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灰羽連盟SSスレ

67カナの時計 </b><font color=#FF0000>(yKdeBUHM)</font><b>:2003/12/18(木) 16:55
春はまだ、大分先になる、と教わりました。
あれから、皆、ゲストルームに集まって過ごす時間が多くなったように思います。

晩ご飯の後、いつもテーブルを囲んでお茶を淹れます。
〜時々、努めてなにげなく、レキのことも話題になりました。

                    *                    *            

「〜にしても廃工場の連中にも見えてたんだよな。レキを知ってるやつもいるんだろ、たしか」
「何も言ってこないね…関心ないのかな?」
「なんかあっちって、他所はあんまり関係無いって感じだしねー」

〜思わず言ってしまった。ヒョコさんもミドリさんも、河を越えてレキに自分の気持ちを伝えようと一生懸命〜
「そんなことないよ! 過ぎ越しの祭りのときの花火だってあのひとたちがレ・」 (★)
〜あわわ。思わず自分で自分の口を押さえたけれど…

「過ぎ越しの祭りの花火?」 「おっきな黄色い花火だったね…え、あれってなにか」
「〜あの花火がどうかしたの?」
ネムまで、読んでいた本を伏せて、こちらを見ています。〜そんなに大声だったっけ?

「…ラッカ、何か知ってるな?」

どうして人って、都合の悪い時だけ鋭いんだろう。 ま、まずい。ここは誤魔化さなくては。
「ううん、何も、何も知らないよあはははは〜…  あ、私もう寝るね明日早いし」 急いで席を立ってドアへ〜
「待った。」 後ろから、誰かにやんわりと光輪を掴まれて、、、う、あわわわわ、失敗したあ…

椅子にぺたんと引き戻されてしまいました。「離してよカナぁ〜、変な感じだよお」 「カナあ…」
「いーや、こういう秘密はよくない。ここはラッカさんに真実を述べていただかないと」
後ろから首に腕を回して、顔を寄せてきます。冗談めかしてるけど、カナ、眼が笑ってないよ…

カナが光輪に爪を立てると、背筋にピリリっと電気が走るような。
「し、知らない知らない、なんにも知らない」
「ラッカぁあ〜? “〜ふっふっふ、言いたまえ、隠すとためにならんぞ”」
うわ、こ、こわぃ…もう駄目だあぁ…

「う〜…… あ、あの花火はね …… ヒョコさんたちからレキへの…鈴の実の返事だったの」

一瞬、ゲストルームは静まり返って、そして。

「・黄色☆」 「うっわ〜こっぱずかしー」 「そんなこと言わないの! ステキなことじゃない〜(&hearts;)」
あああやっぱり大騒ぎ。「どうしてどうして」 「ヒョコさん…って、確か、レキとかけおちしたっていう人?」

あああああ。今度ヒョコさんに会ったとき、どうしよう〜。


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