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愛すべき名作(迷作)プラモ漫画たち
8
:
SeireiK@管理人
:2003/07/28(月) 17:58
『ディオラマ大作戦』
のっけから怪しさ爆発のタイトルである。
当時「ジオラマ」と呼ばれることが多かったDIORAMAにたいし、
「ディオラマ」と表記するマニアックさに加え、大作戦ってアンタ…
眩暈のするようなタイトルである。
この漫画はプラコン大作よりはるかにマイナーなものであろう。
私も一巻購入は発売当時のことで、内容はもはやうろおぼえだった。
しかし!
数年前、あろうことか古本屋で懐かしいこの本に再開したのである。
それは未読の二巻だったのだが、
ニ巻購入後数ヶ月してから、別の店でなんと一・二巻セットが!
一巻欲しさに買ってしまったのは言うまでも無い(馬鹿)。
はっきりいおう。
この漫画は、「他のどんなプラモ漫画より参考にならない」漫画であると!(爆)
いや、よーーーく考えると参考になるかもしれない。
知識や技術の面では狂四郎をしのぐ部分もある。
しかし、なんというか、
「ベクトルが違う」のである。
いや、ここまでいくともはや「次元が違う」といった方がいい。
主人公が作るディオラマが、悉く「漫画でしかありえない」シロモノなのである。
スイッチを入れると、根元に仕込まれた形状記憶合金により開花する花びら、
そして中から出てくるダンバイン、とか、
その程度ならまだいいのだが、
プラモの中に風船人形を仕込み、
スイッチをいれると起き上がるとか、
なんか「マネできないギミック満載」のディオラマが、
ぞくぞくと登場するのである。
しかし、あえていいたい。
この漫画は隠れた名作であると。
ちょっと世間から隠れすぎというか、むしろ隔離されている感もあるが(爆)。
とにかく、お涙頂戴的感動秘話満載なのである。
ディオラマは話を一件落着へと導く印籠にすぎない。
この漫画の真の楽しみ方は、そのストーリーに身をゆだねることなのだ。
また、なんだかんだ言っても、
第一話は珠玉の出来である。
一話で登場したディオラマの作り方が一巻ラストに収められているが、
それもまたしっかりとしたハウ・トゥで、今見ても大いに役立つ。
これと全く同じものを作りたくなる衝動に今でも駆られる。
入手困難な漫画ではあるが、ぜひ多くのモデラーに見てもらいたい作品である。
(講談社:MONTHLY SHONEN MAGAZINE COMICS 全二巻)
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