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小説を書くのれすっ。
1
:
リースィー
:2002/12/15(日) 13:40
初めてで初めましてな小説書きです。
ではひとつ。↓
「Confession」
「あ、夕陽」
思わず呟く。梨華ちゃんも気付いたみたいで同じように夕陽を見て呟いた。
「そういえば昨日は雨だったもんね。なんか久しぶりみたいな気分」
「うん」
梨華ちゃんの言葉に頷きながら足を止める。
仕事の帰り道。今日は梨華ちゃん家に泊まる日。早めに仕事が終わったからって事で、
いつも降りる駅のひとつ前で降りて道を散策したり雑貨屋に入ったり・・・
とにかく遊んだ後、今は夕食の材料を買ってようやく家に帰ろうとしてるところ。
梨華ちゃん家に行くときは必ず通るこの道。少し高い位置にあるからか、
町を見下ろす形で遠くまで景色が見える。もう何回通ったのかも分からない道だけど、
いつもは夜だったり朝早くだったりでこの時間に通る事ってそうはない。
私の目に映るすべてにやわらかい色が続いている。
「・・・初めてかなぁ。梨華ちゃんと夕陽見るの」
「え?もう、ひとみちゃん何言ってるの?初めてじゃないよ」
ほら、と梨華ちゃんが人差し指をピンッと上に伸ばして「思い出して」という
ジェスチャーをする。今更だけどやっぱり梨華ちゃんらしい「不自然さ」があるというか・・・。
「一緒に見たじゃない。ほら・・・あの・・・」
「?」
ピンッと張っていた指が少しずつ力を無くしてく。その代わりにブンブンと前後に振り始めて。
「思い出して」という割には自分が思い出してないように見えるけど・・・。
「だから〜・・・ほら・・・」
「ん?何?」
「ほら、あの・・・」
まだ指を振ってる。気のせいか顔が赤く見える。
「あの日よ、あの日」
「・・・何の日?」
私は全然分からない。それに気付いたのか梨華ちゃんは溜息をつきながら
指を下ろした。
「あのね、前・・・」
耳に手と口を寄せて、小声でボソッと言葉を投げかけられる。
「・・・あ」
思い出す。それと同時に声が出た。
「分かったでしょ?」
「・・・うん」
少し熱く感じる頬に手を当てて頷いた。
133
:
リースィー
:2003/06/26(木) 14:31
「あ、愛ちゃん」
やっと来たって顔であさ美ちゃんが私を見た。私は笑ってあさ美ちゃんの側に。
「みんなすごかったね〜。ゾロゾロして」
「うん。・・・あ、そういえば」
「?」
突然の話の切り替え。そしてあさ美ちゃんはコソコソ話をする時の声で私に聞いてきた。
「石川さん、愛ちゃんと私の事知ってるみたいなんだけど、何で?」
「・・・・・」
不覚。としか言いようが無い。
「愛ちゃん・・・もしかしてみんなに言っちゃったの?」
「・・・ううん」
そこで、あさ美ちゃんに昨日の事を教えてあげる。
・・・もちろん、あさ美ちゃんは目を丸くした。
「大変だよぉ・・・ラジオの時どうしよ・・・」
「あさ美ちゃん、多分いっぱいいっぱいになっちゃうよ。・・・先輩はなーんでも知ってるから」
私達の事、フンイキで分かっちゃうんだから。
「・・・あ〜・・・大変だあ・・・」
あさ美ちゃんは自分のほっぺたを両手ではさんでムンクみたいな事をした。
教訓。
・・・先輩はやっぱり怖いっ。
終。
134
:
リースィー
:2003/06/26(木) 14:36
終了でございます。
タイトルは「HB of DB」の中の「カゼガハコブカゼ」というお話です。シリーズの中ではこの前乗せた物の続きで、二弾目ですね。
(読みにくかったらごめんなさい)
風邪ネタ・・・。なんか好きなんですよねぇ。介抱してるところとか、書くの好きなんですよ。
(今回はあんまりないですけど・・・)
今度は・・・そうだなあ、ちょっと大人向けでも。(あ、話の内容がって事で・・・)
では。
135
:
名無し(0´〜`0)
:2003/06/28(土) 01:24
毎回作者様の作品楽しみに読んでいます。
大人向け(?)ですか〜
すっごく楽しみです。
136
:
リースィー
:2003/07/06(日) 09:17
名無し(0´〜`0) さん、ありがとうございます。
というわけで、今回は石吉を。
137
:
リースィー
:2003/07/06(日) 09:23
シャワーの水が大丈夫なら、裸のままシーツに包まっていれば梅雨の日でも大丈夫なんだなと思った。
まだ続くダラダラとした雨。夜になるとそれは少しだけ強さを増して。
「・・・帰れなくなっちゃった」
シーツを体にまとって横になる梨華ちゃんは窓の外を眺めながら小さく呟いた。でも私は動じない。ただ“そうだね”って返す。
梨華ちゃんの話はずっと聞いていたいけど、今は髪を撫でるのに夢中だったから。
「明日は学校でしょう?ひとみちゃん、眠らないで良いの?」
「うん。・・・梨華ちゃんも起きてるから」
「私の事は良いよ、気にしなくても。ひとみちゃんは先に眠って」
梨華ちゃんは私の手を止めてこっちに目を向けた。
・・・学校。好き、だけど今は別だ。
梨華ちゃんだって、遅くから仕事だとしても私より忙しいし。そんな梨華ちゃんがこんな風に一緒にいてくれて・・・私より、梨華ちゃんの方が眠いはずなのに。
138
:
リースィー
:2003/07/06(日) 09:31
「嫌だよ。・・・梨華ちゃんが先に眠ってほしい」
「?」
顔だけで驚いてるのが分かる。私は梨華ちゃんを抱き寄せてもう一度言った。
「梨華ちゃんの方が疲れてるのにさ、私だけ眠ってても嬉しくない」
「・・・・・」
口元に梨華ちゃんの額があったからそのまま口付ける。それから鼻筋を通って軽く唇に触れた。
梨華ちゃんは言葉無く私を見つめて。
「ひとみちゃん・・・」
ただ、私の名前を呟いて。
・・・もう、そんな一言一言とか一つ一つの表情が私をこんな風にさせてる事も知らないで。
梨華ちゃんを疲れさせてるのが自分なんだって、自覚していた事も忘れさせられてしまう。
「・・・ごめんね」
「何で謝んのさ」
頬に手を当てて応える。・・・何だろう。梨華ちゃんの頬が冷たい。
「・・・謝んないで」
私がこうしたいからこうしてる。私が梨華ちゃんを見ていたいから。自分で無理して起きてるんだから。それを“自分のせいで”なんて思ってほしくない。
・・・そんな事、もうとっくに卒業したと思ってたのに。
こんな感情、必要無いよ梨華ちゃんには。・・・私だけがこんな風に心配していたいんだ。
だから・・・。
「・・・私ん中で眠って。何も考えないで」
「・・・・・」
何も言わずに梨華ちゃんは私を見てた。ただ、私の背中に腕を回して。
139
:
リースィー
:2003/07/06(日) 09:35
「・・・ね、ひとみちゃん」
「ん?」
少し間を置いて梨華ちゃんが小さく声を上げた。それに合わせて私も小さい声で“何?”って応える。
「あのね?・・・実を言うと、やっぱり眠いの」
「うん」
「・・・だけどね」
「・・・・・」
「・・・私も、ひとみちゃんが疲れてるの見るの辛いんだよ?」
嬉しいよ。・・・ひとみちゃんの気持ちは嬉しい。
だけど私だって。
「・・・お姉ちゃんだもん」
その言葉が聞こえてすぐ溢れた一粒の雫。
少し遠くなった、雨の音。
140
:
リースィー
:2003/07/06(日) 09:43
昔はよく“空気みたいな存在で”って表現してたよね。“お互いが気にならなくて”って。
でもそれだと気にしてないことにはならないよ。空気は目に見えてないようでずっと見えてるから。ずっと包んでるから。
・・・ね、空気は疲れないのに、私達は何やってんだろう。
いつからこんな風になっちゃったんだろう。
「・・・ね、梨華ちゃん」
「・・・・・」
「・・・なんて、眠ってたら聞こえるわけないか」
ちょっと泣いてそのまま梨華ちゃんは眠ってしまった。何か喋ってたけど結局は泣き疲れてしまったような感じで。
「何かね・・・今頃になってムカついてる。・・・梨華ちゃんと正反対の自分に」
もし似た者同士ならどんな事考えてるのかすぐ分かるのに。私からしてみればごっちんで、梨華ちゃんからしたら・・・柴ちゃんかな。
・・・なのに、私は梨華ちゃんを好きになったんだ。正反対の梨華ちゃんを。
苦しいよ。好きだから苦しい。・・・分からないことだらけだから。
だから、今日みたいな事になる。
「梨華ちゃん・・・」
梨華ちゃんは私をうまく導いてくれるのに、私はどうして良いのか分からなくて何もしてあげられない。
「・・・梨華ちゃん」
「・・・・・」
目を閉じたまま動かない梨華ちゃんの頬にもう一度触れる。私が腕の中で温めてたからか少し熱を帯びて。
薄く開いた唇から吐息を感じて。
141
:
リースィー
:2003/07/06(日) 09:46
お願い。
眠るときの強がりはもうやめて。
疲れたまま眠らせたくないから。
泣いたまま眠らせたくないから。
・・・梨華ちゃんが弱くなっちゃいそうな時は。
素直に、私の中で目を閉じて。
梨華ちゃんにとって空気のような存在の私は、
こういう事でしか元気にしてあげられないから。
142
:
リースィー
:2003/07/06(日) 09:50
“もう十八歳なんだから”って誰かに言われた記憶がある。でも梨華ちゃんも同い年だけど、ほんと大人なんだよなあ。・・・不思議だよ。三ヶ月しか離れてないのに。
「・・・・・」
ずっと静かな部屋の中。まだ薄暗いけど梨華ちゃんの顔が安らかなのが見えた。
指ですっと頬を撫でる。すぐに返ってくるくすぐったそうな顔。
・・・もう、梨華ちゃんに迷惑をかけられない。
ちゃんと守ってあげないと。
ちゃんと・・・。
「・・・ん」
身をよじってる梨華ちゃんがこっちに向けた背中に軽く唇を寄せる。
・・・微かな香りを吸い込んで、そうして私も目を閉じた。
雨のおかげで心地良い梨華ちゃんの肌を感じながら。
終。
143
:
リースィー
:2003/07/06(日) 09:54
終了です。
え〜、タイトルは「私の中で目を閉じて」です。どこかで出てきましたね(笑)。
今回のものは七月に入ってから完成したものです。多分できたてホヤホヤかと。
ちょ〜っと大人になったかな、というところですかね。
吉澤さんはいろんなピンチから救ってくれそうなイメージがあります。私としては。
では。
144
:
名無し(0´〜`0)
:2003/07/07(月) 02:27
更新お疲れ様ですぅ。 石吉・はイイですね〜。
作者様の書かれる文章はとても綺麗で、情景が目に浮かぶようです。
よっすぃが甘えん坊な感じをうける時もあるんですけど、やっぱり
梨華ちゃんをつつんでくれるのは、よっすぃですよね・・?!
又、次回楽しみに待ってます♪
145
:
リースィー
:2003/07/24(木) 13:14
名無し(0´〜`0)さん、ありがとうございます。
かなり遅れたしまいましたが、ここで一つ石吉を。
今回はちょっと(?)暗め痛めです。
146
:
リースィー
:2003/07/24(木) 13:20
中澤さんは難しい顔をしている。でも別に機嫌が悪いところは見えなくて、ただちょっとだけ指をトントンとテーブルに打ち付けてる。
・・・そういう風な態度を取らせるような事をしたのは、目の前で縮こまってしまった私。いや、「した」と言うより、「言った」の方が良いのかもしれない。
「・・・なぁ、石川?」
「はい」
それから少しして中澤さんが私を呼んだ。でも指は未だにテーブルを打ちつけてる。
「あんた何歳やったっけ」
「・・・十八ですけど」
「まあ、三十の私からしてみたらね?悩みは分かるのよ、悩みは。そういう事もたまに聞いたりするし」
「・・・はい」
「けども、話し合いとかなら別にええけど、それはそんなに悩む事ちゃうと思うけどなあ。むしろ嬉しがった方が普通やと思うねん」
「・・・・・」
言葉無く俯く。それを見て中澤さんはため息をついた。
「・・・ま、石川にしたら重いんよねえ。吉澤との仲は」
147
:
リースィー
:2003/07/24(木) 13:27
携帯の電源が入ってたら最低でも二十件以上はメールか電話がくる。
携帯の電源を切ってたら家に不機嫌な電話がくる。
そしてその不機嫌は時々、
ちゃんとした形となって私の中を「駆け巡って」いく。
「独占欲が強すぎるって?・・・それは誰のせいなんでしょう」
「・・・・・」
トクンッと心臓が大きく音を立てる。ひとみちゃんの力無い指が私の頬を撫でる。その指は少しずつ下に下りて私の唇へと落ちる。
・・・私の手は、その指の動きを止められない。私の手は、前で身動きが取れずにいた。
「だめじゃん。中澤さん巻き込んじゃ」
「・・・巻き込んでなんか・・・」
「巻き込んでるよ」
有無を言わせないひとみちゃんの言葉。・・・それを聞く度に私はまた無口になる。
部屋の中、光の無い空間の中でひとみちゃんの瞳だけが異様に鋭く線が走ったような視線で私を捕まえて。
・・・それに捕まると、それだけで私は気が遠くなりそうになる。
「っん・・・」
口許に指が留まったまま、ひとみちゃんが私の呼吸を唇で止める。
心拍数が、私の中の限界に達する。
148
:
リースィー
:2003/07/24(木) 13:32
何も悪くないって思う私は
何か悪いコトしたかもって思う私にいつも負ける。
そして罰を受けた後は
罰した人が悪いんだってひとみちゃんを嫌う。
・・・いつからこんな悪循環にはまってしまったんだろう、私は。
息は荒くてもひとみちゃんは手を止めてくれない。ひとみちゃんを見たいのに私の視界を黒い布が覆って、ちゃんとひとみちゃんを見せてくれない。
「何っで・・・こんな・・・」
「ん?・・・梨華ちゃん、まだそんな事聞くの?」
これは“お仕置き”だよ?
「っやっ・・・あ・・・」
意味無く体はヒクついて。意味無く喉から声が出る。
「何で嫌がってるのにこんなんなっちゃってんの?」
「っ・・・」
「ホントはこういう事も楽しんでんでしょ?」
「んっ・・・ち、がっ・・・」
どこに逃げれば良いのか分からない。
どこに行くのか・・・分からない。
・・・誰か、助けて。
149
:
リースィー
:2003/07/24(木) 13:40
・・・ふと。
私は病気なのかもしれない、と思う。
認めたくないはずなのにそれに触れればまた拒めない。
“依存”に似た病気。
うつろな目は天井しか見つけられない。自分には体の重みしか感じられない。手足は痺れて感覚が無い。
「梨華ちゃん、大丈夫・・・?」
耳にひとみちゃんの声が届いた。嫌に良く響いて、頭の中がぐわんぐわんしてる。
ひとみちゃんの手は私の手首から額へと移る。汗で濡れた前髪を整えてくれてるらしかった。
「おフロに入るのは明日だね」
少し寒く感じた体に毛布が掛けられて、一緒に中に入ったひとみちゃんが腕を伸ばして私を優しく抱きしめる。
「・・・どうして」
掠れた声が小さく響くけど、私と同じように疲れてるひとみちゃんには聞こえはしない。
「・・・どうして?」
ずるすぎる。
私をこんな風にしといて、その後はすぐに私をなだめる。
それに私がちょっとでも揺らいじゃうコトを分かっているのか。
そういうコトを無意識にしてしまう程ホントはひとみちゃんが優しいのか。
とにかく・・・ひとみちゃんはずるい。
・・・だけど。
「・・・・・」
私は面と向かってそう訴えられない。
150
:
リースィー
:2003/07/24(木) 13:44
いつ分かるの?
いつこの状況が変わるの?
いつ私は・・・。
柴ちゃんは難しい顔をしている。でも別に機嫌が悪いところは見えなくて、ただちょっとだけ指をトントンとテーブルに打ちつけてる。
・・・そういう風な態度を取らせるような事をしたのは、目の前で少しだけ縮こまってしまった私。いや、「した」と言うより、「言った」の方が良いのかもしれない。
「・・・ねぇ、梨華ちゃん?」
・・・悪循環は、ずっと続く。
終。
151
:
リースィー
:2003/07/24(木) 13:48
終了、でっす。
タイトルは「Evil Ring」です。「Evil」には「悪い、良くない」という意味が・・・あったはずです(笑)。
んぁ〜、暗いですね、痛めですね。今までそんな事無かったのに・・・。
とか言いつつ、こういう話も他にあったりするんですが・・・。
では。
152
:
名無し(0´〜`0)
:2003/08/03(日) 09:55
「Evil」なんて読むんだろう?
作者さんの話わたし好きです!!
毎回楽しみにしているんですが、なかなか書き込めなかったんですが…。
次回作も、楽しみにしています。
153
:
リースィー
:2003/08/08(金) 16:03
名無し(0´〜`0)さん、ありがとうございます。
「Evil」は「エビル」と、そのまま呼みますよ。
今回はちょっと紺高を。
時期が少し前で、「ハロニュー」の頃の話です。
154
:
リースィー
:2003/08/08(金) 16:10
あ〜・・・。
また今日も愛ちゃんはあの人と一緒。
同じ仕事って言うか、同じコーナーを持ってるわけだし、愛ちゃんも“大丈夫だよ”って言ってるし。端で見させてもらったりもしてる分、ホントは心配なんてしちゃいけないんだろうけど。
「・・・あんなに石川さんとこにくっつかなくてもなあ〜・・・」
最近の愛ちゃんは着ぐるみばっかりで、もう一人仕事が一緒の中澤さんをくすぐってるみたい。
・・・でも、ホントにくすぐられてるのって、実は。
「くそ〜っ、何でラブリーはそんなに可愛いのっ」
「んあ〜、やめて下さいよ〜・・・っ」
石川さんが愛ちゃんのほっぺたをぐりぐりしてる。愛ちゃんは一生懸命逃げてるんだけど“ちょっと待ちぃや〜”って中澤さんにまで迫られて。
・・・でもさ。
何で愛ちゃん、嬉しそうに笑ってんの?
155
:
リースィー
:2003/08/08(金) 16:14
「・・・あ!あさ美ちゃーんっ!!」
「?」
ハッとして我に返ったら、着ぐるみの頭を持ったまんま猛ダッシュで走ってくる愛ちゃんの姿が。
「っおー、やっと振り切ったあ・・・」
ものすごい大きなため息をついて着ぐるみの頭を側に置き、その横にあったペットボトルの水に手を伸ばしてる。
「もーっ、あさ美ちゃん見てたんなら助けてよ〜」
「あははは、ごめんごめん。見てて面白かったから助けるの忘れちゃってた」
「酷いな〜」
ものすごく訛った声。それを聞いて私はまた笑ってる。
・・・内心、そんなに穏やかじゃないのに。
156
:
リースィー
:2003/08/08(金) 16:18
助け“られ”なかったのには、ホントは別に理由がある。
もし私が今の状態で愛ちゃんのところに向かっていたら。
私はきっと、からかってくる二人をものすごい勢いで突き飛ばしている。
“ふざけるな”と、私らしくないだろう声で叫びながら。
「じゃあ、着替えてくるね」
「?あ、うん・・・」
突然声を掛けてきた愛ちゃんに思わず詰まりながら応えてしまう。愛ちゃんも一瞬“どうしたんだろう”って思ったみたいだけど、“すぐ来るから一緒に帰ろ”と言い残して足早にスタジオを出て行った。
「・・・・・」
ただの、仕事でしょう?
「・・・分かってるのになあ・・・」
だけど私の口からは、小さい小さい本音が出てきてしまった。
・・・毎日こんな風にため息ついてる自分が、嫌でたまらない。
157
:
リースィー
:2003/08/08(金) 16:25
家に帰って早々。
「あさ美ちゃん、どうかした?」
「え・・・?」
バッグを置きつつ振り向くと、一応の仕切り用のカーテンの裾から顔を出す愛ちゃんを見つけた。
「収録のときから思っとったけど、あさ美ちゃんずっとため息ついてたでしょう?バスん中でも」
「あ〜・・・」
私はあんまり顔に出ない人だと思ってたんだけど、一緒に暮らしてる分愛ちゃんには分かっちゃうのかなあ・・・。
「大丈夫。ちょっと疲れたな〜って思っただけ」
でも、いつもこう返してる。そしたら愛ちゃんも“あ〜、そっか”っって・・・。
「ホントに大丈夫?最近ずっと“疲れてる”って言ってるよ」
定番では、返ってこなかった。
「そういえば今日、飯田さんにも言われてたよね。おフロ入ったらすぐ寝たほうが良いよ」
「・・・あ、うん」
とりあえず応える。そして、愛ちゃんが“どうしたの?”って切り出してこなくて良かったって、変な安心感みたいなものを感じた。
・・・だって、言えるわけないじゃないですか。
“愛ちゃんを独り占めしたいって、ものすごい欲求がたまってるんです”なんて。
158
:
リースィー
:2003/08/08(金) 16:35
結局、いつもより二時間も早く就寝することになった。
私一人が“疲れてる”わけなんだから私一人が床に就けば良いのに、何故か愛ちゃんまで同じ時間に眠ろうとし始めてる。それも、“今日もそっちで寝かせて”と私の毛布に潜り込んで。
私のベッドは二人入ると少しのスペースしかなくて、落ちないようにって自然とお互いに腕を回し合ってぎゅっと固まる姿勢になってしまう。愛ちゃんは“それが良い”って言うけど、私は逆に落ち着けない。
・・・心臓が痛いほど早く動いてる感じがして、ものすっごい目の前で目を閉じて普通に寝てるだけの愛ちゃんを意識してしまって。
ああ・・・。きっと今日も眠れそうにない。
「・・・・・」
暗い、んだけど、それでも分かる愛ちゃんの寝顔。薄く開いた唇から呼吸の音がして、ぴったりと閉じてる瞼の先の長い睫毛がぴくって動いて、揺れてる。
・・・人はさ、そう簡単にいつでもどこでも眠れるもんじゃないんだって。
だけどこの人にしてみればそれは多分“ウソ”の方に入る。
いつだろうがどこだろうが、彼女は眠れる。
なのに・・・私は。
159
:
リースィー
:2003/08/08(金) 16:40
「何で愛ちゃんだけ寝ちゃうかなあ・・・」
声には出さずに唇だけでそう言ってみる。もちろん愛ちゃんには伝わらないし、起きるなんてこともない。
「・・・こんなに近くで見てるのに」
その視線すら感じてないんだと思う程に気持ち良さそうに眠って。
うん・・・だから、気付かない。私がずっと起きていてしばらく寝顔を見てることも。そのせいで寝不足で、おまけに今日みたいな気分になったりしても、ものすっごい力でその気分を押し殺して・・・それで笑わなくちゃいけなくってって色んなことを重ねたものが“疲れ”になってることも。
「・・・愛ちゃん・・・」
全然、ぜーんぜん、気付かない。
・・・好きすぎて。
すっごい好きすぎて、私がすごい嫉妬深くなってることも。
「愛ちゃん・・・」
「・・・あさ美ちゃん?」
160
:
リースィー
:2003/08/08(金) 16:45
「っ!?」
不意に変わった空気の流れ。それは私の名前を呼んだ人の声の仕業だった。
思わず息を呑む。
愛ちゃんの目が・・・開いてしまった。
「どうしたの、ずっと起きてた?」
「あ・・・ううん、違うけど・・・」
眠そうなけだるい声に返すには全然似合わない私の声。
気付かないと思ってたのに。ずっと眠ってるんだと思ってたのに。
「愛ちゃんこそ、どうしたの・・・?」
どうして目を開いたの?
「んー、何かねえ・・・」
あさ美ちゃんが、私を呼んだっぽかったから。
「で、起きたらあさ美ちゃんも起きてて・・・」
「・・・・・」
何も言えない私の頬に愛ちゃんの手が触れる。それは自然で、しきりに私の頬を撫でていた。
・・・何だろう?愛ちゃんの触れてるところが、変だ。濡れてるみたいで・・・。
「そしたら・・・あさ見ちゃん泣いてんだもん」
「・・・・・」
私って・・・ホントは分かりやすい性格なのかな。
161
:
リースィー
:2003/08/08(金) 16:51
「ごめん」
「・・・え?」
「ごめんって・・・何か知んないけどあさ美ちゃん見てたら言いたくなった」
すっごいニブいから。・・・あさ美ちゃんが何で泣いてんのか分かんないけど。
・・・でも。
「今はぎゅ〜ってしたりとかしなきゃいけないかなって思ってる」
「・・・・・」
こういう時、何て言えば良いんだろう。
“大丈夫”ってまた言う?それとも“ごめん”って私も言う?
・・・違う。どれも違う。
今の私は・・・。
「・・・愛ちゃん、キスして」
気が付いたら、そう伝えてた。
「・・・それだけで良いの?」
「・・・・・」
言葉なく小さく頷いて唇を噛み締める。・・・それ以上何か言ったら、今の“私”が全部溢れそうで怖かった。
162
:
リースィー
:2003/08/08(金) 16:59
よしよしってするみたいに頭の後ろに回された手。愛ちゃんの唇がまず頬に振って、それから滑るように私の唇と重なった。
最初は何度か軽く触れ合って、唇が緩んだら今度は少しずつ深くなっていく。
“何日振りだろう?”って頭の片隅でこの今の感触を味わう前の最後の日を思い出してみた。・・・でもすぐには思い出せない。二、三日前?一週間くらい前?・・・もう忘れてる。忘れたくないのに。
「・・・あさ美ちゃんだけだよ」
離れた唇の合間に愛ちゃんは言った。
「あさ美ちゃんとだけ、ずっとこうしてたい」
だから、何か不安だったら言って?すっごい怒っても泣いても良いから。
私、あさ美ちゃんが言うこと、全部受け止めるから。
「・・・うん」
声はまだ掠れてたけど、もう涙は出てない。
私の、今言いたいこと・・・。
「愛ちゃん・・・」
「ん?」
「私、ね・・・」
もっとぎゅってしてほしい。もっと私だけ見てほしい。
毎日こうやってキスしたい。毎日一緒に眠りたい。
ずっと・・・。
「・・・愛ちゃんに、側にいてほしいの」
・・・束縛だよ、きっと。
私、愛ちゃんを束縛したいんだよ。
だから石川さんと楽しそうにしてるのを見るのが嫌だった。
だけどそういうことを愛ちゃんに言うことなんてできなかった。
・・・そうしちゃいけないって思ってたから。
163
:
リースィー
:2003/08/08(金) 17:05
「・・・・・」
“全て”を聞いた後、愛ちゃんは変わらずに私の髪を撫で続けていた。私は全てを話して、胸の内が少しだけぽっかりしたような気持ちでいた。すっきり、というよりはまだどこかに不安が残って。
「・・・嫌いになった?」
恐る恐る聞いてみる。・・・したら。
「えっ?」
っていう返事と共に手が止まった。
「何で嫌いになるの。・・・今ね、すっごいジーンとしてたんだよ」
「え・・・?」
今度は私が驚く番だった。
「私、あさ美ちゃんにこんなに想われてたんだなあって、すっごい嬉しいんだよ、今」
だってね、私からあさ美ちゃんに“結婚して”って言ったでしょ?あさ美ちゃんもその時嬉しそうだったけど、最近元気なかったから“嫌だったのかな、やっぱり”って思ってて。
「だけど、うん・・・。今、すっごい嬉しい」
私、あさ美ちゃんになら束縛されても良いよ。
「・・・・・」
不安が消えていく。愛ちゃんがまた私を包み込む。
触れ撫でる手。そしてまた重なる唇。・・・もう、どこにでも触れてほしい。
やっぱり私は、眠ることなんてできない。
164
:
リースィー
:2003/08/08(金) 17:06
「愛ちゃん・・・」
名前を呼んでいたいから。
肌に触れてる感触を眠りに奪われたくないから。
「・・・あさ美ちゃんっ」
・・・声を、聞いていたいから。
165
:
リースィー
:2003/08/08(金) 17:12
翌日。の楽屋。
「おーまーいーらーはーっ。全くもーっ!」
飯田さんが石川さんと吉澤さんのところにロケットみたく飛んでいった。遅刻ということはともかく、“二人で仲良く”ってことにものすごくご立腹らしい。
私と愛ちゃんはというと・・・とりあえずは集合時間には間に合ったんだけど、もう誰から見ても分かるとおり睡眠不足。
「あ〜、眠いね〜」
「そうだね〜・・・」
って、二人でずっと言い合ってた。
「何?二人で欠伸なんかして。お泊まりだったのかい?」
そこに安倍さんがやってきた。携帯を手にしてるってことは、後藤さんとメールですか。
「はあ、お泊まりですかね〜」
すかさず、というタイミングで愛ちゃんが応える。
「そんなんなるまで夜更かしして何してたの?」
「えっとですね〜・・・」
今度は私が応える。
ちらっと愛ちゃんの方を見たら“言って良いよ”って合図が。
「昨日はずっと・・・」
二人で“イチャイチャ”してたんです。
166
:
リースィー
:2003/08/08(金) 17:19
「え・・・」
安倍さんの詰まった声。・・・そして一瞬の静けさの後。
「え----------------------っ!!!!!!!!!!?」
「っあ〜・・・」
「お〜っ・・・」
楽屋内に突然響いた私達以外のみんなの大声に耳をふさぐ。そしてまた楽屋は静かになって、視線がみ〜んなこっちに向いた。
話しこんでた保田さんや矢口さんも、説教してた飯田さんも、それを受けようとしてた石川さん・・・の隣にいる吉澤さんも、まこっちゃんとか里沙ちゃん達も、みんなみんな。
・・・作戦は大成功だったらしい。
「おーい、何大きな声で・・・うわっ」
隣の楽屋にいた中澤さんがドアを開けた。そこで私達はタイミング良く“眠気覚まししてきます”と外に飛び出した。
「なっ・・・どうしたん矢口。何があったん?」
廊下に出た私の耳に届いた中澤さんの声。それから聞こえた“裕ちゃん、あいつらね・・・”っていう矢口さんの小さい声。
167
:
リースィー
:2003/08/08(金) 17:22
「うん。予想通りの反応」
「だね」
愛ちゃんの言葉に私は笑って応えた。
“秘密にするより、言っちゃった方がラクじゃない?”
昨日の私達の結論。そうしたら少しは回りも考えてくれるだろうって。
「これからもずっと一緒だよ」
「うん」
この先どう転ぶか分からないけど。
前みたいに“不安定”な時よりは断然、マシだ。
愛ちゃんと手を握る。
その手同士に、見えない糸が結ばれた気がした。
終。
168
:
リースィー
:2003/08/08(金) 17:24
終了です。
「HB of DB」シリーズでタイトルは「ココチイイソクバク」です。
何か名前だけ聞くとアダルティーな・・・(笑)
では。
169
:
名無し(0´〜`0)
:2003/08/11(月) 15:12
>何か名前だけ聞くとアダルティーな・・・(笑)
確かに…。(;´Д`)ハァハァ しそうなタイトルですね。
高紺って、微妙にすきなんですよ。(w
次も楽しみにしています。
170
:
名無し(0´〜`0)
:2003/08/22(金) 17:06
久しぶりに来たら高紺!高紺!w
みんなに知れた後が楽しみですね〜w
石吉もネッツも楽しみにしています!
171
:
リースィー
:2003/08/23(土) 13:03
169さん>ありがとうございます。(そこが狙い目だったりして・・・w)
170さん>ありがとうございます。(ネッツもがんばりますっ)
今日は顔を出すだけなのですが、今度も高紺を載せようかと思うております。
では。
172
:
リースィー
:2003/08/28(木) 13:16
はい、宣言通り高紺を乗せたいと思います。
173
:
リースィー
:2003/08/28(木) 13:21
月が私を見てる気がして眠れなかった。
光が瞼を通してまで突き刺さってくるのがうっとうしく思えてゆっくりと目を開いてみる。
「・・・・・」
少し暑いからと言って開いた窓から入ってくる風でカーテンが揺れている。そして今私の目に映っているもうひとつのカーテンの向こうに薄い彼女の寝顔が。
「・・・愛ちゃん?」
こんな小さな声でこんなところから聞こえるわけが無い。って分かってるのに私は口に名前を出していた。・・・もちろん目を覚ますなんてことは無いわけで。
ね。
明日になったらまた「寝てないの?」って言われるのかな。
私だけ、また一人で欠伸してるんだよね。明日の朝は。
174
:
リースィー
:2003/08/28(木) 13:26
喉が渇いてる感じがして、体は水を飲もうと起き上がった。
毛布の音を最小限におさえて、足をそっと床に乗せる。意外にひんやりとした感触に一瞬だけ息が詰まったけど、そのままもう片方の足を下ろして立ち上がった。
冷蔵庫はちょっと歩いた先にある。何本も並んでるウーロン茶のペットボトルから一本を取り出して三口ほど口に運びながら側の壁にもたれると、カーテンをすり抜けてきた風が少しだけ冷たくなっていることに気付いた。
「・・・雨・・・?」
ウーロン茶を戻してベッドまで行く。遠くに見える公園のライトに照らされてサラサラと音無く流れていく線が目に映っていく。
さっきまで私を見ていたはずの月は、一体どこに行ってしまったんだろう。
そう思うほどに暗くなった窓の向こう側。
175
:
リースィー
:2003/08/28(木) 13:32
「っん〜・・・」
「?」
窓が閉まった音の後すぐに聞こえた声。それにこっちは顔を出さずに驚いて。とりあえず仕切りのカーテンを少しだけ開いてみた。
ちゃんと肩まで毛布を被って、その中でもぞもぞっとしてる。だけど愛ちゃんは変わらずに目を閉じたままで。
「な〜んだ・・・」
寝返り打っただけなんだ。それに安心しつつベッドに腰掛けた。
目に映った時計は三時過ぎを指している。こんな時間に眠れないなんてなあ、と思いつつもまた、窓の外に目を向けた。
・・・すぐ止む通り雨だろう。そう思ったら体は毛布をまとって壁にもたれて、その線のような雨を眺めることにしていた。
サラサラと流れるこの雨がすごく綺麗に思えたから。
・・・そうだ、夏なんだ。
静かな雨の中で濡れていく外の様子を眺めながら呟いた。
176
:
リースィー
:2003/08/28(木) 13:36
雨はまだ止まない。
気が付いたら黒から青に景色が移っていた。
「・・・・・」
あ〜・・・、通り雨だと思ったのに。
結局は事実上の徹夜。それで「何してたの?」って言われても応えに困るんだ。
そう思ったら、何故か知らないけど笑ってしまった。
「ん・・・」
「?」
また聞こえた声にまた同じ反応。・・・でも、今度は。
「・・・あさ美ちゃん・・・何してんの・・・?」
愛ちゃんの目は開いて、すぐに私の方を向いた。
髪は少しボサッとして、目はまだ眠たさを訴えてる。
「まぁた起きとった?」
「ううん。違うよ」
雨がね、降り始めた時が綺麗だったから。眠りたかったけどそれで眠気取られちゃった。
・・・なんて言ったらまた叱られるから。
「ちょっと早く起きちゃっただけ」
時間はまだ四時半。・・・かなり早いか。
177
:
リースィー
:2003/08/28(木) 13:42
「まだ眠れるよ〜・・・。も少し寝よ?」
そう言った愛ちゃんは何故かこっちに向かって手招きみたいな仕草をした。それが薄く見えたカーテンをくぐって愛ちゃんのところに行くと。
・・・手が、すぐに取られた。
「雨降っとったの?寒いって思ったら・・・」
あさ美ちゃん、中入ってきて。
「・・・うん」
その応えの前にもう、私の体は愛ちゃんの毛布に飲み込まれていた。
「あさ美ちゃん、顔冷たい・・・」
ホントにホントに眠たそうな声。目はもう、閉じて。
「でも、何かあったかいの〜」
眠気のせいか、愛ちゃんは訛りが爆発してる。何度も聞いてるんだけど何度聞いても心地良い声。
「・・・うん。私もあったかい」
そう応えて腕を回したら、確かに感じた背中を撫でる手の感触。
何で、だろう。
・・・今頃眠くなってきた。
178
:
リースィー
:2003/08/28(木) 13:49
雨って、眠気を誘うんだって。
だけど私は全然眠れなかったんだ。
今日は別々に眠ろうとしたでしょ?・・・多分、それがいけなかったんだよ。
・・・変な話、だよね。
「私、愛ちゃんと一緒だと眠れるんだ・・・」
「あはは・・・嬉しいなあ・・・」
まだ聞こえてくる愛ちゃんの声。その一言一言をつづる一文字一文字が、全部綺麗な音になって耳に流れ込んでくる。全部「眠ろうよ」って聞こえてくるようで。
ね。
一緒に眠ってるからさ、私一人だけ欠伸しないようにするからさ。
朝ご飯食べてる時に「ホントは寝てないんでしょ?」なんて言わないで。
すり寄ってくるように肌を触れ合わせて。
愛ちゃんはもう寝息を立てている。
「・・・大好き」
もう眠ってる愛ちゃんには届かないと思うけど、小さく言ってみた。
そして頬にそっと唇を寄せて。
私もようやく目を閉じた。
サラサラの雨はもう、遠い。
きっと今日の朝はとっても気持ち良く起きられるだろう。
終。
179
:
リースィー
:2003/08/28(木) 13:51
終了です。
高紺です。夜です。紺野さん一人語りです。
タイトルは「HB of DB」の中の「アルアメノヒノヨル」です。
な〜んか、紺野さんって一人で語ってるのが多い気が・・・。
では。
180
:
名無し(0´〜`0)
:2003/09/04(木) 11:31
新作ワッショイヽ(゚∀゚)メ(゚∀゚)メ(゚∀゚)ノワッショイ
楽しみにしてました。高紺!!
いや〜作者さんの書かれる紺野いいですねぇ〜。
次回作も楽しみにしています。
181
:
名無し娘。
:2003/11/08(土) 15:26
密かに続き期待待ち(w
高紺大好きっす
182
:
名無し(O´〜`O)
:2004/01/23(金) 22:26
高紺密かに期待。
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