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ロング・インタビュー

1名無し(0´〜`0):2003/07/11(金) 20:49
――予告――

201X年6月
『月刊ブックレビュー』より

何年かに一度は必ず、再結成説が流れては消え、流れては消え。
そんな伝説のアイドルグループ、『モーニング娘。』を覚えている人は多いだろう。

いわゆる暴露本出版の噂も、枚挙に暇がない。

解散から既に10年、不気味な沈黙を破って、元メンバーの吉澤ひとみがすべてを語る。


――どうして、今、話す気になったんですか?

うーん。以前からねえ、話はたくさん頂いてたんですよ。
今回は、梨華ちゃん(注:元メンバーの石川梨華)が賛成してくれたのが
大きかったですね。
解散から10年、っていう区切りもあったし。
そろそろ、二人のこと、ずっと先まで見据えて考えなきゃいけない時期ですしね。

――二人のこと?

うん。付きあってるんですよ。要するに。あの頃からずっと。



てかさ、みんな、知ってたでしょ(笑)?
色んなサイト見ながら、言ってたんですよ。
「みんな、鋭いよね」
って。ははは。

――吉澤ひとみ『ロング・インタビュー』近日発売。


そこで、皆様のご協力をお願いします。

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ズバッと斬り込んで下さい。

482 娘。もようあれこれ:2003/08/15(金) 23:36
───石川さんとは別々でしたよね。

そうですね。淋しかったなあ。
梨華ちゃんと別ってことだけじゃなくて、なんか、帰るべき場所がなくなった感じ。
それまで、モーニング娘。っていう本体あってのユニットだったわけで。いきなり
それがなくなって。降りようとしたら、梯子がないってのかな?違うか?

こんなんなら、もう解散でいいよ、って正直思ってました。
まあ、すぐにそうなっちゃったわけですけど。

そう、そのとき、18歳になってて、夜も仕事出来たんですよ。
だから、ラジオとか、思わぬ現場で会えたりして、それはちょっと心の支えでした。
それまで毎日のように会ってたのに、ゼンゼン会えなくなって。
電話も時間がすれ違ってなかなか出来なかったんですけど、つながった時は、携帯の
充電切れそうになるまで話して。で、自分の充電完了、みたいな(笑)。

492 娘。もようあれこれ:2003/08/15(金) 23:38
───それから解散まで、あっという間でしたね。

あっという間、でしたよねえ、ほんとに。6期なんて実働一年ちょっとですね。
今思うと、解散が近い時期に6期が入った、っていう方がしっくりくるかな。
6期が入って、安倍さんもすぐに卒業しちゃったしね。
もしかして、あの時点で、実は一旦終わってたも同然、だったのかも。

たぶんね、4期までは、ファン層の新規開拓が出来てたのかな。
5期6期になると、現メンからの乗り換えとか、誰でも好きとか、そんな人しか娘。を
見てくれなくなったというか。
ブレイクするには、浮動票を取り込まなきゃいけないのに、もう一部のコアなファンの
人しか残ってなかったんですよね。ある意味安定かもしれないですけど、それだけでは
絶対に上向きのベクトルにはならないですし。

それまでは人数が増えたことが、結果的に勢いを生んでたりもしたんですけど、
もう話題にすら上らなくなった感じで。

502 娘。もようあれこれ:2003/08/15(金) 23:39
いろいろあがいたりしてたのが、二分割とか、キッズ込みのユニットとか、そういう
解散前の動きなんでしょうかね。

逆に言えば、それまでのアイドルの寿命なんかも考えてみれば、あそこまでよくもったなと、
そういう見方もあるのかもしれませんけど。

メンバーが増えたり減ったり、ユニット改変とか人事異動みたいなことを繰り返したから、
それが息継ぎになって長く続いたのかもしれないし。
もしかして、LOVEマシーン以前の、コーラス主体のグループだったら、地味だけど、
もしかしたら、今も「モーニング娘。」って存在したのかもしれないし。
れば、とか、たら、とか、今言ってもしょうがないんですけど。

あのころCD市場が冷え込んでたりとか、いろいろ重なってたのもあるんですよね。
それまで、テコ入れとして、ユニット組み換えとかで耳目集めて凌いできたのが、
通用しなくなって。カントリー娘。に梨華ちゃんが入ったのが、計算どおり成功した
最後の例でしょうかね。その後は、もう、一定のニーズだけを狙って、量産していく
しかなくなって。こんな言い方はいいのかどうかわかんないですけど、つんくさん
にも限界が来たみたいな感じになってって。

それで、最後の切り札で、解散バブルを生み出すしかなかった、んでしょう。
たぶん。でも、解散後も、一人も転落人生みたいなのを辿らないで、ちゃんと
タレントとして一般人としてやっていけてるってのは、元娘。としてのあたしの
誇りでもあります。

512 娘。もようあれこれ:2003/08/15(金) 23:40
───他の方は、どうなさってます?

解散後もタレントとして残ったのは、飯田さん、矢口さん、4期であたし以外。ミキティが、
ソロに戻って。その辺の活躍っぷりは、まあ語るまでもないですよね。
あと、高橋。高橋はあまりTVには出てこないですけど、舞台で暴れてます。
もう訛ってなくて。代わりに、新潟に帰って結婚した小川が、ムチャクチャ訛ってて(笑)。
あ、亀井が、まだモデルやってるのかな?入ってからすごい背が伸びてましたからね。

それから、田中が、社長やってるんです。ネットで通信販売だかなんだかやってるって。
社員はいないらしいんですけど(笑)。けっこうやり手みたいで。
紺野は、あれからすぐに留学したりして、今も大学で研究続けてます。
何を研究してるのかは、いくら聞いてもさっぱり覚えられないんですけど、
なんか、石油に代わる画期的なエネルギー源がうんたらかんたらとか。
多分、うまくいけば、そのうちそっち方面で名前が出てくると思いますよ。
あと道重がこないだ故郷で結婚して。新垣の子どもが、もうすぐ一歳だったかな?

みんな元気ですよ。地に足つけて、それぞれがんばってます。

522 娘。もようあれこれ:2003/08/15(金) 23:42
───解散すると聞いた時、石川さんとはどんな話をされましたか?

梨華ちゃんはね。一人でも輝けるなって。
『モーニング娘。の』っていう肩書きが取れたとしても、やってけるなって。
そう思ってたんですよ、ずっと。でもあたしは違うな、とも思ってて。

「だから、芸能人は、もうこれで辞めようかなって思う」
って、言った。梨華ちゃんには、輝き続けて欲しいとも。
「離れ離れになっちゃうの?」
って言われて。芸能界で仕事するのって、芸能人だけじゃないよなあって思って。
しばらくゆっくりして、それから今後のこと考えよう、なんてのんきに考えてたんです。
だけど、梨華ちゃんの近くで早く仕事見つけた方がいいなあって思いなおして。

それで、いろいろ一緒に考えて、とりあえず、和田さん(注:和田薫、娘。の最初の
マネージャー)に相談したんです。
「マネージメント側で、使ってもらえないでしょうか?」って。
そこで、きっと「元娘。」が生きてくることもあると思うんですけど、なんて
売り込んで。
和田さんが山崎さん(注:所属事務所・UFA会長)に進言してくれて、
とりあえず、使いっぱしりみたいなことから勉強させてもらえることになって。
まさかそのまま今に至るとは、そのときはホント思ってもみなかったですね。

532 娘。もようあれこれ:2003/08/15(金) 23:45
───独立なさるんですよね?

はい。おかげさまで。
「10年続くと思わなかったよ。そろそろ一人でやってみる?」
なんて、言われて。独立っても、同じ傘下なんですけど。
でも、それなりの利益を生み出せるだろう、って期待してもらってるわけですから、
踏ん張りどころだと思ってます。
この話お受けしたのも、プロモーションの一環。社長自ら(笑)。
すんなり事務所からOK出るわけですよ、そりゃ。

───その第一号の所属タレントが・・・。

石川梨華。公私混同(笑)。でも現場にまで付いていくわけじゃないですけど。
マネージャーはまた別の人で。ただ、梨華ちゃんを一番輝かせられるのは、やっぱ
自分だっていう自負があるので。総合的な演出をやっていくのがあたしってことです。

542 娘。もようあれこれ:2003/08/15(金) 23:47

  ───『2 娘。もようあれこれ』 了 ───

55話しにくいことって、あるじゃん?─その2─:2003/08/17(日) 04:26
あれは、何年前になるんだろう。
丁稚奉公もどきのことを始めて、間もないころだった。

広く捉えれば同じグループに属するレコード会社が、あたしに目をつけた。
アジア市場拡大のために、力を貸してほしいって。
担当者と一緒に、現地に飛んでほしい。期間は、短くて1年くらい。

つまりあたしは、『元 早安少女組。』でもあるわけで。

話を持ってきた和田さんは、別に断っても構わない、って言ってくれた。
こちらに大したメリットはないし、せいぜい恩を売れるだけの話だから、と。
だけど、和田さんの目には、恩を売りたい色がありありと浮かんでいる。
まあ、何だかよくわからないけど、持ちつ持たれつの世界なのだろう。

56話しにくいことって、あるじゃん?─その2─:2003/08/17(日) 04:27

「行きますよ」

即答してた。
だって、娘。の辞書に「出来ません」なんて言葉、なかったし。
どんなことからでも、何かを吸収するって決めて、この道に入ったし。

愛情を、上昇気流に変えたかった。
梨華ちゃんを連れて昇っていけるだけの力を、早くつけたかった。

とにかく、偉くなる。そうすれば、堂々と梨華ちゃんのそばにいられる。
そのために今は、遠距離だから、会えないから、なんて、ちっぽけな不安に、
押しつぶされるわけにはいかないんだ。

57話しにくいことって、あるじゃん?─その2─:2003/08/17(日) 04:28
その日の夜遅く、帰ってきた梨華ちゃんに話した。
長い間、会えなくなるっていうのに、勝手に決めたちゃった話。

「相談じゃなくて、報告になっちゃってごめん」
「気にしないで。足枷になりたくないから」
笑って、がんばってね、って言ってくれた梨華ちゃん。
心の中に渦巻いて、停滞し始めていた不安が溶けて、さらさら流れて行く。
「ありがとう。がんばってみる」
あたしを好きになってよかったって、ずっと思っててほしいから。

58話しにくいことって、あるじゃん?─その2─:2003/08/17(日) 04:29
出発の前夜。心ゆくまで梨華ちゃんを確かめた。
終わったあともなかなか眠れずに、唇や言葉を交わし続ける。

「待っててね」
しっかり勉強して、早く立派になって、梨華ちゃんを守れる人間になるから。
「うん。身体、気をつけてね」
涙をこらえて、かすれ声で、梨華ちゃんはあたしを送り出してくれた。

帰ってきた日。
「おかえり」
そう言って抱きしめてくれた梨華ちゃんの胸で、久しぶりに泣いたっけ。

梨華ちゃん、ごめんね。10年もかかっちゃった。
ずいぶん待たせちゃったけど、これからは、ずっと隣にいるから。

59話しにくいことって、あるじゃん?─その2─:2003/08/17(日) 04:30

─── 『話しにくいことって、あるじゃん?─その2─』 了  ───

60ハミガキ・ニイガキ・ナカガキ(中書き)─2─:2003/08/17(日) 04:32
取材を始めた頃、巷間で一つのCMが、静かな話題を呼んでいた。

砂浜に座って、海へと沈んでゆく夕陽を眺める二つの背中。
一つは石川梨華のもの。もう一つは、CM中では明らかになっていない。

並んだシルエット。隣の影に口づける石川。
そのあと、寄り添う肩に頭を預け、「また来ようね」と呟く。
夕陽に照らされる、石川の笑顔。

文字に起こせばそれだけのフィルムではある。
しかし、その石川が、この上なく魅力的なのだ。
また、キスシーンを演じたことも、長い芸能生活の中で初めてであった。

目にする者を、南の島へと誘う企図は成功し、旅行会社は嬉しい悲鳴を上げているという。
また、石川梨華にもCM出演依頼が殺到しているそうだ。

61ハミガキ・ニイガキ・ナカガキ(中書き)─2─:2003/08/17(日) 04:34
あの相手役は、吉澤だったのではないか。
本人にそう水を向けると、こともなげに肯定した。

「他の人と、キスなんか絶対にさせません」
そうしなければ稼げないくらいだったら、一緒に路頭に迷いますよ。それに。

「あたし以外の人間の前で、梨華ちゃんがあんなカオ見せるわけないじゃないですか」

石川を一番輝かせることができるのは、自分である。
自信にあふれた吉澤の言葉通りに、石川梨華は、順調にタレントとしてステップアップ
し続けている。その二人三脚は、これからも長く続いてゆくのだろう。

62ハミガキ・ニイガキ・ナカガキ(中書き)─2─:2003/08/17(日) 04:34

─── 『ハミガキ・ニイガキ・ナカガキ(中書き)─2─』 了  ───

633 これからのこと:2003/08/17(日) 14:19
───さて、これからのことをうかがいたいんですが。大きなお話があるとか。

はい。実は、娘。の再結成に向けて動き始めてます。
あたしの、独立後の初仕事なんですけど。
初仕事っていっても、伝令みたいにいろんな人の間を走り回ってるだけで、今までと別に
何も変わらないんですけどね。
まあ、花を持たせてもらった、って感じで。会長に感謝なんですけど。

平家さんに、新曲と、サウンドプロデュースをお願いできることになって。
もちろん、つんくさんにも、スーパーバイザーみたいな立場で入ってもらって。

643 これからのこと:2003/08/17(日) 14:19
───平家さんって、あの平家みちよさんですか?

ええ。今をときめく平家みちよさんです。すごいでしょ?
平家さんが戻ってきて、ようやく夢の競演が実現しそう、という。
ハロプロの最初からの仲間として、娘。とのつながりは深いですから。
あたしとはラジオも一緒にやってましたし、中澤さんや飯田さんにも、口添えしてもらって。
ここへきて、あたしの「元娘。」が生きてきました。10年経って、ようやく。

企画だけの段階で、元メンに集まれる範囲で集まってもらって、話し合ったんです。
当時、やりたくても出来なかったこと、今なら出来るかもしれないこと、何でもいいから、
意見聞かせてもらおうと思って。

そしたらプライベートでお願いしたのに、今芸能界にいるメンバーも、みんな来てくれて。
嬉しかったですよ。みんなやりたいんだ、気持ちは一つなんだって思って。

そこで、まず出てきたのが、平家さんの名前で。お願いしたら、快諾してくれて。
もう、個々にレコーディングに入ってるんですよ。
忙しい中、ホントにすごい無理を聞いて下さって。今もいい子でした。
「あんたらあってのアタシやし、お互い様や」って。もう、嬉しかったです。

初めて打ち合わせで集まった時は、もう同窓会なんだか仕事なんだかよくわかんなくて。
辻加護が、相変わらず飯田さんに怒られたりしてて。「うるさい!」って。

653 これからのこと:2003/08/17(日) 14:21
───具体的には、どんな活動を?

アルバムリリースと、一回限りのライブですね。

アルバムは、当時の曲をアレンジしなおして、今風にしたのを数曲。
全員での新曲が、今のところ一曲。これは、増やせるかもしれないですけど。
あと、引退してないメンバーだけで、新曲を少し。TV出演も視野にいれて(笑)。
やらしい話ですけど、普通に生活してるメンバーは、そうそう引っぱりまわせないですから。

ライブは、あの頃は出来なかった生バンドで。今のところ、豪華な顔ぶれになりそうです。
振り付けも夏先生に魅せて下さい、キツくなく(笑)、ってお願いしてて。
スタンドで、ちょっとした振り付けってのも多くなるかな?
いや、分からない、夏先生だし。ムチャクチャハードかもしれない(笑)。

ただ、ちょっとだけ不安なのは、合同練習がほとんど出来ないことかな。
引退組は家での個人練習が中心ですからね。仕事も家事もしなきゃいけないわけだし。
でもみんな「元娘。」の底力の見せ所だって、はりきってくれてましたけど。小川とか。
先生の厳しさって、みんなありがたく身に沁みて分かってますから。
きっとだいじょうぶだと思う。合格ラインまで仕上げて来てくれるはずです。

663 これからのこと:2003/08/17(日) 14:22
まあ、細かい調整はまだのところも多いですけど、もう公表してもOKな段階に入ってます。
あの頃お家芸だった「急遽変更」ってのは、ナシの方向で(笑)。

商売なんですよ。だから、悪くて収支トントンじゃないとだめなんです。
だけど、夢の売り方を間違ったら、しけった花火みたいに一瞬で終わってしまう。
いくら儲かったとしても、そんなのはイヤです。同じ花火だったら、いつまでも網膜に
焼きついて離れない、夏が来れば思い出す、そんなでっかいすごい花火にしたい。

見に来てくれる、CDを買ってくれるファンの方も含めて、この企画に関わる全員に、
気持ちよく夢を見てほしい、ってのがあたしの願いなんで。
いろんな方に助けてもらいながら、ようやくここまでこれて、ホントによかった。

673 これからのこと:2003/08/17(日) 14:24
───私も、実はファンの一人だったんですよ。

そうなんですか。ありがとうございます。

───再結成、楽しみにしてて、いいですよね?

はい。カミングスーンってことで。
いい夢を見ていただけるように、がんばってますから。

───最後に最高のおしらせを聞けて、嬉しいです。

あたしは一発屋にならないためにどうしたらいいかで、頭が一杯なんですけど(笑)。
ていうか、まだ一発屋ですらないわけですが(笑)。

───ヒトヤマ当てる自信があるわけだ。

まあ、なくはない、ぐらいの感じですかね(笑)。

───おかげで、いい本になりそうです。ありがとうございました。

こちらこそ、どうもありがとうございました。

683 これからのこと:2003/08/17(日) 14:25

───『3 これからのこと』 了 ───

69話しにくいことって、あるじゃん?─その3─:2003/08/17(日) 14:26
インタビューじゃ、偉そうに大きなこと言ってるけど。
この企画が動きはじめたとき、あたしは、一回だけ梨華ちゃんの前で弱音を吐いた。

「もしコケたら、どうなるんだろうね」

かぶらなければならないかもしれない、億単位の借金。
事務所の立ち上げに骨身を砕いてくれた、スタッフの生活。
誰かが上にいてくれたときは、悪い方に考えるタイプじゃなかったのに。

試算表を見ながら、ため息ばっかりつくあたしに、梨華ちゃんは言った。

「そうなったら、わたしが脱げばいいだけの話なんだから」

しっかりしてよ、シャチョー。肩を叩かれて、目が覚めた。

一生この人について行こう。じゃなくって、絶対そんなことさせるもんか。

きっとうまくいく。成功しないわけない。
だって、あたしの10年は、ダテじゃないから。
みんなの10年も、きっと同じだから。

70話しにくいことって、あるじゃん?─その3─:2003/08/17(日) 14:27

─── 『話しにくいことって、あるじゃん?─その3─』 了  ───

71ハミガキ・ニイガキ・アトガキ(後書き):2003/08/17(日) 14:28
この10年に何があったのか。
これまで吉澤が語ってくれたことは、その断片にすぎない。
月並みな言い方ではあるが、いいことばかりではなかっただろう。
「元娘。」という肩書きは、時には邪魔になることもあっただろう。

終始にこやかで落ち着いた話しぶりは、時に年齢不相応ですらあった。
その一点からでも、彼女の歩んできた道のりを、容易に想像できる。

言葉を選ばずに言えば、あの頃、私たちは娘。にいつも振り回されてきた。
おそらくは、娘。たちも何かに翻弄され、さまざまな辛酸を甞めたことと思う。
それらすべてを笑顔の下に押し隠すのは、相当な試練であっただろうとも思う。

あれから10年が過ぎ、その娘。が再び私たちを振り回そうと企んでいるという。
表と裏、両方の舞台を知る吉澤が、私たちにどのような夢を見せてくれるのか。

個人的に、単なる元ファンの立場で受けた印象ではあるが。
あの頃、余計な心配をさせられた分まで、今回は安心しながら待ってもよさそうだ。

72ハミガキ・ニイガキ・アトガキ(後書き):2003/08/17(日) 14:29

─── 『ロング・インタビュー』 了 ───

73文庫版あとがき:2003/08/17(日) 14:30
出版から文庫化までの間に、ご存知の通り、再結成した『モーニング娘。』旋風が
吹き荒れた。あの頃の若さや体力はなくしたけれど、娘。への愛情は絶えず
持ち続けてきたであろうメンバーたちが、一人残らず吉澤の呼びかけに応え、
まさに夢のような舞台を創り上げたのだ。
人前には出てこなかったが、最終的には、最初の卒業メンバーである福田明日香をも、
レコーディングに巻き込んだ。CDには元娘。全員の名前がクレジットされている。

コンサートへは、往年のプロデューサーつんく氏も、ギタリストの一人として参加。
夏まゆみ氏も、変わらず振付師として参加。
表舞台への参加はなかったが、すべての衣装は石黒彩の手によるものであった。
そして、娘。の曲を再アレンジして、見事に蘇らせた平家みちよ。

ある娘。は、学業の手を休め。
またある娘。は、我が子を母に預け。
またある娘。は、新婚の配偶者を、しばし置き去りに。

数え上げればきりがない。
夢のために、それぞれが出来る限りを尽くした。

娘。の動きに当時のキレはなく、歌声にもブランクが感じられる。
しかし、それらをカバーして余りある、このプロジェクトに関わった者すべての情熱が、
見る者聴く者の心を動かした。

74文庫版あとがき:2003/08/17(日) 14:31
それぞれの持ち場を、責任を持って守る。
文字にすれば簡単なことのように思えるが、実際には大変な労力である。
あのころ、そんな苦悩や苦労を微塵も感じさせず、エンターテイナーとして『娘。』
を演じきった娘たち。それを支えた裏方スタッフ。
そのプロ根性は、今もまったく変わらなかった。

夢は一つの形となり、今はその跡を残すのみである。
そして、娘。たちはまた、それぞれの夢へ向かって、それぞれの歩みを始めている。

今回の文庫化にあたって、私は、再び吉澤に問うた。
「今後の夢はなんですか?」
と。彼女は答えた。

元娘。がそれぞれ輝き続けていれば、再結成のチャンスがきっとまたやってくる。
そのときも、この、『すっごい仲間』全員で集まること。

「それがあたしの夢です」

その夢が、近い将来に実現するであろうことを、私も願って止まない。

75文庫版あとがき:2003/08/17(日) 14:32

─── 文庫版『ロング・インタビュー』 了 ───

76ロング・インタビュー:2003/08/17(日) 14:33

民明書房刊  吉澤ひとみ 著 『ロング・インタビュー』─── 完 ───

77月刊ブックレビュー 今月の特集:2003/09/05(金) 20:52
石川梨華が語る『ロング・インタビュー』

───本はもう、読まれましたよね。

はい、真っ先に私にくれましたから。

───読まれた周囲の方から、反響、ありましたか?

ええ、いろいろと。
好意的なことおっしゃってくださる方が多くて、
「(出版の話を)引き受けてよかった」
って、安心してたみたいです。

78 月刊ブックレビュー 今月の特集:2003/09/07(日) 15:20
───元娘。の方々の反応はどうでしたか?

中澤さんがね。
「ああ、まだ世間様にはナイショにしとったんやね」
って、おかしな反応してくれました。
知ってる人には、夫妻扱いされてましたから(笑)。

あと、矢口さんがね。
「ウチらは慣れちゃってるけど、けっこう思い切ったことしてんだよね、実は」
って。そうですよね、ホントに。
年下メンは、
「ほんとのほんとにホンキだったんですね!!」
って感じ。この3つに集約されてますね、メンバーの反応は。

───ファンの方々は?

もちろんね、失望しました、っていうお手紙も頂きました。
けど、それ以上に、「よっすぃーなら安心です」とか、「やっぱり(笑)」
とか、変わらず応援します、っておっしゃってくださる方のほうが多くて。
そこが一番心配で、賭けの要素を含んでたとこだったので、安心してたんですよ、
著者(笑)が。

79月刊ブックレビュー 今月の特集:2003/09/07(日) 15:22
───私も心配してたんです、吉澤さんを。

ありがとうございます。強がってるの、バレバレだったでしょ?
打ち合わせ中遠くへ行ってたり、しませんでした?

───胃が痛そうな顔は、ときどきしてらっしゃいました。

本人はね、隠せてると思ってるんです。
「だいじょうぶだって、ははは」
とか言ってる頭に、白髪が増えてるの(笑)。
うたた寝しながらうなされてたりして。
本のことだけじゃなくて、仕事のこともあるんですけど。

───再結成、すぐそこに迫ってますもんね。

おかげさまで。
でも、ライブのチケットは完売で、CDも相当予約していただいてるみたいなんで、
そっちのほうは、もう安眠を妨げることはないみたいです。

80月刊ブックレビュー 今月の特集:2003/09/07(日) 15:24
───本のほうも売れてますから、完全に安心なさっていいのでは?

いえ、今度は私が余計なこと言わないかって心配してるんですよ(笑)。
後追いで頂いたこういうお話、自分で引き受けてくるくせに(笑)。

───社長の吉澤さんと、一個人の吉澤さんがせめぎあってるんでしょうね。

そうですね。一方では売れたら嬉しいし、一方では恥ずかしい。
隣で見てる分には面白いんですけど(笑)。
読み返しながら、「やっぱ梨華ちゃんのことは黙ってればよかった」なんて言ってるの。
それがなかったら、半分以上意味ないじゃない!って、一斉に突っ込まれて。
「活字なんて全部ウソ。だってあのころの週刊誌とか、そうだったじゃん」
とか。自分で書いて喋ってチェックしといて、ナニ言ってんだか、もう。

81月刊ブックレビュー 今月の特集:2003/09/16(火) 01:48
───どうですか、石川さんから見て、吉澤社長は。

あんまり家では仕事の話、しないんですけど。だけど、狭い世界に一緒にいますから。
この年で、十年くらいの経験で社長って、すごい早いんです。
だから、辛いこととか嫌なこととか、たくさんあったんだと思います。
「元娘。」ってことで来る仕事もあったりで、妬まれたりとかもしたと思うし。

あと、ちらっと本人も書いてますけど、「出来ません」って言えない性格ですから。
娘。だった頃よりも、さらに忙しい時期も、ありましたし。

82月刊ブックレビュー 今月の特集:2003/09/16(火) 01:51
───それなりに修羅場もくぐってこられたんでしょうね。

今まででいうと、マネージャー業が一番長かったんですけど。
忙しいタレントさんに付くと、ホントに寝る暇もないんですよ。
だって、迎えに行って、送ってから帰るわけですから。
娘。以後の私よりは、確実に忙しかったです。

一番忙しかった時はね、いつ頃だったかな。20代前半ぐらいかな。
玄関のドアが開く音がして、あ、帰って来た、って、待ってるでしょ。
なかなか家に上がって来ないからどうしたのかなって見に行ったら、
靴も脱がないで座り込んでたことがあって。どうしたのって聞いたら、
「どうせまた履くんだから、脱ぐの面倒だなって思って」
って、真剣な顔で言うんです。
「明日は、二人とも休みだよ。明後日まで履いたままでいる?」
「ああ。そうだったっけ」
でも、動こうとしないから、靴脱がせて、お風呂に入らせて、着替えさせて。
次の日は出かける予定だったんですけど、一日家で休ませて、甘やかして。
そのときは、夜になったらなんとか回復したんですけど。

このままじゃ、燃え尽きちゃうと思ったから、会社の人にこっそり相談して。
「このあいだ遊びに来た時、こんな様子だったんですけど」って。
それで、少しスケジュールを緩くしてもらって、乗り切ったんです。
すれ違う日も多かったし、こんな調子じゃ一人にさせられないな、って。
あの時はホントに心配だった。

社長になったことで、精神的には大変なことも増えてるみたいですけど、
時間的には、少し余裕が出来たみたいで、ちょっと安心です。
周りの人も、信頼できる人ばっかりですから、支えられてなんとかやってます。

83月刊ブックレビュー 今月の特集:2003/09/16(火) 01:53
───娘。時代の吉澤さんと比べると、どうですか?

考え込む性格なのは、あんまり変わらないですね。
家でもじっと黙って何かを考えてること、多いです。
そういう時は、私からは何も聞かないことにしてるんですけど。

変わったのは、そうですねえ、人間的に大きくなったかな。
決断力とか、包容力とか、もともと大きいところのある人でしたけど、
最近ますます。仕事にも、いい方向に出てると思います。

「なるようになるさ、ね」
っていうのが、最近の口癖で。それは、投げやりとかそんな後ろ向きなことじゃなくて、
人事を尽くしたら、天命を待つしかないっていうことなんですけど。
思いつく限り、出来ることはすべてやってる、ていう自信がようやく持てるように
なったみたいで。

まあ、いざという時は・・・。

───私が脱げばいいだけ?

うん。まだ、間に合いますよね(笑)。

84月刊ブックレビュー 今月の特集:2003/09/16(火) 01:55
───個人的にはまだまだ大丈夫だと思います。本気なんですよね?

切り札って思ってていいよ、とは言ってあります。
でも、私の意志とは別に、お金のためにそうしなきゃいけないっていう事態には、
ならないと思う。そんな人だったら、ここまで一緒にやってこられなかったはず。

───そうですよね。でもちょっとザンネン(笑)。

え(笑)?
でも、私の意志でそうするとしたら、最高の環境を用意してくれるはずですから。
期待しないでお待ちください(笑)。

85月刊ブックレビュー 今月の特集:2003/09/16(火) 14:13
───ハイ(笑)。ところで、石川さんご自身の感想をお聞きしたいんですが。

えーと、まずね、よっすぃーを知ってるようで、何も知らなかったのかなあって。
あのとき、こんなこと考えてくれてたんだあ、って改めて思ったことが多かったです。
面と向かっては言ってくれないようなことも、けっこう話してくれてたりして。

───例えば?

決定的瞬間(>>6)のこととか。
そういえばね、よっすぃーがなかなか寝付けなくて、寝返りばっかりうってたとき、
あったんですよ、こんなふうに、つきあうっていう形になる前に。
はじめての一日のことしか書いてませんけど、けっこう長い間だったんです。
そんなに頻繁に泊まりに来てたわけじゃないですけど、泊まりに来たときはいつもだった。

私も、寝られるときに寝ておかないと辛いってわかってるから、いろいろ気を使ったりして。
「暑い?寒い?」
って聞いても、生返事しかしないし。
「子守唄歌ってあげようか?」
って言ったら、最後まで言い終わらないうちに「いい」って断るし。失礼な(笑)。
何も考えないで、寝かしつけようとしちゃってたけど、逆効果だったんだなあ、なんて。
今ごろそんなことに気づいてる私も私ですよね。ごめんね、よっすぃー(笑)。

86月刊ブックレビュー 今月の特集:2003/09/16(火) 14:15
───石川さんも、意識してたんですよね?吉澤さんのこと。

はい。でも、私は、逆に隣にいてくれた方が、なんか安心して眠れたような。
ひとりの時間も必要だけど、やっぱりいろいろ考えちゃうから。

───意識しはじめたのはいつごろ?

いつだったかなあ。何となく特別だったのは、最初からなんですけど。
でも、はっきり「好き」って意識じゃなかったですね。
はじめて強く抱きしめてくれた時に、改めてそう思った気がします。

───本編にもある、あのときですか?

そう、そのときです。あのときは、よっすぃーの真剣な気持ちがすごく伝わってきたし、
私も凄くドキドキしたこと、今もよく思い出します。
懐かしくって、大切な思い出の一つですね。

あれから何年も経って、その間に何度も何度も優しいこととか・・・甘いこととか、
言ってくれたけど、最初の「好き」が一番印象に残ってるし、一番嬉しかった。

87月刊ブックレビュー 今月の特集:2003/09/16(火) 14:15
───それ以前に何となく、吉澤さんの気持ちに気づいてたり、なんてことは?

いえー、だって、そんなこと思いもよらないですよ。
でも、そのとき、よっすぃーは「しまった、言っちゃった」って顔してましたけど、
私、普通に嬉しかったんです。何ていうか、自然な感じでした。

───一般的に考えると、不自然なんですよねえ。

マイノリティではありますよね、たぶん。
でも、出会いってきっとそういうものなんですよ。
お互いにとって自然なら、それが普通なんです。

88月刊ブックレビュー 今月の特集:2003/09/16(火) 14:17
───ところで、男性に交際を申し込まれた事はあると思いますが。

はい。それはよっすぃーにもあるでしょうね。
男前だけど、すごくカワイイ女の子でもあるし。

───心が動くことは、なかったですか?

私に関して言えば、あんまりなかったですね。
例えば、何人かで食事してて、その中に男の人も混ざってるとしますよね。
そうするとね、無意識にね、比べちゃうんですよ。それで、よっすぃー以外の人には、
不満ばっかり言っちゃってるんです、心の中で。
「よっすぃーだったら、こうしてくれるのに、ああしてくれるのに・・・」
どうでもいいちっちゃなことほど、すごく気になっちゃう。

よっすぃーになら、そんな不満だって、直接思いっ切りぶつけられるから。
ちゃんと聞いてくれるし、私が悪いときは、そう言ってくれるし。
もちろん、そういう関係になれるまで、積み上げた年月だって長いし、濃いし。

あと、よっすぃーがマネージャー業で身につけてきた気配りとかに及ぶ人って、
そうそういないんですよ。一緒にいると、ほんとに安心できる。
私といるときは、何もしなくていいよ、って言ってるんですけど、習性らしくって。

89月刊ブックレビュー 今月の特集:2003/09/16(火) 14:19
───なるほど。ひとことで言うと・・・。

ん?

───ほかの人では物足りない?

あ、そうですね、そのとおりです。
うん。ココロも、・・・たぶんカラ・・・何もかも全部(笑)。
出会えて、一緒にいられて、ほんとによかったと思います。

───なんだかんだ言いつつ、吉澤さんが一番?

もう、はいはい、そうです。
今、よっすぃーが恥ずかしがってた気持ちがよく分かりました(笑)。

90月刊ブックレビュー 今月の特集:2003/09/16(火) 14:21
───そこを敢えて、何かないですか?吉澤さんに対して。

注文ですか?

───ええ。これはやめてほしい、とか。

(しばし熟考)

いつまでも子どもみたいな悪戯するのは、やめてほしいかなあ・・・。

───例えばどんな?

洗濯物のなかにオモチャの昆虫入れておいたりとか(笑)。
でも、急にやめられたら、淋しいかもしれないし・・・。

───分かりました。ないんですね(笑)。

ありのままのよっすぃーでいてくれれば(笑)。

───ははあ(笑)。

すいません。なんかのろけちゃって(笑)。

91月刊ブックレビュー 今月の特集:2003/09/16(火) 20:19
───でも、やっぱり今までに危機を感じた事ってあったんですよね?

ありますよー。
よっすぃーも(本の中で)言ってましたけど、私にも、いつまでもよっすぃーを
縛り付けてちゃいけないのかなって思ったりした時期、やっぱりあったんです。

───それを乗り越えて、一緒にいることを決心したきっかけは何ですか?

『お見合い写真事件>>25-26』の時にね。よっすぃーが、本気で怒って、妬いてたの。
私が、まだ会ってもいない人に対して、すごく真剣に。
あんまり怒鳴ったりとかしないタイプだから、びっくりした。
こんなふうに私と一緒にいることで、よっすぃーの心が波立ってしまうんだったら、
離れたほうがいいのかも、ってそのとき、思ったんです。

だから、結婚でもなんでもさっさとすれば?って言われて、「そうしてもいいよ」
って言ったんですけど。口に出したとたんに、ものすごい喪失感にとらわれて。
もう二度と、私を抱きしめたり、口づけたりしてくれないんだ、一緒に笑ったり、
泣いたりできないんだ、って思ったら、涙も出なかった。

私がよっぽどすごい表情してたらしくて、よっすぃーが何か急に優しくなって、
「ひどいこと言ってごめん」って、頭を撫でてくれて。
そしたら、ウワァーって涙があふれて、止まらなくって。

92月刊ブックレビュー 今月の特集:2003/09/16(火) 20:20
嬉しい時も悲しい時も、そばにいてほしいし、そばにいてあげたい。
だって、そうじゃないと、呼吸はしてるけど、私「生きてない」んですよ。
いろんなこと全部、よっすぃーと一緒だから意味があるんだなってわかったの、
そのときですね。何があっても離れないって決めたの。

私と「一緒にいることで」よっすぃーが「生きてない」状況じゃない限りは。
もしそうなったら、離れなきゃいけなくなっちゃう。
私がいくらよっすぃーを好きで、一緒にいたくても。

だから、毎日一生懸命生きてるんです。好きな人の、元気の素でいたいから。

急に「別れようか」って言い出されても、「ヤダ」って言えたのは、そのときの
気持ちがあったからですね。

93月刊ブックレビュー 今月の特集:2003/09/16(火) 20:21
───吉澤さんは、かなり葛藤なさったみたいですね。
   もちろん、石川さんもでしょうけれど。

いろいろ、ありましたね、改めて思い返してみると。
でも、そんないろいろがあったから、今、こうして一緒にいられるんだと思うし。
強い思いも、お互いに持っていられるんだと思うし。
二人の間には、必要な過程だったんだと思います。

───届出みたいな紙切れが無効だったら、気持ちで繋がるしかないですもんね。

そうですね。子どもも出来ないから、「かすがい」もないですしね。
先のことはもちろん分からないんですけど、今は「だいじょうぶ」ってはっきり言えるかな。

94月刊ブックレビュー 今月の特集:2003/09/16(火) 20:23
───浮気の心配なんかは?ありませんか?

忙しくて、そんな暇ないみたいですしねえ。
暇があったらするのかって話ですけど(笑)。
たぶん、私から離れて、他の人のところへ行っちゃうとしたら、それは浮気じゃなくて、
本気のときだと思うんですよ。だから、もしそうなったら私が悪いんです。

ただ、今は、そんな心配全然していません。
一緒にいたいなと思ってるのは、私だけじゃないって、それぐらいの自信はあります。

───愛されてると?

・・・うん。日々実感してます(笑)。

───顔、真っ赤ですよ。

自分でも分かります、赤くなってるの(笑)。

95月刊ブックレビュー 今月の特集:2003/09/16(火) 20:24
───実はね、幸せですか?ってね、お聞きするつもりだったんですよ。

え?

───愚問ですよね。

ええ(笑)。幸せそうなカオ、してます?よく言われるんです(笑)。
実は、こうやって皆さんに間柄をお話したこともあって、完全に家を一つにしたんですよ。
今までは一応それぞれで部屋を借りてたの。ほとんど一緒にはいましたけど。
だから、少しだけ新婚気分みたいなのもあるので、よけいに(笑)。

───分かりましたよ。

何がですか?

───石川さんが、最近ますます魅力的な理由が。

いや、もう緩みすぎって注意されてて。社長に。

───元凶なのに(笑)?

そうなんですよー(笑)。困ってるんです、なんて。

───あのー、ごちそうさまでした。ありがとうございました。

なんかすいません。こちらこそありがとうございました。

96インタビュアー後記:2003/09/16(火) 20:25
幾度読み返しても、すべてを伝え切れていない気がしてしまう。
そんな石川さんの、幸せそうな笑顔であった。

あえて、吉澤さんにプレッシャーをかけよう。
この笑顔を曇らせるようなことがあったら、そのときは・・・。

・・・いや、杞憂であろう。おそらくそんな心配はないと感じられた。

願わくば、いつまでも幸せな二人であらんことを。

97月刊ブックレビュー 今月の特集:2003/09/16(火) 20:26

石川梨華が語る『ロング・インタビュー』
                       ───完───


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