したらば
■掲示板に戻る■
全部
1-
最新50
|
メール
まとめる
100ずつ
1-
101-
[PR]
彼女にキレイになってもらう方法、知っていますか?
[PR]
[PR]
365日、乾かない肌へ。
[PR]
俟宵月 -千代神楽-
100
名前:
四 「遠い、夏」
投稿日: 2005/10/19(水) 06:00:58
安心なさいな。その時には笑顔を浮かべていてあげるから」
「朱夏、朱夏……朱夏っ!お主は、たわけじゃ!大たわけじゃ」
薄く開いた目。そこからは堰を切ったかのように大粒の涙が零れる。朱夏を見つめなが
ら、涙でぼやけてちゃんとその姿を映す事ができない。
「空夜みたいな大馬鹿を好きになるような女よ、私は。そんなの、馬鹿に決まってるじゃ
ない」
嗚咽を漏らし続ける少女を再び抱き締め、微笑む朱夏。少女は朱夏の服を握り締め、涙
を流す事を止めない。小さく朱夏の名を呟きながら、泣き続けた。
黄色い原に風がそよぎ、花を揺らす。月光は穏やかに降り注ぐ。
二人はそこで一つの影となって、ただ立ち続ける。
「空夜、後は貴方が何とかしなさいよね」
朱夏は道へと視線を動かして、呟いていた。道は月光に照らされて明るいけれど、先ま
では見えない。暗闇へと続いていく道はまるで、自分を、そして空夜の未来を暗示してい
るかのようだったが、微かな不安は胸にしまい込む。
胸で泣き続ける鬼の少女の髪をそっと撫で、朱夏は寂しそうに微笑んだ。この少女が言
うのであれば、今、夕依をその身に宿った存在ごと殺せるというのは真実なのだろう。
夕依の身に何かが潜んでいるのは気付いていたが、それが大蛇のような強大な存在だとは
知らなかった。
頭では少女の言う通りに、今夕依を殺してしまうのが一番良いと理解している。力がま
だ戻りきってはいないのならば、そのうちに消してしまうのが良いという理屈。人の世に
仇を成す事が分かり切っている存在なのだから、それは当然だろう。だが、朱夏は夕依が
死ぬ事を望まなかった。
空夜が、悲しむ。
それだけの、事で。少女に向ける好意に嘘は無い。定められたものとはいえ、少女の生
き方は寂しすぎると思った事も本当の心。だが、それと同じくらい、或いはそれ以上に
朱夏自身が空夜を想っていた。空夜ならば、きっと夕依を救う事ができるだろう、と信じ
た。だから、少女を止めた。それもまた、紛れもない朱夏の本当の気持ち。
それが吉と出るのか、凶となるのか、朱夏には分からない。けれど、少なくとも、朱夏
の胸で嗚咽を漏らし続ける少女の心だけは救えたと思う。それだけで満足するわけには
いかないけれど、今はそれだけしかできないのだからと、前を見る。
そこには、孤牙の家。
「まだ、負けを認めてあげたわけじゃ、ないんだからね――――夕依」
苦笑とも、自嘲とも取れるような微笑みを浮かべながら、朱夏は呟いた。
春は訪れたばかりで、次――――夏は、まだ先なのだから。
新着レスの表示
■ したらば のおすすめアイテム ■
PLAYSTATION 3(80GB) リトルビッグプラネット ドリームボックス
やっと、付属コントローラーが振動対応になりましたね。
色々ありましたが、そろそろ買ってもいいかな。
通常版はこちら
この欄のアイテムは掲示板管理メニューから自由に変更可能です。
掲示板に戻る
全部
前100
次100
最新50
名前:
E-mail
(省略可)
:
おすすめ:
Wiki
ねとらじ
ブログ
ソーシャルブックマーク
RSSリーダー
プロフィール
ドメイン
レンタルサーバ
read.cgi
無料レンタル掲示板
powered by
livedoor