したらばTOP ■掲示板に戻る■ 全部 1-100 最新50 | |

マリ見ての祐麒に関して

7魚屋:2005/03/16(水) 22:41:52 ID:JuhKE.oE
3ページ目
聖「強い貴女が嫌い」
 二年の終わりのある日、私は聖に言われた。それは、聖が心から求めていた女性
久保栞が居なくなってから、もう二ヶ月にもなろうとしていた日のことだった。
薔薇の館での放課後の活動が終わり、解散した筈の私は忘れ物を取りに、薔薇の館
に戻った。施錠されている筈の鍵が開いていたので、誰かが居る事を確信していた私
は、それに留意しつつ、二階の会議室に上がっていった。の筈だった。
会議室のドアノブに手をかけ、少し開いたところで私は手を止めた。いや。動けなか
ったと言った方が正直だろう。すすり泣いている聖の姿に、私は心臓を握られる様な
思いがした。
聖「だれ!!」
 本人の意思に関係なく、人間も生物であるという宿命にある限り、物音立てずに
静止するなぞ、無理がある。ましてやドアノブに手をかけたままの姿勢で。
蓉子「ごめんなさい。けど、覗き見する気なかったから」
聖「じゃあ、早く帰って」
聖はつっつけどんに言い放つと、目を制服の袖でごしごし擦り、窓の方を眺めた。
蓉子「うん…忘れ物取りに来ただけだから。」
聖「…」
 テーブルの上の忘れ物。ピンク色の小さな筆箱を鞄に仕舞うと、本来の目的を
果たした私は、確かに帰らざるをいけなかった。しかし、私の口はそうは思って
くれなかったらしい。
蓉子「…なにか私に言って分かる事だったら、話して。聖」
 明らかに癪に触られた聖は、肩をいからせながら私を振り返った。


新着レスの表示


名前: E-mail(省略可)

※書き込む際の注意事項はこちら

※画像アップローダーはこちら

(画像を表示できるのは「画像リンクのサムネイル表示」がオンの掲示板に限ります)

掲示板管理者へ連絡 無料レンタル掲示板