「……な?」
祐一の表情が驚愕に変わる。
「な、なんだそりゃ?」
「そうですねぇ……そのあたりは私よりもお姉ちゃんに聞いた方がいいと思いますよ。最初に買ったの、お姉ちゃんらしいですから」
「か、香里?」
改めて香里に向き直る。
「..."Nightmare-α" (Ultimate Weapon in Attack mode)
Whenever a player damaged from Nightmare-α, that player into sleeping until end of the game.
If damaged player were sleeping(by Nightmare-α), that player awakening once again」
答えるように、香里は静かに説明書の一文を読み上げた。
「まぁ文面通りの効果を持つ道具です。これを一発相手にぶち込めばその人はゲーム終了時まで昏々と眠り続ける。
ルールの意味上において相手を"殺す"ことができる。なんとも素晴らしい。まさしく最終兵器の名に相応しいアイテムですね」
悪夢をさすりながら、上機嫌に説明を続ける。
「安心してください。皆さんを寝かしつけたあとは、適当な洞穴か小屋にでも運んでおいてさしあげます。風邪を引くことはありませんよ。
皆さん、この四日間動き通しでお疲れでしょう? このあたりで休憩をとるのも悪くありませんよ。あとは……」
ジャキッ、と銃口(らしきもの)を一行へと向ける。
「私が引き継ぎますから」