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ザフト@女だったら避難所

1管理</b><font color=#FF0000>(EhjLoBHA)</font><b>:2003/06/27(金) 20:18
ここは本スレの別館です。
放送直後は鯖に優しく、こちらで萌えましょう。

【本スレ】
【萌え】アスランが女だったら【燃え】
http://ex3.2ch.net/test/read.cgi/shar/1054947931/

【関連スレ】
イザークは実は女だというオチの夢を見た
http://ex3.2ch.net/test/read.cgi/shar/1056223189/
ガンダムの男で、女だったらいいなと思うキャラは4?
http://comic3.2ch.net/test/read.cgi/x3/1048051491/

50本スレ2から転載させてもらいました。1:2005/04/07(木) 11:55:44
幼い頃、こんな事を聞かれた事がある。
「ねえ、キラ。キラは大きくなったら何になりたいの?」
そんな事あまり考えていなかった僕は、突然の問いにちょっと戸惑った。
「えーっと…」
僕の答えを待たずして、僕に問いかけた女の子が明るい笑顔を見せてこう言った。
「私はキラのお嫁さんになりたいな!」
僕は、その笑顔に見惚れたんだ、きっと。

僕達はあれからずっと一緒に育ち、10年の月日が流れた―――

「―――…ラ、キラ。起きてよキラぁ!」
誰かが体を揺さぶって僕の名前を呼んでいる。
「ん〜…ぅあ?」
僕はゆっくりと目をあけた。そして目の前に広がる光景に僕は驚愕する。
そこには女の人の顔があったのだ。目の前に。数mm先に。
「うあああ!!?」
「きゃあ!?」
文字通り飛び起きた僕。そんな僕にその人は驚きの声をあげる。
「びっくりしたー…」
僕の心臓ははち切れそうなくらい、ドクンドクンと脈打っている。
「それはこっちの台詞よ…いきなり大声出して」
この人には分からないのか?朝起きたら目の前に女の人の顔がある驚きを。
僕は部屋を見渡した。僕の部屋だ。どこも変わりない僕の部屋。
心臓がだんだん静まっていく。僕は言いたかった言葉を口にした。
「―――で…どうしたの?アスラン」

51職人さんありがとうございます。2:2005/04/07(木) 11:56:26
アスラン―――この女の人の名前である。フルネームはアスラン=ザラ。
お隣さんの一人娘で僕の幼馴染だ。10年前、僕のお嫁さんになりたいと言った女の子。
彼女がそれを覚えてるかどうかは知らないけど、僕はまだ鮮明に覚えている。
あの時はまだ幼かったけど、女の人って凄い。
どんどん綺麗になって、今じゃ本当にあの頃のアスランと同じ人なのかな?
と思ってしまうほど大人っぽくなった。

さっきの僕の問いに、アスランは信じられない。という風な顔を見せた。
僕変な事言ったかな?
「どうしたの?って……キラ、今日は何日?そして今は何時何分?」
「えっと…」
壁にかけてあるカレンダーと時計を交互に見る。―――……
血の気が引いていく感じ。僕はやっと気づいた。
「9月1日……始業式!!そして今は8時17分!」
そう、昨日が夏休み最後の日。そして今日からが2学期の始まりなのである。
朝のHRは8時半から始まる。ちなみに、僕の家から学校までは頑張っても15分ほどかかる。
単純に計算すれば2分オーバーだ。そこに僕が準備をする時間をプラスしたら…
ああ!今は考えている時間さえ惜しい!僕は急いで一気に上の服を脱いだ。
「ちょ、ちょっとキラ!!」
アスランが目を手で覆った。今、僕は上半身裸で、そしてそれをアスランが見ているのだ。
アスランの顔は赤く、僕もみるみると顔に血がのぼっていく。
「ああ!!?ご、ごめんアスラン!…外で待ってて!すぐ行くから!」
僕がそう言うとアスランは急いで部屋から出て行った。そして玄関のドアを開閉する音が聞こえる。
僕は急いで着替え始めた―――

52:2005/04/07(木) 11:57:01
「ぜぇ…なんと、か…間に合った……ぜぇ…っ」
僕は今教室のドアの前にいる。時間は8時28分。
なんとか間に合ったようだ。アスランは間に合っただろうか?
僕は下駄箱から一番近いA組、アスランは一番遠いF組だ。
それに、担任の先生によって教室に来る時間が早かったり遅かったりするから、
たとえ8時半前に教室に入ったとしても、先生がいれば遅刻にされてしまう。
アスランが間に合っていなければ僕のせいだ。今までアスランは無遅刻無欠席なのに。
僕はアスランが間に合っていますようにと天に祈った。その時背後から
「こんな所に突っ立てたら邪魔だろ。早くどけ」
という声が聞こえた。僕は振り返る暇も無く、気がついたら顔を床にぶつけていた。
「―――あ…っ痛ぁ…!」
何が起こったか。理解できないまま、僕は体を起こし痛みを訴える顔をさする。
そんな僕を見下すように立っていたのは、一人の銀髪の女の人。
その隣には褐色の肌をした金髪の女の人がいる。
「ちょっとイザーク。いきなり後ろから蹴る事無いでしょ?」
「知るものか。こんな所にいるこいつが悪い」
銀髪の人は僕をちらっと横目で見て「ふんっ」と鼻で笑い、
スタスタと何事も無かったように自分の席に向かっていく。
金髪の女の人は、腰を下ろして顔をおさえている僕の頭を優しく撫でてこう言った。
「ごめんねぇ。毎回あの子が迷惑かけてさぁ」
「ディアッカ!そんなヤツにかまうな!」
どうやら銀髪の人が言ったらしい。金髪の人は「はいはい」と腰をあげ、
「それじゃあねー」と自分のクラスに走っていった。

53:2005/04/07(木) 11:57:39
銀髪の人の名前はイザーク=ジュール。僕と同じクラスだ。
何故だか分からないけど、この人は僕に酷い事ばかりする。
僕が声をかけても無視したり、さっきみたいに蹴ったり…
僕、嫌われるような事何かしたのかなぁ…
いつも聞こうとしても、彼女は僕を寄せ付けようとはしない。
だから聞くに聞けなくて、本当に困っている。

そして金髪の人はディアッカ=エルスマン。
この人はどうやらイザークさんの親友兼押さえ役らしい。
何度か僕はこの人に助けられた事がある。
イザークさんが僕に暴言を言ってきた時、僕はどうしていいのか分からず、
ただただオロオロしていて、周りの人もイザークさんの威圧みたいな物で何も言えなかった時
「はいはい、そこまでね」とイザークさんの口を塞いでくれたのも彼女だった。
彼女にはすごく感謝している。

54:2005/04/07(木) 11:58:06
「あの…キラ君?どうしたの?」
気がつくと、後ろには担任のマリュー先生が立っていた。
チャイムがいつの間にか鳴っていたようである。
ちょっと戸惑っている様子だ。今の僕は『床にへたり込んで顔をおさえている』状態。
後ろから見たら、泣いてるように見えなくともない。
「誰かにいじめられたの…?」
と先生は不安げに言ったので、僕は慌てて立ち上がった。
「ち、違うんです先生!えっと…ちょっと転んでしまって…」
「そ、そう…何かあったら、すぐに先生に言うのよ?」
半信半疑らしい。本当に僕はいじめられたんじゃないんです先生!
あ…でもいきなり後ろから蹴られたって事はいじめられてる?
で、でもあれは僕が邪魔をしていたからであって…でも足が出るのはやり過ぎ?
それに僕は今までだって色々…けど僕が何かしたって事も…
僕は自覚していなかったけど、どうやら考えている事が口から小さく出ていたらしい。
ブツブツと自分の教室に向かう僕を先生は心配そうな目で見つめていた。
と、HRが終わったあとで友達のサイから聞かされた。
席に座っても僕は何かブツブツ言ってたみたいだし…それを見て皆くすくす笑ってたって…
うう、すごく恥ずかしい。今すぐ家に帰りたいと僕は心の底から思った―――

55:2005/04/07(木) 11:58:32
HRが終わり、次に集会場に向かい始業式が始まって校長先生の長〜い話を聞かされて、
やっとそれも終わって、終わりのHRをして、そして皆帰っていく。
掃除をしなくちゃならない人は愚痴を吐きながら各掃除場所に向かっていく。
僕は校門前でアスランを待った。アスランはいつも一緒に登下校しているのである。
空を見上げながら待っていると
「キラー」
と言う声が聞こえたので、その声のする方向に顔を向ける。
アスランがこっちに駆け寄ってきていた。でも、一人じゃない。
きっとアスランを慕っている、いつもの後輩なんだな。
そう思って僕は二人に駆け寄った。
「ごめんね、待った?」
「ううん。全然」
「そう?良かった」
アスランと他愛も無い会話をする。横目でその後輩に目を向けると、
ばっちりと目が合ってしまった。彼女はぱあっと顔を明るくさせて
「キラ先輩!こんにちは!」
とこれまた明るい声で言ったので僕も
「こんにちは、ニコルちゃん」
と笑顔で返答した。

56:2005/04/07(木) 11:58:57
ニコル=アマルフィ。それが彼女の名前。
優しくて、初対面の人でも信頼する、人見知りをしない子。
初めて会った時も、
「あなたがキラ=ヤマトさんですか?アスラン先輩から話は聞いてます!仲良くしましょうね!」
と笑顔で言った。僕はその時、あまりの人懐っこさに少し驚いたと思う。
この人懐っこさが裏目に出て、誘拐されなきゃ良いけど…可愛い子だしなぁ…

笑顔のニコルちゃんを見ていると、僕はある事に気づいた。
「ニコルちゃんって、裏の門から帰ってたよね?いつも」
僕はそう言うと、アスランとニコルちゃんは顔をあわせた。
「あのねキラ。今日ニコルのご両親ちょっと事情があっていなくて…」
「そうなんです。父は仕事で遅いし、母は友達とどっかへいっちゃってていつ帰ってくるか分からないんです」
「だから私の家に泊めてあげようと思ったの。一人じゃ危ないし、寂しいだろうからって私が誘ったんだ」
「そうなんです!私、先輩の家に泊まれるなんて夢みたいで…」
そう言ってニコルちゃんは目をキラキラさせた。アスランは「それちょっと大げさだから」と笑っている。
「そっか…んじゃ、3人で一緒帰ろうか」
2人は僕の言葉にこくりと頷く。僕達は、3人で家への道を歩き出した―――


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