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相対論は間違っていた人とその仲間たち

7 名前:名無しさん 投稿日: 2005/07/22(金) 11:40:12
>>5 のつづき

もう少しこの本を読み込んでみた。まず全般に相対論(の常識的な解釈)について
この著者はいろいろ誤解してたり間違っていたりする部分が多々ある。

で、この際それはおいといて、この著者の持論である「単位の相対性」について。
この本はいろいろ間違ってたり妙な説明方法をとっているため分かりにくいが、
違う慣性系で違う単位を使う、という考え方自体は悪くないように思う。

相対論の話をしていると、ある値が「どっちの慣性系から見た値か」が混乱してくることが多々ある。
ならばそれぞれ「地球秒」「火星秒」「地球メートル」「火星メートル」とつけてやっれば、
「地球の慣性系からみた長さ」なのか「火星の慣性系からみた長さ」なのかを間違うのは、
「グラム」と「メートル」を間違うようなものだから、間違いにくくなるという利点はあるかも知れない。

しかしこの作者のいうところの「単位の相対性」の利点とはそれ以上でもそれ以下でもない。
相対論の常識的な解釈で正しい事柄は、この「相対単位方式」でも正しく、逆なら逆。
つまり「もしかしたら人間には分かりやすくなる」かもしれないが、式の意味やそこから導き出される
事柄は同じはず。

ところがこの著者は、「単位の相対性」を導入することで、相対論が含んでいる矛盾(パラドクス?)を
解決できると考えている。この内訳は2つに分かれる。一つは「表現」が「人間にとって受け入れやすくなる」
かもしれないこと。表している事柄は同じだが「お互いにとって相手の時間が遅れる」という難解な
概念を受け入れるよりは、「単位が変わってるんだ」と考える方が幾分受け入れやすくなることはあるだろう。

著者が「相対論ではこんな奇妙な考えをしなければならないが、*同じ現象を*こう解釈すれば
それほど非常識な考えをせずとも済む」という主旨で書いてある部分がこれに相当する。

もう一つは正真正銘この著者が間違っているもの。「慣性系によって単位を分ける」という
よいアイディアを出しているにもかかわらず、その運用の仕方がおかしい。すなわち「火星メートル」で
「地球人が観測した長さ」を表すという愚挙を繰り返している。当然だが地球人が観測した
長さは「地球メートル」で表さなければ意味がない。

この本の著者が相対論のパラドクスを解消できたと述べている部分はことごとくこの種の間違いをしている。

せっかくどちらの慣性系での時間や長さなのか混乱しないように別々の単位を導入したにもかかわらず、
それが混乱を正当化する(隠す?ごまかす?)道具になり果てているのは、あまりにも無情だ。
となれば「慣性系別の単位」の導入は、相対論の理解には貢献しないということなのか…
あるいは分かりやすさが改善された分、油断が生じるのか(苦笑

仮に分かりやすさが改善したとしても、それは入り口の敷居が少し低くなったという程度ではあるが。



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