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書き込み代行スレ

1名無しさん@妄想の虜:2003/08/13(水) 21:32
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473五行戦隊 第五話『寄生化スーツ』(14/20):2012/08/22(水) 06:31:21

「あれを見ろ」
「なにっ!?」
灯は睦美に言われたとおり、視野を広げた。
左右にある二つの蕾の妖眼が完全に見開いていた。

蕾の肉片は縫い目を沿って綻び、毒々しいほど鮮やかな花が咲く。
中からとろりと粘液が流れ出た後、それぞれ一人の少女がおぼつかない足取りで立ち上がる。
一人は葉っぱのような服飾を身に付け、もう一人は頭に一輪の花をかざす。
花は綺麗な色に反し、中央に一つの目玉が生えている。

まだ乾かぬ体から、生まれたての淫香が漂ってくる。
だが灯達の前を阻むようにして立つと、改めて妖眼蟲を上回る妖気が伝わってくる。
「こいつら、翠の能力を……!」
「厄介な話だが、今は彼女達を相手にしている場合ではない」
「わかってらあ!」

灯は前を飛び越えるようにして大きく跳躍した。
しかし想像以上の速さで少女達は反応し、
三つの角度からそれぞれ蔓、葉っぱ、花びらを飛ばして攻撃した。

一方の睦美はその場でジャンプして、両足で地面を力いっぱい踏んだ。
土は平方形に沈み、逆に違う場所から同面積の土台が高く盛り上がった。
空高く跳んだ灯はそれを足場にして、敵の攻撃を越えて巨大蕾の真上に飛び上がった。
そのタイミングは阿吽のごとく一致する。

「清見は返してもらうぜ!」
灯は両腕を胸の前で交差すると、闘志を頂点までに燃やした。
火の鳥を模した霊気の形が背後で生成される。

「喰らえ、バーニング・バースト・バード!」
語尾を延ばしながら、灯は空中から急降下した。
朱雀色の霊気は空気と摩擦するたびに、耳をつんざくような爆音を弾く。

いつもより完璧な一撃だった。
蕾も凄まじい気配を感じたか、四つの妖眼をぎょろりと空に向け、灯と見つめ合う。
だが次に起きたことに対し、灯は自分の目を疑った。
それまで「蕾」と思い込んでいた敵は、
なんと地面から茎を引っこ抜き、そのまま逃走した。
カサカサと音を立てて、高速に離れていく。

「な――に――?」
あまりにも衝撃的な光景に、灯はポカンとした。
せっかくの必殺技はただの着地技となり、ぽっかり空いた穴の中で立ち尽くす。
蕾はジグザグ移動で、睦美の放った地烈斬を華麗にかわす。

「灯、やつを追え! 絶対逃すな!」
「おおう!」
灯は躊躇なく快足を飛ばす。
寄生された少女達はそれを追いかけようとする。
しかし、彼女達は一歩たりとも前へ進めなかった。
地面の土はまるで流砂のように後退していき、後方にいる睦美の足元へ集まっていく。

縮地法を駆使しながら、睦美は不安な気持ちで灯の去り姿を見つめた。
一瞬だが、蕾の最後の目が開きかけていることを彼女は見てしまった。
(でも、やらなくちゃ……!)
砂から起き上がる敵の少女達を見て、睦美は意を決して霊力を練り出す。

474五行戦隊 第五話『寄生化スーツ』(15/20):2012/08/22(水) 06:32:30



四度目の激震が収束したしばらく後。
蕾の中を充満する粘液は、左右に軽く揺れた。
頭まで液体に漬かる清見は、口や秘部に触手をくわえたまま、
眠ったように目をつむっていた。
外界の衝撃は肉壁と粘液によって緩衝され、
彼女の髪が液体の中を揺れる程度だった。

バトルスーツはすでに半分以上が触手化していた。
淫液に漬かれた布地は目に見える速さで触肉と同化し、
溶かされた部分から小さな泡が浮上する。
暗い溶液の中は静寂に包まれ、寄生眼だけが不気味に輝く。

目玉は一度スーツに着床すると、地盤を固めるようにして繊毛を侵食させ、
今まで寄生した妖眼と絡め合って、更なる強固な肉布に形成する。
時間が一分一秒経つにつれ、その面積が拡大していく。
熟成した触肉は裏側に生え渡った繊毛を使って、清見の肌にべっとりと吸い付く。
そしていまだに抵抗する正常な布地に対し、寄生しながら強制的に変質させる。

長い時間をかけて進化した結果、肉布の構成は単純なものから複雑な形となった。
肉帯は彼女の首筋を巻きつき、そこから鎖骨まで二本に分かれて左右の乳房を覆い、
更に後背部で交差する。
露出した胸のラインや腋下の肌は、少女の性的な部分をより強調する。
そして触肉は腰つきを撫で下ろしながら、レオタード状となって股間を覆う。
蕾の中に埋もれていた四肢はすでにロンググローブやブーツ状の触手を履かされ、
触肉の切断面はうようよと繊毛がひしめく。

押し寄せてくる邪悪に、心が染まっていく。

清見は薄っすらと目を開いた。
淫液は彼女を内側から改造し、一から妖魔として作りかえていく。
なんとなく、もうすぐ終わるんだなと理解する。
だが頭に浮かぶのは悲しい感情ではなく、ドキドキするような気持ちだった。
蕾の雌しべとして受精し、ちゃんとした妖眼蟲の虜に成長することができた。
これからは自分が妖眼蟲を産み出し、妖魔の繁栄のために尽くす。

正義だった自分がもうすぐ悪のしもべになってしまうと思うと、
妖しい興奮がこみ上げてくる。
それを睦美や灯が見たら、二人はどんな表情をしてくれるだろう。

(すごく、ゾクゾクする……)
ドス黒い思いが、清見の心の中をよぎる。
彼女の瞳もまわりの妖眼と同じよう、邪悪な光がともり始めた。

475五行戦隊 第五話『寄生化スーツ』(16/20):2012/08/22(水) 06:33:03

「清見――ィ!」
灯は懸命に叫び声をあげた。
しかし蕾が木々を押し潰して進む音が、その声を覆いかぶさる。
森中を進む敵を追いながら、灯は顔の前に腕を構えて飛んでくる木屑を防いだ。

なかなか縮まらない距離に、灯は強火で焼かれた卵のように焦った。
倒れてくる樹木が邪魔で、なかなか思うように闊歩できない。
そして少しでも近付けば、蕾は花粉やら種やらを放出して攻撃してくる。
こうして駆けくらべしているうちにも、五つ目の筋が開きつつある。

(絶対に開けさせないんだから……!)
灯は妖眼の様子を確認していた、その時。
彼女の足は、茂みから伸びた一本のツタに引っかかってしまった。
全力疾走が全力転倒となり、鼻から地面にぶつける。
その直後、四方八方から触手が伸び出て彼女をぐるぐる巻きにする。
罠にかかったことをあざ笑うかのように、蕾は振り向いた。
五つ目の筋間から強い眼光が漏れ出し、今にも完全に開きそうだ。

「舐めたマネしやがって……」
触手巻きの中から、くぐもった怒声が響く。
次の瞬間、灯に巻きつく触手が急速に枯れ落ちる。
蔓をつたって、一陣の炎が目にも留まらぬ速さで延焼していく。

「シュルルルル!」
蕾は重い奇声をあげながら、みずから蔓を寸断する。
それを機に、高熱化した炎気が蔓の残骸から突き破って出る。
鳳凰の形をした霊気を背に、
灯は空気をつんざくような音を立てながら蕾に向かって突進する。
すかさず蕾は自身を触手で包み、体組織を戦車の装甲よりも固く変化させる。

「いっけえ――!」
少女の火拳は一番外側のガクに直撃した。
そのまま中の木部繊維を貫き、維管束を貫き、子房を貫く。
大きな爆音とともに、蕾は内部から木っ端微塵に崩れ、
あいた大穴からおびただしい量の白液が飛び散った。
その粘液をかき分けながら、灯は一人の少女を抱き起こす。

少女の手足は肉片に埋め込んでいて、大文字のように固定されていた。
灯が力をこめて外へ引っ張り出すと、触肉の筋糸が少しずつ切れ、
肘や膝まで包んだ触手の布地が露呈する。

「清見、清見!」
灯は少女の体を地面に置くと、その名前を大声で呼んだ。
清見の目は閉じられ、白紙のような顔色に血の気がまったく見当たらない。

少女の体は暗藍色の肉布に覆われ、まだ癒着が終わらない触肉が小刻みに蠢き、
最後の合成を完成させようとしている。
彼女の手足にいたっては、すでに触肉の布地が服飾として完成していた。
淫らにうごめく媚肉は、少女の体にいやらしいイメージを添える。
そして寄生スーツ全体から濃厚な淫気と妖気がたちこめ、意志の弱い者を堕落させる。

476五行戦隊 第五話『寄生化スーツ』(17/20):2012/08/22(水) 06:33:54

「清見、今すぐ助けるからな!」
灯は粘液でよごれてしまうこともかまわず、
清見の側で膝を立て、両手を彼女の腹に重ねた。
寄生スーツの妖眼に触れると、ふにゃっとした手触りが返ってくる。

意識を集中し霊気を高め、本人を傷つけないよう慎重に解き放つ。
霊力が触肉に衝撃を与えると、次第に熱したマグマのように赤く変色し、
妖眼もろとも溶け始めた。

「シュルルルゥ!」
触肉は耳を裂くような奇声を作りながら、
いくつもの肉紐に分裂して灯に襲い掛かる。
だが、灯はそれに気をかけることは無かった。
触手がいくら絡んでこようと、ただ霊力を両手に集中させる。

(妖魔なんかに、成らせてたまるものか!)
心の中で必死に唱えると、灯は霊力を十二分に引き上げた。
触手スーツはドロドロに溶け出し、流れ落ちた粘液が地面に溢れかえる。
その粘液の下から、本来の肌の色が見えた。

触肉が全て溶けた後、灯はようやく手を引いた。
額を伝う汗を拭う暇もなく、清見の胸に耳を伏せた。
しかし、伝ってくるのは冷たい感触だけだった。

「そんな、清見……お前、まさか自分から命を……!」
ますます生気が減っていく仲間の顔色に、灯は目尻を濡らした。

「せっかく助けてあげたんだから、死んだら絶対許さないんだからな!」
灯は清見の胸骨を押さえ、肘をまっすぐ伸ばして圧迫を繰り返した。
更に彼女の気道を確保して、人工呼吸を行おうと口を伏せる。
心肺蘇生で何がなるか分からない。
だが今の灯にとって、どんなことでもいいから、ただ清見に返事をしてほしかった。

その時。
いきなり開いた清見の目と、バッタリ見つめ合った。

「灯、顔が近い」
「うわあぁぁ!」

灯は思わずビックリしたが、すぐ歓喜の表情に一変する。
飽きるほど見慣れた、むっつりで無愛想な顔。
それが今の灯にとって、どんなものよりも愛着を感じた。

「清見、無事だったのか!」
「来るのが遅い。暑苦しい。後ろ危ない」
清見は灯に頬ずりされながら、矢継ぎ早にしゃべり出す。
灯は喜びの表情のまま背後へ裏拳を打ち出す。
拳の甲は飛び掛ってきた妖眼蟲に命中し、吹き飛んだ先にある木の幹でぺちゃっと潰れる。

477五行戦隊 第五話『寄生化スーツ』(18/20):2012/08/22(水) 06:34:46

「良かった、本当に良かったよ。無事だったなんて」
「実のところ、ちょっと危なかった。蕾を破壊してくれるのがもう少し遅かったら、
 私の体まで完全に妖魔化していたかもしれない。
 しかし息を止めたおかげで、寄生はそこまで浸透しなかった」

「へぇ、息を止めたって……?」
「脳部から副交感神経を刺激し、心臓の鼓動を抑制したの。
 私、潜水だけは得意だから……」
「二度とそんな危ない方法で泳ぐな!」

灯は清見を支えた手でツッコミを入れた。
だが意外なことに、清見はそのまま力無く倒れた。
まるで四十度の熱を出したままマラソンを走りぬいたように、
憔悴しきった表情を浮かべる。
虚ろな瞳は、どこまでも遠くを見つめていた。

「おい、清見? 冗談なんかやっている場合じゃないんだぞ」
灯は慌てて清見に触れる。
そしてビックリする。
少女の体は、まるで厳冬の湖に沈む氷のように冷たい。
その温度は、なおも下がり続けている。

「うんっ……」
苦しげな息が清見の口から漏れ出る。
彼女が呻き声をあげると、はだけた胸の部分から勾玉が浮かび上がる。
五行戦隊に変身するための霊具。
本来なら彼女を象徴する澄んだ青色が、今では色彩を失って黒がかっていた。

灯は愕然とする。
勾玉は彼女達それぞれの霊力によって作り出され、
彼女達の生命力を示すものでもある。
それがこんなにも黒く変色したのは、灯にとって初めて見た光景だ。

「そんな、どうして……」
「私の霊力は、ほとんど吸い取られて……」
「これ以上しゃべるな!」
「大丈夫……私より、速く鈴華達を……」
「何が大丈夫だバカヤロウ! いつもいつも必要以上にがんばって!
 そこでじっとしてろ」

灯はバトルスーツから自分の勾玉を取り外した。
身に付けていた服は瞬時に赤い炎と化し、勾玉の中へ吸い込まれる。
その代わりに、彼女は変身した前の学生服姿に戻る。
灯は勾玉同士を当て、意識を落ち着かせた。

「鈴華のやつなら、睦美と翠に任せれば良い。今はこっちに集中しろ」
「……翠も睦美と一緒にいるのか」
「ああ、オレと睦美を助けてくれたんだ。だから心配は無い。
 さあ経脈を開いて、霊気を同調させるぞ。私の力を分けてやるから」

478五行戦隊 第五話『寄生化スーツ』(19/20):2012/08/22(水) 06:35:21

清見は目を瞑り、弱々しく頷いた。
軽くしかめた眉間は、今にも苦痛を我慢しているようだ。
灯は二つの勾玉を通して、清見と気の流れを循環させる。
勾玉の片方は輝き、片方は黒ずむ。

焦りが増していく。
手のひらの先から、清見の霊力が微塵も感じられない。
自分の霊力だけ相手に流れていって、まるで一方通行のようだ。
どんな人間にも、最低限の生命エネルギーがあれば霊力となって現われるはず。
それがまったく感知できないとは、
清見の容態が想像もつかないほど悪いということだ。

「本当に……灯がもう少し速く来てくれたら、手遅れになることもなかったわ」
「……っ?」
霊力のコントロールに精神を集中するため、灯は言葉を発することもできず、
ただ清見の顔を見つめた。
清見の雰囲気は、どこか変わったように感じた。

「あともう少し速かったら、私も希望を捨てずに待っていられたのに」
清見は何事も無かったように、手のひらを広げて見せた。
彼女の勾玉は、墨汁の中から拾い上げたかのように真っ黒だった。
灯の心は震え上がった。
恐ろしいほどのスピードで、自分の霊気が吸い取られていくことに感付く。

「蕾が花咲く前に私を助けてくれて、ありがとう。でも、ちょっと遅かった。
 私はもうあなた達の助けを諦め、妖魔に心を捧げてしまったの」
清見は淡々と述べながら、黒い勾玉を強く当てた。
まるでダムが決壊するかのように、灯の体から霊力が急速に溢れ出ていく。
顔を真っ赤にして止めるが、最初から無防備に解放した霊力は、
そう簡単にせき止めることはできない。

清見は立ち上がると、その体から濃密な邪気がほとばしる。
やがて、彼女の勾玉は一つの妖眼として見開く。

「はい、五つ目」

清見は静かに宣言した。
その途端、彼女の気配が完全に妖魔のものに変質する。
灯は渾身の力を振り絞り、なんとか清見から離れた。
「清見、お前……」
「邪魔よ」
冷酷な口調とともに、清見の手から激しい水流が放たれ、灯の胴体をつんざく。

森を切り裂くような悲鳴をあげ、灯の躯体が吹き飛ばされる。
その拍子に、赤の勾玉を手放してしまう。
何の前触れもない一撃。
バトルスーツも無く、無防備な体で受けてしまった灯は、
気絶しないだけで精一杯だった。
彼女は苦痛を耐えながら、傷だらけの体をなんとか起こす。

479五行戦隊 第五話『寄生化スーツ』(20/20):2012/08/22(水) 06:36:03

「バカな……体に憑依した邪気は、全て浄化したはずなのに……!」
「ええ。確かに私の体は完全に妖魔化には至らなかった。
 だから、灯の霊力を借りて、妖力を補充したの」

「なにっ……?」
「助けてくれてありがとう、灯。
 あなたのおかげで、私は生まれ変わることができたわ」
清見は静かに告げると、蕾の残骸のほうへ歩んだ。

「やめろ……!」
灯は腹の底から声をきしませ、懸命に起き上がろうとした。

夜空に雲が集まり、月明かりを遮る。
空気のうなりが突風を呼び起こし、周囲の木々を揺らし始める。
一滴、二滴と続いて、無数の雨粒が降り始める。

清見は蕾の中にある一番太い触手を拾い、それを自分の股間に近づける。
そして眉間を悩ましく曲げて、触手の先端を自分の陰部に宛がう。
損傷を受けなかった蕾内壁の妖眼は、まるで祝福を贈るかのように妖しく光り出す。

「さようなら、灯」
「やめろ、清見――ぃ!」
灯が必死にあげた声は、激しく降り注いだ雨音に消される。
暗闇の中、清見の背中が弓なりに反らすと、
彼女が握る邪眼の勾玉から暗黒のオーラが溢れ出る。
魔の妖気は黒帯となって、乙女の裸体を妖しく包む。
形のいい乳房や柔らかい腰つき、腕や太もも、そして女性器までも。

一連の変身動作は、五行戦隊の時とまるっきり一緒だった。
だから灯は一瞬、これが全部清見の嘘じゃないかと思った。
そのささやかな希望は、周囲を溢れ返る妖気によって打ち砕かれる。

ひそかに伸ばした腕が、暗闇から伸びた水の触手に弾かれる。
触手はそのまま灯の前から赤い勾玉を奪い去る。
「くっ……!」
「灯、あなたにはもうチャンスは無いの」
清見はゆっくりと灯の側にやってきて、触肉に包まれた足で彼女を踏みつけた。

雷の閃光が遠くの空で炸裂する。
しばらく経ってから、ようやくゴロゴロと轟音が鳴り響いた。
だが、灯の頭にはその音は入らなかった。
彼女の脳内には、雷光によって一瞬照らされた清見の姿が、
いつまでも焼きついていた。

深海よりも暗い青色の寄生スーツ。
下から見ると良く見える太ももや、陰部に食い込むいやらしい触肉の形。
その宿主は、底知れぬ冷たい目で自分を見下ろしていた。

官能的な色香があたりを包みこむ。


(以上です)

480名無しさんが妄想します:2012/08/22(水) 06:38:16
- ここまで -

なにとぞ、よろしくお願いしますorz

481480:2012/08/24(金) 00:57:45
ありがとうございます。
大変助かりました!

482名無しさんが妄想します:2012/10/19(金) 20:56:22
どなたか恐れ入りますが、どなたか↓のスレにレス代行お願いします。

【うpろだ】専用スレのないSS その3【代わり】
ttp://pele.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1319038014/
なお、名前欄は無記入・sageでお願いします。
以下本文です。
----------------------------------------------------------------
>>103-105
>>102はローカルルールの
>以下は禁止、より相応しい他の板でどうぞ。
>画像の貼り付け →半角二次元/お絵描き・創作等
を盾にとって言ってるんだとは思うが

自治スレでLRを審議してた時の過去ログ見る限りでは
画像貼り付けを主体としたスレ建ては、この板(エロパロ&文章創作板)では板違いだからね。
って意味で、SS作者が挿絵に画像1枚貼り付けたりキャラ紹介で1〜2枚貼り付けたりするのを禁止する物じゃないハズ……なんだけどね。

483名無しさんが妄想します:2012/10/20(土) 13:01:51
>>482 いってくる

484483:2012/10/20(土) 13:03:22
終了!

485名無しさんが妄想します:2012/10/20(土) 20:02:20
>>484
確認しました。 代行乙でした。

486名無しさんが妄想します:2012/12/25(火) 22:58:49
代行大丈夫ですかね。
見てくれた暇な人、お願いします。

甘えんぼうな女の子のエロパロ 糖度13
ttp://pele.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1329558939/
名前欄 「B.Y.O.B」と表記お願いします。
sageでお願いします。

以下本文

487名無しさんが妄想します:2012/12/25(火) 22:59:36
とろとろと心地良い浅い眠りに意識を預けていた。
誰かが鳴らしたインターホンの音で、僕の意識は現に返る。
天井にぶら下がる蛍光灯の灯りを妙に眩しく感じた。起き上がって、あくびをする。重い瞼を擦りながら、時計を見た。十一時。
眼は開いているものの、まだ夢うつつの気分だった。
もう一度、インターホンの音が部屋に鳴ったところで、玄関のドアを開けに、寝起きの重い身体をどうにか立ち上がらせた。
ドアを開けると、背の低いサンタががたがたと歯を鳴らしていた。
「い、居るんなら早く開けてよ」そう言うが早いか、由梨はさっと室内に体を滑り込ませ、ドアを閉めた。
「うー、寒かったぁ……」そう言って、自身の冷たい手を僕の頬にくっつけた。ぞくり、とその冷たさに身震いした。
「ごめん。うたたねしてた」
「いいよいいよ。それよりごめんね。バイト長引いちゃって。忙しくて連絡できなくてさ」
頬を掻いて、申し訳なさそうに微苦笑をもらした。由梨は赤と白のコントラストが目立つ服に身を包み、暖かそうなふわふわの付いた三角帽をかぶっていた。所謂、サンタ服だ。

488名無しさんが妄想します:2012/12/25(火) 23:00:00
街中にあるケーキ屋でアルバイトをしている由梨は、激務が必至の二十四日、二十五日の二日間を、当然避けようと思っていたのだが、店主に泣きつかれ、期間中の時給を三倍にする、という約束の元に手伝うことになった。
疲れた身体を曲げ伸ばししながら、三倍はちょっと割に合わなかったなぁ、と笑う由梨。
由梨が僕の住むアパートに来ると予定していた時刻は二時間前に過ぎた。聖夜には、二人が思っていたよりも上を行く過密なスケジュールが用意されていたらしい。
由梨は小さなテーブルの傍に座り込み、激務と喧騒の中で張りつめた気持ちの糸を緩めるように、長い溜息を吐くと共に肩の力を抜いた。
僕は、インスタントのコーンスープの封を切り、大きめのマグカップに粉を入れる。ポットのお湯を注いで、スプーンで軽く混ぜてから由梨に差し出した。
「来るとき君の部屋の灯り、点いてるの見たよぉ」カップを受け取った由梨は、上機嫌に目を細めた。
「そっか」由梨の傍に腰を下ろす。
「ちゃんと、待っててくれたんだねぇ。えらいえらい」カップを持ち替えて、僕の頭を撫でてくれた。由梨の手はとても暖かくなっていた。
照れ隠しに、温かいうちに飲んでよ、と僕はそっぽを向いた。
由梨はちょっと驚いたように目を見開いて、そして、にんまりと笑った。
「分かった。ありがとねー、うふふ」僕の頭をもう一度、撫でてからカップへ手を戻し、ゆっくりとコーンスープを啜った。
「かわいいんだからー」と、僕の肩に寄りかかる由梨。今度は僕が由梨の頭を撫でた。

489名無しさんが妄想します:2012/12/25(火) 23:00:18
少ししてコーンスープを飲み干した由梨は、思い出したように自身の荷物を漁り始めた。
「ケーキ貰ってきたの。一緒に食べよ?」
可愛らしいクリスマス仕様の包装の箱を手に、由梨はそれを満足げに掲げ、わずかに膨らんだ胸を張った。
僕は快くうなずいて、棚から皿を二枚持ち出した。
「小さいやつなんだけど、店長さんが二つ、取っておいてくれてね」
「へえ、良い人だね」
「まあねー。あと、クリスマスに働かせたの、申し訳ないと思ってたのかな」
由梨は箱から一つずつ取って、皿にのせた。艶のある黒い髪が、柔らかく揺れる。垂れた前髪の奥で光る白い歯を、ケーキの乗った皿を差し出されたのに気付くまで、僕は見詰めていた。
「チョコレートとショートケーキ、どっちがいい?」
「せっかくだし、半分ずつ、分けて食べない?」
「ん、ナイスアイデアだね。じゃあ、先にショートケーキ食べる」
由梨はいそいそとケーキに巻きついたビニールを剥がして、待ちきれないとばかりにフォークで一口目を口に運ぶ。まるで子供のような柔らかな表情の由梨に、思わず僕の表情も柔かいものになる。
「んふ、おいし……」ほっぺたに手を当てて、幸せそうな表情を浮かべる。
「すっごくおいしいよ。君もどんどん食べなー」
「うん、頂きます」ビニールを取り、チョコレートケーキにフォークで切れ目を入れ、口に運んだ。
甘い。生地の中に詰まったチョコレートが舌の上に溶ける。生来、甘いものは苦手だったが、甘すぎない苦みのあるビターなこのケーキはなかなか好みだった。
「気に入った?」
顔をあげると、由梨は本当に嬉しそうな笑顔をしていた。
「うん。おいしい」
「ね、一口ちょうだい」
由梨は悪戯っぽく笑いながら、身を乗り出した。僕は由梨がこういう風に笑う時は、試されているのだと知っていた。恋人らしい振る舞いを求められている。
フォークの先に揺れているチョコレートケーキを、由梨の口に運んでやる。
「ん……うん……ありがと……」
由梨から積極的に動く割に、行為が終わると大抵顔を真っ赤にして口をつぐんでしまう。
可愛いな、と思うのと同時に、無理をさせているようで申し訳ない気分になる。
「僕も、一口食べたいな」
ぽつりとつぶやいた言葉に、由梨は驚いたらしかった。自分の手元にあるショートケーキを見つめ、やがて、意を決したようにフォークで切り、僕の口の傍にケーキを持ってきた。
甘いクリームとスポンジ。とても、甘かった。
「ちょっと、恥ずかしいね」頬を掻いて微笑すると、由梨も真っ赤な顔で笑ってくれた。

490名無しさんが妄想します:2012/12/25(火) 23:01:12
食べ終わったケーキの包装の残りや、使った食器を片付けて、お互いシャワーを浴びて、身繕いを済ませるとあっという間に日付が変わった。
「あれ、まだその格好してる」僕は敷いた布団の上に座る由梨の、サンタ衣装を見て言った。
「んー、バイト先から直接来たから、着替え用意してなかったの」
「もう、クリスマスも終わったのに」
「明日、着替え取りに一回家に帰る」
「明日はバイトは休み?」
「うん。私が頑張った分、暫くは他の人に任せる……」そう言って、大きくあくびをした。
「本当のサンタも、明日からおやすみなんだろうね」
「だろうねー」由梨は僕の言葉を聞いて、くつくつと笑った。
「偽物サンタから、大好きなあなたにクリスマスプレゼントをあげよう」
「言ってて恥ずかしくない?」
「うるさいなぁ、もうっ。こっち来て」
隣に座る由梨に無理やり身体を引き寄せられる。密着する。由梨の体温を首筋に感じた。
少し低い位置にある由梨の眼を見つめる。こげ茶色の透き通った瞳に、言いようのない感情を抱く。
由梨は僕の首に手を回し、さらに身体を寄せた。僕も、由梨の腰を抱いた。自分の心臓の鼓動が騒がしい。
由梨の瞳がゆっくりと近づいた。
湿った、柔らかい唇が、僕の唇にそっと触れた。
「はい。メリークリスマス」
「……うん」
「顔赤いぞー」僕の熱くなった頬を軽くつねる由梨の顔も負けず劣らず赤かった。愛おしかった。
僕は由梨を強く抱きしめて、頬や、髪に唇を押し付ける。由梨の綺麗な髪を手櫛で梳いた。手と手を絡めて、由梨を優しく押し倒した。
「好き……」
「うん、私も」
唇を重ねる。舌を由梨の閉じた唇の間に滑り込ませ、口内を愛撫する。由梨の鼻から甘い吐息が漏れる。
由梨の胸に手を伸ばしかけたとき、かすれた声で制止をされた。
「電気……消して」
僕は無言で立ち上がってぱちぱち、と電灯を消した。
布団にもぐりこんで、由梨の柔かい身体を服の上から撫でる。
深いキスを何度も交わし、由梨の敏感な首筋や頬をそっと舌でなぞる。
互いの唾液で互いの顔がべたべたになるまで、キスをした。舐め合った。

491名無しさんが妄想します:2012/12/25(火) 23:02:00
由梨の息遣いが荒くなり始めたあたりで体勢を変え、由梨の胸を後ろからまさぐる。
「んぅ……はっ、くぅん……」
由梨の胸ははっきり言って小さい。だが、色白で、柔らかく、綺麗な形をしていた。僕は由梨を愛するのと同じように、由梨の身体も愛していた。
サンタ服を肌蹴させ、ブラをずらして直接胸を触る。幸い、サンタ服は普通の服とあまり変わらないシンプルな構造だったので、暗闇の中でも苦労しなかった。
由梨の脇の下から差しこんだ手の指先で、ツンとたった乳首をくりくりと弄る。
「やぁ……あっ、んっ……うん……」
指先の動きと連動して喘ぐ由梨の声に、身体の芯が急速に熱を帯びる。
片方の手を胸から離し、由梨の身体の下へ移らせる。
お腹を指でなぞりながら、確実にスカートの中へ、そして熱を持ったそこへ手を滑らせる。
「あぅっ……!」そこに触れた瞬間、由梨の身体が跳ねた。
パンツの上から触っても分かるくらい、そこはぐじゅぐじゅに濡れていた。
そこを布の上からこすりつけると、暗闇の中でぴちゃぴちゃと淫らな水音が響いた。布団の中にむせ返る性の匂いと、由梨の声、水音、身体の擦れる感覚。
もう、我慢できなかった。
「由梨、入れるよ……?」
「う、うん……」
そのままの体勢で、パンツを下ろし、由梨の下着もずらす。由梨の小さな尻を手で抱え、自分のものを由梨のそこにあてがった。
「あ、や、やっぱり待って……」
「ん? どうした」
「その、前、前からが良い……」
ころんと、僕の方に向き直り、恥ずかしそうに甘えるように僕の胸に顔をうずめた。
「じゃあ、入れるよ……」
由梨を布団に寝かせ、上から抱えるように抱きしめて、繋がる。
「あっ……んぅ……く……」ゆっくりとした、相手を思いやった静かな挿入。
由梨の蕩けた表情が暗闇の中でもよく分かった。身体を密着させ、舌を絡める。手を繋いで、ゆっくりゆっくり腰を動かす。
由梨の鼻にかかった声に、だんだんと理性が崩され、終いにはぐずぐずになって溶けて無くなり、動物のように息を荒げて腰を打ちつけていた。

492名無しさんが妄想します:2012/12/25(火) 23:02:26
「あんっあ……ああぅ……っ、くぅ……! すきぃ、ねぇ、あっ……んぅ、好きぃ好き、はぁんっ」
次第に快楽の頂上が見えてきた。ペースがさらに早まる。
由梨の腰が浮き、身体全体が小刻みに震え始めた。
「いっ、いっ……ぐ、はぁ、んぁ……!」
「僕も、そろそろ、はぁっ……!」
由梨を強く強く抱きしめ、濃厚なキスを交わす。
僕のものの付け根がぞわぞわと脈打つような快感。快楽の波が引いた一瞬後、僕は由梨の中で果てた。
自分の身体の中のすべてが流れ出たような感覚。精液が尿道を擦り、由梨の身体の中へ吐き出される。
由梨も、同時に達したらしかった。蕩けた顔で、夢うつつのようだ。

改めて、静かな夜だった。
僕と由梨の荒い、途切れがちな呼吸の他に、暗闇に音はなかった。
「今……何時?」
「……二時」
「はぁー、ちょっと頑張りすぎちゃったかなぁ」由梨はその白いお腹を愛おしそうに撫でて、笑みをこぼした。
「ごめん、残業代は出せそうにないや」
「なにそれ」由梨は楽しげに笑った。
「二人でシャワー浴びて、後ゆっくり寝ようか」
「……うん」

終わり

493名無しさんが妄想します:2012/12/25(火) 23:03:10
以上、もし都合よければ、代行よろしくお願いします。

494名無しさんが妄想します:2012/12/26(水) 20:11:02
>>486いってくる

495494:2012/12/26(水) 20:17:23
終了!

496名無しさんが妄想します:2012/12/26(水) 20:18:32
あ、名前欄最初の1回しか書いてなかったごめん

497名無しさんが妄想します:2012/12/26(水) 20:30:26
>>495
サンクス!
その程度、気にしなくておkk
ありがとう!

498名無しさんX ◆q5tFVKFOs2:2013/08/21(水) 13:34:13
【すいません。回数制限に引っかかってしまいました…代行スレにて書きこみます
ちなみに遅くなりましたが今回の属性は沙織×久美のレズ 夢落ちハーレムの二本です
この後はエロ成分ありません
次から投稿します】

■ 巨乳小学生をテーマにしたエロパロ その八 ■
ttp://pele.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1347367020/l50

>>362の続き 次スレにて

499舞い降りる鷹 ◆q5tFVKFOs2:2013/08/21(水) 13:37:05
そんな事を考えていた私だったが理奈から
「うん!あたし翔の事好きだよ!優子よりも!パパよりも!」
全く屈託も無しにはっきり言い切るのだった。私はそんな彼女の言葉を聞きながらカードを理奈に示す

過去が“吊るされた男”の正位置
現在が“節制”の正位置
未来は“恋人”の正位置

「んにゃっ❤久美ちゃんこれはどう言う意味?」
理奈は私に説明を求めるのでまずは過去から…

「ん…過去は“吊るされた男”意味合い的には試練だね
理奈だったら私以上にあいつの事知ってるだろうから省くけど、あいつ昔色々あって暗かったのよ」
私の言葉に知っているという意味で軽く頷く

「けど少なくても今のあいつは義務感だけで光陵をやってなんかないというのはすぐ気が付いた
それもあんたが体を張ってアイツを叱咤したからなんでしょ?」

私は理奈があいつをどんなふうに激励したかなんとなくだが察していた
元々理奈も大きく…野球の効果もあって形も良いおっぱいをしているのだが
チームメイトからは何時も性的な目で見られ、色眼鏡をかけられるばかりで選手としては取り合ってくれない事とかも

だけど理奈は光陵に入団しエースピッチャーとして活躍を始め、土生もかつて持っていた闘志を取り戻した。

やっぱりお互い体を通して(SEXまでしたかどうかは知んないし興味ないけどね)分かりあったという事を

理奈も私の言った事が当たっているとばかりに驚き
「凄い…何をしたかっていうのは禁則事項だから言わないけど、翔はずっと辛かったんだって
でもみんなの前で弱音とかいえなかったし…あたしの事とかで少し揉めたけど翔は分かってくれたから…」
私に好意と多少畏怖の混じった視線で私を見つめる

で…現在の二枚目“節制”はというと…
「うん。過去からあんまり進展してないでしょあんた等」

そう…節制は良くも悪くも調和・節度を表すカード。
大幅に関係が悪くなる事は無いけど進展も見込めない

その言葉通り理奈はガックリ肩を落とし
「うん…あたしとしてはもっと…あっ久美ちゃんだから言うんだけど
本当はあたし…もっと翔の事知って翔と…翔と繋がりたいんだって!そう…思ってるから❤」
まあ朴念仁らしいあいつらしい…土生の性格的に自分からがっつり理奈を食べるっていうのは立場上やりにくいんだろう

でも三枚目がお待ちかねという“恋人”のカード!

「おうっ。これは文字通り恋人のカード!理奈…あんた始めてを土生にあげたいんでしょ?
その望みは絶対なんて保証はできないけど叶うかも
少なくても今までよりもしっかりした恋愛関係は築けるみたい」
恋人は文字通り恋人に取ってみたら、相当良いカードで未来はかなり明るい様だ
だけど…
「けどね…浮気ってのもあるから、理奈…今後土生のほかにキープ君とか作る可能性もあるかもね…
それから…あんまり程度を超えた恋愛はとんでもない事態を引き起こす可能性もあるからそこら辺はあいつのテンションとか見ながら気を付ける様に」
とまあ“恋人”が指し示す正位置の効力は“恋愛成就”だけではなく“性欲”或いは“浮気”だから土生が本命という事は疑いようもないがひょんな所から野郎と関わる事も十分あり得る

そして理奈は優子が言った通り。普段こそおとなしいが好きな人間相手なら明るい所も見せる
ただ土生の場合は普通の友情や愛情と以上に強い物。
だからテンションが上がり過ぎて変な事をしないか少し不安になったりしたのだ

理奈は私の忠告に少し怪訝そうな表情で
「え〜私は翔が好きだから他の男の子や…今更久美ちゃんから優子を取ろうとか考えてないから…
そもそも優子とは子供の時お医者さんごっこをしてちょっと気持ち良かったってくらいで
女の子同士とか興味ないし……でも可愛い男の子が来たら…あッそれは翔には絶対黙っててね
変な誤解をさせたくないから…それから……」

理奈の話は続き
「あんまり程度を超えたって言っても…あたし翔の事が好きで好きでたまらないの
だからチャンスさえあれば最後まで…」
とまあ続けるがちょっと思い詰めた様なやばげな雰囲気になってきたので私から

「まあ落ち着きなさいな理奈。とりあえず未来の“恋人”はもうしばらく先だしゆっくり絆を築いていきゃいいじゃん」
理奈を取りなすのだった。

理奈も一応は応じてくれる模様で
「分かった久美ちゃん。まだ翔と恋人になれるのが後だって言うんだったら頃合いを見てみる
占ってくれてありがとうね」
私に礼を言って、うちのメンツで一番自分と顔なじみである優子ん所に言って二人で色々と話しだすのだった。

500舞い降りる鷹 ◆q5tFVKFOs2:2013/08/21(水) 13:38:00
んでんで…暫く色々と占っていたが人が引いたのを見計らった菊野さんから
「巫女様もお疲れでしょう…まだ場所を変えて午後の部も控えてますし、
ウエイトレスの方に頼んで巫女様分の食事を作ってもらったので暫くお休みください」
気を使って休むよう声をかけてくれた、因みに菊野さんが言うにはマミーはとっくに高いびきで昼寝中らしい

それにそろそろお腹も減ってきた事もあるので
「分かりました菊野さん。では私も暫く休憩します」
さっと仕事着を片づけて、昼ごはんの準備を整えていた

お〜菊野さんが言うとおり予めテーブルには私が食べられる分の食事がぱっぱぱっぱと置かれている所だった。
しかもなんか申し訳事に

「大泉。お前の分は司馬さんが頼んだ分量だけ置いたから、もし足りなかったら私に言え」
梢先輩直々の調理だったようだ

蜂綾 梢(はちあや こずえ)先輩。または梢打撃件守備コーチは成人だ。
しかし背丈や体つきにクールだけど可愛い童顔に似合ったシャギーヘアを見れば私とそんな変わらなく見える。
寧ろお姉さまら長身組と比べたらどちらが年長者か分からないほど低い。
しかし歴代リリアムでも五本の指に入るほどの猛打撃とあり得ないほどの俊敏さから来る鉄壁の守備で名を馳せた人物だ。

現在大学に通いながらここハニィスールのフロアチーフ件リリアムのコーチを兼ね、勤勉に働いており…
その約2割のお金は猫を飼えない分。猫カフェに消えていくのは有名な話である。

流石に普通のお客さんならきっちり敬語とか使うが
今回は仲間内の誕生日会という訳で本来ぶっきらぼうな梢先輩らしい口調にて営業していた。

さてと…ぬをぉ……基本的に菊野さんがオーダーした通りにバランスのとれた
半玉オムライス・リーフサラダ・ハーフハンバーグにハニィスール名物のハニートースト
そして保奈美んち直伝のマーブルスクリュケーキ……ここまでは普通だけど
サラダの脇にあってはいけない物が……

「蜂綾先輩…なんなんすか?これ??」
どうしても私は梢先輩に聞かざる負えなかった…だって…だって……

梢先輩はぶすっとした表情で
「ああ蜂のフリッターだけどどうした?一品精の付く物をって司馬さんは言ってたから作ったんだが
もしかして食べられんのか?基本的に昆虫はよほどの常連じゃなきゃ作らないんだがな」

蜂!蜂のぉぉ!!やっぱ蜂のフリッターすかこれぇぇぇ!!!
大きなスズメバチのてんぷらがあったからなんだこれって思ったけど

だが悪びれず梢先輩は
「小倉先輩とか一人で食事する時喜んで注文するんだがな。あとはオーストラリアの芋虫ソテーなり昆虫料理とかもな…」
てな具合に小倉監督もげても…いやいや……昆虫料理とか変わったもんを食べていると聞き私も覚悟を決めて食べたのだが…

「美味しい!」
思いのほか美味しくて声をあげてしまう。エビフライの様な…流石にいつも食べろと言われたら難儀するけどそれでも味自体は良かった。

梢先輩は嬉しそうに
「それじゃあついこの間ハブを入荷したばかりだから、生き血入りドリンクもサービスしてやろう
夏にかけて特にお前のスタミナを増しておく必要があるしな」
ぱっぱぱっぱとキッチンに入り土生の…じゃないや、ハブの生き血入りぶどうジュースを出してくれる

味は…流石にぶどうジュースを混ぜたとはいえ飲みにくいが…なんとなく精が付いた気がする
それに…ハブを食べるというのはいつかヤツを倒すという意味づけをより強く出来る訳だし。

で…当然梢先輩の料理がおいしかった事。
菊野さんのオーダーした分が本当にちょうどいい塩梅だった事など昼ごはんは大満足だった。

もっとも…夜は副キャプテンの会社関係者から付き合いのある企業関係者まで来ると言った理由から
私らでもそうそう滅多にいけない割烹“明日野”での懐石料理が控えている為
現在腹6分くらいなのだけど。しばらくの間全く問題は無い

そんな後の事はまた考えればいいし、今はハニィスールにて占いをひたすら行っていた

501舞い降りる鷹 ◆q5tFVKFOs2:2013/08/21(水) 13:39:12
そんなこんなで、日も暮れてきた所で副キャプテンからお客さん等に対して一礼した後
「皆様。私の誕生日に来てくれてありがとうございます。
続いて夜の部にも来られる方・或いは帰られる方にもそれぞれ送迎車を用意しましたので搭乗してください
昼の部にて帰られる方。改めてありがとうございました」
もう一度深く頭を下げる…呼んだ側とはいえそこまで丁寧にしなくてもいい気がするけど…

で殆どみんな夜の部にも出るのか、ぞくぞくと明日野行きの送迎バスへ乗り込むのだが…
ふと私は理奈を見かけたので見てみたが、今日はもう上がるようで…副キャプテンと少し話した後
何かプレゼントしたようだ…余りに遠くだったから、読唇術も様を成さず詳しい話までは流石に分からないが
雰囲気を見る限り。副キャプテンはかなり嬉しそうに理奈から小包を受け取って、西小行きのバスに乗る理奈を見送っていた。

んで…私は当然仕事件リリアムのお付き合いなどのファクター
そして明日野の“海賊海鮮”目当てでそのまま明日野行きバスへと乗り込むのだった。

運のいい事に優子と相席になれたので…
「優子。私理奈と…あの野村理奈と友達になったよ」
て報告すると優子も嬉しそうに

「そうなんだ!占いとかやっぱ土生絡みの事とか? ああごめん久美…占いの結果とか言わないんだったよね」
優子は理奈が土生の事を私に占ってもらうと踏んでた様で興味があった様だけど
意味もなく第三者に占いの結果は言わないと言う事を思い出してくれたようでそれ以上の詮索はしなかった

でも優子の話は続き
「後ね…副キャプテンのプレゼント。この間私や理奈。芙蓉さん・村田さんが集まって
絶対に副キャプテンが喜びそうなものって事で理奈の声を入れた目ざまし時計を贈る事にしたの」
成程ね…あの大きさなら目覚まし時計っていわれりゃ納得がいく
最も…ただ理奈に頼みごとをするだけで、リリアムのスタメンが三人も出る事は無いと思うから
優子達が土生等と練習をしに行くついでに理奈を捕まえたと言うとこなんだろうな

そういう事情なら副キャプテンが申し訳なく思うのも、小倉監督が照れているのもなんとなくわかるし

で…話は続き、梢先輩直々に土生ドリンクじゃないハブドリンクなどを振舞われたと聞いた時はさすがに優子もびっくりしていたが

「味は良かったんだ、蜂のフリッター
じゃあ今度私の家に来ない久美?母さんがモツ鍋凄く上手でさ…梢コーチが言った通り私たち以上に久美は夏に向けて体力をつけなきゃいけない訳だし
それからこれは久美が良かったら…なんだけど……」
今度は優子が優子の小母さん直伝のモツ鍋でもどうだと誘ってくれた…それから何か言いたげだったが、バスは明日野に到着し……

優子は待ちくたびれたとばかりに席を立つが
「それじゃあ詳しい日程とか連絡するし、私の家に遊びに来てね❤」
とまあ私に気を使ってくれるのだった

502舞い降りる鷹 ◆q5tFVKFOs2:2013/08/21(水) 13:41:07
んで…やっぱり4代続く老舗割烹!でか〜い!!説明不要!!!
聞いた話だと第一次世界大戦から営業を始めたお店で、総代明日野真里菜(あすの まりな)さんが料理長を務めていたと言う話だ
で…流石に真里菜さんはもう他界したが、85を超えてなお“天才”と呼ばれている総料理長
明日野 俊彦(あすの としひこ)さんを筆頭に
“海賊船長”とあだ名を取る二代目料理長明日野 卓也(あすの たくや)さん
そして初代利彦料理長の再来と呼ばれている副料理長 明日野 来生(あすの きお)さん
の家族経営で現在に至る

んで…今度は前もって来ていた副キャプテンの会社のお偉いさんなり、その家族であろう
いいとこのお嬢様やお坊ちゃんだったりと、やっぱり私もマミーも大忙しだった。

そんな中。私は仲良さげな兄妹の占いを務める事となったのだけど…

「お兄ちゃん。私だけでいいの?」
可愛らしい女の子が高校生くらいの男に申し訳なさそうな口調で言うも、丸坊主な兄と思われる男は
「俺はいいや…それよりさやかが占ってもらってばいいよ…大洋とか色々あるだろうしさ……」
妹…兄が言うさやかという少女を先に占って欲しい様だ

ん…あっ。この丸坊主の人どっかでみた事ある気がするなと思ったら
大分前大洋リトルが優勝した時の主戦力だった人か〜けど今じゃ大洋リトルは落ちぶれたって話だけど

たしか…石井卓郎…って名前だったかな?
そんなオールドスターに妹がいたなんて全然知らなかった
どれだけのもんなんだろ?けど過去の名声にしがみついているリトルじゃねぇ〜
今の監督さんも愚鈍だって口ずてに聞いたし…それとも下手くそだからその程度のリトルでしか勤まらないって事?

けどまあ仕事だからさやかという少女を占う事にした
「じゃあ貴女ね占ってもらうのは…今日は何を占って欲しい?」

私はさやかに問う…さやかは卓郎さんの顔を少し見て…
「わ…わたしお兄ちゃんが日本一にした大洋リトルをもう一度日本一にしたいんです!!」
きっぱりと所属している大洋リトルを日本一にしたいと言い切った。

ただ卓郎さんはなんか引け目・或いは負い目があるのか少し表情が暗くなる。
私としても昔はともかく、ぶっちゃけ今は弱小リトルでしかない大洋リトルじゃとても無理だろうなと心の中では思った。

だけどまあ私は何も言わずにタロットをさやかの前に出した。その結果

過去が大洋だけあってか“太陽”の逆位置
現在が“運命の輪”の正位置
未来は“吊るされた男”の正位置

なるほどなるほど
私はカードの意味とともにさやかの境遇を察した
「成程。大洋リトルではあまりよくしてもらってない…でしょう貴女」
失礼だと思ったけど、私ははっきりと言い切った
太陽のリバースは不調や落胆を意味し、チーム自体衰退しきっている大洋リトルに相応しいカードといえた。

卓郎さんはぎょっとし、さやかも表情が沈んだが…
「そんな事…それは私の出来が悪いから……チームが悪い訳じゃ…」
健気に言い返してくる。でも卓郎さんは直接見たのか聞いたのかと言わんばかりに
チームになじめていない、或いはチームから浮いていると言うのを態度で私に教えてくれた。

私は気を取り直して
「でもね…現在のカード“運命の輪”はチャンス!或いは新しい出会い
だからそのうちきっといい事があるわよ」
運命の輪の説明をする…私としては恐らく校舎の意味でかなうだろうと思ったがさやかは

「はい。きっと…きっとチャンスは掴み取ります!!」
前者の意味と取ったようだ…どちらかというと新しい出会いの方がカードの意味合い的にはよりぴったりなんだけどね

で…最後のカード“吊るされた男”
「でもまだまだ。試練は続くってさ
その代わり堅実に物事を積み重ねれば、着実に自分の力になるよ」
とまあさやかの野球ロードは順風満杯と行かないが…そのうちさやかを受け入れるリトルが現れれば、ちゃんと活躍できると言う事を匂わせ
さやかの占いは終えるのだった。

因みにだいぶ後の話になるんだけど。
恵の一件でさやかと再び会った時。彼女が光陵に入ったと知り
運命はどう転ぶか分らないモンだな〜と心から思う事となる。

ましてはさやかがあのパワー馬鹿と純粋なお付き合いをする事になるとは思わんかった。

とまあ私が知りえる話からしたら未来の話は置いておき、ひたすらお偉いさん等の占いを続けていたが…

503舞い降りる鷹 ◆q5tFVKFOs2:2013/08/21(水) 13:44:14
自分でもいい加減お腹が減った事は自覚していたので、近くにいた菊野さんを捕まえて

「すいません菊野さん。私おなか減ったんで少し休んできてもいいですか?」
て休憩を求めるも、元々菊野さんも私を休ませるつもりだったか

「ええ…そろそろ頃合いかと私も思ってましたわ
巫女様が好きな卓也料理長がする海賊船盛りを今しておられるようですし…見ながらお食事をとってきてくださいませ」
優しく微笑み、着替えを渡してくれた。

私は菊野さんにお礼を言った後大急ぎで着替え、さっそく卓也料理長お得意の船盛りを見ていた
豪快な包丁さばきでマグロなどの大型魚をたちまち解体し、細やかな動作で盛りつけていく。

卓也料理長渾身の海鮮割烹だった。
で切り上がった船盛りを皆まるでピラニア(勿論最低限の行列はしているけどね)の様に群がり
あっという間に食いつぶしていく

当然私も皿全開に刺身を取って食べるのだが…美味しい!やっぱり美味しい!!
うまい事〆てあるから鮮度も極上。熟成も完璧と非の打ち所が無い

舌鼓を打ちまくりだったのだが、利彦総料理長入魂の“天ぷら”(フリットにあらず)も同じくらいにギャラリーと食べる人が集まり
祖父と父の手伝いをしようと来生副料理長が二人の手伝いをしてという具合に大盛り上がり!!

言うまでも無く天ぷらもご飯と一緒に疑似天丼風としてとっても美味しく食べるのだった。

で〜お腹も仕事ができる位程度には抑えて、再びお開きになるまでひたすら占いに没頭していたのだけど
最後に副キャプテンのお母さんと思われる綺麗な女の人とお付きの人らしい男の人が壇上に上がって…

「皆様。奈津の誕生日においで下さり有難う御座いました
そろそろ夜も更けてまいりましたので、宴もこの辺でお開きにさせて頂きたいと思います
皆様お気をつけてお帰り下さいませ。ありがとうございました」

てな具合に〆るのだった。

さ〜て。仕事も終わった終わった❤みんな撤収を始めているんだけど

「久美ぃ。仕事終わったらら菊野さんのギャランティを鷲沢さんがらもらうけん、控室に来てくれって」
マミーから“仕事”として報酬を受け取るから、移動とのことだ
折檻は菊野さんがやってくれているのだろう…私達母娘で控え室で待つことにした
と…暫く待っていたら……

「大泉占いお疲れ様。大泉のお母さん…夜分まで付き合わせてすいません」
何と副キャプテンが直に来た。何でも副キャプテンの話だと自分達が思っていた以上に私らが働いていたので
鷲沢夫妻と菊野さんとの間でギャランティの折檻などでまだ話しているようだった

因みに…副キャプテンの話だと、壇上に副キャプテンのお母さんと一緒にいて
特に何もしゃべらなかったお付きの人は副キャプテンの父親だそうだ。

「うちの父は目立たないからね…会社は母主導で経営しているから」
と…実の親だからこそ、わりとはっきり言うのだった。

因みに後日鷲沢家の会社を調べていたら、父親よりも母親の方が大きく写真に出ているほどだった。
かといって縁故とかでは無い様で、父親も身分相応の力はあるが、母親が更に経営の天才な模様で頭が上がらないようだ。

それで副キャプテンの話は続き

「で…菊野さんと両親の交渉もう少しかかるみたいだから、その間に大泉と大泉のお母さんに礼を言いに来たんだ」
そうなんだ…変な所で折り目正しい事で

マミーはそんな副キャプテンに感心したのか
「よかお嬢しゃんね…うちも今日一日楽しか思いばしゃしぇてもろうたわ
あんたのようによか先輩のいて久美も幸しぇね」
てな具合に副キャプテンを褒め、話を私にふる。

んんっと❤確かに今日は楽しかった。色々思う所もあるのはやっぱり変わらないけど
「いえいえ。私も母同様に色々と楽しかったです鷲沢副キャプテン!」
正直に心境を話すのだった。

そんな私達に副キャプテンはほっとしながら
「そっか…改めて今日一日ありがとう大泉。大泉のお母さんも本当に今日は助かりました」
再び私達に礼を言うのだった。

そんな風な青春の一ページみたいなシーンをしていたら
「巫女様・御母様。お疲れ様です」
菊野さんが私達を労い…続いて

504舞い降りる鷹 ◆q5tFVKFOs2:2013/08/21(水) 13:45:20
「お疲れ様。現リリアムのエース大泉久美さん
あの娘たち以来かしらね、先が楽しみだって思える娘は……それから
大泉勝代さん。貴女も“大泉の母”と呼ばれる事はありますね…お疲れ様です」
副キャプテンのお母さんに続いて、御父さんから

「奈津の後輩は可愛い子ばかりだけど君は特にかわいいね久美ちゃん
それから勝代さん、重役とかの占いありがとうございました」
てな具合にねぎらわれた…あれ?副キャプテンのお母さんリリアムの関係者??あの娘たちって…誰?

後で調べるか…今聞くのは少し疲れもあるし…
で…マミーの方も軽く会釈して
「娘の世話になっとる先輩ん誕生会たいもん…母親んうちのご家族ん助けになるんは当然たい」
鷲沢夫妻を労う

直接リリアムとは関係ない菊野さんは仕事を優先とばかりに

「鷲沢様。御母様と巫女様に対し、色を付けて下さり有難うございます
また御用があれば優先して予定を開ける様に致しますので今後とも御贔屓にしてください」
ショウビスとしてこの上ない上客と関われた事を喜んでいた様だ

そうしていたら…今度は保奈美らアキュリス組も現れた。
午前の部同様。午後の部のデザートやらお土産の焼き菓子やらで凄く忙しかったようで
家族皆コックコートを着たままだった。だけどきっちり厨房の片づけなどをしてきたという事だ

「村田さん達もお疲れ様でしたね。お菓子美味しかったですよ」
まずは菊野さんの方が保奈美や保奈美の両親に対し、お菓子がうまいと褒め称える。

そんな菊野さんの言葉に保奈美のお母さんが
「いえいえ…菊野さんも勝代さんや久美ちゃんが動きやすいよう色々尽力をしていたのを見ていましたよ
私は夫や保奈美と違って作る方専門では無いですから、手伝いくらいしか出来ませんでしたし」
菊野さんを褒めるのだった。

菊野さんも会釈をして「ありがとうございます」てな具合にお礼を言い返す。

ただ流石にもう夜も更けて迎えのバスを待っているよりかはという話になり、今日は保奈美らの車で帰る事となった。

「んじゃ。副キャプテンお疲れ様です」
「何かパーティがありましたら何時でもおっしゃってくださいね副キャプテン!」

私らは車に乗り込む際。副キャプテンにこういう事があったらと遠慮なく呼んでと言い
副キャプテンもまた
「悪いね二人とも。私らが用入りだったらありがたく呼ばせて貰うよ
それから次は沙織の誕生会で色々頑張る事になるんだろ?私も沙織の誕生日に出させて貰うから今度は客として宜しく頼むね」
てまあ次の機会と沙織お姉さまがじきに開く誕生会のお客としてまた会おうと声をかけてくれるのだった。

「「お疲れさまでした!!」」あたしらは改めて副キャプテンに頭を下げ、車に乗るのだった。

505舞い降りる鷹 ◆q5tFVKFOs2:2013/08/21(水) 13:47:25
で…車の中でビックリする事を保奈美から聞く事となる
「久美ちゃん。お疲れ様だね……ところで久美ちゃんはまだ知らなかったっけ
鷲沢副キャプテンのお母様って先代の監督だったんだって」

え…何それ……初めて知った。でもそれだったら確かにリリアムの事知ってるわな❤
でもなんで黙ってたんだろ…ひいきされているって勘違いされるのを嫌がったとかかな?
私なりに推察したが保奈美の方から

「…そうだね。ある程度久美ちゃんが思っている事で正解だけど
一番の原因として神楽坂キャプテンとの勝負の一件に
リリアムから一線引いたけど前監督の娘って言うので色眼鏡をかけられたりするのが嫌だったんだって」

だろうね…お姉さまと副キャプテンのキャプテン争いはし烈なんて言葉では片付かず
話し合いでも人望でも二分してしまい、一週間トライアウトをやってようやく小倉監督は
沙織お姉さまをキャプテンにした訳だけど…
当然情実縁故で出来レースとかやられたら、副キャプテン的にはいやだろうし
言うまでも無く私はそんな話が出てたら、実力だとしても副キャプテンがキャプテンになってたら絶対言う事聞かなかっただろうし。
そういった所からケチが付くと言うのは、お姉さま的にも嫌だろう。

で保奈美の話は続き
「後は現役時代の小倉監督と春日監督の事もよく知っていて
というよりあの二人がバッテリーを組んでいた頃の監督さんだったから…久美ちゃんに対しては今更言うまでも無いけど…凄いよね小倉監督達!」
てな具合に過去小倉監督達が4年からレギュラー入りし…そして春日監督が家族の人とひっこしをするまで二人が試合に出た際の防御率が0.00
つまり凡打はおろか、出塁やエラーさえも出さなかったというまじでプロになれるほどの凄まじい有様だった

もったいないな〜春日監督の事情は知らないけど、今に至るまでリリアム歴代で“最高のバッテリー”と謳われる英雄譚は語り草だ。

けど引っ越したからこそあのでたらめチームが生まれたと考えると…春日監督は小倉監督の為に対等以上に戦えるチームを揃えた…て事かな?
それともうちの決まりとして余程無茶なお願いでなければ、“勝った相手が負けた相手に従う”というルール上。ずっと見てもらいたいって考えてたりして❤

けど春日監督と小倉監督の関係は羨ましい
最強のライバル…そして最愛の恋人って言うのはロマンチックだ

私と優子もそこまでの高みに行けるのかな?相性の良さは今更考えるまでも無い
けど流石に速球も変化球も天才と言われた春日監督に勝てると言えるほど、私は傲慢では無い。

少なくても“今現在”は

真顔のままの私を見てか保奈美は
「久美ちゃんは春日監督を超えたいんでしょ❤現リリアムのエースとして…それだったら久美ちゃんだけのスぺシャリテを作る必要があると思う
久美ちゃんの変化球は凄いけど…タイガーソウルはいうまでもなく、他の強豪チームだって久美ちゃんの持ち球は研究し尽くているだろうし」

なんとなく私の考えている事を察したみたいに助言をする
スペシャリテ…要するにもっと強力な決め球を覚える必要がある事に

そう。私もなめてかかった所はあるけど
先輩どころかリリアムトップレベルのお姉さまら上位打線にさえ私のツーシームはそうそう打たれない。
だけどあいつは…土生翔平は打ってきた……
直接相対していない大河虎らタイガーソウルの上位打線はビデオを見る限り。低く見積もってさえ土生と同等

506舞い降りる鷹 ◆q5tFVKFOs2:2013/08/21(水) 13:49:47
でもどうする?とりあえず速球は試してみても理奈と比べたら雲泥の差。
良くできても理奈の模倣の範疇を越さず、当然その程度では通用しないだろう。
逆だったら当然私が雲で理奈が泥だけどね

となるとやっぱり変化球だけどどう言うのにするか…体力消耗とか考えると色々と頭を悩ます所だ。

で保奈美は…
「私は久美ちゃんみたいにピッチャーやる事は無理だし、打撃にしても凪ちゃんや石引さん等には遠く及ばないのは分かっているから
せめて守り切る事はね…久美ちゃんにも頑張ってもらうけど私もフォローはするから…お互いガンバろ!」
てな具合にいきなり結論は出さなくていいからベストを尽くそうと励ましてくれた

確かに幸いなことにまだ決め球を絞る時間はある。或いは何かしらできっかけをつかめる可能性だってあり得る。
とりあえず今日は占い疲れもたまってたし、明日改めて考えるとしますか❤

「まかせてよ。保奈美達がビックリするような球投げて見せるからさ」
私は心配するなとばかり保奈美にそう言い返し、保奈美も信じているとばかりに微笑んでくれた。

そうして保奈美と話している間に我が家が明かりをともして出迎えてくれたのでまず私から
「ありがとうございます保奈美のお父さんとお母さん」
続いてマミーも
「村田しゃんうちら親娘ば送り迎え届けて頂きありがとねやった」
てな具合にお礼を言い車から降りようとするも、菊野さんから少し止められ。

「今日はお疲れ様です。お二人とも本日のギャランティです…お受け取りくださいませ」
てな具合に今日の給料を渡してくれた。

で…保奈美から
「それじゃあ司馬君のお母さん送って帰るから、ゆっくり体休めようねお互いに」
とまあ私に気遣ってそのまま帰るのだった。

で…鍵を開けて私らはお給料の確認をすると…封筒の重みでなんとなく察しはついていたが
菊野さんが言ってた通りかなり色を付けてくれたようで、かなり割の良い仕事だった

お風呂も律儀にパピーがわかしてくれたようで、先にマミーを入らせ…私は疲れているなりに着替えながら、ソフトボール大百科を眺めていたら…
電話?だれからだろう…仕事用の番号だから冷やかしとかではないだろう…受話器を取ったら出てきたのは…

「はいは〜い。大泉ですけど…ん?あ〜あんたか〜
え…あ〜私に?まあいいけど…マミーはその日付だと別の仕事だし…OK
ただ予約取れるの営業時間ぎりぎりだから結構夜遅くになるけど…ああ良いのね。分かった分かった
大阪からはるばるとねぇ…ふーん。はいはいじゃあ夜にまた」

ひょんなことってあるモンだ、まさかあいつが私に占いを頼みに来るなんて
まあいいや仕事が増えるのはそんな悪い事じゃないし…あッ!聞こえたるはマミーの声

「久美。いんたはしゃっしゃっち風呂入っち寝ない! 疲れとるんやろ」

マミーは相変わらず早上がりだな〜電話終わった時着替えが終わっていたようだ

私はとりあえず明日の為引き出しから服を取り出し浴槽に向かうのだった。続く

507設定資料 ◆q5tFVKFOs2:2013/08/21(水) 13:53:06
ミニ設定資料

蜂綾 梢(はちあや こずえ) 150cm B76(B) W56 H80 47kg 21歳
喫茶店ハニィスールのフロアチーフを務める大学3年生でリリアムの打撃件守備コーチも務めている。
特徴としてシャギーを入れたショートをしている童顔小柄なクールビューティー
本来はぶっきらぼーな性格ながらとても機敏で接客スマイルなども完璧に行う

過去リリアムに属していた事もあり、当時から尋常じゃない動きの俊敏さを守備に使いつつ
小柄な体躯とは想像もつかないほどの強烈な打撃で名を馳せた四番打者
因みに猫マニアでオフの時は猫カフェに通い詰めているらしい

元ネタはブリーチ登場人物 砕蜂(ソイフォン)の本名 蜂 梢綾(フォン・シャオリン)より

喫茶店ハニィスール
小倉監督がわりと良く行く喫茶店。
基本的に甘味料は蜂蜜縛りという一風変わった喫茶店
さらに常連などに提供する裏メニューには昆虫の類が混ざったキワモノ料理(味はいい)を提供する

因みに後日土生少年と野村穣も中井監督との食事会にてこの店に訪れる事となる
(再開のストレートより)

元ネタはハースニール(WIZシリーズに出てくる剣・或いはみさくらなんこつのサークル名)より


割烹明日野
100年以上前から付属地区にて名を馳せる割烹料理店
初代明日野 真里菜を皮切りに二代目明日野 利彦 三代目 明日野 卓也そして
現料理長は明日野 来生が務める

初代板長 真里菜は他界したものの、揚げ物を得意とする利彦・刺身を得意とする卓也
オールマイティな来生の三人で切り盛りしている

名前の由来はガンダムAGEのアスノ一族から
フリット・アスノの母 マリナ・アスノ
第一部の主人公にて本編キーパーソンのフリット・アスノ
第二部主人公 アセム・アスノ
第三部・および三世代編主人公 キオ・アスノ より

508名無しさんX ◆q5tFVKFOs2:2013/08/21(水) 13:53:38
以上で投稿終了です。
次は

509名無しさんX ◆q5tFVKFOs2:2013/08/21(水) 13:56:31
【変なところで失礼しました。
舞い降りる鷹の裏話“保奈美イズム”と超展開必至の久美イズム続編
そして今まで語られなかった“彼女”の裏事情が明らかに!
次週をお待ちください】

改めてどなたか書き込みお願いいたします
以上です。

510名無しさんが妄想します:2013/08/22(木) 09:26:22
連投規制ならもう解除されたはずですよね?
またのご依頼お待ちしております

511 ◆q5tFVKFOs2:2013/08/22(木) 12:53:59
>>510
【すいません勝手がわからなかったのでいろいろ使わせていただきました
今後は気をつけます】

512名無しさんが妄想します:2013/08/23(金) 12:54:23
テンプレ置いときますね

【依頼に関してのコメントなど】
【スレのURL】
【名前欄】
【メール欄】
【本文↓】

513名無しさんが妄想します:2013/12/14(土) 20:46:24

久しぶりにネタ思いついたけどスマホ全規制
小ネタでもよければ代行よろしくお願いします

クイーンズブレイドのエロパロ
ttp://pele.iand2ch.net/bbspink/test/read.cgi/eroparo/1201432565/l50
名前欄 名無しさん@ピンキー
メール欄 sage

以下本文↓

514名無しさんが妄想します:2013/12/14(土) 20:48:06
アルドラ「ふと気になったのだが…そなた名は何というのだ?」

コック「…え?」

アルドラ「いや、コックコックと呼んではいるが名前を聞いた事は無かったと思ってな」

コック「…はあ」

アルドラ「これからは名前で呼んでやろう、名乗ってみよ」

コック「いや、コックでいいですよ」

アルドラ「…おい、余が名前で呼ぶと言ったのだ。さっさと名乗らんか」 

コック「だからコックでいいんですってば」

アルドラ「いい加減にしろ、名乗れと言うのがわからんのか!?」

コック「だから名乗ってるじゃないですか」

アルドラ「…え?」

コック「コック(職業)の、コック(名前)です」

アルドラ「…えぇー…」

コック「まあモブキャラですからねー」ヤレヤレ

アルドラ「そういう事を自分言うものでは…いや…そなたがそれで良いと言うなら…まあ…」

コック「ああ、ちなみに一部の国では『コック』って『ち○こ』って意味になるそうですよ」HAHAHA


アルドラ「よしそなた今すぐ改名しろ」

コック「え」

アルドラ「いいから改名しろ」

コック「え」

アルドラ「四の五言わず改名しろ!余がもうそんな風(ち○こ)にしか見られなくなるだろぉぉぉぉ!!」

515名無しさんが妄想します:2013/12/14(土) 20:49:45
以上です
よろしくお願いします

516名無しさんが妄想します:2013/12/15(日) 14:18:27
いってきます

517名無しさんが妄想します:2013/12/15(日) 14:21:36
ほい
ttp://pele.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1201432565/648

518名無しさんが妄想します:2013/12/15(日) 17:14:56
>>517
確認しました、ありがとうございました

519名無しさんが妄想します:2014/02/15(土) 19:45:55
申し訳ありませんが当方の環境では、どう言う訳かは解りませんが
画像認証のCAPTCHAが出てこないの書き込み代行お願いします。

【スレのURL】ttp://pele.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1388241481/
【名前欄】
【メール欄】sage
【本文↓】
画像認証必須になったんで、取り急ぎしたらばのエロパロ避難所に避難スレ建てた。

不気味なモノに寄生されて虜になる娘!!避難所
ttp://jbbs.livedoor.jp/bbs/read.cgi/movie/2964/1392460664/

520名無しさんが妄想します:2014/02/16(日) 11:55:16
>>519 ttp://pele.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1388241481/152

521名無しさんが妄想します:2014/02/16(日) 19:30:39
>>520
ありがとうございました。

522名無しさんが妄想します:2015/09/27(日) 09:46:36
保守


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