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連続リレー小説。「超時空要塞マクロス1.5」

1VF-774:2002/07/25(木) 18:16
第1話「ブービートラップ」


降り始めた雪の中肩を寄せ合い、ある旅立ちを見守る男と女。

女「行っちゃったわね。」
男「ええ。」

二人に見送られた女は一度も振り返ることなく、やがて見えなくなった。

女「本当によかったの?」
男「・・・・・・・・・・・・・・・ええ。ミンメイって娘はやっぱり僕なんかにつなぎ止めておけませんよ。」
女「・・・・・今の間は何?」
温度のない声で女は言った。
男「え?あ、あはははは。そんなことよりこのままここにいたら風邪ひいちまうよ。さ、俺たちも早く帰ろう!」
後半いつもに増して早口でそう言うと、男は街の方へと逃げるように走り出しだ。
女「ちょっと待ってよ!もう!輝!輝〜〜!!!!」
男は本気で走っているようだ。かなり動揺しているようだ。その証拠に、

未沙「輝ーーー!!!バルキリー忘れてるわよー!!!」

2VF-774:2002/07/25(木) 18:42
その後 未沙達は(というよりマクロスシティの全統合軍兵士は)カムジン戦の後始末に追われ、
とりあえずマクロスそのもので担っていた最低限の都市防衛機能の復旧と敵の第二波や残党による戦闘の驚異が取り除かれた事を確認して
自宅に向った頃には、既に限りなく朝に近い夜だった。
クローディアと別れた未沙は数分後、未沙は自宅にたどり着いた・・はずだった。
未沙「そんな・・・」
未沙は自宅があった場所を見ていた。
正確には、自宅があった場所にあるクレーターとその周辺にまだ積まれている瓦礫の山を見ていた。
よく見るとクレーターの縁には見覚えのあるポストがあった。
「M.HAYASE」
未沙「・・・。」
カムジンの攻撃が未沙のユニットハウスに直撃していたのだ。
「あーあ、派手にやってくれるよなー」
後ろから男の声がした。
輝だ。
未沙「輝・・・」
輝「俺も今交代であがったところなんだ。夜が明けたらまたすぐ飛ぶけど、ちょうどよかった。」
マクロスのレーダーが失われた今、バルキリー隊は24時間体制でパトロールを続けているのだ。
こんな時間でも爆音が空から聞こえてくるのはそのためだ。
もっとも、こんな攻撃の後では安全のためのパトロールも住民にとってはいささか逆効果のような気もするが。
未沙「どうしよう・・・私・・」
クタクタに疲れて帰ってきたら家がなかった・・・いくら士官学校主席でも、そんなショックから容易に立ち直れるはずもない。
輝「どうしようったって・・・家財道具を掘り出すのは後だ。とにかく今日は休もう。うちでよければ・・あ、ラサール少佐の家のほうがいいか。」
未沙「・・・いえ、泊めてもらうわ!!」
チラっと輝を一瞥すると、未沙は輝の家へと一人で歩き出した。
輝「??」
輝はまだ気付かないようだが、未沙はつい今朝まで輝の部屋にミンメイが泊まっていたのを思い出したのだ。

3VF-774:2002/07/25(木) 18:56
輝、未沙「ただいまー」
家で誰も待っていないのがわかっていても、不思議と聞いてくれる誰かが側にいるとこの言葉は出てしまう物だ。

輝の家は無事だった。もっとも、ここがクレーターになっていたら今頃二人もミンメイもおそらく生きてはいないのだが。
開けたまま飛び出したドアは誰かが閉めてくれていたようだが、鍵はかかっていなかった。
部屋の中は荒らされることもなく、今朝ミンメイとすごしたままになっていた。
輝「とりあえずお茶でもいれるよ。」
ヤカンに水を入れながら続ける。
輝「もう遅いけど、シャワー浴びるでしょ?」
未沙「ええ、そうさせてもらうわ」
いつもの未沙ならこの言葉に少なからず動揺するところだが(輝は鈍感なだけ)、今は平然と答えた。
なぜなら、未沙はものすごい処理速度で輝の部屋をチェックしていたのだ!
まずは輝にしては異様に多い生ゴミ。普段絶対一人では飲まないワインの空き瓶もある。これはミンメイと食事(かなりの確率で手料理)や晩餐を楽しんでいた証拠に他ならない。
とりあえずダイニングキッチンはこんなものだろう。
問題は次からだ。未沙は意を決して奥の部屋へ進む。
しかしそこで未沙が真っ先に見たのは、毛布と枕がおかれたままになっている、輝が寝ていたソファーだった。
この意味を未沙は一瞬で理解した。
未沙「ほっ」
心配していた最悪の事態は回避されていたようだった。
輝にそんな甲斐性がないことぐらいわかっているのだが、さすがの未沙もこればかりは簡単に割り切れなかったのだ。
未沙「ふふ、さて、シャワー浴びよっと」

4VF-774:2002/07/25(木) 19:12
マクロスシティにガスはない。
ユニットハウスには独立してソーラーパネルが備え付けてある。
だからたとえ近所がクレーターになっても自宅が無事ならお湯が使えなくなることはまずない。

未沙「ふう、生き返ったわ。あなたも早く浴びたら?」
風呂上がりに輝が煎れてくれた紅茶を飲みながら未沙が言う。
マクロスシティはツンドラの地にある。外は氷点近いだろう。風呂上がりでも暖かい飲み物はありがたい。
輝「ああ、そうするよ。」
輝は脱衣所に消えた。が、すぐまた扉から顔を出す。
輝「あ、ああ・・今日は疲れたろう。先に寝てていいから。寝室も好きに使ってくれ。」
そう言ってすぐ扉を閉める。少し照れているようだ。
未沙「・・・ふん。ミンメイさんは平気で泊めてたくせに・・・」
お茶を飲み終えると食器を手際よく洗い、寝室へと向かう。

5VF-774:2002/07/25(木) 19:26

(´▽`) ドキドキ☆

6VF-774:2002/07/26(金) 11:42
スゲー面白い。
早く続きが読みたいなぁ…

7VF-774:2002/07/26(金) 19:43
巧いので誰も続きを書く勇気がないと思われ…

8VF-774:2002/07/26(金) 20:08
未沙も同じように飲み物でも入れて待ってようかと思ったが、未沙も疲れていたので輝の言葉に甘えることにした。
寝室の扉を開け、灯りのスイッチを探る。
思えば夜に寝室へなど来たことがないので、少々手こずる。
やっと指先が壁のスイッチに触れたとき、未沙はふと思った。
『あいつ、夜が明けたらまたすぐ飛ぶのよね。昨日までも熟睡できてたか怪しいものだし・・・』
ミンメイとのお熱い情事を本気で疑っているわけではないのだが、未沙は少し考えると
クローゼットから輝のパジャマを上だけ取り出し、それに着替えて寝室を後にした。
『輝、借りるわね。まぁ私がいつも洗濯して畳んでるんだから、これくらい当然の権利よね。』
そして畳んだ制服をテーブルに置くと、ソファの毛布に潜り込んだ。

ソファで眠るなんて生まれて初めての経験だった。しかし思ったほど寝心地は悪くないようだ。
『まったく、居候なんだからミンメイさんもソファで寝ればよかったのに!』
目を瞑ってそんな事を考えていたが、すぐに意識は夢の世界へと堕ちていった。

9VF-774:2002/07/26(金) 20:23
「ふう。」
輝が髪をクシャクシャに拭きつつシャワーから出てきた。
どうやら脱衣所以外の灯りは消えているようだ。
『寝たか。』
輝はなるべく物音を立てないように着替えると、灯りを付けず静かに寝室へと向かった。
そのため途中で未沙に気付くことなく寝室に入り、ベッドに向かった。
しかし、掛け布団にかけた手が一瞬動きを止めた。
『やっぱりまずいよなぁ。ミンメイとも別々だったし・・・』
そう、たしかにそうだった。が、今目の前にいるのはミンメイではない。未沙だ。
今朝自分を好きだと言ってくれた人。今日自分が一番好きだと気付いた人。
「・・・長い一日だったな。」
声に出してつぶやくと、輝は未沙を起こさないように小さな動作でそっとベッドに潜り込んだ。
耳元ではすーすーと小さな寝息が聞こえている(!)。
「おやすみ・・・未沙」
輝はなんとなく未沙の寝顔を見てみたいと思った。が、輝も疲れていた。
やはり間もなく熟睡してしまった。

10VF-774:2002/07/28(日) 23:36
朝輝が目を覚ますと隣にはあられもない姿の柿崎が!!!(うそうそうそ

11VF-774:2002/07/29(月) 00:05
つづきキボンヌ …(*´д`)アハァ…

12VF-774:2002/07/29(月) 00:51
既出だが ここもイイ (・∀・)スンスンス-ン♪

http://www2s.biglobe.ne.jp/~hirop/cgi-bin/ss/read_st.cgi?/ss/macross

13VF-774:2002/07/29(月) 01:01
>>12
ブックマークしときますた

14VF-774:2002/09/16(月) 22:57
そのころデストロンは・・・

15VF-774:2002/12/09(月) 07:40
初めてこの掲示板来た者ですがこのスレ面白い。
なんかもう楽しい(笑
続き希望します

16VF-774:2002/12/09(月) 14:20
>>15
いらっしゃーいっw 入隊記念にプレゼントをあげよう!

『超時空物語メガロード』

http://homepage1.nifty.com/~taisay3/mega/index.htm

17VF-774:2002/12/13(金) 01:39
漏れも続きを激しくきぼんぬ!

18VF-774:2003/02/10(月) 22:37
ちょっとちょっと続きはどうなってんの!
左翼展開して!!早く!

19VF-774:2004/09/01(水) 12:52
初投稿から二年・・・・・・
続編は作者は責任とって終わらせろよ

20VF-774:2004/09/02(木) 01:07
まってたのかよ!!

21VF-774:2004/09/11(土) 15:31
いや、だって、誰の寝息なのか気になって
はや二年・・・・・
だ、誰がそこにいるんだ!!!!

22VF-774:2005/10/11(火) 22:15:23
もう三年経つのか・・・。

23VF-774:2006/01/09(月) 14:14:29
おかしいね、痰がとまりませんよ・・・

24初心者:2006/02/02(木) 17:08:35
(どうして、何も言ってくれないの・・・。私の気持ちは知っているのに・・・。)
フォトスタンドの輝の写真を見つめては、ため息をつく未沙。
一度は決めた輝との別離。
しかし、去り行くミンメイを引き止めなかった彼。
『僕なんかに、つなぎとめておけませんよ。』
あの時、輝が言った言葉は消え残っていたミンメイとの恋が終ったということ。
決して自分が『好き。』と言われたわけではない。
でも、肩を抱く輝の温もりは自分だけのものに思えた。
いや、思いたかった。
メガロードの艦長となり宇宙移民を成功させる。
この決意に一点の曇りも無い。
しかし、輝の事を考えると心は揺れ動いた。
側に居たい、離れたくない。
(ダメな女ね・・・、私。)

25VF-774:2006/04/01(土) 13:59:56
続きキボンヌ

26初心者:2006/05/19(金) 09:27:56
>>きょろきょろ・・・投下!  撤収!!


未沙が退役を考えるまで思い詰めていた事。
メガロードの艦長となり宇宙へ行く決意をした事。
それは、輝にとって「早瀬 未沙」という存在が
決して不変で無い事を突きつけた。
失うことの無い存在と感じていた未沙が居なくなる。
いやでも未沙への恋愛感情を意識せざるを得なくなっていた。
(俺が少佐を好きだってことだよな・・・)
しかし、両親と早くに死別し、親しい人との別れや
1人で居る事に慣れてしまっていた輝に
家族や結婚が恋愛感情と結び付き難かった。
未沙は自分にとって、かけがえのない存在であり大切にしたいと思っている。
一緒に居たいと思ってる。
それを伝えたい。
だが、
(何を、どんな言葉で、どう伝えたら・・・。)
そう思いながら日々の任務に追われる輝。

27ジェーミー:2006/05/21(日) 16:38:54
キューン!●〜*

リン・ミンメイがメガロード01に乗って半年
輝の事で忘れられなかっていたのを、
気にしていた未沙艦長は輝のような彼氏を
探させた。そんな中輝の部隊に歌が好きな野郎がいた。
      (お見合いだね♡〜)

28VF-774:2006/06/19(月) 12:01:01
お願いですから複数HNで公式HPおよびマクロス関連のサイトを荒らすのはやめてください。


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