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お初です♪♪

1YUNA:2002/12/28(土) 15:07

駄文ですが...
よかったら、読んでください。






困らせたい訳じゃないの...

だけど...

アタシがワガママを言えば...
アナタは困った顔をする...

アタシが涙を見せても...
アナタは困った顔をする...

ねぇ...
めんどくさいの...??
もうアタシに飽きちゃったの...??

最近...
スゴク冷たいね...??

今日だって...
久しぶりに2人きりなのに...
アナタは楽しそうに携帯で話をしてる...

もう、駄目なのかな...??

もう、終わっちゃうのかな...??


『どれくらい...??』
============



「あっはっはっはっはっ、マジでぇ〜!?
ごっちん最悪じゃ〜ん、きっしょぉ〜〜っっ!!!」


あれから1時間...
ひとみちゃんは、ごっちんと携帯で話をしている...
久しぶりっていうのは、スゴク分かるよ...??
だけどさぁ、こうして2人きりになるのも...
スゴク②、久しぶりなんだよ...??


「.....ねぇ..ひとみちゃん??」

彼女の隣りに座って、シャツを袖を引っ張る。

「あぁ〜、ごっちんちょっと待ってて。 
何っ?? 梨華ちゃん。」
「...夕飯、何食べたい??」
「なんでもいいよ。あぁ〜、でさぁ〜ぁ〜〜...」

嘘..でしょ...??

アタシは何も言えずに居た...
ただ楽しそうに笑うひとみちゃんを横に...
溢れ出しそうな涙を我慢していた...
だって、ココで泣いたりなんかしたら...
ひとみちゃん、絶対困った顔をするから...

アタシは何も言わずにバックを掴むと...
1人で夕飯の買い物に出かけた...

ひとみちゃんと2人で...
手を繋いで、行きたかったなぁ...

・・・・・
・・・・・
・・・・・
・・・・・

『.....ガチャっ。』

重い荷物を抱えて、鍵を開けて中に入る...
リビングの方から聞こえてくるTVの音...
ひとみちゃんの声は聞こえてこない...

「........ただい..まぁ...」

ドアを開けて、キッチンへ...
ひとみちゃんは、ソファーに座って腕を組んでいる。
表情は見えないけど...
なんか、背中が怒ってる...??

「....どこ行ってたの??」

振り向きもせずに、そんな事を聞いて来た...

「...えっ??」
「どこ行ってたのって、聞いてんのっっ!!!」

ひとみちゃんは立ち上がって、アタシを見た。

「...どこって..夕飯の買い物だけど......??」
「っつぅ〜か、普通黙って行くっっ???
携帯もっっ、なんで持ってかないんだよっ!?」

と言って、目の前のテーブルを蹴飛ばした。

「何よっ、物にあたんないでよっっ!!!

2YUNA:2002/12/28(土) 15:08
それに、黙ってって...
ひとみちゃんが、ごっちんと話してるからでしょっっ!?」
「なんだよっ、話ちゃいけないのかよっ!?」
「...せっかく..2人きりで居るのに......
....ひとみちゃん、スゴク無神経だよっっ!!!
....アタシがどれだけ楽しみにしてたか分かるっっ!?
...っていうかひとみちゃん..最近アタシにスゴク冷たい.....」
「.....はぁっ、何言ってんの!?」
「....アタシに..もう飽きちゃったの??」

ずっと②、ひとみちゃんの前では我慢して来た涙...
けど限界だったみたい...
ひとみちゃんは、決まったように困った顔をしていて...

だからヤだったの...
っていうか、こんなのももうヤっっ!!!

「.....今日は..もう帰って。」
「...えっ..ちょっと待ってよ......!?」

ひとみちゃんの手が、アタシの腕を掴んだ。

「.....梨華ちゃん??」
「...帰って!!!!!
.....もう顔も..見たくないのっっっ!!!」

アタシはひとみちゃんの手を振り解いて...
冷たいフローリングに、そのまま座り込んだ...
涙が止まんない...

「....ごめっ..ん.......」

とは言ったものの...
ひとみちゃんに帰る気配がない...

「.....帰ってって..言ってるでしょ!?」
「...本気で言ってんの??」
「....当たり前じゃない!!!!」

そう言って、ひとみちゃんを見上げた時...
ひとみちゃんがアタシの上に覆い被さって来て...
そのまま床に組み敷かれた...

「.....ちょっっ!!!」

抵抗しようとしたけど...
ひとみちゃんに力で勝てる訳がなくって...
諦めて力を抜いた時...
アタシの耳に届いたのは意外な言葉だった...

「......っ..く...ごめっ...」

3YUNA:2002/12/28(土) 15:08
震える肩...
時折聞こえてくる...
噛みしめた様な声...

泣いてるの...??
ひとみちゃん...??

「....っとみ..ちゃん??」
「...ごめん..梨華ちゃん...ごめん.......」

ギュッとアタシを抱き締める腕...

こんな事初めてだった...
いつも、冷たくて素っ気なくて...
それどころか、涙とか弱いトコとかなんか...
絶対見せなくって...

怒ってたはずなのに...
そんなひとみちゃんを見ていると...
スゴク②、愛しい存在に思えて来て...

アタシは何も言わずに、そっと彼女の髪を撫でた。

「.....泣かないで、ひとみちゃん??」

できるだけ優しく...
ひとみちゃんの涙が止まる様に...

・・・・
・・・・
・・・・

あれからどれくらい経ったんだろう...??
アタシ達は体を起こして、ソファーに座り直した。

「...ごめんね..こんなはずじゃなっかった.......」

と、乱暴に涙を拭ってひとみちゃんは言った。

「......え??」
「....涙、見せるはずじゃなかった。」

と、アタシを見上げる瞳...
涙が溜まり、不安で揺れている...

「.....幻滅したっしょ、うちの事??」
「...どうして??」
「...カッコ悪いトコ..見せたくなかったよ。
....ってか..知られたくなかった。
...本当はへタレで、すぐ泣く奴だって。」
「.....もぉ、馬鹿ぁっっっ!!!」

そうひとみちゃんに向かって叫ぶと...
彼女は俯いて、シュンっとしてしまった...
もぉ...

だけど、このひとみちゃんが...
素のひとみちゃんなんだって思ったら...
スゴク②、愛しく思えてきて...

「....嫌いになれる訳ないでしょ??」
「...梨華..ちゃん。」
「.....不安..だったんだから。
...いつも冷たいし..素っ気ないし......
....すぐ..困った顔するし.....」
「.....ごめん。」
「....けど、どうしても嫌いになれないのっっっ。」

今度はアタシが泣く番...
思ってた事、全部ぶつけた...
ひとみちゃんもずっと...
“ごめんね②。”って、アタシをギュッてしていてくれた...

やっと、通じ合えた気がした...
やっと②、ひとみちゃんに近付けた気がした...



《ねぇ、ひとみちゃん...??
 アタシの事どれくらい好き...??》

≪ん〜、いっぱい。かな??(笑)≫

《もぉ〜、それじゃ〜分からないよぉ〜〜》

≪いいじゃん、駄目??
うちは梨華ちゃんの事、いっぱい②愛してるよ??≫



普段みんなに見せる...
クールなアナタも...

アタシだけに見せる...
そんな甘えん坊で子供っぽいアナタも...


大好き...

どれくらいって...??


もちろん、いっぱい!!!!!!!



END。。。

4管理人:2002/12/30(月) 08:40
YUNAさん。
はじめまして。そして、
新スレ&完結ありがとうございます。
リアルっぽい話で私は好きです。
でも、もっと長くYUNAさんの作品を読みたいなと思います。
新作期待しています。

5名無しハロモニ:2002/12/30(月) 18:25
今日気づきました!もっと長く読みたい!!

6YUNA:2003/01/07(火) 15:20
感想ありがとうございます。
今度は、長めに挑戦したいと思ってます。

その時も、よろしくお願いします。

7YUNA:2003/01/08(水) 15:11

実は、この話...
何ヶ月も前に書いたやつなんですっ...
一応、完結しています。

できは、かなりいまいちですが...
もしよかったら、読んでください。






中2の春...
初めて恋をした...

高1の春...
初めて失恋をした...

先輩と続いた、2年間の恋は終わりを告げたんだ...

けど、よく②考えてみたら...

無理ばっかしてた恋だった...
背伸びばっかしてた恋だった...

いつからか、アノ人の中でも...
うちの中でも、終わってた恋...

初めて、2人きりで過ごしたクリスマス...
初めて、2人きりで過ごした誕生日...
そして、2人きりで過ごした2人だけの特別な日...


少し曖昧だけど、覚えてますよ...??
今じゃ、ただの哀しい想い出っすけど...

ありのままの自分って何っすか...??
素直自分って、どんな自分っすか...??

矢口先輩...??
うち、本当の自分を...
見失っちゃったみたいっす...


『桜の散る季節。。。〜君との想い出〜』
===================

memory Ⅰ
   ↓
〜想い出。。。/そして出逢い。。。〜



その日の内に...
うちと先輩が別れた事は学校中に知れ渡った。

先輩を知らない人は、この学校に誰一人居ない。
それくらい、先輩の人気は計り知れない。
だけどそんな先輩がうちに声をかけてくれたのは...
今から2年くらい前...
春も中旬を過ぎた、桜が散り始めた頃だった...

8YUNA:2003/01/08(水) 15:12
《2年前...》


「...吉澤ぁ、ひとみさん??」
「........は..い...」

始業式が終え、放課後...
講堂の裏の桜の木の下...
当時、中学2年生...
うちは、早々呼び出しをくらった...
それも、あの矢口先輩に...

「....アタシと、付き合ってみない??」
「...はいぃっ??」

先輩のそんな軽い一言から...
スベテが始まったんだ...


最初は、お試し期間みたいな感じの付き合いだった。
だけど数週間後には、本気で付き合いだした。

いろ②あったけど、スゴク楽しかったと思う。
痛い想い出だけど...
成長する、良い機会だったのかもしれない。

先輩と別れた事、うちは後悔していない...

9名無し新年:2003/01/09(木) 19:08
よしやぐですか??
(・∀・) イイ!
でも、切ない系ですかね??楽しみにしています。
がんがってください。

10YUNA:2003/01/10(金) 14:32
>名無し新年さん

よしやぐ...
う〜ん、これはどう言ったらいいんでしょう...
って、思いっきり意味フですね。(苦笑)
読んでからのお楽しみって事で。(笑)

11YUNA:2003/01/10(金) 14:33
うちが通う女子校は、都内でも有名な中高一貫。
これと言った制服も決まっていなく...
寮制の、結構自由な学校だ。

校舎は隣り同士。
中・高と寮は別れているものの、行き来は自由になっている。


「吉子ぉ〜、じゃっアタシ行って来んねぇ〜〜」

いつもの時間。
うちのルームメイトは、部屋を出て行った。
彼女の名前はごっちんこと、後藤真希。
いつも、この時間に彼女が居なくなるのは...
明日卒業してしまう、愛しのなっち先輩の元へと行ってしまうから。
ちょっと前まで、この時間はスゴク大切な時間だった。
どうしてかって...??
いつも矢口先輩が来てくれてたから...
今じゃ、遠い昔の想い出ってか??(笑)

別に、先輩との事を引きずってる訳じゃない。
ただ、あの日から...
高校に進学した今まで、ずっと一緒に居たから...
傍に居て、当たり前の存在だったから...
寂しくないなんて言ったら嘘になる...
先輩の事が、本当に大好きだったから...
本当に、愛していたから...


〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜
〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜

12YUNA:2003/01/10(金) 14:33



《そして、1年後...》


「今年も、裕ちゃんが担任やぁ〜
ほんま、お前ら幸せもんやなぁ〜〜(笑)」

高2になり初日早々、めまいがっ...
まさか、2年連続この人ににあたるとは...

↑の先生は、関西出身の自称“美人な先生。”
金髪、カラコンにふちなしメガネ...
どこ行ってもいないぞ、こんな教師っ!?
みたいな感じのこの人は、中澤裕子。
セクハラ教師で有名。
だけど、生徒からの信頼は厚い。

とは言っても、中澤の話なんか耳に入ってない。
机に肘をついて、ボーっと外を見てると...

「吉子ぉ〜〜〜」

下の方から聞こえて来た声。
その小声の主は、ピン②とうちのシャツの裾を引っ張った。

「...ごっちん!?」
「しぃ〜〜っ!!
ごめんっ、バレたら適当に誤魔化しといて。」

と言って、ごっちんは床をはって教室から出て行った。
今日は、午前中で終わるのに...
っつぅ〜か、さすが常習者。
あの中澤が気付いてないんだもんなぁ、たいしたもんだよ。

けどさ、うち知ってるよ...??
ごっちんが1人になって...
なっち先輩との事で泣いてる事...


『ほな今日はココまでぇ、撤収ぅ〜〜っ!!』

中澤のその一言で、クラスの奴等は教室を出て行った。
うちもバックを掴んで立ち上がったその時...

「吉澤...??」
「なんっすか??」

中澤に呼ばれて振り向く。

「お前、ちょ〜残れや。」
「え〜、どうしてっすかぁ??」
「後藤の事庇ったやろ?? お仕置きや。」

げっ...
バレてやがった...

13YUNA:2003/01/10(金) 14:35

・・・・
・・・・
・・・・

中澤に散々説教されたあげく...
―― ほとんど学校の愚痴 ――
帰らせてくれたのは、昼をかなり過ぎてからだった。
売店で、売れ残ったべーグルを買うと足が向くままに歩いた。
これと言ってする事もなかったし...
だけど気付いたら、講堂の裏に来ていた。
未だに、寂しく立ち続ける1本の桜の木。
風が吹く度、桃色の花びらが舞い落ちる。

あれから、もう1年が経つんだなぁ...
そんな事をしみじみ思っていると...
桜の木の下に、1人の女の子が立っていた。

肩下に伸ばした、栗色の髪。
うちを見て、優しくゆるませた口元。
制服...??
この学校に、制服なんかない...
転校生...??

そんな事を考えながらも...
うちは彼女から目を外せないで居た...

「...あっ..あのぉ..........」

そう話し掛けようとした時...
彼女は何も言わずに、ふわっと微笑んで...
うちの横を通り過ぎて行った。
優しい匂いが、うちを一瞬の内に包み込んだ。

ハっとして、振り向いたけど...
彼女の姿はもうどこにもなかった...

14YUNA:2003/01/10(金) 14:35


〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜
〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜


「もぉ〜最悪だよぉ〜〜〜」

中澤に呼び出されて...
ごっちんが部屋に帰って来る頃には、夕日は沈んでいた。

「あれから、すぐ終わったんだよ??(笑)」
「酷いよ、吉子ぉ〜〜
教えてくれればよかったのにぃ〜〜〜!!」

プクぅ〜〜っと膨れて、ごっちんは言った。

「....引き止めらんないよ。」

うちが彼女にそう告げた時...
ごっちんの瞳から涙が零れ落ちた...

「...ちゃんと、分かってるから。」

ギュッと、弱々しい彼女を腕の中に抱き締める。
彼女の胸の痛みが、嫌なくらい分かってしまう。
最近、なっち先輩がごっちんと距離を置こうとしてる。
うちも先輩と別れる前、矢口さんもそんな感じだったから...

どうしてっすか、なっち先輩...??
あんなに、ごっちんの事大事にしてたじゃないっすか...
今更突き放すなんて、酷いっすよ...
ココまで、ごっちんを本気にさせといて...
そりゃないっすよ...

「...どうして、吉子ぉ〜??
ねぇ、どうしてなっちは後藤の事置いて行こうとするの??」

普段から、誰にも涙を見せないごっちん。
強がりでも、すごく有名。
そんな彼女が、うちの前で泣くのはマレじゃないんだ。
っつぅ〜か、約束したんだ。
ごっちんはすぐ我慢するから...
限界が来たら、ちゃんとうちの前で泣くように...
溜めてる事も、全部吐き出すようにって...

「.....大丈夫だよ、ごっちん。
...なっち先輩は、そんな事する様な人じゃないじゃん??」
「...でもぉ.......」
「きっと、大学の事でいっぱい②なんだよ。
もう少しの間だけ信じてみようよ先輩の事、ね??」
「......吉子ぉ〜〜!!!」

ギュッと腕の中に抱き締めながら、そっと茶色の髪を撫でた。

15名無し新年:2003/01/11(土) 16:20
なちごま・いしよし?キタ━━━━━━(゚∀゚)━━━━━━!!!!
続き楽しみにしています。ガンガッテください!!

16YUNA:2003/01/11(土) 18:05
>名無し新年さん
なちごまですよっっ
でも、全然からみないです...(苦笑)


〜memory Ⅰ〜ラストなんで...
それだけ更新しちゃいます。

17YUNA:2003/01/11(土) 18:06
次の日、ごっちんの笑顔は戻っていた。
フニャって笑う無邪気な笑顔。
こっちまで、なんかフニャってなっちゃうって。(笑)


「えっとやなぁ、今日は転校生がおるんやけどぉ。
お嬢様学校からやから、お前等野蛮な事したらあかんでぇ〜??(笑)」

今日は、中澤のそんな一言から長い②1日が始まった。
つっても、微妙に耳に届いてただけだけどさ。(笑)

「....入っといで、石川。」

その言葉が合図なのか、教室のドアが音を立てて開いた。
あっ、アノ子...

「自己紹介せな、なっ??」

俯いてしまっていたソノ子に、中澤は言った。
うちはというと、ソノ子に釘付けだった。

「初めまして石川梨華です、よろしくお願いします。」

と言って、石川さんは深く頭を下げた。


運命...??


それとも偶然...??

うちは、もう1度逢いたいと思っていた...

桜の下で出逢った彼女に、再会したんだ...





continues 2 the next new memory。。。

18名無し新年:2003/01/12(日) 17:44
更新お疲れ様でした。
1が終わりということは、2もその3!も
あるんですか?(w
楽しみにしています。

19YUNA:2003/01/13(月) 14:14




桜が散る季節は過ぎ...
季節は夏へと...
初夏を彩る、雲1つない青空...

何事も無かったかのように...
時間はただ②流れていく...


『桜の散る季節。。。〜君との想い出〜』
=================

memory Ⅱ
   ↓
〜最愛の人。。。/そして突然の別れ。。。〜



先輩と別れてから、もう1年と2ヶ月が経つんだ...

教科書をひろげただけの机。
沈んでいく夕日を見つめながら、しみじみとそんな事を思ってしまう。

そう②実は、うちに可愛いタメの彼女ができたんだ。
付き合いだしたのは、2ヶ月前。
彼女と過ごす毎日は、素直に楽しいと思える。
無理も背伸びもしなくてすむし、素直に甘えられる。
うちの全てを受け止めてくれるから...
素の自分で居られる。
今のうちにとって、すごく大切な存在。


「...ねぇ、聞いてるのひとみちゃん??」

うちの名前を呼ぶアニメ声に、ふと我に帰る。

「...あ”っ..ごめん......(汗)」
「.....もぉっ!!」

と言って、顔を膨らませた彼女。
彼女の名前は、石川梨華。
そう、あの桜の木の下で出会った子。
実は彼女、うちのカテキョなんです...(涙)

「ちゃんと聞いてよねっ、ひとみちゃん!!」
「...梨華ちゃん..怖いっす........」
「授業をちゃんと聞いてないひとみちゃんが、いけないんでしょっ!?」
「........はっ..はい...ごめんなさい。(汗)」

あの日見た彼女は、絶対に別人だ!!!!
実は天使に見えたなんて、口が裂けても言えない...
↑のどこが天使なんじゃ〜〜〜〜っ!!!!!!!(叫)


〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜
〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜


「ひとみぃ〜〜〜っ♪♪♪」

今日の授業が終わり...
愛しいマイ・ハニ〜が教室に入ってきた。

彼女の名前は、ミキティ〜こと藤本美貴。
気配りがよくて、明るくて、誰にでも笑顔を向ける。
そんな彼女は、誰からも好かれる。
一緒に居て、ホントに楽。
ちなみに、彼女のルームメイトは梨華ちゃん。
しかも、部屋はうちとごっちんの部屋の隣り。
4人で、めちゃ②仲良いんだっっっ♪♪


「ねぇ〜聞いてよぉ〜、今日中澤がねぇ〜〜〜」

寮に戻る道、こうして今日の出来事を話すのが日課になっている。

「じゃ〜ね、ごっちん。」

携帯を通して、なっち先輩と話しているごっちんに声をかける。
そして、教室を出ようとしたその時...

「...きゃっ!!!!」

うちは何かにぶつかった。
小さな可愛い悲鳴と共にした、何かが落ちた様な音。
視線を下に向けると、梨華ちゃんが廊下に座り込んでいた。

「....あっ梨華ちゃん、ごめん!!!!!」

慌てて、彼女に手を差し出す。

「ちゃんと前見て歩いてよぉ〜〜〜」

膨れっ面で、梨華ちゃんはうちに訴えた。

「そだよぉ、ひとみぃ〜〜
ちゃんと前見て歩かないとぉ〜〜〜、大丈夫梨華ちゃん??」
「なんだよぉ2人しさぁ〜、ちゃんと謝ってんじゃん!!!」

チュっと膨らんだ梨華ちゃんの頬にキスをして、
散らばった鞄の中身を拾い上げると、梨華ちゃんに手渡した。

「じゃねぇ〜〜」
「ちょっとぉ、勉強どうするのよぉ〜〜」
「今日はお休みぃ〜〜〜!!!」

ひら②と彼女に手を振って、美貴と教室を後にした。

20YUNA:2003/01/13(月) 14:15


〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜
〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜


「........ねぇ..やっぱり...」

美貴の上に覆い被さっていた体を、軽く押し戻された。

「....どうしたの??」
「...まだ怖い..かなっ.......」

と言って、美貴はうちの腕に顔を埋めた。
肩まで肌蹴させたシャツ...
うちが残した赤いアト...
うちはそっと、美貴を抱き寄せた。

「...じゃっ、今日はもうヤメよう。」

そっと髪を撫でて、うちは体を起こした。

「.......ひとみ??」
「ん〜〜?」

シャツの前を抑えて、起き上がった美貴。

「.....怒って..る??」

うちの腕をギュッと抱き締めて、肩に頭を預けた。

「怒ってないよ?」

チュっとおでこにキスをする。

「.....嘘っ。」
「へっ!?」
「ひとみ、嘘吐いてる時とか...
怒ってる時絶対目合わせてくれないもん。」

と言って、美貴は向き合うようにうちの膝の上に座った。

「....分かるんだから。」

ギュッと、細い腕に頭を抱き締められる。

「...愛してるよ、美貴??」

美貴を見上げて、そっと唇を重ねた。

「...そうやって、また話ずらしてぇ....でも大好きっ。」

何度も②唇を重ねた。

愛しすぎる、そんな彼女は...
うちには勿体無いくらい優しくて、いっぱい愛をくれて...
こんなに幸せでいいのか、分からない...
っつぅ〜か、たまに怖くなるよ...
いつか美貴を失ってしまう日が来るんじゃないかって...
それって、うちの悪いトコロなんだよなぁ...
恋愛の事になると、ネガティブになっちゃうってかね...

こんなうちを愛してくれて...
ありがと美貴...

21YUNA:2003/01/13(月) 14:17


〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜
〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜


美貴と、付き合いだして...
10ヶ月の月日が流れた...
毎日が幸せで...
だけどそんな幸せも、そう長くは続かなかったんだ...



「....美貴??」

寮へ戻る途中...
プツンと、糸が途切れたようにうちに凭れかかった美貴...
さっきまで笑っていた笑顔は、苦痛に変わり...
苦しそうに、うちの腕の中で蹲った...
一瞬に、血の気が引いていくのが分かった...

「美貴ぃ〜〜〜〜っ!!!!!」

22YUNA:2003/01/13(月) 14:19
>名無し新年さん

レスありがとうございます。
ご期待通り、2・3とあります。
楽しみに...
う〜ん、あまり期待しないで下さい。(笑)

23YUNA:2003/01/15(水) 17:27

・・・・・
・・・・・
・・・・・
・・・・・

病院のある1室。
美貴は静かに目を閉じ、定期的な寝息をたてている。
うちはただ、窓越しでオレンジに染まっていく街を見つめていた。

《完治したと思っていた持病の再発です...》
《治る見込みは、今のトコロありません...》

主治医からそれを聞いた時、うちは膝から崩れ落ちた。
うちらは、これからだったのに...
この前、ずっと一緒に居ようって約束したばかりだったのに...
辛過ぎる現実...
だけど、美貴にはもっと耐えられない現実だろう...
うちが笑ってなくちゃ...
彼女の前では、ずっと②...


「.......ひと..み...??」

名前を呼ばれて、ふと我に帰る。
かすれていて、今にも消えてしまいそうな声...

「...目ぇ、覚めた??」

そっと美貴に微笑みかけて、お目覚めのキス。

「....ねぇ..ひとみっ....アタシぃ..........」

深刻そうな顔をしてうちを見つめる...
不安で揺れてる瞳...

「馬ぁ鹿、心配する事ないってさ。
持病の再発だけど、入院すれば治るってよ。」

美貴の目を見て伝える...
嘘だってバレないように...

「.....そっかぁ。
なら、まだひとみと一緒に居られるね??」

そんな彼女の満面の笑みは...
うちの胸を苦しいくらいに締め付けた...

「何、まだ居られるって??
いつまでも一緒っしょ、うちら?? 約束したじゃんか。」

チュっと、美貴の唇に口付けた。

「....うん。」

優しく微笑んだ美貴に、何度も②キスを繰り返した...

いつまでも、残して置きたいんだ...
美貴の温もりをこの唇に、ずっと②...

24YUNA:2003/01/15(水) 17:28
あれから、毎日美貴に逢いに行った...
どんなに忙しくても...
どんなに夜遅くなっても...
必ず、美貴の手を握りに通った...

だけど、うちは1度も美貴の親に逢う事はなかった...
不思議に思って聞いてみたら...
数年前に亡くなられたという事だった...
だからかな...??
美貴が、小さな幸せが欲しいって言っていたのは...


「おっす、どうよ体調の方は??」

今日お初のキスを交わして、イスに腰掛ける。

「うん、いい感じだよ。
早く、ひとみとデートしたいなぁ〜〜」
「...じゃ〜、早く治さないとな??
....今度のデートは、何処行こうか??」
「えっとねぇ〜〜〜」

悔やみたくない...
美貴と過ごす、毎時・毎分・毎秒を大切にしたいんだ。

・・・・・
・・・・・
・・・・・
・・・・・

だけど、スゴク呆気なかった...
あれから、1ヵ月後...
美貴の身体は急に悪化したんだ...

「美貴っ、美貴っ、美貴っ!!!!!」

何度も②、意識不明状態の彼女の名前を呼び続けた...
涙が止まらなかった...
目を覚ました時は、笑顔で迎えてあげなきゃいけないのに...

だけど、そんなうちの願いは届かなかった...

『ピ――――――――――っ......』

機械の音が...
心臓停止を知らせた...

・・・・・
・・・・・
・・・・・
・・・・・

「...もう、いいです。」

その後、ずっと心臓マッサージを続けていた主治医にそう伝える。
すると、彼は何も言わずに頭を下げて病室を出て行った...

美貴は、そのまま帰らぬ人となってしまった...
うちは初めて大事な人を目の前で失った...

25YUNA:2003/01/15(水) 17:28
数日後...
美貴の親戚の人が、小さなお葬式をあげてくれた。
そして帰り際...
美貴の叔母さんに声をかけられた...

「病室にあった、手帳に挟まっていたの。
美貴がアナタ宛てに書いた物よ、受け取ってくれるわね??」
「......はい。」

うちは一言そう答え、軽く頭を下げると...
その場を後にした...


学校へ戻り...
自然と足は、講堂の裏の桜の木に向かっていた...
っていうか、気付かなかったなぁ...
もう、桜が散ってしまう時期なんだ...

うちは、桜の木の下に腰掛けて...
ポケットの中から、さっき貰った手紙を取り出した...



〜ひとみへ。。。〜
========

ひとみがこの手紙を読んでいる頃には。。。
アタシはもうこの世には居ないでしょう。。。

ひとみ、ごめんね。。。??
約束守れなくて、ホントにごめんね。。。??
ずっと②、一緒だって約束したのにね。。。
こんなカタチで破る事になっちゃって。。。

だけど、ひとみがアタシの目を見て嘘を吐いてくれた事。。。
ずっと嘘を吐き通してくれた事。。。
ずっと笑顔で、アタシを支えてくれた事。。。
スゴク、嬉しかったよ。。。??
バレ②だったけどね。。。??(笑)

少しの間だったけど、スゴク楽しかった。。。
スゴク幸せだった。。。
ひとみだけだったよ。。。??
ずっと欲しかった、小さな幸せをくれたのは。。。

ひとみ大好き。。。
アタシにとって、最初で最後の人。。。
その相手がひとみで本当によかった。。。
こんなアタシを愛してくれて、ありがとう。。。


〜美貴より。。。〜



ずっと②、涙が止まらなかった...

誰よりも愛してた...
こんなに誰かを必要とした事なかった...
うちが失ってしまったモノ全てを、美貴は与えてくれた...

ありがとう...
本当にありがとう...
こんなうちを愛してくれてありがとう...

楽しかった...
すごく幸せだった...



風に揺られる桜の木...
振り落ちる花びらは...
優しく②うちを包み込んでくれる...



忘れないよ一生...
君の事だけは...





continues 2 next new memory。。。

26YUNA:2003/01/15(水) 17:31
更新完了ですっっ。
〜memory Ⅱ〜のラストでした。
本当は、藤本じゃなくて...
他の誰かに変えようと思ってたんですが...
う〜ん...
誰か読んでくれるのを、期待してます。(苦笑)

27名無し新年:2003/01/16(木) 01:04
読んでますよ。
しっかし吉が付き合ってるのは、誰?
スイマセン。理解力乏しくて…

28名無し新年:2003/01/16(木) 12:39
同じく、読んでる人その2です。
「よしみき」って未だかつて見たことが無いCPなので、すごく新鮮でした。

桜の咲く季節って、別れと出会いが一緒にやって来る感じがしますよね。
次のMemoryはどんな展開なのかな・・
石川さんとはどうなるのでしょうか・・

>27
memoryⅠとⅡでは、それぞれ付き合ってる人が違いますよ。

29YUNA:2003/01/16(木) 15:52




毎年桜が散る度...
何かを失っていく...

失くしたモノ...??
落したモノ...??
いっぱいありすぎて...
それが何かさえ分からない...

守りきれなかった...
いくつもの約束...

だけど、けして忘れる事はない...
ううん、絶対忘れない...


『桜の散る季節。。。〜君との想い出〜』
===================

memory Ⅲ⇒Part1
   ↓
〜約束。。。/そして永遠。。。??〜



美貴を失い...
空元気でも、うちはいつもと変わらない笑顔で居た。
だけど...
そんな嘘のうちを見破ったのは、梨華ちゃんだった。

《無理しないで...》
《泣きたいなら、アタシの前で泣いていいから...》
《強がらないで...》

梨華ちゃんは泣いていた...
うちの為だけに泣いてくれた...

君の言葉が、どれだけうちを救ったか...
きっと分かっていないよね...??

30YUNA:2003/01/16(木) 15:55


《8ヵ月後...》


「....おはよぉ、起きてっひとみちゃん??」

あまりはっきりしない意識の中...
どこからか、うちの名前を呼ぶ声...

「もぉ、ひとみちゃんってばぁ〜〜〜!!!」

ユサ②と揺すられて、視界が広がっていく。

「.....はよぉ〜〜〜ん♪♪♪」

ベッドに座っている梨華ちゃんの腰に...
ギュッと抱き付いて、そのままベッドの中に引きずり込む...

「....ちょっ..ひとみちゃん!!!!」

顔を真っ赤にして、抵抗する梨華ちゃん。
余計、苛めたくなっちゃうんだよねぇ〜〜(笑)

「梨っ華ちゃ〜〜ん♪♪」

寝惚けた振りをして、ほっぺにチュ〜をする。
なんか、もう日課になってる。
の割りには、慣れないなぁ〜梨華ちゃん。(笑)


そう②、梨華ちゃんは...
毎朝こうしてうち【うち等??】を起しに来てくれる。
うちもごっちんも、寝坊の常習犯。(笑)
っつぅ〜か、ごっちんは起しても起きないんだよなぁ〜これがっ。(苦笑)
今までは、美貴が来てくれていたから...
って、暗くなっちゃったよっっっっっ!!!!!!
こんなんじゃ〜、美貴に笑われちゃうよなぁ〜〜まったく。
そう思えるようになったのも...
そう言って笑えるようになったのも...
梨華ちゃんが、傍に居てくれるからなのかもしれない。

31YUNA:2003/01/16(木) 15:55
「...早く起きて、食堂行こう??」

ほっぺにチュ〜を返されて...
一瞬何が起こったのか分からず、(?)状態のうち。
梨華ちゃんは梨華ちゃんで、顔真っ赤にしてるし。
なんか、こっちまで恥ずくなってくんじゃん...

「もぉ〜、朝から見せ付けないでよぉ〜〜」

目を擦りながら、ごっちんが体を起こした。
だけど、また静かに寝息をたてはじめて...
そのまま、またベッドに沈んでいった。
ごっちん...(汗)

「...ふ..っ.......」

変な声を出して、いきなり俯いた梨華ちゃん。

「どしたの??」
「....ぷっ...あははははっ!!!!」
「え”っ、梨華ちゃん??」
「......ごめぇん..なんかおかしくって。」

目に涙を溜めて、梨華ちゃんは爆笑してる。
そんな彼女を見て、うちも自然と笑いが込み上げてくる。

なんか梨華ちゃんと居ると、スゴク楽だなぁ...
美貴と居た時とは、またちょっと違う感じで。
スゴク真面目だけど、↑みたいな意外な一面があったりしてさ。
ぶっちゃけ、可愛いって思う。
まさに、守ってあげたくなるタイプ。
だけど恋愛対象かって聞かれたらぁ...
そうかもだし、そうじゃないかも...??
そこまで考えた事なかったし。
ただ、誰にも取られたくないかなぁ...
うちって以外と独占欲強いんだなぁ...なぁ〜んちゃってね。(笑)

だけど、最近本気で思う...
“ずっと②、うちの傍に居て欲しい。”って...
どしてだろうね...??
いつもどこかで、梨華ちゃんの事必要としてるんだ...

なんか、離れたくないんだ...
離したくないんだよ...

32YUNA:2003/01/16(木) 16:12
短いですが、今日はココまでっすっっ。
〜memory Ⅲ〜がラストになります。
でも、PART①/PART②ってあるんで。(苦笑)
っていうか、読んでくださってる方々がいて...
いやぁ〜、いかった②。(笑)

>27の名無し新年さん。
レスありがとうございます。
すいません、分かりづらかったですか...??
うち、文章力かなりないんで...(苦笑)
『28』さんがおっしゃってるとおり、
「Ⅰ」では矢口と、「Ⅱ」では藤本と、になってます。

>28の名無し新年さん
レスありがとうございます。
「よしみき」はぁ、書いてても結構新鮮な感じでしたよっ♪♪
でも、やっぱ「いしよし」かなっ...(ボソっ/笑)
梨華ちゃんと、よっすぃ〜はぁ...
う〜ん、どうなっちゃうんでしょ〜ねぇ〜〜??(意味フ/苦笑)

33YUNA:2003/01/17(金) 15:20


「ココはね、xをぉ〜〜」

今日やった教科書の問題の復習。
ってか、受験だしねぇ...
つっても、うちは別に大学行く気はないんだけどねぇ...

だけど梨華ちゃんは一生懸命、うちに分かりやすく教えてくれる。
これも、毎日の日課。
ってか、ちゃんと聞いてなきゃいけないんだけど...
なんか上の空って感じ...
隣りで真剣に教えてくれる梨華ちゃんの横顔を、見惚れちゃったりで...

「もぉ〜っ!! 聞いてるのっ、ひとみちゃんっ!?」
「...ほぇっ??」

ほっぺたをムギュっと掴まれて、ふと我に返る。

「.....疲れ..てるの??」

急に真顔で、そんな事を聞かれる。
そんな彼女の表情に、ドキっとしてしまう...
うちって、優柔不断だなぁ...(苦笑)

「....今日は..もう辞めよう??」

教科書を閉じて、梨華ちゃんはいきなり立ち上がった。

「えっ!?」
「...おやすみ、ひとみちゃん。」

そう言って、部屋のドアノブに手をかけた。

「....ちょっ..待ってよ。」

とっさに細い彼女の手首を掴んだ。

34YUNA:2003/01/17(金) 15:20

「....離して??」
「なんで??」
「...痛いっ。」
「なんで怒ってんの??」
「.....離してってばっっ!?」

バっと、掴んでいた手を振り解かれた。
ショックなのはうちの方じゃん...
なのになんで...??
なんで梨華ちゃんが泣いてんの...??

「...梨華..ちゃん......??」
「...ごめんねっ..なんでもないの....おやすみっ..なさい........」

涙を流したまま、梨華ちゃんは部屋を出て行った。

「ほえっ、喧嘩?? 梨華ちゃん泣いてたよ??」

梨華ちゃんと入れ替わりに、ごっちんが部屋に戻って来た。

「...訳分かんないよ。」

うちはうざい前髪を掻き揚げて、ドカっとイスに腰を下ろした。
でっ...??
ごっちんにそう聞かれ、うちは納得いかない一通りの出来事を話し始めた。

35YUNA:2003/01/17(金) 15:23

・・・
・・・
・・・

「吉子ぉ、相変わらず女心が分かってないねぇ〜〜」

話を終えて、少しの間黙っていたごっちん。
だけど、呆れた様にそう言うとうちのベッドの中に潜り込んだ。

「...はぁっ!?」
「まだ、気付いてないの??」
「何にっ!?」
「....はぁ..梨華ちゃんの気持ちだよ。」
「...へっ!? 梨華ちゃんの気持ちぃ??」
「まぁ、後は自分で考えなさい。」

ごっちんはそう言い終えると...
一瞬の内に目を閉じ、深い眠りに就いていった...
早っ...(汗)
っつぅかぁ...

「...もぉ..なん②だよぉ......」

自然と漏れるタメイキ。
ごっちんが、梨華ちゃんの事で訳分かんない事言うから...
余計、梨華ちゃんの事が頭から離れなくなちゃったじゃんかぁ...

もぉ...
なんだよ、女心ってぇ〜〜〜〜!!!!!
なんだよ、梨華ちゃんの気持ちってぇ〜〜〜〜!!!!!

36YUNA:2003/01/17(金) 15:36


〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜
〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜


次の日も...
その次の日も...
梨華ちゃんは授業に顔出さなかった...
こんな事、初めてで...
もち朝起こしにも来なかったし、カテキョもない...

っつぅ〜か、うちもうちで上の空...
中澤に何度叩かれた事か...
ごっちんにも、馬鹿だの鈍感だの言われるし...
もぉ、わっけ分っかんねぇ〜〜〜〜!!!
なん②だよ、一体!!!!!


『コン②...』

3日目の放課後...
今日も授業に出なかった隣りの梨華ちゃんの部屋のドアをノックした。
だけど、返事が返って来ない...
入っちゃっても..いいよね...??
ちゃんと..ノックもしたもんねぇ...

うちはドアノブに手をかけて、ゆっくりとドアを開けた。
カーテンが閉まっているのか、中は真っ暗で...
人1人分膨らんだベッド。
そっと近付いて、布団をはがした。
その瞬間、衝撃が走った...

スッピンの寝顔...
涙で濡れた頬...
小さく蹲っている細い体...

そんな彼女の髪に手を伸ばして、そっと撫でた。

「.......ひとみ..ちゃん...」

寝返りを打って、寂しそうにうちの名前を呼ぶ声。
そして、優しく頬を伝う涙...

もしかして...
うちは見ちゃいけないモノを見てしまった...??

37YUNA:2003/01/17(金) 15:38
かなり短いですがっ、今日はココまでですっ。

3828:2003/01/17(金) 21:54
更新、お疲れ様でした。
よっすぃ〜、鈍すぎる・・
早く梨華ちゃんの気持ちに気づいてあげてくれ〜!
次回更新、ドキドキしつつお待ちしております。

3927:2003/01/17(金) 22:06
YUNAさん・28の方、物分り悪くてスイマセンでした。
でも、今日はじめっから読み直したんで、
川o・-・)ノ<完璧です。
楽しみにしています。

40YUNA:2003/01/18(土) 15:44


次の日...
梨華ちゃんはいつもの梨華ちゃんだった。

「もぉ〜、早く起きてぇっ!!!」

カーテンを開けて、窓まで開けて...
真冬だっつぅ〜にっ!!!

「....もぉ〜、寒いよぉ〜〜〜っ!!!」

12月なんだから当たり前じゃん...
ぶつ②抗議しながら、布団を被るごっちん。
朝から賑やかだなぁ...
なんて思ってるうちは、もちベッドの中...

「...ひとみちゃんも、起きて??」

ベッドに座って、優しい声でそっと体を揺すられる。

「...ん〜っ......」

そう返事をしながら、梨華ちゃんの膝に頭を乗せた。
徐々に襲ってくる眠気...
そしてうちはそのまま...

・・・
・・・
・・・

どれくらい経ったんだろう...??
心地良くうちの髪をすく指...
はっきりしない意識の中...
その動きにまた夢の中に引きずり込まれそうになる...
だけど...
うちの唇にふと、柔らかい何かが触れた...
ゆっくり目を明けると...
目の前には、目を閉じてうちの唇を塞いでいる梨華ちゃんが居た。
なんか、すんげぇ心地良い。
うちを全部包み込んでくれてるみたいで...
無意識のうちに...
梨華ちゃんの肩に手を乗せて、そっと触れたままの唇にキスを返した。
ビクっ...
一瞬梨華ちゃんの体は揺れ、触れ合っていた唇は離れた...
そして、うちを見て目を見開いた...

41YUNA:2003/01/18(土) 15:45

「.......ひとみっ..ちゃん...」
「....はよっ。」

体を起こして、軽くもう1度キスをする。

「.....期待しちゃっても..いいのかな??」

梨華ちゃんの目を見て、ぎゅっと細い手を握り締めた。
そう悪くないは沈黙が流れ...
時計は刻々と時間を刻み込んでいく...
その時、ホロっと梨華ちゃんの瞳から一粒の涙がこぼれた...

「........ふぇっ...っとみ..ちゃん....」

と言って、うちに体をあずけてきた。

「...っとみ..ちゃ...っが..好きぃっ.......」

涙をいっぱい②流しながら...
途切れ②の言葉で、梨華ちゃんはうちに伝えてくれた。


「.......ごめん..ね...??」
「...んっ??」
「...好きになって..ごめんね......??」

ある程度落ち着いたのか、梨華ちゃんはうちを見上げて言った。
彼女の目を真っ赤になっている。

「...なんで謝んのさっ??」

チュっとおでこにキスを落として、そっと抱き寄せた。

「その返事、ちょっと待っててくれないかな...??
...ちゃんと答えるからさ..それまで......」

梨華ちゃんが頷くのを確認して...
うちをもう1度彼女を抱き寄せた。





continues...

42YUNA:2003/01/18(土) 15:59
いつも②短くてすいません...
かんなり短いですが、調度区切りになるんで...
今日は、ココまででっす♪♪

>28さん。
レスありがとうございます。
よっちぃ〜、鈍ですよねぇ...
ホント、困っちゃいますよ。(笑)
ってか、うちの中で「よっちぃ〜=鈍。」って感じですね。(更笑)

>27さん。
レスありがとうございます。
そんな②...
うち、もっと頑張りたいと思います!!!(笑)

43名無し誕生日:2003/01/19(日) 15:26
今日はじめて読みました!!
②の、意味が初めわからなかったことは内緒です。(w
続き期待!!
がんばってください!!

44YUNA:2003/01/20(月) 14:35

年が明け...
学校が始って、1週間ちょっとが経った...
今日も寒い中、それぞれが重い足取りで校内へと向かう。

っていうか、もうすぐ梨華ちゃんの誕生日なんだ。
うちは、あの日からもうこの日だって決めてた。
イブでも、クリスマスでもなくて...
1年にたった1度の大切な日に...
ちゃんとしたカタチで、ちゃんと返事をしたかったんだ...


『桜の散る季節。。。〜君との想い出〜』
=================

memory Ⅲ⇒Part2
   ↓
〜約束。。。/そして永遠。。。??〜



「.....ちょっと、吉子ぉ〜〜〜!!!」

クラスをサボって、うちとごっちんは街に出て来ていた。
今週末はもう、梨華ちゃんの誕生日だから。

「どれにしよっかなぁ〜〜
ってか、どれがいいと思うごっちん??」

うちの目の前に、ズラリと並ぶのは多種のアクセ。
誕生日の定番つっちゃ〜定番。
だけどねぇ...

「どれって、吉子が選んだ物なら...
梨華ちゃん、なんでも喜ぶと思うけどなぁ〜〜」
「....そぉかなぁ〜〜??」
「↑なトコは、女の子なんだねぇ...(ボソっ)」
「...なんか言った!?」
「いえっ、滅相もございません...
(吉子、だん②梨華ちゃんに似て来てるよぉっっ.../汗)」
「っつぅ〜か、一緒に見てよぉ〜〜!!!!」

うちは目線をアクセに戻して...
真剣に梨華ちゃんに似合いそうなモノを探した。

・・・
・・・
・・・

「...あっ!!」
「ん〜〜??」
「コレっ、いくない!?」
「あぁ〜、シンプルでいいんでない??」

おっしゃ、これに決めたっっ!!!

45YUNA:2003/01/20(月) 14:36

「すいませぇ〜〜ん!!!!」


〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜
〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜


《誕生日当日...》


今日はぁ、創立記念日だっけか...??
んだから、タイミングよく今日は学校が休み。

「...ひとみちゃ〜ん??」
「あぁ〜っ、今行く。」

今から、梨華ちゃんと2人で出かけるんだ。

今日は珍しく早起きしたんだ。
今日の為に髪も切ったんだ。
今日の為の服も買ったんだ。
今日の為に...
今日だけの為に...


「...うわっ、寒ぅ〜っっ!!!」

寮から外に出た瞬間、冷たい風がうちらを包んだ。

「.....梨華ちゃん、寒くない??」
「...うん、平気。」

と言って、梨華ちゃんがうちに寄り添ってきた。
うちは首に巻いていたマフラーを...
(↑ ちょっとイビツだけど、クリスマスに梨華ちゃんに貰った手編みっ♪♪)
外して、梨華ちゃんの首にそっと巻き付けた。

「...風邪ひいたら..あれだから。」

そっぽ向いて、うちは梨華ちゃんの手を握り締めた。
なんか微妙に照れ臭いかも...!?

「.....ふふっ、ありがと。
....ひとみちゃんの手..温かいなぁ。」

と言って、梨華ちゃんは手を握り返してくれた。

横を歩く彼女を包む白い息。
見失ってしまわない様に...
この手が離れてしまわない様に...
うちは、何度も隣りの梨華ちゃんの存在を確認した。
だけど、冷たい手を通して伝わってくる温かい鼓動。

ずっと②、この手に感じてたいんだ...

46YUNA:2003/01/20(月) 14:37

・・・
・・・
・・・

「今日は楽しかったよ?? ありがとっ、ひとみちゃん。」

寮への帰り道。
少し前を歩いていた梨華ちゃんは、笑顔で振り向いた。

「...あの..さ.......」
「なぁ〜に??」
「...寮に..帰る前にさ......
...ちょっと寄りたいトコがあんだけど..いいかな.......??」
「うん、いいよ。」

頷いた梨華ちゃんの手をとって...
うちはある場所に向かって足を進めた。

47YUNA:2003/01/20(月) 14:42
今日はココまででっす。
〜PartⅡ〜が最後になります。
どうなっちゃうんでしょ〜、一体。(笑)

>43の名無し誕生日さん。
レスありがとうございます。
すいません、“②”はぁもう癖ですね。(苦笑)
はいっ、最後まで頑張りたいと思います!!!

4828:2003/01/20(月) 15:55
おぉ〜、梨華ちゃんバースデーキタ〜!
これからよっすぃ〜はどこに行こうとしているんでしょうか?
ドキドキ♪梨華ちゃんに早く気持ちを伝えてあげて下さい!

PartⅡで最後ですか・・
寂しいですけど、是非次回作も期待しちゃったりしてますw
(気が早いよ、ヲイ!)

49YUNA:2003/01/21(火) 15:01

・・・
・・・
・・・

「....この場所、覚えてる??」

街灯に照らされた裸の木。
隣りに立つ梨華ちゃんに、視線を移す。

「...覚えてるよ..ちゃんと...だって.......」
「....ん??」
「.....初めて、ひとみちゃんに恋をした場所だから。」
「...えっ??」
「...忘れたくても、忘れらんないよ。」

と言って、木を見上げた梨華ちゃん。
そんな彼女の横顔は、すんげぇキレイで...
桜は咲いてないけど、あの日の彼女と重なって見えた...
んで、一気にフラッシュバックしたんだ...
彼女が天使に見えたあの瞬間に...

「....コレが..最後。
...もう言わないから..許してね......??」
「...ん??」
「....ひとみちゃん、アナタが好きです。」

梨華ちゃんは震えた瞳で...
うちの目をちゃんと真っ直ぐに見て伝えてくれた。
今度は...
今度こそ、うちが答える番...

「....最後なんて、言わないでよ。
...これからも、何度も②聞きたい。」
「...えっ......??」

そっと彼女の腕を引き寄せた。

「...うちは、アナタを愛しています。」

50YUNA:2003/01/21(火) 15:02

・・・
・・・
・・・

「........っとみ..ちゃ...」

真っ暗な部屋のベッドの上。
壁にもたれながら、後ろから梨華ちゃんを抱き締める。
そして、冷えた体を温め合うように寄り添う。
そんな中、何度も②彼女の唇をそっと塞ぐ。

「.....離さないから。」

彼女の左の薬指に光る指輪...
月の光に反射する度...
梨華ちゃんはうちを見上げて、幸せそうに微笑んでくれる。


『H。Y。⇒R。I。
MY LOVE will ALWAYS be TRUE。。。』


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