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漢籍スレ

11two_yossy:2004/07/15(木) 19:06
訒禹伝ひきつづき (その2)

禹 諸将を遣はして解の南に逆撃せしめ、大に之を破り、参が首を斬る→ここの
 「遣」の前述のとおり。「解」は県名。「解県(解城)の南」。「逆」は「逆
 旅」の逆で、「迎える」の意。「迎撃」「邀撃」。下文の訳「再び共に訒禹
 を挟撃し」は文脈からすると単に「攻撃」ぐらいでも十分かと。
「明日は癸亥にして…」→括弧書きにして直接話法としたほうが分かりやすい
 か。また「窮日なるを以て出でず」で句点か。訳は「明日は六甲の窮まる日
 で」か。このあたりご検討を。下文「匡は軍を悉(つ)くして出でて禹を攻む」。
 「悉」は「尽くす」に通じ、意同じ。
既に営下に至れば、因りて伝へて諸将を発し鼓して並進せしむ→吉川訓注。意
 は「敵が軍営の下ぎりぎりのところに迫ってから、伝令を飛ばし諸将に太鼓
 を鳴らし…」。「既に」は過去や完了を表す助字。下文「皆な之を斬る」、
 ここで句点か。「弭彊」、訳文「弭疆」に。
勝(あ)げて数ふ可らず→常套句。意は貴訳のとおり。
制を承(う)く→「承制」は勅命を承ること。『唐詩選』所収・宋之問「晦日、
 昆明池な幸す、に和し奉る 応制」の「応制」と同じような意味。「制」
 は皇帝の命。勅命を頂戴して官綬を拝領する、勅命によって位に就く。
 「拝」は「就ける」意もあるし「就く」意もあるので、自分は「拝す」と
 無難に書き下しています。「更置」は「更迭」の意に訳すのがよいと思い
 ます。
使者をして節を持ちて禹を拝して大司徒と為さしむ→使役の「使」は「…を
 して…しむ」と書き下しますが、通常のルールとしては「使」がかかる文
 の最後に「しむ」がきます。ここでは「大司徒と為す」のが主たる目的な
 ので「為さしむ」と。下文「制詔」は熟語。下文「勝を千里に決す」。
今 奉車都尉を遣はして印綬を授け、封じて酇侯と為し、食邑は万戸とす→こ
 この「遣」も同じ。文意から必ずしも使役に訳さなくてもいいでしょう。
 書き下しは吉川訓注のとおり。下文「之を敬(つつし)めや」は、尚書風の
 表現。「懋(はげ)めや」の類。

 ふうぅ...どうにか終わりました。李注のほうはまた後日。
 ではでは。


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