの・・・」
「・・もぉあの家は無いんだ。取り壊して今は空き地。」
「じゃ、お母さんは?」 「実家の近くの貸家にいるよ。1人でね。」
「・・・そうですか・・」 「ほら梨華ちゃん、しんみりしないの!」
「んぁ、ヘタレが泣いてるから戻ろ〜ぉよ!」
「う、うん。」 明日、大丈夫かなぁ・・・
214
:
満月
:2006/06/25(日) 19:27:19
▽ ▽ ▽ ▽ ▽ ▽ ▽ ▽
▽ ▽ ▽ ▽ ▽ ▽ ▽
215
:
満月
:2006/06/25(日) 19:35:20
みんな、ひどいよぉ、ひとりぼっちじゃんかぁ、淋しいよぉ、
グスッ うぅぅ な、泣くもんかぁ・・・
ウチ、嫌われちゃったんだ・・
「…梨、華、ちゃ〜ん!!」
「は〜い!」 ひょっこり梨華ちゃんが顔を出した。
ほぇ?
「や〜い!ヘタレ!ヘタレ! 梨華ちゃんが居なくて泣いてたんだ〜♪」
ごっちんが楽しそうに入ってきた。その後になち姉も・・・
「ほんとに焼肉食べに行っちゃったと思ってたんだべ?」 コクコク頷く。
「そ〜んなに、薄情じゃないよ!」 そう言ってポンポンとウチの頭を叩くごっちん。
ぅぅ・・・グスッ・・・
216
:
満月
:2006/06/25(日) 19:47:37
「ひとみちゃん、泣かないで…」
「…ぅぅ…だ、ってぇ、…」 「何?」 「…ウチ、嫌われたんだって、思って…」
何にも言わずに梨華ちゃんは抱き締めてくれ、ごっちんは「ば〜か」って、
なち姉は、ニコニコしながら抱き締められてるウチを眺めてた。
はぁ・・なんか、ほっとした。
調子に乗って顔を梨華ちゃんの胸にすりすりしてたら、
「いつまでやってんのよ!?」 ってごっちんに頭を叩かれた。
渋々離れると、「ひとみ、口尖がってる」って笑われた。
217
:
満月
:2006/06/25(日) 19:54:56
7時過ぎにみんな帰っていった。梨華ちゃんは消灯まで居るって言ってくれたんだけど
「9時過ぎに1人で帰るのは危ないから一緒に帰るの!」 ごっちんの言葉に納得。
はぁ・・淋しいなぁ・・
218
:
満月
:2006/06/25(日) 21:02:50
□ □ □ □ □ □ □
□ □ □ □ □ □
219
:
満月
:2006/06/25(日) 21:16:09
夜、お姉さんと布団を並べて寝た。
「梨華ちゃん、ありがとね」 「何でですか?」
「梨華ちゃんと暮らすようになって、今回初めてひとみに会ったでしょ?
ひとみの梨華ちゃんを見る目がね、小さい頃のひとみを見てるみたいでさ、純粋な目なんだよ〜」
お姉さんは、うれしそうに笑った。
「私は一緒に居られるだけでいいんです。」
「ひとみも同じじゃない? 明日、2人でひとみ支えようね?」
「はい!」
そのまま、喋りながらいつのまにか眠っていた。
220
:
満月
:2006/06/25(日) 21:17:26
▽ ▽ ▽ ▽ ▽ ▽ ▽ ▽
▽ ▽ ▽ ▽ ▽ ▽ ▽
221
:
満月
:2006/06/25(日) 21:25:40
翌日、ウチは退院した。 首の傷はまだ抜糸してないので、1週間後に外来で抜糸する。
アパートに帰ろうと歩き出したら、「ひとみ、こっち」逆方向へ行く。
不思議に思い梨華ちゃんを見ると、困ったような笑顔
なんだろう? とりあえず着いていく。
大通りでタクシーを拾い、なち姉が告げた場所。
「ちょ、なち姉、いきなりすぎ!」 「黙って。」 こんな低い声初めて聞いた。
怖い・・・梨華ちゃんが手を握ってくれた。
顔を見ると「1人じゃないから・・」 それでも握ってくれてる手は震えてた。
222
:
満月
:2006/06/25(日) 21:40:22
実家の手前でタクシーを降りた。
歩き出すなち姉の後、足が竦むウチの手を梨華ちゃんが引いていく。
だんだん近づくにつれて、胸が苦しくなる。
「一緒に闘うから、ひとみちゃんも立ち向かって!」
動けなくなったウチに梨華ちゃんが喝を入れる。
少しづつ何とか歩く。 ここから見える・・・・ あれ? ない!?
「もぉ、あの家ないんだよ。お父さんの残してくれた家。」
「・・・な、んで?」
「お母さんが、家を見てひとみがお父さんの思い出じゃなく、乱暴をされたことを思い出のなら、
もぉ、家は要らないって・・壊したの。あの年のお父さんの命日に。」
家があった場所には何もなく、ただの空き地になっていた。
お父さんの形見だって、お母さん言ってたのに・・・
「・・うぅぅ・・うわぁぁぁぁ・・」足の力が抜けて、地面にしゃがみ込みながら泣いた。
「・・ひとみちゃん・・」 「ウチのせいで、大事な家が、お父さんの家が・・」
「ひとみのせいじゃないよ。」
「・・グスッ・ご、めんな、さい・・お父さん、ごめん・・」
「ひとみのせいじゃない。」 涙を流しながら、なち姉は笑顔で何度もそう言った。
223
:
満月
:2006/06/25(日) 21:48:31
「なつみ!」 その声にはっと振り向く。
「ひとみ!ひとみ、ここに来れるようになったの?」
「・・・お母さん・・」 ウチのだいぶ手前に立ち止まった母。
久しぶりに見た母は、すごく老け込んでいた。髪の毛なんて真っ白になって・・
痩せちゃったなぁ・・・
「お母さん、そんな遠くに居ないでこっちおいでよ!」
「…でも、ひとみが嫌だろうから…」
そーだ!あの拒絶反応以来だもん。また拒否されるって思ってるんだ。
「ひとみちゃん・・」 梨華ちゃんの声に無言で頷く。
224
:
満月
:2006/06/25(日) 21:53:59
立ち上がって、1歩1歩母に近づく。
「ひとみ…」泣いている母に
「お母さん・・心配ばっかりさせて、ごめんね」
抱きついた母は折れそうなくらい細かった。
「・・ひとみ、ごめんね・・辛い思いさせて、ごめん」
しばらく、泣きながら2人で抱き合ってた。
225
:
満月
:2006/06/25(日) 22:02:51
その後、母の住む貸家に行った。
なち姉は月1くらいで着ているらしい。
そこで、あの後の話を聞いた。
半信半疑だった母はウチに拒否され、事の重大さを思い知る。
家に帰ると義父を家からたたき出した。その3日後、離婚した。
ウチが喋れないことをなち姉に聞き、毎日、中学のスクールカウンセラーや、養護の先生に相談していたらしい。
遠くから見ていてくれた。
無表情だったウチがごっちんに出会って変わっていくのが、うれしかったって…
なんと、ごっちんはここに何度も遊びに来ていると・・・・・!?
恐るべき、後藤真希
226
:
満月
:2006/06/25(日) 22:11:14
梨華ちゃんのこともちゃーんと知ってて、
「後藤さんが、梨華ちゃんといるアンタは全身骨無しのように腑抜けになってるって」
それを聞いたなち姉が、大爆笑してやがる!!
しかーし、否定はできない
「梨華ちゃんとずっと一緒に居たいんだ。」 手を握ったままそう告げた。
「石川さん、ひとみの事、お願いしますね?」 「は、はい。こちらこそよろしくお願いします。」
んん? 「お母さん、石川さんって・・」 「昨日、昼間なつみと来たのよ。」
うぇぇぇ!? 「お昼、ご馳走になったの…」もじもじ梨華ちゃん
な、なんか、みんな、恐るべし・・ はぁ・・
227
:
満月
:2006/06/26(月) 18:28:10
「梨華ちゃん、なんで昨日会ったの言ってくれなかったの?」
「お姉さんに口止めされて、でも駅前で会ったんだよ!お部屋に来たのは初めてだもん。」
ふ〜ん・・みんなウチの知らないとこで、ねぇ〜・・ いじけてやる!?
「ひとみと梨華ちゃん、夕飯食べてきなよ!ごっちんにもこっちに来るようにメールしといたから」
「・・・・・・・・。」 「・・ひとみちゃん?」
ウチなんかいないほうがいいんじゃないのぉ〜?
「ひとみちゃん、どーしたの?」 肩に置かれた梨華ちゃんの手を払って背中を向けた。
「・・・ひとみちゃん・・」 「なしたぁ?」 「ひとみちゃんが・・」
「はは〜ん、いじけたなぁ、ひとみ」 ふんっ! 除け者にしやがって!!
「梨華ちゃん、ほっといていいよ! ちょっと手伝ってくれるかい?」
「・・はい。」 梨華ちゃん、行っちゃったよ・・
もぉ、もぉ、いいもん! 帰る!!!
バックを掴んで玄関に行く。
228
:
満月
:2006/06/26(月) 18:37:38
何にも言わずに部屋を出た。最寄り駅に直行する。
携帯が鳴ってるけど、思いっきり無視!
ふんっ! なんだよ、みんなで仲良くやっててさ、ウチがお母さんに会えないの知っててさ、
会ったんなら会ったって言えばいいじゃん!
ウチなんか居ないほうがいいんじゃんか!
「よしこ〜!」 前からごっちんがやったきた。
「おっかない顔して、どーしたの?」 なんだよ、ごっちんだって黙っててさ、
ごっちんを無視して歩き出す。
「ちょっと、なんなの?」 掴まれた腕を振り払う。ごっちんを睨みまた歩き出す。
「梨華ちゃんは?1人で帰るの?」 一瞬立ち止まる。梨華ちゃん・・さっき淋しそうな顔してたなぁ・・
「ひとみちゃ〜ん!!」 ん?梨華ちゃんの声だ。
229
:
満月
:2006/06/26(月) 18:46:53
振り向くと、すごい勢いで梨華ちゃんが走ってきた。 梨華ちゃんのずーと後になち姉。
「何で何にも言わないで居なくなるのぉ?」 「・・ウチ居ないほうがいいんじゃん!」
「ちょ、よしこ、何言ってんの?」 「・・ごっちんだって、何回もお母さんとこ遊びに行ってんじゃん!」
「・・ひとみちゃん・・」 「いいじゃん、みんなで仲良くやってればさ!」
ウチは歩き出した。 「よしこ、待ちなよ」
「なんだよ!ウチの扱いに困ってみんなで相談してたんでしょ?」
何にも言い返せないんじゃん。 本当なんだ。
「邪魔者は消えるから、それだけだよ。」 ダッシュで走る。
230
:
満月
:2006/06/26(月) 18:51:37
誰の追いかけて来なかった。
ウチって嫌なやつだよなぁ・・みんな気を使って言わなかっただけなのに、
駅のホームで、電車を何本も見送った。 ベンチにひとりぼっち。 帰りづらいなぁ・・
231
:
満月
:2006/06/26(月) 18:52:50
□ □ □ □ □ □ □ □
□ □ □ □ □ □ □
232
:
満月
:2006/06/26(月) 19:30:48
ひとみちゃんに黙ってたの、やっぱりまずかったかなぁ・・
怒っちゃったし、どうしよう・・・
「梨華ちゃん、帰る?」 ごっちんにそう言われて頷いた。
「じゃ、一旦戻って荷物取ってこよぉ」 ごっちんに手を引かれ来た道を戻る。
「ひとみもヘンなトコ頑固だから…」
「でも、扱いに困って相談してたって言われたときは、反論できなかったよ。」
「扱いに困ってじゃないけど、どーする?って話し合いはしてたもんね。」 お姉さんは淋しそうに笑う。
ちゃんと、お家に帰ってるかな?
「梨華ちゃん、大丈夫?」 「うん、帰ってるかな?どっか行っちゃわないかな?」
「それは大丈夫でしょ。梨華ちゃんいないと生きていけないから」
233
:
満月
:2006/06/26(月) 19:38:18
お母さんに事情を話し、改めて来る約束をしごっちんと駅に向かう。
ごっちんは夕飯を食べて帰るからって、駅まで送ってくれた。
「梨華ちゃん、悪いほうにばっか考えちゃだめだよ」
「うん、ごっちんありがと。」 「今度は3人で来よう!ちらし寿司おいしいんだよぉ♪」
「…うん。」 「じゃね!」 ごっちんを見送って改札を抜けると、
ホームのベンチにひとみちゃんが居た。
234
:
満月
:2006/06/26(月) 19:46:57
隣に座って、通り過ぎる電車を見てた。
「…ご飯、食べて来なかったの?」 「うん」
「なんで?」 「ひとみちゃんが居ないから」
ひとみちゃんの方を向くと、俯いてもじもじしてる。引くに引けないって感じかな?
「ごっちんが今度3人で来ようって、ちらし寿司おいしいんだって。」
「うん。ウチ大好きなんだ。お母さんのちらし寿司。」
「今度の週末に来ようか?」 「うん」
「帰ろ」 「うん」
「もぉ、ちゃんと顔見てよぉ」 おずおずと顔を上げる
「ご、ごめんね、」 「ううん、内緒にしてた私も悪いんだし…」
「で、でも・・・」 「ご飯、何食べたい?」
「梨華ちゃんとなら何でもいい」 「顔、真っ赤だよ!ひと〜みちゃん♪」
235
:
満月
:2006/06/26(月) 21:14:28
電車に乗って帰った。駅からアパートまで歩いて。
途中のファミレスでご飯を食べて、ひとみちゃんと手をつないで帰った。
「ひとみちゃん」 「ん?」 「腕組んでいい?」
そう聞いたとたん、ぼんっ!?って音が聞こえそうなくらいの勢いで真っ赤になった。
「い、いよ…」 腕を組んで表を歩くの初めてかも!
「…幸せ」小さな声で言ったのに聞こえたみたい。
「ウ、ウチも、」 「ん?」 「ウチも、幸せです・・」
ずーっと、このままでいようね・・・
236
:
38
:2006/06/27(火) 00:01:06
更新お疲れ様です。
お母さんともちゃんと会えてまた一歩克服できて良かったです。
梨華ちゃんともラブラブですし。
237
:
満月
:2006/06/28(水) 18:11:27
▽ ▽ ▽ ▽ ▽ ▽ ▽ ▽
▽ ▽ ▽ ▽ ▽ ▽ ▽
238
:
満月
:2006/06/28(水) 18:19:02
梨華ちゃんと一緒にアパートに帰ってきた。
一昨日の事を思い出す。
玄関で立ち止まった。
「ひとみちゃん、どうしたの?」 「・・・・・・。」
「ひとみちゃん?」 「あの時・・・」
「あの時?」 「うん。あの、初めて、さぁ・・・」
「あぁ・・・」 「あの時ね、悔しかった・・・」
「お部屋、入ろ?」 梨華ちゃんに手を引かれ、ソファーに座った。
239
:
満月
:2006/06/28(水) 18:38:49
「あの時、すっごいドキドキしててね、でも、うれしくてさ・・」 「うん」
「あんなキスしたの初めてだし、梨華ちゃん、すごくきれいで、あの、吸い寄せられるみたいに、
あの、その、む、胸に・・・」 「うん」
「なのに、なのに、頭に、あいつらが、あいつらが・・」 「うん」 手を握ってくれる。
「梨華ちゃんは、あいつらなんかと違うのに、大好きなのに、なんで、なんで、・・・」
泣きながら話してたら、嗚咽が酷くなって話せなくなった。
梨華ちゃんはそんなウチの背中をさすってくれる。
ちゃんと、伝えなきゃ!!
240
:
満月
:2006/06/28(水) 18:48:39
「汗が噴出して、震えて、気持ち悪くて、吐いて。ウチは梨華ちゃん、ベットに置き去りにしたのに
背中さすってくれて、ウチは、ウチは、大好きな人を抱くことも出来ないんだって、
そぉ思ったら、涙が止まんなくて、一段と、吐き気が酷くなって・・ヒック・・ヒック・・ウゥ・・」
「慌てなくていいよ」 「・・・うぅぅ・・」 梨華ちゃんの洋服を握り締めた。
「梨華ちゃんが、部屋出て行っちゃって、もぉ、もぉ、おしまいなんだって、戻ってこないんだって、
お、思って、ウチが、梨華ちゃん、傷つけちゃったから、だから、もぉ、もぉ、嫌で、全部、終わらせようって・・」
「・・だから、死のうとしたの?」 黙って頷いた。
241
:
満月
:2006/06/28(水) 18:56:01
「悔しかったんでしょ?」 「うん」
「悔しかったんなら、またチャレンジすればいいんじゃない?」
ん? それって、エッチしろって言ってない?
「梨華ちゃん、それって・・・」 「・・・そーゆーこと、かな?」
か、可愛い顔して、大胆すぎじゃねぇ!?
でも、成功するとは・・・
「失敗したら、またチャレンジすればいいんだよ!」
「・・梨華ちゃん、顔、真っ赤だよ!」
「は、恥ずかしいに決まってるじゃない!! もぉ、嫌い!!」
242
:
満月
:2006/06/28(水) 19:39:06
寝室に入るとドアをバン!!と思いっきり閉めた。
「梨、梨華ちゃん、冗談だよぉ、怒んないでよぉ、ごめんねぇ」
無反応・・・・・・・・・・・ やっばいぞ!?
「梨華ちゃん、ウチが悪かったよぉ、ごめん!許して!何でもするから・・」
「・・本当に何でもする?」
「します!します!何でもします!!」
「じゃぁ、一緒にお風呂入ろ♪」
「…うぇぇぇぇぇぇぇ!!!!!!」
お風呂って、お風呂って、裸じゃん! 当然だけど、裸じゃん!!
ど、ど、ど、ど、どーする? いやぁ、うれすぃ〜けど・・・
「抜糸するまでは、シャワーならいいんでしょ?」
「首だけ防水シート貼って、他は普通に入れるけど…」
立て篭もってた寝室から、ひょっこり顔を出した梨華ちゃん。
「じゃ、先に入ってるからね♪」
梨華ちゃん、楽しそうだねぇ・・
243
:
満月
:2006/06/28(水) 19:50:57
うぅぅぅぅ・・・
入んないと、怒っちゃうだろーし、恥ずかしいよぉ・・
こ、この間は、梨華ちゃんだけ、上半身脱いでて、ウチは脱いでないしぃ・・
ど、どーしよぉ・・
「ひとみちゃ〜ん!」 「は、はい!」 「まだぁ?」 「い、今行きます」
なるよーになりやがれぃ!?
244
:
満月
:2006/06/28(水) 21:00:58
すぅ〜 はぁ〜 すぅ〜 はぁ〜
裸で深呼吸してるウチって、とってもマヌケ!?
カチャッ 「し、失礼しま〜す」 俯きぎみに入る。
おぉ、梨華ちゃんの生足! て、ことは、上に目を上げればぁ・・・・
ブルブル首を振る。 も、妄想してしまった。
「ひとみちゃん、どうしたの?」 「ふぇ?」
思わず上げてしまった目線。 く、釘付けっす!?
「どこ見てるの?」 「胸・・おわぁ!」即答してんじゃん!
「スケベ!?」
罵声とともに、冷水シャワーを浴びたのは、言うまでもない・・・
245
:
すえきち
:2006/06/28(水) 21:02:52
本日は以上です
>38様
2人はラブラブなんでしょうかw
梨華ちゃんにも遊ばれる、ヘタレなよっちゃんです
246
:
満月
:2006/06/29(木) 18:31:04
イスに座ってるウチの頭を後ろから洗ってくれる。
「流すよ〜」 「はい」 ぎゅっと目を瞑ってシャワーで流してくれる。
がっ! 流れたシャンプーが腕の傷に沁みた。
「うがぁ!い、痛い!?」 「ご、ごめんね、気をつけて流してたんだけど・・」
そう言って慌てて腕をシャワーで流す。
「両手、上に上げて」 勢いを抑えたシャワーで流し、トリートメントまでしてくれた。
「梨華ちゃん・・」 「何?痛い?」
「ううん・・なんでもない・・」
傷が痛くないように、だから一緒に入るって言ったんだね。
首と背中を洗ってくれて、「前はどーする?」 「じ、自分で洗います!」
スポンジを持ったはいいが、流れてきたボディソープがめっちゃ沁みた。
「うっ!てぇ〜」 「両手挙げて、洗うから」 「はい」
うわぁ〜 はずかしいよぉ 首や肩くらいならいいけど、胸とか腰とか・・・
「立って」 「は、はい」 座って梨華ちゃんが足を洗う。
「ごめんね」 って、あの、大事な場所に手が・・・ はぁぁ・・・
247
:
満月
:2006/06/29(木) 18:32:14
□ □ □ □ □ □ □ □
□ □ □ □ □ □ □
248
:
満月
:2006/06/29(木) 18:37:15
あの傷じゃ、1人でお風呂は大変だろうし・・・ と思って、何でも言うこと聞くっていうから
一緒にお風呂に入ることにした。
先に入って洗ってても、ひとみちゃんは来ない。
恥ずかしいよね? 私だって恥ずかしいよぉ・・
「し、失礼します」 俯きながら入ってきたら、いきなり頭を振り出すし、
「ひとみちゃん、どーしたの?」って聞いたら、じぃーーーーーと胸見てるし・・
私だって恥ずかしいんだよ!!
249
:
満月
:2006/06/29(木) 18:46:45
冷水を浴びせた後、イスに座らせ、シャンプーをしたら、流すときに腕にかかっちゃって
すごく沁みたみたい。 気をつけてたんだけど・・・
体も後ろは洗ったんだけど、前は、ね!
頑張ってひとみちゃんが洗おうとしたんだけど、やっぱり痛いみたい。
だから、私が洗うことにしたんだけど・・・
真っ白な肌が、真っ赤になっちゃって、初めて見るひとみちゃんの体。
ただ、洗うだけって思っても意識しちゃうよ。
スポンジで洗うと形が歪む胸、なだらかな腰のライン、スラッとした足、形のいいお尻、
どーしよぉ、洗ってるだけなのに、私の方が感じちゃってるよぉ・・
「ごめんね」って言ってから、大事な場所に手を伸ばす。
250
:
満月
:2006/06/29(木) 18:53:12
触れるとひとみちゃんが「はぁぁ・・」 って声出して、
もぉ自分でも、溢れてきたのがわかる。
洗うだけ、洗うだけ、自分に言い聞かせて、
ヌルッ あっ!ひとみちゃん、濡れてる・・
無意識に、蕾に触れてしまい、「あぁっ」 「ご、ごめんね。もぉ流すからね」
慌ててシャワーで流す。
はぁ、もぉ私なにやってんだろ・・・
251
:
満月
:2006/06/29(木) 18:54:34
▽ ▽ ▽ ▽ ▽ ▽ ▽ ▽
▽ ▽ ▽ ▽ ▽ ▽ ▽
252
:
満月
:2006/06/29(木) 19:01:51
シャワーで流してもらって、ウチは先に上がった。
体を拭いてたら、ヌルッとして、濡れてたのを知った。
そりゃぁ、ねぇ、触られて声出ちゃったし、
下半身が熱い・・・どーしよう・・・
バスタオルを被ったままソファーに座ってたら、梨華ちゃんが来て、ドライヤーで髪を乾かしてくれた。
首と腕の消毒をして、ガーゼを貼る。
「はい、終〜わり!」 「ん、ありがと」
梨華ちゃんは、何とも思ってないのかなぁ?
ウチがスケベなだけ?
253
:
満月
:2006/06/29(木) 19:52:10
「ねぇ梨華ちゃん…」 「なに?」 「あのね・・やっぱいいや」
「言葉にするように先生に言われたでしょ?」 「うん」 恥ずかしいなぁ
「あのね、さっきお風呂で洗ってくれたでしょ?あれ、ウチが1人じゃ大変だってわかってたから?」
「うん、そーだよ。でも、沁みちゃったね。ごめんね」
「ううん、大丈夫。ありがと。でね…」 「うん」
「あ、あの、ウチ、なんか、エッチな気分になっちゃって、あ、あの、か、下半身が、熱いってゆーか…」
チラッって、梨華ちゃんを見ると、真っ赤。
「ご、ごめんね。ウチがやっぱいやらしいんだ。ごめん。」
俯いたウチの顔を梨華ちゃんが両手を添えて上げる。
優しいキス。何回も、何回も。 唇が離れると、「好きだから、でしょ?」
「えっ?」 「好きだから、感じちゃうんだよ。私も感じちゃったもん。」
「梨、梨華ちゃんも!?」 「うん。好きな人の素肌に触れるだけで、感じちゃうよ」
そーなんだ・・ ウチだけじゃないんだ。
「続きは、傷が治ったらね♪」 ちゅっ
「は、はい!!」
254
:
38
:2006/06/29(木) 22:00:43
更新お疲れ様です。
ラブラブですよ♪
よっすぃ〜を丸ごと包み込んでくれている梨華ちゃんはほ〜んとうに優しいですね。
255
:
満月
:2006/06/30(金) 18:23:57
ソファーに座ってまったりとテレビを見ていたら、ウトウトしてしまい、気づくと梨華ちゃんの膝枕で寝てた。
「ひとみちゃん、起きた?」 「うん、結構寝てた?」
「ううん、15分くらいだよ。もう寝る?疲れてるでしょ?」
「うん、寝ようかなぁ」 目をゴシゴシ擦ってたら梨華ちゃんが手を握ってきた。
「ん?」 「ひとみちゃんと一緒に眠れるのうれしいな・・」
か、かわいい・・・思わず見とれちゃいました。
「行こ!」って梨華ちゃんに手を引かれベットへ
先にベットに入った梨華ちゃんの両腕にウチは抱かれる。
はぁぁ・・幸せだなぁ・・
256
:
満月
:2006/06/30(金) 18:30:40
「ひとみちゃん、おやすみ」 「ん、おやすみ」
ウチはあっという間に深い眠りに落ちた。
ふと、夜中に目が覚めた。
あれっ?あれっ? 腕を伸ばしても梨華ちゃんがいない。
目を擦りながら起き上がると、リビングに灯りが点いてる。
「梨華ちゃ〜ん・・」 ウチの声が聞こえたのか、ドアが開いて梨華ちゃんが顔を出す。
「ひとみちゃん、どーしたの?」 「梨華ちゃん、いないんだもん」
「ごめんね、なんか眠れなくて・・・・」 「どーしたの?」
257
:
満月
:2006/06/30(金) 18:31:53
□ □ □ □ □ □ □ □
□ □ □ □ □ □ □
258
:
満月
:2006/06/30(金) 18:40:19
ひとみちゃんを抱きしめると、あっと言う間に眠ってしまった。
大好きだよ・・寝顔にキスをする・・
体に灯ってしまった炎が、蘇ってきた。
もぉ、私どーしちゃったんだろぉ・・
欲求不満!? このままじゃ襲っちゃいそうな感じだよぉ・・
そっとベットを抜け出しリビングで、テレビを見ていた。
「梨華ちゃ〜ん」 ひとみちゃんの声がする!
そっと覗くと今にも泣き出しそう。
どーしたの?って聞いたら いないんだもんって・・
259
:
満月
:2006/06/30(金) 18:47:47
なんで眠れないのかなんて、言えないよぉ
「梨華ちゃん、1人で考えてないで言葉にしなきゃだめでしょ!」
ニヤニヤしながらいつも自分が言われてること、言い出すし・・
じゃ、じゃあ、言うわよ!?
「ひとみちゃんの体洗ったら、体が火照っちゃって、
でぇ、眠る時に抱き締めたら、我慢できなくなっちゃったの!
寝顔見てたら、襲っちゃいそうな自分が嫌になったの! これでいい?」
ひとみちゃんが、目を見開いて固まった。
はぁ、自己嫌悪。最悪。 今から実家、帰ろうかなぁ・・
260
:
満月
:2006/06/30(金) 18:56:46
「じゃ、じゃあ、今からしよっか?」 「えぇ?」
「ね!しよう、しよう♪」 そう言って私に覆いかぶさってきた。
「ちょ、ちょっと待って!」 「待てない!」 「傷は?無理でしょ?」
「無理じゃない!無理でもやる!」 や、やるってねぇ・・
深い口づけをしながら、パジャマの中に両手が入ってきた。
「い、いて!!」 「ほら、もぉ言ったじゃない!」
「…だってさぁ」 唇を尖らせて、子供みたい。
そーだぁ・・・体を逆転させて、私が上になる
「お姉さんがしてあ・げ・る♪」
261
:
満月
:2006/06/30(金) 19:36:08
目を見開いて真っ赤になった。
ひとみちゃんの唇を舌で舐める。 半開きになった唇にキスをしながら舌を入れる。
「・・んん・・」 ひとみちゃんの漏れた声に興奮している自分がいる。
舌を絡めながら、パジャマの上から胸を揉む。 「・・ぅん・・」
ボタンを外し、直接肌に触れた時、気づいた。
ひとみちゃん、振るえてる。
初めてなんだもんね、怖いよね。
私の感情だけで、考えてなかった。
初めての時、怖かったもん。 たとえ好きな人でも怖かった。
262
:
満月
:2006/06/30(金) 19:43:16
「ひとみちゃん、ごめんね、怖かったよね?」
黙って首を振るひとみちゃんの目は潤んでて、ぎゅぅって抱き締めた。
「初めてなんだもん、怖いよね。ごめんね、考えてなかった。」
そう言うと、ひとみちゃんが泣き出した。
「ごめんね、思い出しちゃった?」 「・・ううん、それはないけど・・」
「・・けど?」 「どーしていいかわかんなくて、こ、こわかった・・」
泣きじゃくるひとみちゃんを抱き締めたまま、何度も髪にキスをした。
263
:
すえきち
:2006/06/30(金) 19:48:24
本日は以上です
>38様
ラブラブいしよし、いかかでしょう?w
今回はちょっと梨華ちゃん暴走しました。
264
:
38
:2006/06/30(金) 23:10:52
更新お疲れ様です。
いいですねーPCの前でニヤニヤしまくりました。w
265
:
満月
:2006/07/01(土) 18:42:08
▽ ▽ ▽ ▽ ▽ ▽ ▽ ▽
▽ ▽ ▽ ▽ ▽ ▽ ▽
266
:
満月
:2006/07/01(土) 18:52:39
梨華ちゃんに抱き締められながらいつの間にか眠っていた。
目が覚めてとき、やっぱり梨華ちゃんがいない。
「梨華ちゃ〜ん!」 「は〜い!」キッチンから返事が聞こえる。
ペタペタ裸足で歩いていくと、朝食の準備中で忙しそう。
「梨華ちゃ〜ん」 「ひとみちゃん、おはよ!」
顔だけ振り返りあいさつすると、シンクに向かう。
「梨華ちゃ〜ん」 「なぁに? 私、今日から仕事だから…」
はぁ、そーだよね!ウチのせいで休んじゃったんだ。みんな、仕事だよなぁ・・
ウチはペタペタと、ベットに逆戻り。
抜糸するまで、仕事は休み。でも、みんなは仕事。当然なんだよねぇ・・
もそもそ布団に潜ると、梨華ちゃんが「ひとみちゃん、具合悪いの?」
黙って首を振る。
267
:
満月
:2006/07/01(土) 19:16:45
構ってくれないから淋しいんです。
・・・・・なんて、言えるかぁ!?
「大丈夫だよ。ウチ休みだから一緒に自転車で行けないけど・・」
「もぉ時間だから行くね!リビングのテーブルに朝ごはん用意してあるし、冷蔵庫にお昼入ってるからね!」
「うん。」情けない、涙声・・ 「本当に大丈夫?」
「大丈夫、いってらっしゃい・・」 「・・・いってきます・・」
パタンッ 梨華ちゃん、行っちゃった。
ベットから出て、ベーグルサンドを食べる。
梨華ちゃんが作ってくれたのに、1人じゃおいしくないよ。
半分以上残してまたベットへ。 早く、夜にならないかなぁ・・・・・
268
:
満月
:2006/07/01(土) 19:18:41
□ □ □ □ □ □ □ □
□ □ □ □ □ □ □
269
:
満月
:2006/07/01(土) 19:37:13
ひとみちゃんの元気がない。私が仕事って言ってから・・・
起きてきたのに、ベットに戻っちゃうし、声掛けても、目を合わせてくれないし・・
また、変なこと考えないといいんだけど・・
休もうかなぁ? でも、もぉ2日休んでるし・・
「はぁ・・」 「梨華ちゃん、おっはよぉー!」 「ごっちん、おはよ!」
「どーしたのさ、ため息ついて?」 ひとみちゃんの事を話した。
「確かに、何かやりそうな雰囲気だね!」 「でしょ?もぉどーしよぉ・・」
思わず道端にしゃがみ込んでしまった。
「梨華ちゃん、バイト辞めちゃえない?」 「はい?」
「いいから、いいから。」 「良くないよぉ・・」
「次に仕事はあるから、問題ない! 辞めちゃって!?」
ごっちんに強引にバイトを辞めさせられ、一緒に来て!と言われ、後を付いていく。
270
:
満月
:2006/07/01(土) 19:54:10
「つーいた!ここがごとーとよしこの職場です!」
「ごとー!何やっとんねん!!とっくに就業時間始まってるんやぞ!!」
「裕ちゃん、おはよー 新しい事務員さん連れてきたよ!」「えっ?ちょ、ごっちん!?」
「なんや、ごとーの知り合いか?」 「よしこの彼女だよ!」
「噂の吉澤のか!なんや可愛い子やん、なんであんなヘタレと付きおおてんの?」
そんな、ひどーい!? 「梨華ちゃん、ほっぺ膨らんでるぅ〜」「ごっちん!」腕を思いっきり叩く
「吉澤の彼女じゃ、採用せん訳にはいかんなぁ〜 いつから来れるん?」
「んぁ よしこの復帰のときに一緒でいいじゃん」 「せやなぁ〜 来週には来れるんやろ?」
「今週の土曜日に抜糸です。」 「じゃ、来週の月曜日に吉澤と一緒にきてや!」
「はい。あっ、石川です!よろしくお願いします。」 「ウチは主任の中澤や。よろしゅうな!」
「じゃ、早くヘタレんとこ戻ってあげてよ。淋しくて泣いてそーじゃない?」
「うん、ごっちん、ありがと」 走ってアパートへ戻った。
271
:
満月
:2006/07/01(土) 20:09:18
そっと、部屋に入る起きてる気配が無い。
リビングには、少しだけ食べたベーグルサンド。
寝室に行くと、ひとみちゃんは眠っていた。
頬に手を当て、寝顔を見ていた。
どの位、時間が経ったんだろう・・ ひとみちゃんが目を覚ました。
「梨華ちゃん、仕事は?」 「ん?辞めちゃった。」 「えぇ?」
驚いたひとみちゃんが固まってる。
「ひとみちゃんと居たいんだもん。いなくなっちゃいそーなんだもん。」
「・・梨華ちゃん・・」
「せっかく作ったのに、ベーグル食べてないし・・・」
「た、食べるよ!食べるに決まってんじゃん!」 「無理しなくていいよぉ・・」
「無理じゃない! 1人じゃ食欲なくて・・・」 「・・2人なら?」
「・・梨、梨華ちゃん、食べさせて・・」
真っ赤な顔のひとみちゃん
「・・かわいい・・」 思わず言葉にしちゃったら、俯いてもじもじしてる。
もぉ、そーゆーとこが、かわいいのぉ
272
:
満月
:2006/07/01(土) 21:31:16
ベーグルサンドを小さく切って 「あ〜ん!」ってほんとに食べさせるとは思わなかった。
でも、ひとみちゃんがすごく幸せそうだから、いいかなぁ・・なんて。
「仕事どーするの?ウチのせいで、ごめんね・・」
「ひとみちゃんのせいじゃないよ!私も一緒に居たかったし・・。それに次の仕事見つけてきたもん!」
「はやっ!いつ就職活動したの?」 「ん?ごっちんの紹介なの」
「ふ〜ん・・いつから行くの?」 「来週から」
「遠いの?」 「ううん。ひとみちゃんと一緒」
「じゃ、ウチの会社の近くなんだねぇ… 近くにあったかなぁ?」
「ひとみちゃんと一緒だよ!同じ会社!」
「…うぇぇぇぇぇ!?」 「事務員さん募集してたみたいでね、中澤さんもOKだって♪」
「急展開だねぇ・・・ でも、ずぅーと一緒なんだ・・へへッ」
「な〜に〜よぉ?」 「だってぇ、ずぅっと一緒にいれるんだもん!うれしくって!」
すっごい笑顔でそんなこと言われたら、もぉ
ちゅっ 「ひとみちゃん、好き」
「ウ、ウチも好き!」 「じゃ、キスしてよぉ…」いっつも私からじゃない?
ちゅっ! おずおずとしてくれました。
273
:
すえきち
:2006/07/01(土) 21:35:34
本日は以上です。
>38様
PCの前でニヤけると怪しい人になっちゃいますよ。
作者はすでにそーですが・・w
しかし、梨華ちゃんの乙女チックなんだけど、お姉さんぶりたいみたいな
雰囲気は、むずかしいです(汗
274
:
38
:2006/07/01(土) 23:36:17
更新お疲れ様です。
十分伝わってますよ。梨華ちゃんのカワイイお姉さんぷり♪
275
:
満月
:2006/07/02(日) 17:26:30
▽ ▽ ▽ ▽ ▽ ▽ ▽ ▽
▽ ▽ ▽ ▽ ▽ ▽ ▽
276
:
満月
:2006/07/02(日) 17:50:47
ベットに入って、いつの間にか眠ってた。
目を覚ましたとき、梨華ちゃんが目の前にいた。
いっつも、ウチが起きると梨華ちゃんはいないことが多い。
目が覚めて、1番最初に目にするのが好きな人って、すごい幸せだなぁ〜
穏やかな顔でウチに頬に触れたまま見つめてる。
梨華ちゃんは、ウチの天使だよ・・
ぼーっとした頭で考えていたら、ふと・・・
「梨華ちゃん、仕事は?」 「辞めちゃった」 って・・・
はぁ ウチ、お荷物だねぇ・・・
277
:
満月
:2006/07/02(日) 18:18:00
梨華ちゃんにベーグルサンドを食べさせてもらって、
仕事もちゃんと見つけてて、同じ会社でずぅーと一緒♪
会社休み中も一緒に居れる。 って、このケガは自業自得だから、威張れないけど・・・
隣に座ってる梨華ちゃんの肩に頭を乗せながら
「梨華ちゃん、不満ない?」 「不満? う〜ん、ないよぉ・・」
そっか、よかった!
「・・強いてあげればぁ・・」 無理して挙げなくても・・
「ひとみちゃんが、1人で考え込むとこ!」 うぅっ!
「今、考えてたでしょ? 悪いことばっかりぃ・・」 「・・はい・・」
「いいよ、こーして、並んでテレビ見てるだけで。肩に頭乗せたり、腕組んだりして・・」
「梨華ちゃん」 「なぁに?」
「ありがとぉ」 「え?なんで?」
ウチは梨華ちゃんに抱きついた。
「さっき、起きた時思ったんだ。梨華ちゃんは、ウチの天使だよ。」
「・・ひとみちゃん・・」
「ありがとぉ・・隣に居てくれて。ウチの事、好きになってくれて。」
「そんな、お礼なんて言わないで!」
「ううん。梨華ちゃんがいないと、ダメなんだよ。」
頬に手を当てて、「愛してる」 口づけををした。
278
:
満月
:2006/07/02(日) 18:30:08
唇を離すと、梨華ちゃんの頬に涙が流れてた。
「な、なんで泣いてるの?」
「だって、ひとみちゃんが急に大人なこと言うんだもん。いっつも、甘えん坊なのに・・」
親指で涙を拭いながら、 「・・何気に、失礼なこと言われた気が・・・」
「・・ひとみちゃん、抱き締めて・・」 腰に抱きついてきた梨華ちゃんを、思いっきり抱き締める。
279
:
満月
:2006/07/02(日) 18:44:25
「・・・梨華ちゃん・・・」
「もぉ少し、このままでいて・・」
こんな、弱弱しい梨華ちゃん、初めて会った時以来かも。
「初めて会った時に、守りたいって、梨華ちゃんの笑顔、守りたいって思ったんだよ。」
ウチに回してる腕が強くなった。
「・・初めてかも、」 「何が?」 「こんなに人を好きになったの・・」
「・・彼、は?」 「こんなに、人を愛おしく思ったの初めて・・」
きつく、きつく、お互いを抱き締めた。
280
:
満月
:2006/07/02(日) 19:02:41
何にも言わずに、お互い見つめあった。引き寄せられるように口付ける。
どうすれば、この気持ちを伝えられるんだろう?
人は、体以外にどうやって伝えればいいんだろう?
言葉なんかじゃあやふやで、ウチにはうまく言えない。
「ひとみちゃん、また1人で考えてるぅ」
「ごめん。体以外でどうすれば、伝えられるんだろうって思って。ウチ、うまく言えないから、さ、」
「抱き締めて、好きって言ってくれればいいよ。」
「だって、好きなんて言葉じゃ足りないよ!」
「じゃ、不器用でいいから、話して? いつでもいいから。私もそうする。ね?」
「うん」 梨華ちゃんの胸に抱き締めらた。
「もし、体が欲しくなったら、言ってね。」 「・・で、でも・・」
「また発作起きても私はいいよ。ひとみちゃんが決めて・・」
顔を上げると、梨華ちゃんは真っ赤な顔だけど、すっごいウチの好きな笑顔でした。
281
:
満月
:2006/07/02(日) 19:46:31
ソファーでまったりとしていたら、
ピンポ〜ン! 「は〜い」 「梨華ちゃん、ごとーだよぉ」
「・・・あぁぁぁぁぁ!忘れてた!?」
「ひど〜い!梨華ちゃん、ひど〜い!?」 ドアを開けると、ごっちんが喚いてる。
「・・・・・・??」 「ひとみちゃん、ごっちんと遊んでて!」
そう言うとキッチンで食事の支度を始めた。
「ごとーが仕事を紹介したから、休み中は夕飯食べさせてって言ってあったんだよぉ」
「ふ〜ん、梨華ちゃんがごっちんと遊んでてって。何して遊ぶ?」
「・・・よしこぉ、精神年齢、低下してない?」
「・・・・・・・・。」 梨華ちゃんの言葉を間に受けすぎ?
282
:
満月
:2006/07/02(日) 19:58:55
「梨華ちゃ〜ん、ごっちんが遊んでくれないよぉ〜」
キッチンに居る梨華ちゃんに声を掛ける。
「ごっちん、遊んであげてよぉ・・」 「わかったよ!」
ヘヘッ 「何する?」 「梨華ちゃんとどこまで進んだ?」
「・・なっ!?」 「ディープキスはしたでしょぉ、胸に愛撫したでしょぉ、」
「・・あ、愛撫って・・」 「もぉ、やった?」
「あ、遊んでくれるんじゃないの?」 「ごとーは遊んでるよ♪」
た、確かに、ごっちん的には遊んでますねぇ・・
「じ、実は、昨日、一緒にお風呂入ったんだぁ♪」
「んあー!!すっごいじゃん!? で?で?最後まで出来たの?」
「・・ううん。まだ・・」
「そっか・・でもすごい進歩じゃん!よしこ、よかったね!がんばってんじゃん!」
そう言って、頭を撫でてくれた。
283
:
満月
:2006/07/02(日) 20:58:37
その日の夜、ウチはいつものように梨華ちゃんの腕の中。
「梨華ちゃんは、ぎゅってしてるより、されたいって思わない?」
「うん。されたいって思ったら言うから、して?」
「うん! よかった。おやすみ」 「おやすみ」
ウチはいつものように、梨華ちゃんの胸に顔を埋めて眠った。
いつものように・・・・・
284
:
満月
:2006/07/02(日) 21:26:09
顔の見えない男に追いかけられた。 腕を掴まれる。
そこで、いつもなら終わる。 なのに・・・
後ろからタックルされ、前のめりに倒れた。
這って逃げようとするウチの腰を掴む。
両膝に乗り、両手を前に回し、ボタンとファスナーを外される。
ジーンズとショーツを下ろされる。
男は立ち上がり、両足からジーンズとショーツを脱ぎ捨て、両足の間に入ってきた。
男のモノが無理矢理中に入ってきた。
何回も何回も突いてくる。
段々動きが激しくなって、呻き声がしたと同時に中に熱いものが・・
う、うわぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!
285
:
満月
:2006/07/02(日) 21:32:51
「う、うわぁぁぁぁぁぁぁ!!!!」
「ひとみちゃん、どーしたの?」 ウチは何も答えずにトイレに行き、吐いた。
梨華ちゃんが、背中を擦ってくれる。
一通り吐いた後、ウチはバスルームへ行った。
パジャマを脱ぎ捨て、シャワーを浴びる。
後ろから突かれる感触が残ってる。中に出される感触。
しゃがみ込んで、頭からシャワーを浴びた。
286
:
満月
:2006/07/02(日) 21:42:57
「ひとみちゃん、どーしたの?」
梨華ちゃんがパジャマのままバスルームに入ってきた。
何も言えず、首を振る。
「夢、見たの?」 黙って頷く。
「そっか・・自分の体、汚いって思ったんでしょ?だから、ここに居るんでしょ?」
黙って頷く。 「私が洗ってあげる。」 一旦出て、パジャマを脱いで戻ってきた。
ウチは黙って首を振る。 「なんで?」
「ウチなんかに触ったら、梨華ちゃんも汚くなっちゃう。だから、触っちゃダメだよ」
「私はいいよ。汚くても。ひとみちゃんが汚いって言うなら、私も汚くっていい。
ひとみちゃんがどこまでも堕ちて行くんなら、私も一緒に行く。絶対、1人になんかしない。」
287
:
満月
:2006/07/02(日) 21:54:04
「・・梨華ちゃん・・」
「本当は、救い出したい。でも、救えないんなら、どこまでも一緒に堕ちてもいい」
首を振るウチに 「髪、洗うから座って」 って言って、
全身、何回も丁寧に洗ってくれた。 汚くないって、汚れてないって言いながら
ソファーに座って、梨華ちゃんに髪を乾かしてもらう。
「首に防水シート貼らないでシャワー浴びちゃったから、明日病院に行こうね」
「うん」 「ひとみちゃん、眠るの怖い?」 「…うん」
「じゃ、ここに居よう」 「…うん」
梨華ちゃんの手を握って、肩に頭を乗っけたまま、朝になるのをじっと待った。
288
:
すえきち
:2006/07/02(日) 22:09:12
本日は以上です。
>38様
梨華ちゃんには無限の包容力があるって、勝手に思ってます!すいません
よっちゃんは、純粋・繊細さ+不器用さを出したいと・・
精神年齢は幼稚園児並みに低下中ですw
289
:
名無しチャーミー
:2006/07/02(日) 23:47:02
経験が無いのにそんな悪夢を見るなんてかわいそうっすね、吉澤さん。
それだけキズは深いのかな?石川さん大変だけど一生懸命支えてあげている感じがいいですね。
290
:
満月
:2006/07/03(月) 18:21:44
「ひとみちゃん」 梨華ちゃんに呼ばれて目が覚めた。いつの間にか眠ってたみたい。
「梨華ちゃん、ごめん。寝ちゃったんだね」
「いいよ。でも、泣いてたからまた夢見たのかと思って・・」
そう言って、指で涙を拭ってくれた。
「梨華ちゃん、寝てないんでしょ?ごめんね」
「ううん。大丈夫。」 頭を撫でてくれる。
「・・梨華ちゃん・・」 ちゅっ 「ありがと」
「お腹空いてない? おかゆ作ろっか?」
「いらない。」 「食べないとダメだよ!」 「離れたくないんだもん」
「もぉ〜」って言いつつ笑顔がかわいい
「じゃ、一緒に作ろう?」 「うん!」
291
:
満月
:2006/07/03(月) 18:28:20
2人でおかゆを作って、一緒に食べた。
もぉ病院が始まる頃だから、支度をして、出かける。
「梨華ちゃん、土曜日お母さんとこ行くの?」
「うん、行くよ!もう電話してあるの!」
はやっ!? いつの間に・・・
「ごっちんは用があるから、向こうに直接行くって!」
「そーなんだぁ・・」 「ちらし寿司作って待ってるって♪」
ちょっと、緊張するよなぁ、まだ・・
そんな話をしていると、病院に着いた。
292
:
満月
:2006/07/03(月) 18:34:37
「なんや、防水シートしないでシャワーなんて、何があったん?」
「・・夢を、見まして・・」 「どんな夢や?」
ちらっと梨華ちゃんを見た。
「梨華ちゃんがいたらまずいんか?」
「・・・・いえ、そーじゃないですけど・・」
「じゃぁ話してみぃ!」
「な、泣かない?」 「え?」 「泣かない?」 「わかんない・・」
そ、そーだよね・・・ 「でも、ちゃんと受け止めるから!」
ウチは昨日の夢の内容を話した。
梨華ちゃんは、唇を噛んで涙を堪えてる。
293
:
満月
:2006/07/03(月) 18:49:08
「梨華ちゃん、我慢せんと泣いてええんやで?」
何にも言わずに首を振る。
「梨華ちゃん、いいよ、泣いて。我慢しないで」
ウチがそう言うと、堰を切ったように泣き出した。
「好きな人のこんな苦しんでる姿見たら、辛いもんな。梨華ちゃんも辛かったらそう言わんと、壊れてまうって。」
「梨華ちゃん、ごめんね。」 「なんですぐ謝るの!!何にも悪いことなんかしてないじゃない!!」
「梨華ちゃん・・・」 梨華ちゃんが本気で怒ってる。どんなに我侭言っても怒らないのに・・
「傷は順調や、問題ない。後は2人で話しぃ。アンタは1人で考えすぎ!梨華ちゃんは何でも受入れすぎ!」
「「はい・・」」 「たまには、喧嘩してみるのもいいもんや」
そーなんですか? ウチは喧嘩は・・・
「言ってる傍から! 言葉にしい!!」
「はい・・ウチは喧嘩よりも甘えてたいです」 「ひとみちゃん・・・」
「はぁ・・梨華ちゃん、目がハートやん・・あほらしぃ・・」
294
:
すえきち
:2006/07/03(月) 18:52:36
本日は以上です
>名無しチャーミー様
よっちゃんの傷は梨華ちゃんにしか癒せませんw
295
:
満月
:2006/07/04(火) 18:30:29
土曜日
今日は、病院に行って抜糸をした後、母の所に行く予定。
梨華ちゃんと手を繋いで病院へ。
「なんか、怖いなぁ・・抜糸って痛いんだって」
「そーなの? でも、しょうがないよ。」
「・・そんな冷たい・・」 「だって、自分でやったんじゃない!」
いじわる梨華ちゃん 「ちぇっ!」 「ほっぺ膨らんでるよ!」
最近、ごっちんだけじゃなく梨華ちゃんにも遊ばれてる。
296
:
満月
:2006/07/04(火) 18:41:19
処置室で抜糸をした。「梨華ちゃ〜ん、痛かったよぉ」
「がんばったね!えらい、えらい!」 って頭を撫でてもらう。ヘヘッ
「そこのバカップル!?」 な、失敬だなぁ
「傷は思ったより綺麗やけど、痕はやっぱ残るな。」
「覚悟はしてましたから・・」 梨華ちゃん、そーなの?
「まぁ、もうせんように教訓や!」 「もぉ、させません!!」
「梨華ちゃんがついてれば大丈夫やろ」 なんか、ウチ抜きで会話が成立してない?
きょろきょろと2人を見てると
「アンタ1人じゃ、不安やわ・・」 「・・そーですね・・」
そ、そーなの? 梨華ちゃんまで!?
「なんかあったらいつでもおいで!梨華ちゃん、無理せんよーにな!」
「はい、ありがとうございます」 そう言って立ち上がる。
ウチには? 「先生・・」 「梨華ちゃんに捨てられんよーになぁ」
背中の向けたまま、そー言われた。
297
:
満月
:2006/07/04(火) 18:50:44
はぁ・・・
「ため息ついてどーしたの?」 「なんか、お荷物にみたいだね・・」
「そんなこと無いよ! 楽しいんだもん、ひとみちゃんからかうの!」
がっくりと・・・
「早くお母さんの所行こ!」 「1人で行ってくれば?」
「もぉ、なんでそんな事言うの!」 「だぁって・・・」
いじけてるだけです。 子供なんです。
ウチの腕に抱きついた梨華ちゃん。
だぁ〜かぁ〜らぁ〜 胸が当たってるんだぁって!?
「ひとみちゃ〜ん、顔赤〜い!何考えてるのぉ?」
梨華ちゃんの腕を振りほどいて、1人で歩き出す。
「ちょ、待って!」 「嫌だ!今日の梨華ちゃん、嫌い!!」
298
:
満月
:2006/07/04(火) 18:59:35
まったく!みんなでウチをからかって、なんだよ、もぉ・・・
あれっ?追いかけてくると思ったのに、来ない。 呼ぶ声もしない。
振り返ると、梨華ちゃんは1人ぽつんと俯いて立っていた。
戻るのも癪だし、黙って見てると、両手で顔を覆ってる。
うげぇ!! な、泣いてるの?
ダッシュで戻る。
「梨華ちゃん、どーしたの?なんで泣いてるの?」
「ひとみちゃんのいじわるぅ!!」 えぇっ! いじわるしたのはそっちじゃん!
「なんで1人で行っちゃうの? なんで置いていくのぉ?」
何にも言わずに見つめていると、
「好きな人のお母さんに会うのって、すっごい緊張するんだよ!もぉわかってよぉ」
そ、そっか・・ だからヘンなテンションだったんだぁ・・
「ご、ごめんね。ウチ、鈍感だから・・・」
299
:
満月
:2006/07/04(火) 19:38:52
ペチペチウチの腕を叩く梨華ちゃん。 大人しく叩かれてました。
落ち着いてきた梨華ちゃんに「ごめんね。行くの止める?」
黙って首を振る。 「ん。じゃ、ちょっとぶらぶらしてから行こ」
梨華ちゃんと手を繋ぎ、ウィンドーショッピング。
「あっ!」梨華ちゃんの声にそっちを見ると、かわいいグラスセット。
「これ買って行かない?」 「お母さんに?」
「うん!お父さんとお母さんとお姉さんとひとみちゃんとごっちんと私。6個だし…ダメ?」
「ううん、いいよ!」 お土産を手に母の家に向かった。
300
:
満月
:2006/07/04(火) 19:49:12
ピンポ〜ン
「は〜い!」 この声は・・・・ 「んぁ 遅ーい!!」
「「ごっちん!?」」 「ささ、上がって、上がって」
ここはあんたの家かい!?
梨華ちゃんと見詰め合う。 お互いに首を傾げる。
「ひとみ、梨華ちゃん、いらっしゃい。もうすぐで出来るからね」
「あっこれ、お土産」 「そんな気を使わなくていいのに・・」
「いや、あの、梨華ちゃんが・・」 「かわいかったので、つい・・」
「なになに?開けよーよー」ごっちん、馴染みすぎだよ・・
「かわいい、梨華ちゃんらしいねぇ〜」 「お父さんの分もあるし・・」
「じゃ、さっそくお父さんにビール注いで上げて」
お母さんに促され、父の遺影の前にコップを置いてビールを注ぐ。
お父さん、お墓参りにもずっと行ってなくてごめんなさい。
「今度、一緒にお墓参り行こう。梨華ちゃん、お父さんに紹介したいんだ。」
「うん!」
301
:
すえきち
:2006/07/04(火) 19:51:11
本日は以上です。
少しづつの更新ですが・・・ 暑さにやられぎみです
302
:
38
:2006/07/04(火) 22:18:57
更新お疲れ様です。
だんだんお互いに言いたい事を言い合って良い雰囲気ですね。
本当に最近暑いですね、体を壊しては何にもならないので無理せず、すえきちさんのペースで頑張って下さい。
303
:
すえきち
:2006/07/08(土) 19:50:52
>38様
ありがとうございます。
ちょっと、体調を崩しまして、更新はもう少し休みます。
待っていてくれる方、すいません。
304
:
満月
:2006/07/11(火) 18:23:11
父に手を合わせた後、梨華ちゃんはごっちんに呼ばれて食事の手伝いに。
ウチは一人ぼーっとしてたら、母に話しかけられた。
「ねぇ、ひとみ。首の傷のことなんだけど・・」 「…あぁ、うん。」
「死のうとしたって、なつみが言ってたの」 「……うん。」
「石川さん、好きなんでしょ?」 「うん、好きだよ。ずっと一緒にいたい」
「ひとみの苦しみはお母さんのせいでもあるから・・・。でもね、大切な人、悲しませるのは違うと思うの」
「…うん」 「石川さん、幸せにしないと、罰当たるわよ!」 「うん」
「お母さ〜ん!味見てぇ?」 「はいはい…後藤さんにもひとみは頭、上がらないわねぇ」
そー言って立ち上がる。 そんなのわかってる。 ごっちんに出会わなかったら、ウチは今いないよ
305
:
満月
:2006/07/11(火) 18:35:22
「でっきた!出来た!!」 なんて言いながらごっちんが運んでくる。
ちらし寿司に梨華ちゃんの好きなから揚げ
「よしこの大好物!?」 そー言ってごっちんが持ってきたゆで卵
「絶妙なんだよ!お母さんのゆで卵!」 さっそくウチが手を伸ばすと・・
ペシッ!! 梨華ちゃんに手を叩かれた。
「ひとみちゃん、お行儀悪いよ!まだ皆揃ってないのに!」 うぅ、怒られた・・
「やーい!よしこが怒られたぁ」 むぅ ごっちんにバカにされた。
「ひとみは相変わらずねぇ〜」 なんて母が言う。「そーなんですか?」
「そーよぉ、いっつも先に食べちゃって、皆が食べるときに自分の分が無いもんだから、
なつみの横取りして怒られるの」 楽しそうに言う母。
「よしこ、成長してないなぁ」 ニヤニヤしながらごっちんにからかわれる。
「もぉ、いいじゃん!早く食べようよぉ」
306
:
満月
:2006/07/11(火) 18:49:47
「「いただきま〜す!」」
さっそくゆで卵にかぶり付く。 「うんめぇ〜」 「もぉ、お行儀悪〜い」
「いいじゃん!梨華ちゃんも食べてよぉ この黄身の加減が絶妙なんだって!」
「・・ほんとだぁ・・やわらかいねぇ・・」 「でしょ?でしょ?」
「ひとみ!彼女に母親の料理自慢するなんて最低よ!」 母に怒られた。なんで??
「よしこはデリカシーが無さすぎなんだよ!ヘタレのくせに」
「へ、ヘタレは関係ないじゃん!?」 「ほ、ほんとにおいしいです。」
「梨華ちゃん、いいの?こんなので?」 な、なんだよぉ・・・
ちらし寿司を食べようと勇んで持っていた箸を置くと
「ひとみちゃん、食べよ!」梨華ちゃんに言われ、ちらし寿司を1口・・
あぁ、この味だよ。最後に食べたのいつだったかなぁ・・
子供の頃から、大好きだったんだ。
行事毎に作ってくれて、誕生日も運動会も・・・
307
:
満月
:2006/07/11(火) 19:34:00
梨華ちゃんが何も言わずにハンカチを差し出す。
ウチは気づかないうちに泣いていたんだ。
受け取ったハンカチで涙を拭く。 拭いても拭いても溢れてきて・・
「なんで、ウチ泣いてんだろーね?へへっ」 「ば〜か」
ごっちんに小突かれた。「へへっ」 「おいしいね、ひとみちゃん」
「う、うん・・・ぅぅ・・・グスッ・・」
「いつでもおいで。いくらでも作るから」 「うん」
泣きながら食べたから、しょっぱかった。
308
:
満月
:2006/07/11(火) 19:47:04
夜、梨華ちゃんと手を繋いで帰る。
お土産って、タッパにちらし寿司とゆで卵。
ごっちんとは駅で別れ、2人で歩いて帰る。
「お姉さんが来てる時に今度は行こうね」 「うん」
「お家に着いたらぁ、一緒にお風呂入ろうね」 「うん・・・うぇぇ!?」
「・・いや?」上目遣いで見ないで!? 「・・嫌じゃないです。」
腕を絡める梨華ちゃん。 ふぅ〜 空を見上げれば満月
「あの日も満月だったなぁ・・」 「ん?」 「告白した日」
「そーだね…満月だった。 初めてキスした日」
そ、そーでした。ウチのファーストキスを梨華ちゃんに奪われた日
「・・・して?」 「ほぇ?」
瞳を閉じて顎を少しあげた梨華ちゃん。
で、では・・ ちゅっ
「・・もっと、ちゃんと・・」 「・・は、はい」
腰に腕を回し引き寄せると、ウチの首に腕を回してきて
満月の中、深い、深い口づけをした。
309
:
すえきち
:2006/07/11(火) 19:50:27
本日は以上です
ほんの少しですが更新しました
310
:
38
:2006/07/11(火) 21:38:36
更新お疲れ様です。
みんなに遊ばれてへタレ全開で可愛かったです。
母の味は幼い頃の思いでもあるだろうし、きっと格別なのでしょうね
体調はどうですか? 無理はしないでくださいね?体を壊しては何にもなりませんから。
311
:
満月
:2006/07/13(木) 18:13:12
月曜日
今日から仕事復帰!
そして、梨華ちゃんの初出勤!
梨華ちゃんお手製のお弁当を持って家を出た。
梨華ちゃん曰く 「2人で仕事を休んでたから節約しなきゃ!?」
だそーです。確かに家計は厳しいです。
梨華ちゃんを後ろに乗せて、自転車を漕ぐ。
会社に着くと、ごっちんが待っていてくれた。
「おはよぉ〜 朝から仲いいねぇ〜♪」 「おはよ!決まってんじゃん♪」
「よしこが言うな!梨華ちゃん事務所行こ!話は通ってるから安心してね」
「うん。じゃ、ひとみちゃん、お昼にね」
梨華ちゃんはごっちんに連れられて行っちゃった。
事務所と現場は別の建物。ウチは梨華ちゃんの姿が見えなくなるまで手を振っていた。
事務所は、目の前なんだけど・・・・・
312
:
満月
:2006/07/13(木) 18:22:34
「吉澤!いつまで手ぇ振っとんねん!!さっさと支度せい!?」
中澤主任に怒鳴られた。
「は、はい。あのぉ、ご迷惑をおかけしまして、今日からよろしくお願いします。」
挨拶をして、梨華ちゃんに持たされた菓子折りを渡す。
「なんやぁ〜あんたにしては気が利くなぁ・・。」
ニヤニヤいやらしい笑顔。
「ウチだったそれくらい・・・」
「嘘付け!?彼女が用意したんやろ!?」
図、図星です。 固まったウチに 「・・やっぱりかぁ・・ふふん・・」
鼻を鳴らし立ち去る上司。 伊達に年取ってないなぁ・・
313
:
満月
:2006/07/13(木) 18:35:12
休んでみんなに迷惑を掛けたんだから、仕事頑張んなきゃ!
黙々とこなして行くと サイレンが鳴った。
「あれっ!もうお昼かぁ・・」
「よしこ、お昼行こ!」 「あ、ごっちん、今日からお弁当だから・・・」
「えーっ!そーなの?ごとーのは?」 あるわけないじゃんか!
「あるわけねーだろ!って思ったでしょ?」 うぅっ
「まったく、ヘタレのくせに生意気な!!」 「ヘ、ヘタレは関係ないじゃんかぁ」
「ひとみちゃん、大きな声出してどーしたの?」
「梨華ちゃん、ごっちんがいじめるんだよぉ」
「ごっちん、もっといじめていいよ♪」 梨華ちゃん、ひどい
「じゃ、よしこはお昼抜きね♪」 「なっ!ざけんな!!」
「・・・冗談に決まってんじゃん・・」 冷たい視線。
「さ、食べよう!ごっちんのもあるよ!」 えぇぇっ!?
「さっすが、梨華ちゃん!ヘタレとは違うねぇ〜」
「もぉ、一緒にしないでよ♪」 ひ、ひどい・・
314
:
満月
:2006/07/13(木) 18:50:34
休憩所のテーブルで3人で食べる。
いじけたウチは、端っこでぼそぼそと・・・
「最近、すぐいじけない?」
「・・うん。ひとみちゃん、もっとこっちに来て」 嫌だ。
「よ〜し〜こ〜」 うるさい
「はぁ、何かおいしくない。もぉいいやぁ」
梨華ちゃんが半分も食べてないお弁当を片付ける。
「梨華ちゃん、食べないとダメだよ」
「ひとみちゃん、おいしそうじゃないんだもん。なんか悲しくなっちゃった」
「・・ごめんなさい。ウチいじけてたんだ。ね、一緒に食べよ」
梨華ちゃんがじーっとウチを見る。
「ごめんね」 「ううん、私こそごめん・・」
「あ〜の〜ぉ〜 ごとーの事忘れてませんかぁ? 職場でうるうる見詰め合わないでくださ〜い」
「・・忘れてた・・」
バシッ!?☆ 「ヘタレのくせに生意気だ!!」
ごっちんに頭を叩かれた。
315
:
満月
:2006/07/13(木) 18:54:33
「もぉ、ヘタレ、ヘタレってぇ・・」
「ごとーのマイブーム!ヘタレのくせに生意気だ!どぉ?梨華ちゃん?」
「いいよ、ごっちん!なんか語呂がいい」 楽しそうに笑う梨華ちゃん。
「ウチってなによ?」
「おもちゃ」 即答かよ!後藤真希!!
「恋人だよ!」 梨華ちゃん・・・
「見詰め合うな!バカップル!?」
316
:
すえきち
:2006/07/13(木) 18:58:10
本日は以上です
相変わらず少量の更新です
>38様
ありがとうございます
日に日に熱さが厳しくなりますねぇ
夏は苦手なので・・・
無理せず、少しづつ進めたいと思います。
317
:
満月
:2006/07/16(日) 15:54:26
梨華ちゃんがウチと同じ会社に入って1ヶ月たった。
休んでた分を挽回するため、ウチは土曜日毎週休日出勤。
なので、日曜日はゴロゴロするだけ。
イチャイチャすることもなく、当然、進展することもなく、恋人らしい会話もなく・・・
いいのか?ウチ・・・
318
:
満月
:2006/07/16(日) 16:10:02
「梨華ちゃん」 「ん?」
ソファでまったりテレビを見てた日曜の夜。
手を繋いだままウチの肩に寄りかかる梨華ちゃん。
「なんか、ごめんね。最近、どこにも行ってないし、さ。」
「そんなの関係ないよ。こうしていられればいい。」
「ん」 本心かなぁ?
「ひとみちゃん、来週の週末、実家に帰りたいんだ。」
「・・・えっ?」 そ、それって・・・
「お母さんから、たまには顔見せなさいって昨日、怒られちゃったの。」
そっかぁ・・ ごっちんと帰って以来だもん。
「わかった。土曜日に行って泊まっておいでよ」 「・・え?・・いいの?」
「うん。」 「淋しくない?」 「淋しいけど・・でも、大丈夫だよ!」
319
:
満月
:2006/07/16(日) 16:22:05
月曜日から中澤主任にお願いして毎日残業した。
土曜日は休みたかったから・・・
と、言うよりも、金曜日の夜は梨華ちゃんとデートするんだ!
実家と言う言葉はウチには重い。 帰って来ないかも・・ って考えてしまう。
連日の残業。毎日11時過ぎ。
梨華ちゃんは、起きて待っててくれる。 先に寝ててって言ってあるんだけど・・
金曜にデートしようってすでに宣言してあれば、
「先に寝てるなんてできない!!」って言うの当然よねぇ・・
やっぱ、ウチ、ダメだなぁ・・
320
:
満月
:2006/07/16(日) 16:41:22
木曜日。
明日は定時で帰る。だから今日が勝負!
休憩も取らずに仕事をしていたら、
「よしこ、ご飯は?」 「今日はいいや・・」
「バ〜カ!?」 な、なんですと!?
「梨華ちゃん、待ってる。」 「・・・う、うん・・」
「ごとー、昼休みずらしたんだ!1時から。だからごとーがやる!」
「で、でも・・」 「裕ちゃんの許可取ってあるし、仲間信じろよ!」
「ごっちん、ありがと。」 「んぁー、明日はデート報告聞きに行くからよろしくぅ」
「なっ!?」 「梨華ちゃんから聞いてるよん♪」 ニヤニヤごっちん。
「梨華ちゃん、何か言ってた?」 「体が心配だって。」 「そっか・・」
「ん。早く行きなよ!」 ごっちんに背中を押されて梨華ちゃんの待つ休憩所へ走る。
321
:
満月
:2006/07/16(日) 17:12:37
「梨華ちゃん、遅くなってごめんね?」 「・・うんん・」
「どーかした?」 「無理しないで!」 今にも泣きだしそう・・
「無理してるけど、でも、デートしたいんだもん!普通のカップルみたいに、したいんだもん!」
俯いちゃった梨華ちゃんに
「映画見て、ご飯食べて、夜景見ながら観覧車なんか乗っちゃって・・」
デートなんてしたことないから、わかんないけど・・・
「ダメ?」 「ダメじゃない・・」 「したくない?」 「・・・したい・・」
「んじゃ、いいじゃん!食べよ?」 「・・うん。・・ひとみちゃん?」
「なぁ〜にぃ?」 「・・好き・・」
ウチこのまま倒れてもいいですか?
322
:
満月
:2006/07/16(日) 17:19:07
休憩が終わって、ごっちんの元へ急ぐ。
「ごっちん、ありがと!」 「いいやぁ〜 それよりさぁ・・」
「ん?」 「明日デート報告は無理だよねぇ?だって、盛り上がったらそのままお泊りでしょ?」
なっっっ!? 「だ・か・ら・土曜の夜に泊まりで聞くから!」
「・・・・・・。」 それって、絶対聞き出すつもりだぁねぇ・・
「じゃ、ご飯食べてくるね〜」 ひらひら手を振りながら去るごっちん。
なんだかなぁ・・
323
:
満月
:2006/07/16(日) 18:42:43
午後から仕事をしながらデートコースなんぞを考えてみたが、具体的じゃない・・
映画何見る?ご飯どこで食べる?夜景だぁ観覧車だぁって・・
うぅー わからん!?
「よーしこ!3時休憩だよ!」 「えっ!?いつの間に?」
「・・・大丈夫?」怪しいものを見るような視線は止めて!
「ごっちん、相談なんだけどぉ・・」 「何?どした?」
「デートって何処行けばいいんだろう?」 「あぁ、よしこ初だもんね♪」
「うん。あのぉ、大まかには考えたんだけど・・」
「聞かせてよ!」 「えっと、映画行って、ご飯食べて、夜景見ながら観覧車乗るの♪」
「それは、休日のデートじゃない?」 「そぉ?」
「会社終わってじゃ、汗臭いから1度帰ってシャワー浴びてから出かけるから、
映画見ながらお腹鳴るよ!その順番じゃ観覧車終わっちゃうんじゃない?」
そっかぁ・・・ どーすべか?
324
:
満月
:2006/07/16(日) 18:56:07
「一旦帰ってから一緒に出かけて、ご飯食べてから映画とか、観覧車にすれば?
梨華ちゃん土曜日ゆっくりなら、夜景見えるホテルのBarとか・・」
ホテルのBar!? 未知の世界・・
「初デートだからロマンティックなのがいいでしょ?」 「う、うん・・」
ごっちんの耳元で 「予算はどの位あれば・・・」
「まぁ、3万もあれば・・よしこも梨華ちゃんも贅沢じゃないし、足りるでしょ」
3万かぁ・・余裕だね♪
「そのまま泊まることも考えておきなよ!」 「えぇっ!?」
「・・エッチな事考えたでしょ? 雰囲気で酔い易いから初のよしこは泊まったほうが安心でしょ?
お酒、弱いんだし・・」
あっ なるほど・・
「ヘタレのくせにスケベだぁ」 「・・・否定はしません・・」
ごっちんが大笑いしてた。
325
:
満月
:2006/07/16(日) 19:29:31
残業を終えて帰るともぉ12時を回っていた。
そっと部屋に入ると、ソファで梨華ちゃんが眠っていた。
テーブルには手付かずの夕食。
梨華ちゃんも寝不足だもんね。ごめんね。
今週はベット入るとすぐ寝ちゃってたから、寝顔久しぶり。
ーかぁわいいなぁー
頬にキスをして、梨華ちゃんを起こす。「梨華ちゃん、起きてぇ」
起きない・・ もぉパジャマだし、ベットに運んでこのまま寝かしとこ。
初お姫様だっこ♪
ぜひ、次回は起きている時にしよう!!
326
:
満月
:2006/07/16(日) 19:41:12
手早く食事とお風呂を済ませ、明日のお弁当の下ごしらえをして、ベットへ。
熟睡中の梨華ちゃんの寝顔をしばらく見た後、
ぎゅぅって抱き締めて眠った。
pipipipipi.....
目覚ましの音に目を覚ます。
梨華ちゃんはまだウチの腕の中。 うぅ〜ん、いいかも・・
「梨華ちゃん、起きて」 「・・ぅぅん・・」
ちゅっ「おはよ」 「・・おはよ・・あれっ?」
「昨日、ソファで眠ってて起こしたんだけど起きないからベットに運んだの。」
「あぁそっかぁ ごめんねぇ」 「なんで謝るの?」 「だって・・・」
「ウチは幸せだよ!お姫様だっこできたし、眠るときも目覚めたときも梨華ちゃんが腕の中にいたからね♪」
「・・ずる〜い!!お姫様だっこ・・」 「されたかった?」
赤い顔して頷く梨華ちゃん
「・・かわいい・・」呟くウチに、梨華ちゃんは 「もぉっ!?」ってベットを抜け出しキッチンへ行ってしまった。
327
:
すえきち
:2006/07/16(日) 19:45:43
本日は以上です。
ハロモニでよっすぃ〜がしっかりしたお姉さんぶりを発揮してましたねぇ〜
ヘタレで石川先生に甘えてるのが作者的にはいいんですが・・・w
328
:
38
:2006/07/18(火) 21:19:46
更新お疲れ様です。
よっすぃ〜は良いお姉さんぶりを発揮していましたか。私の所は来週なので楽しみです♪
今回は少ししっかりしたよっすぃ〜でしたね。↑影響かな?
329
:
満月
:2006/07/19(水) 18:30:41
梨華ちゃんと出社し、仕事をこなす。
もぉ頭の中はデートのことで一杯だった。
「よしこ、ひとりでにやけてるぅ〜 や〜らしぃ〜♪」
「ご、ごっちん!?」にやけてたよな、自覚あるし・・・
「あんまり気合入れすぎて、墓穴掘るなよぉ・・っていつものことかぁ」
「そんなことないやい!?」
「ヘタレ全快なんだろーなぁ〜 後付けてこーかなぁ・・」
「な、な、な、な、・・」 「冗談だよ♪」 遊ばれてる・・
330
:
満月
:2006/07/19(水) 18:40:03
ウゥゥゥゥ〜 就業のサイレンが鳴った
よ、よし! 帰って速攻シャワーだな!
「お疲れ様でした〜!」 「お疲れ〜」
職場の皆さんに声を掛けて梨華ちゃんを迎えにいく・・・と、ごっちんと梨華ちゃんが話してた。
「あ〜ヘタレが来たぁ!にやけながら仕事してたヘタレが来たぁ」
むぅぅ 「私、自転車取って来るね」 梨華ちゃんが駐輪場に走って行く。
「よしこ、無理して今夜決めようとか考えてないで、流れに任せればいいんだよ」
「ごっちん・・」 「顔、怖いよ。こわばってる。もっと気楽に行きなよ」
はぁ〜「ありがと。確かに力んでたわ」 「焦ってするもんじゃないよ」
「うん。じゃ、行くわ。明日ね!」 「バイバ〜イ」
331
:
満月
:2006/07/19(水) 18:50:06
梨華ちゃんと自転車に2人乗りして帰る。
順番にシャワーを浴びて、いざ出発!!
「ひとみちゃん、何処行くの?」
「んとねぇ ごっちんお勧めのイタリアンを食べに!ウチ全然知識ないから、ごっちんに相談したんだ」
隠すのもおかしいから正直に話した。
「あんまりかしこまったお店じゃないって・・いい?」
「うん!一緒ならどこでもいいよ♪」 か、かわいい・・
「ん?なに?」 思わず見つめてしまった。
「梨華ちゃん、かわいいなぁ〜って・・」
真っ赤な顔して歩く2人・・・・・
332
:
満月
:2006/07/19(水) 19:00:06
レストランに着くと「吉澤様ですか?」って聞かれて「は、はい」ドモリながら返事をした。
「こちらへどうぞ」って案内されたのは仕切りがある個室っぽい席。
「あ、あの・・・」 「後藤様から連絡頂いております。お食事の方始めさせて頂いてよろしいでしょうか?」
「は、はい・・」 ごっちん、段取りよすぎだよぉ 汗かいちゃった
「ひとみちゃん、すごい汗だよ」笑いながら梨華ちゃんに突っ込まれた。
「だ、だって緊張しちゃって・・」
「失礼いたします」 「は、はい」思わず大声で返事をしちゃった
「そんなに緊張しないでください。当店はカジュアルにお食事を楽しんで頂きたいんです」
ウェーターさんが笑顔で言うから、ウチも釣られて笑った。
「後藤様から、お祝いと、こちらを・・」
赤ワインだった。
注いでもらい、梨華ちゃんと乾杯をした。
グラスの触れ合う音がすごく綺麗で、正面に座る梨華ちゃんの笑顔がまぶしい
333
:
満月
:2006/07/19(水) 20:55:13
食事を終えてレストランを後にする。
すげーおいしかった!値段はリーズナブルで正直ほっとした。
たまには外食もいいもんだよなぁ〜
デートなんて改まらなくても、また来よう!
「ひとみちゃん、ありがと!」 「ううん。おいしかったね」 「うん!」
「また来ようね?」 「うん!ごっちんもね?」 「うん!ほんとにいい奴だよ」
ワインとデザートは前もってお金が払ってあった。
334
:
満月
:2006/07/19(水) 21:05:34
「梨華ちゃん、この後何処生きたい? 映画?観覧車?ごっちんがホテルのBarが雰囲気いいって!」
「・・・お家、帰ろう?」 「えぇっ!?なんで?」
「うれしいんだよ!ひとみちゃんとお出掛けするの。でも・・・」
「で、でも?」 「すごく疲れた顔してる。おいしいご飯食べたんだし、帰ろ!ね?」
ガックリ うな垂れました。
「外じゃなくてもいいじゃない!私、お家でひとみちゃんと過ごすの1番好きなの」
上目使いで瞳をキラキラさせながら言われたら・・・
「うん!帰ろう!」
明日のごっちんの追求が恐ろしい・・・・
335
:
すえきち
:2006/07/19(水) 21:07:34
>38様
はい、ハロモニの影響大です。
来週ですか? 作者のようにテレビの前でニヤけてくださいw
336
:
38
:2006/07/21(金) 21:52:34
更新お疲れ様です。
来週ですか?>東海地方は一週間遅れなのです(泣
ごっちんの追求・・・・へタレの連呼かな?
337
:
満月
:2006/07/23(日) 19:11:28
梨華ちゃんと手を繋いで帰った。
結局、心配させただけかぁ〜・・・ 何やったんだよ!ウチ
「ひとみちゃん、何考えてるの?」
「・・・・・何も・・」
「・・うそつき・・」 なっ! 言わなかったけど、うそつきは・・
「・・うそつきは、ひどいよ・・」
左腕に抱きついたまま歩く梨華ちゃん。 俯いたまま、何も話さない。
アパートまで無言のまま帰った。
338
:
満月
:2006/07/23(日) 19:30:55
梨華ちゃんはまっすぐ寝室に行ってしまった。
ウチはどーしようもなく、リビングのソファに座ってた。
何で機嫌悪いんだ?ウチが言わなかったから?
でも、それくらいで・・・
寝室のドアが開くと荷物を持った梨華ちゃん。
「ちょ、ちょっと待って!!明日でしょ、実家行くの?何で荷物持ってんの?」
「・・だって、ひとみちゃん、本音で話してくれないし、そんなんじゃ一緒に居れないよ!!」
そ、そんなぁ・・・ 「ほら、今だって・・」
「やだ!行っちゃやだ!」梨華ちゃんの手から荷物を奪う。
「明日だって、本当は嫌だけど我侭ばっか言えないし、梨華ちゃんだって家族に会いたいだろーし、
泣き言ばっか言ってたら格好悪いし・・」
うまく話せなくて、気持ちばっか焦って、また泣きそうになって、
「梨、梨華ちゃんが、居ないのは嫌なんだよ!!!」
って、怒鳴ってた。
ふわって、抱き締められて、「もぉ、ほんと不器用ぉ〜」 って・・
持っていた荷物が床に落ちた。
339
:
満月
:2006/07/23(日) 19:39:57
結局、ウチは梨華ちゃんの胸で泣いちゃって、そのまま着替えて2人ベットで眠った。
明日は居ないんだなぁ・・ 淋しいなぁ・・
夜中に目が覚めた。 夢でも見ない限りめったに夜中に起きないのに。
ウチの首に腕を回して眠る梨華ちゃんの頬に涙が・・ウチのパジャマも濡れていた。
だから起きたのかな?
「梨華ちゃん、どーしたの?」 眠る梨華ちゃんに声を掛ける。
「・・ぅん・・ひとみちゃん?」 「梨華ちゃん、泣いてたから。」
「・・えっ?」自分で触った初めて気づいたみたい。
340
:
満月
:2006/07/23(日) 19:46:15
「なんかあったの?」 梨華ちゃんを腕に抱き締めながら聞いてみた。
「・・なんにもないよ・・」 「うそつきぃ」
腕に中、上目遣いでウチを睨む。
「で?」 何も言わずに首を振る。 「どーして?」 また何も言わずに首を振る
「ふ〜ん・・信用無いね、ウチ、へへッ」自嘲的な笑いが漏れる。
ベットを出てシャワーを浴びに行った。
341
:
満月
:2006/07/23(日) 19:53:06
シャワーを浴びて戻ると梨華ちゃんがベットの淵に座ってた。
「ひとみちゃん」って腕を伸ばすから、手を握って隣に座った。
「・・話してくれる気になった?」
無言で頷く。
「話す前に・・」 「何?」
「・・・抱いて・・」 「うぇぇ?」
梨華ちゃんは俯いて手を握り絞めて、情けないくらい眉毛が下がってて、今にも泣き出しそうで
で、出きるかなぁ?
「・・いいよ、しよう」
梨華ちゃんを押し倒した。
342
:
満月
:2006/07/23(日) 19:56:11
横たわる梨華ちゃんは今にも泣き出しそうで、エッチなんかしたそうじゃなくて、
ウチがキスしようとしたら、顔をそらして。
わかんないよ、どーしてほしいのか言ってくれないと。ウチにはわかんないよ
しばらく、梨華ちゃんを上から見つめてた。
343
:
満月
:2006/07/23(日) 21:16:55
「どーするの?するの?しないの?」
自分でも驚くくらい冷酷なウチの声。
ビクッとした後、梨華ちゃんは泣き出した。
「・・よっ!」梨華ちゃんの横に寝転び抱き締めて転がる。
梨華ちゃんを上に乗っけたまま泣き止むまで髪を撫でてた。
落ち着いてきた頃、「ウチ、鈍感だからわかんないんだよ。」
「・・自信、ないのぉ・・」 「ん?自信?何の?」
「ひとみちゃんはお母さんにもお姉さんにも私の事好きって一緒に居たいって・・」
「・・うん。だってそーじゃん?」
「私は自信ないの。同性じゃ結婚できないし、子供もできないし、きっと反対される。
そーなった時に説得する自信ないの。」
344
:
満月
:2006/07/23(日) 21:32:49
そんなこと、考えもしなかったなぁ・・
「ウチは普通じゃなかったから、人を好きになったってだけでみんな大喜び。ウチと比較にはならないよ」
「普通じゃないなんて言わないでよ」 「い、いてっ」上から梨華ちゃんがウチを叩く。
「体の繋がりがどの位重要かウチにはわかんない。でも、不安から解消されるならしよう」
「ひとみちゃん・・」
「梨華ちゃん大好きだしずっと一緒に居たい。結婚できないし子供もできない。
偏見もあるし認めてもらえなくても、気持ちは変わんない。」
345
:
満月
:2006/07/23(日) 21:43:17
見つめたまま、 「発作起こしたら、ごめんね」
きっと、情けない顔だったんだろーなぁ・・ 梨華ちゃんが噴出したから・・
体を入れ替えて、キスをした。
パジャマのボタンを外そうとしたら外れない。唇を離して梨華ちゃんが「自分で脱ごうか?」って......
結局、お互いに自分で脱いで、ショーツのみでベットへ・・
唇から瞼、耳、首、肩、胸にキスを落とす。
吸い付くように這い回るウチの手。
唇を噛み声を我慢する梨華ちゃん。
モジモジと動く足に気づき、ショーツに手を掛け降ろす。
346
:
満月
:2006/07/23(日) 21:54:53
ソコに手を伸ばすともう溢れていた。
ウチはソコに顔を埋める。
きれいなピンク色でヒクヒクと蜜が溢れている。
「・・ひとみちゃん、そんなに見ないでぇ・・」 「あ、ご、ごめん、きれいだから・・」
口付けると艶かしい声が聞こえた。
その声に導かれるように、舐めて、キスして、吸い上げる。
「・・ぁあん・・もぉ・ぅんん・あぁ・・もぉ・だめぇ・・」
だめって、どーするの?
「・・欲しいのぉ・・指ぃ・・ぁあん・入れてぇ・・」
は、はい! ヒクついてるソコに中指をそっと入れた。
うっわ、熱い!? なんか動いてる。
「・ああぁ・・動かしてぇ・・」
ゆっくり動かすと梨華ちゃんの声が高くなった。
347
:
満月
:2006/07/23(日) 22:05:15
あぁぁ、梨華ちゃんの声聞いてるだけで、ウチが痺れてきた。
脳みそが溶けそうだよ。
ウチは人差し指と中指の2本にして激しく動かす。
「梨華ちゃん、梨華ちゃん・・」うわ言のように何度も名前を呼ぶ。
「・・ぁぁあん・・・はぁん・・ひとみちゃぁん・・」
梨華ちゃんの顔を見ると、初めて見る妖艶な顔。
すげー色っぽい、すげーきれー
「梨華ちゃん、好きだ、絶対離さない」
「・ああ・ひとみちゃ・・だめ・・ぁあ・イクゥ・・」
「梨華ちゃん、梨華ちゃん、」
「はぁ・・あああぁ・・ひ、とみ、ちゃ・・ああああぁぁ・・」
ウチを胸に抱き締めながら、梨華ちゃんは果てた。
348
:
満月
:2006/07/23(日) 22:18:52
なんだろう・・
エッチってすげー!? 大好きな人とするのって、すげーいい!?
「・・ひとみちゃん、大丈夫?」
「えっ、うん、大丈夫・・・梨華ちゃん・・」
「ん?何?」
「・・すっげー、きれいだった」
「・・・・・恥ずかしいよぉ・・」
「何でさ? エッチって、いいね!」
「・・そぉ?」
「うん。愛する人とするのって、幸せなんだね。」
「・・うん」
「うん。愛し合うって意味、わかるよ。汚れた行為なんかじゃないんだね。」
「・・うん」
「・・なんか泣けてきちゃったよ。」
「ひとみちゃん!?私が無理に・・」
「ち、違うよ!!幸せなんだ。ほんと、幸せなんだ。
こうして梨華ちゃんと裸で抱き合える日が来るなんて、考えられなかったから。」
「私も幸せだよ」
349
:
満月
:2006/07/23(日) 22:35:39
あっそーだ!!
「梨華ちゃんも本音で話してなかったんだよねぇ? ウチの事責めてたけどさぁ〜」
「うぅ、はい。」
「これからは話さなきゃね!ウチもそーだけどさぁ・・」
「そーだね。ふふっ」
「ん?何笑ってんの」
「ベットで裸で抱き合いながら、こんな話するなんて思わなかったから・・」
「・・そーだね、こんな状況でするとは、ね」
「ちゃんと、思ったこと言ってね?」
「うん。・・さっそくなんだけど・・」 「何?」
「・・もっかいしたい」 「・・え?」
「・・だめ?」 「・・い、いよ・・」
350
:
すえきち
:2006/07/23(日) 22:41:27
本日は以上です
とりあえずよかった、よかった(汗
>38様
・・でも、まだ、ヘタレですねw
351
:
満月
:2006/07/24(月) 18:36:08
「ひとみちゃん、もぉお昼だよ、起きて」
「・・ぅん・・ふぁ〜・・おはよぉ」 「おはよっ!」
隣で寝てる梨華ちゃんを抱き締める。
んん? 素肌じゃん! 「・・うぁぁ!?」 思わず飛び退く。
「どーしたの?」 あぁ昨日・・「忘れてたんでしょ?」
「・・ぅん・・びっくりした」 「もぉ〜」って笑いながら抱きついてきた。
うぅぅぅ・・胸がぁ・・足が絡みついてるしぃ・・
「顔、真っ赤だよぉ〜」 「だ、だって、梨華ちゃんの胸がぁ、足絡めてるしぃ・・」
やっばい、やっばい、体が熱くなってきたよぉ...
「・・梨華ちゃぁん・・」 「そんな情けない顔しないでよぉ」
「どーしよぉ・・」 「何が?」
「体が熱くなっちゃったよぉ・・」 「・・えっ?」
もじもじしてたら、「・・したくなっちゃったの?」
恥ずかしくて布団に潜ったら、梨華ちゃんの裸体が・・
慌てて急浮上!? 「ひとみちゃん?」
「は、恥ずかしくて潜ったら、梨華ちゃんの・・見えちゃって・・」
「・・・すけべ」 「・・・・・・・・。」
352
:
満月
:2006/07/24(月) 19:28:19
はぁはぁはぁ 朝からいいのか?っつーか昼かぁ
梨華ちゃんはシャワーを浴びに行った。
はぁ〜 ウチ、梨華ちゃんにはまったよ。こんなにエロかったのかぁ
起き上がってベットの回りの脱ぎ散らかした下着やパジャマがなんかイヤラシイ。
慌てて掻き集めて着た。
梨華ちゃんと入れ替わりにシャワーを浴びた。
もぉ遅くなっちゃったから駅まで一緒に行ってご飯を食べて
梨華ちゃんはそのまま実家に行く。
改札で梨華ちゃんが「私、ひとみちゃんとの事、話してくるからね!」
「えっ!?」 「反対されても、説得するよ!」 「うん」
「ひとみちゃん、好きだから、だから、認めてもらう」 「うん」
そのまま梨華ちゃんは実家に向かった。
353
:
満月
:2006/07/24(月) 19:39:28
夕方、ごっちんがやってきた。
「よしこ!おめでとう!!」って入ってくるなり抱きつかれた。
「何で知ってんの?」 「だって、首にキスマーク沢山・・」
「・・・うぇぇぇ!?」洗面所に行き鏡を見ると・・・
「い〜ちぃ、に〜いぃ、さ〜ん、し〜いぃ」「か、数えるなぁ!?」
「よかったねぇ、いやぁ〜よかったぁ」ごっちんのほうが幸せそうな顔してるしぃ・・
「で、で、感想は?よかった?」 「・・うん」
「感じちゃった?」 「なっ!?」
「いっちゃった?」 「梨華ちゃんが・・ね・・」
「んぁ、よしこは?」 「ウチ?」 「あれっ?処女喪失じゃないの?」
「な、な、な、なんて事を言うのさぁ!?」
「・・そっか、梨華ちゃんがウケか・・」
もぉ、ごっちん、はっきり言いすぎだよぉ・・
「で?よかった?発作起こさなかった?」 「うん。」
「はぁ〜、長かったぁ〜」 「うん。」
「梨華ちゃん、悩んでたから・・」 「そーなの?」んなの知らなかったよ!
354
:
満月
:2006/07/24(月) 19:52:16
「やっぱさ、好きな人と一緒に暮らしてて、何にもないと不安になるんだよ」
「なんで?」 「自分に魅力が無いんじゃないか、とか、さ」
「充分、魅力的だよ!」 「ごとーに言うなよ!?」 確かに・・・
「よしこは経験ないし、体の関係って望んでないっぽいから、焦らないでいいんじゃないって言ったんだけど・・」
不安にさせてたんだ、やっぱ・・
「梨華ちゃん、からだった?」 「うん、不安だって・・」
「でもね、ごっちん、ウチは出来るか不安だった。したくないわけじゃなかったんだ。」
「わかってるよぉ、梨華ちゃんにはそー言わなかったけど・・」
「今日、ウチとのこと話すって言ってた。」 「そっかぁ・・」
「反対されても説得するって」 「反対されて、もぉ一緒に住めなくなったら?」
「ウチ達はそんくらいじゃぁ・・」 「怖いくせに、意地張っちゃってぇ〜」
「ごっちん!!!」 「何?急に大きな声出して・・」
「これから梨華ちゃん家行く!!連れてって?」
355
:
満月
:2006/07/24(月) 19:56:04
「ちょ、落ち着きなよ!」
「どーせ嫌われるんなら、ちゃんと話して、全部話して、それで嫌われたんなら・・」
「諦める?」 「ううん。待ってる。ここで待ってる。」
「OK!ごとーも一緒に頭下げてやろーじゃん!?」
「ごっちん、ありがと」
ばたばたと支度をして、いざ出発!!
356
:
すえきち
:2006/07/24(月) 20:58:55
本日は以上です
次回は梨華ちゃん視点で・・
でも、苦手なんです。言葉使いとか仕草とゆーか雰囲気がむずかしい(汗
357
:
38
:2006/07/24(月) 22:33:35
更新お疲れ様です。
ついに結ばれたんですね。いつもお姉さんな梨華ちゃんもやっぱり不安だったんだなぁ
でも、これでまた二人の絆が強くなってよかったです。
次回の梨華ちゃん視点ガンバッテ!!楽しみにしてます。
358
:
満月
:2006/07/25(火) 17:55:30
□ □ □ □ □ □ □ □
□ □ □ □ □ □ □
359
:
満月
:2006/07/25(火) 18:04:14
ひとみちゃんに宣言したけど、自信ないなぁ・・・
お父さんに怒鳴られると何も言えなくて、だから駆け落ちなんてしちゃったんだもん。
反対されて実家から出してもらえなくなったら、ひとみちゃんに会えなくなっちゃう。
でも、昨日、初めてひとみちゃんと結ばれて、本当に幸せ。
だから、頑張らなきゃ!!
駅から実家へ向かう間中、言わなきゃならないことを頭で復唱する。
ピンポ〜ン 「はーい」 「ただいまぁ」
「梨華、おかえり」 母が満面の笑顔で迎えてくれた。
「お父さん、居る?」 「居るわよ。どうかしたの?」
「話があるんだ。お母さんにも。お姉ちゃんは?」
「部屋にいるけど・・呼んでくる?」 「うん」
360
:
満月
:2006/07/25(火) 18:17:27
はぁ〜 緊張するなぁ・・・
「おぉ、梨華、おかえり」 「お父さん、ただいま」
「なぁに?話って?」 「あっ、お姉ちゃん・・」
「話?なんだ梨華」 お母さんも入ってきた。
「あの、私、好きな人がいるの。」 「なんだ、今日連れてくればよかったじゃない」
「お母さん、あの、その人、女の子なの」 3人、絶句してる。
「今、その人と暮らしてて・・」 「梨華も相手の人も好きあってるんならいいんじゃない?」
「お姉ちゃん・・」 「だって、性別で好きになったんじゃないんでしょ?」
「うん。ひとみちゃんが好きなの」 「・・・相手の名前は?」
「吉澤ひとみ」 「お母さんはその子に会ってみたいわ」
「・・俺は、認めんぞ」 「・・お父さん・・」
「結婚も出来ないんだ。相手が本気だなんて思えん!お前は遊ばれてるんだ!」
「ひとみちゃんはそんな人じゃない!!」
361
:
満月
:2006/07/25(火) 18:23:26
「うるさい!!絶対に認めん!!そいつのいる部屋になんか行かせない!ずっとこの家にいろ!いいな!!」
父に怒鳴られると、なにも言えなくなる。
「梨華!!わかったな!!」 「そんなこと言うとまた居なくなるよ」
お姉ちゃんの言葉に父が激昂した。
「一歩もこの家から出ることは許さない!!母さんも監視してなさい」
最悪の展開。反対されるのはわかってたけど・・ ひとみちゃん・・
泣き出した私に、苛立った父はリビングを出て行った。
362
:
満月
:2006/07/25(火) 18:33:58
お母さんがティッシュを手渡しながら 「お父さんの気持ちもわかってあげて」
「なんで?好きなだけなの・・ひとみちゃんと一緒に居たいだけなの・・」
「梨華、父親って言うのはね、娘が産まれたら嫁に出したくないって思う反面
花嫁衣裳を見たいとか、孫を抱きたいとか思うものなの」
母の言うこともわかる。
「私はね、梨華が好きになった人なら同性でもいいと思う。自分の娘が選んだ人だもの」
「お母さん・・」 「お父さんはショックなんだよ。相手が男でも女でも」
「お姉ちゃん・・」 「写真無いの?見たいな〜、梨華の恋人」ニヤニヤ姉に言われた。
携帯に2人で撮ったのがあったはず
「かっこい〜い!!女の子なんでしょ?」 「うん、1歳下なんだよ」
「下手な男よりかっこいいじゃん!」 お姉ちゃんに携帯を奪われた。
363
:
満月
:2006/07/25(火) 18:42:58
ピンポ〜ン 「はーい」 「ごとーでーす!」
「あら、真希ちゃんだわ」 「えっ!ごっちん?」
玄関を開けるとごっちんとひとみちゃん。
「2人ともどーしたの?」 「梨華ちゃん、泣いた?」
「・・うん。」 「反対された?」 「・・うん。・・説得できなくて・・」
「そんな所で話して上がって」 お母さんに言われて皆でリビングへ行った
364
:
満月
:2006/07/25(火) 19:24:34
▽ ▽ ▽ ▽ ▽ ▽ ▽
▽ ▽ ▽ ▽ ▽ ▽
365
:
満月
:2006/07/25(火) 19:33:25
「「お邪魔します」」 ごっちんと一緒にリビングへ
「あー!梨華の恋人さん!?」 うぇぇ?
「もぉ、お姉ちゃん」 「真希ちゃんも吉澤さんも座って。」
「あ、あの、初めまして、吉澤です。今日はお話を聞いて頂きたく・・・」
「じゃ、お父さん呼んでくるよ!」 「お姉ちゃん、来ないよ、きっと・・」
「引きずってでも連れてくる。せっかく来てくれたのに失礼じゃん!」
少しして、不機嫌極まりないお父さん登場。
「話すことは何も無い。帰ってくれ!!」
そのまま出て行こうとしたお父さんにウチは声をかける
「ウチの話だけ聞いてください。いきなり来てすぐに認めてもらえるなんて、考えていません。」
ソファーから立ち上がり、床に正座した。
隣にごっちんまで正座する。「ごっちんはいいよ」 「なんでよ!ささ続けて」
366
:
満月
:2006/07/25(火) 19:43:19
「初めまして、吉澤ひとみです。今、梨華ちゃんと一緒に暮らしています。」
一気に言った後、ふぅ〜 深呼吸
「私の事を話します。すべて話します。」
ウチの幼少期の“いたずら”のことから、人に触れられなくなったこと、養父による強姦未遂
すべての感情がなくなったこと、話せなくなったこと、ごっちんとの出会い
悪夢からのリストカット、いきなり起こる発作、梨華ちゃんとの出会い、
パニックを起こして自殺しようとしたこと、母との再会、
すべて話した。もちろん、梨華ちゃんへの気持ちも。
「私はこんな状態だったので、梨華ちゃんのことを紹介したときも母は喜んでくれました。
私には梨華ちゃんが居ないとダメなんです。」
367
:
満月
:2006/07/25(火) 19:50:42
梨華ちゃんもお母さんもお姉さんも泣いてた。
お涙頂戴の同情話をしたつもりはない。
ウチには梨華ちゃんが必要なんだ。
もちろん、ごっちんもそう。
今、ウチが生きてるのは、この出会いがあったから・・
「今すぐ、すべてを認めてください!とは言いません。でも、ウチは梨華ちゃんを愛しています
今の生活だけは続けさせてください。お願いします」
ウチは頭を下げた。土下座です。
「ごとーからも、お願いします」
隣でごっちんも土下座をした。
「お父さんお願い。今の生活を続けさせて」
梨華ちゃんまで土下座した。
その隣に、何も言わずにお姉さんが土下座した
368
:
満月
:2006/07/25(火) 21:00:23
「・・・お父さん、もういいでしょ?」
「みんな、顔を上げて」 お父さんの声に恐る恐る顔を上げた。
「吉澤さん、同じ男として、申し訳ない」 お父さんがウチに頭を下げた
「ちょ、ちょ、ちょ、お父さん!止めてください!!」
な、なんでウチなんかに頭下げるんだぁ???
「吉澤さんに屈辱的な思いをさせたのは同じ男だから、人生を狂わせてしまったのは・・」
「待ってください!確かに人生は狂ったかもしれない。でも、梨華ちゃんに出会えました。
発作を起こしても、ウチが壊れそうになっても、受け止めてくれます。
だから、頭なんて下げないでください」
369
:
満月
:2006/07/25(火) 21:10:46
支離滅裂。まさかお父さんに頭下げられるなんて・・
「梨華」 「はい」 「幸せか?」 「すごく幸せだよ」 「・・そぉかぁ・・」
深いため息。「駆け落ちする直前、お前は苦しそうだった。でも、この間帰ってきたときは穏やかな顔してたんだ。」
リビングにいるみんながお父さんの話をなにも言わずに聞いていた。
「あの頃には、吉澤さんとお付き合いしてたんだろ?」 「・・はい・・」
「はぁ〜、だから、いい顔だったんだなぁ・・」
お父さんがウチの前に正座した。 な、な、な、なに!?
「こんな娘ですが、よろしくお願いします」 お父さんがウチに頭を下げた。
「こ、こ、こ、こ、こちらこそよろしくお願いします」
勢いよく頭を下げて、思いっきり床にぶつかった
370
:
満月
:2006/07/25(火) 21:19:33
「・・ぷっはっはははははは・・よしこらし〜!?」
ごっちんの大爆笑で、一気に緊張の糸が切れ、みんなに笑われた。
恥ずかしくて、俯くしかないウチに
「ひとみちゃん、大丈夫?」
って、梨華ちゃんが頭を撫でてくれたから、ついいつものように
「梨華ちゃ〜ん、痛かったよぉ」
って、言ってしまった。
「これがよしこの本来の姿です」 ごっちんの声にはっ!とし、回りを見ると
「イメージ崩れたぁーーーー!!!??」
お姉さんの大絶叫に、また爆笑。
もぉ、真っ赤になった俯くしか、それしかありません。
371
:
すえきち
:2006/07/25(火) 21:21:55
本日は以上です。
>38様
結ばれた故の愛のパワーで頑張ったよっすぃ〜ですが、
やっぱり最後はヘタレですw
372
:
38
:2006/07/25(火) 21:57:25
更新お疲れ様です。
石川家良い人ばかりですね。娘を思う父にウルッとしました。
石川父、自分がした事でもないのに同じ男というだけで頭を下げるところに真の男を見ました。
373
:
満月
:2006/07/30(日) 16:25:32
家族の皆さんに引き止められたが、ウチはごっちんと一緒に帰ることにした。
梨華ちゃんは泊まって明日の夜、帰ってくる。
はぁ〜、疲れたなぁ・・・
トボトボ歩いていると、隣に居るはずのごっちんがいない。
あれっ??
きょろきょろぐるぐる 回りを見ると、遥か後方にしゃがみ込んでる姿発見!?
慌てて戻る。「ごっちん、どーしたの?」
しゃがみ込んでたごっちんは、大号泣中!
「ちょ、どーしたの?どっか痛いの?」
374
:
満月
:2006/07/30(日) 16:35:54
涙に鼻水で、ぐちゃぐちゃなごっちん
「よしこが、あんなに立派な事言えるなんてぇ・・」
「だから、泣いてるの?」
「・・梨華ちゃんの家族にも認めてもらえて、ほんとに、よかった・・」
しゃがみ込んでるごっちんの前に座って、泣いてるごっちんの頭を撫でてみた。
「もぉ!梨華ちゃんに頭撫でられてるよしこみたいじゃん!ごとーが!!」
「うん。いっつも梨華ちゃんがしてくれるから・・」
「よ〜し〜こ〜 幸せになるんだよぉ」 「うん。」
「梨華ちゃんに捨てられないよーにねぇ」 「うん。」
「・・わぁ〜〜〜〜〜〜ん!?」
大声を上げて泣き出したごっちんにどーしていいかわかんなくて、道端にしゃがみ込んだまま・・
「・・ひとみちゃん?」 「梨華ちゃん!」
375
:
満月
:2006/07/30(日) 17:39:16
「忘れ物。」 あっ、ウチの携帯・・・
「ごっちん、どーしたの?」
「梨華ちゃん、よかったぁ、認めてもらえてよかったぁ」
相変わらず泣き続けるごっちんが梨華ちゃんに抱きついて泣いてる。
ウチには抱きつきもしなかったじゃない!?
「ありがと、ごっちん、ありがと」 って梨華ちゃんまで泣き出しちゃって・・
ウチを放置して、一頻り泣いた後、なんかすっきりした顔の2人。
「よしこ、帰ろっか?」 ごっちんに言われ 「・・・うん・・」
「ひとみちゃん、どーしたの?」 黙って首を振った。
376
:
満月
:2006/07/30(日) 17:48:06
「もぉ、また変な事考えてない?」
「何泣きそうな顔してるの?」 梨華ちゃんが抱き締めてくれたから
「梨華ちゃん、好き」 「うん。」
「・・・。」 「・・淋しい?」
「・・うん。」 「帰ろっか?」
「ううん。」 「今日来てくれてありがと。うれしかった」
頬にキスしてくれた後、ごっちんに邪魔されて、梨華ちゃんと別れてアパートに帰った。
377
:
満月
:2006/07/30(日) 17:56:25
1人部屋に帰ると、シーンとしてて、やっぱり淋しくって・・・
ごっちんは一旦自宅に戻ってから、来てくれる。
梨華ちゃんの家族に認めてもらえて、今度は2人で泊まりにおいでって言われて、うれしかった。
でも、今いないのがさみしくって、ベットに横になって梨華ちゃんの枕を抱き締めた。
梨華ちゃんの匂いがする・・
「よしこ!よしこ!ご飯出来たよ!」
「・・・ん?・・ごっちん・・?」 「起きて!」
いつの間にか寝てたんだ・・
「梨華ちゃんの枕によだれ垂らしてたよぉ〜」
「・・うぇぇぇ!?」
ほんとだ、濡れてる・・
「・・何、考えてたのぉ?や〜らしぃ!?」
378
:
満月
:2006/07/30(日) 18:05:06
な、な、な、なんて事を・・
ウチは純粋に梨華ちゃんを・・・・んん?
シーツが汚れてる。シミかな?
何ヶ所か濡れて乾いた感じ・・・・ 「・・あぁぁぁぁぁ!!!!」
「何、大きな声出して!?」
これってば、昨夜の、あの、その、・・洗濯しなきゃ!?
「それって、昨日の?」 「うん、そーみたい・・うわぁっ!?」
いつの間にか真後ろにいたごっちん
「・・なんか、リアルで、イヤラシイ・・」
慌てて洗濯機に放り込みスイッチON
はぁ・・
379
:
満月
:2006/07/30(日) 18:22:06
恥ずかしくて、ぼそぼそと食べていると、ごっちんの携帯が鳴った。
「よしこ、ごめん。ごとー今日泊まれなくなっちゃった」
「えっ」 「急用出来ちゃってもー行かなきゃなんない。ごめん」
「・・そっか、仕方ないよ。大丈夫だから」
「じゃ、行くね!」 「うん、今日はありがと!」
ごっちんが出かけて1人ぼっち。 何の音もしない部屋。
梨華ちゃん、怖いよ。
ウチ、壊れないかなぁ?
380
:
満月
:2006/07/30(日) 19:36:46
怖くなって、ご飯もそこそこにお風呂に入って寝よう!
片付けて、洗濯干して、シャワー浴びて、ベットの中。
うぅ、静か過ぎる・・
リビングに誰も居ないのに、テレビをつけてベットに戻る。
どれくらい、時間が経ったのか、いつの間にか眠ってた。
381
:
満月
:2006/07/30(日) 19:44:13
「・・・みちゃん、・・ひとみちゃん・・」
あれっ?梨華ちゃんの声がする。
「・・梨、華ちゃん・・」
「夢、見てたの?」 「ううん。何で?」
「泣いてたよ。」 梨華ちゃんに言われて顔に触れると濡れていた。
「何で梨華ちゃん、いるの?」
「ごっちんが連絡くれて、もぉ寝てるなんて思わなかったぁ」
「だって、1人ぼっちだと静かで怖いんだもん・・」
「だからテレビ点けてたの?」 「うん。」
ベットの淵に座ってる梨華ちゃんの腰に抱きついた。
382
:
満月
:2006/07/30(日) 19:50:34
「実家のみんなになんて言ってきたの?」
「ん?まんまだよ。ごっちんが急用で帰ることになったからって」
「・・・ウチ、ヘタレ全開?」
「そんな事ないよ!ちゃんとひとみちゃんが全部話してくれたから、私も1人じゃ心配だから帰るって言ったの。」
ぎゅぅって腕に力を込めた。
「静かで怖かっただけじゃなくって、壊れたらって怖かったんでしょ?」
「うん」
383
:
満月
:2006/07/30(日) 21:24:53
「あれっ?」 「どーかした?」
「私の枕カバーとシーツ取り替えたの?」
「う、う、うん。洗濯、し、たの・・」
「ひとみちゃ〜ん・・」 「は、はい・・」
「・・・。」 「あ、あの、枕はごっちんが来るまで淋しくて・・」
「淋しくて?」 「梨華ちゃんの枕を抱き締めてたら寝ちゃって、よだれが・・」
「汚しちゃったの?」 「うぅ、ごめんね・・」
「シーツは?」 「シ、シーツはぁ・・・」
「・・言えないの?」 恥ずかしいんだよなぁ・・
384
:
満月
:2006/07/30(日) 21:40:17
「あ、の、ごっちんに起こされて、枕カバー汚したのからかわれて、慌てて外してたら、シミが・・」
「シミ?」 「なんか、濡れて、乾いたよぉな・・」
梨華ちゃんも意味がわかったのか、真っ赤な顔で俯いちゃって、
「梨華ちゃん?」 「・・・。」
「梨華ちゃん、一緒に寝ようよぉ」 「・・・。」
「どーしたの?」 「軽蔑しない?」 「な、なんで?」
「だって、あんなに感じたの、初めてなんだもん。だから、シーツにシミ・・」
「け、軽蔑なんかするわけないじゃん!!!ウチは、うれしいよ、そー言ってもらえて。」
「ひとみちゃん・・」
「一緒に寝ようよぉ〜」
「私、まだお風呂入ってないよ 一緒に入ろ?」
うぇぇぇ!? あぁ、梨華ちゃんの・・姿が蘇る・・
「・・ひとみちゃん、顔がイヤラシイ・・」
うげっ! だぁって・・
385
:
すえきち
:2006/07/30(日) 21:46:06
本日は以上です
>38様
やっぱり梨華父は、かっけーおやじであって欲しい!
作者の希望です。
386
:
満月
:2006/07/31(月) 18:36:00
梨華ちゃんとお風呂に入った後、ソファーでまったり。
ウチの左腕を抱き締めて肩に頭を乗せてる梨華ちゃん。
「ごっちんに聞いたんだ。悩んでの、気づかなくってごめんね」
「ううん。ひとみちゃんが謝る事ないよ」
「あのね、ウチしたくなかったんじゃないんだ。出来るかどーか自信なくて・・
前に発作起こしたでしょ? だから、したくても出来なかった。」
「・・うん。」
「梨華ちゃんは、魅力的だよ!ウチに勇気がなかっただけ。」
「もぉいいよ。結ばれたんだもん」
「うん。・・あと、もいっこだけ」
「なに?」
387
:
満月
:2006/07/31(月) 18:44:52
「恥ずかしいんだけど・・」
「なぁに?」
「ウ、ウチの初めては、梨華ちゃんにあげるから!」
「・・えっ?」
「恥ずかしいんだから聞き返さないでよぉ」
「だって、ひとみちゃんが・・もぉ、ドキドキしちゃったよぉ」
「あの、まだ、無理だと思うんだ。きっと、また発作起こすと思う。けど、ウチの初めては梨華ちゃんだから・・」
「ひとみちゃん・・」
「ごっちんがさぁ、変なこと言うからさぁ・・」
「何言われたの?」
388
:
満月
:2006/07/31(月) 18:54:11
「処、処女喪失じゃないの?って言うから・・」
「・・ごっちんに報告したの?」
「してないよ!!してないけど・・ばれちゃった・・」
「何で?」
「梨、梨華ちゃんが、ウチの首にキ、キスマーク、たくさん・・」
「あっ・・ごめんね・・」
「いや、あの、うれしかったよ・・ごっちんにからかわれたのは嫌だったけど・・」
真っ赤な2人。
「はぁ、ドキドキする。」
「私だってドキドキしてるよ」 って、胸にウチの手を当てる。
もぉ〜、どーする?ウチ??
389
:
満月
:2006/07/31(月) 19:50:56
「梨華ちゃん、そーゆー行動はだめだよぉ」
「なんで?」 うぅ、確信犯だな!?
ならば・・
「きゃっ!?」
押し倒して強引にキスをしたら、あっさりウチの首に腕を回してきた。
やっぱり、確信犯。
それでも、いいや。
両手をパジャマの中へ。ボタンは苦手だから捲り上げる。
「もぉ、ひとみちゃん、横着すぎぃ」
「いいじゃん!」両手で揉みながら口付ける。
艶っぽい声を聞きながら 「確信犯のくせにぃ」
パジャマと一緒にショーツを下ろし、十分に濡れているソコに顔を埋めると
梨華ちゃんが喘ぎながら 「だって、したかったのぉ」
390
:
満月
:2006/07/31(月) 21:21:27
そ、そんなこと言っちゃっていいの?
どーするよ、ウチ
知識、無いよ・・ と、とりあえず、がんばります・・・
はぁはぁはぁ
梨華ちゃんの上に倒れこむ。
まだ息の荒い梨華ちゃんがウチの髪を撫でる。
391
:
満月
:2006/07/31(月) 21:28:10
ふと、冷静に今の状況を・・
ここはリビング。そしてソファー。めっちゃ明るい・・
なっ!欲望に任せてって感じじゃん!?
「梨、梨華ちゃん、ごめんね。こんなとこで、電気も消さなかったぁ」
「謝らないで。だって、私から・・」
「ベット行こっか?」 「うん」
そーだ!!念願の起きてるときに“お姫様だっこ”
「んしょっ!」 「きゃっ」
「どう?」 「うれしいけど、全裸ですることかなぁ?って・・」
確かに、怪しいよね、ウチ達・・
392
:
すえきち
:2006/07/31(月) 21:33:34
本日は以上です
最近、エロ作家になってきてませんか?(汗
大丈夫ですか?
393
:
満月
:2006/08/01(火) 18:11:18
月曜日
いつものように自転車に2人乗りして出社。
梨華ちゃんと別れて仕事をしていると、同じ職場のおっちゃんに声を掛けられた。
「よっちゃんの彼女、得意先のお偉いさんに気に入られてんだってさ」
「えっ!そーなんですかぁ?」
「なんだか、接待の席に連れて来い!とか言われてるんだと。営業が困ってたよ!
気をつけな!あいつは女好きって噂だからな〜」
「はい、わかりました。」
初めて聞いたよ!梨華ちゃん、何にも言ってなかったなぁ・・
休憩時間にごっちんに聞いてみた。
「梨華ちゃんが得意先の人に気に入られてるって知ってた?」
「んぁ〜 よしこ誰に聞いたのさ!?」 慌ててる。知ってたんだ。
「知ってたんだ?」 「・・うん。」
なんだ、みんな知ってたのか? ウチだけか・・
その後、何も話さずに休憩が終わって、仕事に戻った。
なんか、ムカムカする。イライラする。あぁ〜、胸糞わりーなー
394
:
満月
:2006/08/01(火) 18:17:36
「吉澤!なんやねん!仕事にやつあたりするな!!」
中澤主任に怒鳴られた。
確かに雑だったかも知れないけど、いきなり怒鳴ることないだろーがぁ!!
「なんや、その目は? 文句あんなら言いやぁ」
「・・なんもないっす」 無視して仕事を続ける。
主任はウチを睨んでたけど、そのまま何も言わずに立ち去った。
なんだよ、もぉ、イライラするなぁーーーーー
395
:
満月
:2006/08/01(火) 18:25:47
終業時間になって、ウチは速攻で帰ろうと自転車小屋に行くと梨華ちゃんが走ってきた。
「ごめん、ひとみちゃん。あの、今日営業の人に食事に付き合ってくれって言われて・・」
はぁ? なんじゃそりゃ?
「お得意先の人も来るから、食事だけって。8時には帰るから。」
黙ったまま見つめるウチに 「ひとみちゃん?」って・・
ウチは何にも言わずに自転車に乗って帰った。
あぁー ムシャクシャするなぁ
何なんだよ、畜生!!
アパートに帰っても、イライラは収まらない。
荷物を放り投げて、財布だけ持って部屋を出た。
396
:
満月
:2006/08/01(火) 18:32:24
ゲーセンで、格闘系のゲームで憂さ晴らし。
でも、全然気分が晴れない。
逆にイライラがひどくなってく。
何が接待だよ!タイプの女侍らせて何が仕事だよ!!
畜生!畜生!!
回りが見えてなかったウチはすれ違うときに相手にぶつかった。
ガラの悪そうなお兄さんに絡まれても、睨み返すだけ。
当然とゆーか、必然とゆーか、外に引きずられてボコボコにされた。
397
:
満月
:2006/08/01(火) 18:36:42
妙に冷静なウチがいて、あぁ、こんな格好だから男に見えたのかなぁ?なんて思ったり。
何とか立ち上がると視界が悪い。
瞼が腫れちゃったんだねぇ〜 なんてお気軽で。
今、何時だろ? 帰ろうかなぁ・・ 帰りたくないなぁ・・
このまま、ここで寝てようかなぁ・・
とりあえず、歩道だし、公園にでも・・
フラフラ、ヨロヨロ、歩き出した。
398
:
満月
:2006/08/01(火) 18:41:48
ガードレールに捕まりながら歩いていると
「よしこ!」 って声がした。
「あぁ、ごっちんかぁ」 「何やってんの!?」
「ん?ケンカ売られたから買ったの。したら負けちゃった。はは」
「・・・。」 ごっちんが固まった。
「何固まってんの?」 「よしこ、昔の瞳になってるよ。感情の無い瞳になってる・・」
「そぉ? じゃーそーなんじゃない?」
立ち尽くすごっちんを残してウチは歩きだした。
399
:
満月
:2006/08/01(火) 18:52:16
歩き出したのはいいけど、何処に行けばいいんだろう・・
振り返るとごっちんがウチの事を見てた。
「ごっちん、ウチは何処に帰ればいいんだろう?」
「梨華ちゃんの所に決まってんでしょ!?」
「梨華ちゃん?ふっ 梨華ちゃんは接待だよーだぁ ははっ」
「よしこぉ、はっきり言いなよ。」
「みんな、知ってたんじゃん!ウチだけ知らなかったんじゃん!」
「よしこ、それは・・」
「梨華ちゃんだってさぁ、ウチなんかより、金持ちの男と結婚とかしたほうが幸せかもしんねーじゃん!
なぁ、そー思わぇ?こんなろくでもない人間のクズといるよりさぁ」
ウチに駆け寄ってきたごっちんの胸倉を掴んでしまった。
「自信なんてねーんだよぉ!ウチじゃなきゃってもんが、何にもねーんだよ!!」
400
:
満月
:2006/08/01(火) 18:58:23
「なんで、なんでそんなに自分を嫌うのさぁ・・よしこはよしこじゃん。
世界に1人しかいないよしこじゃんかぁ・・」
泣きながらそー言うごっちん。
「ろくでもない人間のクズを好きなごとーや梨華ちゃんはどーなるんだよ!」
思いっきり頬を殴られた。
往復ビンタ、連打です。
「梨華ちゃんは接待になんか行ってない!断ったの!」
401
:
満月
:2006/08/01(火) 19:44:33
行ってないの?
「ごとーが裕ちゃんに言ったの!そんな接待に梨華ちゃん連れてくのおかしいって!」
「主任はなんて?」
「事務所乗込んで、営業部長に“石川はホステスやらすために採用したんか”って
社長の耳にも入って、で、接待は中止。安心した?」
コクッ 「さぁ、帰るぞ! あっ その前に梨華ちゃんに電話しなきゃ!」
携帯持たないで来ちゃったんだっけ・・
「よしこ見つけたよ!チンピラとケンカしてボコボコになってた。」
やっぱ、帰るの止めようかなぁ・・
だって、梨華ちゃんの鳴き声がごっちんの携帯から聞こえてくるんだもん
「よしこ、逃げるなぁ!!!」
「かr」
402
:
満月
:2006/08/01(火) 19:48:18
「体、痛くて逃げられないよぉ」
ごっちんに支えられてアパートに帰ると、梨華ちゃんが途中まで迎えに来てくれてた。
「梨華ちゃん・・」
真っ赤な目で、号泣したであろう顔で・・
ウチの顔を見ると、キッと睨み、思いっきり張り倒された。
403
:
満月
:2006/08/01(火) 19:52:40
「帰ろう?」
「うん・・」
「ごとーはここで帰るよ!よしこ、全部話しなよ」
「ごっちん、ありがと」 「梨華ちゃん、明日お弁当よろしくぅ」
颯爽とごっちんは走って行った。
今度は梨華ちゃんに支えられて帰った。
404
:
満月
:2006/08/01(火) 21:12:13
「お弁当?」
「そ、絶対に見つけるから、私には明日のお弁当の下ごしらえして待っててって」
そっか・・・・・
なんとか階段を昇りきり部屋に入ると、ほんとに下ごしらえ中だった。
「・・じっとしていられないんだもん」
なんかウチ、思考能力ないみたい・・
「なんでそんなに悲しい瞳なの?」
「わかんない。ごっちんには、昔の瞳だって言われた。」
「なんで?」 「・・疲れたぁ」
なんだろう、感情がない
405
:
満月
:2006/08/01(火) 21:16:30
本日は以上です。
401 先走りました。申し訳ないっす m(__)m
406
:
38
:2006/08/01(火) 23:14:08
更新お疲れ様です。
エロ作家?>そんなことないですよ、二人の愛を感じるのでん?うまく言えませんが大丈夫です。
ん〜よっすぃ〜が心配です。でも、梨華ちゃんが要れば大丈夫ですよね?
ごっちんもいるし。
407
:
満月
:2006/08/02(水) 18:02:36
□ □ □ □ □ □ □
□ □ □ □ □ □
408
:
満月
:2006/08/02(水) 18:14:23
いつもなら事務所の前で待っててくれるのに、今日は自転車小屋にいて、もう帰ろうとしてたから
慌ててひとみちゃんの所に走った。
今日は接待で一緒に帰れないけど、8時までには帰ることを伝えると
じっと私を見て、何も言わずに帰った。
今まで見たことの無い、無表情な顔だった。
なんか、嫌な予感・・・
現場に走り、ごっちんを捕まえた。
「ごっちん、ひとみちゃんがおかしいの!」
「梨華ちゃん、どーしたの?」
「今日、接待に行くことになっちゃって、ひとみちゃんに言いに行ったら、何にも言わないでかえっちゃって・・
今まで見たこと無いよ、あんな顔・・」
「無表情だった?」 「・・何か知ってるの?」
「得意先の人が梨華ちゃんの事気に入ってるって、誰かがよしこに教えたんだよ。」
えっ!? だからなの?
「今日、その人との接待なの・・だから・・」
409
:
満月
:2006/08/02(水) 18:24:53
「裕ちゃんに言ってくる!そんな接待に何で梨華ちゃんが行かなきゃなんないのさ!!」
走り出したごっちんの後を付いていく。
「裕ちゃん!どーにかしてよ!!」
「なんやの、いきなりぃ」
「梨華ちゃん、得意先の接待に同行しろって言われたんだよ!」
「あぁ!?あんのエロオヤジがぁ・・ 行くで!」
3人で事務所に向かう
「ちょ、なんで石川が接待に付き合わされんねん!!」
営業部長さんに怒鳴る中澤さん。
「仕方なかったんだ。相手が石川さんを連れてこないと契約は破棄だ!って言うんだから・・」
「なんや、石川はホステスか?コンパニオンか?あぁ?そんなんさせるために雇ったんか?」
「・・いや、そんなつもりは・・」
「あんただってわかってるんやろ?食事だけですまんこと」
410
:
満月
:2006/08/02(水) 18:34:02
えっ?それって・・
「裕ちゃん、それって梨華ちゃんがエロオヤジに抱かれるってこと?」
「そーに決まってるやろ!!」
そんなの・・ ひとみちゃん・・
「梨華ちゃん、泣かないで・・絶対に行かせないから」
「・・ひとみちゃん・・」
「後藤、石川連れて帰れ。」
「ちょ、それは困るよ」 「なにぬかしとんじゃ!!」
「何の騒ぎだ?」 「社長!!いや、大したことでは・・」
「大したことじゃないやとぉ 石川をあの男に抱かせて契約取ろうってのが大したことないってのは、どーゆーことやぁ!!」
「何だと!!お前らは何考えてるんだ!!そんな接待はすること無い!そんな契約はいらん!!」
社長の一括で接待は中止になった。
でも、もぉ、ここにはいられない。いたくない。
411
:
満月
:2006/08/02(水) 18:43:49
「私、辞めます。信じられません。」
泣きながらそう言うと「せやなぁ、止められんわ。ひっどい会社やなぁ」
あっさり中澤さんは認めてくれた。
「短い間でしたが、お世話になりました。」 「・・梨華ちゃん・・」
「なに言っとんねん!今度は現場や、ウチの下で働きぃ」
「裕ちゃん、いいの?」 「誰にも文句は言わせん!」
「中澤さん・・」
「はよ、帰りぃ。ヘタレが仕事中からイライラしとったから、なんかしでかすかもしれんでぇ」
「ありがとうございます。」
挨拶をして、ごっちんと一緒に帰った。
412
:
満月
:2006/08/02(水) 18:50:02
部屋に入ると、ひとみちゃんの荷物が放り投げてあった。
几帳面なひとみちゃんは普段こんなことはしない。
どこに行ったんだろう・・
「よしこ、居ないね?」 「うん。携帯かけてみる」
と、ひとみちゃんのバックから着信音が鳴ってる。
「携帯置いてったんだぁ・・ごとー、探してくるよ!」
「じゃ、私も行く!」 「だ〜め。帰ってきたときに誰も居ないと寂しいでしょ?」
「・・うん・・」 「夕飯と明日のお弁当の下ごしらえしといて!ごとーのお弁当も忘れずに!」
そー言ってごっちんは部屋を出て行った。
413
:
満月
:2006/08/02(水) 18:56:00
ソファーに1人座ってると、あの無表情なひとみちゃんが気になる。
変な事、考えてないよね? 私にはひとみちゃんだけだからね。
あ〜ぁ もぉ悪いことばっかり考えちゃう。
ご飯作ろう! キッチンで黙々と料理を作った。
何にも考えずに、ただひとみちゃんの喜ぶ顔だけを思って・・
携帯が鳴った。
ごっちんから!! 見つかったのかな?
ケンカをしてボコボコだってごっちんに言われたら、もぉ涙が止まらない。
恥ずかしいくらい、大きな声で泣きじゃくった。
414
:
満月
:2006/08/02(水) 18:58:59
一緒に帰ってくるって言うから、途中まで迎えに行った。
ごっちんに支えられて歩くひとみちゃん。
瞼は腫れて、唇は切れて、服には血があちこちに付いてて。
ひとみちゃんの顔をみ睨み付けた。 なんで無茶するの?
思いっきり、頬を殴った
415
:
満月
:2006/08/02(水) 19:33:58
部屋に入ってひとみちゃんをソファーに座らせる。
会社の時のような無表情じゃないけど、何処までも闇の様な悲しい瞳
「なんでそんなに悲しい瞳なの?」
「わかんない。ごっちんには昔の瞳だって言われた」
ひとみちゃんは、こんなに悲しい瞳だったの?
今は・・ 「なんで?」 「・・疲れたぁ」
ひとみちゃんがソファーに倒れこむ。
今は、傷の手当しなきゃ!!
「ひとみちゃん、一緒にお風呂入ろ。体洗って傷の手当しよ!」
ひとみちゃんを起こしてバスルームへ
416
:
満月
:2006/08/02(水) 19:41:12
顔も腫れててすごいけど、体も痣だらけ
イスに座らせて洗う。
大好きなひとみちゃんの白い肌が、紫色になってる。
そんな姿を見てたら、涙が出ちゃって・・
「梨華ちゃん、泣かないでよぉ」 ってひとみちゃんが泣いてる。
「ごめん、痛かった?」 「ううん。梨華ちゃんが泣いてるから、」
「ひとみちゃん・・」 「ウチで、いいのかなぁ・・」
「そんな事、言わないで!!」 「・・うん」
417
:
満月
:2006/08/02(水) 19:45:35
▽ ▽ ▽ ▽ ▽ ▽ ▽
▽ ▽ ▽ ▽ ▽ ▽
418
:
満月
:2006/08/02(水) 20:53:37
お風呂上り、ウチの髪を乾かしてから、体に湿布を張って、顔の傷は消毒をしてくれた。
「はい、いいよ」 「ん、ありがと」
はぁ〜 なんでこんなに疲れてんだろう・・ほんと、思考能力が、ない
「もぉ寝よっか?」 「・・うん」
ベットに横になると、ふっと力が抜けた。
ウチ、こんなに力んでたのか? そりゃ疲れるね・・
「ひとみちゃん」 って梨華ちゃんが呼ぶから、
いつものように胸に抱かれる。
「梨華ちゃん、もし、ウチ以外に好きな人出来たら・・」
「なに言い出すの?」
「出来たら、その人のとこ行っていいんだよ」
梨華ちゃんの腕が強くなる。
「ウチには、なんにもないから、なんにも、ない。だから・・」
419
:
満月
:2006/08/02(水) 21:09:11
「私は好きな人と一緒にいる。」
「ウチには、なにもない。からっぽ、なんだ。」
「ひとみちゃんは、不器用だけどすごく優しいもん。」
「・・ウチで、いいの?ウチなんかで、いいの?」
「ひとみちゃんじゃなきゃ、だめなの。もぉ、泣かないで。私のこと信じて。」
「梨華ちゃんを信じてないんじゃない。ウチを信じられないんだ。」
「ひとみちゃんが自分を信じられなくても、私はひとみちゃんを信じてる。
ひとみちゃんが自分をどんなに嫌いでも、私はひとみちゃんを愛してる。」
420
:
満月
:2006/08/02(水) 21:25:47
梨華ちゃんに出会えてよかった。
全身の力が抜けて、ウチは意識を手放した。
「あ、りがと・・」
421
:
すえきち
:2006/08/02(水) 21:29:14
本日は以上です。
>38様
はい、梨華ちゃんはよっすぃ〜の天使なのでw
422
:
満月
:2006/08/03(木) 18:02:52
□ □ □ □ □ □ □
□ □ □ □ □ □
423
:
満月
:2006/08/03(木) 18:15:41
ひとみちゃんが涙を流したまま、眠った。
私が思ってる以上にひとみちゃんの心の闇は深い。
私やごっちん、回りの人たちを信じてないんじゃない。
自分を信じてない。存在することがいけないことみたいに・・
寝顔は子供みたいで、私にはひとみちゃんだけなんだよ
居なくなっちゃいそうで、消えて無くなりそうで、抱き締めたまま眠った。
Pipipipi・・・
目覚ましの音で目を覚ます。
ひとみちゃんは私の腕の中・・
涙は止まってるけど、一段と腫れてる気がする・・
424
:
満月
:2006/08/03(木) 18:24:17
「ひとみちゃん、起きて」
「・・ぅん・・い、いてっ!?」
「おはよ、起きれる?」 「お、おはよ・・そっか・・昨日・・」
「うん。今日、休む?」 「ううん。行くよ!」
「いたたたたたた・・」なんとか起き上がったけど、すごい顔
「ひとみちゃん、洗面所で顔みてごらん?」
ん?って不思議そうに洗面所へ行く。
「・・・ぎゃーーー!? 何じゃこりゃ!?」
「そー言いたいのはこっちだよ」
お化け屋敷に居そーだもん
がっくりと肩を落とすひとみちゃんがかわいくて、
昨日みたいな無表情じゃなくて、すごく、うれしい
「ご飯食べて、支度しないと遅れるよ!」
「うん・・・・梨華ちゃん、ごめんねぇ」
425
:
満月
:2006/08/03(木) 18:29:53
「もぉ、私が居ないと何やるかわかんないんだもん」
「うぅ、だぁってぇ・・梨華ちゃんが、居なくなっちゃう、かも、って・・」
「ひとみちゃん、顔上げて」 「ん?」
「大好きなの、愛してるの、何回でも言うよ。いつでも、どこでも言うよ。
だから、一人で考えないで。」
お岩さんの様なひとみちゃんを見つめながら、言ったら、真っ赤になっちゃって
「ご、ごめんね。」 って
426
:
満月
:2006/08/03(木) 18:35:52
「ごっちんと中澤さんにも謝らなきゃね!」
「ごっちんはわかるけど、中澤さん?」
「そ!中澤さんのおかげで、接待行かないでよくなったんだもん!」
「あっ、ごっちんがそんなようなこと言ってた。」
「今日から私、現場だし・・」 「うぇぇ?」
「辞めるって言ったら、中澤さんが、ウチの下で働けって」
「ふ〜ん、そっか・・」 「何、にやにやしてるの?」
「ずぅ〜と一緒だから、変なオヤジが寄って来たら張り倒せるなぁ〜、ってね!」
やっと、笑ってくれた。
「ひとみちゃん、だ〜い好き!!」
427
:
満月
:2006/08/03(木) 18:36:57
▽ ▽ ▽ ▽ ▽ ▽ ▽ ▽
▽ ▽ ▽ ▽ ▽ ▽ ▽
428
:
満月
:2006/08/03(木) 18:42:51
梨華ちゃんと一緒に出勤。
自転車で行こうとしたら、怒られた。
足は何とも無いって言ったのに、却下!!
歩いて行くんじゃ、せめてお弁当持って行くって言ったのに、それも却下!!
手を繋いで正門をくぐると、ごっちんが待ってた。
「ごっちん、昨日はごめんね」
「よしこ、ここじゃなくて遊園地のお化け屋敷行けば?」
確かに、すごい顔だけど・・
「・・ひどいよぉ・・」
「よかったよぉ、よしこ、見つかってさぁ〜。さぁ!裕ちゃんがお待ちかねぇ〜」
こ、怖いよぉ・・
429
:
満月
:2006/08/03(木) 18:49:01
「何や、その顔は?自分の彼女がエロオヤジの餌食になるかもしれんってのに、
アンタはなにやっとん?」
「すいません・・」
「そんなんじゃ、使い物にならんなぁ〜・・後藤!吉澤のとこ入ってやぁ」
「んぁ〜了解!」
「で、石川助手にに使ったって!」
「あ〜い!梨華ちゃん、一緒だってぇ♪」 「うん!」
「ウ、ウチは?」 「アンタはいらん」
「そ、そんなぁ〜・・」 「・・冗談や!アンタはからかいがいがあるなぁ」
なんだ、遊ばれてたのか・・
430
:
満月
:2006/08/03(木) 18:53:14
「雑用が溜まっとんねん。頼んだでぇ〜」 「はい・・」
ごっちんと一緒に梨華ちゃん、行っちゃった・・
はぁ、雑用って結構大変なんだよなぁ・・
黙々とこなしながら、たま〜に梨華ちゃんを見ると、一生懸命やってて、
ウチが一緒に仕事したかったなぁ・・
431
:
満月
:2006/08/03(木) 19:03:52
「結局の所さぁ、昨日のは何だったのさぁ?」
昼休みにお弁当を食べながらごっちんに言われた。
「う〜ん、イライラが止まんなくって、何か、キッカケさえあれば、暴れたい気分?」
「気分?って何で疑問系なのさぁ」
「だぁってぇ〜わかんないんだよぉ 初めてだよ、すっごい気持ち悪いの。
吐くとかじゃなくて、ムカムカするの。なんか、畜生、畜生って・・」
にやぁって、怪しい笑顔の後、ごっちんが
「それは、ジェラシーだよ!あのエロオヤジに嫉妬したんだ!」
嫉妬ぉ? 「そーなの?梨華ちゃん?」
「えっ?私に聞かれてもぉ・・・」 「顔、真っ赤だよ」
もぉ!って叩かれた!? なんで?どーして???
432
:
満月
:2006/08/03(木) 19:43:39
「梨華ちゃんだって、照れるよねぇ?
よしこが嫉妬したなんて、もぉそれだけ愛されてるんだもんねぇ♪」
た、確かに、愛してます・・はい・・
「好きになったの、初めてなんだから、当然、嫉妬も初めてだもん、
パニクるのわかるけど、よしこは極端すぎ!!もぉ、行方不明はやめてよねぇ〜」
「すいません。」
「私も、行方不明は嫌!行方不明になるくらいなら、暴れてくれたほうがいいよぉ」
や、やばっ!? 「梨華ちゃん、泣かないで!ごめんね、もぉ行方不明になんないから・・」
おろおろするウチをニヤニヤ見てて助けてくれないごっちん
「ご、ごっちん、助けてよぉ〜」
「嫌だ!!自分で蒔いた種は自分で刈り取ってくださいまし♪」
「梨華ちゃん、ごめんね、あの、何でも言うこと聞くから、ね、泣かないで」
「んぁ〜、ジュース買ってきて!」
「ごっちんの言うことは聞かない!梨華ちゃん限定!!」
433
:
満月
:2006/08/03(木) 19:53:18
「むぅ〜、梨華ちゃ〜ん・・」
「ごっちんのジュース買ってきて!昨日、探してくれたんだから!」
「・・わかりました」 「よしこ、アイスティねぇ〜」
なんでウチがごっちんの買いに行かなきゃなんないのさぁ・・
てくてく歩いてると、梨華ちゃんが走ってきた。
「梨華ちゃんも何か飲む?」
「ううん、さっきなんでも言うこと聞くって言ってたでしょ?」
「うん。決まったの?」
「決まったよ」 「何?」
「・・・今度の土曜日、ひとみちゃん、ちょうだい?」
「・・・・・うぇぇぇぇぇ!?」
「・・なんでも言うこと聞いてくれるんでしょ?」
確かに、そー言いました。・・ですが・・
「・・・発作、起こしたら?」
「私が介抱する・・ひとみちゃんの、全部が、欲しいの。」
真剣な瞳で、さっきまで泣いてたから、真っ赤な瞳で、
「・・いいよ。ウチは全部、梨華ちゃんのだから」
434
:
すえきち
:2006/08/03(木) 19:55:53
本日は以上です。
もっと、引っ張ろうかとも思ったのですが、
やっぱり、じゃれてるほうがいいので・・
435
:
38
:2006/08/03(木) 22:15:26
更新お疲れ様です。
あの変化はジェラシーだったんですね。
そして、よっすぃ〜が梨華ちゃんのモノになる時が来たんですね。
436
:
満月
:2006/08/06(日) 17:44:40
土曜日
今日は休みなので、いつもよりゆっくりな朝。目覚ましもセットしてないしぃ・・・
なのに、 pipipipipipipi・・
何故に鳴るのさ、目覚まし時計!?
もそもそと腕を伸ばそうとしたら、止まったから、寝ようと思ったらば、
「ひとみちゃん、起きて!」 愛しいあの人に起こされ・・
「梨華ちゃ〜ん、今日は何か予定あったっけ?」
「んっとぉ、シティホテル泊まろうかなって。ビュッフェ無料券をもらったの。だから、部屋取っちゃった。」
ふ〜ん、よくわかんないけど、梨華ちゃんと一緒ならいいや!
「だめ?」 「うんん、いいよぉ〜 ビュッフェってジーンズでも入れるの?」
「うん。バイキングと一緒だから♪」
437
:
満月
:2006/08/06(日) 18:01:16
「もぉ行くのぉ?」
「う〜ん、支度して、少し、デートしたいなぁ〜なんて・・」
「デート?」 「・・嫌?」 「嫌じゃない!!大歓迎!!」
ばたばたと着替えて支度をする。
「ひとみちゃん、そんなに急がなくても、いいんだよぉ」
「えっ?だって時間がもったいないと思って・・」
お泊り、お泊り、そりゃ、はりきっちゃうでしょ!?
って、ウチは大事なことを忘れてた。
「・・・ひとみちゃん、この間の約束、憶えてる?」
「約束ぅ?」 「・・やっぱり、忘れてるんだぁ・・」
「ちょ、待って!え〜〜〜〜〜〜〜〜〜っとぉ・・・・・ ん?あぁぁぁ!・・・」
今日は、ウチの初体験の日、じゃん!?
438
:
満月
:2006/08/06(日) 18:17:21
「・・思い出した?」 「はい。」
ど、どーしよぉ・・ 思い出したとたん、ぎこちなくなっちゃった。
「ひとみちゃん?」 「な、なに?」
「何で逃げるのぉ?もぉ、私に襲われるとでも思ったの?」
「や、いや、そんなこと思ってないよぉ」
「じゃ、何で逃げるの?」 「・・・・・。」
梨華ちゃんに捕まった。
首に腕を回して、キスをされた。優しく、何回も、何回も、
結構、久しぶり。
唇が離れると、「無理矢理奪おうなんて、思ってないよ。」
「うん。・・・ウチが今、奪いたいけど・・」
「いいよ、奪って!」
439
:
満月
:2006/08/06(日) 18:30:24
お言葉に甘えて、奪ってみました。
デートに行くはずが、ベットの逆戻り。
何で、するのは平気なのに、されるのに抵抗があるのかなぁ?
「何考えてるの?」 「ん?するのは平気なのに、されるのに抵抗があるのはなんでかなぁ?」
「するまでは平気じゃなかったでしょ?」 「うん。されたら平気になるのかな?」
「わかんないけど・・」 「梨華ちゃんは、どーだった?」
「えっ?・・・初めての時は、怖かったけど、求められると、うれしくて・・」
「ふ〜ん・・・」 ちょっと、待て!!! それってさぁ、暴力男とのことじゃん・・
梨華ちゃんのあんな姿やこんな姿を知ってるってことか?
「な、な、な、な、な、」 「ひとみちゃん?」
440
:
満月
:2006/08/06(日) 18:43:35
「嫌だ!梨華ちゃんは、ウチだけだ!!」
「ひとみちゃん、どーしたの?」
「も、求められると、うれしくて、なんて言っちゃ嫌だ!!」 「えっ?」
「嫌だ!嫌だ!梨華ちゃんはウチ以外の人としちゃ嫌だ!」
突然目覚めた嫉妬心。梨華ちゃんの初めてを奪ったヤツがいるんだ!
「ひとみちゃん、私が初めてじゃないから怒ってるの?」
「お、怒ってないよぉ・・泣かないで・・」
ど、どーしよぉ、泣かそうとしたんじゃないんだ。
441
:
満月
:2006/08/06(日) 18:52:15
「あ、の、相手に、嫉妬、しました。」
「えっ?」 「梨華ちゃんのあんな姿を見たことあるヤツがいるのが嫌だった・・」
フワッと抱き締めてくれる梨華ちゃん。
「もぉ誰にも見せないから、ひとみちゃんだけだから」
「うん。」 梨華ちゃんは大人だなぁ・・・
442
:
すえきち
:2006/08/06(日) 18:55:15
本日は以上です。
少しですが更新しました。
>38様
まだ、部屋からも出てません。
も、少しお待ちください。w
443
:
38
:2006/08/06(日) 22:04:05
更新お疲れ様です。
はい。楽しみにしてます。w
444
:
満月
:2006/08/07(月) 18:11:23
別々にシャワーを浴びて、出発!
着替えの入ったバックを駅のコインロッカーに仕舞って、とりあえず・・・
「どこ行く?」 「遊園地!!」
梨華ちゃんの希望で遊園地の来たはいいけど、ウチ絶叫マシーンだめなんだよなぁ・・
「ひとみちゃん、あれ乗ろう!!」 って指したのはジェットコースター!?
「・・あれ?」 「早く行こう!」 ウチの手を掴んで走り出す。
「・・大丈夫?」 「・・・・・。」
何とか乗ったのはいいけど、完全に壊れてしまい降りれなくなったウチは係りの人に降ろしてもらい
今、ベンチで横になってる。 はぁ〜、情けない・・・
「苦手なら、最初に言ってくれればいいのに・・」 「・・ごめん・・うぅ・・」
「休んだら、帰ろう?」 「か、か、帰るもんかぁ!?」
445
:
満月
:2006/08/07(月) 18:17:41
「でもぉ、真っ青だよ?」 「もうちょっと休めば・・大丈夫。きっと・・」
結局、1時間以上寝てて、なんとか復活!
「もぉお昼過ぎちゃったね?」 「軽くなんか食べて観覧車乗ろう!」
「乗れるの?」 「うん。」
遊園地で乗ったのは、ジェットコースターと観覧車だけだった・・・
少し早いけど、ホテルにチェックインして休もうって梨華ちゃんに言われた。
かっこ悪いなぁ・・ウチ・・
446
:
満月
:2006/08/07(月) 18:25:58
駅で荷物を持ってホテルへ向かう。
無言のウチに梨華ちゃんが「かっこ悪くないよ!」
「な、何でわかったの?」 「ひとみちゃんの落ち込み方で、なんとなく、ね」
「・・・・。」 「もぉ、早く行こう!」 「・・・うん。」
ウチの耳に顔を寄せて「早く2人っきりになりたいの」
ボンッ!? たぶん、音したんじゃないか?ウチが真っ赤になった瞬間
2人で手を繋いで、ホテルに向かった。
447
:
満月
:2006/08/07(月) 18:32:17
部屋に入ると、まずダブルベットに目が行った。
うぅ・・恥ずかしい・・
後はソファセットがあるくらいかなぁ
「ひとみちゃん、お風呂行こう」 「えっ、お風呂?」
「最上階に展望大浴場があるんだって♪」
「おぉ、行こう、行こう!」
まだ誰も居ないから貸切状態!
思わず泳いじゃいました。梨華ちゃんに笑われたけど・・
はぁ〜気持ちよかったなぁ〜
448
:
満月
:2006/08/07(月) 18:43:25
部屋に戻ると、まだ5時だしっていつものようにソファでまったり
「初めてだよね?お泊りなんてさ」 「うん。なんかうれしいよね?」
「うん。」 「・・どーしたの?」
「いろんなトコ行こうね?」 「うん」 「・・・。」
「何考えてるの?」 「ん?・・いやぁ・・」
「なぁに?」 「新婚旅行、どこ行きたい?」
「・・え?・・」 「やっぱ、定番のハワイかなぁ・・なんちって・・へへっ」
ぎゅぅって梨華ちゃんに抱きつかれた。
「その前に、指輪買おうね?」 「・・うん・・」
「泣くなよぉ、もぉ、」梨華ちゃんを抱き締めると、声を上げて泣き出して、
泣かれるの、ほんと、弱いんす・・
449
:
満月
:2006/08/07(月) 19:36:31
「めずらしくかっこつけてんだから、泣かないでよぉ」
「・・グスッ・・だぁってぇ・・いっつも、ヘタレなのにぃ・・・・・」
「ヘ、ヘタレって、梨華ちゃんまで・・・んんっ」
梨華ちゃんのキスでそれ以上反論できなかったけど・・
唇が離れると「ひとみちゃんに出会えてよかったぁ」
そ、そんな事、言われたら・・・
「押し倒したくなるからやめてよ!」 「いいよ♪」
「だめ!もぉ、早いけどご飯行こ!」
勢いよく立ち上がってみた。
だって、夜は長いんだし、お楽しみは、取っておかないと。
450
:
満月
:2006/08/07(月) 19:43:08
「・・そんなに食べれるの?」
「だってさぁ・・・」 ゆでたまごがたくさんあったから、10個ほど・・・
「他にもいっぱいおいしいのあるのに、何にも食べられなくなっちゃうよ?」
「・・ポッケに入れて、部屋に持ってく?」 梨華ちゃんに苦笑いされちゃったよぉ
梨華ちゃんの前にはいろんな料理が少しづつ置いてある。
いいなぁ・・ウチの前には、ゆでたまごとゆでたまごとゆでたまごとゆでたまごと・・・
「食べていいよ!」 へへっ 「さっきまでかっこよかったのになぁ〜」
今、ため息つかなかった?
451
:
満月
:2006/08/07(月) 19:50:31
ゲップッ!?
ウチのお腹はゆでたまごだらけ・・
あぁ、食べ過ぎたぁ・・・
部屋に戻るなりベットに倒れこむ。
うぅ、苦しいよぉ・・・
ウチが食べすぎで死んでる間に、梨華ちゃんはシャワーを浴びてたらしく、
バスローブ姿で入ってきた。
やっべー、エロい。はぁ〜 頭が溶けそう・・
「落ち着いた?」 「う、うん・・」
隣に横になると合わせ目から谷間が見えて・・
「梨華ちゃん、誘ってるの?」 「えっ?」
ウチが指すと、慌てて手で隠すけど、それがまたソソルノヨ。
452
:
満月
:2006/08/07(月) 20:52:37
「ひ、ひとみちゃんもぉ、シャワー浴びてくれば?」
「さっきお風呂入ったから、いいじゃん!」
「今日は、私がするんだよ?」 うぅっ
「でも、その前に、ね?」
口付けながら、バスローブに手を入れると素肌に触れる。
解いて前を開いて、首から胸へ
「・・や〜らかい・・ちゅっ・・」
「・はぁん・・・そんな・・言わないで、よぉ・・」
だって、梨華ちゃんのおっぱい大好きなんだもん♪
梨華ちゃんに背中を叩かれた。
ん? 「私だけ・・ぁぁん・・・・ぬ、いでぇ・・」
あっ 忘れてた・・・
453
:
満月
:2006/08/07(月) 21:00:01
本日は以上です。
微妙な切り方で申し訳・・(汗
>38様
次回には!!
454
:
満月
:2006/08/08(火) 18:35:36
洋服を脱ぎ捨てて、ついでに、梨華ちゃんのショーツも脱がして、
溢れているソコに口付ける。
ピチャピチャといやらしい音を立てて舐めていると
「・・・ぁあ・・・いやぁ・・・・そ、んな・・はぁ・・音たてないでぇ」
「だって、すごい溢れてくるんだもん」
「ふぁぁ・・・・恥ずかしいよぉ・・あぁ・・あああぁ・・・・そこぉ・・だめぇ・・」
だめってことは、いいんでしょ?
「・・ああぁ・・ぁあん・い、いっちゃう・・あぁぁ・・いっちゃうよぉ・・」
「いいよ」ウチの声が合図のように、梨華ちゃんは上り詰めた。
まだ、入れてないし舐め続けてたら「ひとみちゃん、だめぇ、待って」
「ん?なんで?」 「・・・いったばっかりだから、」
ん?不思議そうな顔だったせいか、梨華ちゃんが恥ずかしそうに
「体が敏感になってるから、刺激が強すぎるのぉ」
あ、そーなんだ。って、ウチも恥ずかしい・・・
455
:
満月
:2006/08/08(火) 18:47:59
「キス、して?」 梨華ちゃんに求められて、キスをするとすぐに舌を絡めてきて
すっごいいやらしいキス。
しばらく胸を撫で回しながらキスをしてたけど、我慢できなくて
手を下に伸ばし、蕾を指の腹で・・
「・・・んん・・」 梨華ちゃんの声が漏れたから、そのまま中へ入れ掻き回す。
唇を離すと 「んあぁ・・はぁん・・・いい、よぉ・・」
艶かしい声にウチは付き捲る。
「梨華ちゃん・・梨華ちゃん・・ウチだけ、感じて・・」
「あぁん・・ひ、とみちゃん・・だけ、だよぉ・・・・ああん・」
動かしながら、胸に口付ける。
456
:
満月
:2006/08/08(火) 19:57:00
「はぁん・・・だめぇ・・・だめぇ・・いく、いくぅ・・・ああん・ひとみちゃん、ひとみちゃん」
「はぁ・・梨華、梨華・・」
「・・ああぁん・・・ひとみちゃ・・・ああああぁぁぁ」
中がきゅっって締まって、体を弓反りにして梨華ちゃんは果てた。
ウチは妖艶な梨華ちゃんの顔にいっつも釘づけになる。
まだ痙攣してる梨華ちゃんを抱き寄せ、汗でおでこに張り付いた前髪をかき上げ
「梨華ちゃん、大好きだよ」っておでこにキスした。
「はぁ、はぁ、私も、大好き、だよ」
まだ荒い息の梨華ちゃんを抱き絞めた。
457
:
すえきち
:2006/08/08(火) 19:58:41
本日は以上です
ほんの少しですいません。恥ずかしいし、難しいです(汗
458
:
38
:2006/08/11(金) 23:29:33
更新お疲れ様です。
感想は・・・・恥ずかしいのでノーコメントで・・ドキドキです。
459
:
すえきち
:2006/08/12(土) 16:49:20
腕枕をして梨華ちゃんの呼吸が落ち着くのを待った。
「ねぇ、梨華ちゃん?」
「ん?なぁに?」
「・・・・・。」 恥ずかしくて言えません。
「・・・いいの?」 黙って頷いた。
自信なんてもんないけど、好きだから。それだけ
梨華ちゃんがウチを見下ろしてる。真っ直ぐに見つめてる。
「無理、してない?」
「・・・してるよ。でも、たぶん、乗り越えるには、こーするのがいいと思うんだ。」
「・・我慢しないで、だめなら言ってね?」
「うん。」 ウチ、笑えてたかな?
460
:
満月
:2006/08/12(土) 16:59:51
梨華ちゃんがウチに覆いかぶさってくる。今までには無い行為。
優しく労わる様なキスは、少しずつ緊張を解してくれた。
手が胸を這い、キスが耳から首筋、そして、胸へ・・
相手が梨華ちゃんでも、やっぱり、思い出す感触。
義父にされた、荒々しい行為。
梨華ちゃんは優しく愛でる様に愛撫する。
好きな人に愛されてる悦びと、込み上げる嫌悪感。
それでも、愛撫による快感はあって、自然に声が漏れる。
「・・ぁあ・・梨、華ちゃ・・んぅ・・・・はぁぁ・・」
梨華ちゃんの手がウチの太ももを撫でる。
461
:
満月
:2006/08/12(土) 17:11:13
「・・あぁぁ・・・」
もう溢れきっている場所に手が触れ、ウチの体に一瞬電気が走った。
胸に口付けながら、下の蕾を攻められる。
「・・あぁっ・・梨、華ちゃ・・はぁん・・・やぁ・・・・」
梨華ちゃんが下がっていく。
「ひとみちゃん、感じてくれてるんだね」
溢れてるソコを舐められた時、
頭の中を、映像が走り抜けた。
フラッシュバックが起こった。
462
:
満月
:2006/08/12(土) 17:17:31
「梨、梨華ちゃん、待って!!」
ウチの声が切羽詰ってたせいか、梨華ちゃんが上がってきて抱き締めてくれた。
「ひとみちゃん、私がいるからね」
震えだしたウチを力一杯抱き締めてくれる。
「梨華ちゃん、梨華ちゃん・・・・」
うわ言の様に梨華ちゃんの名前を呼びながら、体の震えが収まるのを待った。
その間、梨華ちゃんはずっと、抱き締めてくれてた。
463
:
満月
:2006/08/12(土) 17:22:29
「今日は辞めよ?」 梨華ちゃんの言葉に首を振った。
「ウチ、今日、梨華ちゃんのモノになるんだ。だから、して?」
「・・・ひとみちゃん・・」
「・・あ、あの、たぶん、舐められると、息のかかる感じとかで、思い出すから、あの、手だけなら、大丈夫・・かも」
きっと、真っ赤だよ、ウチの顔・・
「・・・わかった」
梨華ちゃんはまじめな顔で頷いて、初めからやり直した。
464
:
満月
:2006/08/12(土) 17:27:06
「・・あぁ・・梨、華ちゃん、ウチ・・もぉ・・・・なんか・・くるぅ・・あぁん・・」
執拗に指で蕾を攻められて、ウチはドロドロに溶けそう・・
「入れるね?」
「・・・うん・・梨華ちゃん・・」
「なに?」
「・・・・・ウチの事、好き?」
「大好きだよ。」
465
:
満月
:2006/08/12(土) 17:34:07
真っ直ぐに見つめられながら、そう言われた。
「・・入れて・・」
頷いた梨華ちゃんが 「私に捕まって、爪立てていいから」
「ごめんね」って梨華ちゃんが言った直後、痛みが体を突き抜ける。
「う、あぁぁ!?」 こ、こんなに痛いんですか?初めてって?
「ごめんね、動かさないからね」 って梨華ちゃんのが泣きそうな顔してる。
ウチはただ梨華ちゃんにしがみついてた。
「・・くぅぅ・・」
梨華ちゃんは 髪や頬にキスしながら、甘い言葉をかけてくれてた。
466
:
満月
:2006/08/12(土) 17:47:48
どの位時間が経ったのか、ウチの呼吸が落ち着いてきた頃、
「動かすね?」 って・・・
「・・あぁん・・」無意識にいやらしい声が出た。
声を聞いて梨華ちゃんがゆっくりゆっくり動かし続ける。
「・・んん・・はぁ・ああん・・・あぁ・・梨華、ちゃん・・ウチ・・ぁあ・・」
初めての感覚にウチはどうしていいのかわからない。
「ひとみちゃん、大好き、もっと、感じて・・」
「・・あぁん・・梨、華・・・はああ・・ウチ・怖いよぉ・・おかしい・・はぁん・・か、らだぁ」
「怖くないよ。私に捕まって?」
梨華ちゃんにしがみ付くと、動きが激しくなった。
「あああ・・・梨華ちゃ・・・ウチ・・ああん・・はぁ・・壊れちゃうぅ・・」
「いいよ、私も一緒だから・・」
「あああぁぁ・・梨華ぁ・・梨華ぁ・はぁん・・くるぅ・なんか、くるぅ・・」
「ひとみ・・感じて・・・」
「・・んん・はぁあん・・だめぇ・・だめぇ・・あ、あ、あ、・・ああああぁぁぁ」
頭の中が、真っ白になった・・
467
:
満月
:2006/08/12(土) 18:02:30
息の荒いウチを、同じように息の荒い梨華ちゃんに抱き締められた。
「ひとみちゃん、大丈夫?」
「う、うん、は、恥ずかしいよぉ」
梨華ちゃんの胸に顔を埋めて隠す。
「何で恥ずかしいの?」
「だ、だ、だってぇ・・あ、あんな、声、出して、」
「私はすっごい幸せだなぁ〜 ひとつになれたんだもん♪」
「ひ、ひとつに、なれたって、や、やらしいよぉ・・」
「やらしくていいもん!?幸せなんだから・・」
「・・・発作、起きなくてよかったぁ」
「うん、よかったね。」
しばらく抱き合ったままお喋りをしていたが、
「梨華ちゃん、ごめんね。ウチ、眠くなっちゃった・・」
「じゃ、一緒にシャワー浴びよ?」
手を引かれバスルームに行こうと、ベットから出ると、シーツにシミが・・
「ひとみちゃんの初めての印だね」
梨華ちゃん、改めて言わなくても・・・
468
:
すえきち
:2006/08/12(土) 18:08:20
ほ、本日は、以上です!
結ばれて、よかったぁ 自分で書きながら、正直な感想ですw
>38様
恥ずかしいですよね? 作者も恥ずかしいですもん
469
:
満月
:2006/08/13(日) 15:44:52
2人でシャワーを浴びてベットに戻る。
ウチは相変わらず、梨華ちゃんの腕の中。
緊張のせいか、頑張ったせいか、異常に眠い・・・
「ひとみちゃんとは、結ばれないって思ってたの。戸籍上もだけど、体もね。
気持ちでしか繋がれないって。だからね、もっと強くならなきゃって。
誰に何を言われても、気持ちでつながってるから大丈夫って、言える位ね。
夢みたい・・・・今。 夢じゃないよね?ひとみちゃん?」
「・・・夢、じゃない・・」
「うん。ひとみちゃん、おやすみ・・」
「・・ぉ・すみ・・」
470
:
満月
:2006/08/13(日) 15:56:52
深い、深い、眠りの中、梨華ちゃんが抱き締めていてくれる感触だけは、はっきりわかってた。
ん? キスの感触?
無理矢理目を開けると、とびっきり笑顔の梨華ちゃん
「おはよ!」 「・・はよぉ・・、キスしたぁ?」
「うん!ずーっとしてたのに、全然起きないんだもん」
うぇぇ? 「・・気づいてなかったんだぁ?」 「・・・・ぁい・・」
「・・はぁ、哀しい・・」 「・・・ごめんねぇ・・」
471
:
38
:2006/08/13(日) 21:54:49
更新お疲れ様です。
ようやく、結ばれて理科ちゃんはよっすぃ〜が可愛くて仕方がないって感じですね
「・・ぁい・・」がツボでした。
472
:
満月
:2006/08/18(金) 13:46:56
ホテルをチェックアウトした後、のんびり帰った。
梨華ちゃんは終始ウチに腕を組んだまま、にこにこしてる。
「梨華ちゃ〜ん、どしたの?」
「ん?幸せだな〜って♪」
ほんと幸せそうな笑顔だね! ウチまでうれしくなるよ
「ひとみちゃん、体、平気?」
「ふぇ?」 そ、そんな事言われたら、昨夜の行為を思い出すでしょ!?
「・・・顔真っ赤ぁ・・何考えてるのぉ〜?」
「な、な、何って・・・・・梨、梨華ちゃんが、そんな事言うから・・」
「そんな事って?」 くぅ〜 いじわるだなぁ〜
「・・・・・・。」 黙って俯いたウチに 「ごめんね、帰ろう?」
「うん」 「ほんとに体、辛くない?」
「・・う、うん、大丈夫」
473
:
満月
:2006/08/18(金) 14:02:01
その夜、いつものようにウチは梨華ちゃんの腕の中。
「昨日、発作起きなくてよかったね?」
「うん。やばかったけど、梨華ちゃんが抱き締めてくれたから・・」
「夢、あんまり見なくなったよね?」
「うん。寝てても梨華ちゃんが抱き締めてくれてるのわかるから・・」
なにげに・・・・
「梨華ちゃんがいないと、だめってことだね?」
「だね?って言われても・・」
「梨華ちゃ〜〜ん!」 って思いっきり胸に顔をすりすり や〜らかい
「梨華ちゃんのおっぱい、安心するんだぁ」
「もぉ、何よぉ〜」
「ん〜 梨華ちゃんがいれば、なんもいらんのぉ〜」
474
:
満月
:2006/08/18(金) 14:14:08
「もぉ、オヤジ〜!?」
「オヤジでもいいやい!?」
おもむろに、梨華ちゃんがパジャマのボタンを外し始めた。
「ちょ、ちょ、梨華ちゃん!!」
「素肌のほうが、効力あるかなぁ?って思ったの。」
「こ、効力?」
「うん、安心する効力!」
はだけたパジャマ。「はい、ひとみちゃん!」って・・
エッチ以外で素肌に顔を埋めるなんて、初めてです。
はぁ〜 「・・どぉ?」 「・・幸せ・・です・・」
ちゅ 思わずキスしちゃいました。
475
:
満月
:2006/08/18(金) 14:24:00
「よしこ〜〜〜〜!?」
梨華ちゃんと仲良く出勤。
自転車を停めて、更衣室に行くとごっちんがでっかい声でウチの名前を呼びながら走ってきた。
「ごっちん、朝から何さ?」
「んぁ〜・・・」 ジーっとウチの顔を見る。 「・・な、何さ?」
怖いなぁ〜 何だよぉ〜
「・・誰に無料券貰ったか聞いてる?」
「・・・聞いてない・・けど・・・・まさか・・・」
「ピンポ〜ン!ごとーで〜す!! へこんでないから、出来たんだね?」
「そ、そ、そ、そ、そんなことを、朝から言うかぁ?」
狼狽しきってるウチに抱きつくごっちん。
476
:
満月
:2006/08/18(金) 14:30:27
「・・・・ぐすっ・・うぅぅ・・・・」
「・・ごっちん・・・・泣いてるの?・・」
バシバシ背中を叩かれた。 「泣かないでよぉ・・」
「・・よしこぉ・・・よかった・・うぅ・・よかったぁ・・う、わぁああああん・・・」
大絶叫で泣き出したごっちんを抱きしたまま
「ごっちん、ありがと、いっつも心配ばっかかけて、ごめんねぇ」
「・・ヘタレのよしこがぁ・・こんな事、言えるようになったぁ〜・・うわぁあああん・・」
何気に失礼じゃないかぁ?
でもね、ずっと心配してくれてたんだもんね。
感謝してます。
477
:
満月
:2006/08/18(金) 14:45:53
「ひとみちゃん、ごっちんどーしたの?」
ごっちんの大絶叫を聞きつけて、梨華ちゃんが心配そうにやってきた。
「あ、あの・・・」
「梨華ちゃ〜ん!?」
こんどは梨華ちゃんに抱きついて号泣
釣られて梨華ちゃんも号泣
ウチ、みんな泣かすの得意よね?
478
:
すえきち
:2006/08/18(金) 14:48:24
本日は以上です
>38さま
はい。梨華ちゃんはペットのような溺愛ぶりで・・w
479
:
満月
:2006/08/21(月) 18:15:29
その夜
食後、ソファーでまったり。梨華ちゃんは後片付け中
ぼーっとしながら、昼間のごっちんを思い返してみた。
無料券まで用意して、ウチの初体験を成功させようとして・・・
ほんとに、ウチはごっちんに頭上がんないよなぁ・・
中澤さんだって、ウチにも梨華ちゃんにも良くしてくれる。
なち姉だって、ウチを一人に出来ないからって、結婚断ったんだよねぇ・・
義兄さんはウチが二十歳になるまで、待っててくれたんだ。
ほんとみんなに迷惑掛けっ放しだよ。
480
:
満月
:2006/08/21(月) 18:22:44
ウチ、そんな価値無いよぉ
みんなにそんなに大切にしてもらえる価値、無いんだよ・・
「ひとみちゃん、何考えてるの?」
「・・・ん?・・何でもないよぉ・・」
「・・そぉ?」 「・・・ん・・」
ウチの隣に座って、腕を組んできた。
幸せなんだよねぇ・・ すっごくさぁ・・
ウチ、幸せになっていいの?
「悲しそうな顔してるよ?」
「・・・・そんな事、ないよ。」
481
:
満月
:2006/08/21(月) 18:32:22
「・・・どこにも、行かないでね?」 「えっ?」
「・・だって、消えちゃいそうなんだもん・・」
そー言うと、ウチの腕を強く抱き締めた。
「また、悪いほうに考えてるんでしょ?」
何も言えずに、俯いた。
「・・・一緒に、死のうか?」
「ちょ、梨華ちゃん、何言って・・」
「辛いんなら、いいよ、それでも」
「・・梨華ちゃんは、だめ」
「じゃ、ひとみちゃんも、だめだよ」
482
:
満月
:2006/08/21(月) 18:44:12
真っ直ぐな強い瞳で、ウチを見つめる。
「ウチ、みんなの事泣かしてばっかだから・・・」
「それは、ひとみちゃんの事が好きだからなんだよ?」
「それでもさ、辛いよ。涙、見るのは。」
「・・うん。」
「泣かして、心配させて、ウチ、何にも出来ないんだもん。」
「・・・ひとみちゃん・・」
「ウチには、何が出来るのかなぁ? みんなの涙に値する物、ウチにないじゃん?」
梨華ちゃんがウチの頭を胸に抱いて、泣きだした。
ほら、やっぱり、ウチと居ると、泣いてばっかなんだよ。
483
:
満月
:2006/08/21(月) 19:27:29
「いっつも、泣かしてばっかでごめんね。」
「好きだから、涙が出るの。嫌いだったら、涙なんか出ないよぉ」
梨華ちゃんは一頻り泣いた後、
「私といるの辛いなら、出て行くよ?」
「ウチ、梨華ちゃんの笑顔、すっごく好きでね、守りたいって思ってんだ。
でも、守られてんのは、ウチなんだよね。
ずーっと一緒に居たいんだよ。だけどさぁ、いっつも泣かしてばっかで・・・」
泣いちゃって話せなくなっちゃったよ。
「ここに居てもいい?」
ウチは何にも言えずに、頷くだけだった。
484
:
満月
:2006/08/21(月) 19:34:37
幸せすぎて、怖いんだ。
いつか、いつか、この幸せが終わっちゃって、
ぽーんっと、放り出される気がして・・
誰も居なくて、真っ暗で、
“まだ生きてたのか? 汚れたヤツが! 触るな! 近寄るな! クズが!!”
そー言われて、何処までも、何処までも、転がり堕ちていく。
そんな日が、来るんじゃないか? って
怖いんだ
485
:
満月
:2006/08/21(月) 19:41:14
嗚咽交じりに話すウチを、黙って頭を撫でながら聞いていた梨華ちゃん
「幸せすぎて怖いのは、一緒だよ。私もそーだもん。
でもね、1人にしないよ。」
見上げたウチに梨華ちゃんが
「だって、ひとみちゃんの居ない毎日なんて、考えられないから、私。」
真剣な眼差しで言う梨華ちゃんに、ウチが出来たことは、
泣き笑いだけでした。
486
:
すえきち
:2006/08/21(月) 19:43:21
本日は以上です。
って、読んでくれてる方はいるんでしょうか?(^^;
487
:
38
:2006/08/21(月) 22:21:20
更新お疲れ様です。
読んでますよー。
よっすぃ〜はホント梨華ちゃんの深い愛に包まれていますね。羨ましい限りです。
488
:
名無し(0´〜`0)
:2006/08/22(火) 00:11:53
更新お疲れ様です。
ず〜っと読ませてもらってますよ!楽しみにしてます。
自分、いしよしオンリーなので・・これからもまったり
待ってます。
489
:
満月
:2006/08/23(水) 18:28:25
金曜日の仕事帰り
梨華ちゃんと2人乗りをしていたら携帯が鳴った。
「梨華ちゃ〜ん!携帯出て?」
「は〜い!あっお姉さんだよ!」
「ふぇ?何だろう?」
自転車を歩道に停めて出てみた。
「もしもし、なち姉、どーしたの?」
『もう部屋に着いたかい?』
「今、梨華ちゃんと帰る途中だよ!」
『梨華ちゃんと仲良くやってるみたいだねぇ〜 ごっちんから聞いてるよぉ』
ごっちん、何報告してんだ?まさか・・・初体験まで報告してないだろーなぁ・・・
「仲良くしてるよ!で、どーしたの?」
『今、お母さんとこなんだよ!ひとみも来ないかい?』
「えー!?今からはキツイよぉ 明日・・・待って、梨華ちゃんに聞いてみる」
「梨華ちゃん、なち姉が今お母さんとこなんだって!明日、一緒に行かない?」
「うん、いいよ!お母さんに会うのも久しぶりだもんね♪」
「明日、梨華ちゃんと一緒に行くよ!お母さんにも言っておいて!」
490
:
満月
:2006/08/23(水) 18:33:19
『了解!楽しみにしてるよ♪梨華ちゃんによろしくねぇ〜』
「うん!じゃ、明日ね〜」
「なち姉が明日楽しみにしてるって」
「うん。お泊りする?」
「狭いけど、それでもいいならそーしよっか?」
「ごっちんも居たりしてね?」
「居そーだよぉ・・」
当たり前のよーに、「いらっしゃい!」って言いそうだ
491
:
満月
:2006/08/23(水) 18:39:42
夜、梨華ちゃんは鼻歌交じりに荷造りをしてる。
こないだは、緊張するって言ってたのになぁ・・
「ひとみちゃん、お洋服何持ってく?」
「あぁ、Tシャツでいいよ。梨華ちゃん、楽しそうだね?」
「うん♪」 「前は緊張するって言ってたのに・・」
「だって、私の両親も認めてくれてるし、・・そのぉ・・・結ばれたし・・」
耳まで真っ赤だ!
確かに、そーゆーのは関係するよねぇ
「・・・・黙ってないで、何とか言ってよぉ・・」
「・・梨華ちゃん、かぁ〜いぃ〜」
「・・・・・バカ・・」
492
:
満月
:2006/08/23(水) 18:47:01
一緒にお風呂に入って、ウチはいつものように梨華ちゃんの腕の中。
「ひとみちゃん、もぉ寝ちゃった?」
半分、夢の中から・・・・
「・・ん・・・なぁにぃ?」
黙ってじっと見つめる梨華ちゃんに、何となくわかったけど、
「なぁ〜にぃ〜?」
「・・・・・・・・・・して?」
もそもそと、梨華ちゃんの胸から上がっていくと、熱っぽい潤んだ瞳で
「して?」って、ウチを殺す気かぁ!?
493
:
満月
:2006/08/23(水) 19:30:45
なんでこんなに色っぽいんでしょう? ウチの鼓動の速さは尋常じゃない。
梨華ちゃんに見とれていたら、首に腕を回され、あっさり唇を奪われた。
深い、深いキスにウチの頭が麻痺しちゃって、形勢逆転、いつの間にかウチが下。
何も言わずにウチの素肌に手を伸ばす。
肩を押して唇を離し「梨華ちゃん、立場が逆でしょ?」
「いいの」 って、パジャマをあっさり脱がされた。
這い回る手と舌に、ウチの意識は痺れて行く。
最後の砦のショーツもあっさり脱がされ、そこはもう溢れてて・・
494
:
満月
:2006/08/23(水) 19:42:51
おもむろに、梨華ちゃんがウチの片足に跨り、片足を抱えるようにして・・・
「はぁはぁ、梨華ちゃん、何するの?」
「一緒にイキたいのぉ」
ウチと梨華ちゃんのが合わさる。そんな行為だけでおかしくなりそうだよ
「動かすね?」 って梨華ちゃんが腰を動かしだした。
蕾に梨華ちゃんのが擦れて、この間とは違う快感がウチを襲う
梨華ちゃんの艶かしい声を聞きながら、ウチも声を上げる
495
:
満月
:2006/08/23(水) 20:54:28
だんだん梨華ちゃんの動きが早くなる。
ウチはただシーツを掴む。
お互いの名前を呼びながら、同時に果てた。
荒い息遣いだけが響く。
「ひとみちゃん、ごめんね」
「なんで?」
「ん〜 無理矢理っぽかったからかなぁ・・」
「謝んなくていいよ」
「やっぱり、緊張、してるかな?」
ん?って梨華ちゃんを見つめてたら
「ごっちんが、お姉さんに私の両親に挨拶に行った事、話したらね、わんわん泣かれたんだって」
「・・・・うん」 やっぱ話してたかぁ
496
:
満月
:2006/08/23(水) 21:00:03
「そのね、お姉さんの泣き声聞いてたら、ごっちんも一緒に泣いちゃったんだって」
「・・・・うん。」
「きっと、お母さんも知ってると思うの。だから、なんかね、明日2人に会うの、怖いなぁって・・・」
「ウチが付いてるし、緊張しなくても大丈夫。怖いこともないよ。」
「うん。ありがと。」 「ん」
今日は梨華ちゃんを抱き締めて寝よう。
497
:
すえきち
:2006/08/23(水) 21:09:09
本日は以上です
ちょっと、暴走しました。
>38様
>488様
ありがとうございます。
いしよしはいいですよねぇ〜w
498
:
満月
:2006/08/25(金) 18:34:04
翌日、緊張のせいか、ちょっと顔の強張った梨華ちゃんの手を引いて母の暮す貸家へ。
必然的に通ることになる、実家跡。
そこでちょっと立ち止まった。
「梨華ちゃんに、お父さんの残した家、見せたかったなぁ・・」
「・・・ひとみちゃん・・・」
「今はね、そー思うんだよ。でも、実家があったらやっぱり思い出すんだろうけどさ。」
「・・うん。」
「思い出もいっぱいあったからさ。さみしいってのもあるよ。うん。」
ウチが感傷に浸ってる間、ずっと何にも言わないで手を握っててくれた。
499
:
満月
:2006/08/25(金) 18:39:32
「さっ!行こうか?」 梨華ちゃんの手を引いて歩き出した。
ピンポ〜ン
「は〜い!」 ん? 梨華ちゃんと顔を見合す。
「いらっしゃ〜い!」 やっぱり、ごっちん・・・・
「何で普通にウチの親の所にいるかなぁ?」
「んぁ〜やっぱ、なち姉に声掛かればさぁ来ないわけにいかないじゃん!?」
「ごっちんらしぃ」って梨華ちゃんは笑ってた。
500
:
満月
:2006/08/25(金) 18:51:16
「ささ、上がって、上がって」 ごっちんに促されて居間に行く。
「お母さん、ただいまぁ」「お邪魔します。」
「お帰り。梨華さんもいらっしゃい。」
「お母さん、よかったね!ひとみがただいまだって!」
「もぉ、なつみのお喋り!!」
んん?どーゆーこと?
「ひとみがここは帰って来る所って思ってるから“ただいま”なんでしょ?」
「うん。」
「お母さんはそう思ってくれてることがうれしいんだよ!あの事があったから、そう思ってくれないんじゃないかって・・」
「・・・そっかぁ・・。ウチ、ここは帰って来る所だって思ってるよ。実家だもん。」
「でもぉ、一番大切な帰る場所は梨華ちゃんの所でしょぉ?」
って、ごっちんが冷やかしながら言う。
「そんなの当たり前じゃん!!」
「梨華ちゃん、うれしそ〜♪」
みんなに冷やかされて、梨華ちゃんが真っ赤になって俯いちゃった。
501
:
満月
:2006/08/25(金) 18:57:09
「そーだわ、ひとみ。梨華さんのご両親にご挨拶に行ったの?」
「うん。認めてもらったよ♪」
「そぉ、よかったわねぇ。今度、お母さんもご挨拶に伺わなきゃね。」
「その時はなっちも一緒に行くよ!」
「そ、そんな、改まるような両親じゃありませんから・・」
「そんな訳にはいかないわ。ちゃんとしなきゃだめよ!」
「うん。なっちもそう思う。」
「んぁ〜ごとーもその時は行こう♪」
「ごっちん、楽しそうだからでしょ?」 ウチのツッコミに、
「わかったぁ?あはっ♪」 悪びれた様子もなくあっさり認めた。
502
:
満月
:2006/08/25(金) 19:41:51
「2人とも、今日は泊まれるの?」 お母さんに聞かれて 「うん!泊まるつもりだよ」
「じゃ、明日みんなでお父さんのお墓参り行こう?」 なち姉の提案にみんなで賛成した。
「実はねぇ〜・・」 何々?手招きされ、ウチと梨華ちゃんとごっちんがなち姉の傍に集合。
お母さんは、にこにこと微笑んでるけど・・・
「なっちに赤ちゃんが出来ました♪」
「「「え〜〜〜!?」」」 「おめでとう!いやぁ〜ウチ叔母さんになるんだぁ」
「えっえっ、いつ産まれるの?」
「ん〜、来年の春頃かなぁ」
「いいなぁ〜・・・」 「・・ん?梨華ちゃん、うらやましいのかい?」
「・・・・・はい。」 今、いいなぁ〜って・・・やっぱ、欲しいよね?女の子に産まれたら、欲しいよね?
「・・・ひとみちゃんの子、欲しいなぁ・・」
503
:
満月
:2006/08/25(金) 19:49:21
「・・・・・・・・・・うぇぇぇぇぇ!!!!!」
「・・何?そのリアクション?」
ごっちんのツッコミはとりあえずスルー
「梨、梨華ちゃん、ほんと?」
「ひとみ、すっごい失礼だよ!」
「そーだよ!好きな人の子供欲しいの、当たり前じゃんかぁ!!」
「・・・・ぁい・・」
シュンと落ち込んでると「無理なんだけど、ひとみちゃんとの子、欲しいなぁ・・」
胸の前で両手を組んで、瞳をキラキラさせてる梨華ちゃん。
そーだね。2人の子、欲しいね。
みんなの目を考えずに、梨華ちゃんを抱き締めちゃった。
504
:
すえきち
:2006/08/25(金) 19:51:03
本日は以上です。
見てみたいなぁ〜 2人の子♪
いいとこ取りで、かわいいでしょうねぇ〜w
505
:
38
:2006/08/25(金) 23:46:24
更新お疲れさんです。
うん。そうですね、色黒でパッチリお目目の男の子だったり、色白でふんわり微笑む女の子だったり、二卵性で二人にそっくりだったり
と考えてたら限がないくらい出てきちゃいますw。
506
:
満月
:2006/08/31(木) 18:01:13
みんなでのんびりお喋りしてたら、
「なち姉やよしこの子供の頃の写真見た〜い!」
とゆーごっちんの一言で、みんなでアルバムを見ることになった。
「よしこ、なち姉の後ろに隠れてるのばっかじゃん!?」
「う〜ん・・恥ずかしかったんだもん。」
「ひとみちゃん、かわいい♪」
「梨華ちゃん、ひとみしか目に入ってないべ?」
「そ、そんなことないですよぉ〜・・」
「焦ってるしぃ、梨華ちゃんバレバレだよぉ♪」
みんなにからかわれて梨華ちゃん真っ赤になってる。
507
:
満月
:2006/08/31(木) 18:08:04
そんなこんなで小学校高学年頃から、ウチの写真が激減した。
「な〜んでよしこの写真ないの?」
「写真撮ろうとすると怒り出してねぇ」
お母さんが淋しそうに言った。
ウチがウチを嫌いになり出した頃。
たまに写っていても、不機嫌極まりない無愛想な顔。
ウチは何も言えずに黙ったまま・・・
梨華ちゃんが何も言わずにウチの手を握ってくれた。
顔を見ると、穏やかな笑顔。
言ってもいいかな?
頷いた梨華ちゃん
508
:
満月
:2006/08/31(木) 18:12:24
「あのぉ・・・」
「何?よしこ?」
「その頃ね、わかったんだ。何をされたのか・・・だから・・・」
「・・・あっ!ごめん。ごとー・・・」
「ごっちん、謝らないでよ!!克服するんだから、大丈夫だよ。たぶん・・・・・。」
「たぶんってのが、よしこらしーやぁ」
って、思いっきり笑われた。
うん。重い雰囲気が軽くなったよ!さすが、ごっちん!?
509
:
満月
:2006/08/31(木) 18:19:45
アルバムをそのまま捲っていくと、思いがけない顔がいた。
養父だ。
この写真を撮った時のことは憶えてる。
なち姉の就職が決まって、実家を出る日に実家の前で撮ったんだ。
あの時以来、養父の顔を見るのは初めてだった。
無意識に体が力んでたせいか、フラッシュバックを起こしてないのに、体が震えだす。
真っ先に梨華ちゃんが気が付いた。
「ひとみちゃん!!」
ウチは固まったように何も反応できない。
そんなウチを梨華ちゃんがきつく抱き締めてくれる。
510
:
満月
:2006/08/31(木) 18:26:19
「「ひとみ!」」 「よしこ!」
みんなの声に応えられない。
震えがどんどん酷くなる。
ウチは怖くて梨華ちゃんにしがみついた。
「ひとみちゃん、私が付いてるから、大丈夫だよ。怖くないよ。」
何回も呪文のように繰り返す。
「お母さん、この写真捨てて!!」
なち姉の声に 「捨てちゃだめ!!」
ウチは無意識にそう言っていた。
「だって、ひとみを苦しめてるじゃない!そんな写真いらないよ!!」
声を荒げるなち姉に、ウチは震えながら
「い、いきなりだったから、驚いたけど、・・ヒッ・・・ヒッ・・・」
呼吸がうまくできない・・・
511
:
満月
:2006/08/31(木) 18:35:13
「よしこ、過呼吸だ!!紙袋か、ビニール袋!」
梨華ちゃんに体を横にしてもらい、ごっちんの持ってきた紙袋を口にあてて、呼吸を繰り返す。
少しして呼吸が落ち着いてきたウチは梨華ちゃんの膝枕で少しおやすみ。
だるい。とにかくだるい。
っと、泣き声が聞こえる・・・
「お母さん・・・」
「ひとみが発作起こすの初めて見たから・・・・・。ごめんね、ごめんなさい。」
「お母さんが謝る事ないよ。梨華ちゃんもごっちんも助けてくれるから・・」
「なっちも安心だよ!2人が助けてくれてるからさ!」
「・・・そんな・・・」
「梨華ちゃん、照れてるぅ〜♪ ごとーみたいに任せなさい!!って応えなきゃだめじゃん!?」
ごっちんはいっつも、空気を軽くしてくれる。
頼れる最高の友達だよ!
512
:
すえきち
:2006/08/31(木) 18:39:34
本日は以上です
少しですが更新しました。
コンコンとまこっちゃんの連続卒業で、凹み気味です。
513
:
38
:2006/09/01(金) 22:54:42
更新お疲れ様です。
連続卒業・・・私てきにはまだ実感がわきません。いつもは卒業して行ったメンバーのソロパートを
他のメンバーが歌っているのをみた時に一番実感します。
514
:
満月
:2006/09/04(月) 18:17:35
夕食後、交代でお風呂に入って並んで寝ることにした。
ごっちんは「デートなのぉ♪」って夕飯前に帰った。
明日、駅前で待ち合わせして一緒にお墓参りに行くことになった。
母、なち姉、ウチ、梨華ちゃんの順番。
母と梨華ちゃんはあっさり眠ってしまった。
ウチは眠れずに寝返りを繰り返す。
「ひとみ、眠れないのかい?」
「・・・うん。」
「なんで?やっぱり、思い出すから?」
「ううん、違うよ。いっつも梨華ちゃんに抱き締めてもらってるから・・・
別々に寝るのに慣れてない・・」
「な〜んだぁ、だったら最初から一緒に寝ればいいべさ!」
「そ、そ、そんなの、お母さんの前で言えないよぉ・・」
「なんで言えないのさ?」
「・・・・・は、恥ずかしいもん・・」
515
:
満月
:2006/09/04(月) 18:25:17
にっこり笑うなち姉。
「恥ずかしがることなんか無いんだよ!」
そー言って起き上がると、ハイハイして梨華ちゃんの枕元へ。
「梨華ちゃん、梨華ちゃん」
「い、いいよぉ、寝てるんだから、起こさなくって・・」
ウチが止めるのも聞かずに
「梨華ちゃん、起きて」耳元で呼び梨華ちゃんを起こした。
「・・・ぁ・・お姉さん・・」
ウチは、恥ずかしくて布団に潜り込む。
「ひとみが眠れないって言うから一緒に寝てくれるかい?」
「・・・ぁ、はい」
うぅぅ・・恥ずかしくて、出れない・・
516
:
満月
:2006/09/04(月) 18:26:35
にっこり笑うなち姉。
「恥ずかしがることなんか無いんだよ!」
そー言って起き上がると、ハイハイして梨華ちゃんの枕元へ。
「梨華ちゃん、梨華ちゃん」
「い、いいよぉ、寝てるんだから、起こさなくって・・」
ウチが止めるのも聞かずに
「梨華ちゃん、起きて」耳元で呼び梨華ちゃんを起こした。
「・・・ぁ・・お姉さん・・」
ウチは、恥ずかしくて布団に潜り込む。
「ひとみが眠れないって言うから一緒に寝てくれるかい?」
「・・・ぁ、はい」
うぅぅ・・恥ずかしくて、出れない・・
517
:
すえきち
:2006/09/04(月) 18:28:08
すいません
二重書き込みしてしまいましたm(__)m
518
:
満月
:2006/09/04(月) 18:34:15
「ほら、ひとみ!隠れてないで出ておいで!!」
もそもそと顔を出すと、なち姉も梨華ちゃんも笑ってた。
「ひ、ひとりでも寝れるもん!?」
「素直になりなさい。」
なち姉に一喝され、うなだれる。
「ひとみちゃん、一緒に寝よ!はい!」
って布団をめくってくれたから、枕を持って梨華ちゃんの横に寝る。
チラッとなち姉を見ると、優しい笑顔だった。
「ひとみ、梨華ちゃん、おやすみ」
「おやすみ」 「おやすみなさい」
ウチはいつものように梨華ちゃんの腕の中に抱き締められたら、あっという間に眠ってしまった。
519
:
満月
:2006/09/04(月) 18:42:54
朝、目が覚めると梨華ちゃんはまだ夢の中。
はぁ〜、かぁ〜いいなぁ・・・
しばらく寝顔を見てたけど、起きる気配が無いので、ちょっと・・・
瞼・鼻・おでこ・唇に、ちゅっちゅっキスをして遊んでたら
「そーゆーのは、2人っきりの時にやってくれるかい!?」
「・・うぇぇぇぇ!!!」
わ、忘れてた!! ここは実家。そして、目の前にはなち姉とごっちん・・・
「ごっちん!何でいるの?」
「んぁ〜 楽しいことありそーだから♪ 予感的中!!写メール送んなきゃ!?」
「な、な、な、そんなの誰に送んのさ?」
「ふっふっふっ だ〜れかなぁ?」
寝起きから、遊ばれるなんて・・・
520
:
満月
:2006/09/04(月) 18:53:51
「ひとみちゃん、何したの?」
ウチの雄叫びで起きた梨華ちゃん。
「あのぉ・・梨華ちゃんの寝顔が可愛かったからぁ・・ちゅぅして遊んでました。」
「ここは何処かなぁ?」
「・・・実家・・で、す・・」
「もぉ、どんな顔して挨拶すればいいのよぉ・・」
「実家って忘れてて・・ごめんねぇ」
pipipipipi
梨華ちゃんの携帯にメールが・・
メールを見た梨華ちゃんの顔が真っ赤
もしや・・・・・
携帯を奪い取ると、やっぱり!!!
さっきの写メールだ!
「ごっちん!!梨華ちゃんに送ることないじゃんかぁ!?」
「んぁ〜 良く見なよぉ よしこの幸せそうな顔。いい顔だと思うけどなぁ〜」
「なっちもそー思うよ!ひとみ、溶けちゃいそぉ〜」
その声に梨華ちゃんが携帯を覗き込む。
「ひとみちゃん、かわいい・・」
「はいはい、バカップル!いいかげんに起きろ!!!」
ごっちんに怒鳴られ慌てて起き上がると、みんな着替えてて、朝食の準備も万端!
お母さんが食卓から、ニコニコとウチ達を見てた。
521
:
すえきち
:2006/09/04(月) 18:58:25
本日は以上です。
少量ですが更新しました。
>38様
そーですね、パート割が変わりますもんねぇ
未だにピースは慣れません;
522
:
38
:2006/09/05(火) 22:17:08
更新お疲れ様です。
みんなに遊ばれるもといかわいがられるよっすぃキャワッイイw
たしかにピースや浪漫を見ると改めて梨華ちゃんがいないことを思い知らされます。
523
:
満月
:2006/09/12(火) 18:07:34
みんなで朝食を食べた後、支度をしてお墓参りに出かけた。
電車の中、みんなでお喋りをしている。
「ひとみちゃん、どうしたの?」
黙り込んでいたウチに梨華ちゃんが心配そうに声を掛けてきた。
「ん?すごく久し振りだからさぁ・・・」
「緊張してるの?」
「ううん。そーじゃなくてね、色んなことがあったなぁって思って。」
「うん。」
「前に来た時って、確かなち姉の就職が決まった時だったんだよねぇ。お父さんに報告することがたくさんだよ。」
そう言って笑うウチを見て、梨華ちゃんも笑顔になった。
524
:
満月
:2006/09/12(火) 18:16:04
駅に着き、花屋さんに寄って霊園に向かう。
相変わらず、無口なウチの手を何にも言わずに梨華ちゃんが握ってくれた。
母がまめに着ているので、お墓はきれいだった。
花とお線香を供えてウチは梨華ちゃんと一緒に手を合わせる。
〔お父さん、ずっと来れなくてごめんなさい。色んなことがあってね、少しずつだけど前に進めてるかなって思うんだ。
ごっちんと出会えて、自分を取り戻して、梨華ちゃんと出会えて、人を愛することをしったんだよ。
色々な人たちの支えでね、ウチは今生きていられるんだ。〕
閉じている瞳から、涙が流れた。
525
:
満月
:2006/09/12(火) 18:22:57
〔お母さんとも、ちゃんと話せるようになったよ。恨んだ事もあったけど、それはお母さんのせいじゃないんだもんね。
ウチのせいで、お父さんの残してくれた家、壊すことになっちゃって、ほんとごめんなさい。
もぉお父さんには親孝行出来ないけど、お母さんにはお父さんの分も親孝行するからね。
今はまだ自分の事で精一杯だけど。
あとね、ウチ、梨華ちゃんと一緒に生きていくって決めたんだ。お父さん、認めてくれるよね?
すっごく優しいんだよ。ウチ、梨華ちゃんが居ないとダメなんだ。
ねぇ、お父さん、ウチ達の事天国で見守っててね。〕
526
:
満月
:2006/09/12(火) 18:24:24
□ □ □ □ □ □ □
□ □ □ □ □ □
527
:
満月
:2006/09/12(火) 18:34:05
ひとみちゃんの隣で手を合わせる。
〔お父さん、初めまして、石川梨華です。今、ひとみちゃんと一緒に暮しています。
私、ひとみちゃんとずっと一緒に生きて居たいって思っています。
楽しいことも、辛い事も2人で半分づつにして、生きて行きたいって思ってます。
許して頂けますか? 〕
隣を見るとひとみちゃんはまだお父さんとお話中で、涙で頬が濡れていた。
そのまま見つめていると、目を開けたひとみちゃんが私のほうを見て照れたように微笑んだ。
私は何も言わずにハンカチで、涙を拭いた。
「ありがと」
「ううん。お父さん、認めてくれたかな?」
「うん、認めてくれたよ!大丈夫!」
私はもう1度、手を合わせた。
〔お父さん、また来ます。ひとみちゃんと一緒に。〕
“待ってるよ” って聞こえた気がした。
528
:
満月
:2006/09/12(火) 18:35:21
▽ ▽ ▽ ▽ ▽ ▽ ▽
▽ ▽ ▽ ▽ ▽ ▽
529
:
満月
:2006/09/12(火) 18:43:52
ウチと梨華ちゃんとごっちんは駅で母達と別れて電車で帰った。
駅に着くと、ごっちんは買い物があるからとそこで別れて、ウチは梨華ちゃんの手を握りながら帰る。
何となく、2人とも無口。
でも、こんな沈黙もいいよね。2人ならさ。
アパートに着くと、まだ靴も脱いでないのにウチは梨華ちゃんを抱き締めた。
「ひとみちゃん、どうしたの?」
「ん?どーもしないよ。」
「・・・だって、ここ玄関だよ?」
「うん。抱き締めたくなったの。梨華ちゃんのこと。」
梨華ちゃんは何も言わずにウチの背中に腕を回す。
しばらく、玄関で抱き締めあってた。
530
:
満月
:2006/09/12(火) 19:23:29
そっと、梨華ちゃんから離れると
「気が済んだ?」 って梨華ちゃんが首を傾げながら言う。
「うん。充電完了!!」
靴を脱いで、いつものソファーに座ると、梨華ちゃんがウチの膝に跨って座る。
「梨華ちゃん?」
「今度は私が充電する番!!」 って、抱きついてきた。
ウチの頬に梨華ちゃんの頬が・・・
「ひとみちゃん・・」 「ん?」
「大好き」 「ウチも」
「ちゃんと言って?」 「梨華ちゃん、大好きだよ。」
「・・ありがと」 「愛してるんだ。」
「・・うん」 ちょっと涙声な梨華ちゃん。
「これからも、ずっと一緒だよ?何があってもね?」
「うん。ずっとひとみちゃんと一緒。」
ウチは泣き止むまで梨華ちゃんの髪を撫で続けた。
531
:
満月
:2006/09/12(火) 19:32:49
泣き止んだ後もずっと膝に乗ったまま、頬ずりしたりぎゅって抱き付いたり、甘えん坊になった梨華ちゃん。
「梨華ちゃん、夕飯どーする?」
ウチの首筋に顔を埋めてた梨華ちゃんは 「離れたくないからいらない。」
って、いつもはウチがそー言ってるのにねぇ〜
「う〜ん・・ウチ、お腹空いてんだよぉ〜」
「離れるの、いやぁ」
困ったなぁ・・ レトルトのカレーでも食べるかなぁ・・・
「カレー温める間だけ、離れられない?」
「・・・・・いいよぉ」 渋々降りた梨華ちゃんの頭をポンポンと叩き、キッチンへ。
「梨華ちゃんも食べる?」 「・・・食べるぅ」
532
:
満月
:2006/09/12(火) 19:42:27
リビングを覗くと、体育座りをして膝に顔を埋めてる梨華ちゃん。
手早く支度をして 「はい、おまたせ!!」
梨華ちゃんがウチに手を伸ばすから、後ろに座って足の間に梨華ちゃんを挟む。
「後ろじゃいやぁ」って足の間で横を向きウチの膝をテーブル代わりにしてる。
2皿用意したのにお互いに食べさせあってるし・・・
食べ終わっても、片付けさせてくれなくて、お風呂の準備もさせてくれなくて・・
「梨華ちゃん、お風呂の準備はさせてよぉ」
潤んだ瞳で見つめられると、罪悪感が・・・
「一緒に入ってくれる?」 「もっちろん♪」
「じゃ、いいよぉ」 って開放された。
533
:
満月
:2006/09/12(火) 19:49:14
お風呂の中でも、甘えん坊で、やたらくっついてくるんだけど、エッチな雰囲気じゃなくて
赤ちゃんになったみたいなんだよねぇ〜
お風呂上りの移動も手を繋いでくるし、ソファーに座ればウチに跨って座ってくるし・・
「梨華ちゃん?」 「すっごく甘えたいの」 「ん」
いっつもいっつもしっかりした梨華ちゃん。
こんな日もあるよね?
この日は寝るまで、じゃない。寝てても、甘えん坊な梨華ちゃんだった。
534
:
すえきち
:2006/09/12(火) 19:54:29
お久しぶりです。更新しました。
本日は以上です。
>38様
いつもありがとうございます。
今回はいつもと逆ですが、こんな日もありますよね?w
535
:
38
:2006/09/12(火) 21:21:55
お久しぶりです。そして更新お疲れ様です。
どんな人でも甘えたくなる時ってあるでしょうね。
甘える梨華ちゃんは声もいつもよりより甘くってすごくカワイイでしょうね。
536
:
すえきち
:2006/09/20(水) 21:02:49
ご無沙汰しております。
体調を崩してしまい、更新が出来ない状態です。
読んでくださっている方々、申し訳ありません。
正直、今月の更新は無理かと・・・
放置はしません。絶対にしません!!
必ず、復帰します。
もうしばらくお待ちください。
すいません。
537
:
38
:2006/09/21(木) 22:26:06
ちゃんと待っているので無理せずお体を大事にしてください。
538
:
すえきち
:2006/10/02(月) 17:53:15
本日より復帰します。
よろしくお願いします
539
:
満月
:2006/10/02(月) 17:54:28
□ □ □ □ □ □ □
□ □ □ □ □ □ □
540
:
満月
:2006/10/02(月) 17:57:53
今、仕事をひとみちゃんは新人さんと組んでしてる。
2週間前に入った新人さんは、わかりやすいくらいひとみちゃんにアピールしてる。
でも、鈍感なひとみちゃんは全然わかってないの。
今日は、その新人さんとお出かけ。
はぁ〜 どう見てもデートだよ? ひとみちゃん
541
:
満月
:2006/10/02(月) 18:06:38
「吉澤!今日から新人が入るから、アンタ面倒見てやぁ」
中澤さんの言葉に、嫌な予感がしたの。
「あぁ、はい。ども、吉澤です。」
「初めまして、松浦で〜す!よろしくお願いしま〜す」
「ははは、元気だね♪」
「はい!吉澤さん、メルアド教えてくださ〜い!」
「あぁ、うん・・・」
もぉ、そんなに簡単に教えないでよ!!
「・・・ん?梨華ちゃん、どーしたの?」
「なんでもないよ!」
イライラして見ていられないから、自分の持ち場へ行った。
542
:
満月
:2006/10/02(月) 18:12:01
その後も、松浦さんはひとみちゃんにアピールしてる。
もぉ見ないように仕事に集中した。
お昼休みになると、3人でお弁当を食べていたら松浦さんも来て、
ひとみちゃんの隣に座り、マシンガントーク。
私は全然お話が出来ない。
「んぁ〜、よしこ、モテテるねぇ〜 梨華ちゃん、無視ぃ?」
「えぇ!?そんなことないよ!ウチは梨華ちゃん」
「いいよ!無理しないで!!」
ひとみちゃんの言葉を遮って、席を立った。
543
:
満月
:2006/10/02(月) 18:20:03
帰りもひとみちゃんは松浦さんに捕まってて、私は悲しくって1人で帰った。
慌ててひとみちゃんが自転車で追いかけてきたんだけど、なんか素直に話せなくて・・
アパートに帰っても、嫌な空気。
そんな中、ひとみちゃんの携帯には、松浦さんからメールがくる。
律儀に返信するもんだから、ず〜とやり取りが続いてて・・・
私は、無意識に、泣いてしまった。
「梨、梨華ちゃん、なんで泣いてるの?」
抱き締めようとした手を拒んだ。
「梨華ちゃん・・・」
ひとみちゃんが淋しそうに私の名前を呼ぶ。
そこにまたメールが来た。
また、律儀に返信してる。
はぁ、もぉ、嫌!!!
「今日、ごっちんのとこに泊めてもらうから!!」
そう言い残して部屋を出た。
「ちょ、ちょ、梨華ちゃ〜ん」
544
:
満月
:2006/10/02(月) 18:28:51
ごっちんの部屋に着いても、ひとみちゃんは迎えに来てくれない。
「ごとー、よしこに話すよ。まったく鈍感すぎなんだよ!!」
そう言って部屋を出ようとしたら、ごっちんの部屋の前にひとみちゃんがいた。
「よしこ!来たんなら何で呼び鈴鳴らさないのさ?」
「ウチ、なんか、したのかなぁ?・・って・・わかんないから・・」
「わかんないの?」 「・・・うん」
「じゃー、わかるまで、梨華ちゃんにはここに居てもらうから」
「えぇぇぇ!! ごっちんはわかるの?」
「当たり前じゃん! よしこ、最低・・」
「最、低・・・・ なんだぁ、ウチ」
ガックリ肩を落とすひとみちゃん。 ちょっと可哀想かなぁ・・
「・・・ウチ、帰る、ね・・」
一人で帰るひとみちゃんの背中が弱弱しくて・・・
545
:
満月
:2006/10/02(月) 18:34:59
「ごっちん!私、帰るね?」
「そー言うと思ってたよ!早く追いかけて!」
「うん!ありがとう」
急いで後を追いかける。
「ひとみちゃ〜ん!!」
振り向いたひとみちゃんは、今にも泣き出しそうで、思わず抱きついた。
「梨華ちゃん、ごめんね。ウチ、鈍感だからわかんないけど、酷いことしたんだよね?」
「うん、したね。」 「・・・うぅ・・ごめんねぇ」
「泣かないでよぉ・・一緒に帰ろう?」
「・・・いいの?」 「うん!」
ぱぁって笑顔になった。
「ひとみちゃん、好き」
「ウ、ウチも、梨華ちゃん大好き」
手を繋いで一緒に帰った。
546
:
満月
:2006/10/02(月) 18:43:36
お部屋に帰ってから、いつものようにソファーに座って色んな話をした。
私の松浦さんへのヤキモチなんだけどね。
でも、ひとみちゃんも悪いんだよぉ〜
思わせぶりな態度は、良くないよ。
「・・そっか・・松浦はウチが好きなのかぁ・・全然、わかんなかったなぁ・・」
「・・・どーするの?」
「ウチは梨華ちゃん以外、考えられないから、はっきり言うよ!
そーだ、今、メールしよう!」
って、いきなりメールを始めた。
「ウチは梨華ちゃんと付き合ってて、一緒に住んでる。梨華ちゃんを愛してる。
だから、松浦の気持ちには答えらんない。ごめん。 どう?」
「どう?って言われても・・」
「送信っと」
松浦さんはどう思うんだろう?
547
:
満月
:2006/10/02(月) 18:50:32
すぐに返事が来た。
「・・・えぇ〜〜〜〜!?」
「どーしたの?」
「諦めるから、1回、遊んでって・・」
はぁ〜、そのくらい、仕方ないなぁ・・・
「いいよぉ、1回ならぁ・・ほんとに諦めてくれるんでしょ?」
「念押してみる。いいの?」
「・・私、だけだよね?」
「うん、ウチが好きなのは梨華ちゃんだけだよ」
ひとみちゃんの唇から熱い思いが私の唇に伝わってくる。
「いいよ。我慢するから。」
「じゃ、メールする。」
ひとみちゃんが松浦さんにメールした後、
「こっちは我慢しなくていいよね?」って、ソファーに押し倒された。
548
:
満月
:2006/10/02(月) 19:20:14
「い、いやっ!」
「あっ、ご、ごめん・・」
無意識にひとみちゃんを拒んだ。 たぶん、初めて・・
気まずい沈黙。
そんな中、松浦さんからメールが来た。
ひとみちゃんは、携帯をいじってるから、私は何も言わずにお風呂に入った。
やきもちだって、松浦さんに嫉妬してるって、わかってる。
ひとみちゃんが、好きって言ってくれてるのに。
私って、嫌な性格だなぁ・・・
549
:
すえきち
:2006/10/02(月) 19:27:25
本日は以上です。
>38様
ご心配をお掛けしまして、申し訳ない。
まだ、本調子ではありませんが、少しづつ更新して行きたいと思ってます。
また、よろしくお願いします。
550
:
38
:2006/10/02(月) 23:31:05
お帰りなさい。そして、更新お疲れ様でした。
無理せずすえきちさんのペースで更新してください。
梨華ちゃん、強敵が現れましたね。
よっすぃーしっかりしろ!梨華ちゃんを悲しませるんじゃないよ。
551
:
満月
:2006/10/08(日) 13:12:31
お風呂から上がるとひとみちゃんはソファーに座ってた。
「ひとみちゃん、お風呂どーぞ!」
話しかけても返事がない。キッチンからリビングに行くと、ひとみちゃんが泣いてた。
「ひとみちゃん・・・」
「・・・梨、華ちゃん、怒ってるぅ?」
はぁ〜 思わずため息。
「違うよ。」
「ち、違わないよ!・・ウチ・・」
pipipipipi・・
また、メールだ。松浦さんかなぁ?
「・・・メールだよ。見ないの?」
「見ない。」
「じゃ、電源切って!」
すぐに携帯の電源を切った。
552
:
満月
:2006/10/08(日) 13:19:48
ひとみちゃんの手を握って、本音を言うことにした。
「松浦さんに、やきもち焼いたの。私と一緒に居るのに、メールばっかりしてるんだもん。
ひとみちゃんが好きって言ってくれても、松浦さんとずっとメールしてて、一緒にいるのに私の事みてくれないんだって・・
淋しくなっちゃった。」
いつも、私の事見ててくれたのに、もぉ見てくれないんじゃないかって。
「・・梨華ちゃん、泣かないでよぉ」
いつのまにか、泣いてたんだ。
だって、一緒に居るのに、淋しいなんて悲しすぎるじゃない。
553
:
満月
:2006/10/08(日) 13:29:20
「ごめんね。ウチが好きなのは梨華ちゃんだけだから。いつも梨華ちゃんの事思ってるよ。」
素直になれない私は、ただ首を振る。
「梨華ちゃん・・・」
悲しませたくないのに、そんな顔させたくないのに・・・・
両手で顔を覆って泣いた。
「抱き締めさせてよ」
って言う、ひとみちゃんの腕から逃れようとするけど、力強く抱き締められて大人しく抱き締められた。
大好きなひとみちゃんの腕の中。
カチカチに固まってた心が解けていく。
顔を覆ってた手を、ひとみちゃんの背中に回して。
「梨華ちゃん、愛してるよ。梨華ちゃんだけだから」
耳元で囁かれて、ひとみちゃんの胸で思いっきり泣いた。
554
:
満月
:2006/10/08(日) 13:35:20
一頻り泣いた後、顔を上げるとひとみちゃんの瞳も真っ赤で、
潤んだ瞳で見つめられたら、もぉ、いいやって思えた。
「ひとみちゃん、好き」
「ウチも好きだよ。キ、ス、していい?」
なんで真っ赤になって言うのよぉ・・
私は黙って目を閉じた。
唇から熱い思いが伝わってくる。
555
:
満月
:2006/10/08(日) 13:40:08
▽ ▽ ▽ ▽ ▽ ▽ ▽ ▽
▽ ▽ ▽ ▽ ▽ ▽ ▽
556
:
満月
:2006/10/08(日) 14:05:56
松浦のような女の子はウチがもっとも苦手とするタイプで、
強く押されると流されちゃうんだ。
そのせいで、梨華ちゃんを泣かして、悲しませて、
はぁ、ウチなにやってんだぁ?
次の日からも、もう押されまくりで、昨日メールしたじゃん!その気ないってさぁ・・・
昼休みもウチの隣を陣取って喋り捲ってて、全然、梨華ちゃんと話せないしぃぃぃぃぃ
ごっちんは梨華ちゃんと楽しそうに話してる。
何話てんだろう?
「ねぇねぇ、何話てんの?」
松浦の話を遮ってごっちんに声を掛ける。
「んぁ〜、ヘタレには教えな〜い!?」
むぅ 否定は出来ないけど・・
「よしこは何時亜弥ちゃんとデートなの?」
「デ、デートォ!!??」
「デートでしょぉ?2人っきりでさぁ。亜弥ちゃんの気持ち知ってんだしぃ」
「あ、遊びに行くだけだよ!!」
「なんでもいいよ。何時なの?」
「今週の土曜日は一緒にお買い物行くの♪」
梨華ちゃんの言葉を受けて
「んじゃ、来週末ね!亜弥ちゃん、OK?」
「は〜い、OKですぅ〜 楽しみぃ〜♪」
557
:
満月
:2006/10/08(日) 14:23:16
勝手にごっちんに決められた。
デートォ? はぁ まいったなぁ・・・
松浦はうれしそうにどこに行くのか話してた。
でも、ウチはそんなのどーでもよかった。
デートなんて、考えもしなかった。
ごっちんと梨華ちゃんは楽しそうに話してる。
ウチは俯いたまま、松浦の声も、耳に入らなかった。
558
:
満月
:2006/10/08(日) 14:41:12
「よしこぉ〜、お茶しない?」
終業してすぐにごっちんに声を掛けられた。
「・・・ごっちん・・」
「そんな情けない声出すなよぉ〜」
「・・・自業自得、だ、よ、ねぇ」
「・・・行こ!梨華ちゃんにはお昼に言っといたからさ!」
そのまま近くのファミレスに行った。
「よしこの優しさはさぁ、時に罪だよ。」
「優しくなんかないよ。優柔不断なだけだよ。」
「よしこは優しいよ。ごとーも梨華ちゃんもその優しさに癒されてるんだよ。」
「そんなことない。みんなを傷つけてる。いつも。」
559
:
満月
:2006/10/08(日) 14:59:58
「あのね、さっさと日にち決めたのはね、梨華ちゃんの事考えたから。」
「・・・なんで?」
「その日まで、我慢してってとこかな?」
「あと2週間もあるよぉ・・」
「それは梨華ちゃんも一緒!」
「はぃ・・」
「さっ、帰ろう!もぉご飯できる頃♪」
ん? 「ごとーの分も作ってくれてるんだぁ♪」
無言のウチに、ごっちんは腕を絡めてきた。
そのまま、何も話さず2人で帰った。
560
:
満月
:2006/10/08(日) 15:17:08
せっかく作ってくれたのに、ウチはほとんど食べれなかった。
自分の情けなさのせいなのに・・・
「よしこ、ごとー帰るよ」
「あぁ、うん。ごめんね。」
「よしこ、ごとーはよしこの事好きだから、忘れないで。」
真剣な目のごっちん。
わかってる。わかってるよ。ウチはただ頷いた。
ウチの頭を撫でて、ごっちんは帰った。
「ひとみちゃん、食欲ないの?」
「あぁ、うん・・・ごめん。」
561
:
満月
:2006/10/08(日) 15:26:44
そっかって呟いた梨華ちゃんが片づけを始めた。
淋しそうだった。
誰のせいでもない、松浦のせいでもない。
ウチのせいだ。
また、みんなが・・・・
ごっちん、やっぱ、だめだよ。
頭を掻き毟ってたら、フワって抱き締められた。
562
:
満月
:2006/10/08(日) 15:54:54
「何、考えてた?」
「・・・・・・・・。」
「いいよ。何にも言わなくて。」
ウチは、梨華ちゃんの胸で泣いた。
梨華ちゃんは、背中を擦っててくれた。
「片付けもう少しで終わるから、一緒にお風呂入ろうね?」
手の甲で目を擦りながら頷いた。
片づけを終えて戻ってきた梨華ちゃんは、ウチの手を握って離さない。
お風呂でも、その後も、どーしてもって時以外、離さない。
563
:
満月
:2006/10/08(日) 16:00:28
ベットの中で、手を離して、ウチを胸に抱き締めて。
「・・何でずーと手握ってたの?」
「ひとみちゃんが、消えないように。」
「・・消え、ない・・よぉ・・」
「・・嘘。」
「・・・うん。嘘。」
「もぉ、寝よ? おやすみ」
「おやすみ」
564
:
満月
:2006/10/08(日) 16:14:35
「中澤さん、ちょっといいですか?」
朝一で中澤さんの下へ行った。
「松浦か?」 「・・・・はぃ。」
「あんたと後藤、今日から交代や。但し、石川がコンビや。公私混同したら、わかってるなぁ?」
「はい。ありがとうございます。」
「さて、後藤! 今日から吉澤と交代や!松浦と組んでやぁ〜」
「んぁ〜 りょーかぁい!」
「えぇ!!吉澤さんとじゃないんですか?」
「なんや、後藤とじゃ不満か?」
「・・いえ、そーじゃありませんけどぉ・・」
「松浦、あんた吉澤好きなんはええけど、仕事中も話しすぎや!」
「・・・はぃ・・」
「じゃ、そーゆー事で。」 去っていく中澤さん。
「よしこ、引継ぎやろ?」
「あぁ、うん」
松浦が、キーキー行ってたけど、ごっちんが無視して引継ぎを始めたんで、ウチも無視した。
565
:
満月
:2006/10/08(日) 16:58:14
昼休みにごっちんがキレた
「松浦!どーゆーつもり?全然仕事やんないでさぁ、よしこじゃないからって不貞腐れても迷惑なんだよ!!」
「だぁって、吉澤さんじゃなきゃ、やる気が出ないんだから、仕方ないじゃないですかぁ〜」
「仕方ないだぁ〜 ふざけんなぁ!!」
「ご、ごっちん、落ち着いて!」
「落ち着けるかぁ!!いつもの半分も終わってないんだよ!!誰のせいさぁ!!」
「ごめん、ごっちん。午後からウチやるからさ、ね。」
「本当ですかぁ〜? 松浦うれすぃ〜♪」
「よしこ・・」 「うん。大丈夫だよ。」
休憩後に中澤さんの所へ行き、交代する事を伝え、仕事を始めた。
松浦が何を言っても一切聞かずに、黙々とこなす。
566
:
満月
:2006/10/08(日) 17:06:51
怒りながらやると、いつも以上に数が上がるんだよねぇ〜。何でだろ?
終業の時点で午前の遅れを取り戻してた。
「吉澤さん、早すぎですよぉ〜」
松浦の言葉を無視して、更衣室へ行き帰る準備をした。
「ちょっと吉澤さん、待ってください。まだ仕事終わってませんよ?」
「ウチのは終わってる。松浦のが終わってないんでしょ?」
「コンビなんですから・・」
「午前中、遊んでたのが悪いんじゃない? ウチは帰るよ」
松浦を残して帰る。
「ひとみちゃん、待ってよぉ〜」
「あっ、ご、ごめんね。ちょっと気が立ってたから・・・」
「うん。顔、怖いもん。」
そーかなぁ? 梨華ちゃんがウチのほっぺを両手でぐりぐりしてる。
「ふふっ、変顔になってる。かわいい〜♪」
「も、もぉ、帰るよ!?」
無意識に入ってた力が、抜けたよ。
567
:
すえきち
:2006/10/08(日) 17:11:25
本日は以上です。
>38様
よっちゃんはヘタレなので優柔不断なので・・(汗
いざっ! は、やってくれるかとw
568
:
38
:2006/10/09(月) 22:25:42
更新お疲れ様です。
もてるって大変ですねー。
でも、梨華ちゃんの大きな愛に包まれて幸せ物ですね。
569
:
満月
:2006/10/16(月) 18:02:30
梨華ちゃんと一緒にアパートに帰る。
梨華ちゃんは着替えてそのままキッチンへ。ウチはイライラ、モヤモヤが消えない。
はぁ〜 まいったなぁ・・・
キッチンを覗くと、梨華ちゃんはシンクに向かって、料理中。
ウチはキッチンに行き、後ろから梨華ちゃんを抱き締めた。
「ひとみちゃん、どーしたのぉ?今、料理中だから危ないよ!」
そんな言葉を無視して、首筋にキスをする。
「だ〜めぇ」
ウチは止まらない。
570
:
満月
:2006/10/16(月) 18:10:15
耳の裏を下から舐め上げ、洋服の上から胸を揉む。
「・・あん・・・だめだよぉ・・・」
洋服の中に手を入れ、ブラのホックを外し、直に揉む。
うなじに口付ける。
右手でジーンズの上から内腿を撫で回す。
洋服を捲り上げ、背中・腰にキスをしながら、ジーンズのボタンを外し、ファスナーを降ろす。
「・・止めて!!」
梨華ちゃんの切羽詰った声に、ウチは正気に戻った。
571
:
満月
:2006/10/16(月) 18:17:08
梨華ちゃんの顔を覗き込むと、瞳に涙を浮かべてた。
「ご、ごめん!」
慌ててジーンズのファスナーを上げて、ボタンを留めた。
梨華ちゃんはしゃがみ込んで泣き出してしまった。
「ご、ごめんね。ウチ、梨華ちゃんの気持ち無視して、あの、梨華ちゃんが欲しくなっちゃって・・」
触れることも出来ないような、そんなオーラが出てた。
この間も、拒まれて、ウチ、なにやってんだよぉ・・・
572
:
満月
:2006/10/16(月) 18:27:25
「ち、違うの。」
一頻り泣いた後、梨華ちゃんが話してくれた。
「前、無理矢理、後ろから、されて・・・」
俯きながら、ぽつぽつと話す。
「前の人が、暴力振るってたのは話したよね?」
「・・うん。」
「殴られたり、蹴られたり、そんなのはいつもだった。でも、エッチの時は優しかったんだ。」
「・・・・・・・・うん。」 複雑だけど・・・
「でも、段々荒れてきちゃって・・・
何の前触れもなく、いきなり押し倒されて下だけ脱がされて、無理矢理・・・」
「・・・それって、強姦・・」
唇をかみ締めて、梨華ちゃんは苦しそうで。
ウチは何にも知らないで、甘えてばっかで・・
573
:
満月
:2006/10/16(月) 18:34:19
「梨華ちゃん、抱き締めてもいい?」
「えっ?」
「ウチ、梨華ちゃんに酷いことしたから。だめ?」
「ううん、抱き締めてよぉ」
ウチは思いっきり抱き締めた。
震えてる梨華ちゃんの苦しみに気づきもしないで。
過去に傷ついてたのはウチだけじゃない。
大事なことを忘れてた。梨華ちゃんも、傷ついてたんだ。
「ひとみちゃん・・・」
濡れた瞳でウチを見上げながら
「嫌いにならないで」
574
:
満月
:2006/10/16(月) 18:45:15
「何言ってるんだよ!嫌いになる訳ないじゃん!ウチのが酷いことして・・」
「好き。ひとみちゃん、好き」
「ウチだって、梨華ちゃん好きだよ。」
ウチを見つめたままの梨華ちゃん。
指で涙を拭うと大好きな笑顔になった。
「梨華ちゃんの笑顔、好きだなぁ〜」
「そんな事、見つめながら言わないでよぉ」
ウチは照れて赤くなった梨華ちゃんのほっぺにキスをした。
575
:
すえきち
:2006/10/16(月) 18:49:21
本日は以上です。
少量ですが更新しました。
>38様
ありがとうございます。
よっちゃん暴走?の巻です。
576
:
38
:2006/10/18(水) 22:17:26
更新お疲れ様です。
そういえば梨華ちゃんも傷ついていたんでしたね・・・。
私もすっかり忘れていました。
577
:
満月
:2006/10/20(金) 18:26:34
「今日はウチがご飯作るよ!」
「えっ?いいよぉ〜」
「大丈夫だよ!たぶん・・・」
「じゃ、一緒に作ろう?」
「うん!」
一緒にご飯を作って、一緒に食べて、一緒にお風呂に入って、一緒にベットに入った。
「今日はウチが抱き締めて寝る」
そう言うと梨華ちゃんは大人しく腕の中へ。
「ひとみちゃん?」
「なぁ〜に?」
「・・・・しよ?」
578
:
満月
:2006/10/20(金) 18:36:22
今にも泣きそうな顔。
「梨華ちゃん、したくなんかないんでしょ?」
「・・・ううん。したいよ。」
「嘘言わないの。何でそんな事言うの?」
「・・・愛してよぉ」
「愛してるよ。エッチすることだけが愛することじゃないでしょ?」
「だって・・・」
「さっきのさ、話、気にしてるの?」
無言で頷く梨華ちゃん。
「嫌いになんてならないよ。ウチはずっと一緒にいる。つーか、居させてよ。ね?」
泣き出した梨華ちゃんを強く抱き締める。
「我慢しないで、思いっきり泣いていいよ。ウチ、ずっと抱き締めてるから。」
「・・うぅぅ・・ひとみちゃん・・・」
ウチにしがみ付いて泣く梨華ちゃんの傷が少しでも癒されるように・・・
579
:
満月
:2006/10/20(金) 18:43:48
泣き疲れて梨華ちゃんは眠ってる。
そっと、ベットを抜け出して、ごっちんに電話した。
「もっし〜」 「ごっちん、今平気?」 「どーしたぁ?」
「うん、相談なんだけどね、」 「何さ?」
「ウチらって、結婚できないじゃない。でもさ、なんてゆーかぁ・・・」
「はっきり言いなよぉ〜」
「うん。プ、プロポーズ、なんぞをしようかと・・・」
「おぉぉぉぉ〜〜〜〜!?」
「うわぁっ!携帯越しで喚くなぁ!!」
「で、で、で?」
「指輪、買いに行くのにさぁ、アリバイになってくれない?」
「んぁ〜、OKだよ!何時にする?」
「出来れば、明日。」
580
:
満月
:2006/10/20(金) 18:48:50
「了解!明日ごとーが梨華ちゃんによしこ貸してって言うから」
「うん。ありがと!」
「いつ、プロポーズするの?」
「う〜ん、ほんとは誕生日とかって思ってたんだけど、なんでもない日でもいいかなぁって・・」
「そーだね!なんでもない日が記念日になるもんね!」
「うん。で、OK貰ったら、なち姉とお母さんに言って、梨華ちゃん家に挨拶に行こうって思ってる。」
「うん。それで良いと思うよ。」
「じゃ、明日、よろしくね?」
「んぁ〜、任せなさい!」
581
:
満月
:2006/10/20(金) 18:51:06
ごっちんと話した後、ベットに戻って梨華ちゃんを抱き締める。
「結婚指輪は、一緒に買いにいこうね。」
梨華ちゃんのおでこにキスをして、ウチも眠った。
582
:
満月
:2006/10/20(金) 19:42:43
「梨華ちゃん、ごめんねぇ〜」
「うんん。じゃ、明日ね!」
「ばいば〜い」
「ひとみちゃん、ご飯作ってるからね!」
「うん、なるべく早く帰るから」
梨華ちゃんが帰ったのを確認して、ごっちんと会社を出た。
「よしこ、報告よろしく♪」
「わあってるわい!? じゃね」
「ばいば〜い!」
手をひらひら振りながらごっちんは帰っていった。
ウチは1人ジュエリーショップへ向う。
「いらっしゃいませ」
色んなのあるなぁ〜 やっぱ、ダイヤだよな!
た、高い!?
ならば、梨華ちゃんの好きなピンクの石は・・・・・
おぉ!! これなんか、買えるし、かわいい・・
「あ、あのぉ、これ見せてください。」
出してもらったのは、ピンク小さな石が何個かついてて、クロスになってる。
クロスってのが、ウチの趣味だけど・・・
「こちらは、ピンクシェルって言うんですよ」
はぁ〜 そーなんだ。初めて聞きました。
「あのぉ、これ、ください。」
こっそり梨華ちゃんの指のサイズを測ってきた。
「裏にイニシャルを入れて欲しいんですがぁ・・・」
「ちょっと時間がかかりますが、よろしいですか?」
「はい、お願いします。」
583
:
満月
:2006/10/20(金) 19:49:29
来週末には出来るそーで、ウチの顔はニヤけてるんだろーなぁ・・
「よっしゃー!!」
梨華ちゃんの待つ部屋にダッシュで帰る。
梨華ちゃん、愛してるよー!!
なんて、心で叫んでるウチは、まぬけですか?
584
:
すえきち
:2006/10/20(金) 19:53:10
本日は以上です。
スフィアリーグで梨華ちゃんの金髪を見た時には、度肝を抜かれました(汗
>38様
梨華ちゃんの傷を知ってヘタレなよっちゃんが行動開始です。
585
:
38
:2006/10/20(金) 22:17:23
更新お疲れ様です。
たしかに、梨華ちゃんの金髪には驚きました。私の主観ですが似合ってないような・・・。
次回の更新でよっすぃーのプロポーズが聞けるのかな?
梨華ちゃんは、泣いちゃうんだろうな嬉しすぎて、楽しみにしてます。
586
:
名無し(0´〜`0)
:2006/10/22(日) 17:55:19
最初から一気に読ませていただきました。
つらい過去を乗り越える過程や皆の優しさに感動です。
めっちゃ泣かされました。・゚・(ノД`)・゚・。
これからもラブラブないしよしに期待してますw
587
:
満月
:2006/10/24(火) 18:08:02
土曜日
今日は梨華ちゃんとお買い物♪
しかーし、こないだ内緒で指輪を買ったので、財布の中はとっても淋しい。
「梨華ちゃん、今日は何買うの?」
「もう寒くなるでしょ?だからお揃いのマフラーと手袋買うのぉ」
はぁ、お揃いですか? うれすぃ〜♪
「早く、行こ!!」
前から来たかったというショップに行き、瞳を輝かせてる梨華ちゃん
「これ、かわいい〜♪ これにしようかなぁ」
すっごいピンクなんですけど・・・
ウチにこれをしろってゆーの?
「か、かわいいけどぉ、ウチにはちょっと・・・」
「ひとみちゃん、ピンク嫌?」
「う〜ん、ウチには似合わないよぉ〜」
「え〜 かわいいのになぁ・・」
「じゃ、じゃぁウチは色違いのブルーにするよ!」
「うん!色違いでも、お揃いだもんね?」
588
:
満月
:2006/10/24(火) 18:12:36
梨華ちゃんはすっごくうれしそうにレジに向う。
「あっ、ウチ払うよ!」
「いいの。いつも自転車に乗せてもらってるお礼。」
「じゃ、一緒に会社にしてこうね?」
「うん!でも、みんなに冷やかされるよ?」
うぅ、確かにごっちんなんか喜びそうだよ・・
「だ、大丈夫!・・・たぶん・・・」
梨華ちゃんに笑われました。
589
:
満月
:2006/10/24(火) 18:15:45
その後、いろんなショップを覗いて、夕飯を食べて帰ることにした。
・・・んだけどぉ
「ひとみちゃん、行きたいところがあるの」
「ん?どこ?」
梨華ちゃんはウチの手を握って歩き出した。
どこ行くのかなぁ・・・・・
う、うぇぇぇぇ!?
ここはホテル街ですよ!!
590
:
満月
:2006/10/24(火) 18:22:12
「梨華ちゃん?」
「・・・ここに泊まりたいの。・・嫌?」
「ウ、ウチ、泊まったことないけど・・・いいよ」
真っ赤な顔の梨華ちゃんは、俯いたまま。
よ、よしっ!!
梨華ちゃんの手を引いて、目の前のホテルに入る。
フロントの前、いろんな部屋がある。
う〜ん・・ ここかなぁ・・
勝手に決めて部屋に行く。
部屋に着くと、力が抜けた。
はぁ〜、緊張したよぉ
591
:
満月
:2006/10/24(火) 18:26:13
「ひとみちゃん、ごめんね?」
「なんで謝るの?」
「だって、嫌だったんじゃないかなぁ・・って・・」
「びっくりしたけど、嫌じゃないよ。興味もあるしぃ」
ベット回りのボタンをいたずらしてみた。
おぉ〜 照明がいろいろ替わるんだねぇ〜
テレビのスイッチを入れると、男女の絡み合う姿が・・・
「う、うわぁー!?」
慌ててテレビを消した。
「び、びっくりしたぁー」
592
:
満月
:2006/10/24(火) 18:32:28
ひとりで騒いでるウチを梨華ちゃんが笑いながら見てた。
「梨、梨華ちゃんはぁ、来たこと、あるの?」
恐る恐る聞くと
「ううん、初めて・・・」
「あ、そーなんだ・・・」
思わず、ほっとしました。
「ひとみちゃん、お風呂入ろう?」
「う、うん」
なに、どもってんだよぉ〜
梨華ちゃんは、バスルームにお湯を入れにいった。
いっつもは、雰囲気で、するからさぁ〜
今からするんです!っていうこの感じ、あぁぁぁ、ドキドキするよぉ
593
:
満月
:2006/10/24(火) 18:38:59
「ひとみちゃん、顔、怖いよ?」
「うぇぇ!?こ、怖い?」
「強張ってる」
「だって、いつも、これからするんですって、お風呂一緒に入らないから、ドキドキしちゃって・・」
「うん。私もドキドキしてる。」
「梨華ちゃんも?」
「うん・・・ねぇ、キスして?」
瞳を閉じた梨華ちゃんの唇にそっとキスをした。
いつもと違うシチュエーションのせいか、変な興奮状態のせいか、1度したら止まらなくなった。
ベットに梨華ちゃんを横たえ、深く、深く、口付ける。
594
:
満月
:2006/10/24(火) 18:47:02
肩を梨華ちゃんに押されて、唇を離すと、
「お風呂、入ってからぁ」
って、そんな甘い声で言われても、説得力ないよぉ
「後で、いいよぉ」
「だぁ〜めぇ〜 洗ってあげるからぁ」
「そんなとろんとした瞳で、甘い声ださないでよぉ」
あぁ、理性が持たないっての!!
梨華ちゃんに手を引かれて、バスルームへ
ん? 中を覗き込むと、めっちゃ広い!
「すっげー広いんだねぇ?」
「・・・カップルで入れるように広いんだよ」
「あっ、そーなんだ・・・なんか、そー言われると、恥ずかしいね」
「顔、真っ赤ぁ 早くぅ」
って、さっさと脱いで入らないでよ!?
595
:
満月
:2006/10/24(火) 19:27:53
慌てて梨華ちゃんの後を追う。
洗い場も、バスタブも広いなぁ 鏡もめっちゃ大きいし・・・
って、シャワーを浴びてる梨華ちゃんの裸が、全身、鏡に映ってる。
うぅぅ、エロい。
ウチ、もぉ、壊れそう・・・
シャワーを浴びてる梨華ちゃんの後ろから抱き締めた。
「ひとみちゃん、まだ、だめぇ」
「もぉ、我慢できないよぉ」
首筋にキスしながら、右手は胸を、左手は下へ・・
「・・・はぁ・・ひとみ、ちゃ・・」
梨華ちゃんをウチへ向かせて、シャワーの中、深いキスをしながら鏡に押し付けた。
立ったまま片足を上げ間に割って入り、蕾を指の腹で・・・
梨華ちゃんがウチの首に腕を回す。
唇を離し 「梨華ちゃんが欲しい」
ウチがそう言うと 無言で頷いたのを確認して、中に入れた。
596
:
満月
:2006/10/24(火) 19:29:43
慌てて梨華ちゃんの後を追う。
洗い場も、バスタブも広いなぁ 鏡もめっちゃ大きいし・・・
って、シャワーを浴びてる梨華ちゃんの裸が、全身、鏡に映ってる。
うぅぅ、エロい。
ウチ、もぉ、壊れそう・・・
シャワーを浴びてる梨華ちゃんの後ろから抱き締めた。
「ひとみちゃん、まだ、だめぇ」
「もぉ、我慢できないよぉ」
首筋にキスしながら、右手は胸を、左手は下へ・・
「・・・はぁ・・ひとみ、ちゃ・・」
梨華ちゃんをウチへ向かせて、シャワーの中、深いキスをしながら鏡に押し付けた。
立ったまま片足を上げ間に割って入り、蕾を指の腹で・・・
梨華ちゃんがウチの首に腕を回す。
唇を離し 「梨華ちゃんが欲しい」
ウチがそう言うと 無言で頷いたのを確認して、中に入れた。
597
:
すえきち
:2006/10/24(火) 19:30:44
二重書き込みすいませんm(__)m
598
:
満月
:2006/10/24(火) 19:45:00
ウチな肩に顔を埋めて、艶かしい声を上げる梨華ちゃん
息使いから、ダイレクトに聞こえる。
攻めてるだけなのに、触られてないのに、すごい感じる。
どうしようもないほど、溢れてるのがわかる。
ウチのが先にイキそーだよ・・・
「・・・はぁっ・・だめぇ・ああん・・いく、いっちゃう・あぁ・・・・いっちゃうよぉ・・」
「・・はぁ・・はぁ・・ウ、チも、いく・・いくよ・・」
「・・ああぁ・・・ひと、ちゃ、・・ああああぁぁぁぁ」
「梨華、梨華・・・あああぁぁぁ」
梨華ちゃんがウチの指を締め付けたと同時にウチの昇り詰めた。
立ってることが出来なくて、抱き締めたまましゃがみこんだ。
シャワーを止めて、呼吸が落ち着いてから謝った。
「無理矢理、ごめんね」
「謝らないで。すごく、よかったし・・・」
内腿に蜜が流れてた。ウチ、こんなになってたのね・・・
599
:
すえきち
:2006/10/24(火) 19:51:42
ほ、本日は、以上です。
今回は、作者が大暴走です
>38様
プロポーズはしばしお待ちください。
>586様
お褒めいただきありがとうございます。
泣いていただいたのに、エロで・・・(汗
読者の皆様、ご意見をいただきたいんですが、
個人的には、もぉ少し、ラブホシーン書きたい気もするんですが、
大好きないしよしが汚れる気もしますし・・・・
いかがでしょう? 率直な意見をいただきたいんです!!!
600
:
すえきち
:2006/10/24(火) 21:10:47
たびたび、すいません。
意見を求めましたが、ホテルに入る意味はあったんです。
が、お風呂シーンは、作者の大暴走です。
次回からは、本来の?ストーリーに戻します。
作者自身が、スレ汚しをしてしまいました。
申し訳ありません。
601
:
名無し(0´〜`0)
:2006/10/25(水) 00:36:03
ここまで一気に読ませていただきました。
ポケットチッシュ一個使い果たすくらい泣いてしまいました・・・。
涙ありエ○ありで読み応え十分の作品に出会えて感激です。
続き楽しみに待ってます!
602
:
満月
:2006/10/25(水) 18:15:22
お風呂を上がって、バスローブを着てソファーに座った。
あぁ、のぼせた。
はぁ、お風呂でなんてするもんじゃない。
梨華ちゃんは冷蔵庫からミネラルウォーターを持ってウチの隣に座った。
「飲む?」
「あ、う、うん。」
なにどもってんだ?ウチ
飲んだペットボトルを置くと、梨華ちゃんが腕を絡めて肩に頭を乗せてきた。
「幸せだなぁ〜」
ぼそっと梨華ちゃんが呟いた。
「うん。幸せだね。」
そのまま無言でしばらくボーっとしてた。
603
:
満月
:2006/10/25(水) 18:18:40
「・・・・ひとみちゃん、眠い?」
「ん?大丈夫だよ」
「・・・・・ベット行こ?」
えっ!? 眠くないのに・・・
横になると、梨華ちゃんが覆いかぶさってきた。
「梨、梨華ちゃん?」
「ひとみちゃんが欲しいの。だめ?」
「・・・・・・・だめ、じゃ、ない。」
604
:
満月
:2006/10/25(水) 18:22:28
梨華ちゃんに、口と手で愛撫される。
何も考えられないよ・・・ 体も心も解けちゃうよぉ・・
「だめだったら、言ってね?」
そう言うと、下にさがっていく。
恥ずかしいくらいに溢れているソコに顔を埋める。
この前は、ここでフラッシュバックが起こったんだ。
605
:
満月
:2006/10/25(水) 18:30:26
キスされた、舐められて、吸われて、
フラッシュバックは起こらない。
でも、感じたことの無い刺激に、ウチは無意識に腰を動かそうとしてた。
腰を両手でブロックされて動けないウチは、体を仰け反らせて、マクラを握り締めながら、
ただ、声を上げて登り詰める。
「・・・ん、はぁ・・・だめだよぉ・・梨華ちゃ・・あああぁぁぁあぁぁ・・」
頭が真っ白になった。
606
:
満月
:2006/10/25(水) 18:39:07
上がってきた梨華ちゃんの胸に抱き締められる。
「ひとみちゃん、大丈夫?」
声を掛けられても、まだ呼吸が苦しくて、応えられない。
「発作、じゃないよね?」
黙って、頷いた。
「よかったぁ・・こないだみたいにダメかもしれないって思ってたの。」
呼吸が落ち着いてきた頃、梨華ちゃんにそう言われた。
「フラッシュバックは大丈夫だけどぉ・・・・・梨華ちゃん、すごすぎだよぉ」
「え〜、そぉかなぁ?」
「刺激強すぎて、ほんと、頭おかしくなるかと思った。」
「ひとみちゃん、顔上げて?」
「嫌だよぉ、絶対真っ赤だもん」
胸に顔を埋める。
「そんなに顔押し付けないでよぉ・・シャワー浴びてこよ?」
えっっ!?
「・・・・・何、考えてるの?」
607
:
満月
:2006/10/25(水) 18:43:14
「・・・な、なにって・・」
「・・・もぉ、エッチ・・もぉしません!シャワー浴びて寝るだけです!」
「そ、そーだよねぇ・・・」
胸から顔を上げて、ごまかすように、
「さ、行こう行こう!」
梨華ちゃんの手を引いて、バスルームに向った。
608
:
すえきち
:2006/10/25(水) 18:48:57
本日は以上です。
恋サルで、よっちゃんがインタビュー中のcarezzaの小島さんに
声をかけたシーンが、なんかよかったです!
>601様
ありがとうございます。
泣いて頂けるなんて・・・
これからもがんばりますよぉw
609
:
満月
:2006/10/26(木) 18:10:16
日曜日の午前中にアパートに帰った。
部屋の掃除をしていると、ごっちんから電話があった。
「梨華ちゃん、ごっちんに呼ばれたからちょっと行って来るね!」
「は〜い。遅くなるの?」
「そんなに掛かんないと思うけど、遅くなるようなら電話するよ!」
「うん。いってらっしゃい!」
部屋を出て、待ち合わせのファミレスへ
「よしこ、いきなりごめんね」
「あぁ、いいよ。どーしたのさ?」
「うん・・・・・」
真剣な顔して、言いずらそーにしてる。 何だろう?
「あのね、結論から言っちゃうと、ごとー、引っ越すんだ。大阪に・・・」
「ふ〜ん・・・・・・・えぇぇぇぇぇ!?大阪ぁ!?」
610
:
満月
:2006/10/26(木) 18:16:57
「ちょ、ちょ、ちょ、ちょっと待って!!何それ?」
「うん。彼がさ、転勤になるんだ。それで、一緒に来て欲しいって言われてて。」
「それ、何時の話?」
「・・・夏。」
夏って、もう秋だよ・・
「こないだよしこがさ、梨華ちゃんにプロポーズするって言ってたじゃない?
よしこも一大決心して、そー決めたんなら、ごとーもさ、前に進もうと思って。
よしこには、梨華ちゃんがいるから、もう大丈夫だよね?ごとー居なくても・・」
考えもしなかった。ごっちんが居なくなるなんて・・・
「やだよぉ・・ごっちんが居なくなるなんて、やだよぉ・・」
「よしこ、泣かないでよ・・」
「なち姉も居なくなって、ごっちんまで居なくなるなんて、やだよぉ・・」
611
:
満月
:2006/10/26(木) 18:23:57
「よしこはもぉ前のよしこじゃないでしょ?梨華ちゃんを守れるくらい強くなったでしょ?」
「嫌だ、嫌だ、ずっと一緒にいてよぉ・・」
「よしこぉ・・・」
ウチはただ泣くことしかできない。
「よしこが、梨華ちゃんと一緒に居たいのと同じように、ごとーも彼と一緒に居たいんだよ。
離れたって、よしことはずーっと友達じゃん!」
「うぅ・・・・ヒック・・ヒック・・・」
「今すぐ引っ越すわけじゃないから。ちゃんとよしこのプロポーズ見届けて、
なち姉とお母さんと一緒に梨華ちゃん家に行って、それからだから。
転勤なんだから、5年くらいで戻って来るよ。」
ごっちんが泣き笑いをしながら、ウチの頭を撫でる。
612
:
満月
:2006/10/26(木) 18:34:27
「大阪なんて、なち姉の北海道に比べたら近いじゃん!梨華ちゃんと旅行がてら会いに来てよ!」
「ご、ごっちんは、ウチと離れて、淋しくないのぉ?」
「淋しいに決まってんじゃん!」
うぅ、ごっちんに怒鳴られた。
「よしこ、馬鹿なこと考えてない? 嫌いだから居なくなるんだって・・」
手の甲でゴシゴシ涙を拭く。
「夏じゃ、ずーっと悩んでたのぉ?」
「うん。」
「・・・全然気づかなくて、ごめんね」
「何言ってんのさぁ・・決心ついたの、よしこのお陰なんだから・・」
613
:
満月
:2006/10/26(木) 18:40:16
グズグズ泣き続けるウチを、涙を堪えて見守るごっちん。
なんか、子供に言い聞かせるお母さんみたいだ。
「いつ、行っちゃうの?」
「たぶん、年内には・・・」
「そっか・・・・・」
「うん・・・」
しばらく無言まま・・・
「梨華ちゃんには、話したの?」
「まだだよ。これから行こうと思う。プロポーズのことがあるから、一緒じゃないときのがいいと思って・・」
「ん。じゃ、行こう。」
614
:
満月
:2006/10/26(木) 19:36:14
部屋にごっちんと一緒に帰る。
梨華ちゃんは、ごっちんの話を黙って聞いていた。
その隣で、ウチは泣き続けてた。
「私は、ごっちんの決断を応援するよ。淋しいけど、ごっちんが幸せになるんだもんね」
「うん。」
「結婚、するんでしょ?」
「うん、そのつもり。」
「じゃ、おめでとうだね!」
「ありがと。なんか、恥ずかしいけど・・・」
け、結婚かぁ・・・ 一段と淋しくなった・・・
「ひとみちゃん、泣かないのぉ」
「だって、だって・・・」
615
:
満月
:2006/10/26(木) 19:39:53
「じゃぁ、ごとー、帰るね」
「うん。」
「梨華ちゃん、よしこのこと、よろしくね!」
「うん、任せてよ!」
「ご、ご、ごっちん、今すぐ居なくなるみたいに言わないでよぉ〜」
「もぉ、よしこぉ」
ごっちんに抱き締めてもらって、ウチはわぁわぁ声を上げて泣いた。
616
:
すえきち
:2006/10/26(木) 19:41:55
本日は以上です。
617
:
名無し(0´〜`0)
:2006/10/26(木) 20:20:26
連日の更新お疲れ様です。
ちょっと淋しい展開になってきましたね・・・。
次回の更新をドキドキしながら待ってます。
618
:
名無し(0´〜`0)
:2006/10/26(木) 22:50:20
ごっちんオメデトウ!
でもよしこ寂しいね。・゚・(ノД`)・゚・。
619
:
38
:2006/10/26(木) 23:22:29
更新お疲れ様です。
何度もよっすぃー達がピンチの時に助けてくれていたごっちんが大阪に行っちゃうんですね。
寂しくなりますね、よっすぃーちゃんと笑顔でごっちんにおめでとうって言ってあげてね。
620
:
満月
:2006/10/28(土) 16:36:55
ごっちんが帰った後も、ウチはグジグジ泣き続け、
そんなウチに梨華ちゃんは、何も言わず・・・
用意してくれた食事ものどを通らず、涙が止まれば、思考能力ゼロの放心状態。
「ひとみちゃん、淋しいのはわかるけど、いつまでも今のままじゃいられないの!
いつか、きっと、ごっちんと離れる時は来るの。ごっちんに彼と別れてひとみちゃんと一緒に居てって言える?
幸せになるんだよ!大好きな人と一緒になるんだよ!
笑顔でおめでとう!って、絶対に幸せになるんだよ!って、言おう。ね?」
止まってた涙が溢れてきた。
「だって、だって・・・・・急すぎなんだもん・・・いきなりすぎなんだもん・・」
「淋しいのは、ごっちんも一緒だよ。」
621
:
満月
:2006/10/28(土) 16:47:43
結局、寝るまでウジウジ泣き続け、梨華ちゃんはそれ以上何も言わず、
いつものように、ウチに接してる。
ベットの中、梨華ちゃんに抱き締めてもらって、
不安に襲われた。
・・・みんな、いなくなるかも、しれない・・・
全身が、震えだした。
622
:
満月
:2006/10/28(土) 16:57:48
「ひとみちゃん、どーしたの?」
梨華ちゃんのパジャマを握り締めた。
歯を食い縛る。
汗が噴出す。
そんなウチを梨華ちゃんが力強く抱き締める。
「・・・うぅぅぅ・・・・」
呻き声が、漏れた。
「ひとみちゃん、一人じゃないよ。私が居るから。大丈夫だよ。ずっと一緒にいるから。」
震えたまま、梨華ちゃんを見上げた。
真剣な眼差しで、「ずっと一緒だよ。私は何処にも行かない。」
全身の力が抜けて、震えが治まった。
623
:
満月
:2006/10/28(土) 17:14:17
「梨華ちゃん、ほんと?」
ウチの声は情けないくらい震えてた。
「うん、ほんと。ずっと一緒。何処にも行かないよ。」
「・・・・・よかったぁ・・」
「安心した?」 「うん。」
「ひとみちゃんが居ないなんて、考えられない・・」
梨華ちゃんが、呟くように言った。
「ウ、ウチも!?ウチも梨華ちゃんが居ないなんて考えられない。」
顔を真っ赤にした梨華ちゃん。
「も、もぉ寝るよ!おやすみ」
「うん。おやすみぃ」
624
:
すえきち
:2006/10/28(土) 17:20:48
本日は以上です。
ほんの少しですが、更新しました。
>617・618・38様
ありがとうございます。
突き放すように言う梨華ちゃんも淋しい訳で・・・
まだ、よっすぃ〜はヘタレです・・・・
625
:
満月
:2006/10/30(月) 18:03:46
月曜日
パンパンに腫れた瞼のまま、梨華ちゃんと出社した。
「おはようさん」
中澤さんに声を掛けられた。
「「おはようございます」」
梨華ちゃんと挨拶すると
「吉澤、すごい顔やなぁ〜。瞼は腫れてる、目は充血してる。寝てないんか?」
「いえ、少し寝ました。」
「そか。ちょっと、話があんねん。帰り残ってくれん?石川もや。」
「・・・はい・・」
なんだろう?
626
:
満月
:2006/10/30(月) 18:08:38
終業してから、中澤さんの待つ休憩所に梨華ちゃんと向う。
「おぉ、お疲れさん」
「お疲れさまです。話ってなんですか?」
「あぁ、後藤から、話は聞いてるんよな?だから、そんな顔なんやろ?」
「・・・はぃ・・」
「・・・・・迷ったんや。言うべきかな。後藤にも話してへんことや。」
な、なんだろう? ちょっと、怖いなぁ・・
627
:
満月
:2006/10/30(月) 18:17:48
「ウチがアンタの事、みっちゃんに聞いたときにな、受入たんは、罪滅ぼしみたいなもんや。」
「罪滅ぼし?」
「ウチ、妹がいたんや。」
「・・・いたって、今は?」
「死んだ。自殺や。」
ウチと梨華ちゃんは、目を見開く。
「じ、自殺って・・・」
「いじめや。後からわかったんやけどなぁ〜。気づいてやれんかった。
アンタ、みっちゃんとこ運んだ時にな、血だらけのアンタが、妹とダブってなぁ〜。」
ウチは何にも言えなかった。
「部屋でな、血まみれになっててな、もう虫の息やった。
そのまま、搬送中に息を引き取ってなぁ・・・」
ウチの隣で梨華ちゃんが泣いている。
ウチも、死のうとしたんだ。
628
:
満月
:2006/10/30(月) 18:27:48
「みっちゃんに相談されてな、アンタ採用する決めたんや。回りの連中は反対したけど、ウチは譲らんかった。
あの時、あのままいたらアンタ妹と同じになる思ってなぁ。
絶対に、妹みたいにさせたぁない!思ったんや。」
我慢出来ずに、ウチは泣いた。
「アンタ、泣けるようになったもんなぁ・・・今は感情出せるようになったもんなぁ・・
最初の頃とは別人みたいやぁ」
中澤さんは、すごく優しい笑顔でウチを見てる。
「後藤が居なくなってもなぁ、なんかあったら、ウチに言いや。いつでも相談乗るしな。
みっちゃんもおる。アンタは1人やないんや。」
「・・・はい。」
「もちろん、石川もおるし、離れてても、後藤もおる。
なんも心配いらん。アンタは昔のアンタとは、もう違うねん。」
629
:
満月
:2006/10/30(月) 18:34:46
中澤さんの優しさが胸に沁みた。
「あ、ありがとうございます。」
「礼なんて言うなぁ、水臭いなぁ。石川も、遠慮せんと言いや。何でも一人で抱え込まとな?」
「はい、ありがとうございます。」
「後藤もなぁ、こっちに戻ってきたらまた一緒に働きたい言うてるしな。5年なんてすぐや。」
泣いて返事が出来なくて、ウチは頷いた。
「ほな、もぅ帰りぃ。気を付けてなぁ」
「・・・うぅ・・中澤さん、ありがと・・ございます・・」
「ほんま、ヘタレやなぁ」
呆れたように言われたけど、中澤さんは、優しい笑顔だった。
630
:
すえきち
:2006/10/30(月) 18:38:32
本日は以上です。
中澤姉さんはかっけーのがいいっす!
631
:
38
:2006/10/30(月) 23:43:42
更新お疲れ様です。
ほんとーに中澤姉さんはカッケーのが似合いますね。
632
:
満月
:2006/11/04(土) 17:42:23
土曜日
今日は松浦と遊びに行く日。駅前で待ち合わせ。
梨華ちゃんはアパートにごっちんが来るそーで、お菓子作りを教えて貰うそうな・・
「吉澤さ〜ん!!!」
松浦が走りながら、ウチの名前を絶叫しながら走ってくる。
は、恥ずかすぃ〜〜〜・・・
「おはようございます!よかったぁ〜来てくれないんじゃないかと思ってたんですよぉ」
「いくらなんでも、そんな事しないよ! で、何処に行くの?」
「そーですねぇ・・ プリクラ撮りましょう!」
「おぅ!行くか?」
「はい!!」
633
:
満月
:2006/11/04(土) 17:48:01
松浦が腕を組んできた。
「ちょ、ちょ、ちょ、ちょ、・・・・・」
慌てて腕を解く。
「えっ!?・・・・・そんなに松浦の事、嫌いなんですか?」
すっごく、悲しそうな顔でウチを見る。
「ち、違うんだ。そーじゃなくて・・・」
「嫌いなら、そー言ってください。」
俯いたまま話す松浦の声が、今にも泣き出しそうで、もしかしたら、もう、泣いてるかも・・・
「・・・・・ちょっと、話そうか?」
顔を上げた松浦の頬は、やっぱり濡れていた。
634
:
満月
:2006/11/04(土) 17:54:21
近くにあった、喫茶店に入る。
オーダーを済ませても、沈黙のまま・・・・・
飲み物が来て、ウチは紅茶を一口飲んでから話しだした。
「誤解しないで欲しいんだけど、ウチは松浦の事、好きだよ。
かわいい後輩として、だけど・・・」
俯いてた顔をあげた松浦。
「・・・じゃ、なんで・・・?」
「うん・・あの・・・松浦だけじゃなくて、さ、・・・あのぉ、触れないし、触られるのも、ダメなんだよ・・」
「・・・はぃ?・・どーゆーことですかぁ?」
635
:
満月
:2006/11/04(土) 18:11:07
はぁ・・・ どこまで、話す?
「あのぉ・・・」
松浦はウチの言葉を待ってる。
覚悟を決めますかぁ
「うん、ウチさ、小さいときに、いわゆる、いたずらってのをされてね、
あのぉ、自分がされた事、意味がわかった時に、友達とかと、スキンシップが取れなくなった。」
固まってる松浦に構わず続ける。
「中学ん時に、強姦未遂にあって、話せないし、感情もなくてさ、で、そのまま高校行ってごっちんに出合ったの。
話せるようになって、感情も戻って、それはごっちんが居なきゃ無理だった。」
「今、腕組んだり出来るのは、ごっちんと、梨華ちゃんだけかな?」
636
:
満月
:2006/11/04(土) 18:20:51
「いいんですか?私にそんな話しても・・・」
「う〜ん・・ウチは松浦のこと、嫌いじゃないんだよ。かわいい後輩だってほんと思ってる。
でもさ、今の話するのとしないのとじゃ、説得力違うでしょ?」
「・・・はい。腕組むのダメって言われて、嫌いじゃないって言われても、信じられませんでした。」
「でしょ?まだまだ、時間掛かると思うけど、さ、じゃれたり出来るようになれると思うんだ。
それまで、待っててよ。」
「はい!楽しみにしてますぅ〜♪」
「じゃ、行こうか?」
「あっ、もう1つ、質問がありま〜す!」
「何?」嫌な予感が・・・・・
「石川さんとの、出会い聞かせてください♪」
「やだよ!!!」
「何でですかぁ〜!! じゃぁ、石川さんと後藤さんに聞きます!会社で、みんなの前で!」
637
:
満月
:2006/11/04(土) 18:27:03
うぅっ! 梨華ちゃんは言わないだろーけど、ごっちんは言いそうな気がする・・・
「・・・・・面白くないよ?」
「それは、私が決めます!」
「・・・はぁ・・ 梨華ちゃんはごっちんの幼馴染なの。それだけ」
「それだけのはず、無いじゃないですかぁ〜!?」
「もぉ、いいじゃんかぁ!!」
「初キスは? 初エッチは?」
「な、な、なんて事を聞くんだぁ!!」
「吉澤さん、首も耳も顔も真っ赤ですよぉ〜♪」
松浦がウチの顔を指差して、大爆笑してやがる!
638
:
満月
:2006/11/04(土) 18:34:38
「も、もぉ行くぞ!」
伝票を手に立ち上がる。
「置いていかないでくださいよ〜」
さっさと歩き出すウチに松浦が
「洋服の裾なら、平気、ですか?」
控えめに、上目遣いにウチを見る。
「・・・うん。」
返事をするとすごくうれしそうな笑顔で、洋服の裾を握ってきた。
「プリクラだっけ?」
「はい!・・でも・・・平気ですか?・・密着・・しますよぉ?」
「・・・が、がんばります。」
639
:
すえきち
:2006/11/04(土) 18:39:42
本日は以上です。
少量ですが、更新しました。
>38様
いつもありがとうございます。
ちょっと、滞っておりますが・・・
640
:
38
:2006/11/06(月) 22:17:21
更新お疲れ様です。
よっすぃ〜は優しいですね。
あややにもおもちゃにされてますね。
ガンバレ!よっすぃー
でもあややとの2ショットプリクラ梨華ちゃんが怒らなければいいけど。
641
:
満月
:2006/11/12(日) 16:14:10
□ □ □ □ □ □ □ □
□ □ □ □ □ □ □ □
642
:
満月
:2006/11/12(日) 16:29:48
ひとみちゃんが出掛けてから、なんかボーッとしちゃってた。
ピンポーン 「梨華ちゃん、ごとーだよぉ!」
「は、はーいっ!」 慌てて玄関を開ける。
「んぁー、梨華ちゃん、どーしたのぉ? 朝ごはん食べたまんまじゃん!」
「ひとみちゃんが出掛けたら、なんかボーッとしちゃって・・・」
「・・・心配?」
「そんなこと、ない、けど・・・」
「・・・な〜んだぁ、やきもちかぁ」
って、ふにゃって笑うごっちん。
「も、もぉ、ごっちん、やめてよぉ・・・」
そのまま、キッチンを片付けて、お菓子を作ることに・・・
643
:
満月
:2006/11/12(日) 16:48:29
季節だから、簡単にスィートポテトを作った。
私は、基本、見てるだけ・・・
ごっちんはほんと手際がいいんだよねぇ〜
「完成なのだぁ!!」
「おいしそー♪」
「んじゃ早速、一口・・・・ムグッ・・おいひぃ、おいひぃ、さすがごとーさん♪」
「もぉ、お行儀悪いよ! 紅茶入れるから、向こうで食べよう!」
リビングに移動して、食べていると
「いっつも座ってるソファーさぁ、よしこがさ、初めての給料で買ったんだよ!」
「えっ ひとみちゃん、何にも言ってないよ!」
「あぁ、なち姉にね、買ったの。ごとーも一緒に買いに行ったんだ。
ココに運ばれてきたらさぁ、もぉなち姉号泣でさぁ、よしこと2人で、唖然としたよ。」
「そーなんだぁ・・」
644
:
満月
:2006/11/12(日) 17:05:59
「初任給なんて、少しに決まってるじゃん。だから、これも安物なんだよ。もうボロボロでしょ?」
確かに、古いとは、思ってたけど・・・
「なち姉が、結婚して出るときにね、捨てようってごとーが言ったら、よしこが絶対に嫌だ!!って、すっごい駄々こねて
結局、捨てなかったんだ。どんなにボロボロでも、よしこには、そんな見た目は関係無いのかもねぇ〜」
うん、ひとみちゃんはいつもソファーに座ってる。きっと、いろんな思い出があるんだろーなぁ・・・。
「カバーとか、掛けるのも、嫌みたい・・・」
「よしこの、涙と涎が満載なんだよ!!」
「もぉ、ごっちん!?折角、いい感じだったのにぃ・・・」
「大事にしてやってよ!ソファーも、よしこも。」
「うん。」
645
:
満月
:2006/11/12(日) 17:34:25
▽ ▽ ▽ ▽ ▽ ▽ ▽
▽ ▽ ▽ ▽ ▽ ▽ ▽
646
:
満月
:2006/11/12(日) 17:43:40
ランチを食べて、ブラっとショッピングをした後、ウチは松浦と別れた。
その足で、ジュエリーショップへ向う。
この間の指輪がもぉ出来てるはずなんだ。
ショップで指輪を受け取った後、急いでアパートへ。
う〜ん・・・何て言おうかなぁ?
「ただいまぁ〜」
「おかえりなさい。どーしたの?息切らせて・・」
「ん?早く梨華ちゃんに会いたかったんだよぉ〜」
「はいはいはいはい。ごちそーさま。」
「ご、ご、ごっちん!?」
「そーゆー台詞は、2人っきりの時に言ってねぇ〜♪
じゃ、梨華ちゃん、ごとー帰るよ!」
帰るごっちんを見送った。 はぁ・・・忘れてた・・・
647
:
満月
:2006/11/12(日) 17:53:23
「何時までも玄関に居ないで、お部屋入って」
梨華ちゃんに促せれて、いつものソファーへ座る。
ふぅ・・・・・さて・・・・
「梨華ちゃん、隣に座って?」
「ん?なぁに?」
「うん・・・あのぉね・・えっとぉ・・・」
梨華ちゃんは、ウチの言葉を待ってる。
「ん〜とぉ、こ、これ!」
ポケットから箱を取り出す。
「・・何?」
「あ、開けてみて」
梨華ちゃんが、包装紙を取り、箱を開ける。
「・・・ぅわぁ〜、かわいい・・」
ウチは指輪を取って、梨華ちゃんの左手の薬指にはめた。
648
:
満月
:2006/11/12(日) 17:58:54
「ウ、ウチと、結婚、して、ください。」
「・・・・・・。」
梨華ちゃんは、ウチを見つめたまま無言で頷く。
「戸籍上は無理だけど、ずっと、ずーっと、一緒に暮そう。おばあちゃんになっても、一緒に、いよう」
「・・・・・うん、一緒がいい。」
「うん。一緒がいいよね?一緒に生きてこ?」
「うん。」
「梨華ちゃん、ウチと結婚してください。」
「はい。」
泣きながらも、最高の笑顔でOKしてくれた。
649
:
満月
:2006/11/12(日) 18:07:11
ウチ達はしばらく抱き合ってたんだけど、いきなり梨華ちゃんが立ち上がった。
「どーしたの?」
「ん?実家に連絡しようと思って・・・」
「へっ?」
「プロポーズされたから、結婚するって」
「は、早すぎじゃない?」
「そぉ?」
「うん。今日はずっとくっついててよぉ」
もぉとかなんとか言いながら戻ってきた梨華ちゃんを抱き締める。
「梨華ちゃんにOK貰ったら、お母さんとなち姉と梨華ちゃん家に挨拶に行こうって思ってたんだ。」
「じゃぁ、顔合わせみたいの、する?」
「ゆ、結納みたいな?」
「・・・うん。恥ずかしい・・」
650
:
満月
:2006/11/12(日) 18:12:05
「あ、そのね、指輪は、なんだろう、こ、婚約指輪的な、物でぇ・・け、結婚指輪は、一緒に、買いに行こう?」
「・・・あっ、はぃ・・」
真っ赤な顔で俯く梨華ちゃん。
たぶん、嫌、きっと、ウチのが、真っ赤に違いない・・・・・
651
:
すえきち
:2006/11/12(日) 18:14:17
本日は以上です。
>38様
ヘタレながらも、ドモリながらも、どーにか、出来ましたw
652
:
満月
:2006/11/13(月) 18:09:59
夜、ベットの中で、梨華ちゃんがはめていた指輪を外してニコニコ眺めてた。
「そんなにじっくり見ないでよぉ」
「だって、うれしいんだもん♪」
なんか恥ずかしいなぁ・・・
「あれ?なんか書いてあるの?」
「う、うん。」
ウチ達のイニシャルと恥ずかしいメッセージ
「H&R eternal・・・永遠?」
「う、うん。 恥ずかしいから、声にして読まないでよぉ・・」
「・・・うれしい。ありがとう、ひとみちゃん・・」
ウチは恥ずかしさで一杯だから、梨華ちゃんを抱き締めて
「永遠とか、運命とかって、そんなにさ、思うことなんてないじゃない?
でも、梨華ちゃんにはさ、感じるんだ。」
653
:
満月
:2006/11/13(月) 18:16:36
「うん・・・」
「ウチが梨華ちゃんに出会えたのは、運命だったんじゃないかって。
でね、梨華ちゃんに対する思いは、永遠なんだって。
ウチは、梨華ちゃんを愛してる。世界中の誰よりも、愛してるんだ。
梨華ちゃんがいない生活なんて、考えられないよ。」
「ひとみちゃん、ありがとう。私も愛してるよ。」
「お礼を言わなきゃいけないのは、ウチだよ。
ウチの事、愛してくれて、ありがとう。」
654
:
満月
:2006/11/13(月) 18:26:43
「ひとみちゃん・・・・グスッ・・・」
「泣かないでよぉ」
「・・グスッ・・い、いのぉ・・うれしいんだからぁ」
泣き笑いの梨華ちゃん。
「梨華ちゃん、ウチさ、過去を克服するよーに、頑張るから。悲しませちゃうかもしれないけど、
頑張るからさ、幸せになろう?」
「うん。私も一緒に頑張るから、何でもひとりで抱え込まないでね?約束して?」
梨華ちゃんにキスをして
「うん。約束するよ。」
655
:
すえきち
:2006/11/13(月) 18:27:50
本日は以上です
情けない位の少量更新ですいません(汗
656
:
38
:2006/11/13(月) 20:14:52
更新お疲れ様です。
ヘタレなりにがんばってましたねw
梨華ちゃんもめっちゃ感動して泣きまくりっでしたし。
657
:
満月
:2006/11/27(月) 18:22:57
翌日
会社に出社すると、ごっちんが駆け寄ってきた。
「んぁー、梨華ちゃん、その指輪なにぃ?なにぃ?」
わかってるくせにぃ・・・
「あ、あのね、昨日、ひとみちゃんに貰ったのぉ♪」
真っ赤な顔してる梨華ちゃんを、にやにや見ながら、
「なになになになに、どーゆーことかなぁ?」
「結婚、しようって・・・」
俯きながら言う梨華ちゃん。
「んぁー、ヘタレのくせにぃ、プロポーズしたんだぁ!!」
「ヘ、ヘタレは関係ないだろー!!」
「もぉ、よしこも照れない照れない。はぁ〜、これで安心して大阪に行けるよぉ」
うっ・・・そーだった。カウントダウン開始かぁ・・・
「なに、泣きそうな顔してんのさぁ?」
ポンポンとウチの頭を叩いて、めでたいめでたいって言いながらごっちんは仕事場へ向った。
658
:
満月
:2006/11/27(月) 18:27:17
「ひとみちゃん、ごっちんにまだ、おめでとう、言ってないの?」
「・・・・・うん。」
もぉ、しょーがないなぁ って感じで、梨華ちゃんに頭を撫でられた。
まだ、受け入れられてないんだよねぇ・・・・・
仕事から帰って、さっそく、母となち姉に連絡をして、
梨華ちゃんの両親と会う日にちを決めた。
ごっちんが、居なくなる、カウントダウンは、確実に始まっている。
659
:
満月
:2006/11/27(月) 18:31:24
夜、いつものように梨華ちゃんの腕の中で、眠った。
もぉ、ずっと、見なかった悪夢が、また、蘇った。
顔の見えない相手に追いかけられる。
ウチは、必死で走って逃げる。
「・・・・・・み、ちゃん!」
「・・・ひと、み、ちゃん!」
「・・ひとみちゃん! ひとみちゃん!」
梨華ちゃんの呼ぶ声で、ウチは目を覚ました。
660
:
満月
:2006/11/27(月) 18:40:30
「・・はぁ、はぁ、はぁ、」
「ひとみちゃん、魘されてたから・・・・夢、見たの?」
ウチは、黙ったまま、梨華ちゃんに抱きついた。
「大丈夫だよ。私がついてるから、1人じゃないから、」
背中を擦ってくれる梨華ちゃんの手が、あったかい。
呼吸が落ち着いてきた頃、
「汗、かいちゃったから、シャワー浴びよう?」
「ごっちんが、居なくなっちゃう。」
「うん。」
「ウチ、欲張りなんだよ。梨華ちゃんも、ごっちんもって。ウチなんか、ウチなんかが、そんな、」
「ひとみちゃん!ウチなんかって言い方しないで!!そんな、自分を戒めるような言い方、しないで。」
661
:
満月
:2006/11/27(月) 18:48:46
「だって、だって、ウチは・・・」
「ひとみちゃんは、汚れてなんかないんだよ!なんで、なんで、そんなに自分をいじめるの?」
梨華ちゃんは、泣きながら怒ってて、
「・・・・ごめん、なさい・・」
「大好きなんだから、大好きなんだから、私の気持ち、否定されてるみたいじゃない!!」
「・・梨華ちゃん・・・・ご、めん・・」
「はぁ・・もぉ・・・バカァ!」
ポカポカ腕を叩かれたけど、大人しく、叩かれてた。
「・・・ごめん・・」
「お風呂、行こ。洗ってあげる。汚れてなんか、ないんだから!!」
梨華ちゃんは、泣きながらウチの手を引いていく。
662
:
満月
:2006/11/27(月) 18:56:44
怒りながら、ウチの体を洗う梨華ちゃんは、ちょっと怖い。
お風呂から上がっても、怒ってるんだ。
「夢を見るの、怒ってるんじゃないんだよ。ひとみちゃんが、自分を卑下した言い方するのが許せないの!
過去の辛いこと、一緒に乗り越えたいの。一緒に闘うの。だから、ウチなんかって、言わないで!!」
じっと見つめる梨華ちゃん。
梨華ちゃんだって、辛い目に遭ってきたんだ。
「ごめん。」
「謝らないで!!約束して?」
「うん。約束、する。」
うんって頷いて、ウチの好きな笑顔になった。
663
:
すえきち
:2006/11/27(月) 18:58:50
ご無沙汰しております。
少量ですが、更新しました。
>38様
また、ヘタレに戻っちゃいましたw
664
:
38
:2006/11/27(月) 22:50:43
更新お疲れ様です。
ごっちんが居なくなっちゃうことの不安が大きいようですね。
ガンバレよっすぃー!君には梨華ちゃんが居るんだから。
665
:
名無し(0´〜`0)
:2006/12/26(火) 00:51:59
いしよしの愛に心打たれました
更新お待ちしております
666
:
すえきち
:2006/12/28(木) 22:53:31
ご無沙汰しております。
1カ月も間が開いてしまい、申し訳ありません。
本来の予定では、年内完結を予定していたのですが、
どうしても時間が取れず、更新が滞ってしまいました。
年内は厳しいのですが、年明け後には更新出来る予定です。
待っていて下さる方、申し訳ありません。
もう少し、お待ちください。
667
:
38
:2006/12/30(土) 00:31:21
大好きな作品なので何時までも待ちます。
668
:
名無し(0´〜`0)
:2006/12/31(日) 04:13:11
作者様のペースで書き上げて下さいね
楽しみに待たせていただきます
良いお年をお迎え下さい
669
:
名無し(0´〜`0)
:2007/01/04(木) 23:10:48
作者さ〜ん 年明けたよ〜!
670
:
満月
:2007/01/08(月) 18:03:26
翌日、会社に行き、ごっちんに報告。
「ごっちん、今度の土曜日に梨華ちゃんの実家に挨拶に行くことになったんだ。」
「おぉ〜!着々と進んでるんだねぇ〜。」
「うん。梨華ちゃんは金曜日に仕事終わったら実家に行くって。」
「よしこは?」
「ウチは土曜の朝に、お母さんとなち姉を迎えに行って、一緒に梨華ちゃん家に行くよ。」
「じゃ、ごとーは金曜日によしこのとこに泊まろうかな?」
「えっ!ごっちん、彼放っといていいの?」
「・・・・もぉ、大阪だから。」
671
:
満月
:2007/01/08(月) 18:08:26
「えぇっ!いつ行ったの?」
「ん〜?・・・よしこに話した時には、もぉ居なかったよ」
そ、そんなぁ〜
ごっちん、ずっと1人だったのぉ・・・
「な〜んでよしこが泣きそうな顔するのさぁ」
「だって、ウチ、全然知らなくって・・・」
「話してないんだもん、知らなくてとーぜんでしょ?」
「・・・ごめん・・・自分の事しか考えてなかった・・」
「もぉ〜、泣くなよぉ〜 ヘタレなんだからぁ」
672
:
満月
:2007/01/08(月) 18:19:42
「ひとみちゃん、なんで泣いてるのぉ?」
梨華ちゃんがやってきて、泣いてるウチを不思議そうに見てる。
「ヘタレだからだよん♪」
ごっちんにからかわれても、反論出来ず・・・
「泣くなよぉ〜」
って、ごっちんに後ろから抱き締められ、梨華ちゃんはウチの頭を撫でてくれた。
「・・うぅ・・グスッ・・・ご、ごっちん・・」
「なぁ〜にぃ〜」
「あ、ありがとぉ」
涙と鼻水でぐちゃぐちゃ。
「な〜に、言ってんのさ!」
相変わらず、不思議そーな梨華ちゃんに、どもりながら説明すると、
「じゃ、ごっちんが大阪に行くまで、私達と一緒に夕飯食べよ?
1人ぼっちじゃ、淋しいよぉ・・・・ね?」
「いいよぉ〜」
「だ、だめ!!一緒に食べるの!もぉあんまり時間無いんだから!」
「時、時間が無いなんて、言わないでよぉ〜 」
ごっちんと梨華ちゃん同時に
「もぉ〜」 って、言われました。
673
:
満月
:2007/01/08(月) 18:26:41
その日から、3人で一緒に帰って、
キッチンで、ごっちんと梨華ちゃんは楽しそうに夕飯の支度をしてる。
ウチはと言うと、楽しそうな2人を見て、ウルウルしてるヘタレっぷり。
「よしこさぁ、いつからそんなに泣き虫になったの?」
「・・・・・・。」
「上目遣いされてもねぇ〜 ごとーは萌えないよ。」
「いや、ごっちんに萌えられても・・・」
「梨華ちゃんに萌えられたら、押し倒しちゃうんでしょ?」
「うん♪」
「バカップル!? じゃないか、よしこだけだから。」
はぁ こんな会話もあと少しだなぁ・・・
674
:
すえきち
:2007/01/08(月) 18:33:59
新年明けましておめでとうございます。
今年もよろしくお願い致します。
久々更新しました。 少量ですが・・・
38様,668様,669様 お待たせしてすみません。
はぁ、新年早々、卒業発表とか・・・
気持ちの整理がまだつかず、卒業後のビジョンが明確でなく、
更新が滞り待っていて下さっている方、ごめんなさい。
675
:
38
:2007/01/08(月) 22:37:35
新年明けましておめでとうございます。
更新お疲れ様です。
ヘタレよすぃ〜炸裂ですねw
石川家への挨拶はきっとビッシッと決めてくれますよね?
卒業は・・・何となく踊れモーニングカレーのDVDを観た時に卒業が近いのかなって感じてました。
でも、5月とは・・ちょっと気持ちの整理が確かに付きませんね。
更新はすえきちさんのペースで行って下さい。
676
:
すえきち
:2007/01/13(土) 17:29:02
よっすぃ〜の弟さんが亡くなられました。
更新は、しばらく自粛します。
心より、ご冥福をお祈りします
677
:
すえきち
:2007/02/07(水) 18:09:17
本日より再開します。
少しづつの更新になると思いますが、よろしくお願い致します。
678
:
満月
:2007/02/07(水) 18:17:47
金曜日
仕事が終わったらそのまま実家に行く梨華ちゃん。
ウチはごっちんと一緒に梨華ちゃんを駅まで送って、アパートへ帰った。
「なんか、この部屋によしこと2人っきりって、久しぶりだよね?」
「うん、そーかもねぇ・・」
「何?梨華ちゃん居ないから元気ないの?」
「ち、違うよ!」
「じゃ、なにさ?」
「明日の事で緊張してるのもあるし、ごっちんと居られるのも後少しだからさぁ・・」
「ごとーに会えなくなって淋しいって?」
「・・・・うん。」
「認めるなよ!?」
だって、ほんとのことだもん
679
:
満月
:2007/02/07(水) 18:28:26
ごっちんはウチの頭をぽんぽんと叩くと、キッチンへ
「さ〜てとぉ、何作ろうかなぁ?よしこ、何食べたい?」
「オムライス!!」
「りょ〜か〜い!」
相変わらずの手際の良さで、あっとゆーまに完成。
「ごっちんは、ほんと、料理早いよねぇ」
「ふっふっふ。ごとーの実力思い知ったかぁ!」
はぁ〜 「何ため息ついて?」
「うん?」 「なんだよぉ〜」
「ごっちん、ありがとね」
黙ってウチを見つめるごっちん
680
:
満月
:2007/02/07(水) 18:37:47
「今までさ、ありがと。ほんと、ありがと。」
「バ〜カ」 っておでこを小突かれた。
「早く、食べよ!」 「「いただきま〜す!」」
「よくこの部屋で、オムライス作ったよね?」
「うん。なち姉と住んでる時からだもんね」
「うん・・・・」
「ごっちん、ぜってー幸せになれよ!!」
「・・ゲホッ・・急にバカデカイ声出さないでよ!」
「ごっちん、結婚おめでとー!!ばんざ〜い!!」
大声で、万歳をするウチをごっちんは大笑いしながら見てた。
やっと、言えたよ。
ほんと、感謝してるんだ。
いっつも、支えてくれてありがとう。
681
:
満月
:2007/02/07(水) 18:51:28
いろいろ思い出話をした
もぅ遅いから寝ようとゆーことになって、
「梨華ちゃんに悪いから、ごとーは下に寝るよ」って
だから布団を敷いて一緒に寝た。
「よしこ、おいで」
両腕を広げてくれたごっちんに抱き締めてもらった。
「ねぇ、ごっちん。あの時の傷、痕、残っちゃった?」
ウチが壊れて、死のうとした時、ウチの目の前でごっちんは腕を切ったんだ。
「う〜ん、薄くだけど、残ってるかなぁ〜。謝るの無しね!」
「だって、ウチの、せい・・・」
「違う!ごとーの意思でやったんだから、気にしなくていいんだよ!」
「でもっ」
「でもじゃない!! 今はしてないんでしょ?」
「うん、してない。」
「そっか。頑張ってんじゃん。」
ぎゅうって、抱きしめてる腕に力が入った。
「ごっちん、苦しいよぉ」
泣いてるのをごまかすように言うウチに
「黙れ!」 って言ったごっちんの声も、涙声だった。
682
:
すえきち
:2007/02/07(水) 18:52:52
本日は以上です。
683
:
すえきち
:2007/02/07(水) 21:19:36
今日はあいぼんの誕生日だったんですね
もう、1年経つんだなぁ・・・
684
:
満月
:2007/02/09(金) 18:24:16
駅で母となち姉と待ち合わせをし、梨華ちゃんの実家に向かう。
はぁ 緊張するなぁ・・・
認めてもらってるとはいっても、今回は結婚だし。入籍できる訳じゃないんだけどさ
「よしこ、歩くの早いよ!!」
あっ!そーだった
「ごめん!考え事してたから・・」
「わかるけどさぁ、なち姉、身重なんだから〜」
「大丈夫だべ!ひとみも緊張してるんだから仕方ないっしょ」
「お母さんも緊張しちゃって、早起きしちゃったもの」
「よしこも早起きだったね!」
「うん。緊張しすぎで吐きそぉ・・・」
「何情けないこと言ってんのさ!」
685
:
満月
:2007/02/09(金) 18:36:10
「よしこのヘタレは今始まったことじゃないからねぇ〜♪」
「・・・・はい・・否定しませんよ」
みんなに笑われながら、梨華ちゃんの実家に到着。
深呼吸、深呼吸
よしっ!!
ピンポ〜ン 「は〜い!」
梨華ちゃんの声
「いらっしゃい! お母さん、お姉さん、ご無沙汰してます。」
「いいえ、こちらこそお邪魔します。」
「梨華ちゃん、久しぶり」
「お腹、大きくなりましたねぇ」
「もぉ、お腹蹴って大変だべ!」
「まぁ、皆さんいらっしゃい。さぁ、上がってください」
梨華ちゃんのお母さんに促されて、みんなでリビングへ
「あっ、ひとみちゃん。お父さんが2人で話したいって」
「うぇぇぇ 何だろう? 何かしたかな?」
「違うのよぉ、“お嬢さんをください!”って言うのを聞きたいのよ!」
「ほんとに、ドラマの見すぎなんだよ!」
お姉さんが冷たく言い放つ。
「はぁ〜。どちらに行けば・・・」
「客間で待ってるわ。緊張して真っ青な顔してね!」
梨華ちゃんのお母さんに案内され、客間へ
「お父さん、ひとみちゃん来たわよ。さ、どうぞ」
686
:
満月
:2007/02/09(金) 18:45:34
「し、失礼します」
座布団が2枚。正座して待つお父さんの前にウチも座る。
「ご、ご無沙汰してます。」
「いや、あの、梨華から聞いてるんだが、吉澤さんから、聞きたいんだが・・」
「は、はい。あの、梨、梨華さんと、結婚したいんです。」
「したい?」
「あ、いや、あの・・・」
緊張するよぉ〜 うまく、話せないよぉ〜
「え、えっと、あの、結婚、結婚します。で、あの、あの、」
腕を組んだまま、じっとウチを見る・・とゆーか、睨むお父さん。
「お、お嬢さんを、ウチ、ウチに、ください!!!」
正座したまま頭を下げた。
「・・・・・・・・。」
うぅ・・お父さんが何も言ってくれない。
どーしよぉ・・・・・
687
:
満月
:2007/02/09(金) 19:41:41
恐る恐る顔を上げると、
腕を組んだまま、目を閉じ、唇をかみ締めているお父さん。
何も言えずに、ウチは俯いたまま・・・
だめ・・なのか、なぁ・・・・・
どのくらいの時間がたったのか、お父さんが
「・・・吉澤さん、1つだけ、約束して欲しい。」
「は、はい。」
「これからいろいろな事があると思う。偏見、誹謗、中傷。傷付く事も、沢山ある。」
「はい。」
「悲しいことも、辛い事も、きっと、幸せな事より多い。」
「・・・・はい。」
「1つだけ、約束してくれ。
いつか、人は死ぬ。その時に、不幸な人生だったと思うような、そんな人生は歩んで欲しくない。」
688
:
満月
:2007/02/09(金) 19:47:17
「梨華だけじゃない。吉澤さん、あなたも同じだ。」
「は、はい。」
涙が溢れてきた。
お父さんも泣いていたから・・・
「約束、できる?」
「はい。約束、します。」
「うん、うん、他には何も言うことはないよ。娘を、よろしくお願いします。」
「こ、こちらこそ、よろしくお願いします」
お父さんとウチと、お互いに頭を下げた。
689
:
満月
:2007/02/09(金) 19:51:46
お父さんとウチがリビングに向かうと、みんながビックリした顔で見る。
そりゃそーだよね!
2人とも、今まで泣いてましたって顔してるのに、笑顔なんだもん!
「ひとみちゃん、泣いたの?」
梨華ちゃんが心配そうにウチに駆け寄ってくる。
「泣いたけど、でも、悪い涙じゃないよ。幸せな涙だよ!」
690
:
すえきち
:2007/02/09(金) 19:52:47
本日は以上です
691
:
38
:2007/02/09(金) 23:27:57
更新お疲れ様ですそして、お帰りなさい。
梨華パパの言葉に感動して泣いちゃいました。
692
:
満月
:2007/02/10(土) 15:59:22
リビングで自己紹介をした。
そこで、改めてみんなに結婚するつもりだと話した。
「お母さん、うちも娘が3人になったんだなぁ」
「そうね」 って、梨華ちゃんの両親にも認めてもらって、
「こんな娘ですが、よろしくお願い致します。」
って、母となち姉が頭を下げてて、
ウチは、お父さんと話して力尽きたのか、ぼーっとしてた。
「ひとみも頭下げるぅ!?」
なち姉に頭を叩かれ・・・
693
:
満月
:2007/02/10(土) 16:07:42
「もぉ、堅苦しい挨拶は終わりにしようよ!!」
お姉さんがそー言うと、ごっちんが
「そーだ!そーだぁ!!」
って・・・・・・・ ごっちんは当事者じゃないしねぇ・・
「お腹すいたから、食事にしましょう! ごっちん、手伝って!」
「は〜い!」
お姉さんとごっちんで、キッチンからごちそうを運んでくる。
「す、すごいね!?」
「昨日から、お母さんとお姉ちゃんと3人で用意してたの」
テーブルいっぱいに料理が並べられる。
「じゃ、乾杯しましょうか」
694
:
満月
:2007/02/10(土) 16:15:13
「今日のために用意しておいたんだ。」
お父さんは日本酒の一升瓶を持ってきた。
「お姉さんは、お腹に赤ちゃんがいるから、無理だけども、皆さん、今日は飲みましょう!」
た、高そうなお酒だなぁ・・・
「なっちも形だけでも、お酒ください。舐めるくらいなら大丈夫だべ!」
「じゃ、少しだけ・・」
全員でグラスを持ち 「「かんぱ〜い!!」」
「よしこ、梨華ちゃん、おめでとー!」
「ご、ごっちん・・・・」
「ぷはぁ〜 おいしいねぇ〜 さ、さ、梨華パパ、飲んで、飲んで」
日本酒をイッキに飲み干したごっちんが、一升瓶を抱えてお父さんと酒盛りを始めた。
695
:
満月
:2007/02/10(土) 16:21:37
ウチは、ほんとに腑抜け状態。
ぼーっと、みんなを見てた。
「ひとみちゃん、食べないの?」
「・・・あぁ、うん。なんか、気が抜けちゃったのかぁ?」
なち姉はお姉さんと盛り上がってるし、母親同士で話し込んでるし
ごっちんとお父さんは・・・ 酔っ払い・・
「ひとみちゃん、少し私の部屋で横になる?」
「・・いや、それは、まずいでしょ?」
「梨華、ひとみちゃん、どーかしたの?」
「緊張してたから・・疲れちゃったみたい。私の部屋で少し休んでてもいいよね?」
「大丈夫よ!どーせお父さんはもう酔っ払ってるんだから・・」
「ひとみ、お言葉に甘えて休ませてもらったら?」
696
:
満月
:2007/02/10(土) 16:28:51
「うん。じゃぁ、少しだけ・・・」
ふらふらと立ち上がると、梨華ちゃんに手を引かれて部屋へ
一面ピンクなんですけど・・・
チカチカするんですけど・・・
すっごい乙女チック・・・
「ベットに横になって」 促されるまま寝た。
「ごめんね。こんな大事な日に、こんなんで・・」
「ううん。昨日、あんまり寝てないんじゃない?」
「夜中に何回も起きちゃったから、ね。」
「眠っていいよ。ずっと、ここにいるから」
梨華ちゃんはウチの手を握ってキスをした。
ウチはあっけなく、眠りに落ちた。
697
:
満月
:2007/02/10(土) 16:40:19
目が覚めると、目の前に梨華ちゃんの顔が・・・
「梨華ちゃん」
「・・・ん・・ぁっ ひとみちゃん、起きたの?」
「うん。ごめんね、ウチ、だらしなくって・・」
「ううん。もぉいいよ。お腹すいてない?」
そう聞かれた途端、ぐぅ〜 って・・・ は、恥ずかしい
「・・ふふっ 下行って食べよ!」
「うん。でもその前に・・・」
目の前に梨華ちゃんの顔があるんだもん!
「・・・んんっ・・・はぁ・・・ん・・・・ひ、とみちゃ・・だめぇ・・」
キスだけで、そんな声出す梨華ちゃんのがだめでしょ?
698
:
満月
:2007/02/10(土) 16:46:19
「そ、そんな、色っぽい声出さないでよぉ〜」
「だってぇ、ひとみちゃんがぁ・・・」
「だめ!そんな瞳で見ないで! 我慢出来なくなっちゃう! ご飯食べ行こ!」
梨華ちゃんの艶っぽい瞳を振り切って起き上がった。
リビングに行くと、ごっちんとお父さんは酔い潰れてた。
「うっわっ!2人で一升瓶空けたんだ!?」
「ほとんど、真希ちゃんが飲んだのよ。」
はぁ〜 恐るべし・・・ 空瓶抱えて寝てるし・・
699
:
満月
:2007/02/10(土) 16:55:37
帰る母となち姉を駅まで送り、潰れたごっちんを客間に運ぶ。
ウチは梨華ちゃんの実家に初お泊り。
でもね、お父さんはごっちん同様潰れてるし、お姉さんは友達と遊びに行くとかで外泊らしく・・・
お母さんと梨華ちゃんとウチの3人。
「お母さん、先に休ませてもらうわね。」
「うん、おやすみ〜」 「おやすみなさい。今日はありがとうございました。」
「いいえ。じゃ、おやすみなさい」
「私達もお部屋行こっか?」 「うん。」
700
:
満月
:2007/02/10(土) 17:02:18
部屋に入ると、梨華ちゃんが抱きついてきた。
「梨華ちゃん、どーしたの?」
「・・・・昨日、一緒に居れなかったから・・」
「でも、一緒に昼寝したじゃん?」
「・・・・・・いじわる・・・・」
力一杯梨華ちゃんを抱き締める 「冗談だよ。梨華ちゃん、好き。」
「わたしも。ひとみちゃん、大好き」
ウチの首に両腕を回して引き寄せられるように、深い、深い、キスをした。
701
:
すえきち
:2007/02/10(土) 17:15:41
以上です。
夜、更新できるかな?
>38様
ただいまですw
泣いて頂けるなんて・・・
梨華パパに代弁してもらいましたが、ほんとにそー思うんです。
前にハロモニだったかな?
「辛いに1本線を足すと、幸せになるんだよ!」
って、言っていたのを思い出しまして。
悲しみ・苦労≠不幸 だと、思うんです。
702
:
38
:2007/02/24(土) 22:32:43
更新疲れ様です。
甘える梨華ちゃんは最高にカワイイです。
「辛いに1本線を足すと、幸せになるんでよ!」この言葉を言ったのは
あいぼんでしたね、彼女も復帰の兆しが見えてきて4人の4期を見れるのも
そう遠い話では無くなって本当に良かった。
703
:
すえきち
:2007/03/29(木) 07:34:25
ご無沙汰しております
仕事が鬼のように忙しく、PCも開けない状況です。
携帯からなんですが、待っていて下さる方、申し訳ありません。
放棄はしません。
必ず、復帰します。
もうしばらく、時間をください
704
:
38
:2007/03/29(木) 22:04:49
放棄しないと聞いて安心しました。
無理せず仕事が落ち着いてからすえきちさんのペースで更新してください。
また〜り待ってます。
705
:
名無し(0´〜`0)
:2007/03/30(金) 02:16:03
復帰楽しみに待っています^^
落ち着くまでは、じっくり待っていますからがんばってくださいね
706
:
T-bone
:2007/06/08(金) 15:17:19
初めて書き込みさせてもらいます。
いや〜、よっすぃーと梨華ちゃんの愛に、めちゃくちゃ胸が痛いです。
本格ラブロマンスですよねぇ。ハ〜って感じです。
更新はボチボチで大丈夫ですよ〜。
無理しないでくださいね(^^)!
707
:
名無し(0´〜`0)
:2007/10/17(水) 21:36:09
やっぱり放棄?
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